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映画

2017/04/19

映画「Polina, danser sa vie」が「ポリーナ、私を踊る」の邦題で10月に公開

こちらのブログでも何回かご紹介している、バスティアン・ヴィヴェスのバンドデシネ(グラフィックノベル)を原作にした映画「Polina, danser sa vie」。

グラフィック・ノベル原作のバレエ映画「ポリーナ」、予告編映像/追記あり
http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2016/08/post-83a0.html

ボリショイ・バレエのバレリーナを目指すロシア人の女の子ポリーナを主人公に、恩師のボジンスキーとの交流、友人、恋人との関係を通して、そしてコンテンポラリーダンサーへと転身して成長していく様を描いた「ポリーナ」は高い評価を得たグラフィック・ノベルで、邦訳も出版されています。BD書店賞、ACBD批評賞という二つの大きな賞を本国フランスで受賞しています。

この映画「ポリーナ」は、「ル・パルク」などで知られる著名な振付家のアンジュラン・プレルジョカージュが、妻の映画監督Valérie Müller-Preljocajと共同監督し、主演に、ワガノワ・バレエアカデミーの卒業生であるアナスタシア・シェフツォワを迎え、コンテンポラリーダンスカンパニーの振付家の役にジュリエット・ビノシュ、さらにパリ・オペラ座エトワールのジェレミー・ベランガールが出演しています。またバレエ・プレルジョカージュの津川友利江さんも登場しているそうです。

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http://www.allocine.fr/film/fichefilm_gen_cfilm=234760.html

作品はエクサンプロヴァンス、パリ、そしてモスクワで撮影されました。フランスのテレビ局TF1の配給により、11月16日にフランスで公開されました。

この作品が、「ポリーナ、私を踊る」の邦題で、東京・ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて10月28日より全国公開されることになりました。配給はポニーキャニオン。

バンドデシネ「ポリーナ」原作の映画公開、ジュリエット・ビノシュが出演
http://natalie.mu/eiga/news/229359

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アナスタシア・シェフツォワは、マリインスキー・バレエの舞台でも踊っています。600人もの候補者から主演に選ばれたこの作品で、彼女はセザール賞の新人女優賞のプレ・ノミネーションを受けています。

アナスタシア・シェフツォワのインタビュー記事
https://www.lesechos.fr/10/11/2016/LesEchosWeekEnd/00053-014-ECWE_anastasia--ballerine-plein-cadre.htm#

こちらは英語のインタビュー記事
http://www.balletinsider.com/en/archive/young_talent/1851

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2017/04/02

フレデリック・ワイズマン監督作品『チチカット・フォーリーズ』がバレエ化

今年のアカデミー賞名誉賞を受賞したフレデリック・ワイズマン監督。バレエ・ファンには、『BALLET アメリカン・バレエ・シアターの世界』や『パリ・オペラ座のすべて』で知られている、ドキュメンタリー映画の巨匠です。

そのワイズマンのデビュー作が、精神異常犯罪者のための州立刑務所マサチューセッツ矯正院の日常を切り取った『チチカット・フォーリーズ』(1967)。この作品が、バレエ化されました。
 
Turning ‘a Nightmare of Ghoulish Obscenities’ Into a Ballet (動画あり)
https://www.nytimes.com/2017/03/30/arts/dance/turning-a-nightmare-of-ghoulish-obscenities-into-a-ballet-titicut-follies-the-ballet-james-sewell.html

バレエに関するドキュメンタリー映画を監督するうちに、バレエの世界に魅せられたというワイズマン。しかし、バレエ作品のテーマの多くには、バレエそのものほどには興味を惹かれませんでした。

「1000年前の神話の森とか、男女関係についてのバレエを観ることに飽きました」とワイズマンは語りました。「現代社会についてのバレエはとても少ないのです。ならば、精神異常犯罪者のための州立刑務所にいる精神異常者などの極端なテーマを取り入れてみてはどうだろうと思いました。彼らの態度や動き、けいれんや妄執からクラシックバレエに通じるものを作ることができるかどうか見てみたいと思ったのです」

「Apollo's Angels」などの著書で知られ、ニューヨーク市立大学のバレエとアートのためのセンターというシンクタンクを2014年に設立した批評家でバレエ史研究家のジェニファー・ホーマンズにワイズマンはアイディアを共有しました。 彼女は、米軍が捕虜を虐待したイラクの刑務所についてのバレエを振付けた、振付家のジェームズ・シーウェルに彼を紹介しました。

ジェニファー・ホーマンズの2010年の著書「Apollo’s Angels」は、バレエの4世紀の歴史をたどりながらも最後に、「バレエは死につつある」で結んでいます。

映画『チチカット・フォーリーズ』は、蝶ネクタイを結んだ受刑者たちが喜びもなく、看守と共に「Strike Up the Band」(バスビー・バークレー監督作品のミュージカル映画で、音楽はバーンスタイン、歌うのはジュディ・ガーランド)を歌う悪夢のようなバラエティショーから始まります。シーウェルは、看守はディアギレフで、受刑者たちはバレエ・リュスのダンサーであるというイメージに置き換えました。『チチカット・フォーリーズ』の歪んだ歌のシーンはバレエになりました。シーウェルはバレエの技術を脱構築しようとしたので、バレエ的なポールドブラは出てきませんが、バレエの語彙は使われています。ポワントを履いての踊りも少しありますが、バレエのクラスでは見ないようなステップも登場します。

ダンスには、有名なバレエ作品からの引用が登場します。誕生パーティは「眠れる森の美女」のローズアダージオからインスピレーションを得ています。白鳥の湖を思わせるパ・ド・ドゥもあれば、ニジンスキーの「牧神の午後」の牧神を思わせる場面もあります。「ラ・バヤデール」の影の王国からの引用は、受刑者たちが一人一人現れ、シャツとパンツを脱ぐシーンに使われています。レニー・ピケットが作曲した音楽も、ミンクスの「ラ・バヤデール」を引用しつつも、トム・ウェイツとクルト・ヴァイルのワルツが混ざったような悲しく酸っぱい感じで演奏されています。

ワイズマンは、シーウェルに、50年前の作品である『チチカット・フォーリーズ』がとらえた映像にとらわれ過ぎないようにと言いました。「私の映画は、ドキュメンタリーですが抽象的な面が強くなっています。バレエにおいては、抽象性はより重要です」 当時この映画は大論争を引き起こし、登場する精神病患者である受刑者のプライバシー問題に発展しました。そのため、裁判で1991年まで上映が禁止されたのです。

このバレエ作品では、ダンサーたちは精神異常者をリアルに演じることが求められました。シーウェルは実際に精神医療に携わる人々に作品を観てもらい、正確に描かれているかどうか意見を求めました。しかしワイズマンは、「これはフィクション作品であるので、精神医療従事者がどう考えるかは気にしません」と語っています。

シーウェルは、このバレエが、映画『チチカット・フォーリーズ』の持つような力を持つことを期待しています。「この映画が訴える感情の幅広さは大きなものです。可笑しさから奇妙さ、悲劇から「もう観ていられない」ところまで。映画を観終わると、これらを実際に体験したような思いをします。ほとんど戦争神経症のようなものです。このバレエを観ることで、そのような感情を観客に与えられれば良いのですが」

バレエ『チチカット・フォリーズ』は、3月31日にミネアポリスで初演され、4月28日~30日にニューヨーク市立大学のSkirball Centerで上演されます。
http://nyuskirball.org/calendar/titicutfollies

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2017/03/28

パリ・オペラ座のドキュメンタリー映画『L'Opéra』

今年7月に、マレーネ・イヨネスコ監督のドキュメンタリー映画『パリ・オペラ座 夢を継ぐ者たち』が公開されますが、もう一本、パリ・オペラ座を扱った映画が製作されたようです。

L'Opéra
http://www.unifrance.org/film/41019/l-opera

今年(2017年)4月5日にフランスで劇場公開されるそうです。Jean-Stéphane Bron監督作品。

主に2015-16年のパリ・オペラ座のバレエとオペラの両方の舞台裏、そこで働く人たちの様子を捉えた作品とのこと。

予告編

予告編を見ると、『ラ・バヤデール』の舞台や、アマンディーヌ・アルビッソンとエルヴェ・モローがリハーサルを行っている場面などが登場しています。1時間50分。

この作品ですが、日本での配給権をギャガが購入したとのことなので、こちらも劇場公開されることになるでしょうね。

2017/03/26

オペラ座が舞台のアニメ映画『バレリーナ(原題)』8月日本公開予定

以前もこのブログでご紹介した、パリ・オペラ座を舞台にしたフランスのアニメ映画「Ballerina」が、今年8月に日本で公開されることが決定し、公式サイトもオープンしていました。

映画『バレリーナ(原題)
http://ballerina-movie.jp/

8月新宿ピカデリー他全国ロードショー予定だそうです。キノフィルムズ、木下グループ配給。

フランスの大手映画製作・配給会社ゴーモンが製作。ピクサー社のアニメのようなスタイルの3Dアニメで、共同プロデューサーの中には、大ヒット映画「最強のふたり」(アカデミー賞外国語映画賞ノミネート)のプロデューサー Quad ProductionのNicolas Duval Adassovsky, Yann Zenou, とLaurent Zeitouがいます。

ヒロインの英語版吹き替えにエル・ファニングで、日本の公式サイトでもエル・ファニングの名前が出ていることから、英語版での公開もありそうです。

この映画の中に登場するダンスの振付はオーレリー・デュポンとジェレミー・ベランガールが監修しています。

ストーリー
1884年にブルターニュの孤児院を逃れパリにやってきた、バレリーナになるという夢を抱いている貧しい11歳の少女フェリーチェが主人公。わがままなライバル、カミ―ユの身分を詐称し、不思議な掃除婦オデットの教えの下必死にバレエを稽古し、発明家を目指す友人ヴィクトールに出会い、そしてパリ・オペラ座学校に入学するという冒険が始まります。

海外予告編

映画評サイトRotten Tomatoesでもトマトメーターが79%と評価が高い作品、日本でも観ることができるのは嬉しいですよね。

******

今年の6月から夏にかけて、バレエ/ダンス関連の映画の公開が多数あり、嬉しい限りです。

「ザ・ダンサー」 モダンダンスの祖と言われる伝説のダンサー、ロイ・フラーの半生を描く伝記ドラマ。6月3日公開
http://www.bunkamura.co.jp/cinema/lineup/17_danseuse.html

「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」セルゲイ・ポルーニンの半生を追ったドキュメンタリー映画。7月15日公開
http://www.uplink.co.jp/dancer/

「パリ・オペラ座 夢を継ぐ者たち」パリ・オペラ座の356年の夢と伝統はどうやって守られてきたのか?オペラ座の舞台裏を追ったドキュメンタリー映画。7月22日公開
http://backstage-movie.jp/

2017/03/24

映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン』のプロモーションのためセルゲイ・ポルーニンが来日

映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン』7/15(土)の公開に先駆けて、セルゲイ・ポルーニン来日が決定しました。

http://www.uplink.co.jp/dancer/

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4/27(木)東京藝術大学奏楽堂
映画上映+パフォーマンス+トーク(w/箭内道彦氏)

4/1(土)10時チケット発売

日時 2017年4月27日(木)18:30開場/19:00開映
会場
東京藝術大学奏楽堂
上映作品 映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』(85分)
出演
セルゲイ・ポルーニン プレゼンテーター:箭内道彦
料金
¥2,500(全席指定)
チケット発売
2017年4月1日(土)AM10:00 イープラスチケットぴあ

映画上映終了後にYouTubeで1900万回以上再生された「Take Me To Church」のパフォーマンスとトークを行うそうです。

本予告編も配信開始。
公開日も7月15日(土)Bunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館に正式決定となりました。

私もこの作品の劇場用パンフレットに寄稿している関係で、試写を拝見しました。

セルゲイを一流のダンサーにするために家族は出稼ぎしてまで必死に働き、彼はロイヤル・バレエスクールに入学して天才ぶりを発揮します。が、結局両親は離婚し、家族はバラバラとなってしまいました。家族と一緒に過ごすために努力してきたセルゲイの心は折れてしまい、ロイヤル・バレエ入団後も成功を収めて男性では史上最年少のプリンシパルとなりますが、目標を見失い、そして電撃退団…天才的な才能を持つことが一種の呪いとなってしまい、踊ることが楽しく思えなくなり、そして孤独とプレッシャー、母親との葛藤。セルゲイの幼少期から現在に至るまでふんだんに踊る映像も盛り込まれ、見所がたくさんある作品ですが、ダンサーというのはいかに辛く厳しく孤独な職業であるかということを思い知らされた次第です。バレエファンのみならず、多くの若い人に観てもらいたい作品です。

そのセルゲイ・ポルーニンを生で観ることができるチャンスは見逃せませんね。2012年の「アリーナ・コジョカル・ドリーム・プロジェクト」で来日して以来の日本へのお目見えです。

セルゲイ・ポルーニンは、3月14日から18日まで、サドラーズ・ウェルズ劇場にてProject Poluninという公演を行いました。共演はナタリア・オシポワほかで、自身の振付作品Narcissus and Echoも初演されました(デヴィッド・ラシャペルらと共同制作)。批評家からは辛口の批評がほとんどだったものの、チケットはソールドアウトで彼の人気のほどを証明しました。

「アシュトン・セレブレーション」のDVD。タマラ・ロホとセルゲイ・ポルーニンの「マルグリットとアルマン」が収められています。

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2017/03/11

『パリ・オペラ座 夢を継ぐ者たち』7月22日公開決定、予告編とポスター

パリ・オペラ座バレエ団の舞台裏と伝統の受け継ぐダンサーたちの姿を描き出したドキュメンタリー映画、『パリ・オペラ座 夢を継ぐ者たち』のBunkamuraル・シネマの公開初日が7月22日(土)に決定しました。

http://backstage-movie.jp/

先日、来日公演中にユーゴ・マルシャンに対してエトワール昇格の発表がなされるという歴史的瞬間に会場全体が総立ちで称えるという華やかな出来事が起こったパリ・オペラ座バレエ団。ポスターでは作品の舞台となるパリ・オペラ座ガルニエ宮の美しい外観をメインに据え、マチュー・ガニオやアニエス・ルテステュの笑顔、未来のエトワール候補たちの姿、そして、プルミエ・ダンスーズに昨年昇格した日本出身のダンサー、オニール八菜の軽やかなポーズが印象的です。

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また、子供たちのキラキラした羨望の眼差しから始まり、未来へ伝統を引き継いで行くダンサーたちの誇りが感じられる感動の予告編も完成しました。

現在開催中のパリ・オペラ座バレエ公演の会場でも、この映画の前売り券は、素敵なチケットホルダーという特典つきで販売されています。

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こちらの映画、すでに拝見していますが、パリ・オペラ座バレエファンにはたまらない貴重な映像がたくさん観られます。『パキータ』のソロをギレーヌ・テスマーに指導されるマチュー・ガニオ、パリ・オペラ座の伝統を引き継ぐことについて大いに語るアニエス・ルテステュ、『愛の伝説』をリハーサルするウリヤーナ・ロパートキナ、そして『ラ・バヤデール』でニキヤ役アマンディーヌ・アルビッソンとガムザッティ役オニール八菜さんの息詰まる対決シーンのリハーサルなど。劇場公開が待ち遠しいです。

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監督:マレーネ・イヨネスコ(『ロパートキナ 孤高の白鳥』『至高のエトワール~パリ・オペラ座に生きて~』)

出演:マチュー・ガニオ/アニエス・ルテステュ/ウリヤーナ・ロパートキナ/オニール八菜/バンジャマン・ペッシュ/ウィリアム・フォーサイス/アマンディーヌ・アルビッソン/ジョシュア・オファルト/エリザベット・プラテル/バンジャマン・ミルピエ/ジャン=ギョーム・バール/ローラン・イレール/ジェレミー・ベランガール/ステファン・ビュリヨン/ギレーヌ・テスマー

配給:ショウゲート  
公開 Bunkamuraル・シネマ 7月22日(土)より
(他全国公開予定)

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2017/02/15

もう一本、ルドルフ・ヌレエフの伝記映画が製作開始

レイフ・ファインズ監督によるルドルフ・ヌレエフの伝記映画「The White Crow」の製作が始動していることは先日お知らせしました。
http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2017/02/the-white-crow-.html

さて、もう一本、「ヌレエフ」という題名のルドルフ・ヌレエフの伝記映画の製作が進められているとのことでヴァラエティ紙に記事が掲載されていました。

http://variety.com/2017/film/news/berlinale-diane-kruger-marine-vacth-vassily-tkachenko-star-in-rodolphe-marconis-nureyev-biopic-exclusive-1201985228/

こちらは、マリインスキー・バレエのヴァシリー・トカチェンコが若き日のヌレエフを演じます。ほかに、マリーヌ・ヴァクト(フランソワ・オゾン監督「17歳」主演)が出演予定。ベルリン国際映画祭のマーケットに出品され、TF1 Studioがライツを取り扱い、日本での配給権はキノ・フィルムズが取得しているとのこと。

「The White Crow」は、ヌレエフの亡命事件を中心にした映画であるのに対して、こちらの作品は、亡命事件に始まり、クララ・セイント、イヴ・サンローラン、マーゴ・フォンテーンとの出会い、そしてロイヤル・バレエでの国際的な活躍、1980年代にパリに戻りパリ・オペラ座の芸術監督となってバレエ団の黄金時代を築くところまで描かれているそうです。

「このヌレエフの伝記映画は、この驚くべき人物の光の側に焦点を当てます、彼は大きな存在感を持ち、バレエの世界を永遠に変えるほどの先見の明があり、時代を超えた古典をつくりあげながら、保守主義とも戦いました。彼は人生を芸術に捧げたのです」と、TF1 Studioのサビーヌ・シェマリーは語っています。

監督のRodolphe Marconiは、カール・ラガーフェルドのドキュメンタリー映画「ファッションを創る男 カール・ラガーフェルド」を監督しています。

プロデューサーは、ヌレエフの振付作品を映画の中で使う権利を取得し、パリ・オペラ座やロイヤル・オペラハウスでの撮影も行うとのこと。6月28日より撮影が始まるそうです。

ワシリー・トカチェンコは、テレビで放映されまた映画館でも中継された「白鳥の湖」3Dで道化役を踊り、また「イワンと仔馬」では仔馬役で出演しています。2008年にワガノワ・アカデミーを卒業してマリインスキーに入団の若手ダンサーです。

2017/02/06

レイフ・ファインズ監督、ルドルフ・ヌレエフの伝記映画「The White Crow」

以前にもご紹介した、ルドルフ・ヌレエフの伝記“Rudolf Nureyev: The Life,”(Julie Kavanagh作)を、レイフ・ファインズが監督するという件ですが、続報が出ました。

Ralph Fiennes to Direct Rudolf Nureyev Movie ‘The White Crow’
http://variety.com/2017/film/global/ralph-fiennes-rudolph-nureyev-the-white-crow-1201977389/

タイトルは「The White Crow」(白いカラス)で、脚本は著名な脚本家デヴィッド・ヘア(映画「めぐりあう時間たち」「愛を読むひと」、舞台「ブルールーム」「スカイライト」)によるもの。

レイフ・ファインズは、「妥協なき魂、故国と障壁となるイデオロギー、そして友情の物語です。また、彼がロシアに置き忘れた生活とバレエ文化についての物語です」と語っています。

ヌレエフ役を演じるのは、カザン・タタール劇場バレエのプリンシパルであるOleg Ivenko。
http://kazan-opera.ru/team/25/695/
ウクライナ出身で、2010年に入団しています。2010年にペルミ劇場のアラベスク・コンクール、2011年にベルリンのタンツオリンプ・コンクール、2012年にソチのユーリ・グリゴローヴィッチ・コンクール、2016年のソウル国際バレエコンクールなど数々のバレエコンクールで受賞しています。
2012年、ロシアのテレビ番組「ビッグ・バレエ」に出演して知られる存在となりました。

カザン・タタール劇場バレエは、やはりビッグ・バレエに出演した寺田翠さん、大川航矢さんも所属している劇場です。

一方、ヌレエフの亡命の手引きをしたクララ・セイント役は、「アデル、ブルーは熱い色」のヒロインを演じたアデル・エグザルホプロス。セルゲイ・ポルーニン、そしてロシアの人気女優チュルパン・ハマトーヴァ(「グッバイ・レーニン」「ルナ・パパ」)も出演する予定です。

制作発表資料によると、「レイフ・ファインズはヌレエフの生身の肉体と輝きを親密に捉え、デヴィッド・ヘアの脚本は1961年、パリにおけるヌレエフの亡命劇についての緊張感あふれてスリリングな視点を提供します。この亡命劇は、ヌレエフの21歳の友人、パリジェンヌのクララ・セイントによって振付けられました」としています。「『The White Crow』は、パリのル・ブルジェ空港でのフィナーレで、世界に衝撃を与え、冷戦時代において西側の最大のプロパガンダとなったこの世界的な事件のクライマックスを描きます」

映画はサンクトペテルブルグとパリで撮影され、マリインスキー劇場とガルニエ宮でのロケもあるとのことです。今年の夏に撮影は開始されます。来週のベルリン国際映画祭のマーケットに出品されます。

******
レイフ・ファインズは最近、ワガノワ・バレエ学校やロシアの劇場に多く姿を見せてきましたが、この映画のためだったようですね。また、昨年9月のパリ・オペラ座バレエのシーズンオープニングガラにも足を運んでいました。

ワガノワでのレイフ・ファインズ
http://melmoth.blog/post/130325986453/ralph-fiennes-at-vaganova

オペラ座のガラでのレイフ・ファインズ
http://www.vogue.com/article/aymeline-valade-eva-herzigova-paris-opera-ballet-opening-night-gala

http://www.wmagazine.com/gallery/paris-opera-ballet-opening-night-gala-2016

ヌレエフの伝記「The Life」邦訳は出ていないのですが、ゴシップもたくさんかかれており、ものすごく面白い本です。

Nureyev: The Life (Vintage)Nureyev: The Life (Vintage)
Julie Kavanagh

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2016/12/29

映画『ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿』公開中

240年の歴史を持つイタリア・ミラノの名門歌劇場・ミラノ・スカラ座を捉えたドキュメンタリー映画、『ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿』が12月23日よりBunkamuraル・シネマで公開中です。

http://milanscala.com/

シーズン開幕を控え、公演のリハーサル風景や舞台装置などを準備するスタッフの様子、オペラハウスの外部と豪華絢爛な内部、歌劇場の構造設備などが映し出されるほか、スカラ座とゆかりのある演出家、指揮者、歌手や劇場スタッフなどへのインタビューやアーカイブ映像を中心に、歴史的な瞬間やスカラ座にかかわった人々のドラマによる再現映像なども交えて紹介していきます。イタリア・オペラの代名詞であり、数々の名オペラが誕生したこの偉大な劇場の全貌が徐々に明らかになっていき、イタリア・オペラの歴史=ミラノ・スカラ座の歴史と言っても過言でないことがこの作品を通してうかがえます。

この映画を観ることによって、イタリア・オペラの歴史を数々の名演の抜粋や偉大な芸術家のインタビューを通して学ぶことができるので、オペラについてこれから知りたいという人にとっては、イタリア・オペラ入門編として最適の作品です。

特に印象的なエピソードとしては、指揮者ダニエル・バレンボイムが語った「”マリア・カラスが歌った場所で私など歌えない”とここに来る歌手は不安になる。だれもがその恐怖を押さえられるわけではない」という言葉。スカラ座という場所の持つ重みを感じさせます。また、ミレッラ・フレーニはゼフィレッリ演出の『ラ・ボエーム』でミミ役を歌った時、「カラヤンが舞台に上がってきて、泣きながら私にキスしてこう言ったの、”私が涙を流したのは母が死んだ時以来だよ”」と言われた想い出などがあります。これがカラヤンとフレーニの長年の協力関係の始まりでした。

ミラノ・スカラ座のシーズン開幕というのはオペラ界だけでなく、ミラノという街、そこに住む市民にとっても特別なイベントであるということもうかがえます。ワクワクと初日を楽しみに待つのは、オペラファンや出演者、関係者だけでなく、一般の市民も同じ。スカラ座は、ミラノ市民によって愛され、支えられてきたのがわかります。

インタビューには指揮者のリッカルド・ムーティ、ダニエル・バレンボイム、テノール歌手のプラシド・ドミンゴ、バレエ・ダンサーのロベルト・ボッレ、アレッサンドラ・フェリらのスーパースター、そして現総裁のアレクサンダー・ペレイラなど劇場幹部らが登場します。また、映画の中で、マリア・カラス、ルキノ・ヴィスコンティ、ルチアーノ・パヴァロッティ、ホセ・カレーラス、ヘルベルト・フォン・カラヤン、ルドルフ・ヌレエフ、アルトゥーロ・トスカニーニ、アレッサンドラ・フェリ、クラウディオ・アバドらの舞台上、もしくはインタビューなどの姿が捉えられています。一方で、新人のスタッフなどオペラへの夢を抱いてここを支える人々が地道に働く様子も映し出されています。

貴重な歴史的な名演などの映像も多数観られます。ミラノ・スカラ座は、オペラが中心なのですが、バレエについても長い歴史と伝統を誇っています。往年の名花カルラ・フラッチが、ミラノ・スカラ座バレエにも数多く出演したルドルフ・ヌレエフとの思い出を語り、ヌレエフが踊る映像も登場します。また、最近舞台復帰を果たしたアレッサンドラ・フェリはバレエ学校時代のことなども語ります。アレッサンドラ・フェリとロベルト・ボッレが共演したノイマイヤー振付「椿姫」の映像も登場します。ボッレは、スカラ座のゼッフィレッリ演出『アイーダ』に出演した時の筋骨たくましい姿の映像も。

日本との関係も語られます。特に日本においては、スカラ座はイタリア・オペラの殿堂として高い人気を誇っています。このドキュメンタリーの中では、NBSの故佐々木忠次氏が、どうしてもミラノ・スカラ座を招聘したいとして20年間もかけてようやく来日引っ越し公演を実現させたというエピソードが語られています。(この顛末については、詳しくは評伝「孤独な祝祭 佐々木忠次 バレエとオペラで世界と闘った日本人」(追分日出子著)に書かれています)

オペラについてはほとんど初心者の私でも、大変面白く観ることができました。幸運にもミラノ・スカラ座で2度公演を観ることができています。一度目は、ロベルト・ボッレが主演した大晦日の華やかな『チャイコフスキー・ガラ』、そして二度目はプラシド・ドミンゴ主演の『シラノ・ド・ベルジュラック』です。そこでの体験も、まさに「魅惑の神殿」での思い出深い一夜でした。


『ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿』

2016年12月からBunkamuraル・シネマほか全国で公開

監督:ルカ・ルチーニ
出演:
ダニエル・バレンボイム
リッカルド・ムーティ
マリア・カラス
ルキノ・ヴィスコンティ
プラシド・ドミンゴ
ルチアーノ・パヴァロッティ
ホセ・カレーラス
ヘルベルト・フォン・カラヤン
ルドルフ・ヌレエフ
アルトゥーロ・トスカニーニ
ロベルト・ボッレ
アレッサンドラ・フェリ
クラウディオ・アバド

配給:コムストック・グループ

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2016/12/22

映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』2017年7月公開

バレエ関連の話題作の公開が続きますが、話題性で言えばこの作品が最大と言えるかもしれません。

セルゲイ・ポルーニンを追ったドキュメンタリー映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』です。

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© British Broadcasting Corporation and Polunin Ltd. / 2016

19歳で英ロイヤルバレエ団の史上最年少プリンシパルとなるも、人気のピークで電撃退団。バレエ界きっての異端児の知られざる素顔に迫ったドキュメンタリーです。


1700万回以上の再生回数を記録した“Take Me To Church”、この映画の本編にも登場します。

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© British Broadcasting Corporation and Polunin Ltd. / 2016

<ヌレエフの再来>と謳われる才能と、それを持て余しさまよう心。

その美しい容姿と、類い稀なる才能で世界を魅了してきたセルゲイ・ポルーニン。
ウクライナ出身で、19歳の時、最年少で英国ロイヤルバレエ団のプリンシパルとなったポルーニンは、その2年後、人気のピークで電撃退団。そのニュースは国内メディアのみならず、世界中に報道された。スターダムから自滅の淵へ-色々な噂が飛び交う中、彼が再び注目を集めたのは、グラミー賞にもノミネートされたホージアのヒット曲“Take Me To Church”のMVだった。デヴィッド・ラシャペルが監督し、ポルーニンが踊ったこのビデオはYouTubeで1700万回以上再生され、ポルーニンを知らなかった人々をも熱狂の渦に巻き込んだ。

<ヌレエフの再来>と謳われる才能と、それを持て余しさまよう心。本人や家族、関係者のインタビューから見えてくる彼の本当の姿とは?

この作品についての、セルゲイ・ポルーニンのインタビュー(米国ダンスマガジン誌)
http://dancemagazine.com/views/sergei-polunin/
“Take Me To Church”を撮影した時点では、ポルーニンはダンサーを搾取するバレエ界に絶望し、ダンスを辞めようと思っていたそうです。しかし9時間にも及んだというこのクリップの撮影の結果に彼は満足し、情熱を取り戻し、ロシアに行ってモスクワ音楽劇場バレエの芸術監督(当時)、イーゴリ・ゼレンスキーに庇護を求め、舞台に復帰しました。

特報
https://youtu.be/DqTxB7xphSo

© British Broadcasting Corporation and Polunin Ltd. / 2016

海外予告編

こちらのブログでも以前紹介したように、セルゲイ・ポルーニンはミュンヘン・バレエで引き続きダンサーとして活躍しながら、映画界にも進出。ケネス・ブラナー監督、豪華キャスト総出演の『オリエント急行殺人事件』などへの出演も決まっています。

『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』
(2016年/イギリス・アメリカ/85分/カラー、一部モノクロ/1:1.85/DCP/原題:DANCER)
■監督:スティーヴン・カンター ■特別協力:デヴィッド・ラシャペル
『Take me to church』演出・撮影:デヴィッド・ラシャペル
■出演:セルゲイ・ポルーニン、イーゴリ・ゼレンスキー、モニカ・メイソン
■配給:アップリンク・パルコ
2017年7月、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開

【Facebook】https://www.facebook.com/183369645464720/
【Twitter】https://twitter.com/DancerMovieJP

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