BlogPeople


2018年6月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

ブログパーツ

  • HMV検索
    検索する
無料ブログはココログ

バレエ(国内公演情報)

2018/06/13

NBAバレエ団「ショート・ストーリーズ・9 ~バレエ・インクレディブル」リハーサルレポート

6月15日(金)・16日(土)・17日(日) 彩の国さいたま芸術劇場にて、NBAバレエ団のガラ公演「ショート・ストーリーズ・9 ~バレエ・インクレディブル」が開催されます。

http://www.nbaballet.org/performance/2018/shortstories/

NBAバレエ団で上演されて好評を得た作品のシーンを集めたガラ公演ですが、それに加えて、宝満直也さんと佐藤圭さん振付の新作2作品も初演され、合計9作品という贅沢な趣向。

この公演の公開リハーサルを先日拝見しました。リハーサルで上演されたのは、『ケルツ』、『ガチョーク賛歌』よりトリオ、新作の『11匹わんちゃん』と『La Vita』、そして『ブルッフ ヴァイオリン協奏曲 第1番』より第三楽章です。


『ケルツ』は、アイリッシュダンスをベースにバレエのテクニックも盛り込んだ、軽快な音楽に乗せた楽しい作品。思わず踊りだしたくなりますが、細かい足捌きがとても特徴的で、技術的にはとても難しいステップも含まれています。

『ガチョーク賛歌』も、楽しい作品ですがやはり確かな技術がないと踊れない作品。でもこのバレエ団のレパートリーとして踊りこんでいるのが良く伝わってきました。

Resize1395

さて、注目は新作『海賊』が大きな評判を呼んだ宝満直也さんの新作『11匹わんちゃん』
Resize1397

新国立劇場バレエ団時代に振付けた『3匹のこぶた』が、ユーモアの中にブラックさも盛り込んで非常に面白い作品でしたが、今回も楽し気な作品。今回のガラ公演は、がっつり踊る作品が多いので、当初は箸休め的な、軽く楽しめる作品を作ろうと宝満さんは考えたそうですが、このバレエ団の男性陣は踊れる人が多いので、それを生かしたら、いつの間にかとても運動量が多くてハイテンションの作品に仕上がったとのことです。ある男性ダンサーを宝満さんが見て、ワンコに似ていると思ったところから着想を得たそうで、11匹の犬が1人のメスネコを追いかけるという趣向。

Resize1398

新作なので、どんな作品なのかは観てのお楽しみですが、宝満さんの才人ぶりが発揮された、ユーモラスな作品に仕上がっています。12人のダンサーが出演するので、フォーメーションの変化も見所の一つ。

Resize1402

そしてご覧の通り、男性ダンサーたちの超絶技巧も存分に盛り込まれています。長い作品ではありませんが、とてもハイテンションでアスレチックな作品なので終わった後は皆さんぐったり。

Resize1401


最近NBAバレエ団は、男性ダンサーのレベルがとても上がっているので、とっても見ごたえがあります。大森康正さん、高橋真之さん、安西健塁さんは特に、国内でもトップレベルのダンサーで、彼らの力強く華麗な踊りが存分に堪能できます。

Resize1403

宝満さんは、物語をいかに動きで表現するかということを重視して作品を作り、振付指導をされているとのことでした。


もう一つの新作は、最近再入団した佐藤圭さんによる『La Vita』。モナコのあるピアニストとの出会いから着想を得たそうです。命、という意味のタイトルですが、その名の通り、一つの命が生まれて、生を終えるまでの様子を表現した作品。長身でほっそりとしたラインの、たおやかな佐藤さんの身体の表現力の繊細さが映える、美しい小品でした。

Resize1406

Resize1407


最後は『ブルッフ ヴァイオリン協奏曲 第1番』より第三楽章。ABTが踊っている映像がDVD化されています。華やかでクラシカルなプロットレス・バレエです。

Resize1408

Resize1409

Resize1410

本番ではこの作品は3楽章すべて踊られますが、8人のソリストにコール・ド・バレエを従えたこの第3楽章を見るにつけ、NBAバレエ団のダンサーのクオリティがとても高いことが実感されました。美しい上演になること間違いありません。

このガラで上演される9作品、古典あり、バランシンあり、さらに新作とバラエティに富んでいます。他のバレエ団ではなかなか観られない作品も多く、レパートリーの充実ぶり、そしてダンサーたちがとても意欲的に取り組んでいるのが強く感じられました。バレエ界を変えて行こうという久保紘一芸術監督の強い意気込みが感じられる、楽しい公演となることでしょう。

ショート・ストーリーズ・9 ~バレエ・インクレディブル
日   時:
2018年 6月15日(金) 14:00 / 19:00
     6月16日(土) 15:00
     6月17日(日) 15:00
会   場: 彩の国さいたま芸術劇場大ホール

第一部
  1. スターズ アンド ストライプス
  2. ガチョーク賛歌よりトリオ
  3. La Vita(佐藤圭新作)
  4. ケルツ(全編)
第二部
  5. ロミオとジュリエットよりパ・ド・ドゥ
  6. ザ・リバーよりボーテックス
  7. 海賊よりパ・ド・トロワ
  8. 11匹わんちゃん(宝満直也新作)
第三部
  9. ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番
※演目の順番は変わる可能性があります。

チケットのインターネット、電話での販売は終了しました。当日券の販売は開場1時間前から行います。
http://www.nbaballet.org/performance/2018/shortstories/

2018/06/06

O.F.C.の合唱舞踊劇『カルミナ・ブラーナ』公開リハーサル

佐多達枝さんが振付けた名作、O.F.C『カルミナ・ブラーナ』が、6月16日、5年ぶりに上演されます。

https://www.choraldancetheatre-ofc.com/

カール・オルフが作曲した『カルミナ・ブラーナ』は、演奏会のみならず、デヴィッド・ビントレーがバレエ作品として振付けて新国立劇場バレエ団でも上演されているほか、そのドラマティックなオープニングと合唱が非常に印象的なため、テレビや映画などにも多用されている名曲です。

O.F.C.の設立は、この『カルミナ・ブラーナ』を合唱付きのバレエ作品として上演することが目的だったとのことです。1995年以来8度の上演実績があり、前回2013年の上演時には平成25年度文化庁芸術祭大賞(舞踊部門)を受賞しています。個人的には、2011年3月29日、東日本大震災の後多くのバレエ公演が中止となった中、震災以来初めて見ることができた舞台として観た上演が、ダンスが持つ力を発揮し、観客に希望を与える非常に感動的で印象的でした。

Resize1376

単にバレエに合唱がついてくる、というのではなく、合唱隊はコロスとして舞台上に上がり、動きも振付けられてコール・ド・バレエ的な役割も果たします。ダンサー陣も豪華で、日本を代表するプリマ・バレリーナの酒井はなさんをはじめ、谷桃子バレエ団の三木雄馬さん、そして浅田良和さん、スターダンサーズバレエ団の池田武志さん、東京シティバレエ団の岡博美さんなど、バレエ団の垣根を越えた錚々たるメンバーが揃っています。

先日、このO.F.Cの『カルミナ・ブラーナ』のリハーサルを見学させていただきました。
ダンサーや独唱の歌手の一部が不在だったものの、合唱、コロス、ほとんどのダンサー、歌手、指揮者の合同のリハーサルです。実際の舞台で使われるリノリウムを使用し、衣装も着けてのリハーサルでした。

Resize1353

振付家としてのキャリアは60年を越え、現在86歳の佐多達枝さんですが若々しく、立ち上がってしっかりとダンサーたちを指導していきます。かのプロレタリア作家、佐多稲子を母に持つ佐多さんです。

Resize1386

まずは、生の人間の声の迫力というものに圧倒されました。合唱に関しては、指揮者の坂入健司郎さん、そして合唱指揮者からも、かなり細かい指示が飛びます。そのパワフルな合唱に合わせて、ダンスが展開されるのですから耳からも目からも音楽を感じることができます。音楽と振付が見事に融合していて、ダンスと歌の強度が拮抗し、強い生命力を感じますし、合唱の一部がコロスとして振付を踊るので、ギリシャ悲劇的な様相も呈しています。

Resize1373

Resize1369

出演者の中でも、この作品への出演回数が多い三木雄馬さんは別格の存在感があります。浅田良和さんの胸のすくようなテクニック、荒井成也さんや中弥智博さんら男性陣の超絶技巧も炸裂します。美しい女性群舞も現れます。フォーメーションの変化も工夫が凝らされていて、観ていて決して飽きることはありません。

Resize1380

舞台の上にこれだけ多くのダンサー、合唱が載っているというのも異例かもしれませんが、力強くて美しく音楽が見事にバレエへと昇華されていて、バレエも音楽も好きな人にとっては、この上なく贅沢な舞台となるはずです。

Resize1383

2018年O.F.C.公演

合唱舞踊劇
カルミナ・ブラーナ

演出・振付  佐多達枝

2018年6月16日(土) 16:00 開演 

東京文化会館大ホール

■指揮:坂入健司郎
■独唱:
 澤江衣里(ソプラノ)
 中嶋克彦(テノール)
 加耒 徹(バリトン)
■ダンサー:
 酒井はな 浅田良和 三木雄馬
 宇山たわ 浦山英恵 岡 博美 斎藤隆子 坂田めぐみ 清水あゆみ
 関口淳子 高木奈津子 樋田佳美 土肥靖子 贄田麗帆 三浦志乃 森田真希
 荒井成也 池田武志 中弥智博 牧村直紀 安村圭太
■管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
■児童合唱:すみだ少年少女合唱団
■合唱・コロス:オルフ祝祭合唱団

チケット
S:10,000円 A:8,000円 B:6,000円 
C:4,000円 D:2,000円

チケット取扱
東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650
チケットぴあ [Pコード:111−723] 0570-02-9999
カンフェティ  0120-240-540
イープラス


小野寺悦子さんによる、佐多達枝さんインタビュー
http://dancedition.com/post-2092/

“観る音楽”O.F.C.の合唱舞踊劇『カルミナ・ブラーナ』5年ぶりの上演は必見・必聴!
https://spice.eplus.jp/articles/191106

酒井はな出演、O.F.C.の“合唱舞踊劇”「カルミナ・ブラーナ」公開リハーサル
https://natalie.mu/stage/news/283287

佐多達枝 音楽の圧倒的力、乗せて 合唱舞踊「カルミナ・ブラーナ」演出
https://mainichi.jp/articles/20180524/dde/018/040/015000c

2018/06/04

勅使川原三郎+佐東利穂子「白痴」 KARAS APPARATUSにて(9月にはパリ公演も)

KARASでは6月7日より、勅使川原三郎振付によるアップデイトダンス公演No.52「白痴」を上演します。

Updatedance521353

ロシアの文豪ドストエフスキーの同名の長編小説「白痴」を基に構想されたこの作品は、 2016年にアップデイトダンスで初演し、その後シアターXで改訂再演し、いずれも高評をいただきました。 今秋にはパリ・シャイヨー劇場にて、フェスティバル ドートンヌ招聘公演として8日間上演が決定しており、 その後もイタリア他、ヨーロッパを中心に世界中で上演が予定されています。 それに先駆けて、またアパラタスで、この名作を上演します。

“原作と相対化した人物像を描くダンスではなく、言葉の内部での動き、
内的な動きが身体を動かすダンス、そのダンスが人間になる継続する生。
生に問いかけつづける答えをもたない身体がささやく、その叫びにならない力が全体を構成する。
文学ではなく身体が語る「白痴」と私は考えます。”
[初演時の勅使川原三郎のテキストより抜粋]

過去2回公演された勅使川原三郎さん『白痴』公演は、非常に美しいパフォーマンスで、つねにクオリティの高い勅使川原さんの近年の作品の中でも出色の傑作です。

チャイコフスキーのラリーナ・ワルツやショスタコーヴィッチの「ジャズ組曲」のワルツでドストエフスキーの世界へと引きずり込まれました。佐東利穂子さんの滑らかな動きはまさに誇り高い貴婦人。対して勅使川原さんはぎくしゃくしていることが多いが凄みがあり、強靭で雄弁でした。後半、上着を脱いだ勅使川原さんは、白いシャツ一枚に。このシャツのボタンをいくつか外すけど下の肌はほとんど見えない。それでもここでほとばしる官能。彼が苦悩して震える姿は、フランシス・ベーコンの絵画のようでした。

再演が繰り返され、このたびはパリ・シャイヨー宮を始め世界各国で上演されることになったこの美しい作品。光と闇が完璧にコントロールされた親密な小空間、KARAS APPARATUSで観られるのは非常に贅沢な、忘れがたい経験となります。

シアターX公演の際の紹介文

これまで、ポーランドの作家ブルーノ シュルツの短編を中心にガルシア・マルケスや、ロベルト・ムージルの小説等を基に創作したダンス作品は2013年から11作品に及びます。 勅使川原は、ある時は木製の劇場内部を、まるで部 屋の中のように内的な空間へと変え、またある時は不気味に深い暗闇を創り出し、作品によりその独特の劇場空間を最大限活用して創作するシアターX における公演シリーズは、毎公演ごとに全く異なり、新しく独自の美しい世界を創り出しています。

勅使川原三郎の『白痴』は、そのタイトルの通りロシアの文豪ドストエフスキーの長編小説「白痴」を基に創作されたダンス作品です。長大な物語の中にある愛、葛藤、欲望、純粋や深い精神世界の全てが 1時間のダンスに凝縮された本作は、時間をかけた蓄積が破裂するような生き生きしたダンスが内面に問いかけ続ける、勅使川原三郎と佐東利穂子にしか実現しえない、鍛え抜かれたその精神と強靭な身体が美しく強く紡ぎだす、まさに身体で語る『白痴』と言えます。

【タイトル】アップデイトダンスシリーズ No.52「白痴」

【出演 演出 照明】勅使川原三郎 【出 演】佐東利穂子
【会 場】カラス・アパラタス/B2 ホール 〒167-0051 東京都杉並区荻窪 5-11-15 F1/B1/B2

【料 金】一般 / 予約 3,000 円[当日 3,500 円] 学生 2,000 円 (予約当日共に)

【前売予約】updatedance@st-karas.com *全席自由

件名を「アップデイトNo.52」とし、ご希望の日付・住所・氏名・一般または学生・当日連絡のつく電話番号を記入のうえ送付
メール予約受付は各回とも前日の24時まで学生の方は当日受付で学生証を提示 *開演後の途中入場不可

【日程】2018 年 * 6 月 11 日(月)休演
6 月 7 日(木)20:00
6 月 8 日(金)20:00
6 月 9 日(土)16:00
6 月 10 日(日)16:00
6 月 12 日(火)20:00
6 月 13 日(水)20:00
6 月 14 日(木)20:00
6 月 15 日(金)20:00

【問い合せ】カラス・アパラタス 電話:03-6276-9136

「白痴」公演歴と今後の上演予定
2016
6 月 21 日~29 日 カラス・アパラタスにて初演 (8 回公演) [アップデイトダンス No.36]
12 月 14 日~18 日 東京・両国シアターX (5 回公演)

2018
6 月 7 日~15 日 カラス・アパラタス (8 回公演) [アップデイトダンス No.52]
9 月 27 日~10 月 5 日 フランス・パリ シャイヨー宮劇場にてヨーロッパ初演 (8 回公演)
[フェスティバル ドートンヌ招聘公演]
公演詳細ページ https://www.theatre-chaillot.fr/fr/saison-2018-2019/idiot
10 月 26 日 秋田文化会館 小ホール (1 回公演)


2018/05/29

ジャパン・アーツのサイトでマリインスキー・バレエ、キミン・キムのインタビュー

今年11月~12月に来日するマリインスキー・バレエ

https://www.japanarts.co.jp/mariinsky2018/index.html

来日公演で、「ドン・キホーテ」、「マリインスキー・バレエのすべて」、「白鳥の湖」に出演するキミン・キム。先日のウィーン国立バレエ来日公演「海賊」にゲスト出演し、驚くべき超絶技巧とサポート技術の上手さで場内を大きく沸かせました。

公演を終えたばかりのキミン・キムに、4月の韓国でのインタビューに続き、ジャパン・アーツの公式サイト用にインタビューを行いました。ウィーン国立バレエ来日公演を大いに楽しみ、この6か月でさらに大きくなってマリインスキー・バレエ来日に臨むとのことです。連日の取材などで多忙だったようですが、爽やかな笑顔でインタビューに応えてくれました。その優しく真摯な人柄が伝わってきました。

まずは、今までの道のりについて語ってくれています。

http://www.japanarts.co.jp/news/news.php?id=3354

近日公開の第2弾では、ウィーン国立バレエ公演に出演した手ごたえと、公演への意気込みを語っていただいています。

ウィーン国立バレエ公演前のインタビュー記事はこちあ
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/topics/1388.html

2018/05/26

コンドルズ 埼玉公演『18TICKET』 近藤良平さん独占インタビュー

6月2日(土)、6月3日(日)に彩の国さいたま芸術劇場で、コンドルズ 埼玉公演『18TICKET』 が開催されます。

トレードマークの学ラン姿でダンス、生演奏、人形劇、映像、コントを展開するコンドルズ。
ステージいっぱいに繰り広げられる熱いパフォーマンス、予測のつかない展開、斬新かつちょっぴり懐かしいシーンの数々――。
昨年の『17's MAP』でも新たな展開をみせたコンドルズの埼玉新作シリーズ、12作目のさらなる挑戦が始まります。2018 年の新作タイトルは『18TICKET』。これは青春 18 切符を意味するとのことです。

http://www.saf.or.jp/arthall/stages/detail/4876

このコンドルズを率いる、近藤良平さんに先日インタビューをさせていただき、劇場への愛や、この公演に寄せる意気込みを伺いました。近藤さんは、本当に魅力的な方で、とにかく笑いの絶えない、とても楽しいインタビューでした。

Resize1392


さいたま芸術劇場での公演も12回目となりました。この劇場の魅力はどういったところにあるのでしょうか?

これだけ広い稽古場が取れるところは他にはありません。コンドルズ22年間の活動の中でも、稽古場が一番広いんです。普段は流浪の民なので(笑)。舞台の原寸大で稽古ができるのは大きなメリットです。ここはプロデューサーに佐藤まいみさんがいるのも大きい。彼女との付き合いは長いのですが、新作頑張って!とハッパをかけられています。

この劇場は、奥行きも天井も高い劇場なので、ここでしかできないことができるし、ここだからやりたいことができます。舞踊空間としてどんなに広く使ってもさほど問題がないように思えてきます。ぼくはどちらかといえばダンス寄りの人間ですが、メンバーによっては芝居の人だったりして。でもここでやると「ダンス」をやっているという感じになります。そういう感覚に陥るのはいいな、と思うんですよね。小さいところは小さいところでいいんですけどイベントチックになってしまうんですよね。もともとこの劇場はキリアンやピナ・バウシュを上演している劇場なわけですから。他で思い浮かべてもなかなかできないことがここではできます。

去年の「17's map」のような巨大な壁とかね。あれは僕的には、コンドルズとしてはリアルな壁でしたね。南米に住んでいて日本に帰国した時、おばあちゃんの家が府中だったんです。三億円事件の府中刑務所があんな感じで、舞台のために壁を作ってみたら、あ、府中刑務所だ!と思いました(笑)

そして、この劇場は闇の暗い部分がきれいに出るんですよ。ほかの劇場ではここまで出せない。


ここでの公演は他のコンドルズの公演とは客層も少し違う気がします。地元の方も多いのでしょうか?

最初はいろんなところからお客さんが来ていましたが、今はおそらく半分くらいは地元の方なのではないかと思います。


このシリーズには「さいたま愛」というべきものが感じられるのですが、埼玉に対する思い入れもあるのでしょうね

若手メンバーの中には、埼玉大学出身の人もいますね。また今年入るメンバーで、埼玉県の東松山にある大東文化大学出身者もいます。この劇場の前に大きく公演の看板を掲出してくれていますよね。普段、なかなかこんな大きな掲示はできないので単純に嬉しいし、さいたまの人に観てほしい!という気持ちになります。車で前を通ってもおお!と思って面白いし。それから、与野本町駅のところに小道具の人形たちがずっと置きっぱなしの状態で展示されているんですよ。この駅を通勤通学で使っている人たちは確実に一回はあの人形たちを見ているはずなんで、さいたまの人達には結構晒しているなって(笑)。気になる人形しかないし。あの人形たちは早稲田大学演劇博物館でも展示されているんですよ。

A0e4ce5a90ff4a1e8226e179fcdbe147

話はずれますが、僕たちの小物は段ボールで作ったりしているんですが、あそこで初めてナンバリングというのをされたんですよね。展示物として半永久的に保存すると言われました。まだその頃って6畳間に住んでいたのですが、置くところもなかったんですよね。


「ストロベリー・フィールズ」を上演した時には、近藤さんがソロを踊っている時に大き目の地震がありましたよね。吊られていた舞台装置も大きく揺れましたが、近藤さんは踊るのをやめませんでしたよね。

けっこうドキドキでしたよ。あとで聞いたら、あと2,3秒揺れが続いていたら、自動的にシステムが止まっていたらしいんです。その後無音から音が出るシーンだったんですが、音を出す担当の者が「行っちゃえ~」といいタイミングで音を出してくれました。去年は去年で、埼京線が止まってしまって開演が遅れたんですよね。そのため開演までメンバーで尾崎豊についてのトークをやりました。毎年ハプニングが起きますね(笑)。

Resize0863
『ストロベリーフィールズ』(2015)より(C)HARU_1020


今回の公演タイトルは「18ticket」ですが、この「チケット」に込めた思いは?

チケットってよく使う言葉なんですが、人によって思い浮かべることが違うんですよね。コンサートのチケットって思う人が多くて、切符を思い浮かべる人は意外と少ないんです。僕の中では「Ticket to ride」という感じの乗り物のチケットや、何かを許されるためのものというのが強いです。まあ、交通違反切符みたいなマイナスのイメージのものもありますが(笑)普通はポジティブなものを思い浮かべますが、ネガティブも面白いかもしれませんね。

日本では、200円くらいの切符を無賃乗車して見つかると10倍位払わされますが、海外の違反金はものすごいですよね。検札も少ないし改札もなかったりするのに。僕がポーランドに行ったときには検札がきて、一斉に見られて、無賃乗車だと同行させられてしまうから焦りました。海外では乗車のシステムもわからないので、見つからないか、ものすごくドキドキするんです。


「チケット」には旅のイメージがありますよね。もちろん近藤さんはじめコンドルズの皆さんもたくさん旅をされてきたわけですが。

でも旅って皆さんしますよね。僕たちも海外公演などに行くわけですが、半分は公演のためにで、空き時間もありますよね。その空き時間の過ごし方というのはメンバーによってすごく違っていて。オクダサトシさんは美術の人なので必ず美術館に行くし、美術館だけでなくて、美術館がらみの図書館などにも。藤田善宏は古道具市、骨董市に行くし、どんなに小さな市でも地図でずっと行き方を調べているんです。それで何も買ってこなかったりして。

でも舞台で使っている人形は、基本的に海外で買ってきたものばかりです。一つと同じものがないような人形ですよね。あと僕が弾いている楽器なども海外で買ってきていますね。僕は楽器が好きなのですが、メキシコは楽器天国で、この間も買ってきましたよ。小さいお店でも結構楽器があるんですよね。絶対何かあるだろうと思ったら、カエルの形をした笛があったり、買うんだけど別になんてことはないんだよね。そういうのがうちにいっぱいありますね。

Resize1391


コンドルズのメンバーは、振付をやったり個別での活動もされていたりして、皆さん個性豊かですが、どうやってまとめ上げていますか?

まとめる気持ちもないんですが、コンドルズは、例えば小劇場の劇団には似ていないんですよ。みんな志向性もバラバラですし。日本ではダンスはかなりユニット式が多くてカンパニー意識がないんです、悪い意味で。ユニット式で手軽なんですけどカンパニーというものを背負わなくて、劇団の方がよほど背負っていて素敵だなって思います。コンドルズってその両方の要素があるんですよ。実際コンドルズしか出ていない人もいるわけだし。コンドルズのメソッドってわけではないんですがコンドルズの踊りしかできなかったりして(笑)。それがコンドルズのやり方なんです。命令形でやっているかっていうと違うし、ぐじゃぐじゃかと言ったら、もう大人だから休む時は風邪を引いたから休むとちゃんと言ってくるわけで、無駄な頑張りとかはしないんです。要するにお互いやりやすい方法でやっています。

さいたま公演では安定した条件のいい稽古場があるので集う場所があるのがいいですね。そこで集って実験して創作できます。毎年6月の上演で年間スケジュールにも組み込まれていますし。コンドルズの20数年の歴史のうち、もう半分はさいたまでの公演が続いているわけです。こういう独特の、べったりしないつながりがあるから、今まで続いているんでしょうね。佐藤まいみさんがフランスにいらっしゃっていて、ドゥクフレなどもまいみさんを通して知ったわけで、僕からすると、ドゥクフレなんかも、「あ、これでいいんだ」と思うわけで。こういう作品も面白いなあ、と。通常のバレエだけではなくてフォーサイスとかもやったり。

もし、キリアンみたいな作品ばっかりを観ていたら、コンドルズはやっていないと思います。この劇場には立てないと思ってしまっていただろうし。まいみさんは、振れ幅が広い人だし、その上ピナ・バウシュなども上演しているから、僕としては、コンドルズはやっていいんだ、と思う段階が早かったです。なかなかこう思って自由に創らせてくれる人はいませんからね。他では、その劇場がやりたいことになってしまって、僕らがやりたいことはできなかったりしますから。また技術スタッフも優秀ですし付き合いが長いです。


コンドルズは、ダンスの枠にとらわれないような、人形劇や影絵、コントなどを取り入れたりして、客層の幅も広いと思いますが、ダンス公演にどうやったら新しい観客が来て貰えるようになると思われますか?

それは僕もいつも考えていることです。お客さんと対話をすることでしょうかね。僕たちがほかの人の作品を観ても、対話をしたくならない作品はつまらないですし。ハテナマークでもいいんですよ。わからないと言えるような作品だったらまだいい。言えない、それ以前の作品もありますからね。対話をする気があるかないかが大事だと思います。こちらは少なくとも、メンバーが物販をやっているし(笑)そういうことも大事な気がするんですよね。どういう風に対話して人の話を聞いて作品を作るか、そう思って作るしかないですね。僕たちも、人が喜んでくれないと元気なくなっちゃうから。サービス精神が旺盛なメンバーが多いと思います。

2016年の「LOVE ME TenDER」では、回っている縄の下を次々にダンサーがくぐるというシーンがある作品がありましたが、あれも僕たち的には、新しい競技を発明したような気がするんです。でもそれこそ大きな舞台、稽古場でないと生まれない振付ですよね。稽古場が広くないと、あんなことをやってみようなんて気になりません。


本当に毎回いろんなアイディアが盛り込まれていますが、これが一つの作品に収斂していっているのが素晴らしいと思います。

去年の公演の、すごく大きな人形を取り入れるというのも初めての試みでした。計算以上にデカかったです(笑)。舞台で見えている以上にいろんなシーンがあるんです。僕自身はピースをいっぱい作る人なんで、今日も稽古だったのですが、3つくらいシーンができます。でも10日もやったら30シーンになってしまいますよね。全部入れられないので、自分でやってみてそれ以上盛り上がらないものは削っていきます。自分がこうしたい、というものではなくて、このメンバーでやってみると違うところに行っちゃうから、そこが面白いですよね。


NHKホールの公演でも、そして今回の公演でも、0歳から観られる公演を実施するという試みに取り組まれていますね。

それはぜひやりたかったことなんです。NHKホール公演もそうですし、今遊育計画というのをやっていて、遊育計画というのは、家族と0歳児からの子どもというコンセプトで元から子供向けにやっています。0歳児もOKということもあるんですが、25歳から35歳くらいまでのお母さん方が、育児のため舞台を観たくても観られないということが判明したので。子供は舞台で怖いのは暗転くらいなんですよ。あとは音が大きいのが苦手なくらいで、他は大丈夫だと思います。

コンドルズは20年以上活動しているので、若い時から観ている方が家族を持って、というパターンも多いと思います。あと、自分のお父さん、お母さんを連れて行くというパターンもありますね。

そしてこの劇場は蜷川さんの功績もあると思いますが、お客さんと出演者の距離が近いんですよね。去年は「17's Map」なので尾崎豊の曲をかけながら客席から出てきたら、「キャー」なんて言われちゃったりして。そういうのも前よりゆるくなったかもしれません。気負うことなく、楽しみに来ているお客さんが増えたんですよね。

最後に意気込みをお願いします。

今年は今年で、今までと違うことを考えているので、それは来てのお楽しみです!全体的に言うと、ここでしかできないことをやります。さいたま公演ではそこが一番面白いことなんで。今年は新しいメンバーも入りました。ダンスのシーンも多いので、ダンスが好きな人も笑いたい人も、人生に悩んでいる人も、いいチケットなんで、是非いらしてください。


Resize1394


公演日時
2018年6月2日(土) 開演14:00/19:00
6月3日(日) 開演15:00

※開場は開演の30分前です。
※演出の都合により、開演時間に遅れますと入場をお待ちいただく場合がございます。
予めご了承ください。
※6月2日(土)14:00の回のみ、0歳から入場可能です。

会場
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

構成・映像・振付
近藤良平

出演
コンドルズ

主催
公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団

http://www.saf.or.jp/arthall/stages/detail/4876

【特別チケット販売決定!】
◆100席限定セット券
コンドルズ埼玉公演2018新作『18TICKET』&フィリップ・ドゥクフレ/DCA『新作短編集(2017)-Nouvelles Pièces Courtes』(2018/6/29~7/1)のお得なセット券です。*フィリップ・ドゥクフレ/DCA公演詳細はこちら
◆未就学児チケット
6月2日(土)14:00の回のみ、0歳から入場が可能です。

コンドルズ Condors
男性のみで結成されたダンスカンパニー。舞台衣装は学ラン。ダンス、生演奏、人形劇、映像、コントを大胆に展開するジャンル横断的な手法で、独自の世界観に溢れる舞台を創り出す。国内はもとより、これまでに世界約30ヶ国で公演。ダンスだけでなく演劇、TV、ラジオ、映画、ファッションショーへの出演・振付も多数。コンドルズメンバーがボーカルをつとめるバンド計画FF0000も精力的に活動中。2013年秋の東京国体では、開会式典の総合演出を担当した。日本の舞台芸術界で異彩を放つ注目のダンス・グループ。2016年に結成20周年を迎え、20周年記念超特別大感謝公演として、NHKホールで2日間の単独公演を行った。 http://www.condors.jp/

近藤良平(こんどう・りょうへい)
コンドルズ主宰・振付家・ダンサー
ペルー、チリ、アルゼンチン育ち。第四回朝日舞台芸術賞寺山修司賞受賞。NHK教育『からだであそぼ』内「こんどうさんちのたいそう」、NHK総合『サラリーマンNEO』内「テレビサラリーマン体操」などで振付出演。野田秀樹演出、NODA・ MAPの四人芝居『THE BEE』で鮮烈役者デビュー。NHK連続TV小説『てっぱん』オープニング、三池崇史監督映画『ヤッターマン』などの振付も担当。女子美術大学、立教大学などで非常勤講師を務める。愛犬家。

【チケット取扱い】
■SAFチケットセンター
・電話 0570-064-939(彩の国さいたま芸術劇場休館日を除く10:00~19:00)
 ※一部IP電話からは、ご利用いただけません。
・SAFチケットオンライン
 ご購入はこちら
 ※初めてご利用になる方は利用登録(無料)が必要です。

■窓口
・彩の国さいたま芸術劇場(休館日を除く10:00~19:00) アクセス
・埼玉会館(休館日を除く10:00~19:00) アクセス

■プレイガイド
・イープラス http://eplus.jp
・チケットぴあ http://t.pia.jp
 0570-02-9999(音声自動認識/Pコード:484-665)

 
【お問い合わせ先】
SAFチケットセンター 0570-064-939(彩の国さいたま芸術劇場休館日を除く10:00~19:00)


2018/05/22

7/28 「バレエ・アステラス2018」の出演者決定

海外で活躍する若手日本人バレエダンサーを招いたガラ公演、「バレエ・アステラス」の出演者が発表されています。

http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/performance/28_012363.html

バレエ・アステラス 2018~海外で活躍する日本人バレエダンサーを迎えて~

日時
2018年7月28日(土)15:00開演予定

会場
新国立劇場 オペラパレス


<海外で活躍する日本人バレエダンサー>
特別ゲスト

高田 茜 & 平野亮一(英国ロイヤル・バレエ)
演目未定(決定次第発表)
 

<公募により選ばれたダンサー(五十音順)>

相澤優美 (ジュネーヴ大劇場バレエ団) with ヴラディミール・イポリトフ(ジュネーヴ・ダンス・イベント)
『End of Eternity』
 振付:S. リヴァ

アクリ瑠嘉 with マヤラ・マグリ(英国ロイヤル・バレエ)
『ロメオとジュリエット』より バルコニーのパ・ド・ドゥ
 振付:K.マクミラン


伊勢田由香 (ペンシルベニア・バレエ) with エドガー・チャン(フリー/元バレエカルメン・ロッチェ)
『海賊』より 寝室のパ・ド・ドゥ
 振付:A. コレーラ


小笠原由紀 with ルスラン・サブデノフ (トゥールーズ・キャピトル・バレエ団)
『ノクターン』
 振付:A. ミロシニシェンコ


千野円句 with スタニスラヴァ・ポストノーヴァ(ボリショイ劇場バレエ)
『ジゼル』第2幕より パ・ド・ドゥ
 振付:J. コラーリ/J. ペロー/M. プティパ


水谷実喜 with ツーチャオ・チョウ(バーミンガム・ロイヤル・バレエ)
『サタネラ』のパ・ド・ドゥ
 振付:M. プティパ


宮田彩未 with ジョセフ・テイラー(ノーザン・バレエ)
『夏の夜の夢』第2幕より パ・ド・ドゥ
 振付:D. ニクソン


<新国立劇場バレエ団>
米沢 唯 & 奥村康祐
『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』
 振付:G. バランシン


<ミラノ・スカラ座バレエ・アカデミー生>

『エスメラルダ』より ヴァリエーション 
 原振付:M. プティパ

『ジムノペディ』
 振付:R. プティ
 ピアノ演奏:マルコ・パデルニ


<新国立劇場バレエ研修所>
第14期・ 15期研修生、予科生

『シンフォニエッタ』
 振付:牧 阿佐美

***********
今年は、ロイヤル・バレエの日本人プリンシパル、高田茜さんと平野亮一さんが出演するという贅沢な趣向。どんな演目を踊るのか、楽しみです。

また、モスクワ国際バレエコンクールのジュニア部門で金賞に輝いた千野円句さんが、ボリショイ・バレエの同僚で、Instagramのruby.tearとして有名な若手スタニスラヴァ・ポストノーヴァと「ジゼル」で共演するのも見逃せません。現在開催中のバーミンガムロイヤル・バレエの来日公演のうち、兵庫公演で主演した水谷実喜さんも楽しみです。

われらが新国立劇場バレエ団のプリンシパルペア、米沢唯さんと奥村康祐さんが、得意中の得意である「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」を踊ってくれるのもうれしい限りです。また、普段なかなか観られない、海外で活躍する日本人ダンサーの踊りを観られて、新しい発見ができるというのも楽しみの一つです。

2018/05/16

「吉田都×堀内元 Ballet for the Future 2018」大阪・新潟・仙台公演開催決定

世界最高峰のバレエ団で日本人として男女それぞれ初めてのプリンシパル(最高位)となり、“世界の至宝”と称される吉田都、世界的ダンサー・振付家・芸術監督として常に“世界へのパイオニア”であり続ける堀内元

「吉田都×堀内元 Ballet for the Future 2018」公演は、二人のバレエ・レジェンドの踊りと貴重な経験を次代に継承するとともに、バレエの魅力をさらに多くの方に伝えるために、企画されたものです。2015年にスタートし今年で4年目を迎えます。

http://www.chacott-jp.com/j/topics/detail4813

Resize1350

毎年多くの要望が寄せられ、今年は、大阪、新潟、仙台での開催が決定しました。
今年は、世界中からスターダンサーが集まるアメリカン・バレエ・シアター(ABT)で主演を果し、現在は、ヒューストン・バレエのプリンシパルとして活躍、本年度のローザンヌ国際バレエコンクールの審査員も務めた加治屋百合子をゲストに迎えます。

上演される演目は、プロジェクトの集大成ベスト盤的構成で、堀内元が芸術監督を務めるセントルイス・バレエで大喝采を浴びてきたヒット作品ばかり。吉田都は、気品と美しさの極み古典バレエの集大成的傑作「ライモンダ」を、堀内元は、アメリカンテイスト満載で躍動感あふれる自身の代表作の一つ「La Vie」を、それぞれが最高のパートナーを迎え、国内外で活躍する気鋭のダンサー達とともに創り上げます。

また、20世紀最大の振付家で絶大な人気を誇るバランシンの作品など、古典から最先端のバレエまで、バレエの素晴らしさ、美しさ、楽しさ…そして、バレエへの愛がぎっしり詰まった“夢の舞台”を豪華メンバーでお届けします。

満場の劇場が踊る喜び・観る歓びにあふれ、至福に満たされた感動の舞台。過去、舞踊評論家より年間ベスト5公演にも選出された必見の公演。高みを極めたダンサーの踊りは、バレエファンを魅了するだけではなく、バレエを学ぶ方には最高の学びにもなるでしょう。二人がすべての方へお贈りする“次代へのメッセージ”です。


●出演(予定)

特別出演: 吉田都(元英国ロイヤル・バレエ団 プリンシパル)

芸術監督・特別出演: 堀内元(セントルイス・バレエ芸術監督、元ニューヨーク・シティ・バレエ プリンシパル)

ゲスト: 加治屋百合子(ヒューストン・バレエ プリンシパル)

出演: 寺田亜沙子(新国立劇場バレエ団 ファースト・ソリスト)
森ティファニー(セントルイス・バレエ)
木村綾乃(ワシントン・バレエ ソリスト)

福岡雄大(新国立劇場バレエ団 プリンシパル)
岡田兼宜(元アメリカ・ダズルダンスカンパニー)
末原雅広(スクール・オブ・アメリカンバレエ出身)
上村崇人(元セントルイス・バレエ)

      *

荒井茜/今井沙耶(法村友井バレエ団)/佐々木夢奈(佐々木美智子バレエ団)/髙瀬海帆/
武田恵実(元ヒューストン・バレエ)/立川透子(ルセ国立バレエ団)/細井佑季/山本芽美(ルーマニア
国立オペラ劇場)/吉村菜奈子(ステップ・ワークス バレエ)//大西慎哉(法村友井バレエ団)/栗野竜一
/高須佑治/豊永太優/樋口響(新国立劇場バレエ団)/矢木一帆//ほか、国内外で活躍する気鋭の
ダンサー達(女性//男性//50音順)

<大阪公演> 8月21日(火) 開場17:45 開演18:30 NHK大阪ホール
  主催:チャコット
  お問い合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200- 888(10:00〜18:00)

<新潟公演> 8月23日(木) 開場17:45 開演18:30 新潟県民会館
  主催:新潟日報社/チャコット
  お問い合わせ:サンライズプロモーション北陸 025-246- 3939 (平日11:00〜18:00・土曜日10:00〜17:00)

<仙台公演> 8月27日(月) 開場17:45 開演18:30 仙台銀行ホール イズミティ21
  主催:チャコット/TBC東北放送   協力:河北新報社
   お問い合わせ:TBC東北放送事業部 022-714- 1022(平日9:30〜17:30)


●演目(予定/上演順ではありません)

「ライモンダ」第3幕(結婚の祝宴)より 原振付:マリウス・プティパ 音楽:A.グラズノフ 主な出演:吉田都、福岡雄大、ほか
「La Vie」   振付:堀内元 音楽:クロード・ボリング 主な出演:加治屋百合子、堀内元、寺田亜沙子、岡田兼宜、ほか

「Bloom」 振付:ブライアン・イーノス 音楽:ジョビー・タルボット
「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」 振付:ジョージ・バランシン 音楽:P.チャイコフスキー
「Valse Fantaisie」 振付:ジョージ・バランシン 音楽:ミハイル・グリンカ

※上演時間:約2時間(休憩含む)/音楽:録音音源

●チケット発売情報
一般発売:2018年6月2日(土)
各種先行販売実施!詳細は、公式 webサイト  BFF チャコット  検索
(公式サイトでは先行発売が始まっています。座席選択不可)

<大阪公演>
8月21日(火) 開場17:45 開演18:30 NHK大阪ホール S席\9,300/A席\7,800/B席\6,300(税込)

お問い合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200- 888(10:00〜18:00)

<新潟公演>
8月23日(木) 開場17:45 開演18:30 新潟県民会館 S席\9,300/A席\7,300/B席\5,300(税込)

お問い合わせ:サンライズプロモーション北陸 025-246- 3939(平日11:00〜18:00・土曜日10:00〜17:00)

<仙台公演>
8月27日(月) 開場17:45 開演18:30 仙台銀行ホール イズミティ21  S席\9,300/A席\7,300/B席\5,300(税込)

お問い合わせ:TBC東北放送事業部 022-714- 1022(平日9:30〜17:30)

協力:ブルーミングエージェンシー/オフィス・エイツー/バレエスタジオ ミューズ/セントルイス・バレエ/株式会社ビデオ

企画・制作:チャコット 公式 webサイト:  BFF チャコット 検索

**********
2015年にスタートし、今回で4年目を迎えた、好評の企画「吉田都×堀内元 Ballet for the Future」、吉田都さん、堀内元さんというバレエ界に輝くレジェンドによるこの公演は、なかなか観られない貴重な演目を、この二人以外にも一流のダンサーを加えて上演する、とても志の高い素敵な公演です。

今回は東京公演がないのが残念ですが、この素晴らしい企画を地方でご覧いただけるのは非常に貴重な機会。多くの方にぜひ観ていただきたいです。昨年の吉田都さんの「ライモンダ」はまさに名演で、ロイヤルで踊っていた時よりもさらに磨き抜かれて高みに到達した、この上なく美しく煌めくクラシック・バレエの極致でした。東京からでも遠征してでも観る価値があると言えます。うー観たい!

2018/05/11

ウィーン国立バレエ団来日公演、マニュエル・ルグリとキミン・キム「海賊」公開リハーサル

ウィーン国立バレエ団の来日公演が5月9日に開幕しました。

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/

9日、10日に開催された「ヌレエフ・ガラ」は、ウィーン国立バレエの今を伝える、バラエティに富んだ演目で、ダンサーたちの魅力を見せてくれました。ガラと言ってもアンサンブルある作品が多くカーテンコールに登場したダンサーの数も多くて、総出演といった力の入ったものでした。

エノ・ペチ、アンドレアス・ルカーチという現役の団員、プロイエット、クルーグ、リアンなど新進・中堅振付家、さらにノイマイヤー、ファン=マネン、エイフマンと巨匠、そしてプティ、マクミラン、バランシンという20世紀作品まで、非常に幅広く、魅力的な作品ばかりでした。

さらには「ライモンダ」「くるみ割り人形」「白鳥の湖」とヌレエフ作品の抜粋集「ヌレエフ・セレブレーション」、バランシンにマクミラン、そしてルグリ自身も「シルヴィア」「ランデヴー」の名演を見せてくれるという、何とも贅沢な趣向。3時間を超える上演時間でしたが少しも飽きず、ルグリが育てた才能たちを堪能しました。

さて、5月7日には、マニュエル・ルグリとキミン・キム「海賊」の公開リハーサルが開催されました。
(こちらも、写真撮影はVOGUEでお馴染みの井上ユミコさんです。無断転載禁止)

Wiener__379
(c)Yumiko Inoue

前日夜に到着したというキミン・キムですが、疲れはほとんど見せませんでした。この時点では、まだほとんどの団員が来日していなかったので、ルグリが、ランケデム、ビルバント、さらにメドーラ役までも演じてみせ、しっかりと踊ってのリハーサルとなりました。

Wiener__158
(c)Yumiko Inoue

3月末(1か月前)にキミンはウィーン国立バレエで3日間だけリハーサルを行いました。ルグリ曰く、彼はとても頭が良いとのことで、この3日間ですべての振付を覚えて、まるで機械のように正確だったとのことです。1か月経ってもしっかり覚えていたそうです。現役で踊っているルグリなので、立ち居振る舞いはエレガントで身体はしなやかに良く動き、教えもとても熱く、そして丁寧です。

主にコンラッドとビルバントの対決シーン、終盤のランケデムにさらわれたメドーラをコンラッドが助け出すシーン、そして砂浜に打ち上げられたコンラッドとメドーラとのラストシーンのリハーサルが行われました。ルグリが言う通り、キミンも動きはエレガントで、手足が長く、跳躍はダイナミックで、流石の大器ぶりです。ルグリの教えをしっかりと吸収して、やり直すたびに表現が良くなっていきます。

Wiener__768
(c)Yumiko Inoue

リハーサルで、しかも本役のダンサーではなくルグリがメドーラ役を演じているのに、コンラッドとメドーラのやり取りには愛が感じられて思わず見入ってしまいました。ルグリから若いキミンへと、伝統が受け継がれていく瞬間を目撃した思いです。

ルグリの薫陶を受けたダンサーたちが、こうやって育っていって花開いていくんだな、と暖かい師弟愛を目撃して感慨にふけりました。

Wiener__935
(c)Yumiko Inoue

Wiener__1026
(c)Yumiko Inoue

最後には、キミンは軸のしっかりしたエレガントでしなやかなピルエットや華麗な跳躍も見せてくれました。
Wiener__1259
(c)Yumiko Inoue


5月12日(土)のキミン・キムが出演する「海賊」公演、まだチケットは購入可能です。パリ・オペラ座、ABTなど世界中のカンパニーから引っ張りだこの、ライジング・スターの踊りをぜひ目撃してください。

公演概要・チケット
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/ticket.html

ウィーン国立バレエ「海賊」振付:マニュエル・ルグリ [Blu-ray]ウィーン国立バレエ「海賊」振付:マニュエル・ルグリ [Blu-ray]

新書館 2017-08-15
売り上げランキング : 7903

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


2018/05/10

ウィーン国立バレエ来日公演、マニュエル・ルグリ記者懇談会

ウィーン国立バレエ来日公演の開幕に先立ち、マニュエル・ルグリの記者懇談会と、ルグリとキミン・キムの「海賊」公開リハーサルが開催されました。

順番としては、公開リハーサルが終わった後に、記者懇談会があったのですが、まずは、マニュエル・ルグリの記者懇談会のレポートを先にします。

※写真は、井上ユミコさんに撮影していただきました。無断転載はお断りします。

Wiener__1391
(写真 (c)Yumiko Inoue)

稽古着からスーツに着替えて、さっそうとした姿のルグリが登場しました。前日に来日したとのことですが、長旅の疲れはうかがえません。

「私のバレエ団と共に、一緒に日本に来ることができたことを喜ばしく思います。皆さまに初めて観ていただく演目があるということで本当に幸せに感じています。長々と私が演目についてお話するよりも、皆さまからのご質問にお答えしたいと思います」

音楽的センスもあって頭も良い、サポートも上手いキミン・キム

ルグリさんから見て、キミン・キムさんの魅力とは?

「今回「海賊」のゲストに誰を連れて行くかを考えた時に、もう一人候補がいたのですが、最終的にキムさんを選んだ理由は、私にとってはやはりマリインスキーのようなところで経験を積んできて、すべてのレパートリーに関して知識、経験があり、高い教育を既に受けている人、ということで最終的に彼に決めました。私にとっても彼にとっても今回は大きなチャレンジになります。一緒にリハーサルをしてみて、とても気持ちのいい方だと思いました。音楽的センスもあって頭も非常によくて、女性をサポートすることも完璧にできていて、とても期待しています

「ルグリ版『海賊』には難しい点があります。私のカンパニーのダンサー全員にも要求したことなのですが、ストーリーを語る演技の部分を、ただ踊りのテクニックだけではなくきちっと表現してもらいたいということです。
具体的には、私は海賊を振付けた時に調査をして、この作品は歴史的にも改訂を重ねてきていますが、ストーリーがよくわからないと思ったのです。そこで私はこの作品を3つの愛の物語として仕立てました。メドーラを中心とする男女の愛の物語、そしてパシャもラブストーリーの中心人物として登場します。それからビルバントとズルメアの物語もストーリーに展開させていきます。このようにいくつかの人間の物語の中に主役二人が絡んできますので、キムさんの対応力、それをどうやってまとめ上げていくかという部分も問われるつくりになっています」


Wiener__1427
(写真 (c)Yumiko Inoue)


ヌレエフ・ガラについて教えてください

「大筋については皆さまもご存じだと思いますが、改めて特徴的なことをお話します。私が2010年にウィーン国立バレエの芸術監督に就任した時に、私がやったという特徴のあることを行いたいという考えがありました。シーズンの最後を飾るガラ公演のために考案したものです。魅力のある人物を象徴するようなものをやりたくて、ヌレエフだったらウィーンでは知らない人はいません。ヌレエフはウィーンでダンサーとして大きな成功を収めており、彼しかいないだろうと思いました。ガラ公演は必ずしも成功するとは限りませんが、幸いにも、このガラはとても好評となり、必ずソールド・アウトとなります。今年はヌレエフ生誕80周年でもあるので、日本でもやってみようと思いました」

「ヌレエフの作品も素晴らしいのですが、もう一つ大事なコンセプトとして、新しい世代の振付家を紹介する機会にしたいと思い、バレエ団に所属する2人の若手振付家の作品をその中に入れて、旧来の作品と混然一体となった面白さを見せたいと考えています。ヌレエフはたくさんの作品を振付けており、日本の方はヌレエフ版「ドン・キホーテ」などを好きになっていただきファンも多いのです。ヌレエフの作品を受け入れる土壌は十分あると信じていました。ヌレエフ・セレブレーションの踊りのコレクションについては、まず少しキャラクターが強いものを見せたいと思って、スペインの踊りや、サラセン人の踊りなどキャラクターダンスを入れました。また有名なヴァリエーションですが、これはダンサーにとっては超絶技巧中の超絶技巧というコレクションになっています」

Wiener__691
(写真 (c)Yumiko Inoue)


キム・キミンさんにヌレエフの作品を踊ってもらうとしたらどのような作品が良いと考えていますか?

「ヌレエフ版の作品というのは、ヌレエフの人となりを直接知らない人にとっては、挑戦するのに難しい部分があります。キミンさんはとても頭が良くて、私が「ライモンダ」を踊ってみたらどうかという提案をしたのですが、「まだ自分には難しいと思う」と断られたのです。自分がいま踊りたい、踊れる作品を、自分自身でしっかり判断している人だと思いました。彼はパリ・オペラ座で「ラ・バヤデール」をすでに踊っているので、ヌレエフの作品を踊る能力は非常に高く強いものを持っていると思っています。

私の考えを付け加えると、たとえばキューバ国立バレエの「ドン・キホーテ」は世界的に非常に有名ですが、私がそれを踊ってくれないかと言われても、断ると思うのです。キューバにはキューバの演出を非常によくわかっている、私の何倍も踊れるダンサーがいるからです。そのような理由で、単純に、ただ単にテクニックというのではなく、その意図している、その作品が醸し出そうとしているものは何なのかを肌身で感じて、理解できるものでないと、真の意味での偉大なダンサーにはなれないと思います。キムさんが今、自分にしっくりこない作品を踊れと言われてもおそらく踊らないでしょうし、私も彼が自分にしっくりこないなと思いながら、無理をするような作品を勧めるようなことはしません」


クラシックのレパートリーは守られて生き残っていくべき

世界的にクラシック・バレエをレパートリーとするバレエ団が少なくなっていますが、ウィーン国立バレエの来シーズンのレパートリーはルグリさんの新作「シルヴィア」を始めバランスのとれたものになっています。ルグリさんはダンスクラシックはどのように生き残っていくとお考えですか?

「クラシックのレパートリーは守られて生き残っていくべきだと私は考えています。守っていかなければならないと思います。私自身は、従来のクラシックバレエのレパートリーをいい形で伝えて行くために大変な時間とエネルギーをかけて、ウィーンにおいて仕事をしています。その意味で私の「海賊」の成功はとても大きな励みになっております。私自身が振付を行う場合、コンテンポラリーをやるのか、と問われたらやらないと思います。やはり私の芯にあるのはクラシックなので、現代作品へと傾いていくことはありません。その結果どのような観客の反応があるのかということを見れば、今そういった傾向でコンテンポラリーをやる比率が世界的に大きくなっている中でも、やはり私はお客様が本当に求めているのは、むしろきちんと作られたクラシックの作品で、このような作品への要望の方が実は大きいのではないかと思っています。流れとしてそういう作品を作るための努力というものが軽視されているのは、私は残念に思っています。この姿勢自体を私自身がこの先変えて行くことはございません」

「ただ誤解してはいけないのは、コンテンポラリーの作品にバリアーを設けてはいけない、受け入れて行かなければならないということです。たとえばピナ・バウシュが振付けた作品の初演の密度を、こちらでやってみようか、という時に、例えばオペラ座に移した場合には、やはりオリジナルのプロダクションとは違うリスクを背負っていなければならないと思います。そういったことのすべてを鑑みて、やはりテイストがあり、そこにパッションを傾けた形で作られたものを舞台に上げて行く必要があると思います」

Wiener__1499
(写真 (c)Yumiko Inoue)


「ダンサー」「芸術監督」「振付家」「教師」という4つの柱

2020年にルグリさんは退任されますが、この任期までにやっておきたい課題は何でしょうか。そして退任後はどうされるとお考えですか?

「この10年という時間は私にとって本当に大切な時間でした。実際にやってみて、そして2020年に継続をしないという決断をしたのですが、この決断をすること自体も大変考えましたし、大きな、難しい決断でした。自分がこの年月を振り返ってみると、実際に初めて芸術監督としての仕事をやってみて、2,3年では何も成果が見えてこない、と思ったのです。3年目、4年目になって少しずつ自分のやったことが自分でも見えてきた、という時期になって、7年目、8年目となって一つの指標につながってきたと自分自身でも実感しました。果たして今日までやってきたことがきちんときれいに結ばれていくのかを、少し客観的に見るような残りの2年間となると思います」

その後のことですが、今具体的にこれをやります、こういう方向に行きますというのは決まっていません。まだ何も考えていないのです。自分としては、非常に密に仕事をした年月を過ごしたので、少し充電期間という形で、おそらくフリーランスというポジションで、いろいろなことを試して少し放出してみたいと思います。エネルギーを蓄える時間になるのではないかと。まだどうなるか、どんな話が舞い込むのかわかりませんが」

「最低限具体的な可能性として4つ言えることは、まだ現役で踊れるので、今回も舞台に立ちますし、実際に踊ってみて、身体に限界が来ていたとしたら自分が一番よくわかるのですが、今はまだそのような時期ではないと思います。まだまだ自分はいける、今までと違ったものが踊れると思っています。それから芸術監督という立場を経験したので、そのような経験値も自分の中にあります。振付ももちろん次のビジョンとして大事に温めています。それから後進を教育する教師としての役割、真の意味でいい教育を授けることもしていきたいです。この4本の柱をいつも心に持っていたいと思います。
日本の皆さまとは長い付き合いがありますので、私の気持ちは言葉にしなくても伝わっていると思います」


ヌレエフ・ガラで踊る作品について

「今回私が踊るのは、ノイマイヤーの「シルヴィア」のパ・ド・ドゥです。最近、パリ・オペラ座バレエでレティシア・プジョルが引退公演を行った時に共演しました。それから、ローラン・プティの「ランデヴー」を踊ります。これもまたがらりと違った特徴の作品なので、ぜひお楽しみいただければと思います」

「そしてどうしても話したくなるので、他の作品の紹介もしたいと思います。ちょっとだけ付け加えますと、先ほど話にもあったクラシックとコンテンポラリーのバランスをよく考えて上演作品のレパートリーを作りました。ノイマイヤーやバランシンのような超大御所の作品の中にウィーン近郊で活躍されているプロイエットなどの、私の目を通して選んだ秀作がちりばめられていますので、バレエの世界の現代と未来を確かめていただく意味でも、このヌレエフ・ガラを絶対にご注目いただけたらと思います」

*****

この後、NHK「ごごナマ」への生出演があったのですが、時間ぎりぎりまでルグリは熱く語ってくださいました。

伝統を大切にしながらも、バレエの未来について真摯に考えているマニュエル・ルグリ。まだ今後も踊り続けてくれるという言葉も嬉しい限りです。また、日本のファンによる長年の支援に深く感謝している様子も伝わってきました。

Wiener__1463
(写真 (c)Yumiko Inoue)

ウィーン国立バレエ来日公演公演概要
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/ticket.html


2018/05/07

チャコット主催、コシミハルが芸術監督・音楽監督の『フォリー・バレリーヌ「秘密の旅」』公演

チャコットは、「バレエ・プリンセス」、「バレエ・ローズ・イン・ラブストーリーズ」とバレエ鑑賞普及啓発を目的とする公演を行ってきて好評を博してきました。

その第3弾が、『フォリー・バレリーヌ「秘密の旅」』です。
より多くの方にバレエに触れる契機となるよう、今、世界を席巻している日本オリジナルの美の価値観“かわいい”をバレエで表現することを目指しています。

Voyagesecret_key_2

音楽界よりコシミハルを芸術監督・音楽監督に迎え、お洒落でソフィストケイトされた大人可愛い世界観のバレエを短編作品が連なるレビュー形式で贈ります。

http://www.chacott-jp.com/j/special/ticket/voyage_secret/index.html


ダンスの歓びと音楽に溢れたノスタルジックなレビュー
幾つもの短い音楽にはそれぞれの小さな物語

コシミハルのオリジナル曲を始めとし
エリック・サティ、ダリウス・ミヨー、ジェルメーヌ・タイユフェールなどの
フランス近代音楽、そして古いジャズやシャンソン・・・
様々な音楽に乗せて、九人のバレリーナたちが誘う「秘密の旅」!

コシミハルは、時代や国境、ジャンルを超越した唯一無二のスタイルでオリジナル作品のほかクラシック音楽やフランス近代音楽、シャンソン、ジャズのスタンダードなどを取り上げた数々の作品を発表し、CM音楽も多く手掛けています。日本を代表する現代音楽家の武満徹、細野晴臣ら様々なアーティストの編曲も手掛けています。

また、バレエを取り入れたコンサートを自ら演出・展開するなどバレエ芸術との関わりも深く、近年では、チャコットのイメージモデルを務めるオニール八菜(パリ・オペラ座バレエ団)起用の三越伊勢丹「this is japan」キャンペーンのすべての音楽も手掛けています。

現在、世界的には東洋や日本の思想が大いに注目されており、それらを背景に生まれた日本オリジナルの美の価値観“かわいい”が、ハイファッションやアートの文脈にまでその範囲を広げ、世界を席巻しています。そこで、バレエと大人可愛い世界観を融合してみました。するとそこには、まだ誰も見たことのない新しくもどこか懐かしい魅惑の世界が広がります。私たちの大好きとトキメキがいっぱいに溢れています。音楽や演劇、ミュージカルファンにもお勧めできる、ファッショナブルで楽しい公演となることでしょう。

コシミハルによる選曲で、オリジナル作品からフランス近代音楽、古いジャズやシャンソンなど、様々な楽曲を、若手の9人のバレリーナたちが踊ります。コシミハルも特別出演します。

*****

芸術監督・音楽監督・特別出演:コシミハル

東京生まれ。作曲、作詞、編曲家。3歳よりピアノ、8歳より作曲を始める。オリジナル作品の他、フランス近代音楽や1930年代から40年代を中心としたシャンソン、ジャズのスタンダードを取り上げた作品を発表。またCM、映画、舞台のための音楽も手掛ける。1989年、広告音楽競技大会作曲賞受賞。1998年よりバレリーナとクラシック演奏家と共に自身の演出によるシアトリカルコンサート"Musique-hall"をアルバムごとに発表。2003年、ベルリン・ジャズ・フェスティバル招待作品として好評を博す。2013年、「クルーナー」に焦点を当てたカバーアルバム「マダム・クルーナー」を発表。2016年ベルリンで開催されたフェスティバルPop16に招聘され、ライブを行う。

共同振付・バレエミストレス:森本京子

パリ留学を経て、スターダンサーズ・バレエ団に所属。ダンサー・振付家・教師。勅使川原三郎氏のカンパニーKARASに参加し欧米各地を回る。山崎広太氏の英仏独ツアーにも参加。自らのダンスカンパニーK’s pro.を結成し、ダンス・芝居・音楽が共有する舞台を創作し続け、静岡市芸術文化奨励賞・地域文化活動賞を受賞


共同振付・バレエミストレス:林かおり

ユニークバレエシアター公演の他、青山バレエフェスティバル、工藤大弐、佐多達枝、フットライツダンサーズ公演などに多数出演。東京フェスティバルバレエの一員として全米ツアーに参加。引退後、Kバレエ カンパニー バレエミストレスを経て、様々な公演のプロダクションに参画。


出演(五十音順)

石原朱莉(山本禮子バレエ団)
北川明代(スターダンサーズ・バレエ団ジュニアカンパニー)
木原奏音
澤田夏
樽屋萌(スターダンサーズ・バレエ団ジュニアカンパニー)
中井杏香(スターダンサーズ・バレエ団ジュニアカンパニー)
松本佳織(東京シティ・バレエ団)
森絵里(東京シティ・バレエ団)
渡邉桜子(谷桃子バレエ団附属アカデミー)

<公演日時>

2018年7月18日(水)開演19:00、
19日(木)開演15:00 / 開演19:00 ※開場は各開演30分前
会場:渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール


<チケット発売情報> 

一般発売:2018年5月19日(土) 一般発売に先立ちチャコット先行他、各種先行販売を実施。各プレイガイドのサイトをご覧ください。

チケット:全席指定7,900円(税込) 未就学児童入場不可

発売所:
・ イープラス、ファミリーマート店内Famiポート
・チケットぴあ 0570-02-9999<Pコード:取得中>、セブン-イレブン、サークルK・サンクス、チケットぴあ店舗
・ローソンチケット 0570-084-003<Lコード:取得中>、0570-000-407(オペレーター、ローソン、ミニストップ店内Loppi
・カンフェティ 0120-240-540(通話無料・オペレーター/平日10:00~18:00)
・チャコットwebサイト(座席選択不可)

お問合せ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337 (10:00~18:00)

※小劇場につき座席選択はできません。
※桟敷席はイープラス・チケットぴあ・ローソンチケットでの取り扱いとなります。  
※車椅子をご利用のお客様は、事前にお問合せ先までご連絡ください。


より以前の記事一覧