ABT(アメリカン・バレエ・シアター)

2009/10/20

ABTの2010年 METシーズン発表

ABTの2010年 METシーズンが発表されました。
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=283

メトロポリタン・オペラにサブスクライバーのパッケージの案内が載っているのですが、とっても観づらいです。
http://www.metoperafamily.org/metopera/season/subscriptions/abt/packagetypes.aspx

キャストは取り急ぎわかる範囲で書いています。原則として初日キャスト。

全幕作品は、カンパニー初演となるノイマイヤーの「椿姫」を始め、「ラ・バヤデール」「眠れる森の美女」「ドン・キホーテ」「白鳥の湖」「ロミオとジュリエット」が上演されます。

「椿姫」は初日5月25日、27日、6月5日にロベルト・ボッレとジュリー・ケントが踊ります。他のキャストは、マルセロ・ゴメスとディアナ・ヴィシニョーワ、イリーナ・ドヴォロヴェンコとコリー・スターンズです。

また、ナタリア・オシポワが再びゲストとして、「眠れる森の美女」と「ロミオとジュリエット」に出演します。パートナーはデヴィッド・ホールバーグ。残念ながら、ダニール・シムキンのバジルデビューはないようです。(その代わり、「真夏の夜の夢」のパックと「ファンシー・フリー」がありますね。)

AMERICAN BALLET THEATRE CELEBRATES
70TH ANNIVERSARY SEASON,
MAY 17-JULY10, 2010 AT METROPOLITAN OPERA HOUSE

SEASON TO FEATURE COMPANY PREMIERE OF JOHN NEUMEIER’S
LADY OF THE CAMELLIAS AND REPERTORY FESTIVAL INCLUDING
ALL-ASHTON AND ALL-AMERICAN PROGRAMS

Special Tribute to Alicia Alonso’s 90th Birthday Planned

American Ballet Theatre’s 2010 Spring Season at the Metropolitan Opera House, May 17-July 10, will celebrate the Company’s 70th Anniversary and pay tribute to legendary ballerina, Alicia Alonso.

The Company Premiere of John Neumeier’s Lady of the Camellias and a repertory festival will highlight the season.

All-American Repertory Program
June 9, June 12, and July 3
The Brahms-Haydn Variations, Company B, and Fancy Free,

All-Ashton Repertory Program June 8-12
Birthday Offering, Thais pas de deux, Awakening pas de deux, and The Dream,

ABT Premieres Repertory Program
June 9, June 11, June 28, and July 1
The Brahms-Haydn Variations, Fancy Free, and On the Dnieper

All-Classic Masters Program
June 29, June 30 matinee and July 2
George Balanchine’s Allegro Brillante, pas de deux from Sir Kenneth MacMillan’s Manon and Antony Tudor’s Romeo and Juliet,

Lady of the Camellias 「椿姫」
(May 25-27, June 4-7)
Julie Kent with Roberto Bolle May 25, May 27, and June 5
Vishneva/Gomes
Dvorovenko/Stearns.

La Bayadère 「ラ・バヤデール」
May 18 ~
Diana Vishneva (Nikiya), Marcelo Gomes (Solor), and Gillian Murphy (Gamzatti) May 18

Don Quixote 「ドン・キホーテ」
May 28~
Paloma Herrera and Angel Corella May 28

The Sleeping Beauty「眠れる森の美女」
June 14 through June19
Gillian Murphy and Jose Manuel CarreñoJune 14
Natalia Osipova and David Hallberg June 19th

Swan Lake 「白鳥の湖」
June 21~
Veronika Part and Roberto Bolle June 21

Romeo and Juliet 「ロミオとジュリエット」
July 5~ July 10th
Julie Kent and Marcelo Gomes July 5
Natalia Osipova and David Hallberg July 10th

追記:ABTサイトのダンサーブロフィールを見ると、誰がいつ出演するかがわかります。

ロベルト・ボッレのところは以下の通り

Lady of the Camellias 5/25/2010, 5/27/2010, 6/5/2010
Swan Lake 6/21/2010
La Bayadere 5/19/2010, 5/22/2010
Romeo and Juliet 7/8/2010

追記:コメントで教えていただきましたが、カレンダーのほうにもキャストが反映されました。
http://www.abt.org/performances/calendar_content3.asp?monthselect=5&chosenmonth=5

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2009/10/17

ABT北京公演のキャストとMETシーズン発表予定

ABTのカレンダーに、ABTの北京公演のキャストが発表されていました。

http://www.abt.org/performances/calendar_index1.asp

ミックスプロ
November-12
7:30 PM
Beijing, China

Seven Sonatas
(New Ratmansky Work)
H. Seo S. Abrera X. Reyes J. Matthews
H. Cornejo G. Saveliev

One of Three
(New Barton Work)
Company

Other Dances
V. Part M. Gomes

Everything Doesnt Happen at Once
(New Millepied Work)
I. Boylston M. Gomes

November-13
7:30 PM
Beijing, China

Seven Sonatas
(New Ratmansky Work)
C. Shevchenko S. Lane Y. Kajiya
A. Hammoudi J. Phillips C. Lopez

One of Three
(New Barton Work)
Company

Other Dances
G. Murphy D. Hallberg

Everything Doesnt Happen at Once
(New Millepied Work)
S. Abrera C. Stearns

「ドン・キホーテ」
November-14
2:30 PM
Beijing, China
P. Herrera A. Corella

7:30 PM
M. Wiles C. Stearns

November-15
2:30 PM
X. Reyes H. Cornejo

7:30 PM
G. Murphy D. Hallberg


最近はあまりツアーに出演していなかったアンヘル・コレーラが出演、「アザー・ダンシズ」には出演しているマルセロ・ゴメスがバジルには出演していない(エスパーダで出るのかしら?)、そしてコリー・スターンズのバジルデビュー、宣伝ビジュアルに写真が使われているイーサン・スティーフェルが出演しない、などいくつかの注目点があります。

中でもコリー・スターンズのバジルデビューにはびっくり!やはり彼はABTでは一番期待されている若手なのですね。長身でハンサムで若く、次代のスター候補の筆頭ですよね。

北京にアンヘルが出演するのは、コレーラ・バレエの北京ツアーを考えているのかな、とも思うのですが、ダンサーにもとにかく北京は評判悪いようです。英語が通じない、水が悪い、観客が最悪、劇場の床が硬い、交通事情が悪いなどなど・・・。

それからABTの2010年METシーズンは来週の月曜日、10月19日に発表されるようです!

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2009/10/06

ABTの秋シーズン開幕/ラトマンスキーがMETオペラの「アイーダ」振付

ABTの今年の秋公演は、例年公演を行ってきたシティセンターが改装工事で使えなくなったために、10月7日よりリンカーンセンターのエイヴァリー・フィッシャー・ホールで行われます。その前に、10月2日より、ニューヨーク州のバード・カレッジにあるFisher Centerにて4回の公演が行われました。

http://fishercenter.bard.edu/calendar/event.php?eid=107956&year=2009&month=10&day=2

ニューヨーク州といえども、マンハッタンよりはかなり離れた場所にあるため、普段シティセンターでABTを観ている観客や批評家はそこまで足を運んでいないようで、Ballet Talkのフォーラムでも実際に観た人の感想は投稿されていません。おそらくエイヴァリー・フィッシャーホールでの公演の前には、New York Timesに評は載ると思われますが・・。
アズーレ・バートン、ベンジャミン・ピルピエ、そしてアレクセイ・ラトマンスキーの3人の振付家にインタビューし、リハーサルの写真を掲載した記事はNew York Timesに載っています。
http://www.nytimes.com/2009/10/04/arts/dance/04laro.html

普段はニューヨーク・フィルの本拠地として利用されているエイヴァリー・フィッシャーホールを会場として使うため、今回は古典の上演はなく、コンテンポラリーの新作3作品となったようです。このホールには舞台袖もオーケストラピットもなく、また背景も黒い幕ではなく音響を反射するための木製のパネルとなっています。コンサートホールであるため、客席から舞台を見下ろす構造となっていて、大きさの割には親密な空気が漂っています。(私も、リンカーンセンターのバックステージツアーではこのホールに入ったことがあります)踊り慣れている舞台ではないため、ダンサーにとっても一つの挑戦であり、また舞台装置を使えないということでは振付家としても挑戦となります。ミルピエの作品には24人のダンサーが出演するということで、狭い舞台にどうやってこれらのダンサーを配置するかも課題となったようです。

*****
エイヴァリー・フィッシャー・ホールの公演はさておき、そういうわけで、バード・カレッジでの公演のレビューは一つしか上がっていなくて、それも地元紙ということなので批評にどれほどの信憑性があるかはわからないところがあります。

Albany Times Unionのプレミアのレビュー
http://www.timesunion.com/AspStories/story.asp?storyID=849152&category=ARTS

この評では、ミルピエの"Everything Doesn't Happen at Once"は絶賛されています。マルセロ・ゴメスとステラ・アブレラの官能的なパ・ド・ドゥ(オフィシャルのキャスト表では、初日はマルセロ・ゴメスとイザベラ・ボイルストン、二日目がコリー・スターンズとステラ・アブレラとなっています)、そして最後のムーヴメントではダニール・シムキンが場の空気をさらったとのことです。

実のところ、去年ABTに入団したダニール・シムキンに関して今までは、New York Timesの批評やBallet Talkのフォーラムの投稿では、案外冷静な反応が目立っていました。一つには、やはりダニールがソリストとして入団したよそ者という意識がABTのファンや批評家の間では強いという気がします。観客の反応と、批評やフォーラムの投稿との温度差があるのではないかと、今年のMETシーズンの「ロミオとジュリエット」を観ても感じられました。彼にはスター性があるし本当に素晴らしい才能を持っていると思うけど、まだ若いのだし、パートナリングや演技など、乗り越えなくてはならない課題はあるようにも感じられました。でも、ABTの秋シーズンの良いところは、コンテンポラリー作品、それも新作が中心ということです。小品の中で思いがけないダンサーがキラリと光る瞬間が現れ、そこからスターが生まれたりするわけです。そうした中で、ダニール・シムキンが彼にしかない魅力を発揮できている可能性は大きいと思いました。

10月7日水曜日から始まるエイヴァリー・フィッシャー・ホールでのABT公演の批評や感想が楽しみです。

アレクセイ・ラトマンスキーの新作「Seven Sonatas」はスカルラッティの音楽に振付けられた3組のカップルによる作品とのこと。そして女性振付家アズーレ・バートンの「One of Three」はラヴェルのヴァイオリンソナタを使用し、女性ソリストと男性の群舞がかわるがわる登場する作品だそうです。

*******
ABTの常任振付家に今年から就任したラトマンスキーは、10月2日に初日を迎えた、メトロポリタン・オペラの「アイーダ」のバレエシーンの振付も行ったとのことです。
http://thefastertimes.com/dance/2009/10/04/ballet-in-opera-alexei-ratmansky%E2%80%99s-new-dances-for-aida-at-the-met/

この「アイーダ」のプロダクションは、Sonja Frisell演出によるもので、指揮はダニエレ・ガッティ。当初はゼッフレッリのスカラ座のプロダクションを使用するつもりが、あまりにも経費がかかりすぎたために、1988年初演のプロダクションとなったそうです。しかしながら、ガッティは容赦ないブーイングを浴びてしまったそうです。しかし、ラトマンスキーによって新たに振付けられたバレエシーンは大好評だったとのこと。「歌手の演出が踊りと同じくらい生き生きしていたらどんなに良かったことだろう」と評されていました。

http://www.nytimes.com/2009/10/05/arts/music/05opera.html?ref=music

METの支配人ピーター・ゲルプは、近年オペラの中のバレエシーンに力を入れており、「ラ・ジョコンダ」では「時の踊り」の振付にクリストファー・ウィールダンを起用。アンヘル・コレーラとレティシア・ジュリアーニがこのシーンを踊って大注目されました。そして今年の大晦日に初日を迎える「カルメン」の新演出では、再度ウィールダンがバレエシーンの振付を行うそうです。

いずれにしても、ラトマンスキー、ウィールダン、そしてミルピエの3人の振付家からは当分目が離せませんね。

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2009/09/13

ABTの2010年METシーズンにノイマイヤーの「椿姫」!Lady of the Camellias in ABT 2010 MET Season

ちょっとびっくりのニュースが飛び込んできました。

New York Timesの批評家アレイスター・マコーリー氏の記事に、ABTの来年のMETシーズンの演目がちらりと出ていたのです。

Stars of Footwork, Performing and Creating
http://www.nytimes.com/2009/09/13/arts/dance/13maca.htm

アシュトンの「The Dream」(真夏の夜の夢), 「Birthday Offering」(誕生日の贈り物)の2本立て、 アシュトンのミックスプロ「 "Awakening" PdD from Sleeping Beauty」(アシュトン版「眠れる森の美女」から目覚めのパ・ド・ドゥ) 「"Thais" Meditation」(タイスの瞑想曲)

ノイマイヤーの「Lady of the Camellias」(椿姫)!(もちろん、今回がABTでの初演です)

それから、バランシン、チューダー、マクミラン、ジェローム・ロビンスの作品を上演するとのこと(作品名は不明)。さらに、ラトマンスキーの「ドニピェルの岸辺で」”On the Dnieper,” も再演されるそうです。

あとは、「ドン・キホーテ」「ラ・バヤデール」、評判のよろしくないマッケンジー版の「眠れる森の美女」「白鳥の湖」が上演されるそうです。シーズンは2010年5月17日より7月10日まで。

いや~ABTで「椿姫」とはびっくりです。おそらくですが、ロベルト・ボッレがファーストキャストで出演するのでしょうね。本当はフェリが現役の時に上演すればよかったのに、と思うのですが。

来シーズンは多分METシーズンには行けないだろう、と思っていたのですが、「椿姫」と聞いて動揺しています。マルセロがアルマンを踊るのだったら、もう飛んでいくことでしょう!

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2009/09/03

サシャ・ラデツキー、ABTに復帰 SASCHA RADETSKY TO RETURN TO ABT

ABTを離れオランダ国立バレエに移籍していたサシャ・ラデツキーがABTに復帰するという発表がありました。

SOLOIST SASCHA RADETSKY TO RETURN TO AMERICAN BALLET THEATRE
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=280

Sascha Radetsky will return to American Ballet Theatre as a Soloist on January 1, 2010, it was announced today by Artistic Director Kevin McKenzie.

In September 2008, Radetsky joined Dutch National Ballet as a principal dancer, where his repertoire included Albrecht in Giselle and Masetto in Don Giovanni.

奥様であるステラ・アブレラをABTに残しての移籍だったので、今回戻って来たのかもしれません。うれしいことです。

サシャ・ラデツキーは映画「センターステージ」への出演でもおなじみですよね。「センターステージ」のヒロイン、アマンダ・シュルはサンフランシスコ・バレエを退団し、映画「Mao's Last Dancer」に主人公の妻役で出演しています。

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2009/08/25

ABTが11月に北京公演 ABT Beijing Tour November 2009

ABTのオフィシャルサイトに発表されていましたが、今年の11月12日から15日まで、北京の国家大劇院で公演を行うそうです。

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=279

ABTは2000年に上海と香港で公演したことがありましたが、北京は初めて。

上演されるのは、「ドン・キホーテ」が4回と、ラトマンスキーの新作や「アザー・ダンシズ」などの現代作品のミックスプロが2回。

北京では、10月にサンフランシスコ・バレエとシュツットガルト・バレエの公演があります。シュツットガルト・バレエは同じ国家大劇院での公演。

ちょっと北京に住んでいる人が羨ましくなりますよね。

New York Timesにも、北京公演の記事が載っていました。
http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2009/08/24/american-ballet-theater-announces-beijing-tour/

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2009/08/01

DANZA 23号とデヴィッド・ホールバーグのインタビュー動画 David Hallberg's Interview Video

DANZAの23号(2009年8-9月)、表紙とカバーストーリーは麗しいデイヴィッド・ホールバーグです。

Top2_023

こちらで、誌面を読むことができます。今回から、レビューもインターネットで読めるようになったんですね!
http://www.mde.co.jp/danza/book/023/#page=2

Kings of the Danceのツアーでロシア各地を巡回したことや、今年のMETでのラトマンスキーの新作「ドニエプルの岸辺で」について話しているので、いつ収録されたインタビューなのか、とても気になります。小林紀子バレエシアターでヨハン・コボー版「ラ・シルフィード」に出演した時の、ジェームズの役作りをどうやって行ったかについて話す語り口からは、相当深く考えて演じているというのが感じられます。ジェームズを踊ったのは日本が初めてで、今年、ABTでナタリア・オシポワとブルノンヴィル版の「ラ・シルフィード」を踊ったんですよね。

そのデイヴィッドですが、こちらのサイトで、「ロミオとジュリエット」に出演した時のインタビューと、リハーサル動画を観ることができます。
http://www.backstage.com/bso/video.jsp

ここでも、彼は自分自身がロミオにならなくてはならないと語っています。最初リハーサルでは、最初から真剣に真面目に演じようとしていて、バレエ・ミストレスのジョージナ・パーキンソンに、ロミオは若々しく、エネルギッシュでないといけない、本当に真剣になるのはジュリエットのために死ぬ時なのだからと注意されたとのことです。ダンサーとして、自分の肉体で感情を表現するのはどういうことかということについて、とても細かく話してくれています。そしてリハーサル動画での彼の動きが本当に美しいんですよね。

実際、先日METで観たデイヴィッドのロミオは素晴らしかったです。彼が初めてこの役を演じたときも観たのですが、成長ぶりに驚かされました。生まれ持った美しく長い脚や見事なつま先に、磨きぬかれたテクニック。滑らかでしなやかな動き。DANZAのインタビューの中でも、「王子を演じるために生まれてきたと言われる」と語っていますが、エレガントな容姿の中にも、ロミオの若々しさ、激しい怒りの感情やほとばしる情熱を感じさせてくれて、演技にもとても深みがあるのがわかりました。Kings of the Danceで上演されたアシュトンの「精霊の踊り」のために、アンソニー・ダウエルにコーチされたとのことですが、いつかデイヴィッドの「マノン」のデ・グリューや、「真夏の夜の夢」のオベロンといったダウエルの18番の演目が観たいなって思います。

他に、インタビューは、服部有吉さん(アルバータ・バレエ)、井関佐和子さん(NOISM)、秋元康臣さん(NBAバレエ団)。秋元さんは、先日の「ゴールデン・バレエ・コースター」で、エフゲーニャ・オブラスツォーワのパートナーとしていい踊りを見せてくれましたよね。

【特集】
ニューヨークシティ・バレエ来日特集
映画「パリ・オペラ座のすべて」

【未来のエトワール】篠宮佑一(牧阿佐美バレエ団)

海外レポートが充実していて、中村祥子さんが主演したベルリン国立バレエの「白雪姫」(プレルジョカージュ振付)、マリインスキー・バレエの「シュラレー」復元版、ハンブルク・バレエの「ニジンスキー」、パリ・オペラ座の「オネーギン」3キャスト分と、かなり盛りだくさんです。

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2009/07/26

2010年アメリカン・バレエ・シアターカレンダー American Ballet Theatre 2010 Wall Calendar

ここ6,7年、恒例のように買っているABTのカレンダー、油断していたら発売になっていたので慌てて買いました。

このカレンダー、時々、別の年のカレンダーに使われていた写真の使いまわしが見受けられたり、変化に乏しいなって思ったこともあったのですが、今回はいつもと趣が違っています。ABTの70周年を記念して、過去のスターも出演しているカレンダーとなっているんです。

表紙は、1980年の、シンシア・ハーヴェイが「ラ・バヤデール」のガムザッティ役を演じている写真。オレンジ色の豪華な衣装が綺麗ですね。ABTはマカロワ版を採用しているので、東京バレエ団の9月の公演も同じようなのが使われるのかしら?

1月は「ジゼル」の群舞で、ウィリたちが深い森の中、交差しながらアラベスクをしています。いつのものかは書いていないのですが、ミシェル・ワイルスとおぼしきダンサーがいるので、それほど前のものではないと思います。

2月は、チューダー振付の「火の柱」からモノクロの写真。チューダー自身が、「友人」の役で出ているほか、ノラ・ケイらが登場しています。キャストが1942年の初演キャストと同じなので、多分その頃の写真でしょう。昨年、チューダーの生誕100年を記念して、ABTではシティセンターでチューダー特集を組みました。2003年の再演で、アマンダ・マッケロー/ジリアン・マーフィのダブルキャストで観たのですが、すごくダークな作品でした。

3月は、「令嬢ジュリー」で、エリック・ブルーンとシンシア・グレゴリー。ビルギット・クルベリ振付の作品なので、先日谷桃子バレエ団で上演されたのと同じですね(私は見にいけませんでした)。初演は1958年で、初演キャストはヴィオレット・ヴェルディとエリック・ブルーンでした。

4月は、ニーナ・アナニアシヴィリの「ラ・シルフィード」。ニーナがとても可憐で、花の冠やチュチュに散らした花がとてもよく似合って妖精そのものです。

5月は、マッケンジー版の「白鳥の湖」の群舞。マッケンジー版の初演は2000年だそうです。

6月は、レオニード・マシーン振付の「ゲテ・パリジェンヌ」。この作品がレパートリーにあったとは知りませんでした。ジュリー・ケントが赤い水玉のトップスに黄色いスカート、黒と白の水玉のニータイツという派手な衣装で、華やかに微笑んでいます。

7月は、アマンダ・マッケローの「葉は色あせて」(チューダー振付)。アマンダ・マッケローはチューダー作品に定評のあったバレリーナで、この写真もすごく雰囲気があってドラマティックな感じで素敵です。

8月は表紙と同じ、シンシア・ハーヴェイの「ラ・バヤデール」。

9月は、ミハイル・バリシニコフとエレイン・クドーの「シナトラ組曲」(トワイラ・サープ振り付け) 1983年の初演のものです。モノクロのこの写真、作品のお洒落な雰囲気に合っています。

10月は、パロマ・ヘレーラの「ロミオとジュリエット」ジュリエット。多分彼女がすごく若いときのものだと思います。一瞬、アレッサンドラ・フェリ?と思ってしまう雰囲気で、とても可憐です。マクミラン版の初演は1985年。

11月は、ラー・ルボヴィチ振付の「オテロ」。デズモンド・リチャードソンとサンドラ・ブラウンのABTでの初演キャストです(1997年)。跳躍しているデズモンド・リチャードソンが超カッコいいです。この作品は一昨年再演されて、フェリの「エトワールの花束」ガラで彼女とマルセロ・ゴメスが踊りましたね。

12月は、アンヘル・コレーラがアリに扮した「海賊」。この版は、1998年が初演だったんですね。写真のアンヘルもとても若々しくて、素敵です。

新旧様々なダンサーの写真が見られるという趣向は、目先が変わっているし、昔の素敵なダンサーの姿も見られて本当に良いですね!

Amazonの画像では表紙がニーナの白鳥になっていますが、これは間違いです。正しい表紙画像はこちらで見られます。

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ちなみに、一緒に購入した本は、「Pride and Prejudice and Zombies」という洋書です。ジェーン・オースティンの名作「高慢と偏見」にゾンビを登場させるというパロディ小説で、全米で話題になり、ベストセラーとなった作品だそうです(笑)父親が、ゾンビと闘うために5人の娘を中国に送り少林寺拳法と剣術を身につけさせたという設定が笑えます。

もう一冊「薔薇族編集長」というノンフィクションも買いました。暑い夏は、涼しい部屋で本を読むのが楽しいですね。

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2009/07/20

ニーナ・アナニアシヴィリのABTフェアウェルのカテコ映像 Nina's Final Curtain Call

ニーナ・アナニアシヴィリのABTフェアウェル関連記事は書きそびれていたのですが、Time Out New Yorkのサイトに、感動的な6月27日のカーテンコール映像がアップされています。

http://www3.timeoutny.com/newyork/tonyblog/2009/07/watch-nina-ballerinas-final-curtain-call/

指揮者から指揮棒を渡されて、オーケストラを指揮するように彼らに感謝を表してみたり、可愛い娘のエレナちゃんがステージにいたり、腕を波打たせながらパドブレをして舞台を横切ったり、最後のパートナーであったアンヘル・コレーラにお姫様だっこされたり、ニーナの愛すべき人柄が伝わってくる、素敵なカーテンコールでしたね。この舞台が見られなくて本当に残念です。

でも、ニーナは、自身が芸術監督を務めるグルジア国立バレエで来年来日してくれるはず。これを楽しみに待ちましょう!

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2009/07/18

ロベルト・ボッレとイリーナ・ドヴォロヴェンコのロミオとジュリエット@LA Irina Dvorovenko and Roberto Bolle in LA

今日こそはABTのレビューを書かなくちゃ、と思いつつ、主婦なので掃除だの洗濯がまちうけておりまして…でも記憶が新しいうちに書きたいと思います。

その前に、木曜日のLAでの「ロミオとジュリエット」公演の評がアップされてますので、お知らせを。

ロサンゼルスタイムズ
http://latimesblogs.latimes.com/culturemonster/2009/07/dance-review-abts-romeo-juliet-at-the-dorothy-chandler-pavilion.html

Orange County Register
http://www.ocregister.com/articles/macmillan-juliet-dvorovenko-2497263-bolle-american

後者の記事は、Gene Schavioneさんによる素晴らしいスライドショーもついています。必見! Geneさんは、NYでロベルトのフォトセッションも撮影しているそうですから、それもいずれ見られることでしょう。

このペアはヌレエフとフォンテーン以来のパートナーシップを思わせる、とまで絶賛されています。ホント、new York Timesに評が載らなかったのが残念ですね。

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ロベルト・ボッレの新しい写真集@ブルース・ウェーバー撮影 Portraits of Roberto Bolle by Bruce Weber

木曜日にABTのロサンゼルス公演「ロミオとジュリエット」に主演したばかりの、ロベルト・ボッレの新しい写真集が発売されます(ロベルト・ボッレの日本のファンサイトで教えていただきました)

今回の写真集は、あのブルース・ウェーバーが撮影しています。ブルース・ウェーバーは、ドイツで限定発売された雑誌「manipulator」の表紙にロベルトを起用したり、雑誌VANITY FAIRでも彼の写真を発表していたのですが、いよいよ写真集の登場ですね。これは楽しみです。

10月15日発売予定で、日本とアメリカのアマゾンで予約できます。送料を考えても、米国アマゾンで買ったほうがお安いかと思いますが。


ロベルトがカリフォルニアに初登場するということで、ロサンゼルスタイムズでも、彼のインタビューやNYでの「ロミオとジュリエット」の評が掲載されています。(NYTimesには今回ロベルトの評はほとんど載っていないのですよね。NYTimesは経営危機に陥っているらしく、他の米国の新聞社もそうなのですが、アート関係の記事を減らしているようです)

Roberto Bolle, ABT's latest leading man
http://www.latimes.com/entertainment/news/arts/la-ca-bolle12-2009jul12,0,3299905.story

アレッサンドラ・フェリ、そしてABTの芸術監督ケヴィン・マッケンジーが彼についてのコメントを寄せています。マッケンジーは、ロベルトのことをこのように表現しています。

"Roberto is to Italy what Julio Bocca was to Argentina. They're national figures, stars -- and rightly so."

Roberto Bolle, ballet dancer as international superstar
http://latimesblogs.latimes.com/culturemonster/2009/07/roberto-bolle-ballet-dancer-as-international-superstar.html

ロベルトは、このインタビュー記事で、12月にジョン・ノイマイヤーが彼に振付ける新作について語っています。ノイマイヤーに作品を創ってもらうのは夢だったと。より現代的な作品に取り組むというのが彼の希望だそうです。アーティストとして成長するためには、レパートリーを変えていくことが自分にとって重要なことだそうです。

****
さて、ロサンゼルス公演なのですが、女優のローズ・マッゴーワン(タランティーノの「デス・プルーフ in グラインドハウス 」などに出演、マリリン・マンソンの元婚約者)が、Twitterでこのように語っています。
Everyone look up Roberto Bolle. An amaaaaazing dancer. And the prima ballerina is lovely.

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2009/07/11

7/9 ABT「ロミオとジュリエット」Romeo and Juliet

相変わらずWi-Fiの調子が悪いので、取り急ぎキャストのみ

Romeo Cory Stearns
Juliet Hee Seo
Mercutio Craig Salstein
Benvolio Daniil Simkin
Paris Alexandre Hammoudi
Lady Capulet Kristi Boone
Lord Capulet Roman Zhurbin
Friar Laurence Frederic Franklin

出演者に一人もプリンシパルがいないというフレッシュなキャスト。ロミオのコリー・スターンズ、ジュリエットのヒー・セオは初役。しかも、ヒー・セオはコール・ドからの抜擢。舞台終了後、95歳の誕生日を迎えたフレデリック・フランクリンのお祝いがあり、主役二人から花束が手渡され、風船が天から舞ってきた。それは、バレエ・リュスの伝統を知る最後の世代から、新しい世代へとバトンが手渡された瞬間だった。本当はみんなでハッピーバースデーを歌えたら良かったんだけど、オーケストラが組合の規定で帰ってしまった後だったので、それがちょっと残念。

2幕のローレンス神父登場のシーンでは、いつまでも鳴り止まない万雷の拍手がフランクリンさんに贈られ、フランクリンさんが客席に向けて優雅に一礼するまで長く続いた。ロミオとジュリエットを幼いころから知っていて、惜しみない愛情を向けてきたローレンスの想いが伝わってきた。

月曜日にあったドレスリハーサルで、コリーとヒー・セオを観た友人は、大丈夫なのかすごく不安になったそうだったけど、ふたを開けてみたら、ミスもなく、若い二人の瑞々しさが伝わってくる好演。パ・ド・ドゥではさすがにちょっとぎこちないところもあったけれども、こういうところは経験を積み重ねていけばきっと大丈夫。コリーはとても若々しく、ロミオそのものだった。彼は長身で顔が小さく、脚のラインも非常に美しいし、跳躍も高いし、きれいなアンドゥオールができる人。「ロミオとジュリエット」はジュリエットの成長物語として受け止められることが多いけれども、彼のロミオは、短い時間の間に成長していく様子がよく伺えた。マキューシオの死の後、ためらうことなく剣を取って、激しい勢いでティボルトに襲い掛かるところは、本当に若いというか青い感じだった。マルセロも、エルマンも、剣を取るまでかなりためらって、ベンヴォーリオに「さあ!」と促されてようやく剣を取るのだ。

というわけで、ダニール・シムキンのベンヴォーリオは、ベンヴォーリオなのにやけに血の気が多くて、ティボルトをしきりに挑発していたりで、まるでマキューシオみたいだった。次回はきっと彼にマキューシオ役が回ってくるんじゃないかと思う。ダニールは童顔の上小柄で華奢だけど、顔がとても小さいので全体的なバランスは良い。ロシア的なテクニックの持ち主で股関節がやわらかく、踊りがきれいなのだけど、人によっては、ベンヴォーリオ役なのにでしゃばりすぎ、と思うかもしれない。

個人的に応援しているクレイグ・サルステインがマキューシオ役で、ひょうきんで明るく熱い演技をしていて、踊りもはじけており、ショーストッパーになっていてうれしい限り。もう一人応援しているアレクサンドル・ハムーディがパリス役で、長身で甘いハンサムでノーブルで、なんでこんなに素敵なパリスになびかないの、と思ってしまうほど。マクミラン版のパリス役って実はかなりいやなやつで、3幕で嫌がるジュリエットとむりやり踊ろうとして嫌われて憤然と立ち去るし、墓場のシーンでは、ロミオの姿を見つけるとパッとマントを脱ぎ捨て、「出て行け」と指差し、次に剣で襲い掛かるということで、ロミオは自分のみを守るためにやむなく彼を殺すという設定。だけど、アレックスのパリスは、ジュリエットを失った深い悲しみに沈んでいて、彼女を深く思うがゆえに、という感じが出ていて、良かった。

ジュリエット役のヒー・セオは手脚は長くてラインがとても綺麗なバレリーナ。顔立ちもかわいらしい。難を言えば、東洋人なので、若干顔が大きく感じられてしまうこと。(もちろん、一般人よりはずっと顔が小さい) コリーが人間離れしているくらい顔が小さい上、自分が東洋人だから気になるのかもしれないけど。顔が少し大きいと、表情の演技が実際以上に大仰に見えてしまうきらいがある。ただ、彼女も演技そのものは非常に瑞々しく、かわいらしいジュリエットだった。彼女のジュリエットは、実のところあまり成長しない。最後まで純粋でまっすぐで、疑うことなく情熱のままに突き進んでいく。ほかの人と演技が少し違うな、と思ったのは、息を吹き返したジュリエットが墓場のシーンでロミオの死体を見つけたとき、最初は彼が死んでいるとは思わなくて、見つけられた喜びで少し微笑み、やがて彼の死を知って慟哭するというところ。この解釈は、ジュリエットの嘆きにより悲痛な印象を与えてくれるので新鮮だった。

(つづく)

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2009/07/10

7/8 ABT「ロミオとジュリエット」Romeo and Juliet その1(ジュリエット編)

Choreography by Sir Kenneth MacMillan
Music by Sergei Prokofiev

Romeo Marcelo Gomes
Juliet Paloma Herrera
Mercutio Carlos Lopez
Tybalt Issac Stappas
Benvolio Daniil Simkin
Paris Grant DeLong
Lady Capulet Stella Abrera
Lord Capulet Roman Zhurbin

パソコンのWi-Fiの接続が悪いので、取り急ぎキャストのみ。

マルセロの情熱的なロミオ、観られて良かった~。パロマのジュリエットは、ナチュラルな演技が本当にジュリエットそのもの。若くて純粋で向こう見ずなジュリエットで、はまり役。この二人の組み合わせは息もぴったりで、見た目のバランスも良くて。

最初にこんなに素晴らしいロミオとジュリエットを観て、もうメーンディッシュをいただいてしまった気分・・。実際、マルセロのロミオが観たくて行ったわけだけど、観られて幸せなのと、これから当分観ることができないという寂しさの両方を感じてしまっている。


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***

今回、5人のジュリエットを観て、それぞれのダンサーが魅力的なジュリエットであったと思う。しかし、アレッサンドラ・フェリが引退してしまった今、もっともジュリエットらしいジュリエットは、パロマ・ヘレーラなんだと私は思う。

パロマのジュリエットはとても自然体で、実際にジュリエットってこんな女の子なんだろうなって思わせてくれる。パロマ・ヘレーラというバレリーナではなく、ジュリエットそのものが舞台の上で生きているようなのだ。ジュリエットが登場する瞬間、彼女の幼さを強調するように、必要以上に子供ぽく振舞うジュリエットもいるのだけど、パロマはあくまでも等身大の女の子。元気いっぱいで、夢見がちで、生き生きとして血が通っている。ノイマイヤーが振付けた「ロミオとジュリエット」でのジュリエット像に近いかもしれない。外見的にも、黒髪でつぶらな瞳のパロマは、ジュリエットにぴったり。

バルコニーのシーン、初めての恋の歓びを、パロマは初々しく、高揚感に胸を高鳴らせながら舞う。そのフレッシュさを見ていると、自分が初めて恋に落ちたときのどきどきするような気持ちを思い出してしまうほどだ。パロマは今までにも増して軽やかで、純粋に恋する乙女になっていた。バルコニーを駆け上っていくとき、途中で一瞬止まって、ロミオを振り返る。

彼女のジュリエットは、2幕から急に情熱的に変化していく。大急ぎで少女から大人への階段を上っていく様子が手に取るように判る。結婚式では、ローレンス神父によって結ばれた二人が、短い儀式のあとで立ち上がり、ぎゅっと抱き合う。それから一度は彼らはそれぞれの家に帰るべきところなのだけど、ジュリエットは離れがたく、乳母に止められてもロミオの方へと手を伸ばして、もう一度彼の元へと行こうとする。本能で彼を求めている、そんな強い熱情が伝わってくる。演技そのものは、抑え目であるにも関わらず、身体の動きで情念を伝える力は、長いことジュリエットを踊ってきて、当たり役としてきたパロマならではのもの。

P1040046s

3幕の寝室での、別れの朝のパ・ド・ドゥ。ロミオがジュリエットを抱きしめてショールに包み、二人が大きく背中を反らせる哀切なシーン。そこでも、パロマは、まるでわが身が切り裂かれることに抵抗しているかのようだった。ロミオへの愛、執着、彼は追放されてしまうという事実を突きつけられていても、それを必死に否定しようとジュリエットはもがき、錯乱しているといってもいいほどで痛ましい。しかし最後にロミオが優しいキスをすると、そのままするりと窓から出て行ってしまう。

そのすぐ後に、黒いヴェールを被ってティボルトの喪に服しているキャピュレット夫人と夫、婚約者パリスと乳母が入ってくる。パリスと踊らされるジュリエット。ロミオとの別れを、わが身が引き裂かれるかのように悲しんだ後に、親の決めた婚約者と踊らなければならないとは、なんと残酷なことなのだろう。パリスは決して悪い男ではない。だが、嫌がるジュリエットを組み敷くかのように手を取って踊ろうとするとき、まるでパリスがジュリエットをレイプしているようにすら見えてしまう。このあたりでは、マクミランの振付のダークな部分、人間の暗黒面の表現がかいま見えてきて、背筋が寒くなる。

パリスに対して嫌悪感を明らかにし、父親にも泣きつくも突き飛ばされるジュリエット。最後はベッドに飛び込んでシーツをかぶってしまう。しかし、それはジュリエットの単なるわがままや反抗心で結婚に抵抗しているというのではなく、なんとしてでもロミオと一緒になりたいという強い意志の表れである。

ロミオが去ったベッドの上に一人腰掛けて佇むジュリエット。一体私はこれからどうすればいいのか、途方に暮れている。恋しいロミオは追放されてしまったし、このままでは無理やりパリスと結婚させられてしまう。このシーンは、「ロミオとジュリエット」の中でも、ジュリエット役のバレリーナの演技の見せ所である。一見、ただ座っているだけのように見えても、その中でジュリエットは逡巡している。やがて、ある決意をしたジュリエットは、沈みがちだった表情をほんの少し輝かせ、グリーンのショールを翼のように広げて、ローレンス神父の元へと走っていく。パロマのここでの演技は、とても自然で、大きな表情の変化を見せるわけではないのに、心情の変化がよくわかる。音楽が大音量で鳴っているなかベッドの上に座っている間に、一大決心をして、その決心は正しいものであるというポジティブな確信を持って走っていく。ジュリエットの真摯な思いが疾走していく。

そして最後の場面、仮死状態から目覚めたジュリエットは、墓場をロミオの姿を求めて駆け回り、パリスの死体に続き、斃れているロミオの姿を見つける。ロミオの肩を揺らして、目を覚まして!生き返って!とすがりつくも、すでに彼が事切れていることに気づく。ロミオ、大丈夫?と彼のことを想うパロマのジュリエットは、この場面においても初々しく、少女らしさを残している。そして大きく口を開けて絶叫する。声はしないけれども、ジュリエットの激しい慟哭が聞こえてくるようだった。パリスの傍らに落ちていた剣を拾い迷うことなく自らに突き立て、最後の力を振り絞ってロミオの指先に触れようとベッドの上を這って、ようやく彼に触れたところで、絶命。

パロマのジュリエットは、最初から最後までひたむきで純粋、等身大な少女だったと思う。ジュリエットはごく短い期間の間に、初恋、結婚、そして永遠の別れを経験し、内に秘めた芯の強さが表面に出てきて成長するものの、本質は変わらない。観る者が彼女と一緒に胸をときめかせ、一緒に成長し、引き裂かれる悲しみに胸を詰まらせ、そして重大な決意に共感する。物語の主人公というよりは、今ここに生きている一人の女の子を見ているかのようで、それゆえ、じわりと心に残る感動を与えてくれる。そんなパロマのジュリエットが、大好き。

長くなってしまったので、ロミオ編はまた改めて書きます。

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2009/07/07

フレデリック・フランクリン、95歳の誕生日 Frederick Franklin's 95th Birthday

バレエ・リュスの生き証人であり、85歳にして初めて「ロミオとジュリエット」のローレンス神父を演じたフレデリック・フランクリンが、今週、95歳の誕生日を迎えます。

生ける神話である彼の今年の誕生日は、メトロポリタン・オペラの舞台の上で迎えられます。木曜日のABT「ロミオとジュリエット」の公演は、その日もローレンス神父役を演じるフランクリンに捧げられたものとなります。

http://www.nypost.com/seven/07062009/entertainment/theater/ballets_ageless_icon_back_onstage_177845.htm

映画「バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び」に出演したフレデリック・フランクリンは、1914年にリバプールに生まれ、1938年にはバレエ・リュス・デ・モンテカルロのプリンシパルになりました。バレエ・リュスがアメリカに移った1939年以降、彼もアメリカに住むようになりました。ABTとの関係は、その前身であるバレエ・シアター時代を加えると半世紀近くにもなります。今でもABTのレパートリーにある「コッペリア」は、彼の再振付によるものです。

今週、ローレンス神父を4回演じるフランクリンは、「白鳥の湖」でも家庭教師役で出演しました。ローレンス神父役は決して小さな役ではないと彼は言います。「ローレンスが入場するシーンを演じたら、死んでもいいと思うほどだよ。扉を開けて入ってくると、広い舞台の上には自分ひとりしかいないんだ。たった一人だよ」

小柄でこざっぱりとしたフランクリンは、健啖家でもあります。柔らかいイギリス発音で話すいたずらっぽい逸話の数々を聞けば、彼がどんなに魅力的な人なのかわかるそうです。

公演の前に彼は、屈伸やストレッチなどバレエのウォーミングアップを行いますが、歩くことが健康の秘訣とのこと。タバコは吸わないけど、食事の時にはワインを飲み、時々はウォッカも飲みます。そして木曜日には、舞台の上でシャンパンで乾杯する予定とのこと。

*****
フランクリンさんがローレンス神父を演じるのは、今までも何回か観ましたが、とてもその年齢とは思えないほどかくしゃくとしていて、姿勢も動きも美しく気品があるのですよね。彼が舞台にいることで、上演そのものの品位がぐっと上がって、ドラマティックになる気がします。サインを頂いたこともあるのですが、本当に気さくで優しくて、魅力的な方でした。

映画「バレエ・リュス」や若いときの写真を見ると、甘い美貌の持ち主だったことがわかりますが、90代の今でも、その美しさは保たれています。彼はバレエ・リュスの作品の保存活動も行っており、数年前にABTのシティ・センター公演で「ペトルーシュカ」を上演した時には、振付指導を行いました。

フランクリンさんには、いつまでも元気で長生きしてもらって、慈愛溢れるローレンス神父を演じ続けて欲しいと思います。今週、無事観られて、フランクリンさんのお誕生日を祝うことができるといいのですが。

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アリシア・マルコワ, アレクサンドラ・ダニロワ, イリナ・バロノワ, フレデリック・フランクリン, ダニエル・ゲラー他

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2009/06/26

ABTの秋シーズンとイザベル・ゲラン/「シルヴィア」サイト

現在、ABTのMETシーズンは「白鳥の湖」が上演中ですが、秋のシーズンが発表されました。(まだオフィシャルには記載なし)

今年の秋は、いつも公演を行うシティセンターが改装工事中のため、リンカーン・センターのエイヴァリー・フィッシャー・ホールという普段はニューヨーク・フィルが使っている劇場での上演となります。

10月7日から10日までの4日間という短いシーズンですが、このほかに、10月2日から4日まで、 Richard B. Fisher Center for the Performing Arts at Bard Collegeという劇場での公演があるとのことです。こちらは、マンハッタンから90キロ離れたNY州のHudson Valleyにある劇場です。

3つの新作が予定されており、一つは、アレクセイ・ラトマンスキーの振付作品、それからNYCBのバンジャマン・ミルピエ振付作品、そして女性振付家Aszure Barton(バリシニコフ・アーツ・センターの常任アーティストだそうです)の作品とのこと。

また、上演される作品の一つに、ジェローム・ロビンスの「アザー・ダンシズ」がありますが、こちらの振付指導を行うのは、元パリ・オペラ座のエトワール、イザベル・ゲランなんです。久しぶりに名前を聞く気がしますが、お元気なんですね。

*******
ABTでは、「白鳥の湖」の次に「シルヴィア」が上演されるのですが、「シルヴィア」の特設サイトができていました。
http://www.abt.org/sylvia/

あらすじ、フレデリック・アシュトンやレオ・ドリープについて、フォトギャラリーなどがあるのですが、面白い企画だな、と思ったのはFun For Kidsと称して、「シルヴィア」の舞台写真のジグソーパズルがネット上で楽しめるというコンテンツ。
http://www.abt.org/sylvia/kids.html

7月4日の独立記念日の「シルヴィア」マチネ公演では、大人の同伴者一人につき、4歳から17歳の子供が一人無料で観ることができるのです。正直あまりチケットが売れていないという話もあるようですが。ちなみにこの日のキャストは、パロマ・ヘレーラとマルセロ・ゴメスです。オリオン役は、個人的にABTの若手で一押しのアレクサンドル・ハムジ。長身でハンサムなフランス出身のダンサーです。

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2009/06/25

ホセ・カレーニョが2011年にABTを引退 Jose Manuel Carreño announces retirement from ABT in 2011

ダンソマニ日本版さま(いつもありがとうございます)経由のニュースです。

現在新国立劇場の「コッペリア」公演で来日中のホセ・カレーニョ。彼が東京でのインタビューで、2011年にABTを引退すると表明したとの記事が、Danza Balletに出ています。

http://www.danzaballet.com/modules.php?name=News&file=article&sid=2982

2011年以降も、ホセはダンサーとしての活動は続けますが、小品中心となり、古典全幕は踊らなくなるとのこと。たびたび指導者としても来日しており、今後もバレエの教師となる可能性が高いとのことです。

カレーニョは、新国立でのゲスト出演の後は、日本に残り、7月12日には名古屋での公演に出演するそうです。そしてもちろん、8月は世界バレエフェスティバルに出演します。

********
ホセ・カレーニョは世界バレエフェスティバルの常連でもあったし、ABTの来日公演や東京バレエ団へのゲスト出演などで、日本でもすっかりお馴染みのダンサーですよね。その彼が2年後とはいえ、ABT引退とは、時の流れを感じます。去年のABTの来日公演でも、いくつかの出演をキャンセルしたものの、美しいピルエット、安定したサポートで気品溢れるパフォーマンスを見せてくれました。2007年の「ダンシング・フォー・エイズ・オーファンズ」公演で、スージン・カンと踊った「ジゼル」の2幕のパ・ド・ドゥは本当に感動的でした。また、世界バレエフェスティバルのガラ公演での華麗なポアントワークとユーモア溢れるノリノリの演技も、忘れがたいものがあります。

今週末には、ニーナ・アナニアシヴィリのABT引退公演も行われます。世代交代の時期が来ているのですね。もしかしたら、世界バレエフェスティバルへの彼の出演も、今回が最後になるのかもしれませんね。

とりあえず、28日のタマラ・ロホとの「コッペリア」を楽しみにします。(26日の初日は売ってしまいました)

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2009/06/21

デヴィッド・ホールバーグのオフィシャルサイト Official Site of David Hallberg

ABTのプリンシパル、デヴィッド・ホールバーグのオフィシャルサイトがオープンしたと、友達に教えていただきました。

http://www.davidhallberg.com/index.html

日記もありますが、まだ一日しか書いていなかったりします。ギャラリーでは写真をたくさん見ることができますが、ホントに彼は美しいですね~。脚のラインの美しさも絶品です。

現在METで行われているABTのシーズンでも、彼の踊りは大絶賛を浴びており、特に「ラ・シルフィード」での脚捌きが素晴らしいとのことです。辛口で知られるNew York Timesのアレイスター・マコーリー氏も、彼に関してはいつも絶賛していますね。今のABTを牽引しているのは、マルセロ・ゴメス、エルマン・コルネホ、そしてデヴィッドの3人だと個人的には思います。

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2009/06/04

ABT・ラトマンスキーの新作「On the Dnieper」/ダニール・シムキンが「放蕩息子」に

ABTの常任振付家に就任したアレクセイ・ラトマンスキーの新作「On the Dnieper(ドニェプルの岸辺で)」が6月1日にプレミアを迎えました。

この作品は、ディアギレフの最後のプロデュース作品と言われており(異説あり)、プロコフィエフのスコアを用いてセルジュ・リファールが振り付け、1932年にパリ・オペラ座バレエで上演されたものの、すぐにレパートリーから外れていたものです。

ウクライナの小さな町が舞台。第一次世界大戦から戻ってきた兵士セルゲイが、婚約者ナタリアよりも、別の女性オルガのことを愛していることに気づきます。オルガにも婚約者がいて、オルガの婚約式の席上、嫉妬に駆られたセルゲイはオルガの婚約者と争いを始めます。やがて招待客はいなくなり、セルゲイ、ナタリアそしてオルガの3人だけになります。ナタリアは身を引いて恋人たちを旅立たせ、一人悲しみに暮れて残されます。

40分という上演時間のこの作品、初演キャストは、セルゲイにマルセロ・ゴメス、オルガにパロマ・ヘレーラ、ナタリアにヴェロニカ・パルト、そして婚約者にデヴィッド・ホールバーグと魅力的です。

ABTの特設サイトでこの作品のリハーサル映像を観ることができます。名ダンサーとして知られたラトマンスキーなので、振付指導の時には、自ら踊って見せてくれるんですね。
http://www.abt.org/dnieper/photos_videos.html

ブルームバーグでのインタビューでラトマンスキーは、振付の際にはダンサーに、このキャラクターが自分だったらどうするか、どうやってリフトを行って着地させるか、といった質問を投げかけたと語っています。いいステップが思い浮かばない時には、ダンサーにアイディアをもらうとのことで、マルセロ・ゴメスは多くのインスピレーションを与えてくれたとのこと。

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601088&sid=ayePZgDPmll4&refer=home

ラトマンスキーの振付家としての最初の大きな作品は、1998年にニーナ・アナニアシヴィリに振付けた"Dreams of Japan”で、以降大、成功を収めた「明るい小川」はじめ、40あまりの作品を振付けてきました。古典バレエからディアギレフ時代の作品、さらにはフォーサイスなど様々な影響の産物が、現在の自分のスタイルだと彼は語っています。古典のアカデミックなステップを、現在多くは使われていなくて、スペクタクル的だからということで使うことを好んでいるそうです。「ロシアでは僕はとても西洋的だと思われていて、NYではその逆だと思われているんだ。国際的であることはすごく楽しい。わざとそのように振舞っているのかもしれないね」現在の成功の要因は?と聞かれ、「運だね」と謙虚に答えたラトマンスキー。「ロシアン・スクールで学んだことと僕の未熟さと西洋での経験の組み合わせなんだと思う」

もう一つ、ラトマンスキーのインタビュー記事があります。息子さん、かわいいですね!
http://www.nytimes.com/2009/05/31/arts/dance/31sulc.html?ref=dance

******
さて、この作品の評判ですが、現地フォーラムでは好評のようです。ただし、NYのメディアは辛口で知られており、意外と手厳しい評もあります。New York Timesのアレイスター・マコーリー氏の評とか。

http://www.nytimes.com/2009/06/03/arts/dance/03abt.html?_r=1&hpw

ラトマンスキーも語っていますが、プロコフィエフのスコアは美しいものの、ドラマティックさに欠けており、バレエ化するには困難な素材のようです。ラトマンスキーは、音楽の抽象性ゆえ、振付も抽象化したり、マイムを使ったりしたと語っていますが、難しかったようです。4人の男女を主人公にしており、特にセルゲイ、ナタリア、オルガのパ・ド・トロワがとても美しく、心理的な表現にはラトマンスキーの才能が発揮されているものの。

ちょうど同じ時期に、同じNYのシティセンターでエイフマン・バレエの「オネーギン」が上演されており、ロシア系振付家の2つの新作ということで何かと比較されていたようです。「オネーギン」の方も賛否両論を呼んでいる作品のようですが、写真を見ると斬新でカッコいいんですよね。群舞はまるでマイケル・ジャクソンの「スリラー」のゾンビダンスのよう、とか書かれていますが(笑)。
http://www.nytimes.com/2009/06/01/arts/dance/01eifm.html

*****
さて、この「On the Dnieper」は、ABTのプロコフィエフ・プロでの3作品のうちの一つです。バランシンの「放蕩息子」が同時上演なのですが、イーサン・スティーフェルの怪我により、キャストがシャッフルされ、初日はエルマン・コルネホが主演しました。エルマンの放蕩息子は素晴らしかったようです。そして、ダニール・シムキンが急遽、放蕩息子役にキャストされたんですね。イーサンの怪我は本当に心配ですが、エルマン、ダニール、そしてアンヘル・コレーラが「放蕩息子」を踊るなんて、なんて贅沢なプログラムだろうって思います。エイフマン・バレエの「オネーギン」、NYCB、そしてABTのプロコフィエフ・プロとNYでのバレエ公演はすごく充実しています。日本は今はちょうどバレエ公演の少ない時期なので、羨ましいです。

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2009/05/29

ABTオープニング・ガラのギャラリー/Tour De Forceのギャラリー

ABTのオフィシャルサイトに、シーズンのオープニング・ガラのパーティ写真が34点アップされています。

http://www.abt.org/gallery/detail.asp?Gallery_ID=41

ファースト・レディのミシェル・オバマをはじめ、レニー・ゼルウィガー、イマン、クレア・デーンズなどのセレブレティ。そしてもちろん、ニーナ・アナニアシヴィリやイーサン・スティーフェル、ジリアン・マーフィ、デヴィッド・ホールバーグ、パロマ・ヘレーラらダンサーたちもドレスアップして登場しています。ダンサーたちの中に混じっても、ミシェル・オバマってすごく背が高いんですね(一説によると、身長が180センチくらいあるようです)
そして、ニーナ・アナニアシヴィリの、40台半ばにしてこの可愛らしさは驚愕です。ダンサーたちもみなゴージャスなドレスを着ていて、みんな美しいですね。

****
写真つながりでもう一つ紹介。
Gene Schiavoneさんのギャラリーがアップデートされて、先日オレンジ・カウンティで開催されたガラ「Tour de Force」の舞台写真が追加されています。
http://www.geneschiavone.com/gallery/v/Principal-Dancers/ert_001/

ニコライ・ツィスカリーゼの新作「Fallen Angel」、デニス&アナスタシア・マトヴィエンコの「グラン・パ・クラシック」と「Radio and Juliet」、ナタリア・オシポワとイワン・ワシーリエフの「パリの炎」、マリーヤ・アレクサンドロワとギョーム・コテの「白鳥の湖」黒鳥PDD、ベルニス・コピエテルスとクリス・ローラントの「ラ・ベル」、オシポワとサラファーノフの「ドン・キホーテ」などなど。

中でも注目は、ウラジーミル・マラーホフとディアナ・ヴィシニョーワの「カジミールの色」と「ル・パルク」ですね。まだ世界バレエフェスティバルで、この二人が何を踊るのかは発表されていないのですが、この2作品になる可能性が高いという噂です。写真を見ると、この二人の作り出す雰囲気は特別だと感じさせてくれますね。

「Fallen Angel」でのニコライ・ツィスカリーゼの、空中での姿勢がめちゃめちゃ美しいです。本当にしなやかな肉体の持ち主なんですね。彼もなかなか日本では観られないダンサーの一人になってしまいました。

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2009/05/23

ABTのラトマンスキー振付新作「On the Dnieper」特設サイト

今年からABTの常任振付家に就任するアレクセイ・ラトマンスキーの新作「On the Dnieper(ドニェプルの岸辺で)」(6月1日から6日までのプロコフィエフ・プロにて「放蕩息子」、ジェームズ・クデルカ振付の「Desir」とともに上演)の特設サイトができていました。
http://www.abt.org/dnieper/home.html

「ドニェプルの岸辺で」はプロコフィエフ作曲のバレエ音楽(約40分)で、1932年にバレエ・リュスのために作られ、バレエはセルジュ・リファールが振付けたのですが、失敗作に終わり、以降上演されずにいました。ウクライナを舞台に、若い兵士セルゲイ、婚約者のナタリア、そしてセルゲイが恋におちる村娘オルガの3人の物語を描いています。

この作品のイメージ写真を、アレッサンドラ・フェリの夫君ファブリツィオ・フェリが撮影しています。マルセロ・ゴメス、パロマ・ヘレーラ、そして新プリンシパルのヴェロニカ・パルトの3人がドラマティックに配置されていて、とても美しい写真となっています。

リハーサルの動画やリハーサル風景、セットや衣装の写真やスケッチもアップされていて、並々ならぬ意欲が伝わってきます。とても惹かれるのですが、そう簡単にNYに飛ぶわけにもいかないもので。

ヴェロニカ・パルトはプロフィールの写真も新しいものに変更されていて、これがちょっと可愛くて、美しいのですよね。
http://www.abt.org/dancers/detail.asp?Dancer_ID=43

プロコフィエフ・プロのサイトでの、イーサン・スティーフェルやアンヘル・コレーラの「放蕩息子」の写真も超カッコいいです。
http://www.abt.org/dnieper/all_prokofiev_celebration.html

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2009/05/15

ABTのMETシーズンオープニングガラ(ミシェル・オバマが出席)/NYCBでイリ・ブベニチェクの新作TOCCATA上演

ABTのMETシーズンは5月18日のオープニングガラから始まります。

ABTのオフィシャルサイトにリリースが載っていましたが、今最も時の人である、ファースト・レディのミシェル・オバマがこのオープニングガラに出席する予定だそうです。オバマ大統領夫妻は、ABTのオープニングガラの名誉会長とのこと。

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=266

以前リンカーンセンターのバックステージツアーに参加した時、説明員の人がクリントン大統領夫妻は大統領の頃からよく観に来ていたと言っていました。ジョージ・ブッシュは見たこともないけれども、とも。

ABTのオープニング・ガラは、ABTの最有力パトロンであるロバート・デ・ニーロ夫妻や、イザベラ・ロッセリーニ他各界のセレブレティがドレスアップして集まることで知られています。上記リリースにもあるように、ガラの後のディナーパーティは、1500ドルから2500ドルもするというお高いものですが、ミシェル・オバマを見ることができるんですね。いつもとてもお洒落な彼女の、このガラでの姿はきっと世界中で報道されることでしょう。

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=265

上演される演目は以下の通りです。

Mon. Eve., May 18, 6:30 PM OPENING NIGHT GALA
MOZARTIANA (Preghiera) – Part
LA SYLPHIDE, Act II (Excerpt) – Reyes, Cornejo
TCHAIKOVSKY PAS DE DEUX – Murphy, Stiefel
PIÈCE D’OCCASION (World Premiere) - Ananiashvili
SYLVIA (Hunt Scene) – Wiles
SWAN LAKE, Act II Pas de Deux – Herrera, Beloserkosky
PROCESSION “Le Defilé” - JKO School
LE CORSAIRE Pas de Trois – Dvorovenko, Hallberg, Corella
HERBIE HANCOCK – Carreño
ROMEO AND JULIET (Balcony Scene) – Vishneva, Gomes
THEME AND VARIATIONS (Finale) – Lane, Simkin

今年のMETシーズンを最後にABTを引退するニーナ・アナニアシヴィリは、アレクセイ・ラトマンスキーが彼女のために振付けた新作を踊ります。また、ハービー・ハンコックの演奏をバックにホセ・カレーニョが踊るんですね。イーサン・スティーフェルとジリアン・マーフィの「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」、ディアナ・ヴィシニョーワとマルセロ・ゴメスの「ロミオとジュリエット」バルコニー・シーン、イリーナ・ドヴォロヴェンコ、デヴィッド・ホールバーグ、そしてアンヘル・コレーラの「海賊」パ・ド・トロワ、ダニール・シムキンとサラ・レーンの「テーマとヴァリエーション」など、魅力的なプログラムが並んでいます。

19日からはバランシンとチャイコフスキープログラムということで、「アレグロ・ブリランテ」、「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」、「モーツァルティアーナ」、「テーマとヴァリエーション」が上演されます。26日からは「海賊」です。

ニーナ・アナニアシヴィリは「モーツァルティアーナ」と、「海賊」のメドーラ役で2回ずつ踊るんですね。もうニーナをABTで観られなくなってしまうと思うと寂しいです。
ニーナの2回目、5月30日ソワレの海賊のキャストの豪華なこと!
Sat. Eve., May 30, 8 P.M. LE CORSAIRE - Ananiashvili, Gomes, Riccetto, Simkin, Carreño, Lopez
きっと盛り上がることでしょう。

バランシン・プロと「海賊」のキャストを見ると、確実にABTには世代交代の波が押し寄せてきているのを感じます。今まで活躍してきたキラ星のようなスターたちが、引退したり、自分のカンパニーを持つようになって出番が減ったりで、正直新しい人たちはまだまだかな、って思います。

加治屋百合子さんが、「テーマとヴァリエーション」や「海賊」のギュリナーラ役で活躍しているのは嬉しいですね。加治屋さんはバランシンはあまり向いていないのではないか、とBallet Talkのフォーラムでは指摘されていましたが、今回はそんな評判を吹き飛ばせますように。

私は一応7月の「ロミオとジュリエット」に行く予定で、2枚だけチケット(と特典航空券)を押さえているのですが、果たして本当にその時期に行けることやら。勤め先の会社でも、新型インフルエンザの海外流行に伴い、感染地域への旅行自粛例が出ているんです。

***
一足先に、NYCBのスプリング・ガラが5月13日に開催されました。
http://www.afpbb.com/article/entertainment/fashion/2602532/4151138

「SEX & THE CITY」のサラ・ジェシカ・パーカーがスクール・オブ・アメリカン・バレエに在籍していてバレリーナを目指していたという話は有名だと思うのですが、この「SEX & THE CITY」の原作者キャンディス・ブシュネルがNYCBのプリンシパル、チャールズ・アスケガードと結婚していたとは知りませんでした。他にもヴァネッサ・ウィリアムズやエドワード・ノートンらが出席したそうです。

そしてこのNYCBのスプリング・ガラで、イリ・ブベニチェク(ドレスデン・バレエ)が振り付けた新作Toccataが上演されました。この作品、音楽はイリの双子の弟オットー・ブベニチェク(ハンブルク・バレエ)が作曲しています。7人のダンサーと、4人の演奏者(2台のピアノ、チェロとヴァイオリン)が舞台に上っている、アブストラクト作品とのことです。

早速、New York Timesで評と写真が載っていますが、抽象的な作品でありながら、動きの中にドラマを表現できていると、とても好評のようですね。音楽もとても良いようです。
http://www.nytimes.com/2009/05/15/arts/dance/15gala.html

ここのブログで写真が少しと、もう少し詳しい感想を読むことができます。この日は、ベンジャミン・ミルピエの新作も上演されたんですよね。
http://www.tonyaplank.com/swan_lake_samba_girl/2009/05/14/two-world-premieres-quasi-una-fantasia-and-toccata-at-new-york-city-ballet-gala/

もう一つブログでのレビューを紹介(この二つのブログは、アメリカでのバレエの動向を追いかけるのにとてもいいです)
http://oberon481.typepad.com/oberons_grove/2009/05/toccata-ii-firebird-debuts.html

追記:イリ・ブベニチェクは、オットーとともに「Bubeníček & Friends」というガラをプラハ国立劇場で行います。他に、シュツットガルト・バレエのブリジット・ブライナーを始め、ドレスデン・バレエ、チューリッヒ・バレエらのダンサーが参加します。
http://www.praguepost.com/night-and-day/stage/1299-seeing-double.html
この記事には、彼らの写真とインタビューが掲載されています。イリの振付活動、オットーの音楽や映画制作の活動もとても活発で、ともに多忙な日々を送っているようですね。

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2009/04/15

ヴェロニカ・パルトがABTのプリンシパルに昇進 Veronika Part promoted to Principal Dancer

ABTのオフィシャルで、ヴェロニカ・パルトがABTのプリンシパルに昇進することが発表されました。

4/14/2009 - Veronika Part has been promoted to Principal Dancer with American Ballet Theatre, effective May 18, 2009,

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=262

ワガノワからマリインスキー・バレエのソリストを経てABTに移籍。絶世の美女といってもいいほどの美貌と、ワガノワ出身ならではの叙情的な表現で一部に熱狂的なファンを持つヴェロニカ。オデット・オディールやニキヤなどの役には定評がありました。時々不安定なこともあり、なかなか昇進しないとやきもきする人も多かったのですが、ついにプリンシパルになったのですね。おめでとうございます。

NYTimesにも記事が載っています。
http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2009/04/14/new-principal-dancer-at-ballet-theater/

今シーズンは、ラ・シルフィードのシルフィード・デビューも予定されています。

そんな美しいヴェロニカのオフィシャルサイトはこちらです。(最近更新されていないのかしら?)
http://www.officialveronikapart.com/

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2009/02/23

ABTの写真集「In Classic Style: The Splendor of American Ballet Theatre」

発売されて一年近くたっている写真集なのですが、定価100ドルというお値段に躊躇して、最近まで買っていませんでした。ところが、ここしばらくのドル安があって、amazon.comで買うと若干値段が下がったものだから、思い切って買うことに。実際のところは割引もあって送料込みで6000円ちょっとでした。

しかし、大きな写真集とは聞いていたけど、予想以上に大きかったです。以前買ったシュツットガルト・バレエの写真集よりもさらにふた周りくらい大きくて、横長で、重いです。しかも分厚いし。こんなに大きな本を納められる本棚は普通の家にはないと思います。眺めるのもちょっと大変なくらい。しかもとっても大きなアマゾンのダンボールに入っていて、宅配ボックスから部屋まで運ぶのにも一苦労。

大きくて高い分、ゴージャスな本です。横長の大判のページを、時には見開きで使っているので写真も大きくて映えます。撮影は、以前ABTのカレンダーも撮影していたNancy Elison。リハーサルの写真が数点と、2006~2007のMETシーズンの写真から構成されています。この二つのシーズンは自分も観に行ったので、記憶が残るところ。

演目としては、以下の通り
「ラ・バヤデール」「眠れる森の美女」「シンフォニー・コンチェルタンテ(バランシン)」「ロミオとジュリエット」「真夏の夜の夢」「オテロ」「シンデレラ(クデルカ版)」「ジゼル」「マノン」「白鳥の湖」

それぞれの作品の写真が、ダンサーを替えながらも物語の順番を追うように並べられていますので、一つの作品を通して観ているような気になるのが面白いです。奇をてらうことなく、ごくごくまっとうな撮り方によって美しく舞台とダンサーを捉えている写真ばかりです。

2006年にフリオ・ボッカが、2007年にアレッサンドラ・フェリが引退したので、彼らの最後のシーズンが収められています。そして今年がABT最後のシーズンになるニーナ・アナニアシヴィリや、2008シーズン以降出演していないウラジーミル・マラーホフも登場しています。この写真集を観ていると、どれほどのスターがABTにいて、そして去っていってしまったかということを思い知らされてしまいます。次代のスターを育てていくのがABTの課題でしょうね。

表紙はアンヘル・コレーラとパロマ・ヘレーラの「眠れる森の美女」。
そのほかに登場しているのは、ディアナ・ヴィシニョーワ、イーサン・スティーフェル、ホセ・カレーニョ、ジリアン・マーフィ、マルセロ・ゴメス、ロベルト・ボッレ(ロミオとジュリエットのみ)、ジュリー・ケント、イリーナ・ドヴォロヴェンコ、マキシム・ベロツェルコフスキー、デヴィッド・ホールバーグ、エルマン・コルネホ、シオマラ・レイエス、ミシェル・ワイルズ、ヴェロニカ・パルト、サシャ・ラデツキーなど。

一連のシーンを連続で捉えている写真があると、まるで舞台そのものを目撃しているように思えるのがとても面白いです。たとえば、ニーナ・アナニアシヴィリが演じているニキヤを、大僧正が誘惑しようとしている写真が連続で3枚あります。ニキヤの写真はニーナのものが多くて、対するガムザッティがイリーナ・ドヴォロヴェンコというのが凄く豪華ですね。それから、やっぱりフェリのフェアウェル公演でのロミオとジュリエットの写真が何点かあるのがとても嬉しいです。本当にフェリのジュリエットは可憐でした。フェリは「真夏の夜の夢」と「オテロ」にも登場。もちろん、ボッカとフェリの稀代のパートナーシップの最後を飾った「マノン」も。「マノン」ではマラーホフとヴィシニョーワの共演も、METでこのシーズンに観たので思い出深いです。

ニーナのトレードマークである役「白鳥の湖」のオデット/オディールの写真ももちろんたくさん載っています。ABTのマッケンジー版の「白鳥の湖」はあまり評判よろしくありませんが、ラストで王子が湖に飛び込むシーンの、マルセロ・ゴメスの空中での背中の反り方がすごいです。彼は本当に背中が柔らかいんですね。

高くて大きい本なので誰にでも薦められる写真集ではないのですが、ABT、およびニーナなどABTのダンサーのファンでバレエの写真が好きな方なら持っていても損はないと思います。

なお、ニーナ・アナニアシヴィリは2月21日にワシントンでの最後の「白鳥の湖」を踊り終えたところです。

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2009/02/14

ニーナ・アナニアシヴィリ、「白鳥の湖」を語る/デヴィッド・ホールバーグの「ラ・シルフィード」

ニーナ・アナニアシヴィリは、2月21日にワシントンのケネディ・センターにて、ABTのバレリーナとしてはワシントンでの最後の「白鳥の湖」を踊ります。彼女のABTでの「白鳥の湖」は、6月のABTフェアウェル公演を残すのみです。

A Swan Song for Ballerina Nina Ananiashvili dances Swan Lake in Last Kennedy Center Show
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/02/12/AR2009021200906.html

「もちろん、ABTにさよならを言うのは悲しいわ。このカンパニーが大好きだし…寂しいと思うでしょう」「ワシントンD.Cについては、とても良い思い出があるし、ケネディセンターでまた踊ることができて嬉しいです。短い訪問ではあるけれども、ここに来られることは大切なことです」と母国グルジアで、ニーナは電話インタビューに答えました。

現在45歳のニーナ・アナニアシヴィリが、初めてボリショイ・バレエで「白鳥の湖」のオデットとオディールを踊ったのは1983年。そのとき、まだ彼女はコール・ド・バレエのダンサーでした。「私は偶然にこの役を踊ることになったのです。ドイツでのツアーで、この役を踊る予定だったバレリーナが病気になったからです。芸術監督のユーリ・グリゴローヴィチが、まだこの役を踊ったことがない私を抜擢したのでした」 ニーナは、わずか2日間でこの大変な役を覚え、そして2日間かけて電車でハンブルクまで移動したのです。「それは私の初めての大きな成功でした。もちろん、この役を踊ったことはありませんでした。私のボリショイでの一年目の年で、まだ18か19歳と、とても若かったのです」

「この役は本当にとても難しく、そして技術的に難しいと言うことだけではありません。オデットとオディールという二つの役を演じて、二つの物語を演じなければならないのです。そして同時に技術的にも完璧でなくてはなりません。多くのダンサーがこの役を踊りましたが、記憶に残るような白鳥を踊った人はとても少ないのです」

「まずオデットがいて、この役はとても悲しい役として踊らなくてはならず、悲しい白鳥の物語、そして愛をどれほど彼女が恐れているかを表情で見せなければなりません。もしこの愛が真実でなければ、オデットは死ぬか、死ぬまで白鳥でいなければならないからです。オディールを踊るときには別人として踊る必要があります。美しく悪い女で、王子をどうすれば魅了できるかを判っているのがオディールです」

ニーナが語るには、この役を踊り続けた長い年月の間、白鳥の純粋な美しさと、黒鳥の情熱的な魔術を同時に表現し、自分のものとすることが最も難しいと感じてきたとのこと。「他の誰かの『白鳥の湖』と同じようには見えない何かを見つけなければなりません。今、私はこの役をずいぶんたくさん踊って来て、どうにかして私は自分自身の、他の誰とも違う『白鳥の湖』を見つけることができたと信じることができるようになりました。私は、それが何であり、そして私の『白鳥の湖』が誰よりも素晴らしいと言い切ることはできませんが、私の『白鳥の湖』は、他の人のとは違うのです」

初めての「白鳥の湖」が人生の中での最大の挑戦だったと、ABTでのキャリアを振り返って彼女は語りました。
「『白鳥の湖』を初めて踊って、ようやく誰もが私のことをバレリーナと呼んでくれ、私自身が『白鳥の湖』となったのです」

******

このインタビューのタイトルの「Swan Song」とは、白鳥が臨終に歌うとされる歌、転じて辞世の句という意味があります。「白鳥の湖」という作品は、バレリーナにとってそれだけ重要で、思い入れの大きな役というわけです。ニーナは、ABTでの最後の舞台を「白鳥の湖」としました。

ただ私たち日本のファンにとって嬉しいのは、ニーナはグルジア国立バレエではまた来日して踊ってくれる予定があることです。来年の来日は、「ロミオとジュリエット」が予定されていますね。

*******

ワシントンと言えば、同じABTのデヴィッド・ホールバーグが、2月11日から15日までのワシントン・バレエの「ラ・シルフィード」に客演しました。ブルノンヴィル版の上演で、振付指導には、デンマーク・ロイヤル・バレエからトーマス・ルンドが派遣されました。トーマル・ルンドと、デンマーク・ロイヤルの元バレリーナで現教師のSorella Englundは、数週間にわたってワシントン・バレエに振付指導を行いました。

デヴィッド・ホールバーグはまだABTでは「ラ・シルフィード」のジェームズを踊ったことがありません。昨年小林紀子バレエシアターでヨハン・コボー版の「ラ・シルフィード」を踊ったのが初ジェームズだったようですね。今年のABTのMETシーズンでは、ブルノンヴィル版の「ラ・シルフィード」が上演されることになっており、デヴィッドのパートナーは、ボリショイのナタリア・オシポワが予定されています。

トーマス・ルンドは、他のデンマーク・ロイヤル・バレエのダンサーたちに教えてきたのと同じように、デヴィッドにこの役を教えました。彼は、ジェームズ役について、このように語りました。「物語ることを抜きにしたテクニックには意味がありません。ダンサーは、観客が自分が信じているのと同じことを信じるようにさせる方法を見つけなければなりません。クラシック・バレエを伝え、生きながらえさせるためには、常にやり続けなければならないことなのです」 「デンマークのダンサーにとってジェームズ役を踊ることは、俳優がハムレットを演じるのと同じ意味なのです。ジェームズ役のパを一つ踏み込んだ瞬間に、同じ役を踊ってきた、偉大なダンサーたちの列に加わることになるのです。この感情は、とても特別なものです」

デヴィッドは、トーマスから「より多くの肌触り、ディテール、音楽的なタイミング、フレージング、そして起こっていることへの反応」を学んだとのこと。キルト・スカートを着用して踊ることによって、開放感も感じたとのことです(!)。

WashingtonPostの「ラ・シルフィード」のリハーサルについての記事(デヴィッド・ホールバーグのリハーサル写真や、過去の名ジェームズ役のスライドショー写真つき。スライドショーでのデヴィッドの美しさは凄い)
The Leading Men Of Ballet Have Long Looked Back Before Leaping Into 'La Sylphide'
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/story/2009/01/30/ST2009013003083.html

「ラ・シルフィード」のジェームズ役の役作りについて、とても興味深い記事となっています。ワシントン・バレエでの客演を終えたデヴィッドは、そのままABTのワシントン公演(ミックスプロ、「白鳥の湖」)に出演する予定です。

New York Timesのレビュー
http://www.nytimes.com/2009/02/13/arts/dance/13sylp.html?_r=1&ref=dance

トーマス・ルンドは今年5月のデンマーク・ロイヤル・バレエの来日公演で、「ナポリ」に主演します。
http://www.nbs.or.jp/stages/0905_danish/index.html

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2009/02/09

3月25日~4月4日 ABTロンドン公演のキャスト

コロシアム劇場で行われるABTロンドン公演のキャストが、サドラーズ・ウェルズのサイトに掲載されていました。
http://www.sadlerswells.com/show/American-Ballet-Theatre-Coliseum

「白鳥の湖」

Wed 25 March
Michelle Wiles/David Hallberg/Marcelo Gomes

Thu 26 March Matinee
Irina Dvorovenko/Maxim Beloserkovsky/Cory Stearns

Thu 26 March Evening
Gillian Murphy/Angel Corella/Gennadi Saveliev

Fri 27 March
Veronika Part/Marcelo Gomes/David Hallberg

Sat 28 March Matinee
Paloma Herrera/Ethan Stiefel/Jared Matthews

Sat 28 March Evening
Irina Dvorovenko/Maxim Beloserkovsky/Cory Stearns

Sun 29 March Matinee
Michele Wiles/David Hallberg/Marcelo Gomes

Sun 29 March Evening
Gillian Murphy/José Manuel Carreño/Gennadi Saveliev

Mon 30 March
Veronika Part/Marcelo Gomes/David Hallberg

Tue 31 March
Paloma Herrera/Ethan Stiefel/Jared Matthews


気がついている方もいるかと思いますが、2月27日~4月4日までのロイヤル・バレエの「白鳥の湖」と日程が丸々かぶっています。どこのバレエ団も、「白鳥の湖」がドル箱なんですね…。しかも、マチネ&ソワレ公演のある日が3回と、かなりきついスケジュールです。
ツアーではあまり最近踊っていなかったアンヘル・コレーラが参加しているのがちょっと注目です。しかも、最近ロットバルトをあまり踊っていなかったマルセロ・ゴメスが、久々にこの役を踊ります。イーサン・スティーフェルも出るし。ロンドン公演はやっぱりちょっと特別なのですね。

「海賊」
Thu 2 April
メドーラ Gillian Murphy
コンラッド Marcelo Gomes
ギュリナーラ Xiomara Reyes
ランケデム Herman Cornejo
アリ Angel Corella
ビルバント Carlos Lopez

Fri 3 April
メドーラ Irina Dvorovenko
コンラッド Cory Stearns
ギュリナーラ Maria Riccetto
ランケデム Daniil Simkin
アリ Ethan Stiefel
ビルバント Craig Salstein

Sat 4 April Matinee
メドーラ Xiomara Reyes
コンラッド Gennadi Saveliev
ギュリナーラ Misty Copeland
ランケデム Jared Matthews
アリ Herman Cornejo
ビルバント Mikhail Ilyin

Sat 4 April Evening
メドーラ Paloma Herrera
コンラッド David Hallberg
ギュリナーラ Maria Riccetto
ランケデム Daniil Simkin
アリ José Manuel Carreño
ビルバント Carlos Lopez

こっちは、ランケデムにダニール・シムキンが入りましたね!アリもアンヘル、ホセ・カレーニョ、エルマン・コルネホ、イーサン・スティーフェルと豪華です。


ロイヤル・バレエの「白鳥の湖」ですが、2月28日、3月9日に予定されていたアリーナ・コジョカルはやはり降板となってしまい、代役はロベルタ・マルケスです。アリーナは、4月の「ジゼル」には復帰できるのではないかとの話ですが。

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2009/02/06

ABTの北米ツアーのキャスト

ABTは2月17日からのワシントン公演、26日からのカナダ・オタワ公演、そして3月13日からのデトロイト公演、さらに4月にはロンドン公演とツアーが予定されています。

http://www.abt.org/performances/abtontour.asp

そのうち、まだロンドン公演については、キャストが出ていないのですが、北米公演のキャストはとても興味深いです。

http://www.abt.org/performances/calendar_index1.asp

ワシントン公演はミックス・プロと「白鳥の湖」。ミックス・プロには「パリの炎」が2回あり、当然これはダニール・シムキンがサラ・レーンと踊ります。「白鳥の湖」は、2月21日のソワレが、ニーナ・アナニアシヴィリとホセ・カレーニョ。ニーナがツアーに出るのは珍しいので、本当に貴重な機会となることでしょう。6月のABTフェアウェル公演も一瞬のうちに広いMETのチケットがソールドアウトになること間違いないと思われます。また、この日のマチネでは、ソリストに昇格したばかりのコリー・スターンズが、ロットバルト(もちろん、カッコいい方の)デビューです。

オタワ公演は「ジゼル」で、こちらはマリア・リチェットがジゼル・デビュー。デトロイト公演は「ロミオとジュリエット」で、METでデビューかな、と思っていたコリー・スターンズとヒー・セオが揃ってロミオ役、ジュリエット役の初役で踊ります。METの前の予行演習なのでしょうね。まだコール・ドのヒー・セオがジュリエット役を踊るのは、ちょっとびっくりです。韓国出身の彼女は、2003年のローザンヌ国際コンクールでスカラシップ、また同年のYAGPでも受賞しています。

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2009/02/04

ABTのダンサーのサイン入りバレエシューズ&ポアント、公式サイトで販売

ABTのオフィシャルサイトを見たら、所属ダンサーのサイン入りバレエシューズやポアントの販売を始めているのに気がつきました。

Limited Edition Ballet Shoes Autographed by ABT Dancers
http://www.abt.org/Store/shoes.asp

ABTのMETやシティセンターの公演会場では、ロビーでダンサーのサイン入りシューズやポアントを売っていたのですが、このたびオンラインでも購入できるようになったのですね。

所属ダンサー全員分が販売されているわけではないのですが、ニーナ・アナニアシヴィリのポアントのように、お宝になること必至のもあります。アンヘル・コレーラ、イリーナ・ドヴォロヴェンコ、ジュリー・ケントらプリンシパルが150ドル、ソリストが75ドル、そしてコール・ドが40ドルです。クレジットカードで決済可能で、送料は別途かかります。

これらのシューズやポアントの売り上げは、ABTのThe Dancers' Emergency Fund基金に寄付されます。

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2009/01/20

ミラノ・スカラ座オペラ来日公演の概要/ロベルト・ボッレがABTのロサンゼルス公演に出演

高いので絶対に観に行きませんが(笑)ミラノ・スカラ座で検索して来られる方が多いので…。

ミラノ・スカラ座のオペラ来日公演の概要が発表されました。

http://www.nbs.or.jp/festival2009-2011/scala.html

ダニエル・バレンボイム指揮「アイーダ」
演出・舞台装置 フランコ・ゼッフレッリ
2009年9月4日、6日、9日、11日 NHKホール(開演時間は後日発表)
S席67000円(!)ほか

ダニエレ・ガッティ指揮「ドン・カルロ」
2009年9月8日、12日、13日、15日、17日 東京文化会館
S席59000円ほか

3月28日(土)10:00~ 一斉発売(S~D席)
2演目セット券(S~C席)、E,F席特別受付 3月7日(土)10:00~ 
NBSチケットセンター 03-3791-8888

ちなみに、フランコ・ゼッフレッリ演出のミラノ・スカラ座の「アイーダ」(ロベルト・アラーニャ主演)はDVDが出ています(持っています)。バレエのシーンでロベルト・ボッレが出ていますが、ロベルトはこの時期スカラ座に出演中なので日本には来られません。スカラ座のバレエダンサーが出演するとは思います。

感想はこちらです。ただし、ほとんどバレエシーンのことしか書いていません。
http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2007/09/post_0f4d.html

ヴェルディ:歌劇《アイーダ》 [DVD]ヴェルディ:歌劇《アイーダ》 [DVD]
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追記:ミラノ・スカラ座つながりでのニュースです。

ロベルト・ボッレがABTのロサンゼルス公演の「ロミオとジュリエット」(7月16日)に出るそうですロベルトのオフィシャルサイトからお知らせが送られてきました。ゲストプリンシパルがツアーに出るのは珍しいですね。本格的にABTの一員としての位置づけとなったんですね。
まだABTのオフィシャルには出ていません。

Roberto Bolle will perform "Romeo and Juliet" with the ABT in Los Angeles on the 16/07/2009

Los Angeles Music Center Dorothy Chandler Pavilion
http://www.musiccenter.org//events/dance_0809_abt.html

あと、カリフォルニア・オレンジカウンティのOCPAC(Orange County Performing Arts Center)での5月21日のガラにも、ロベルト・ボッレは今のところ出演するようです。
http://www.ocpac.org/home/Content/ContentDisplay.aspx?NavID=514

Artists scheduled to appear include Maria Alexandrova, Roberto Bolle, Ashley Bouder, Alina Cojocaru, Angel Corella, Johan Kobborg, Denis Matvienko, Natalia Osipova, Desmond Richardson, Leonid Sarafanov, Genaddi Saveliev, Nicolay Tsiskaridze, Ivan Vasiliev , Diana Vishneva, Svetlana Zakharova and the Eifman Ballet of St. Petersburg. (Artists are subject to change.)

ロベルトに加え、アレクサンドロワ、コジョカル、コレーラ、コボー、マトヴィエンコ、オシポワ、サラファーノフ、ツィスカリーゼ、ワシーリエフ、ヴィシニョーワ、ザハロワと本当にこんな豪華な人たちが出演するんでしょうか???サブスクライバー(シーズン会員)のみチケット購入可能だそうです。

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2009/01/08

ABTのジュリー・ケントが産休に

まだオフィシャルには出ていませんが、プレスリリースが出たということでお知らせです。
(追記:オフィシャルにも出ました。PRINCIPAL DANCER JULIE KENT TO TAKE MATERNITY LEAVE
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=251

ABTのジュリー・ケントが、副芸術監督であるヴィクター・バービーとの第二子を今年6月予定で出産するために、産休にはいるとのことです。リリースによれば、2009-2010シーズンには復帰するとのこと。元気なお子さんが生まれますように。

5月に始まるメトロポリタン・オペラ・シーズンでかなりキャスティングされていたため、キャスト変更があります。ロベルト・ボッレと共演する予定だった7月7日、9日の「ロミオとジュリエット」の代役は、イリーナ・ドヴォロヴェンコになったようです。ただし、ABTのオフィシャルサイトのスケジュールでは、まだキャスト変更が反映されていません。

マキシム・ベロツェルコフスキーとイリーナ・ドヴォロヴェンコのオフィシャルサイトでは、イリーナがロベルトと共演することになっているという記述があります。なお、この二人は、2月下旬のベルリンでのマラーホフ&フレンズに出演する予定になっています。

http://irinamaxballet.com/Schedule.aspx

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2009/01/07

ABTのコリー・スターンズCory Stearnsがソリストに昇進

ABTからプレスリリースが出て、去年の来日公演でも「海賊」のコンラッド役で活躍したコリー・スターンズがソリストに昇進したとのことです。
CORY STEARNS PROMOTED TO SOLOIST WITH AMERICAN BALLET THEATRE
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=250

発売中のダンスマガジンでも、ジュリー・ケントを相手に「リラの園」の恋人役を演じるコリーの写真が載ってます。この役における批評家の評価も高いです。長身で脚が長く美しく、美形のコリーはABTの次世代スター候補の最右翼でしょうね。

YAGP入賞からロイヤル・バレエスクール卒業、カイリー・ミノーグのビデオにも相手役として出演と経歴も華やかで、来シーズンはロミオ役も予定されています。

久々のノーブルな逸材に私も注目して応援していました。


さて、昨年来日していたとあるカンパニーのソリストからは、プリンシパル昇格が決まったと聞きました。応援していた人なのですごく嬉しいです。オフィシャルサイトに発表されたらお知らせしますね。

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2008/11/21

ABTのオークションサイトで、ダンサーとのお食事会などが出品中

ABTのオフィシャルサイトに、こんな特別オークションのお知らせが載っていました。

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=247

12月1日から15日の期間限定で、ABTの活動資金のためにオークションが開催されます。ダンサーとの2対2の食事会やサイン入りのポアント、舞台袖から公演を観る権利、カーテンコールで花束を渡す権利、舞台写真のプリントなどです。

http://www.cmarket.com/auction/item/Browse.action?auctionId=70269745

中でも凄いなあ、と思ったのがダンサーと食事する権利で、ロベルト・ボッレ、ジュリー・ケント夫妻、デヴィッド・ホールバーグ、マルセロ・ゴメス、ダニール・シムキン、エルマン・コルネホらとディナーができるというものです。ソリストで3000ドルから、プリンシパルだと5000ドルからのスタートです。場所も、NY、ロサンゼルス、ロンドンなどです。プライスレスな経験になること間違いなしですが、5万円のルグリのディナーショーでも無理だと思う庶民には、縁のない話ですね。。。

ドレスリハーサルの時に、プロダクション席(スタッフたちの席)に座って見学できるとか、「海賊」の実際の公演で船のセットに乗れるとか、化け物の方のロットバルトが特殊メークで変身する様子を見られるとか、スタジオ見学とか色々と面白そうなのですが、とにかくお値段が凄いです。金融危機の今、これだけ太っ腹にお金を払えるお金持ちがどれくらいいるのかしらん。

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2008/11/09

ABTの若手ダンサーがベンジャミン・ミルピエの作品を踊る公演

ニューヨークのJoyce Theaterで、「Benjamin Millepied-Danses Concertantes」という公演が、12月9日から14日まで行われます。

http://www.joyce.org/calendar_detail.php?event=197&theater=1

NYCBのプリンシパルで、最近ではパリ・オペラ座にも振付作品を多く提供しているベンジャミン(フランス語読みだとバンジャマン)・ミルピエの作品集なのですが、Joyce Theatreのサイトを見ると、出演者は皆ABTの若手ダンサーです。

Isabella Boylston, Sarah Lane, Maria Ricetto, Celine Cassone, Melissa Thomas, Nicole Graniero, Gemma Bond,
Alexandre Hammoudi, Cory Stearns, Eric Tamm, Luis Ribagorda, Tom Forster, Blain Hoven

このメンバーは、先日終了したシティセンター公演で注目された、有望な若手ダンサーばかりです。ソリストはサラ・レインとマリア・リチェットのみで、残りは全員コール・ドですが、「リラの園」に主演したメリッサ・トーマスやトム・フォースター、来シーズン「ロミオとジュリエット」のロミオ役に抜擢されて目下売り出し中のコリー・スターンズ、ソリスト候補のブレイン・ホーヴェン、Ballo della Reginaで加治屋百合子さんのパートナーに抜擢されたエリック・タム、元ロイヤル・バレエのジェマ・ボンド、そして個人的に注目している長身のアレクサンドル・ハムージ。メンバーが非常に魅力的です。

作品は、ミルピエの「28 Variations on a Theme by Paganini」と、新作。そしてバランシンの「ソナチネ」。Joyce Theaterのサイトにプロモーション用のYouTube動画が掲載されています。

Joyce Theaterはソーホーにあるコンテンポラリー・ダンスが多く踊られる小劇場で、近々のラインアップとしても、インバル・ピント・カンパニー、デズモンド・リチャードソン率いるComplexions Contemporary Ballet、ホセ・リモン・カンパニーなど、なかなか興味深いものがあります。

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2008/11/07

イーサン・スティーフェルがナショナル・バレエ・オブ・カナダに客演

ABTのイーサン・スティーフェルが、11月5日、ナショナル・バレエ・オブ・カナダのシーズン・オープニング作品、バランシンの「シンフォニー・イン・C」のサード・ムーヴメントに出演しました。11月8日にも、もう一度踊る予定です。

イーサンのインタビューがカナダの新聞に載っていました。
http://www.thestar.com/article/530652

ナショナル・バレエ・オブ・カナダのサイトに掲載されているバイオ
http://www.national.ballet.ca/thecompany/principals/Ethan_Stiefel.php

ABTに移籍する前はNYCBのプリンシパルだったイーサンなので、きっと見ごたえのあるステージだったでしょうね。彼は今年の初めにオーストラリア・バレエの「マノン」にレスコー役で客演の予定でしたが、教師として招かれたノースカロライナ・スクール・オブ・アーツのバレエ学校で教えるために、やむなくキャンセルしました。

イーサンが「シンフォニー・イン・C」を初めて踊ったのは、もう19年前、NYCBに入団した16歳の時でした。そのとき、彼はルドルフ・ヌレエフ、ミハイル・バリシニコフ、フェルナンド・ブフォネスら伝説的なダンサーたちの横で、男子向けの特別なクラスで学んでいました。35歳となった今、イーサンは指導もするようになりました。

先日Oxygenチャンネルで放映され、来年DVD化される映画「センターステージ2 Turn it up」では、イーサンは30秒のヒップホップ作品を踊っているということです(作品の評判は散々なもののようですが)。

未だ踊ることへの情熱は衰えないようで、好きな振付家はと聞かれて、ブレノンヴィル、アシュトン、ロビンス、バランシン…と延々と名前を挙げていったそうです。また、コンテンポラリーの振付家では、イリ・キリアンやオハッド・ナハリンの作品を踊るのが楽しいとのこと。同時にまた、ボブフォッシーの作品を踊った経験から、ブロードウェイミュージカルの作品も踊ってみたいとのこと。

「シンフォニー・イン・C」を踊るにあたっては、まるでオリンピック選手のようなトレーニングを積んだそう。バーレッスンから始まり、2週間前から跳躍、そしてこの作品を踊るのに必要なスタミナを得るためのエアロビクスを行ったとのこと。そして1週間前からは回転の練習を行ってマスターしようとするそうです。しかしながら、誰であっても、いくら準備しても十分に準備できたとは思えないのが、「シンフォニー・イン・C」だそうで。意志の力が何よりも必要な役柄だそうです。

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2008/11/04

ロベルト・ボッレ、ABTとプリンシパル契約

ロベルト・ボッレのオフィシャル・サイトのニュースによると、

http://www.robertobolle.com/eng/home_rb.php

3/11/2008
ROBERTO BOLLE AS A PRINCIPAL DANCER WITH THE ABT AT THE MET
American Ballet Theatre’s 2009 Spring Season at the Metropolitan Opera House, May 18-July 11, has been announced by Artistic Director Kevin McKenzie.
Principal Dancers for the engagement will include Roberto Bolle.
It’s the first time that a male Italian dancer has joined the Company as a Principal: “It’s a great emotion. I’ve always wished to dance with the ABT, now my dreams come true.”

というわけで、ABTのオフィシャルサイトのダンサー、プリンシパルの一覧にロベルトの写真は掲載され、また春のMETシーズンに出演することも発表されていましたが、ロベルトのオフィシャルにも掲載されたということで、正式にABTのプリンシパルになったということになるんでしょうね。

「とても感動的なこと。いつもABTで踊りたかった。今、私の夢が現実になった」とのロベルトのコメントもありました。2009年のMETシーズンだけでなく、フェリがそうであったように、ずっと継続的に出演して欲しいものですね。

追記
イタリアの新聞等でもけっこう取り上げられています。
http://unionesarda.ilsole24ore.com/dettaglio_spettacoli_cultura/?contentId=48659
古代遺跡でアポロを踊るロベルトの美しい画像付

また、2009年のロベルトのスケジュールが追加されています。

19/02/2009 - Teatro San Carlo - Napoli GISELLE

20/02/2009 - Teatro San Carlo - Napoli GISELLE

22/02/2009 - Teatro San Carlo - Napoli GISELLE

24/02/2009 - Teatro San Carlo - Napoli GISELLE

25/02/2009 - Teatro San Carlo - Napoli GISELLE

27/02/2009 - Teatro San Carlo - Napoli GISELLE

27/03/2009 - Covent Garden - London SWAN LAKE

04/04/2009 - Covent Garden - London SWAN LAKE

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2008/10/31

ABTシティセンター公演のレビューとスライドショー

ABTの秋のシティセンター公演は11月1日で終わってしまいますが、かなりの成功を収めたようです。

今年はアンソニー・チューダー生誕100周年で、「リラの園」「火の柱」「葉は色あせて」「ロミオとジュリエット」などの代表的な作品を取り上げると共に、チューダーの「暗い悲歌」にオマージュをささげたイリ・キリアンの「Overgrowth Path」 が取り上げられました。さらに、トワイラ・サープの「Baker's Dozen」「Brief Fling」、ポール・テイラーの反戦作「Company B」そして新作“Citizen,”(Lauri Stallings振付)が上演され、またバランシンの「テーマとヴァリエーション」「Ballo Della Regina」、そしてダニール・シムキンが加入したために追加された「パリの炎」もシーズンを飾りました。

http://www.nytimes.com/2008/10/30/arts/dance/30flin.html?_r=1&em&oref=slogin

ABTの古典中心のMETシーズンではいつも文句ばっかり言っている印象のニューヨークタイムズの批評家アレイスター・マコーリー氏も、シティセンターシーズンのABTについては、大絶賛モード。特に、バランシン作品を踊っている時のデヴィッド・ホールバーグを、古典バレエのために生まれた驚くべき肉体、その脚と足、その伸びやかさを称えています。しかも、このシーズン、デヴィッドは6演目に出演し、「火の柱」では踊りといえるものはなく、演技のみのヒロインの恋人役を演じているのだけど、どれもまったく違ったキャラクターを見せているとのこと。
来年の小林紀子バレエシアターでの「眠れる森の美女」が楽しみです!

サラ・レーンやコリー・スターンズといった若手の成長、そしてチューダー作品で魅力を見せたジリアン・マーフィ(残念ながらシーズン途中で怪我で欠場)やミシェル・ワイルズ。春のMETシーズンにしか出ないスターダンサーたちが、シティセンターに出ないのは観客にとっての損失ではなく、彼らスターダンサーにとっての損失なのではないかと、マコーリー氏は書いています。

もちろん、このシーズンで彼の目も捉えたのがダニール・シムキン。「パリの炎」はもちろんのこと、「Company B」の中のソロ“Tico-Tico,” でも、思わず息を呑んでしまうような角度で跳躍し、着地したとのこと。空中で跳躍しているのと同じくらいの軽やかさで着地するというのも、最高だとしています。
ただ、やっぱり11歳!くらいにしかみえない(マコーリー氏曰く)童顔が今後彼にどう課題を投げかけるか、ということでしょうね。

Ballet Talkのフォーラムでは、早くもシムキンを"ABTのサラファーノフ”になってしまうんではないかと危惧する声が聞こえていました。バジルやロミオは踊れても、アルブレヒトは踊れなくて、いつまでたっても「レ・ブルジョワ」や「パリの炎」を踊り続けなくてはならないと。彼には「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」のような作品の方がふさわしいのではないかという意見もあります。
彼のパートナーのサラ・レーンは小柄で愛らしいものの、テクニックのあるほうではないので、「パリの炎」ではポアントから落ちるなどのミスが目立ったようです。「パリの炎」こそナタリア・オシポワのようなダンサーでないと、とか"牝牛のように強靭な女性ダンサーのために作られた作品"とか、ちょっと笑ってしまうような意見も見られました。
加治屋百合子さんは「テーマとヴァリエーション」「Ballo Della Regina」を踊ったのですが、代役として急遽出演することもあり、どうもうまくいかなかったようですね。

いずれにしても、チューダー作品なんて暗くて地味なものばかりだし、と思って今回のシティセンターシーズンは観に行かなかったのですが、こうやってレビューを読むと、行けばよかったなと思います(お金も休みも無いからムリなんですが)。

スライドショー
http://www.nytimes.com/slideshow/2008/10/29/arts/20081030_ABT_SLIDESHOW_index.html

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2008/10/28

ABTのMETシーズンキャスト予定発表

ABTのMETシーズンのキャストがいつの間にかアップされていました。
http://www.abt.org/performances/Calendar_Top3.asp

全部書くと大変なので、注目のものを挙げると、

ニーナ・アナニアシヴィリ
5月30日(土)ソワレ「海賊」共演:マルセロ・ゴメス、ステラ・アブレラ、ゲンナディ・サヴェリエフ、ホセ・カレーニョ
6月12日(金)「ジゼル」共演:ホセ・カレーニョ、ジリアン・マーフィ
6月16日(火)「ラ・シルフィード」共演:マキシム・ベロツェルコフスキー
6月18日(木)「ラ・シルフィード」共演:マキシム・ベロツェルコフスキー
6月27日(土)ソワレ「白鳥の湖」共演:アンヘル・コレーラ

ロベルト・ボッレ
6月11日(木)「ジゼル」共演:パロマ・ヘレーラ
6月26日(金)「白鳥の湖」共演:ヴェロニカ・パールト
7月1日(水)ソワレ「シルヴィア」共演:ミシェル・ワイルズ
7月7日(火)/11日(土)ソワレ「ロミオとジュリエット」共演:ジュリー・ケント

ナタリア・オシポワ
6月13日(土)「ジゼル」共演:イーサン・スティーフェル、ヴェロニカ・パールト
6月17日(水)ソワレ「ラ・シルフィード」共演:デヴィッド・ホールバーグ
6月20日(土)ソワレ「ラ・シルフィード」共演:デヴィッド・ホールバーグ

ダニール・シムキン
5月27日(水)ソワレ、30日(金)「海賊」ビルバント(?)

注目の演目&キャスト
放蕩息子
6月1日(月)、3日(水)ソワレ、6日(土)(マチネ):イーサン・スティーフェル、ミシェル・ワイルズ
6月2日(火)、4日(木)、6日(土)(ソワレ):アンヘル・コレーラ(パートナー未定)
6月3日(水)(マチネ)、5日(金):エルマン・コルネホ、イリーナ・ドヴォロヴェンコ

白鳥の湖
6月24日(水)ディアナ・ヴィシニョーワ、マルセロ・ゴメス

シルヴィア
7月1日(水)マチネ、3日(金) ディアナ・ヴィシニョーワ、イーサン・スティーフェル


ロミオとジュリエット
7月7日(月)ディアナ・ヴィシニョーワ(パートナー未定)
7月8日(水)(ソワレ)パロマ・ヘレーラ、マルセロ・ゴメス
7月9日(木)イリーナ・ドヴォロヴェンコ、コリー・スターンズ(!)
7月10日(金)シオマラ・レイエス、エルマン・コルネホ
7月7日(火)/11日(土)ソワレ「ロミオとジュリエット」ロベルト・ボッレ、ジュリー・ケント

一番びっくりしたのは、ロミオのコリー・スターンズ抜擢です。彼は、また「海賊」でコンラッド、それから「テーマとヴァリエーション」も予定されているので、昇進は既定路線という感じがします。

それからロベルト・ボッレ、上記4演目のうちのいくつかに出るかとは思っていましたが全部とは!でも日程が散っているので、観に行くのは大変です。

今シーズンでABTを引退するニーナ、こんなに踊りまくってくれるとは嬉しいですね。


というわけで、悩ましいことこの上ないキャスティングです。まだ未定の部分もありますし、
怪我などでのキャスト変更もありえることなのですが、悶々はあと8ヶ月くらい続いてしまいます…。

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2008/10/25

ニーナのABT引退公演は6月27日!ABTのMETシーズン発表

ABTの春のMETシーズンのスケジュールが発表されました。5月18日から7月11日です。

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=246

そしてニーナ・アナニアシヴィリのABTさよなら公演は6月27日「白鳥の湖」です。相手役はアンヘル・コレーラ。フリオ・ボッカが引退した今、ABTでのニーナのベスト・パートナーはアンヘルですよね。

目玉としては、まずはラトマンスキーによる新作「On the Dnieper」(プロコフィエフ作曲)が6月1日初日で上演されること。プロコフィエフ・プロのひとつとしての上演です。もともと、これはディアギレフの委嘱によりプロコフィエフによって作られた作品とのことで、初演は1932年パリ・オペラ座。プロコフィエフ・プロは、他にバランシンの「放蕩息子」と、クデルカの「デジレ」(音楽はプロコフィエフの「シンデレラ」)が上演されます。

また、バランシン・チャイコフスキー・プロがあり、「Allegro Brillante」が初演されます。初日5月19日はジリアン・マーフィが踊ります。他に踊られるのは「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」(マルセロ・ゴメスとパロマ・ヘレーラが初日)、「テーマとヴァリエーション」(初日はデヴィッド・ホールバーグとミシェル・ワイルズ)、「モーツァルティアーナ」(初日はヴェロニカ・パルトとマキシム・ベロツェルコフスキー)。

久しぶりのリバイバルとしては、ポール・テイラーの「エアーズ」と、ブレノンヴィル版「ラ・シルフィード」のダブル・ビル。「ラ・シルフィード」の初日6月15日は、エルマン・コルネホとシオマラ・レイエスが踊ります。

5月26日より「海賊」(初日はパロマ・ヘレーラとデヴィッド・ホールバーグ)、6月8日より「ジゼル」(初日はマルセロ・ゴメスとジュリー・ケント)、6月22日より「白鳥の湖」(初日は、イリーナ・ドヴォロヴェンコとマキシム・ベロツェルコフスキー)。

6月29日からはアシュトンの「シルヴィア」。初日はジリアン・マーフィとマキシム・ベロツェルコフスキー。そして最終演目はマクミランの「ロミオとジュリエット」で、7月6日が初日、主演はディアナ・ヴィシニョーワ。

カレンダーを見たところ、またキャストは入っていませんでした。

このシーズン出演する予定のプリンシパルの名前は、Nina Ananiashvili, Maxim Beloserkovsky, Roberto Bolle, Jose Manuel Carreno, Angel Corella, Herman Cornejo, Irina Dvorovenko, Marcelo Gomes, David Hallberg, Paloma Herrera, Julie Kent, Gillian Murphy, Xiomara Reyes, Ethan Stiefel, Diana Vishneva and Michele Wiles.
そして、ゲストとしてNatalia Osipova。

というわけで、ロベルト・ボッレのゲストプリンシパルは間違いないのですが、まだ演目は出ていません。多分「ロミオとジュリエット」「シルヴィア」は確実なのではないかと思います。あとは、「白鳥の湖」や「ジゼル」に出るかどうかですね。

オシポワは、噂によれば「ラ・シルフィード」と「ジゼル」に出演するようです。

来年のスケジュールを今から検討しなければ!

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2008/10/21

ボリショイのナタリア・オシポワ、ABTのゲストアーティストに

寝ようと思っていたら、びっくりのニュースが飛び込んできました。

先日ボリショイ・バレエのリーディング・ソリストに昇進したばかりのナタリア・オシポワが、来年のABTのMETシーズンにゲスト・アーティストとして出演することがプレス・リリースとして発表されたそうです。多分明日あたりABTのサイトにも載ることでしょう。

ABTのレジデント・アーティスティストとなったラトマンスキーが、ロシアからのダンサーを連れてくると言っていて、オシポワが来るのではないかという噂があったのですが、実現したのですね。

彼女が出演するとしたら、やはり「ドン・キホーテ」あたりでしょうか?

追記
ABTのオフィシャルにも、オシポワがゲストアーティストとして2009年シーズンに出演すると出ました。
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=245

今までのレパートリーでABTと重なりそうなのは、「ドン・キホーテ」のキトリ、「ラ・バヤデール」
のガムザッティ、「ジゼル」のジゼルとペザント、「海賊」のメドーラとオダリスクですね。

ABTでの彼女の活躍も楽しみですね!キトリ以外にも、彼女の代表的な役柄が見つかると良いのですが。身長的なバランスで行けば、エルマン・コルネホやダニール・シムキンにぴったり合いそうです。

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2008/10/03

ABTの「パリの炎」はダニール・シムキンが出演/Grand Gala avec les Etoiles de Ballets Russes

ちょっと前にABTのシティセンターシーズンのカレンダーの演目に、唐突に「パリの炎」が出演者未定で登場していたのですが、シティセンターのチケット販売サイトを見て、疑問が解決しました。ほぼ全部のキャストが決定しているようです。

http://www.citycenter.org/tickets/productionNew.aspx?performanceNumber=3727

10月28日(火)と、11月2日(土)のマチネの「パリの炎」はサラ・レーンとダニール・シムキンが踊ると出ていました。サラは身長が155cmと小柄なので、ダニールのパートナーにちょうど良いんでしょうね。この二人の「パリの炎」が観られるのは羨ましいです~。

あと、「リラの園」にコリー・スターンズが出るんですね。ジュリー・ケントのパートナーとして。

*****

「パリの炎」といえばボリショイのナタリア・オシポワとイワン・ワシリエフが「ボリショイ・マリインスキー合同ガラ」で踊ったのが印象的、ってことで強引に話をつなげます。

ナタリア・オシポワとイワン・ワシリエフ、アンドレイ・メルクリエフ、マリインスキーのエカテリーナ・オスモルキナ、エレーナ・エフセーエワ、ミハイロフスキーのキリル・ミャスニコフ、ダンチェンコのオクサーナ・クズメンコらが出演した、Grand Gala avec les Etoiles de Ballets Russes というガラがフランスのリヨンで、9月3日に開催されたと言うことを、MさんのM's daily lifeで知りました。新潟中越沖地震チャリティガラの翌々日にメルクリエフが出演じゃん!と思った記憶があります。

その記事が、サンクトペテルブルグ・タイムスに載ったのです。メルクリエフのエスパーダが大絶賛されていて、彼の写真も載っていた記事だったんですよね。ballet.co.UKでもお馴染みのKevin Ng氏が書いた記事です。

そのガラなのですが、フランスのケーブルテレビ局mezzoで放映されたんですね。

http://www.mezzo.tv/programme.php?_pro=6259

しかも、Advantage StudioというところからDVDが出るそうです。サイトを見ると、たしかにリリース予定って書いてあります。
http://www.advantage-studio.com/en/index

http://www.balletpassion.com/
でちょっとビデオクリップを見ることもできます。見るたびにランダムに映像が登場していてちょっと面白いことになっていますが。

詳しい内容については、M's daily life様のエントリでお読み下さいね。

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2008/10/01

ABTのシティ・センターシーズンのキャスト

10月21日から始まるABT秋のシティセンターシーズンですが、まだ正式なキャストのリリースは出ていないものの、おおよそのキャストがカレンダーに出ています。

http://www.abt.org/performances/calendar_index1.asp

今年はアンソニー・チューダーの生誕100周年ということで、チューダー特集上演が中心です。特設サイトも作られていて、アマンダ・マッケローとジョン・ガードナーが踊る「葉は色あせて」のYouTube映像にリンクするなど、インターネット対応に力を入れています。
http://www.abt.org/tudor/
「葉は色あせて」「火の柱」「リラの園」「ロミオとジュリエット」などのチューダー作品が中心なのですが、当初予定に無かった「パリの炎」がキャスト未定で、10月28日と11月2日のマチネに予定されています。ひょっとしたら、ダニール・シムキンが踊るのかもしれません。

また、注目のキャストとしては、10月22日と25日の「テーマとヴァリエーション」。「海賊」で主演はしたものの、まだコール・ドのコリー・スターンズがミシェル・ワイルズと踊ります。コリーくん、ソリストへの昇進があるかもしれませんね。バランシンの「バロ・デラ・レジーナ」を加治屋百合子さんがエルマン・コルネホと踊るのもちょっと注目したいと思います。

とはいっても、もちろん今回のシティセンターシーズンは観に行けないわけですが…先立つものが無さ過ぎて…。チューダーの作品をまとめて観る機会なんて無いので、行きたいのですけどね。


ちなみに、ballet.coによると、ABTは2009年3月25日~4月4日、ロンドン公演が予定されているとのことです。劇場は、コロシアムです。
25 - 31 March. Swan Lake. Matinées on 26, 28,29 March.
2 - 4 April. Le Corsaire. Matinée 4 April.
「白鳥の湖」と「海賊」と、今年の来日公演と同じ演目なんですね。

また、エルマン・コルネホのオフィシャルサイトによると、その前の週、3月16日~22日にマンチェスターでもABTのレパートリープログラム(詳細不明)があるようです。
http://www.hermancornejo.com/calendar.html

なお、エルマンくんのサイトでは、彼の「ディアナとアクティオン」「ジゼル」「海賊(ランケデム)」などの動画を見ることができます。

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2008/09/18

ダニール・シムキンのプロフィールがABTのサイトに

数日前に自身のブログで米国のビザが取れたことを報告していたダニール・シムキンですが、ABTオフィシャルサイト、ソリストの項目にプロフィールが載りました。

http://www.abt.org/dancers/detail.asp?Dancer_ID=227

プロフィール写真、めちゃめちゃ可愛いです♪

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2008/09/11

アレクセイ・ラトマンスキーがABTの常任振付家に!

ニューヨークタイムズのインタビュー記事によると、ボリショイ・バレエの芸術監督を今年末に退任するアレクセイ・ラトマンスキーは、来年からABTの常任振付家に就任することになるとのことです。

向こう五年間、年に20週ABTで仕事をし、毎年少なくとも一つの作品を振付もしくは再振付することに合意したそう。

NYCBからの常任振付家のオファーを断ったラトマンスキーがABTというのは驚きですね!何度もラトマンスキー作品を上演しているNYCBと異なり、ABTはまだ一度も彼の作品を上演したことがありません。彼はニューヨークに妻とともに引っ越すそうです。

また振付だけでなくマッケンジーと芸術面で協力するとのことなので、将来の芸術監督候補という見方もできますが、マッケンジーは否定しています。

マクミラン、チューダー、サープといった振付家とのコラボレーションで知られるABTですが、一度も常任振付家を任命したことはありませんでした。

古典中心のABTのレパートリーが変わる可能性もありますし、ロシア系のダンサーのゲストや移籍も考えられますね。

いずれにしても、ABTの動向からは目が離せません。

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2008/09/08

ABTのプリンシパル・リストにロベルト・ボッレ

ABTのオフィシャル・サイトを見ていたら、なんとプリンシパルの項目に、ロベルト・ボッレの写真が掲載されていました。

http://www.abt.org/dancers/detail.asp?Dancer_ID=229

ただし、プロフィールのページには、写真が掲載されているのみで、プロフィール文章はまだ何も入っていません。また、ウラジーミル・マラーホフのプロフィールは消えています。

来年のMETシーズン、ロベルト・ボッレがABTに出演するのではないかという噂はささやかれていましたが、どうやら本当に出演する可能性が高いようですね。来シーズンのツアー、7月のロサンゼルス公演で「ロミオとジュリエット」が上演されることから、METシーズンでもロミジュリは上演される可能性が高いと思われます。その時にでも出演するのでしょうか?

また、若干ですがカンパニーメンバーが更新されており、退団を表明していたサシャ・ラデツキーの他、コール・ドでは高い評価を得ていたサラワニー・タナタニット、それからアレハンドロ・ピリス・ニーノらのプロフィールが消えていました。

あと気になるのは、ソリストへの昇進発表が行われるかどうかということです。来日公演で活躍したコリー・スターンズをはじめ、ブレイン・ホーヴェンあたりが有力と思われます。まだ、ダニール・シムキンの名前も載っていません。

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2008/08/09

サシャ・ラデツキー、ABTを退団、オランダ国立バレエに移籍

先日のABTの来日公演でも大活躍した、ソリストのサシャ・ラデツキーが、このたびABTを退団し、オランダ国立バレエに移籍することになったと、ロサンゼルスタイムズが報じています。

http://www.latimes.com/entertainment/news/arts/la-et-quick9-2008aug09,0,6667588.story?page=1&track=rss

ABTには13年間在籍し、2003年にソリストに昇格したサシャは、現在行われているオレンジ・カウンティでの公演を最後に退団するとのことです。映画「センターステージ」ではヒロインに恋するバレエ学校の同級生を演じ、また男性がバレエダンサーになることについての文章をニューズウィーク誌に書くなど多方面で活躍してきた彼。日本公演でも、「ラビット・アンド・ローグ」のびわ湖公演ではラビット役を演じたり、「海賊」ではビルバントとランケデム、「白鳥の湖」ではベンノなどを踊って、日本のファンにもお馴染みの顔となっていました。最近めきめきテクニックも磨かれてきて、美しい脚を持っており演技力もあるダンサーとして貴重な存在だったので、寂しいです。奥様のステラ・アブレラは引き続きABTに在籍するそうです。また、オランダ国立バレエには、プリンシパルとして入団すると聞いています。

新天地での今後の彼の活躍を期待したいところです。でも、「ジゼル」のヒラリオンやペザント・パ・ド・ドゥ、「ロミオとジュリエット」のベンヴォーリオやティボルト、「マノン」の看守、「白鳥の湖」のロットバルト、「ドン・キホーテ」のエスパーダなど本当にいろいろな役柄での彼を観てきただけに、ABTの損失は大きいと思うし、寂しいですね。

8/12追記:オランダ国立バレエのオフィシャルサイトの、ファーストソリストのところに早速サシャの名前が入っていました。オランダ国立バレエは、ファーストソリストが最高位です。

http://www.het-nationale-ballet.nl/index.php?sm=hnb_dancers


センターステージセンターステージ
アマンダ・シュール.イーサン・スティーフェル.ピーター・ギャラガー, ニコラス・ハイトナー

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2008/07/31

ABT韓国公演その2/スージン・カンのフレンズ公演

といっても、残念ながら私は観に行っていませんが!

韓国のKorea Timesで、ABTの韓国での記者会見の模様が掲載されています。日本では会見をやっていませんよね?

http://www.koreatimes.co.kr/www/news/art/2008/07/145_28386.html

会見に出席したのはケヴィン・マッケンジーはじめ、「ドン・キホーテ」に主演するシオマラ・レイエス、エルマン・コルネホ、ホセ・カレーニョ、パロマ・ヘレーラ、ミシェル・ワイルズ、そして韓国人コール・ドのヒー・セオです。ヒー・セオはとても美しく有望なダンサーなのですが、日本公演では背中を痛めてしまったようですね。マッケンジーは、我々はダンサーとして来ただけでなく、文化大使としても来ているということを強調していました。この機会に、韓国からもいろいろ学びたいとのこと。

ダンサーの皆さんはちょっと疲れて見えていたとのこと。ソウルは日本よりも暑いのでしょうか?

もうひとつ、Korea Timesで紹介記事がありました。アンヘル・コレーラの「エチュード」の写真がとてもカッコいいので、彼の降板が残念ですね。

http://www.koreatimes.co.kr/www/news/art/2008/07/145_28048.html

******

韓国といえばスージン・カンのフレンズ公演のツアーも行われます。同じKorea Timesの記事から
http://www.koreatimes.co.kr/www/news/art/2008/07/145_27487.html

注目は、シュツットガルト・バレエの同僚であるマリイン・ラドメーカーと踊る「椿姫」のパ・ド・ドゥ、そしてジェイソン・レイリーと踊る「オネーギン」です。ラドメイカーとレイリーは、男性二人のパ・ド・ドゥ"My way'も踊るようです。

youtubeにマリイン・ラドメーカーと踊る「椿姫」の映像がありますが、本当に表現力が凄くて、素晴らしいです。

また、マリインスキー・バレエで活躍するユ・ジヨンら海外で活躍中のダンサーがたくさん出演します。

2007年の朝鮮日報のスージン・カンのインタビューでは、彼女が演じたジュリエットの美しい写真があります。限定部数の写真集が出版されたそうです。彼女の入団20周年を記念し、シュツットガルト・バレエでは彼女へのオマージュを捧げた「ロミオとジュリエット」の公演が7月7日に行われました。もちろん、スージンがジュリエットを踊りました。彼女はもう41歳で、カンパニーのダンサーでは最高齢なのだそうです。しかし今も、朝6時半からの一日6時間のリハーサルを行い、身体はますます調子が良くなっているとのこと。

http://english.chosun.com/w21data/html/news/200706/200706280009.html

11月のシュツットガルト・バレエの来日公演では、主役にはキャストされていないものの、チラシに写真は載っているので、何かは踊ってくれるものと期待します。

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2008/07/30

ABT韓国公演

ABTの韓国公演は、木曜日からセジョン・センターで行われます。12年ぶりの韓国公演だそうで…。
オフィシャルサイトはこちらです。動画やギャラリーもあってなかなか楽しいです。アンヘル・コレーラの「エチュード」の写真がカッコいい!
http://www.abt2008.com/

31日木曜日は「Rabbit and Rogue」と「エチュード」のダブルビルです。

「エチュード」
(Michele Wiles) (Marcelo Gomes)(Cory Stearns)
「Rabbit and Rogue」
(Gennadi Saveliev)(Gillian Murphy)(Ethan Stiefel)(Herman Cornejo)(David Hallberg)(Maria Ricetto)

「Rabbit and Rogue」は東京と同じファーストキャストですが、「エチュード」はマルセロ・ゴメスとコリー・スターンズなんですね。超・羨ましいキャストです。今シーズン大プッシュのコリーくんはきっとシーズン終了と同時に昇格しそうですね。

「ドン・キホーテ」
8.1
(Paloma Herrera)(Jose Manuel Carreño)

8.2 マチネ
(Xiomara Reyes)(Herman Cornejo)

8.2 ソワレ
(Gillian Murphy)(Ethan Stiefel)

8.3
(Michele Wiles)(David Hallberg)

大阪の「海賊」のアリを降板したホセ・カレーニョですが、バジルは踊れる予定なのですね。そして、エルマン・コルネホのバジルも!さらに、デヴィッド・ホールバーグがバジルを踊るんですね。今までは彼はエスパーダを踊っていたわけですが、あのちょっと影のある美青年ぶりでバジルってなかなかイメージが湧かないというか、ちょっと怖いもの見たさで見たい気がします。前回の来日公演でキャンセルされてしまったイーサンのバジルもあるし、羨ましいです。

韓国なら週末だけで行こうと思えば行けるのですが、さすがにあまりにも散財をしてしまったので無理です。
(いくら物分りの良いわが宿六も、このままでは三行半を提出しかねない(苦笑))

ホセ・カレーニョは元気に韓国入りをしたようですね。韓国の新聞記事に(記事は英語)空港での写真が載っています。
http://english.donga.com/srv/service.php3?bicode=040000&biid=2008072986308

と思ったら、日本語版もありましたね。
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2008072986308

写真の真ん中に写っている美人さんは、コール・ドのメラニー・ハムリックですね。後ろに写っているホセも嬉しそうです。

しかし、記事中に「英ロイヤル・バレエ団、フランスのパリオペラ・バレエ団と共に世界3大バレエ団」ってありますけど、それはいくらなんでも違うと思います(笑)。

****

さすがに連続の鑑賞、仕事、その他雑事などで寝る時間もなく、体調を崩してしまいました。不眠症、アレルギー性皮膚炎、腹痛、足の怪我などなど…。メールのお返事等、滞っており申し訳ありません。また家事等も相当溜め込んでしまい、家人の堪忍袋の尾が切れないように今までの分の埋め合わせをしなければなりません。

でも、パリでの「椿姫」をはじめ、ロイヤル、ABTの鑑賞では、世界中からのいろいろなお友達と一緒に楽しめたのは本当に楽しかったです!皆様、本当にありがとうございました。

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2008/07/28

ABT祭も大阪「海賊」で終了

昨日の大阪での海賊で、ABT祭が終了しました。ホセ・カレーニョが足の甲の炎症で降板し、アリを踊ったのがエルマン・コルネホだったのですが、彼が素晴らしかったです。日本でのアリは三回目でしたがベストパフォーマンス。気品ある佇まい、小柄ながらも鍛え上げられた厚い上半身。柔らかく高く、高速回転のトゥールザンレール、カブリオール、そしてピルエット11回転など超絶技巧を披露しながらも決してやり過ぎ感がないのは、ホセ譲りのエレガンスの賜物。不調をまったく感じさせない渾身のパフォーマンスでした。これからガラやゲストなどでも観たいダンサーです。現代のニジンスキーという人がいるとしたら、彼が一番近い存在なのでは?ニジンスキーも小柄な人だったと言います。

ニーナがABTで日本で踊るのはこの日が最後。全盛期のテクニックはないけれど、ヴェールをめくられて登場するシーンだけでその大輪の花のような華やかな魅力が伝わってきます。腕や脚をより長くきれいに見せる方法は心得ているし、一つ一つのポジショニングが美しい。かわいらしさ、ユーモアのセンスを見せたと思ったら洞窟でのパドドゥでは、しっとりと香り立つ色香と幸福感を漂わせ、魅力的でした。明るく華やかな愛らしさは、45歳となった今も健在。テクニカルな役は難しくなってくるでしょうが、ジゼルやジュリエットのような役はまだ10年くらいは踊れそう。フェッテはすべてシングルだったものの、きっちり32回回りました。何よりもニーナは、人柄の温かさが感じられ、観る者を幸せにしてくれる稀有なバレリーナ。

マルセロに関してはもう好き過ぎてまともな感想が書けそうにありません。何年か彼のファンをやってきて、毎年メトに、時にはシティセンターにも通いましたが、ついに花開いたと思いました。こんなにも素晴らしい、ワイルドさとノーブルさ、パッションと甘さ、少年らしさと成熟、セクシーさを兼ね備えた表現の豊かなダンサーがいただろうかと。ニーナへと寄せる限りない愛とリスペクトは、ジュリーへのとはまた別のもの。ニーナと舞台に立てる幸せを噛み締めているようで胸が熱くなりました。上昇してしばらく下りてこない高く柔らかいジュッテ、安定したサポート、男らしさの中の茶目っ気。二幕ヴァリエーションの後で見せた、東京とはまた別のガッツポーズと、浮き浮きと跳びはねながら走り去っていく姿が可愛かったこと!

ランケデム役ゲンナジーはまたまた、ヴァリエーションでファイブフォーティ三回プラス一回で観客の度肝を抜きました。彼のランケデムは演技が細かくて楽しいです。バービーさんのパシャの演技も、凄くユーモラスで大阪人にもウケていました。サシャのビルバント、前日のびわ湖での「ラビット・アンド・ローグ」であれほど動き回ったとは思えない元気さと切れ味で好演でした。いろんな意味でしんみりしましたが。今のABTは男性ダンサー、特にソリストに関しては相当の充実度を誇っているんだなあと改めて思いました。秋からはダニール・シムキン君も加わるし。

最後に最高のパフォーマンスが見られてよかったです。残念ながら「ニーナありがとう」という垂れ幕や紙吹雪はなかったけど、再び、ニーナのダイナミックな後ろ向きフィッシュダイブが見られました。何回も繰り返されたカーテンコールで、エルマンも主役と同じ位の拍手をもらっていたのも嬉しかったです。

最後にみんなにお礼を言いたかったのに、フェスティバルホールで転んで足の甲を怪我してしまいました。誰も一目も見られなかったし、当分ポアントが履けません。でも、ABTの皆様、素敵な夏をありがとう!

指揮/オームズビー・ウィルキンス オペラハウス管弦楽団

コンラッド/マルセロ・ゴメス
ビルバント/サシャ・ラデツキー
アリ/エルマン・コルネホ
ランケデム/ゲンナジー・サヴェリエフ
メドーラ/ニーナ・アナニアシヴィリ
ギュリナーラ/ミスティ・コープランド
セイード・パシャ/ヴィクダー・バービー
海賊の女/サラワニー・タナタニット
オダリスク/マリア・リチェット、クリスティ・ブーン、ヴェロニカ・パールト
フォルバン/サラワニー・タナタニット、サッシャ・ラデツキー

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2008/07/27

7/26 ABTオールスターガラ

という訳でABT祭のラストは関西遠征。びわ湖ホールなので大阪と大津のどちらにしようかと迷った揚句、フェスティバルホールの側に宿泊することに。しかし、梅田駅はわかりにくくてまた迷ってしまい、あまり時間的に余裕がなかった。

東京よりも気温が高くて消耗。しかし三年ぶりに訪れたびわ湖ホールは、琵琶湖を臨み開放感があって気持ちいい。相変わらず美しいホールで、大変見やすかった。

ラ・バヤデールより パ・ダクシオン

ミシェル・ワイルズ、デビット・ホールバーグ
アレクサンドル・ハムーディ、コリー・スターンズ

ミシェルに関しては東京での感想とあまり変わらず。東京ではイタリアン・フェッテの途中にバランスを入れていたけど今回はなし。ラストのフェッテも乱れ気味。デヴィッドは相変わらず麗しい。びわ湖ホールのほうが舞台が広いので、跳躍が大きかった。脇の長身美形男子二人がお気に入りなのでついつい目が行ってしまう。毎回、この演目が拍手が少ないのが気の毒だった。ミシェルが美人で技術もあるのに、決定的に何かが足りないので、目を引き付けないのだ。


マノン 第一幕のパ・ド・ドゥ

ジュリー・ケント、マルセロ・ゴメス

マルセロの甘い微笑みとパッションにメロメロ〜。ジュリーも、マノンの無邪気な中の魔性を体現していた。マルセロはジュリーのお気に入りのパートナーだけあって、ここでもパートナーシップはばっちり。交わすキスの熱いこと。圧倒的な幸福感と甘やかさ。「マノン」の全幕が観たい!


白鳥の湖 第二幕のグラン・アダージオ

イリーナ・ドヴォロヴェンコ、マキシム・ベロツェルコフスキー

東京ではコール・ドつきだったけど今回はなし。ない方がよかったと思う。ドラマティックなイリーナの踊りは、ガラというより一昨日の全幕を観ているようだった。演技の細かい彼女のオデットはマニエリズムが感じられて好き嫌いは分かれそうだけど、隅々まで計算し尽くされ、細やかな動きには身震いするほどの完成度があった。まさに芸術品。そしてその芸術品をさらに美しく磨きあげるのが、マキシムのサポート。エレガントで繊細、ロマンティックで完璧な王子。


シナトラ組曲

ミスティ・コープランド、ホセ・カレーニョ

この二人でこの演目を観るのは初めて。東京より一曲少なくしてあった。ホセにこの演目が似合うこと。エレガントで気品に溢れながらもセクシー。シルクのようなサポート。素敵。小柄でグラマーなミスティも似合っていた。ミスティは二回ほど着地でミスをしていたけど、雰囲気そのものはばっちり。プロポーション的に不利なところはあるけど、こういう演目では華を感じさせるダンサーだと思う。


海賊 第二幕のパ・ド・ドゥ

ジリアン・マーフィ、ゲンナジー・サヴェリエフ

当初イリーナ・ドヴォロヴェンコとコリー・スターンズが出演予定だったけど、さすがにコール・ドの彼に荷は重いと思われたのだろうか。ジリアンのメドーラは素敵だしテクニックもバッチリだし美しいけど、イリーナで見たかった。ゲンナジーはさすがにサポートがうまく、高いリフトや逆さまにメドーラを抱えるリフトも完璧。後はもう少し華が欲しいところ。ジリアンをこの演目に使うのは少々もったいない気もするけど、回転とテクニックだけの人ではない、ちゃんと成熟した表現もできることは証明できていた。


瀕死の白鳥
ニーナ・アナニアシヴィリ

二回目に観ると、初めて観た時にニーナの瀕死の白鳥に感じた違和感がなくなっていた。ニーナのさざ波のような腕の細かな動きがすごいのだけど、生への懸命な意志の中にも、はかなさがあって胸を締め付けられる。そして死の前に向けた眼差しの美しいこと!大きく腕を天に向けて伸ばした時、一条の眩しい光が彼女から放たれていた。腕をぐるりと折りたたんで絶命。カーテンコールでも腕を細かく動かしながらパドブレするというサービスぶり。


ドン・キホーテ 第三幕のパ・ド・ドゥ

シオマラ・レイエス、エルマン・コルネホ

シオマラのキトリは本当に可憐でキュート!扇子の使い方や視線など、ヴァリエーションでの一挙一動が愛らしくて。フェッテは最初はダブルを織り交ぜ、扇子を開閉したり腰に手をあててくるくる回っていて好調だったのに、後半で失速したのが惜しい。エルマンのバジルは跳躍が高くて、回転もきれい。マネージュでのアティチュードも美しく、高い技術の中に優雅さがある。小柄ながらも、上半身が鍛えられているので、かっこいい。それでも、エルマンが好調だったらもっとやれるはずだ、と思ってしまった。アダージョでのリフトは片手ではしなかったし、ピルエットも後半で傾いたり。やはり体調は万全ではないのかと少し心配。ただしコーダでのピルエット・ア・ラ・スゴンドでの惰性を使った回転は非常に美しかった。また彼のバジル全幕が観たい!

ラビット・アンド・ローグ

ローグ (ならず者) : イーサン・スティーフェル
ラビット (紳士) : サッシャ・ラデツキー
ラグ・カップル : クリスティ・ブーン,コリー・スターンズ
ガムラン・カップル : パロマ・ヘレーラ,ゲンナジー・サヴェリエフ
カルテット : 加治屋百合子,マリア・リチェット,カルロス・ロペス,クレイグ・サルステイ.ン
アンサンブル : マリアン・バトラー,ミスティ・コープランド,シモーン・メスマー,ジャクリン・レイエス,サラワニー・タナタニット
トーマス・フォースター,ジェフリー・ガラデイ,アレクサンドル・ハムーディ,ブレイン・ホーヴェン,パトリック・オーグル,アイザック・スタッパス.

東京のキャストと微妙に変わっていた。いちぞーさんによると、この作品はファーストキャストとセカンドキャストの2つしかないのだけど、今回はファーストキャストプラスセカンドという、変則的なもののよう。

エルマンの代わりにサシャ・ラデツキーが入り、ラグ・カップルがジリアン&デヴィッドから、クリスティ&コリーに代わった。ジリアンは、この幕は客席で見ていたようだ。

サシャ・ラデツキーは、ここでも切れ味鋭いダンスを披露。肩にタトゥーが入っているので彼の方がならず者っぽい雰囲気もあるけど、音楽にも良く乗っており、小気味良い。イーサンと並んで踊るとまるで映画「センターステージ」のよう。一昨年あたりからサシャが急に良くなってきているなとおもったのだけど、今回の彼の成長振りにはさらに目を見張った。エルマンのとてつもない身体能力には及ばないけど、その分、エルマンの柔らかさよりシャープさや男らしさ、そして軽妙さが出ていて、良かったと思う。イーサンのほうは、相変わらず絶好調のよう。昨日、「白鳥の湖」の王子を踊って、関西に移動してこの元気さは凄い。やっぱり彼の場合は、音楽性が抜群なのだ。そしていたずらっ子っぽい茶目っ気ある演技、ちょっとガキ大将っぽいところが愛嬌あって楽しい。

ラグ・カップルに関しては、さすがにプリンシパルコンビのジリアンとデヴィッドの方が良かったと思う。クリスティは長身で身体能力はある人なのだけど、やや雑で大味だし、ジリアンの粋なところが出せていない。コリーはすごく動きが綺麗で、よどみなくスムーズな動きもいいのだけど、デヴィッドの華はまだまだない。コリーは本当にプロポーション、容姿がいいし(10頭身くらいだと思う)、王子さま的なところがあるので、きっとこれから伸びることでしょう。
ガムラン・カップルのほうは、パロマのきびきびしたところや可愛らしさ、ゲンナディのサポートの上手さとテクニックが、見ていて安心できる。カルテットの4人ももちろん良かった。加治屋さんは細くて手脚が長いけど、表現力の乏しさ、やや冷たい感じが古典のソリストとしては物足りない感じだけど、こういう演目の方がもしかして合っているのかもと思った。クレイグのお茶目さ、ユーモアは本当にキュートで大好き。クレイグとカルロスは多分身長は同じくらいなんだけど、カルロスの方が頭が小さくてプロポーションがいい分、クレイグがオミソっぽいのが、なんともいとおしいのだ。

作品全体としてみると、一本調子のところがあったり、ちょっと古いかな、と思うところがあったりする。ノーマ・カマリっていうとやっぱり80年代の人というイメージが強いので、衣装にしても、センスがちょっと古いかな、と思ったり。エルフマンの音楽は、映画的でとてもよいと思うんだけど、反復するところも多いので、途中で飽きてくるところもある。45分はやっぱり長い。でも、運動量が多くて、身体能力をフルに発揮できるし、登場人物=ダンサーの個性も現せるので、何だかんだ言って楽しめた。やはりキーはイーサンとサッシャのやり取りで、ボケとツッコミ的なのがなんともユーモラスで微笑ましく、元気なアメリカンボーイの組み合わせなのでますます楽しい。

カーテンコールが凄く楽しかった。カーテンから飛び出してきたサッシャのカンフー的なジャンプがカッコいいし、イーサンも相変わらずのサービス精神を発揮して笑わせてくれた。満足できるガラだったと思う。そして終演後、アメリカから来たお友達I嬢と2時間くらい、大阪に帰る終電までABT談義をできたのがまたとっても楽しかった!

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2008/07/26

「American Ballet Theatre 2009 Calendar」Fabrizio Ferri

ABTが来日中に、2009年のABTカレンダーが届きました。このカレンダーも、買い続けて7年目かしら。コール・ド時代に早くもデヴィッド・ホールバーグが表紙を飾っていたんですよね。

今年のカレンダーは、アレッサンドラ・フェリの旦那様ファブリッツィオ・フェリ氏が撮影。2006年のスーベニアブックと同じ写真もかなり使われてはいますが、見たことがない写真もあるのが嬉しいです。

表紙はチュチュ姿でポーズを取るミシェル・ワイルズ。
1月は、ロットバルトの衣装に身を包んだセクシーなマルセロ・ゴメス。
2月は、スーベニアブックに掲載されていたのと同じ、サヴェリエフ、ラデツキー、ホールバーグ、ロペス、パストールの撮影当時(2006年)ソリストだった男性陣にリフトされるステラ・アブレラ。
3月は、「シルヴィア」の2幕の衣装に身を包んだジリアン・マーフィ。(ABTとロイヤルは同じプロダクションなので、衣装も同じ。ジリアンはシルヴィア役が似合いそうですね)
4月は、湖の中でキスをするジリアンとイーサン・スティーフェル。
5月は、キトリの衣装をまとってポーズを取るパロマ・ヘレーラ。
6月は、エスパーダの衣装でマントを捌くサシャ・ラデツキー。この写真を見るのは初めてかも、かっこいいです。
7月は、表紙の写真を少し遠景にしたミシェル・ワイルズ。
8月は、スーベニアブックに掲載されていたのと同じ、イーサン・スティーフェル。
9月は、「メリー・ウィドウ」のイリーナ・ドヴォロヴェンコとマキシム・ベルツェルコフスキー。2008年METシーズンパンフレットの表紙に使われていた写真。
10月は、スーベニアブックに掲載されていたのと同じ、ちょっと色っぽいシオマラ・レイエス。
11月は、「ドン・キホーテ」でのシオマラ・レイエスとエルマン・コルネホ。これも初めて見る写真だけど、このペアの可愛らしさがよく出ています。
12月は、「真夏の夜の夢」のジリアン・マーフィと、ボトムの頭をかぶったフリオ・ブラガド=ヤング。去年のMETシーズンのパンフレットに使われていた写真だけど、御伽噺の中のような雰囲気で素敵です。

いずれにしてもABTファンには嬉しい美しいカレンダーです。アンヘル・コレーラがいないのがちょっと残念かしら。

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2008/07/25

7/23 ABT「白鳥の湖」(まだ途中)

よく突っ込みどころが多いとか言われているマッケンジー版の「白鳥の湖」なのだけど、私は案外嫌いじゃない。初めて観たのは、2004年のMETシーズンだったかしら。その時は、マルセロ・ゴメスとヴェロニカ・パールトが主演だった。そしてそのシーズン、マルセロが演じるロットバルトを観ることもできて、私は彼の大ファンになったというわけ。だから、マルセロのロットバルトが観たかったのだけど、今回はロットバルトはなし。代わりに、麗しきデヴィッド・ホールバーグがロットバルトを演じることになった。それはそれで、すごく楽しみであったし、実際、デヴィッドのロットバルトもこれ以上はないというくらいのはまり役だった!

デヴィッド・ホールバーグは大変な美貌の持ち主ではあるのだけど、正統派美形というよりは、ダークサイドに転んだ美青年という趣で影がある。細面で色白、サラサラの金髪に大きなアイスブルーの瞳で色素が薄い感じ。マルセロが演じていたロットバルトは、非常にセクシーで、そのセクシャルな匂いにクラクラしたお姫様たちが転んでいたわけだけど、デヴィッドはまさに魔王。妖しく鋭い瞳の魔力で姫たちを魔法にかけて、操っているのだ。無表情なのが、かえって恐ろしさを感じさせる。コミックやアニメに出てきそうな、美形悪役そのもののお姿の人が、現実に存在するとは!踊りのほうもとても良かった。4年前にMETで観た時には彼はまだコール・ドでスペインを踊っており、少年のようで華奢だった(今回スペインを踊っていたコリー君も、4年後にはプリンシパルになっているかもね)。美しい脚はそのままに、上半身が相当たくましくなった。着地は足音がしないし、ジュッテ・アントルラッセも高く上がって美しい。シェネの回り方も綺麗だった。マント捌きも鮮やか。ロングブーツを穿いているので脚の美しいラインを完全に堪能できなかったことだけが残念。

デヴィッドは悪魔とか、吸血鬼とか、狂気の王とか、そういうのがすごい似合いそう!誰か、彼にそういう役をあてがきで作品を作って欲しい!

マルセロの王子は、少年の面影を残しているけど、長身でハンサム、やはりそこはかとなくセクシー。悩める王子というよりは、育ちが良くてでイノセントで、結婚なんてまだまだ考えたくないという風情。ベンノら友達と遊んでいた方が楽しいと思っているよう。身のこなしはエレガントでまさに王子。お気に入りの娘とちょっとお戯れになっては、ベンノに持って行かれてちょっとショボンとするのがかわいい。しかし、舞踏会の途中で、自分は賑やかな中でたった一人であることに気がつき、やがては王にならなくてはならないことに気づき、ふと、取り残されたかのような孤独感をかみしめる。そんな彼が出会ったジュリー・ケントのオデットは、今までに彼がまったく知らなかった異界の生き物だった。自分とはまったく違ったオデットという夢のような幻のような存在に、彼は惹かれていくのだった。そして、それからは甘くも情熱的な彼の演技に目が引き寄せられてしまう。

ジュリー・ケントはそもそもダンサーとしてはそれほど好きではなかった。40歳近くなっても透明感のある容姿は非常に美しいと思うのだけど。テクニックがあるほうではないし、細すぎるし、柔軟性に欠けているところがある。でも、久しぶりに観た彼女の白鳥は素敵だった。アームスが柔らかいわけではないのだけど、華奢で儚い存在感、優美な姿、夢を見ているかのような表情が、彼女を人間ではない、幽玄な存在たらしめているのだ。若く健康的で純粋な王子と、魔物によって白鳥に変えられてしまった異界の女王。対照的な、別世界に暮らしていた二人だからこそ、運命的で、決して幸せな結末が待っていない悲劇的な愛を感じさせる。

世慣れていたように見えて、本当は純情で汚れを知らない王子は、年上の薄幸の美女にコロリとしてしまって、まっすぐな愛を不器用そうに捧げる、それがこの二幕。

三幕は、花嫁候補たちが自分の国の民族舞踊を献呈するというアイディアが面白いものの、ナポリ以外は振付が面白くないのが残念。せっかく、スペインにお気に入りのコリー・スターンズとロマン・ズービン、マズルカにアレクサンドル・ハムーディと有望株を起用しているのにもったいない。ナポリは、まるで光GENJIのようなイケていない衣装だけど、男性二人がシメントリーなピルエット合戦を繰り広げるのが楽しい。DVDでもこの役を踊っている、これまたキュートでお気に入りのクレイグ・サルスティーンと、今年入団したばかりのテクニシャン、ジョゼフ・フィリップス。

美しき魔王、ロットバルトがマントを翻してオディールと入場。女王の手に恭しくキスをすると、姫たちを一人ずつ誘惑。彼女たちがロットバルトの魔力で文字通り引き寄せられ、操られているのが面白い。しかも各国の民族舞踊の動きをしながらも、痴態を繰り広げられているかのよう。まるで、王子の相手にはこんな軽薄な姫たちではなく、美しく威厳と性的魅力を備えた我こそが相応しいと語っているかのよう。あ、ロットバルト自身なのかオディールなのか?とにかく一挙一動にカリスマ性とよこしまな美しき魔力を妖しく放つロットバルトは、すっかり場をさらってしまう。

そして黒鳥のパ・ド・ドゥへ。ジュリーはあの華奢ではかなげな外観だから白鳥向きかと思いきや、艶やかでとても怖い悪女役が恐ろしくはまっていた。

2008年7月23日(水) 6:30p.m~9:00p.m.
白 鳥 の 湖 プロローグと4 幕

振付 : ケヴィン・マッケンジー
原振付 : マリウス・プティパ,レフ・イワーノフ
音楽 : ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
装置・衣裳 : ザック・ブラウン
照明 : ドゥエイン・シューラー
指揮 : チャールズ・バーカー
管弦楽 : 東京ニューシティ管弦楽団

オデット/オディール : ジュリー・ケント
ジークフリード王子 : マルセロ・ゴメス
王妃 : ジョージナ・パーキンソン
家庭教師 : クリントン・ラケット
王子の友人 : サッシャ・ラデツキー
ロットバルト : アイザック・スタッパス,デイヴィッド・ホールバーグ

≪プロローグ≫
ロットバルト : アイザック・スタッパス,デイヴィッド・ホールバーグ
オデット : ジュリー・ケント

≪第1幕≫
パ・ド・トロワ : マリア・リチェット,加治屋百合子,サッシャ・ラデツキー

≪第2幕≫
4羽の白鳥 : カリン・エリス=ウェンツ,マリアン・バトラー,アン・ミルースキー,レナータ・パヴァム
2羽の白鳥 : クリスティ・ブーン,ヴェロニカ・パールト

≪第3幕≫
式典長 : クリントン・ラケット
ハンガリーの王女 : メリッサ・トーマス
スペインの王女 : ルチアーナ・パリス
イタリアの王女 : アン・ミルースキー
ポーランドの王女 : サラワニー・タナタニット
チャールダーシュ : カリン・エリス=ウェンツ,アレクセイ・アグーディン
スペインの踊り : マリーヤ・ブイストロワ,ロマン・ズービン;ジェシカ・サ-ンド,コリー・スターンズ
ナポリの踊り : ジョゼフ・フィリップス,クレイグ・サルステイン
マズルカ : ニコラ・カリー,ツォンジン・ファン,リーヤン・アンダーウッド,ジェニファー・ウェイレン
      : アレクサンドル・ハムーディ,ヴィタリー・クラウチェンカ,パトリック・オーグル,エリック・タム
ロットバルト : デイヴィッド・ホールバーグ


追記:マルセロとデヴィッド、ABTの誇る2大美形プリンシパルのちょっといい写真をご紹介。ABTのコール・ドとして最近まで在籍していたマシュー・マーフィくんのブログから。
http://rantingdetails.typepad.com/my_weblog/2008/06/latin-fire-devo.html
特に最後の写真は…素敵ですね♪

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2008/07/22

7/21 ABT「海賊」

楽しかったABTの「海賊」シリーズも、ついに今日が最終回ということで、ちょっと寂しい。その上、さすがに5日連続観劇、しかも終わったあともいろいろな友達とご飯を食べたりして、楽しかったけどすっかり体力を消耗。

微妙にアンハッピーエンドの作品なのに、楽しいとはこれいかに?って感じだけどやっぱり楽しかった!

昨日に続いて3回連続でエルマン・コルネホが登場。今日はアンヘルの代役としてのアリ。昨日のマチネのアリ役は急遽出演で準備不足だったかな、というところも見られたけど、今日については昨日マチネよりずっと出来が良かったと思う!登場シーンでの空へ跳んでいってしまうんじゃないかという高い跳躍。ピルエットはものすごい回数回っており(最低10回)、前日と比較すると軸もしっかりしていた。見得の切り方も実に見事に決まっているし、マネージュでのアティチュードにしたままのターンも浮かび上がるかのよう。しかし小柄なこともあって、忠犬ハチ公のような、とてもかわいくて従順なアリだった。イーサンのご主人様のような尊大なアリとは大違い。

実はこの日のキャスト、前日ソワレよりも豪華なんじゃないかと思うような充実振りだった。コンラッドには、ゲンナディ・サヴェリエフ。初日のランケデムの540ジャンプで会場を沸かせた彼である。ゲンナディが主役を踊るのを見るのは実は初めてだったのだけど、どうして、堂々として立派な、男らしいコンラッドで良かった。加えて、あの華麗なテクニックである。2幕のパ・ド・トロワでアリのエルマンが凄いヴァリエーションを見せたと思ったら、今度はゲンナディが、540の3連発を入れた超絶技巧で対抗。さらに、両脚をそろえての空中回転ジャンプなど、他にもすごい技術を持っている。サポートも万全だったし、コンラッドという頼りがいがなくてはならない役に彼のキャラクターは向いている。これだけ上手いのにプリンシパルではないのが不思議なくらい。彼はダンサーとしてより、YAGPの主催者として有名だからかなのかな。

そしてテクニックといえば、忘れてはいけないジリアン・マーフィ。得意のフェッテでは、トリプルを連発。両腕アンオーでトリプルを入れてしまうのだから、本当に凄い。回転女王としては、タマラ・ロホかジリアン・マーフィか、なのではないだろか。テクニック先行と思われがちなのだけど、最近はすっかり表現の方も成熟していて、お人形のように可愛らしくも色っぽく、そして女王様的な風格もある。ヴェールを外された時にパシャが失神するのも納得の美しさ。とにかく、2幕のパ・ド・トロワは3者が対抗するかのような火花散る超絶技巧合戦で盛り上がること、盛り上がること!

主役だけでなく、脇キャストも充実していた。ギュリナーラには、マリア・リチェット。彼女は背が高い方ではないけど、手脚が長くて細く、加えて上半身の表現が非常に繊細で丁寧で美しい。回転でちょっと不安定になったほかは、ゆったりとリリカル、時にはダイナミックに、素敵な踊りを見せてくれた。3幕でパシャとふざけあう様子が楽しげだったりとお茶目な面も覗かせていたし。そのパシャ役は、若いロマン・ズービンくん。ギュリナーラのヴェールで戯れていたり、両手を招き猫のように挙げていたり、キュートなパシャだった。バービーさんの年季の入った演技には及ばないにしても、思わず主役そっちのけで見たくなる楽しさがある。

ビルバントは、今年移籍してきたばかりのミハイル・イリイン。彼はワガノワ・バレエ学校出身でジャクソンコンクールの銅賞受賞、マイアミ・シティ・バレエではプリンシパルだったとのこと。コール・ドでのABT入団だけど、すでに
「エチュード」の主役や、「白鳥の湖」のナポリなどを踊っており、有力なソリスト候補だろう。小柄だけど切れ味鋭い踊り、安定したテクニックで非常に存在感があった。ランケデムは、初日のビルバントで好演したサシャ・ラデツキー。彼も高いマネージュを見せてくれたり、テクニックのレベルが高かったのだけど、ランケデムは、エルマンやゲンナディのランケデムがあまりにも凄かったので、それと比較すると少し地味だったかもしれない。が、いずれにしても、この日の男性ダンサーのレベルは、群舞に至るまでノリノリで高かった。海賊たちの群舞には、昨日のマチネでコンラッド役のコリー・スターンズもおり、背の高さと端正な踊りでやはり目立っていた。

それと、オダリスクのキャストもなかなか豪華。「眠れる森の美女」でオーロラを踊っている小柄なサラ・レーン、さらに加治屋百合子さんとクリスティ・ブーン。サラが一番綺麗だったと思うけど、加治屋さんのプロポーションのよさと繊細さも素敵だった。よく「揃っていない」といわれる女性コール・ドだけど、花園のシーンを見ても、ABTでこれだけ揃うのはたいしたものと思ってしまった。(ロイヤル・バレエの群舞よりは揃っていたと思う)

ホント、こんなにも楽しくて盛り上がった「海賊」がこの日で終わりなんて、切ない…。キャスト全員が一丸となって、観客を楽しませようという気概が感じられた、素晴らしい公演。「白鳥の湖」はまだこれからだというのに、早くも「海賊」ロスになりそう。大阪での「海賊」のチケットを入手しておいて良かった!

指揮 : デイヴィッド・ラマーシュ
管弦楽 : 東京ニューシティ管弦楽団

コンラッド (海賊の首領) : ゲンナジー・サヴェリエフ
ビルバント (コンラッドの友人) : ミハイル・イリイン
アリ (コンラッドの奴隷) : エルマン・コルネホ
ランケデム (市場の元締め) : サッシャ・ラデツキー
メドーラ (ギリシャの娘) : ジリアン・マーフィー
ギュリナーラ (パシャの奴隷) : マリア・リチェット
セイード・パシャ (コス島の総督) : ロマン・ズービン
海賊の女 : マリアン・バトラー
オダリスク : サラ・レイン,クリスティ・ブーン,加治屋百合子

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2008/07/21

7/20ソワレ ABT「海賊」

開演前にはケヴィン・マッケンジー、ジュリー・ケントそしてマルセロ・ゴメスのプレトークがありました。でも告知が行き届いていなかったみたいで客席はまばら。お話はほとんど「白鳥の湖」についてでした。また別途書きます。


考えてみたら、そもそもマルセロ目当てで取ったチケットだったのに、キャスト変更でいつの間にかデヴィッド・ホールバーグがコンラッドになっていた。デヴィッドも好きだからいいんだけど。

2005年のMETシーズンに「海賊」を観に行った。その時は、イーサンが怪我が多い年で、この「海賊」のアリ1回と、アマンダ・マッケローの引退公演「ジゼル」のアルブレヒトくらいしか出演していなかったと思う。そして、私が観たとき、イーサンはかなり太っていて髪が伸び、なんだか不思議なアリだった。

しかしイーサン、今回は、「ラビット・アンド・ローグ」で好調ぶりを見せた通り、この「海賊」でも踊りは絶好調の模様。1幕の飛び込んでくるところから高いジャンプを見せてくれた。パ・ド・トロワのヴァリエーションでは、ホセ・カレーニョやエルマン・コルネホはやらなかったグラン・テカールを入れていたし、最後のピルエット・ア・ラ・スゴンドでは、3回ほど空中での回転を入れるという技まで入れている。キメポーズの背中ののけぞりぶりといい、けれんみたっぷりで、これには場内も盛り上がった!奴隷というよりはご主人様のコンラッドよりも偉そうな感じがしたのだけど、そういうのも面白くていいかも(笑)。とにかく、彼の復活ぶりは嬉しい限り。

デヴィッドくんは、1幕でバンダナで金髪を覆ってしまうと魅力半減なのね。2幕でバンダナを取ってさらさらの金髪が現れるとやっぱり美青年。美形なんだけど、彼はどこか暗い影を背負っている感じがするのでヒーロー役よりも、王子向きなのだろうし、水曜日に踊る予定のロットバルトも似合っているのかもしれない。身体の方は、脚線美はそのままに、たくましくなったし男っぽさは増したと思う。踊りも、しなやかでエレガントな着地、ふわりとした大きな跳躍と技術的にもめきめき力をつけてきていると思う。ボッカが引退し、マラーホフが出演しなくなり、ホセももう40歳、アンヘルだってスペインのコレーラ・バレエで忙しくなってきている。中堅のマキシムやイーサンが怪我が多い、となると、マルセロ、デヴィッド、エルマンの3人がこれからのABTを引っ張っていかなければならないのだ。デヴィッドのような長身王子様タイプは世界的に見ても貴重なので、ものすごーく期待しているし、順調に成長しているようで安心。
洞窟でのパ・ド・ドゥでの甘い雰囲気の出し方はまだまだ、やはりちょっとダークな印象が強い彼。だけど、反面、ビルバントの反乱の時に見せた厳しい表情や、メドーラが拉致された時の怒りは非常に強くて、負の感情を出すのは得意なのだというのが判った。いつか彼には、「スパルタクス」のクラッススを演じて欲しいなって思う。きっとはまるはず。サポートは、もう少しがんばりましょう。洞窟のパ・ド・ドゥで片腕で逆立ちになったメドーラをリフトするところは省略していた。

パロマ・ヘレーラもとっても調子が良かったと思う。難しいバリエーションをこともなげにやすやすとこなしてしまうところが凄い。フェッテもくるくるくる~と2回に1回ダブルを入れながらきれいに回り、非常に安定していた。パロマはとても可愛いのだけど、少女っぽい部分がまだ残っているので、メドーラのような大人の女性を演じる時の色香が足りない気がする(と終演後友達と話した)。ジュリエットやジゼルのようなけなげな少女を演じるのには彼女の個性はぴったりなのだけど。

この公演の大金星はエルマン・コルネホ。膝の不調を抱えながらマチネはホセの代役でアリを踊り、ソワレはランケデムを踊ってしまうなんて凄い。最初のヴァリエーションでのトゥールザンレールに続き、ピルエット・ア・ラ・スゴンドで少しずつ前に進み出て、それから4回連続プレパレーションなしのトゥールザンレール。ジャンプも相変わらず猫のように軽やかでしなやか。マネージュは、体を大きく倒したクペ・ジュテ・アン・トゥールナン。小さな身体で高く跳ぶ!奴隷商人の小賢しさがよく出た演技も楽しかった。1幕しか踊りのシーンがないのがもったいない。

ギュリナーラのシオマラ・レイエスは可愛い~。手脚は長くないけど、軽やかできびきび踊っていて本当に愛らしいし、ギュリナーラのちゃっかりした部分も出ていた。音楽性もとても良いし!オダリスクのトロワでは、3番目に踊ったレナータ・パヴァムがピケで5回転というのを見せて大拍手。ビルバントのカルロス・ロペスはいかにも海賊という感じの野蛮さと、キレのあるワイルドな踊りでカッコよかった。

19日の公演があまりにも奇跡的なまでに凄かったから、そこまでの大盛り上がりはなかったにしても、やっぱり、ものすごく楽しい公演だった。

指揮 : オームズビー・ウイルキンス
管弦楽 : 東京ニューシティ管弦楽団

コンラッド (海賊の首領) : デイヴィッド・ホールバーグ
ビルバント (コンラッドの友人) : カルロス・ロペス
アリ (コンラッドの奴隷) : イーサン・スティーフェル
ランケデム (市場の元締め) : エルマン・コルネホ
メドーラ (ギリシャの娘) : パロマ・ヘレーラ
ギュリナーラ (パシャの奴隷) : シオマラ・レイエス
セイード・パシャ (コス島の総督) : ヴィクター・バービー
海賊の女 : カリン・エリス=ウェンツ
オダリスク : シモーン・メスマー,クリスティ・ブーン,レナータ・パヴァム

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7/20マチネ ABT「海賊」

ABTまつり4日目は「海賊」のマチネとソワレでした。開始前に芸術監督のケヴィン・マッケンジーが舞台に上がって来て、悪い予感。マチネではホセ・カレーニョが怪我のため降板(足の甲の炎症とのこと)するとのことで、アリを踊ったのはエルマン・コルネホ。

コンラッドに抜擢された新星コリー・スターンズは、長身で脚が美しく、見栄えのする容姿でテクニックもバッチリ。足先まで気を配った古典の技術がしっかりとしていて、パートナリングも良かったです。アッサンブレへの着地もきれいにキマっていました。もちろん、まだ役になじんでいなくて演技については物足りない部分もあるけれど、コール・ドのダンサーがいきなり主役に抜擢されて踊ったことを考えると、十分すぎるほどの出来です。間違いなくシーズンオフには昇格することでしょう。とても若くてちょっとだけやんちゃ、キュートなコンラッドでした。

メドーラのミシェル・ワイルズはやはり物足りなかったです。技術的に大きな問題があるわけではなく、フェッテも相変わらずダブルが入っていて上手だったんですが、背中の硬さと、ニュアンスのない平板な演技で魅力に乏しかったです。コンラッドが若手ということもあり、全体的に華に欠ける舞台でした。

ホセ・カレーニョの代役でアリを踊ったエルマン・コルネホは膝の調子が良くないとのこと。しかし、エルマンのいつもの出来からするとセーブしていると思われるものの、ピルエットは11回転くらい平気でやっているし、跳躍も高くて美しい。小柄ながら、上半身の筋肉のつき方が美しく、素敵なアリでした。小柄なエルマンが大柄なミシェルを高々とリフトして大変、とちょっと心配になりましたが。2度目のピルエットがすごく斜めってしまったのは不調ゆえかしら。

ギュリナーラの加治屋百合子さんは、とにかく華奢。手脚も長くてプロポーションは良いのですが、ABTの中では際立って細いというか細すぎるのではと思ってしまいました。彼女は、ジュッテがすごくて、3幕でビルバントから逃げるように連続してジュッテをするシーンがあるのですが、ビルバント役のクレイグ・サルステインより高く跳んでいました。股関節も200度くらいと、すごくよく開いていたけど、踊りのタイプとしては、すごく気が強そう。ランケデムとのパ・ド・ドゥで、「いやいや」とマイムをすると、とても細い彼女なだけに、なんかすごく嫌がっていてかわいそうな感じに。技術的には申し分ないので、あとは演技力かしら。

クレイグ・サルスティンのビルバントが、すごく良かったです。クレイグも5年位前から注目していたダンサーなのだけど、普段はとても人がよさそうでキュートな笑顔の青年なのに悪役をやっているのが新鮮。彼の踊りも切れ味が鋭くてメリハリがあり、見ていて気持ちよいのですが、時々人の良い憎めなさが出てくるのがいい。ジャレッド・マシューズのランケデムは、あくが足りないし、跳躍から深いプリエに降りるところなどは良いのですが、ピルエットなどにまだまだ課題がある感じです。パシャは、若手のロマン・ズービンくん。若いのに、エロ爺を細かく演じていて面白かったです。3年前にMETで見たときより相当こなれてきて、知らない人が観れば、ベテランダンサーが演じているものと思うでしょう。

しかしどうしてもセカンドキャスト的なマチネ公演で、唯一のスター、ホセ・カレーニョが欠場してしまったので全体的な華が足りなかったです。その中での収穫はやっぱりコリー君。ぜひコンラッド以外の役でも観てみたいです。とても品の良いダンサーなので、古典の王子向きでしょうね。

指揮 : デイヴィッド・ラマーシュ
管弦楽 : 東京ニューシティ管弦楽団

コンラッド (海賊の首領) : コリー・スターンズ
ビルバント (コンラッドの友人) : クレイグ・サルステイン
アリ (コンラッドの奴隷) : ホセ・マヌエル・カレーニョ エルマン・コルネホ
ランケデム (市場の元締め) : ジャレッド・マシューズ
メドーラ (ギリシャの娘) : ミシェル・ワイルズ
ギュリナーラ (パシャの奴隷) : 加治屋百合子
セイード・パシャ (コス島の総督) : ロマン・ズービン
海賊の女 : サラワニー・タナタニット
オダリスク : メラニー・ハムリック,マリーヤ・ブイストロワ,メリッサ・トーマス

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2008/07/20

7/19 ABT「海賊」

マルセロ素敵過ぎ♪♪♪♪

で、しばし、ぼーっとしていました。もちろん、ニーナも最高でした。奇跡的といっていいほどの、最高に楽しい公演だったわ!その上、考えられうる限りのゴージャスなキャスト!

ABTの海賊は、2005年のMETシーズンで観て以来だったかな。その間DVDでの復習もしていなかったので、1幕が終わったところで、あれ、こんなところで海賊たちの群舞があったっけ?と思うようなところがあった。K-Balletとかマリインスキーとかミハイロフスキーの「海賊」を観ていたので、いろいろと頭の中でごっちゃになっていたみたい。

ニーナのメドーラを観るのは初めてだったのだけど、ここでも太陽のように明るくて華やかで可愛いくて、時には色っぽく、実に魅力的だった。あのお年でこの可愛らしさは信じがたいほど。踊りのほうも絶好調で衰えなど全然感じさせない。フェッテはすべてシングルだけど、片腕アンオーにして、軸もぶれることなくすばやくリズミカルに綺麗に回っていた。ピケやシェネもきびきびとして速くて正確。ニーナはそんなに長身ではないと思うけど、手脚の長さもさることながら、踊りを大きく見せるのがうまい。チュチュ姿だけでなく、2幕の寝室のパ・ド・ドゥでは身体に沿ったマーメイドタイプのドレスでしっとりと甘く美しい踊りを見せてくれた。大胆なフィッシュダイブも見事に成功したし、サポートつきのピルエットもまったくぶれずに10回転。3幕のハーレムパンツにへそ出しではちょっとお腹周りが気になったものの、十分美しい。ニーナが、ABTの一員としての来日が今年で最後になってしまうなんて、なんて悲しいことなんだろう…。まだまだまだまだ踊れて、魅せるのに!

そしてマルセロ!なんて素敵なコンラッドなの♪通常、「海賊」のコンラッドって比較的見せ場が少なく影の薄い役なのに、この版だとコンラッドの見せ場が多いので、ファンとしては本当に嬉しい。彼は大柄なのにジュッテはふわっと舞い上がるように軽くて柔らかくよく伸びている、そして上半身、特に腕の使い方はエレガントで全体的なラインが美しい。そして何よりもサポートが素晴らしい!2幕の寝室のパ・ド・ドゥは、ニーナを逆さに抱えたり、ポーズを取った姿で高く持ち上げたりと難しいのがたくさんあるのに、どれも非常にスムーズで甘い雰囲気を崩さない。ヴァリエーションはあくまでも海賊の首領らしくて男らしく、パ・ド・ドゥでは真摯な愛を感じさせる。そのロマンティックな雰囲気に惚れ惚れしてしまう。2幕のヴァリエーションでは会心の出来だったのか、思わず笑顔でガッツポーズ!大好きなマルセロがますます大好きに!

アリはアンヘル・コレーラの代役でホセ・カレーニョ。昨日のガラでのホセは、今日に備えてだいぶセーブしていたのがわかった。今日の全幕のホセが本来のホセなのだ。ヴァリエーションのトゥールザンレールからのカブリオール、そして惰性で美しく回るピルエット。やっぱりホセのアリは気品と高潔さがあってとても素敵だ。奴隷らしい控えめさから覗くセクシーな野性の絶妙なバランス。もちろんアンヘルのアリも観たかったけど、今日のホセには大満足。

サヴェリエフが踊るランケデムの凄さは、METでも観たことがあって織り込み済みだったけど、あのすごいヴァリエーションには会場が沸いていた。得意の超絶技巧、ファイブフォーティ(空中ではねた脚を540度回転させる技術)4連発は初めて観るとやっぱり口をあんぐりするほど、びっくりするだろう。演技も細かく、奴隷商人らしいワルっぽさとコミカルさ、男の色気を併せ持っていて実に魅力的だった。サシャ・ラデツキーのビルバントも良かった。脚がきれいでジャンプの切れ味が鋭く、テクニックがここ数年で急に磨かれてきて、華やかに見栄えがするようになっていた。悪者っぽいメイクも良く似合っていたし。でも一番受けたのはヴィクター・バービーによるセイード・パシャ。あの美中年のバービーさんがちょっとボケたエロ親父を演じちゃうのだから強烈。クッションに倒れこんで居眠りしたり、メドーラのあまりの美しさに失神したり、おとぼけぶりが最高。

ミスティ・コープランドのギュリナーラはとても可愛いし、跳躍が高くてテクニックは申し分ない。だけど体質によるのか、前よりはだいぶ絞り込んでいるものの、胸が大きいので損をしているなあ。オダリスクは、マリア・リチェット、クリスティ・ブーン、ヴェロニカ・パールトというソリスト美女3人。上半身の美しさと鷹揚さではヴェロニカなんだけど、平均点が一番高いのはやっぱりマリア。彼女は音楽性があってすごくきれいな踊り方をするし、なんで主役を踊る機会がないのか、不思議に思えてくるほど。3幕の花園のコール・ドは意外と揃っていて綺麗だったと思うけど、振付が今ひとつなので、パシャと一緒に眠りに落ちてしまう人もいそうだ。

1幕にオダリスクの踊りがあったり、1幕のセットがいまいちだったり、海賊たちの男性群舞が少なかったりと構成上?なところがあり、またコンラッドとメドーラだけが生き残るという結末にも釈然としない部分はある。でも、楽しければいいじゃない、というプロダクション。何よりも、メーンのキャストがどれも最高のパフォーマンスを見せてくれて、本当に観ていて幸せな気分になる舞台だった。カーテンコールでは、ホセがジュッテをして飛び出してくるところから始まり、ニーナはマルセロに2回は高々とリフトされながら出てきた。さらに、もう一回は、マルセロが、ニーナを何回も呼んでもなかなか出てこなくて、そしたら、なんとニーナが後ろ向きフィッシュダイブで飛び出てきたのだ!このサービス精神の素晴らしさ。そして、マルセロがニーナに捧げる敬意が良く伝わってきて、温かい気持ちになった。最後は会場中が総立ちに。ニーナ、マルセロ、ABTのみなさん、この幸せな時間を本当にありがとう。


演出: アンナ=マリー・ホームズ
振付・台本改訂: コンスタンチン・セルゲーエフ
原振付: マリウス・プティパ
音楽: アドルフ・アダン、チェーザレ・プーニ、レオ・ドリーブ、リッカルド・ドリゴ,オリデンブルク公爵
台本: ジュール=アンリ・ド・サン=ジョルジュ,ジョゼフ・マジリエ
装置・衣裳: イリーナ・コンスタンチノヴナ・チビノワ
衣裳デザイン補足: ロバート・パージオラ
照明: メアリー・ジョー・ドンドリンガー
指揮 : オームズビー・ウイルキンス

コンラッド (海賊の首領): マルセロ・ゴメス
ビルバント (コンラッドの友人): サッシャ・ラデツキー
アリ (コンラッドの奴隷): ホセ・マヌエル・カレーニョ
ランケデム (市場の元締め): ゲンナジー・サヴェリエフ
メドーラ (ギリシャの娘): ニーナ・アナニアシヴィリ
ギュリナーラ (パシャの奴隷): ミスティ・コープランド
セイード・パシャ (コス島の総督): ヴィクター・バービー
海賊の女: マリアン・バトラー
オダリスク: マリア・リチェット、クリスティ・ブーン、ヴェロニカ・パールト

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2008/07/19

7/18 ABT「オールスターガラ」2日目

ABTオールスターガラ第2夜。事前に聞いていたのだけど、加治屋百合子さんが足の怪我をして「ラビット・アンド・ローグ」を降板(怪我は大したことがなく、「海賊」のギュリナーラは予定通り踊るようです)。代役はミスティ・コープランド。パートナーのカルロス・ロペスもジャレッド・マシューズに変更。

第1部
「ラ・バヤデール」パ・ダクシオン。

キャストは前日と同じ。なんだかんだ言って、デヴィッド・ホールバーグは上手くなったと思う。何よりも足音が全然しない、猫のような着地が良い。サポートも上手。本当に上品で美しい王子様。しかしミシェル・ワイルズのほうは何年か前から全然進歩していない。ガムザッティの気の強さはよく出ているけど、せっかくプロポーションのいい美人なのに、お姫様としての品があまりないし表情が硬い。ヴァリエーションがあまり跳べていなくて良くない。フェッテはさすがに得意なのでダブルを入れていて安定していたけど、イタリアン・フェッテでは必死になっているのが顔に出ちゃって。せっかくの華やかな場面なのに舞台装置が全然ないのも、素気ない。パ・ダクシオンはあまり揃ってはいなかったけど、メラニー・ハムリック(ホセ・カレーニョの彼女ですね)が良かった。それから男子二人!彼らはやっぱりいいね。二人とも長身美形、背中が柔らかくてジュッテが大きい。日曜日のマチネで、コール・ド所属にもかかわらずコンラッドを踊るコリー・スターンズ、彼は本当にいいなあ。きっとシーズンが終わったら昇格することでしょう。
なんと、この演目だけカーテンコールなし。

「眠れる森の美女」第3幕グラン・パ・ド・ドゥ

イリーナもマキシムもとっても素敵で、ドラマティックで完成された「眠り」なのだけど、ヴァリエーションがなし。どちらかが体調悪いのだろうかと心配してしまった。

「メリー・ウィドウ」第3幕パ・ド・ドゥ

これはジュリー・ケントのゴージャスな衣装が見もの。派手なところや見せ場はあまりないのだけど、ジュリーとホセという美男美女がパ・ド・ドゥ美しく繰り広げていて、雰囲気は素敵だった。

「シナトラ組曲」

ミスティ・コープランドが「ラビット・アンド・ローグ」の加治屋百合子さんの代役に入ったので、昨日と同じルチアーナ・パリスとマルセロ・ゴメス。マルセロはタキシードがとても似合うし、カッコいいんだけど甘くてちょっとだけやんちゃなところがいい。ルチアーナもちょっと気が強そうでキュートで良い。二人の息もぴったり合っていて、よどみなく、流れるように複雑なダンスが繰り広げられて、またまた酔えた。でも、一昨年NYで観たときと合わせて都合4回も同じキャストで観ているので、一回くらい違うキャストで観てみたかった。

「海賊」

ホセ・カレーニョは今回アンヘルの代役をこなすので相当出演回数が増えてしまったためか、今日も踊りをセーブしていた。ヴァリエーションでグラン・テカールを入れないで、普通のトゥール・ザン・レールにしていたし、ピルエットはさすがに綺麗で良く回っているけど、ホセ特有の惰性で回る回転が見られなかった。シオマラ・レイエスは「海賊」の全幕ではメドーラではなくギュリナーラを踊る人なのだけど、テクニックが強いからガラではメドーラを踊っている。ものすごい高速でシェネを回るんだけど、これがとっても正確。フェッテのほうも、最初はすごく好調でダブルも入れていて、腕も片方をアンオーにして回っていたけど、最後の方でちょっと失速。

「瀕死の白鳥」

ニーナの「瀕死の白鳥」を観るのは初めて。パ・ド・ブレで入ってくるときの、ニーナ特有のくねくねと動物的に波打つ腕がすごい。でもかなり強く生きようとする意志を感じる、動物の本能を感じさせる白鳥だった。どうしても、ロパートキナの白鳥がデフォルトとしてインプットされてしまっているのでちょっと違和感。だけど、斃れる前に差し伸べた腕と視線の中に感じさせる意志、それが透明な光のようで震えるほど美しかった。カーテンコールでも、あのパ・ド・ブレのポーズを見せながら退場するという大サービスぶり。

第2部
「ラビット・アンド・ローグ」
2回目に観たら、ますます面白かった!メーンキャストは、加治屋さん&カルロス・ロペスの代わりにミスティ・コープランドとジャレッド・マシューズが入った以外は前日と同じ。主役のイーサンとエルマンが今日も凄かった!あんな激しいダンスを二日続けて踊るのは相当ハードだと思われるのに、前日よりもさらにパワーアップ。エルマンのしなやかさと身体能力、スピード感はいったい何!?イーサンも絶好調のようで、音楽性の見事さといい、身体の切れ味といい、久しぶりに見たけど怪我する前よりもパワーアップしているのではないだろうか。カンフー的な動きが特にキマっていた。クレイグ・サルスティーンのユーモラスでかわいいところ、パロマ・ヘレーラのきびきびした動き、どれも見ていて気持ちよい。マリア・リチェットの美しい肢体とスタイリッシュさも、ジリアン・マーフィの華やかさ、ダイナミックさも素敵。そして、キャスト表には入っていなかったのに、キャスト変更で今日も群舞に出ていたコリー君、やっぱり群舞の中でも際立ったラインの美しさだった。20日マチネの海賊が楽しみ!
ダニー・エルフマンの、ラグタイムとガムランを取り入れた音楽はとても面白いし、ノーマ・カマリによる女性ダンサーたちのスタイリッシュな衣装も良い。黒、白、シルバーで、レオタードやセパレーツやひらひらしたミニドレス。男性ダンサーの衣装は微妙だけど。特にジリアンが着用していたキラキラしたレオタードと、銀色のポアントがいいな~。もちろん、脚が長くて鍛えられたカッコいいプロポーションだから似合うんだろうけど。

というわけで、今日も楽しかったです。前半は昨日の方が良かったと思うけど、後半は踊りこんでいる分、今日のほうが楽しめました。明日からは「海賊」です。

(話は変わりますが、9月27日の東京文化会館のバックステージツアーのチケットを取りました。楽しみ!)

指揮:チャールズ・バーカー/オームスビー・ウィルキンス (ラビット・アンド・ローグ)
管弦楽:東京ニューシティ管弦楽団

第1部
「ラ・バヤデール」パ・ダクシオン
振付:ナターリア・マカロワ/音楽:ルードヴィヒ・ミンクス/衣裳:セオニー・V・オールドレッジ/照明:小川俊郎

出演:ミシェル・ワイルズ/デイヴィッド・ホールバーグ
イザベラ・ボイルストン、マリアン・バトラー、アン・ミルースキー、レナータ・パヴァム、マリーヤ・ブイストロワ、メラニー・ハムリック、メリッサ・トーマス、リーヤン・アンダーウッド、アレクサンドル・ハムーディ、コリー・スターンズ
イザベラ・ボイルストン(?)、ニコラ・カリー、ツォンジン・ファン、ニコール・グラニーロ、エリザベス・マーツ、ジェシカ・サーンド、クリスティーン・シェヴチェンコ、サラ・スミス、デヴォン・トイチャー
メアリー・ミルズ・トーマス、カレン・アップホフ、キャサリン・ウィリアムズ、グレイ・デイヴィス、トビン・イーソン、ケネス・イースター、ダニエル・マンティ、アレハンドロ・ピリス=ニーニョ、アロン・スコット

「眠れる森の美女」第3幕グラン・パ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ/振付改訂・舞台指導:ケヴィン・マッケンジー、ゲルシー・カークランド、マイケル・チャーノフ/音楽:P.I.チャイコフスキー/衣裳:ウィラ・キム/照明:リチャード・ピルブロウ、ドーン・チャン

出演:イリーナ・ドヴォロヴェンコ/マキシム・ベロセルコフスキー

「メリー・ウィドウ」第3幕パ・ド・ドゥ
振付:ロナルド・ハインド/音楽:フランツ・レハール/衣裳:デズモンド・ヒーリー/照明:マイケル・J・ウィットフィールド

出演:ジュリー・ケント/ホセ・カレーニョ

「シナトラ組曲」
振付:トワイラ・サープ/舞台指導:エレイン・クドー/音楽:フランク・シナトラ/衣裳:オスカー・デ・ラ・レンタ/照明:ジェニファー・ティプトン/歌:フランク・シナトラ

"夜のストレンジャー" "オール・ザ・ウェイ" "ザッツ・ライフ" "マイ・ウェイ" "ワン・フォー・マイ・ベイビー (アンド・ワン・モア・フォー・ザ・ロード)"

出演:ルチアーナ・パリス/マルセロ・ゴメス

「海賊」第2幕パ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ/音楽:アドルフ・アダン

出演:シオマラ・レイエス/ホセ・カレーニョ

「瀕死の白鳥」
振付:ミハイル・フォーキン/音楽:カミーユ・サン=サーンス

出演:ニーナ・アナニアシヴィリ

第2部
「ラビット・アンド・ローグ」
振付:トワイラ・サープ/音楽:ダニー・エルフマン/衣裳:ノーマ・カマリ/照明:ブラッド・フィールズ/音響デザイン:ダン・モーゼス・シュライヤー/振付補佐:キース・ロバーツ

ローグ(ならず者):イーサン・スティーフェル
ラビット(紳士):エルマン・コルネホ
ラグ・カップル:ジリアン・マーフィー、デイヴィット・ホールバーグ
ガムラン・カップル:パロマ・ヘレーラ、ゲンナジー・サヴェリエフ
カルテット:ミスティ・コープランド、マリア・リチェット、ジャレッド・マシューズ、クレイグ・サルステイン
アンサンブル:クリスティ・ブーン、マリアン・バトラー、ミスティ・コープランド、シモーン・メスマー、ジャクリン・レイエス、サラワニー・タナタニット
トーマス・フォースター、ジェフリー・ガラデイ、アレクサンドル・ハムーディ、ブレイン・ホーヴェン、パトリック・オーグル、アイザック・スタッパス、コリー・スターンズ

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2008/07/18

ABT「オールスターガラ」初日雑感&マリインスキー、ニーナ来日予定

ABT「オールスターガラ」初日に行って来ました。日本初演のトワイラ・サープ振付「ラビット・アンド・ローグ」はどんな作品なのか、期待と不安を抱えながら行った訳ですが、楽しかったです。

幕開けは「ラ・バヤデール」のパ・ダクシオン。4人ずつの女性ソリストはまずまずだったのですが、コール・ドは見事なまでにばらんばらんでした。ABTに揃ったコール・ドを期待する方が間違っていると思いますが。男性二人のソリストが、私の個人的ひいきのアレクサンドル・ハムーディと、「海賊」でコンラッドを踊る期待の新星コリー・スターンズ。二人とも長身でルックスよく見栄えのするダンサー。跳躍もダイナミックだったし、背中も柔らかくて素敵でした。コリーはちょっとステファン・ビュヨンに似ていますね(黒髪巻き毛で、顔も少し似ている)。

ガムザッティのミシェル・ワイルズは良くなかったです。この人はテクニックを売りにしているはずなのに、なんで膝が下を向いたり下がったりするんでしょう。全体的な踊りも雑だし、ヴァリエーションも思い切りが足りないし。回転だけは得意のようで、フェッテはダブルを入れながらよく回っていました。デヴィッド・ホールバーグは、やっぱり容姿は本当に美しくて長い脚のラインともども惚れ惚れします。派手なタイプではないけど、端正で王子様なソロルでした。白鳥の王子は残念ながら金曜マチネで観られないので、耽美的であるはずのロットバルトを楽しみにします。

「マノン」寝室のパ・ド・ドゥは、とっても素敵でした。ジュリー・ケントはあまり得意なダンサーではないのですが、この1幕のマノンははまり役で、美しくてコケティッシュ。実に魅惑的でした。そして彼女のお気に入りのパートナーであるマルセロ・ゴメスが甘くて端正で温かくて、二人の息はぴったり。甘美な雰囲気に浸ることのできた6分間でした。カーテンコールの反応もとてもよかったです。

「白鳥の湖」2幕グラン・アダージオはコール・ドつきだったのですが、コール・ドはなくても良かったかも。イリーナの白鳥はとてもドラマティック。その女らしい曲線美と、雄弁な表情は、人によってはマニエリズムを感じてしまうかもしれないけど、美しく儚いだけでなく、温もりの感じられるフェミニンでほんの少し妖しさを感じさせていて素敵でした。マキシムは、この場面ではサポートに徹していたけどノーブルな王子様。

「シナトラ組曲」は、アンヘルで観るのを楽しみにしていたけど、彼の降板でマルセロに。マルセロは大好きなんだけど、この演目は彼でしか見たことがないので、違うダンサーで観てみたかった。しかし、シナトラの曲に載せて一見優雅で簡単そうに見えて、ものすごく複雑なリフトやサポート、アクロバティックな振付なので、これをスムーズにザポートできるマルセロはやっぱり凄い。あのズサーっとスライドするところも決まっていて、酔えました。

「ドン・キホーテ」GPDDは、ニーナの本領発揮。明るくて華やかで、すごく可愛い!ニーナはもう「ドン・キホーテ」の全幕を踊らないとのことだったけど、それが信じられないくらい、まったく衰えというのを感じさせませんでした。大輪のひまわりのよう。心配していたフェッテもまったく心配なく、前半は腰に手を当てての回転で、すべてシングルだったけど軸のブレもなく、とても安定していました。やはりアンヘルの降板でホセ・カレーニョのバジルだったけど、全盛期のキレは落ちたものの、こちらも安心してみていられました。ニーナもホセも、まだまだ踊って欲しい。でも、ニーナがABTで来日するのはこれが最後かと思うと、ちょっと涙も出てきちゃいました。

「ラビット・アンド・ローグ」は、45分とけっこう長い作品で、音楽はダニー・エルフマンのオリジナル。ティム・バートンの監督作品の音楽担当として、映画音楽で活躍してきたエルフマンの曲だけあって、ちょっと映画的で面白い音楽でした。「ガムラン・カップル」という役名があるように、ちょっとエキゾチックでガムラン調のメロディも出てきます。ダンスの方はトワイラ・サープの、「イン・ジ・アッパー・ルーム」の流れを汲むような、ノンストップ・アクションもので、女性は銀色のポアントを穿き、バレエのテクニックをメーンにしながらもちょっとカンフーっぽいところがあったり、フィギュア・スケートっぽかったり、ピルエットやリフトがたくさん出てきます。入れ替わり立ち代りダンサーたちが入っては出てきます。

主役のラビット(エルマン・コルネホ)とローグ(イーサン・スティーフェル)以外のダンサーは、2回くらい着替えています。ちょっと遅くなっちゃったし、明日観る人もいると思うので細かいことは書きませんが、主役の二人のテンションが凄く高くて、大変なことになっていました。やっぱりエルマン・コルネホの身体能力は半端じゃなくて、跳ぶ、回る、走る!彼は本当に凄い~!それから、イーサンは、バランシンで鍛えられているものだから音楽性がすばらしく、細かいステップや回転もシャープでお手の物。張り切りすぎているかな、と思うところもあったけど元気いっぱいに楽しそうに踊っているのが、観ていて嬉しかったです。二人の掛け合いも楽しい。準主役の2つのペア、ジリアン・マーフィ&デヴィッド・ホールバーグ、それからパロマ・ヘレーラ&ゲンナディ・サヴェリエフもとてもよかったです。パロマやデヴィッドは、こういう作品の方が本領が発揮できているんじゃないかって思いました。それと、もうひとつ主要な役として男女二人ずつのカルテットがありますが、これが、クレイグ・サルスティンとカルロス・ロペス、加治屋百合子さんとマリア・リチェットでした。クレイグがお茶目でとてもキュートでした。男性二人で女性をリフトしたり、このあたりはかなりアクロバティック。加治屋さんも、カッコよかったです。ユーモラスなところも多い作品で、ラビット(紳士)とローグ(ならず者)が対決しながらも、最後には和解するというもの。メリハリがないというかずっと高いテンションが続きっぱなしで、見ていて疲れる部分もあったけど、ノンストップ・ハイパーテンションで観ていて気持ちよく楽しかったです。いかにもABT向きの作品。明日は、また違ったキャストで観られるのが楽しみ!


指揮:デイヴィッド・ラマーシュ/オームスビー・ウィルキンス (ラビット・アンド・ローグ)
管弦楽:東京ニューシティ管弦楽団

第1部
「ラ・バヤデール」パ・ダクシオン
振付:ナターリア・マカロワ/音楽:ルードヴィヒ・ミンクス/衣裳:セオニー・V・オールドレッジ/照明:小川俊郎

出演:ミシェル・ワイルズ/デイヴィッド・ホールバーグ

イザベラ・ボイルストン、マリアン・バトラー、アン・ミルースキー、レナータ・パヴァム、マリーヤ・ブイストロワ、メラニー・ハムリック、メリッサ・トーマス、リーヤン・アンダーウッド、アレクサンドル・ハムーディ、コリー・スターンズ

ニコラ・カリー、ツォンジン・ファン、ニコール・グラニーロ、エリザベス・マーツ、エリーナ・ミエッティネン、ジェシカ・サーンド、クリスティーン・シェヴチェンコ、サラ・スミス、デヴォン・トイチャー

メアリー・ミルズ・トーマス、カレン・アップホフ、キャサリン・ウィリアムズ、グレイ・デイヴィス、トビン・イーソン、ケネス・イースター、ダニエイル・マンティ、アレハンドロ・ピリス=ニーニョ、アロン・スコット

「マノン」寝室のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン/音楽:ジュール・マスネ/衣裳:ニコラス・ジョージアディス

出演:ジュリー・ケント/マルセロ・ゴメス

「白鳥の湖」第2幕グラン・アダージオ
振付:ケヴィン・マッケンジー/音楽:P.I.チャイコフスキー/衣裳:ザック・ブラウン

出演:イリーナ・ドヴォロヴェンコ/マキシム・ベロセルコフスキー

カリン・エリス=ウェンツ、レナータ・パヴァム、アン・ミルースキー、ジャクリン・レイエス、ヒー・セオ、クリスティ・ブーン、マリーヤ・ブイストロワ、カレン・アップホフ

ユン・ヨン・アン、ジェマ・ボンド、イザベラ・ボイルストン、ニコラ・カリー、ツォンジン・ファン、ニコール・グラニーロ、イサドラ・ロヨラ、アマンダ・マグウィガン、シモーヌ・メスマー

エリーナ・ミエッティネン、ローレン・ボスト、サラ・スミス、サラワニー・タナタニット、デヴォン・トイチャー、メアリー・ミルズ・トーマス、リーヤン・アンダーウッド、ジェニファー・ウェイレン、キャサリン・ウィリアムズ

「シナトラ組曲」
振付:トワイラ・サープ/舞台指導:エレイン・クドー/音楽:フランク・シナトラ/衣裳:オスカー・デ・ラ・レンタ/照明:ジェニファー・ティプトン/歌:フランク・シナトラ

"夜のストレンジャー" "オール・ザ・ウェイ" "ザッツ・ライフ" "マイ・ウェイ" "ワン・フォー・マイ・ベイビー (アンド・ワン・モア・フォー・ザ・ロード)"

出演:ルチアーナ・パリス/マルセロ・ゴメス

「ドン・キホーテ」グラン・パ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ/音楽:ルードヴィヒ・ミンクス/衣裳:サント・ロクァスト

出演:ニーナ・アナニアシヴィリ/ホセ・カレーニョ

第2部
「ラビット・アンド・ローグ」
振付:トワイラ・サープ/音楽:ダニー・エルフマン/衣裳:ノーマ・カマリ/照明:ブラッド・フィールズ/音響デザイン:ダン・モーゼス・シュライヤー/振付補佐:キース・ロバーツ

ローグ(ならず者):イーサン・スティーフェル
ラビット(紳士):エルマン・コルネホ
ラグ・カップル:ジリアン・マーフィー、デイヴィット・ホールバーグ
ガムラン・カップル:パロマ・ヘレーラ、ゲンナジー・サヴェリエフ
カルテット:加治屋百合子、マリア・リチェット、カルロス・ロペス、クレイグ・サルステイン

アンサンブル:クリスティ・ブーン、マリアン・バトラー、ミスティ・コープランド、シモーン・メスマー、ジャクリン・レイエス、サラワニー・タナタニット
トーマス・フォースター、ジェフリー・ガラデイ、アレクサンドル・ハムーディ、ブレイン・ホーヴェン、パトリック・オーグル、アイザック・スタッパス

【序曲】~【1.浮かれ騒ぎ】ローグ、ラビット、アンサンブル、カルテット~
【2.ラグ】ラグ・カップル、カルテット、アンサンブル、ローグ~
【3.リリック】ラビット、カルテット&アンサンブル、女性、ローグ~
【4.ガムラン】ガムラン・カップル、カルテット、アンサンブル、ラビット、ローグ~
【5.フィナーレ】ラビット、ローグ、ラグ・カップル、ガムラン・カップル、カルテット、アンサンブル

****************

さて、プログラムの方ですが、嬉しいことにプリンシパルやソリストだけでなく、コール・ドまで全員分の写真が載っています。そして、巻末には、2009年11月マリインスキー・バレエ来日公演「白鳥の湖」「眠れる森の美女」の広告がありました。マリインスキーは毎回「白鳥の湖」を上演しますが、たまには別の作品も観たいです。

それと、2010年2月にはニーナ・アナニアシヴィリとグルジア国立バレエ「ロミオとジュリエット」他とありました。ニーナがジュリエット役を踊るということで、こちらも楽しみですね。

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2008/07/16

アンヘル・コレーラのABT来日公演降板/ABT関連追記

ジャパンアーツのblogに、アンヘル・コレーラが怪我のために来日公演を降板するお知らせが載っていました。楽しみにしていたので残念ですが、早い回復を祈ります。

http://abt2008.seesaa.net/article/102947457.html

以下引用です

★アンヘル・コレーラは怪我のため来日ができなくなりました。
 そのため以下の通り出演予定に変更がございます。

≪オールスター・ガラ公演≫
●7月17日(木)19:00
「シナトラ組曲」 ホセ・マヌエル・カレーニョ → マルセロ・ゴメス
「ドン・キホーテ」 アンヘル・コレーラ → ホセ・マヌエル・カレーニョ

●7月18日(金)19:00
「メリー・ウィドウ」 マルセロ・ゴメス → ホセ・マヌエル・カレーニョ
「シナトラ組曲」 アンヘル・コレーラ → マルセロ・ゴメス


≪海賊≫ アリ役
●7月19日(土)18:30 ホセ・マヌエル・カレーニョ

●7月21日(月・祝)13:00 エルマン・コルネホ

≪白鳥の湖≫ ジークフリート王子役
●7月25日(金)18:30 イーサン・スティーフェル

『びわ湖公演≪オールスター・ガラ≫』
●7月26日(土)18:00
  「ドン・キホーテ」 アンヘル・コレーラ → エルマン・コルネホ
  「ラビット・アンド・ローグ」 エルマン・コルネホ → サッシャ・ラデツキー
『大阪公演≪海賊≫アリ役』
●7月27日(日)15:00 ホセ・マヌエル・カレーニョ

(引用終わり)

なお、いちぞーさんのBeyond the Spotlight
http://blog.livedoor.jp/ichizo31/
によると、9月にマドリッドで行われるコレーラ・バレエの『ラ・バヤデール』のチケットが本日発売になったとのことです。(購入先はテアトロ・リアルのサイトを参照。)

アンヘルの出演日は9月4日、6日及び11日とのことです。

また、7月11日、12日の二日間に渡り、コレーラ・バレエのPre-Premier(旗揚公演)が行われました。こちらは悪天候に見舞われながらも大成功したそうです。詳しくはいちぞーさんのサイトでレポが載る予定です。

アンヘルが旗揚げ公演の九月には回復されるよう、そしてコレーラ・バレエの来日公演も行われることを期待したいです。

****
追記:ニーナ・アナニアシヴィリは無事来日したとのことです。
http://abt2008.seesaa.net/article/103005644.html

グルジア国立バレエが昨年来日した際、会場に「「ニーナ・アナニアシヴィリ財団」の募金箱が設置されていましたが、その資金でグルジアでバレエを学ぶ子供たちの発表会を開くことができたそうです。そして、その発表会の映像をニーナが持参したとのことで、上記ブログで動画を見ることができます。民族衣装っぽい衣装が可愛いですね。

それから、チャコットのDancecubeで、
http://www.chacott-jp.com/magazine/topics/67_4.html

ABTのイリーナ・ドヴォロヴェンコとマキシム・ベロツェルコフスキーによるバレエ・ワークショップのお知らせが載っていました。

日時:7/27(日)
バレエ基礎 11:00~12:30
バレエ初級 12:45~14:15
場所:渋谷Bスタジオ
(チャコット渋谷本店6F)
受講料:¥6,000(1レッスン)
要予約
★カルチャースタジオ会員以外の受講可

だそうです。基礎や初級なので、一瞬受けてみようかと思ったのですが、この日はABTの大阪公演がある日でした。この二人は、びわ湖のガラ公演も不参加なんですね。

いずれにしても、明日からのABT来日公演、私は平日マチネ以外は全部参加します。体力を貯めなければなりません。が、そのために連日残業したり、しばらく行けないのでみっちりバレエのレッスンを受けたり、かなりズタボロです(苦笑)

追記
コメント頂いた通り、いちぞーさんのblogにアンヘルの最新独占インタビューが載りました。旗揚げ公演のこと、日本公演降板と怪我のことなど。ぜひお読み下さい。
7月14日に行ったインタビューです。

http://www.beyond-the-spotlight.com/archives/440139.html

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ABT来日&「Rabbit and Rogue」の写真/マトヴィエンコ・ガラの写真

ジャパン・アーツのアメリカン・バレエ・シアター2008ブログで、いよいよメンバーが来日したという報告が載っていました。土曜日の「ジゼル」でMETシーズンが終わり、月曜日には現地を出発して木曜日から公演、というのはハードですよね。

http://abt2008.seesaa.net/article/102936134.html

Gene Schiavoneさんのギャラリーで、木曜日、金曜日のオールスター・ガラで上演されるトワイラ・サープによる新作「Rabbit and Rogue」のリハーサルと舞台写真がアップされています。

http://www.geneschiavone.com/gallery/v/Principal-Dancers/hgf/

一部は、現在発売中のダンスマガジンにも掲載されているものですが、イーサン・スティーフェル、デヴィッド・ホールバーグ、ジリアン・マーフィのリハーサル中の写真が素敵ですね。

The Wingerではデヴィッド・ホールバーグ君が東京に向かうまでのエントリを書いてくれています。
8月24日、25日の小林紀子バレエシアターの「ラ・シルフィード」(ヨハン・コボー振付)にも彼はゲスト出演するんですよね。こちらも楽しみです。ヨハン・コボーも、再度振付のために来日するとのことです。
http://thewinger.com/words/2008/on-my-way-to-work-airport-edition/
http://thewinger.com/words/2008/tokyo-x-4/

********

さて、同じGene Schiavoneさんのギャラリーには、デニス・マトヴィエンコ・ガラの舞台写真およびリハーサル写真もアップされています。
http://www.geneschiavone.com/gallery/v/Principal-Dancers/gft/

マトヴィエンコ夫妻のほか、スヴェトラーナ・ザハロワとアンドレイ・メルクリエフ、バンジャマン・ペッシュとイザベル・シアラヴォラの「アルルの女」や、アレクサンドル・リアブコとシルヴィア・アッツオーニの「椿姫」、イーゴリ・コールプとキエフ・バレエのナタリア・マッツァクの「白鳥の湖」、レオニード・サラファーノフとオレシア・ノーヴィコワの「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」、ニーナ・カプツォーワとイワン・ワシリエフの「パリの炎」、エレーナ・フィリピエワ、ラスタ・トーマス、エカテリーナ・オスモルキナらの写真があります。ラストの全員でのリハーサル着での集合写真が楽しげでいいですね。それと、花束を持ったザハロワの写真があまりにも美しすぎます。

リハーサルの写真も、マトヴィエンコ、ザハロワ、コールプ、ペッシュ&シアラヴォラなどがあって、とても面白いです。コールプは、リハーサル中もなんだかとても怪しい感じで、とても白鳥の王子には見えません(笑)彼の方が騙しているように見えます。しかも、「ルジマトフのすべて」の時と同じ、後ろでぱっつんと切りそろえた髪型が不思議です。

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2008/07/14

ABT夢倶楽部会員直前割引

今週木曜日からABT来日公演が始まりますが、アンヘル・コレーラの日(25日)以外の「白鳥の湖」と、「海賊」20日夜は夢倶楽部直前割引が出ました。

http://www.japanarts.co.jp/html/japia/majika.htm

アメリカン・バレエ・シアター
《7月14日10:00より受付 開始!》

≪海賊≫:2008年7月20日18時

≪白鳥の湖≫:2008年7月23日18時30分
          2008年7月24日13時・18時30分
          2008年7月25日13時

20日夜の「海賊」はパロマ・ヘレーラ、デビット・ホールバーグ、イーサン・スティーフェル、エルマン・コルネホとキャストは豪華です。

またニーナ主演白鳥のマチネ公演も対象。いくら人気のニーナでも、平日昼公演は厳しいですよね。
今回は「海賊」以外は平日公演、「白鳥の湖」のソワレは6時半始まりなのがネックです。欧米並みに7時半や8時は難しいのかもしれませんが、せめて7時開演にして欲しいっていつも思います。

なおチャコットのメールマガジンにも割引案内が載ってました。

今年の夏は公演が多くどこの主催者も苦労していますね。

しかし苦戦が予想されていたロイヤル・バレエも、マリアネラ・ヌニェスの踊りが素晴らしかったため、彼女が主演した昨日ソワレの「眠れる森の美女」はほぼ満席でした。リピーターがかなり来たようです。私もその一人で、幸せがあふれる素敵な舞台を楽しみました。

ABTも口コミなどで席が埋まりますように!

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2008/07/08

ヴィシニョーワ、ABTジゼル降板、代役にニーナ・アナニアシヴィリ

ABTの公式サイトを見たら、ディアナ・ヴィシニョーワが7月11日の「ジゼル」を降板し、代役としてニーナ・アナニアシヴィリが踊るというアナウンスがありました。

四月のマリインスキーのニューヨーク公演で怪我をしたヴィシニョーワは、結局ABTのオープニング・ガラで「瀕死の白鳥」を踊っただけで、METシーズンはほぼ全休。どれほど重傷だったかということですね。特に彼女はニューヨークでは大人気なのでファンの嘆きも大きいようです。

しかしヴィシニョーワの代役の多くをニーナが務めているのがすごい。ニーナは来シーズンにABTを去るので、今のうちにできるだけ多く舞台に立ちたいということなのでしょうね。ファンにとってはうれしいことです。

ところでロシアのイズベチヤ紙のインタビューでニーナは、キトリはもう踊らないと語っていました。華やかなニーナのキトリ、好きだったのに。加えて、グルジア国立バレエのダンサーが育って来たら踊る回数も減るでしょうとのこと。いつかはそんな日も来るでしょうが、残念です。ただしABT退団を表明した途端、彼女に世界中からゲストのオファーが舞い込んでいるそうです。

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2008/06/18

ABT来日ニーナ白鳥追加公演発表とキャスト変更

ジャパンアーツ  アメリカン・バレエ・シアター 2008ブログで正式発表がありました。

http://abt2008.seesaa.net/

白鳥の湖追加公演
7月24日(木)13:00 東京文化会館
オデット/オディール:ニーナ・アナニアシヴィリ
ジークフリート王子:ホセ・カレーニョ
ロットバルト:未定

6月29日(日)10:00発売!
※WEB、TELは同じ発売日です。
ジャパン・アーツ夢倶楽部会員WEB・TEL:
6月28日(土)10:00

ジャパン・アーツぴあメール会員:
6月28日(土)16:00

<お申込み>
ジャパン・アーツぴあ (03)5237-7711

★6月18日現在、以下の通り追加・変更がございますので、お知らせいたします。

【公演追加】
 ≪白鳥の湖≫
  7月24日(木)13:00 *6月29日(日)10:00 緊急発売
  〈オデット/オディール〉ニーナ・アナニアシヴィリ
  〈ジークフリート王子〉ホセ・カレーニョ

【演目追加】
≪オールスター・ガラ≫
7月18日(金)19:00公演に、演目が追加になります。
  『瀕死の白鳥』ニーナ・アナニアシヴィリ
  (振付:ミハイル・フォーキン 音楽:カミーユ・サン=サーンス)

【ソリスト出演予定日変更】
≪オールスター・ガラ≫
7月17日(木)19:00
  『シナトラ組曲』ミスティ・コープランド → ルチアーナ・パリス

  『Rabbit & Rogue』マルセロ・ゴメス → ゲンナジー・サヴェリエフ

7月18日(金)19:00

  『シナトラ組曲』ホセ・カレーニョ → アンヘル・コレーラ
  『「海賊」 パ・ド・ドゥ』アンヘル・コレーラ → ホセ・カレーニョ
  『Rabbit & Rogue』マルセロ・ゴメス → ゲンナジー・サヴェリエフ

≪海賊≫
7月19日(土)18:30
  〈コンラッド〉未定 → マルセロ・ゴメス
  〈ギュリナーラ〉ステラ・アブレラ → ミスティ・コープランド

7月20日(日)13:00
  〈コンラッド〉デイヴィッド・ホールバーグ → コリー・スターンズ
  〈ギュリナーラ〉ミスティ・コープランド → ユリコ・カジヤ (加治屋百合子)

7月20日(日)18:00
  〈コンラッド〉マルセロ・ゴメス → デイヴィッド・ホールバーグ

≪白鳥の湖≫
7月25日(金)13:00
  〈ジークフリート王子〉ホセ・カレーニョ → デイヴィッド・ホールバーグ

というわけで、金曜マチネの白鳥王子の予定だったカレーニョがニーナの相手役となりました。

ステラ・アブレラが今シーズン怪我で、ジゼルデビューを含め全降板となった関係でキャストが玉突き変更となり、加治屋百合子さんが日本でもギュリナーラを踊ることになりました。

またガラでニーナの瀕死の白鳥が追加になったことはうれしいことです。

白鳥の追加公演、発売日に私は日本にいないし、平日昼間はやはり仕事を休むのが難しそうなので諦めて、大阪の海賊に行くことにしました。

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2008/06/17

ABTニーナ主演白鳥追加公演/エトワール・ガラ演目変更

友達に教えてもらいましたが、

ニーナ・アナニアシヴィリ、ABTと最後の日本公演、として『白鳥の湖』が追加公演

のお知らせがチャコットのDanceCubeに載ってました。
http://www.chacott-jp.com/magazine/topics/66_7.html

7月24日、13:00〜 東京文化会館

だそうです。来年のABT引退を受けてですね。平日昼間なのが社会人にはつらいですが、「海賊」も売り切れているので、必見の公演ですね。(しかし、なんでいつもジャパンアーツ主催公演は、日程の余裕がないんでしょうね…)

まだジャパンアーツのサイトや来日公演公式ブログには情報は掲載されていません(17日夜10時現在)。したがって、発売日や他のキャストは、現時点では不明です。せっかく公演ブログがあるのだから、告知して欲しいですよね。夢倶楽部会員宛にも、お知らせはまだ来ていません。


また、エトワール・ガラの演目が変更されました、とのことです。

シルヴィア・アッツォーニは、当初「エトワール・ガラ」では、イリ・ブベニチェクと『ラ・シルフィード』のパ・ド・ドゥを踊る予定だったが、ブノワ賞受賞を記に、Aプログラムでは『人魚姫』に演目を変更することになった。アッツォーニは、Bプログラムでは、パリ・オペラ座バレエ団のエトワール、バンジャマン・ペッシュとノイマイヤー振付の『マーラー交響曲第5番 アダージェット』を予定通り踊る。

と、やはりDanceCubeにありました。実はイリのキルトスカート姿を楽しみにしていたのでちょっと残念です。

http://www.chacott-jp.com/magazine/topics/66_6.html

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ニーナ・アナニアシヴィリ、2009年にABTを引退

ABTのオフィシャルサイトにアナウンスがありました。
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=230

2009年のMETシーズンでニーナは1993年以来在籍していたABTのプリンシパルを引退します。

ただし、グルジア国立バレエおよびガラ公演には出演し続けるとのことで、少し安心しました。

今年夏のABT来日公演が、ABTプリンシパルとしてのニーナを見る最後のチャンスですね。しっかりと目に焼き付けておきます。

2004年に見た、フリオ・ボッカとの白鳥の湖の火花散る演技は忘れ難いです。あんなに熱い白鳥はいまだかつてなかったですね。ボッカに続きニーナも、で時代の移り変わりを感じます。

New York Timesにも、ニーナのABT引退についての記事が載っていました。
http://www.nytimes.com/2008/06/17/arts/17arts-PRINCIPALDAN_BRF.html?_r=1&partner=rssnyt&emc=rss&oref=slogin

彼女の夫君が語った理由としては、娘を置いてニューヨークで何ヶ月も公演することが難しくなってきた、ということのようです。子育てを優先させながら、本国グルジアや、ガラ公演に出演するということですね。

現在行われているMETシーズンでは、怪我で降板したヴィシニョーワの代役を務めるなど、今まで異常に精力的に活動しているように思えるニーナです。ニューヨークの観客に、精一杯の感謝の気持ちを伝えようとしているんでしょうね。来年現地で観られればいいのですが…。

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2008/06/07

ABT加治屋百合子さん、今度はガムザッティとフロリナ役デビュー

ABTのMETシーズンの5週目と6週目のキャストが発表になりました。

「眠れる森の美女」と「ラ・バヤデール」です。

注目は、6月25日の公演で、加治屋百合子さんが、「ラ・バヤデール」のガムザッティ役をABTで初めて踊ることです。ちなみに、ニキヤはジュリー・ケントで、ソロルはイーサン・スティーフェル。加治屋さんにかかる期待の大きさが伺えますね。

ABTの「ラ・バヤデール」は、ガムザッティ役に、ニキヤと同格のダンサーを起用しており、先シーズンはイリーナ・ドヴォロヴェンコがニキヤとガムザッティの両方を演じていました。今シーズンも、ジリアン・マーフィがガムザッティ役を演じています。なお、オランダ国立バレエのマリサ・ロペスが、ガムザッティ役で今回客演しています。

また、加治屋さんは、「眠れる森の美女」のフロリナ役も初めて踊ります。

「眠れる森の美女」と「ラ・バヤデール」では、NYで初めての役を踊る人が多く、なんとジュリー・ケントがNYでオーロラを踊るのは初めてとのこと。そのほか、エルマン・コルネホのNYでのデジレ王子役、サラ・レーンとミシェル・ワイルズのオーロラ役、ジャレッド・マシューズとブレイン・ホーヴェンの青い鳥もNYでは初めてとのことです。ジリアン・マーフィも今まではガムザッティだけだったのが、今回は初めてニキヤも踊る予定です。

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2008/06/05

アンヘル・コレーラの新カンパニー「コレーラ・バレエ」

アンヘル・コレーラが故郷スペインに作った自身のカンパニーの正式名称は、「バレエ・デ・エスパーニャ」ではなく、「コレーラ・バレエ」になったようです。

リリース記事はこちら (リハーサルの写真つき)
http://www.eter.es/dn/notis/noticia.php?id=11838

プレミア公演は9月4日、マドリッドでのテアトロ・レアルで「ラ・バヤデール」マカロワ版の全幕となるとのこと。その前に、本拠地であるセゴビア州のラ・グランハにて、7月11日と12日、「クリア」(スタントン・ウェルチ)、「ブルッフのヴァイオリンコンチェルト1番」(クラーク・ティペット)、「イン・ジ・アッパー・ルーム」(トワイラ・サープ)が上演されます。(ABTの来日公演のすぐ前ですね) また、2009年7月には、バルセロナのリセウ劇場での公演も決定しています。

コレーラ・バレエは51人のダンサーを擁し、スペインをはじめ、ロシア、カナダ、イギリス、アルゼンチン、日本など世界中からのダンサーが参加しています。プリンシパルには、バーミンガム・ロイヤル・バレエにいたイアン・マッケイや、ABTのエルマン・コルネホなど、ファーストソリストには日本人の大森和子さんと元ABTのマシュー・ゴールディング、ソリストには元インペリアル・ロシア・バレエのキリル・ラデフがいます。

'CORELLA BALLET' LIST of DANCERS

PRINCIPALS
1 Ángel Corella (Español)
2 Heman Cornejo (Argentino)
3 Ian Mackey (Inglés)
4 Carmen Corella (Español)
5 Adiarys Almeida (Cubana)
6 Natalia Tapia (Española)


1st SOLOISTS
1 Kazuko Omori (Japonesa)
2 Matthew Golding (Canadiense)


SOLOISTS
1 Ashley Ellis (Americana)
2 Joseph Gatti (Americano)
3 Radev Kirill (Ruso)

コレーラ・バレエについては、いちぞーさんのBeyond The Spotlightにラ・グランハからの現地レポート等詳しい記事が載っているので、そちらをご覧ください!アンヘル・コレーラの独占インタビューも載っています。
http://blog.livedoor.jp/ichizo31/

追記:コレーラ・バレエの公式サイトができていました。まだ未完成のところも多いのですが、スケジュールが掲載されています。

http://www.angelcorella.org/home.html

*******

アンヘル・コレーラは現在ABTのMETシーズンに出演中なのですが、風邪気味で「エチュード」を降板してしまったそうです。そのあたりのことや、トワイラ・サープの新作についても、いちぞーさんのブログをお読みください。

そのトワイラ・サープの新作で、ABTの来日公演のガラでも上演されるRabbit and Rogueですが、New York Timesの批評は辛口なものでした。
http://www.nytimes.com/2008/06/05/arts/dance/05thar.html?
イーサン・スティーフェルやエルマン・コルネホといった魅力的なダンサーの個性を十分生かしていないようです。

なお、ジャパン・アーツのアメリカン・バレエ・シアター2008ブログにも、この作品のプレミア公演の紹介が載っています。
http://abt2008.seesaa.net/article/99455942.html

追記:「白鳥の湖」を降板したディアナ・ヴィシニョーワですが、「ドン・キホーテ」も降板しました。怪我が重いようで心配です。そして、また代役がニーナ・アナニアシヴィリです。ニーナ、よく働きますね!こちらもどうか怪我をしないで乗り切れますよう。

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2008/06/03

ABTでフリオ・ボッカのトリビュート公演「NOCHE LATINA」

偉大なダンサー、フリオ・ボッカがABTを去ってからちょうど2年になりますが、6月10日に、ABTの多様な民族・文化性を讃えるとともに、ボッカとファッション・デザイナーのカロリーナ・ヘレーラへのトリビュートとする公演「ラテン・ナイトNOCHE LATINA」が開催されるとのことです。

http://www.danzaballet.com/modules.php?name=News&file=article&sid=2229

この日の公演は、「ドン・キホーテ」。主演がパロマ・ヘレーラとアンヘル・コレーラ。エスパーダにマルセロ・ゴメス、メルセデスにマリア・リチェット、リード・ジプシーにカルロス・ロペス、キトリの友人にレナータ・パヴァムとルチアーナ・パリス。主要キャストをすべてラテン系のダンサーが演じています。いかにラテン系ダンサーがABTに多いか、ということですよね。

公演前に行われる授賞式ディナーにて、フリオ・ボッカとカロリーナ・ヘレーラには、第一回フェルナンド・ブフォネス賞が贈られるとのことです。世界中で愛され、多くの人のインスピレーションの源となったスターダンサー、キューバ系アメリカ人だった故フェルナンド・ブフォネスを記念した賞です。

公演後に、メトロポリタン・オペラのホワイエはClub Noche Latinaに変身。ダンスとデザートの宴が繰り広げられるとのこと。この授賞式ディナーと公演前のカクテル・レセプション、公演後のダンスパーティを含めた入場券は、500ドルと1000ドルするのだそうです。

フリオ・ボッカの伝記の著者によるブログでは、2年前の引退公演での、感動的なカーテンコール写真があります。私も、あの日を思い出すと泣けてきます。
http://biografiajuliobocca.blogspot.com/2008/05/julio-bocca-homenajeado-por-el-abt_31.html

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2008/06/01

ABTのMETでの「白鳥の湖」、二人のバレリーナがオデット/オディール踊る!

Ballet Talkを読んでいたら、なんと5月30日のABTの「白鳥の湖」は、2幕4幕の白鳥をイリーナ・ドヴォロヴェンコ、3幕の黒鳥をジュリー・ケントが踊ったそうです。当初の予定では、ジュリー・ケントのみがキャスティングされていたのに、いったい何があったんでしょうか。まるでK-Balletの白鳥のようですね~。

ABTもけが人が続出しているようで、ヴィシニョーワがオープニング・ガラの「瀕死の白鳥」に出演した後、痛めていた脚が悪化したようで、「白鳥の湖」とトワイラ・サープ作品を降板、それからヴェロニカ・パルトもオデット・オディール役を降板しています。ジリアン・マーフィもあまり調子が良くないようです。ヴィシニョーワの代役にニーナ・アナニアシヴィリを投入するくらい、苦労しているんですね。オデット・オディールを踊れる少ないダンサーを使いまわすために、二人のダンサーに踊らせてみた苦肉の策なのでしょうか。(ヴィシニョーワの「瀕死の白鳥」は、先日の「めざましテレビ」でちょっと流れましたね)

コリー・スターンズのコンラッド・デビューもその一環なのでしょうね。こういうチャンスをぜひ生かして欲しいです。そして、怪我をしているダンサーの皆さんが早く回復しますように!

トワイラ・サープの新作の名前は「Rabbit and Rogue」になったそうです。6月3日火曜日がプレミア公演です。来日公演でも披露されるので、楽しみです。

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2008/05/30

ABTぴあ割引チケット/「海賊」キャスト変更

ぴあからの案内メールに、アメリカン・バレエ・シアターの割引のお知らせがありました。

▼アメリカン・バレエ・シアター「海賊」「白鳥の湖」
<ぴあ・バレエ・キャンペーン実施中!>
 ⇒ http://t.pia.jp/feature/stage/abt/abt08.html
 
【購入&応募期間】5月30日(金) 10:00 〜 6月8日(日) 23:59まで

□対象公演:東京文化会館 大ホール
 「海賊」7月20(日)・21日(月・祝)/「白鳥の湖」7月23日(水)〜25日(金)

□対象席種:
ぴあシートS席-15,000円 (通常価格20,000円 ⇒ 15,000円)

ぴあシートA席-12,000円 (通常価格17,000円 ⇒ 12,000円)

というわけで、ガラとニーナ・アナニアシヴィリ出演の「海賊」以外の公演の割引です。5000円引きと太っ腹。しかも抽選でサイン入りパンフなど当たるそうです。


はい、私ほとんどの公演を定価で買ってます(>_<)
でもやけくそになって、買ってなかった「海賊」二回分買い足しました(これで、金曜マチネの「白鳥」以外全公園に行くことに。METまで観に行くことを思えば…)。チケット発売時に買う熱心なファンが損する仕組みですが、席を埋めるには仕方ありませんよね。でも、サイン入りパンフとかは、やっぱり熱心なファンの方が喜びそうだから、発売当初に買った人とか、何枚以上買った人とか、そういうのを考えて欲しいです。そういえば、前回のABTの来日公演は何枚以上はセット扱いで割引があったような。

日曜マチネの「海賊」なんか、かなり良い席が残ってましたよ。まだの方はぜひこの機会に。

夏は公演が多いから、なかなか行きたい公演をカバーするお金も体力もありませんよね。


追記:上記ぴあのサイトで、海賊のキャストの変更がありました。

【7/19(土)】未定 ⇒ マルセロ・ゴメス
【7/20(日)13:00】デイヴィッド・ホールバーグ ⇒ コリー・スターンズ
【7/20(日)18:00】マルセロ・ゴメス ⇒ デイヴィッド・ホールバーグ

というわけで、コリー・スターンズくん、日本でもコンラッドを踊ります。すごいですね。
ニーナの日にマルセロが出るんですね~。
これ以上キャスト変更がないといいなあ。

さらに追記6/1
ジャパンアーツのアメリカン・バレエ・シアター2008ブログで、コリー・スターンズについての記事がアップされています。
http://abt2008.seesaa.net/article/98576740.html

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2008/05/29

ABT「海賊」とコリー・スターンのインタビュー

ジャパン・アーツのアメリカン・バレエ・シアター2008ブログに「海賊」公演のレポがアップされています。
http://abt2008.seesaa.net/article/98189478.html

怪我で前回の来日公演には出演しなかったイーサン・スティーフェルの優雅な(!)アリの写真も載っているし、アンヘル・コレーラのコメント動画もあります。アンヘルの新しいカンパニーも、近いうちに日本に来て欲しいものです。

それと、コール・ドでありながらいきなりコンラッド役に抜擢されたコリー・スターンの写真も。この舞台写真で観ると、長身でプロポーションがよく、とてもハンサムですね。パリ・オペラ座のステファン・ビュヨンに少し似ている感じです。現在22歳、入団3年目。15歳の時にYAGPでスカラシップを獲得、ロイヤル・バレエ・スクールを卒業しています。

この新星コリー・スターンですが、早速、長いインタビューがTimeOutに載っていました。
http://www.timeout.com/newyork/articles/dance/29658/the-new-kid-on-the-block

「ABTスターの饗宴」のホセ・カレーニョを観て、本格的にバレエの道に進もうと決意した彼でしたが、その道は平坦ではなかったようです。中学時代には、バレエを習っていることでクラスメイトにバカにされたこともあったとのこと。一緒にバレエを学んでいたお兄さんは、それでやめてしまったそうです。しかし、15歳の時に体育館でバレエを実演したことで、いじめはぴたりと止まり、尊敬されるようになったとのことです。そしてYAGPのコンクールで音楽と完全にずれてしまうという大失敗をしたにもかかわらず、ロイヤル・バレエ・スクールへのスカラシップを獲得しました。カルチャーギャップに悩みながらも、ロイヤルでやっとバレエを楽しめるようになったそうです。

卒業後ロイヤル・バレエに入団するという選択肢もあったにもかかわらず、コリーの当時のガールフレンドがABT入りを希望したために、彼はABTのスタジオカンパニーに入ることに。しかし、学校公演でほとんどすべての主役を踊り、ABTのメーンカンパニーに合格していたそのガールフレンドが拒食症になってしまい、バレエを辞めてしまうという悲しい出来事があり、そして二人は別れてしまいます。

スタジオカンパニーで4ヶ月すごしたあと、メーンカンパニーに昇格した彼は、半年後に再びスタジオカンパニーに送り返され、学びなおすという挫折もありました。が、イーサン・スティーフェルが芸術監督を務めていたバレエ・パシフィカの「くるみ割り人形」の公演に参加したことで、新しいアプローチを発見でき、彼は変わったそうです。

なお、ロイヤル・バレエ・スクール時代に、18歳の彼はカイリー・ミノーグのビデオに出演するという経験をしました。「Chocolate」という曲で、カイリーとセクシーなパ・ド・ドゥを踊ったそうな。(ということで、YouTubeでこのビデオを見てきましたが、たしかにカイリー姫とのパ・ド・ドゥで映っていました。背が高く、横顔がきれいな人ですね)

今回、そもそもリハーサル期間もほとんどなく、突然イリーナ・コルパコワにコンラッドを踊ることになるだろうと言われたとのこと。マルセロ・ゴメスが怪我をしている間、ヴェロニカ・パルトと組んでいたことはあったけど(ってことは、やっぱり彼は背が高いわけですね)、ABTの公演でソロを踊ったこともなかったそうです。今回は基本的にケヴィン・マッケンジーに役を学び、それからコルパコワにも指導されたとのこと。「ベン・ハーをイメージするように」とマッケンジーに言われたのだとか。一回目の公演は、役を最初から踊るのがまだ2回目で、スタミナ切れに苦しんだけどなんとか踊りきることができて、自信をつけられたそうです。

METシーズンで、他にコリーは「ドン・キホーテ」でエスパーダを、そして「エチュード」、それからトワイラ・サープの新作でデヴィッド・ホールバーグの役を踊るとのこと。大きな期待が寄せられているのが判ります。

日本公演での「海賊」も、一日、コンラッド役が未定の日があります。ひょっとしたら、コリーがコンラッドを踊るのかもしれません。観られるといいなあ。

*********
なお、彼が主役を踊り、加治屋百合子さんがギュリナーラ役デビューした公演の批評も、Dance View Timesに載っています。
http://www.danceviewtimes.com/2008/05/avast-me-hearti.html

やはりアンヘル・コレーラのアリが素晴らしかったようです。易々と自然にものすごいテクニックを魅せることができ、非常に安定していたとのこと。今がダンサーとして上り詰めた地点なのかもしれませんね。コリーのコンラッドは跳躍の多い役で、まだまだ改善の余地があったようですが、イリーナ・ドヴォロヴェンコとのパートナーリングは良く、2幕のロマンティックなパ・ド・ドゥでは美しい体のラインを魅せることができたそう。加治屋さんのギュリナーラも軽やかで空気のよう、繊細な腕と美しい上半身が印象的だったようで、大成功を収められたようです。3幕の花園のシーンでは、ライラックの香りを漂わせるような踊りだったそうです。

*********
METシーズンは始まったばかりですが、「白鳥の湖」やトワイラ・サープの新作に出演する予定だったディアナ・ヴィシニョーワが怪我のため、6月11日までは出演できないなど早くも波乱含みです。ヴィシニョーワの「白鳥の湖」の代役はニーナ・アナニアシヴィリですが、ヴィシニョーワはNYで大変人気があるようで、Ballet Talkではニーナが代役なのに文句を言っている人がたくさんいます。日本では考えられないことですね。

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2008/05/25

「ル・パルク」マチソワ/5/29めざましテレビにABT加治屋百合子さん、など

今日もパリ・オペラ座「ル・パルク」のマチネとソワレを観て来ました。やはり主役が変わると作品の性質も変わります。ニコラ・ル=リッシュはやんちゃで野性味があって、若々しいキャラクター造形。もっとはじけると想像していたら、意外とおとなしい、と思ったところもあったけど、とっても新鮮で、観ながらわくわくしました。夜のルグリは今日も素晴らしくて、音楽そのものになっていたし、セクシーで、ロマンティックで、優雅で、大人で、美しかったです。舞台上で一番年を取っているのに、一番動けていて、一人違う次元にいました。ルグリさんの踊りは、いつまでも観ていたかったです。庭師くんたちも、とてもユーモラスでかわいかった!ヴァラストロ、ゴーディオンと小柄なダンサーが当てられているのですね。

新日本フィルによるモーツァルトの演奏、そしてエレーナ・ボナイさんのピアノももうっとりするほど見事で、音楽もたっぷりと楽しみました。

金曜日はヘンな座席位置にいたために、上手が全然見えなかったけど、特にマチネは3階正面最後列の真ん中だったので、すごくよく見えて、作品の全体像が良くつかめました。オーチャードで最もコストパフォーマンスがいいのが、この3階席最後列だと思います。

「ル・パルク」は完成度が高くて、見るたびに発見があって、とっても気に入りました。残念なのが、パンフレットに、主役以外のキャストの名前すら書いていなくて、お馴染みのダンサー(ルナヴァン、ヴァラストロ、ゴーディオン、ベザールなど)以外の顔と名前が一致しなかったこと。POBのサイトでも、顔写真が載っているのはプルミエ以上なんですよね。パンフレットに、出演キャストの名前を載せるのは最低限の礼儀と思うのですが。

それと、楽天はやはり公演の仕切りが慣れていないようで、パンフレットを買うのにこんなに並んだことはありませんでした。(しかも、パンフレットのお金を払ったのに、販売スタッフがパンフレットを渡すのを忘れて結構大変でした。オーチャードホールのスタッフはとても親切で助かりましたが)

マチネとソワレの間、そしてソワレの後はいろいろな友達とバレエ談義ができてとっても楽しかったです。いつもの仲間、そして普段なかなか会えない友達まで!おまけに、客席で遠くからではあるけどローラン・イレールも見られたし。

明日はまた新国立で「ラ・バヤデール」、とても疲れたので「ル・パルク」の感想はまた改めて。

*********
とりとめもないエントリになってしまったので、テレビ情報など。

アメリカン・バレエ・シアター2008ブログによると、29日(木)のフジテレビ、めざましテレビで、ABTの加治屋百合子さんのインタビュー、そしてオープニングガラの映像が流れるそうです。
http://abt2008.seesaa.net/article/97654076.html

ABTのオープニングガラといえば、こちらのサイトで、公演後のパーティに参加したセレブの皆様の写真を観ることができます。名前を知っているのは、ドナルド・トランプとシガニー・ウィーヴァーくらいですが。それから、イリーナ・ドヴォロヴェンコとマキシム・ベルツェルコフスキー、ジュリー・ケント、パロマ・ヘレーラ夫妻の写真もあります。やっぱりイリーナはこういうパーティでは輝くばかりに美しいですね。
http://www.newyorksocialdiary.com/node/10042

*********

テレビといえば、日曜深夜というか月曜早朝に、以下の放映があります。

NHK BS2 クラシックロイヤルシート

クラシック ドキュメンタリー Bモード・ステレオ
マリインスキー・バレエのミューズたち
5月26日(月) 00時40分30秒~01時57分30秒 [1時間17分00秒]
[ 制作: 2006年, フランス ( Adesif Productions & Les Films du Tamarin ) ]

ボリショイ・バレエ& マリインスキー・バレエ 合同公演
5月26日(月) 02時02分00秒~04時39分30秒 [2時間37分30秒]

「マリインスキー・バレエのミューズたち」の感想はこちらです。

ちなみに、我が家のDVDレコーダーは、わずか3年使っただけというのに寿命が到来してしまったようです。使い倒しすぎたせいでしょうか。8割バレエ、映画とフィギュアスケートと音楽が残りという録画ディスクのライブラリーが500本を突破したくらいなので(苦笑)。大金欠中なので、買い替えられません。ボーナスまで待たなくては。

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2008/05/22

ABTのMETシーズンオープニング・ガラ続報

5月19日のABTのオープニング・ガラの記事と写真がNew York Timesに載りました。「スプレンデッド・アイソレーションIII」のイリーナ・ドヴォロヴェンコとマキシム・ベロツェルコフスキー、「ジゼル」のニーナ・アナニアシヴィリとアンヘル・コレーラ、「ドン・キホーテ」のジリアン・マーフィとイーサン・スティーフェル、「瀕死の白鳥」のディアナ・ヴィシニョーワ、「オネーギン」のジュリー・ケントとマルセロ・ゴメスのスライドショーもあります。
http://www.nytimes.com/slideshow/2008/05/20/arts/20080821_ABT_SLIDESHOW_index.html

記事自体は詳しいことは書いていませんが、Ballet Talkの書き込みなどを読むと、ジリアン・マーフィとマキシム・ベロツェルコフスキーは調子が悪かったようで、二人とも「海賊」への出演を降板しています。ジリアンは「ドン・キホーテ」の3幕PDDでフェッテを踊らなかったようです。心配ですね。白眉は、最後の演目「エチュード」でのアンヘル・コレーラのスーパーテクニックだったとのこと。

「オネーギン」は今年のMETシーズンでは上演されませんが、ガラで手紙のPDDが上演されたということは、来シーズンで予定されているのでしょうか?マルセロのオネーギン、ぜひとも観てみたいです。

ジャパンアーツのアメリカン・バレエ・シアター2008ブログにも、オープニング・ガラのレポートが載っています。
http://abt2008.seesaa.net/article/97376078.html

そしてその次の「海賊」の速報も。

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2008/05/17

加治屋百合子さん、ABTでギュリナーラデビュー

ABTのMETシーズンが来週月曜日から始まりますが、オープニング・ガラに続く最初のプログラムが「海賊」。

その「海賊」でキャストの変更が発表され、5月24日(土曜日)のマチネで、加治屋百合子さんがギュリナーラ役デビューとなります。この日は、メドーラがイリーナ・ドヴォロヴェンコ、アリがアンヘル・コレーラですが、コンラッドにはなんとコール・ドのコリー・ステアンズ、ランケデムにはジャレド・マシューズ、そしてビルバントは、マイアミ・シティ・バレエのプリンシパルだったのに今年1月にABTにコール・ドで加入したミハエル・イリインという新顔ばかりのキャストとなりました。

http://www.abt.org/performances/Calendar_Top3.asp

ミハエル・イリインは、ワガノワ・バレエアカデミー出身で、2002年のジャクソン・バレエ・コンクールでブロンズ・メダルを受賞している実力派なのだそうです。ABTも、ソリストが数人退団し、マラーホフがほとんど出演しなくなり、アンヘル・コレーラは出演はしているものの自分のバレエ団(スペインのコレーラ・バレエ)の設立で忙しい、となると若手の出番が増えてきますね。

「海賊」は7月のABT来日公演でも上演される演目。加治屋さんのギュリナーラを見られる可能性が高そうです。

(と思って来日公演のキャストを見たら、すでにギュリナーラ役って発表になっていたのね。ステラ・アブレラ、ミスティ・コープランド、シオマラ・レイエス。でもミスティ・コープランドも今回のMETでギュリナーラ・デビューだけど、彼女はテクニックはあるけどバレリーナにあるまじきほど、太い…)

5年ほど連続して、ABTのMETシーズンを観にNYへ行っていたのですが、今年は残念ながら観に行くことができません。来日公演を楽しみにします。

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2008/05/13

「英語でしゃべらナイト」ジリアン・マーフィ

今日放送の「英語でしゃべらナイト」で、プロモーションのために来日していたジリアン・マーフィ(ABT)が出演。押切もえさんとの対談でした。

http://www.nhk.or.jp/night/nex-20080512.htm

ジリアンはテレビで見ても、とても可愛くてきれい!バレリーナなので脚がとても筋肉質で、もえちゃんのほうが脚は細かったけど、目が大きくて色が白くて誰が見ても美人!でしたね。日本に桜の季節に来られたのがとても嬉しい、なぜならば、イーサン・スティーフェルと交際してちょうど10年なのだけど、ファースト・キスは桜の木の下で行ったから、なのだそうです。とてもロマンティックですね。彼との関係が、さらに自分のバレエを高めてくれるということで、本当に理想的なカップルという二人。率直に恋愛についてオープンに語れるのは素敵ですね。そして、いつも、心を込めてバレエを踊ることを心がけているとのことです。DVDで発売されている「白鳥の湖」の映像も少し流れました。

見逃した方、5月15日(木)深夜2:45~に再放送の予定があります。

ジリアンのインタビューは、チャコットのDance Cubeにも掲載されており、こちらでは、来日公演で踊られるトワイラ・サープによる新作や、出演している映画「センター・ステージ2」についても語られています。
http://www.chacott-jp.com/magazine/topics/65_1.html

*****

ついでに、今日はこのDance Cubeの更新日だったわけですが、
「パリは燃えているか」ではオペラ座の公演についてのレポートはなく、シルヴィ・ギエムとアクラム・カーン 『セイクレッド・モンスターズ』とハンブルク・バレエの『ヴェニスに死す』のレポートが載っていました。『ヴェニスに死す』の批評は面白かったのですが、間違いがあります。最初のキャスト表記では合っているのですが、文中でタジオ役をイヴァン・ウルバンって書いていますが、正しくはエドヴァン・レヴァゾフです。

それと、パリ編、ロンドン編に比べて著しくレベルの低いニューヨーク編ですが、今回、4月はマリインスキー・バレエのニューヨーク公演があったのに、そのことについて一言も触れていません。いいんでしょうか?この筆者の方、バレエにはあまり関心がないようですし、ダンスそのものもあまり知らないようですね。もっとダンスについて書ける人はいくらでもいそうなものですが…。

ロンドン編は、ロイヤルの新作『ラッシュズ』がとても面白そうですし、シュツットガルト・バレエの公演の記事も読み応えがありました。筆者のアンジェラ加瀬さんによる写真も素敵です。他の都市についても、このレベルのレポートが読みたいというのは贅沢でしょうか。

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2008/05/03

マリアネラ・ヌニェス&ティアゴ・ソアレスのサイン会/ジリアン・マーフィ、「英語でしゃべらナイト」出演

ゴールデンウィーク中で若干仕事に余裕があったので、仕事帰りにチャコットに寄って、ロイヤル・バレエのマリアネラ・ヌニェス&ティアゴ・ソアレスのサイン会に行って来ました。

マリアネラは顔が小さくてとても可愛らしく、ニコニコと愛想がよく親しみやすい感じ。ティアゴも、長身で写真よりずっとかっこよくて目がきれいな人でした。今年の夏に結婚するという二人だけど、アツアツという感じよりは、自然体で仲良しな雰囲気。サイン会終了後、若干の質疑応答がありました。

「シルヴィア」という作品について
マリアネラ:とても難しい役柄。ずっと踊りっぱなしで技術的にも難しいことを要求される上、それぞれの幕でキャラクターが変化するから。アーティスティックさを要求されます。アシュトンの作品であり、とてもロイヤルらしい作品です。
ティアゴ:とてもドラマティックな作品。3年前にこの作品がリバイバルされたときに、オリオン役のファーストキャストを与えられる幸運に恵まれました。踊っていてとても楽しい。それに、マリアネラと一緒に踊れるので、来日公演が楽しみです。
「眠れる森の美女」の方は、ロイヤル・バレエの75周年記念のプロダクションで誇りに思っています。

ロイヤル・バレエに入団したいと思った理由
マリアネラ:ロイヤルには素晴らしい歴史があり、レパートリーも、古典作品とともに、マクミランやアシュトンの作品があります。ダンサーだけでなく、コーチも素晴らしいです。アーティストとして成長させてくれる人たちです。
ティアゴ:ロイヤルはレパートリーが豊かで深く、素晴らしいダンサーがたくさんいます。自分は物語バレエが好きなので、ストーリー性を重視しているロイヤルにいます。

「シルヴィア」はとても踊りが多いバレエで、来日公演で3回も踊りますが、体力を保つ秘訣は?
マリアネラ:お寿司をたくさん食べて体力をつけます(笑)(お寿司が好物で、ロンドンでも、ティアゴにお寿司を食べに行こうと誘うことが多いそう)。他のプロダクションを上演している最中でも、「シルヴィア」のリハーサルを行っています。

プロポーズのエピソードは?
ティアゴ:マリアネラとは一緒に暮らしているし、仕事場も一緒なのでなんとか彼女を驚かせようと考えました。そして、「眠れる森の美女」のカーテンが閉まったときにプロポーズしました。

コヴェント・ガーデンの「眠れる森の美女」の公演中の忙しいときに、プロモーションのために来てくれた二人ですが、疲れた様子も見せず、とても感じがよく、素敵なカップルでした。

来日プロモーションの裏話が、NBSロイヤル・バレエのブログにアップされています。
http://www.nbs.or.jp/blog/0807_royal/
本当に朝から晩まで取材等のスケジュールが詰まっているようで大変ですね。二人は時間差で来日したようです。

***********
さて、来日プロモーションといえば、同じくチャコットでサイン会を開いたABTのジリアン・マーフィ
ABTの来日公演ブログでは、そんなジリアンが「英語でしゃべらナイト」の収録を行ったときの様子が紹介されています。押切もえさんと対談したんですね。
http://abt2008.seesaa.net/article/95413567.html

「英語でしゃべらナイト」
放映日:5月12日(月)午後11:00~ NHK総合テレビ 

※ニュースなどの影響により変更が生じる場合がございます。ご了承ください。

5月15日深夜<16日午前>2:45~ 総合テレビ 再放送予定

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2008/05/01

ダニール・シムキン、ABTにソリストとして加入 (5/3追記あり)

ここ数ヶ月噂になっていたことですが、ついにABTからオフィシャルにアナウンスがあったようです。(まだ公式サイトには出ていませんが、Ballet Talkにリリースが届いています)

DANIIL SIMKIN TO JOIN AMERICAN BALLET THEATRE AS SOLOIST
ウィーン国立歌劇場のドゥミ・ソリストだったダニール・シムキンが、ソリストとしてABTに2008年10月に加入します!
http://ballettalk.invisionzone.com/index.php?showtopic=27093&st=0&#entry225966

ペルミ、ヴァルナ、そしてジャクソンと3大コンクールで金賞を受賞したゴールデン・ボーイのダニール、今後の活躍が見逃せませんね。

ABTは近年、マラーホフが出演しなくなり、アンヘル・コレーラも自分のバレエ団の立ち上げの準備を行っている、イーサン・スティーフェルは怪我が多く、そしてホセ・カレーニョも今年40歳、フリオ・ボッカは引退と男性スターダンサーの出演が減っています。マキシム・ベロツェルコフスキー、マルセロ・ゴメス、そしてデヴィッド・ホールバーグやエルマン・コルネホに続く次代のスタートして、ダニールに目をつけたのでしょうね。

10月からの加入ということなので、今年の来日公演では観られませんが、ABTで活躍するダニールの姿が早く観たいです。先日は、全幕でのバジル・デビューも果たしたとのこと。

5/3 追記
ダニールのブログと、ABTのオフィシャルサイトにもアナウンスが掲載されました。

http://www.daniilsimkin.com/1/03/05/2008/american-ballet-theatre/

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=222

Ballet Talkのフォーラムでは、彼の加入をめぐってちょっとした論争が起こっています。

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2008/04/14

ABTのシティセンターシーズンはチューダー生誕100周年/バレエ・リュス100年

少し前になりますが、ABTの秋のシティセンターシーズンが発表されています。

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=221

2008年は振付家の故アンソニー・チューダー生誕100年ということで、METシーズンのオープニング・ガラにも「Judgment of Paris」という作品が上演されるのですが、October 21-November 2の秋のシティセンターシーズンで本格的なトリビュートが行われます。

オープニング・ガラで「ロミオとジュリエット」全編(チューダー振付は1幕もの)、10月31日のチューダー・トリビュート・ガラでは「Continuo」 、「リラの園Jardin aux Lilas」、「Romeo and Juliet」のパ・ド・ドゥ、「葉は色あせて」、「Judgment of Paris」そして「火の柱Pillar of Fire」が上演されるとのこと。

また、シーズンの中でも「リラの園」「葉は色あせて」「火の柱」が上演されます。

チューダーは特にABTと縁が深い振付家でしたが、なかなか地味な存在で、生誕100周年の今年もあまり目立った上演はありません。が、「リラの園」は深みのある素晴らしい作品です。ABTでは、「アメリカン・バレエ・シアター「スターの饗宴」」というガラを収録したDVDで、「葉は色あせて」の映像があります。とても美しい作品で、この映像で主演しているアマンダ・マッケローとジョン・ガードナーが今回、再振付を担当します。また、2004年のシティセンターシーズンでは、「火の柱」を観ました。シェーンベルクの「浄夜」に乗せた心理ドラマで、売れ残りになることを恐れ、衝動的に向かいの家の男に身を任せてしまうヒロインの役を、ジリアン・マーフィが熱演していたのが鮮烈でした。

ワシントン・ポストにて特集記事があります。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/04/03/AR2008040304206.html

このほかバランシンの「Ballo della Regina」「テーマとヴァリエーション」、トワイラ・サープの「Baker's Dozen」、「Brief Fling」、新作としてイリ・キリアンの「Overgrown Path」などが上演されます。

*******

ハンブルク・バレエの2008/9シーズンのところでも書きましたが、2009年はバレエ・リュス100周年なので、様々なイベントが予定されています。

ハンブルク・バレエのバレエ・リュス100周年記念公演「ニジンスキー」(5月19日)ほか、ニジンスキー版「春の祭典」の上演などバレエ・リュス関連作品上演。
http://www.hamburgballett.de/e/spielplan_08_09.htm

ボストンで2009年3月16日より23日まで、バレエ・リュスを記念したフェスティバルが開催されます。
http://www.ballets-russes.com/
ボストン・バレエのバレエ・リュスミックス・ビルは「牧神の午後」「薔薇の精」「春の祭典」を予定。2009年3月16日に開催されます。

ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館では、特別展が開催されます。(2010年予定)
http://www.vam.ac.uk/exhibitions/future_exhibs/diaghilev/index.html

ストックホルムのDansmuseetには、バレエ・リュスの膨大な衣装のコレクションがあり、2009年5月18日から11月 1日まで展覧会が開かれます。
http://www.dansmuseet.nu/english/dansmuseet/index.html?information=b-dansmuseet-eng.html

ニジンスキー版の「春の祭典」の復刻上演を最初に行ったジョフリー・バレエも、2009年2月19日から3月1日の予定で、「春の祭典」「結婚」を上演する予定です。.


他に米国のカンパニーでバレエ・リュス作品を予定しているところが多数あります。おそらく、ヨーロッパでも沢山上演されるのではないでしょうか。

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2008/04/02

ABTジリアン・マーフィのサイン会

会社がチャコットにわりと近いので、夕方抜け出して行ってきました。

ジリアンは背は高いのですが、ウエストは細い!抜けるように真っ白な肌に大きな瞳、赤みがかった金髪、お人形のように可愛い。一人一人と通訳を通して話し、とても感じがよかったです。

ちょっとしたトークもありました。七月の来日公演では「白鳥の湖」、「海賊」そしてトワイラ・サープの新作に出演。白鳥は先日のマリインスキーフェスティバルに出演、海賊のメドーラ役は男の子達とふざけられるし、強い役だしロマンチックだから好きとのこと。

トワイラ・サープの新作は、まだタイトルも未定。武道っぽいところやコミカルな部分もあるそうで。ファーストキャストはジリアンとイーサン・スティーフェル、エルマン・コルネホそしてパロマ・ヘレーラがメーンとのこと。ほかに、ステラ・アブレラとゲンナディ・サヴェリエフ、8組のカップルが登場するそうです。

年間どれくらいの舞台に立つのかという質問に対しては、メトシーズンは週に8公演、8週間行われ、コール・ド時代は全部に出演、今は週に一、二回とのこと。芸術監督マッケンジーはゲスト出演も奨励してくれるそうです。2週間前にマリインスキーで白鳥の湖、先週はロサンゼルスで白鳥、来週はシカゴで「眠れる森の美女」と大忙し。

トレーニングとしては主に8時間のクラスレッスンですが、週に一回、今はやりのジャイロトロニクスに取り組んでいるそうです。

そしてバレエをするのに必要なアイテムとしては、まずレオタードは、毎日長い時間着るので、たくさん持っている。それからポアントはゲイナー・ミンデン。(ジリアンは広告にも出てますね)そしてベルリンに客演したときにマラーホフにプレゼントされたチュチュを愛用しているそう。それから欠かせないのが(ボーイフレンドである)イーサン。最後はお惚気で、とても可愛いジリアンなのでした。このイベントが終わったあとは、いっぱいチャコットで買い物をしたいと瞳を輝かせていました。

追記:ABTの来日公演公式ブログに、このサイン会のレポートが載っています。写真を見れば、いかにジリアンが可愛らしいかというのがよく判ると思います。マリインスキー公演で見かけたジリアンも、こんな感じでとても愛らしかったです。
http://abt2008.seesaa.net/article/92782948.html

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2008/03/24

ジリアン・マーフィのサイン会/マリインスキー国際フェスティバル/マリインスキー昇進情報

マリインスキー国際フェスティバルでの「白鳥の湖」も大好評だったABTのジリアン・マーフィがプロモーションのために来日し、4月2日に渋谷のチャコットでサイン会を開くそうです。サイン会だけでなくトークも聴けるとか。詳しくは下記サイトで。

http://abt2008.seesaa.net/article/90719676.html

ABT来日公式ブログには、ジリアン・マーフィ&アンドリアン・ファジェーエフの「白鳥の湖」のレポートも掲載されています(写真入)
http://abt2008.seesaa.net/article/90354141.html
同じABTのアンヘル・コレーラとヴィクトリア・テリョーシキナのレポートも、どうせなら掲載して欲しかったですよね。それともこれから載るのかしら?

なお、
http://www.sptimes.ru/index.php?action_id=2&story_id=25423
において、マリインスキー・国際フェスティバルの批評(ヴィシニョーワ&コールプ、マーフィ&ファジェーエフ)を読むことができます。

話はずれますが、ダンソマニさん情報によれば、テリョーシキナはマリインスキーのプリンシパルに昇進したとのことです。彼女の実力からすれば当然のことですけど。また、ロベルト・ボッレの代役でロパートキナの相手役を務めたエフゲニー・イワンチェンコもプリンシパルに昇進しました。そのほか、下記の通り、ノーヴィコワ、オブラススツォーワ、ソーモワ、ゴールプ、シクリャーロフらがファーストソリストに昇進しています。

http://www.forum-dansomanie.net/forum/viewtopic.php?t=1073&start=660&sid=e0cbe676ae5e23b4695031ccb8cc9635


Principaux

Viktoria Tereshkina
Evgeny Ivanchenko

1ers solistes

Olesia Novikova
Evgenia Obraztsova
Alina Somova
Irina Golub
Vladimir Shklyarov
Nikita Scheglov

2nds solistes

Yulia Bolchakova
Maxim Zyuzin
Anton Pimonov
Alexander Sergeev

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2008/03/07

アンヘル・コレーラの新カンパニー/ヴェロニカ・パルトABTを退団

先日、アンヘル・コレーラが故郷のスペインにバレエ・カンパニー、バレエ・デ・エスパーニャを設立しましたが、お友達のいちぞーさんが、このバレエ・デ・エスパーニャの取材にスペインのセゴビア州、ラ・グランハまで出かけられて、素晴らしいレポートを書いておられます。まだレポートは始まったばかりですが、アンヘル・コレーラのファンには必見の渾身のルポです。

http://blog.livedoor.jp/ichizo31/archives/cat_50240572.html

バレエ・デ・エスパーニャは2008年4月に正式に旗揚げされ、旗揚げ公演は2008年9月と発表されています。アンヘルは、このカンパニーの立ち上げのために、リハーサルや公演で忙しいさなかにも、芸術監督として走り回っているとのことです。このカンパニーに参加するために、ABTのソリストだった姉のカルメン・コレーラ、それからバーミンガム・ロイヤル・バレエの先日の来日公演にも参加していたイアン・マッケイとシルヴィア・ヒメネス夫妻もカンパニーを退団してきました。さらに、ABTから何人かの若手のダンサーが移籍し、日本人の大森和子さんもソリストとして参加することになっています。いちぞーさんのレポート、楽しみに待っています。

*******

ABTといえば、「ロンドン発バレエ・ブログ」さん経由で知ったのですが、Ballet.co.ukに掲載されたヴェロニカ・パルトのインタビューの中で、彼女がMETシーズン限りでABTを退団すると発言しています。絶世の美女で、マリインスキー仕込みの美しい上半身、叙情的でたおやかな表現が素敵だった彼女ですが、ここ一番に弱く、結局ABTを去ることになってしまったのは非常に残念です。昨年も新作の「眠れる森の美女」の初演オーロラに抜擢されているなど、プリンシパル候補と期待されていたのに。

2003年のMETシーズンで彼女が踊ったオデットは、その繊細で儚くドラマティックな表現で、今まで見たオデットの中でも非常に印象的なものでした。最近ペルミ・バレエのツアーにオデット/オディール役で客演していたりして、あれ?と思っていたのですがそういうことだったのですね。「ロミオとジュリエット」のキャピュレット夫人や、「ジゼル」のドゥ・ウィリなど、明らかにもったいない使われ方もされていました。身長が高いため、パートナーがほぼマルセロ・ゴメスに限られており、マルセロは、ジュリー・ケントが彼をお気に入りのパートナーとして「彼としか踊らない」と公演していたために、ヴェロニカの主演のチャンスが少なかったというのもあります。「マクミラン作品が踊りたい」と言っている彼女の、これからの活躍を祈ります。

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2008/02/21

ABTソウル公演

ABTは日本公演が終わったすぐ後に、韓国、ソウルで公演を行います。

世宗大劇場 (ソウル)

2008.7月 31日(木) ~8月 3日(日)

オープニングガラ(GALA)(Double Bill) : 7.31(木) 8pm
ドン・キホーテ : 8.1(金) 8pm/ 2(土) 3pm, 8pm /3(日) 4pm


*ガラ(GALA)(Double Bill) :
VIP 15万ウォン, R 10万ウォン, S 8万ウォン, A 5万ウォン, B 3万ウォン
*ドン・キホーテ :
VIP 20万ウォン, R 15万ウォン, S 10万ウォン, A 6万ウォン, B 4万ウォン

ガラの演目は、
Twyla Tharp/Danny Elfman 新作
Etudes(エチュード)
というダブルビル形式です。ABTによる「エチュード」ってどんな感じなんでしょう。横幅の広い、大きな劇場のようですが、チケット代は日本に比べるとだいぶお得な感じがします。

世宗大劇場 のサイトでは、ジリアン・マーフィとホセ・カレーニョが踊る動画(カスタネットのソロ、ジプシーの野営地でのバジルのソロ、夢の場面、3幕のヴァリエーション)を観ることができます。ホセさまが素敵です。キャストは3月に発表される予定。ポスターにはパロマ・ヘレーラを使っているので、パロマはきっと来ることでしょう。

http://www.sejongpac.or.kr/Performance/ProgramView.asp?pid=grpi2008073116&n_year=2008&n_mon=7&n_day=31

一応英語サイトもありますが、こちらにはまだ情報は何も載っていません。
http://www.sejongpac.or.kr/Eng_ver/


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2008/01/30

ABT来日公演 オールスターガラの内容

ABT オールスターガラの内容です。
http://www.japanarts.co.jp/html/2008/ballet/ABT/index.htm

7月17日(木)19:00

≪「ラ・バヤデール」 パ・ダクシオン≫
ミシェル・ワイルズ/デイヴィッド・ホールバーグ 
<振付:ナターリア・マカロワ 音楽:ルードヴィヒ・ミンクス>

≪「マノン」 パ・ド・ドゥ≫
ジュリー・ケント/マルセロ・ゴメス 
<振付:ケネス・マクミラン 音楽:ジュール・マスネ>

≪シナトラ組曲≫
ミスティ・コープランド/ホセ・カレーニョ 
<振付:トワイラ・サープ 音楽:フランク・シナトラ>

≪「白鳥の湖」第2幕のパ・ド・ドゥ≫
イリーナ・ドヴォロヴェンコ/マキシム・ベロセルコフスキー
<振付:ケヴィン・マッケンジー 音楽:ピョートル・チャイコフスキー>

≪「ドン・キホーテ」 パ・ド・ドゥ≫
ニーナ・アナニアシヴィリ/アンヘル・コレーラ 
<振付:マリウス・プティパ 音楽:ルードヴィヒ・ミンクス>

≪トワイラ・サープの新作≫ ※日本初演
パロマ・ヘレーラ/マルセロ・ゴメス/ジリアン・マーフィー/デイヴィッド・ホールバーグ
エルマン・コルネホ/イーサン・スティーフェル
<振付:トワイラ・サープ 音楽:ダニー・エルフマン>

7月18日(金)19:00

≪「ラ・バヤデール」 パ・ダクシオン≫
ミシェル・ワイルズ/デイヴィッド・ホールバーグ 
<振付:ナターリア・マカロワ 音楽:ルードヴィヒ・ミンクス>

≪「眠れる森の美女」 パ・ド・ドゥ≫
イリーナ・ドヴォロヴェンコ/マキシム・ベロセルコフスキー
<振付:ケヴィン・マッケンジー 音楽:ピョートル・チャイコフスキー>

≪「メリー・ウィドウ」 パ・ド・ドゥ≫
ジュリー・ケント/マルセロ・ゴメス 
<振付:ロナルド・ハインド 音楽:フランツ・レハール>

≪シナトラ組曲≫
ミスティ・コープランド/ホセ・カレーニョ 
<振付:トワイラ・サープ 音楽:フランク・シナトラ>

≪「海賊」 パ・ド・ドゥ≫
シオマラ・レイエス/アンヘル・コレーラ 
<振付:マリウス・プティパ 音楽:アドルフ・アダン>

≪トワイラ・サープの新作≫ ※日本初演
パロマ・ヘレーラ/マルセロ・ゴメス/ジリアン・マーフィー/デイヴィッド・ホールバーグ
エルマン・コルネホ/イーサン・スティーフェル
<振付:トワイラ・サープ 音楽:ダニー・エルフマン>

S\22,000 A\18,000 B\15,000 C\12,000 D\9,000 E\6,000


注目はニーナ&アンヘルの「ドン・キホーテ」パ・ド・ドゥと、トワイラ・サープの新作かな?

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2007/12/05

ジェニファー・アレクサンダー続報

ABTでは、訃報を公式サイトに掲載し、サイトのトップにジェニファーのプロフィール写真を掲げています。

ジェニファー・アレクサンダーの悲劇的な死を悼み、The Wingerで同僚ダンサー、マシュー・マーフィがジェニファーの追悼コーナーを作りました。
http://thewinger.com/words/2007/jennifer-alexander/

先日のシティセンターでのバックステージでの写真、それから「ジゼル」のバチルド役、フリオ・ブラガド=ヤングと一緒に写っている「白鳥の湖」のチャルダッシュの美しい写真が掲載されています。追悼の言葉をどんどん書き込めることになっています。ABTに入団する前に所属していたロイヤル・ウィニペグ・バレエのプリンシパル、タラ・バートウィスルや、ABTのバレエミストレスのスーザン・ジョーンズ、「海賊」「ライモンダ」の改訂振付を行ったアンナ・マリー・ホームズなどが涙を誘う追悼文を書き込んでいます。

マシューによれば、コール・ドのダンサーはよく手入れされた機械にたとえられるとのことです。その中でもABTは最も重要な部品の一つを失ったことになり、もう二度と同じようにはならないということ、それだけの大きな損失だったということです。13年間も在籍していた彼女は、コール・ドでもリーダー的な存在で若手を指導していたとのことです。

Ballet Talkでは、ジェニファーの兄がメッセージを残しています。

なお、New York Postの記事では、新しい情報が入っています。フリオの怪我は足の骨折で、生命には別状がないとのことです。再び踊れるように回復できるよう祈るばかりです。もう一人同乗していたダンサーは、若手のNicole Granieroで、「くるみ割り人形」のゲストで踊っていたのは彼女でした。ジェニファーはフリオの付き添いだったようです。

そして悲報を聞いたダンサーたちは、ブロードウェイ19丁目のABTの本拠地の廊下で声を上げて涙に暮れていたとのことです。ダンサーはカンパニーのメンバーにとっては家族のようなものだったとのことで、計り知れない悲しみであることでしょう。

今月ワシントンDCで上演されるABTの「くるみ割り人形」はジェニファーに捧げられたものになるそうです。

私もコール・ドで踊るジェニファーは何回も観ていますし、コケティッシュな魅力に魅き寄せられていました。特に「ジゼル」の美しく優雅で少し高慢なバチルド役は非常に印象的でした。彼女の出演日は見逃してしまったのですが、昨年のシティセンターで上演されたアニエス・デ・ミル振付の「Rodeo」では、主役のじゃじゃ馬娘を踊っていたとのことです。また今年は「葉は色あせて」にも出演していました。シティセンターの楽屋裏でも、幸せそうな笑顔が印象的でした。来日公演でもう観ることができないと思うと、ちょっと耐えられないくらい悲しいです。若く美しく、そして幸せの絶頂にあった人の死は本当に悲しいことですね。フリオの心と体の傷が癒されますように。

追記:写真家のGene Schiavoneさんのサイトで、ジェニファーを追悼したギャラリーが開設されています。フリオとのリハーサルの写真、「ジゼル」のバチルド、「オテロ」、「ラ・バヤデール」(影の王国)、「白鳥の湖」(白鳥のコール・ドと花嫁候補)、「シンデレラ」(クデルカ版)の美しい写真があります。

さらに追記:New York Timesに事故と、二人についての詳しい記事が載っています。
http://www.nytimes.com/2007/12/05/nyregion/05dancers.html?_r=1&ref=nyregion&oref=slogin

医師とABTのエグゼクティブ・ディレターの話では、フリオは脚の骨折をしたものの、踊れるようにはなるだろうとのこと。ABTにも復帰する予定だそうです。なお、コメントをしたフリオのお父さんはオーケストラの指揮者をしているそうで、今年の春には父の指揮するオーケストラをバックに二人が踊ったこともあったそう。

ジェニファーの出身地、カナダのカルガリーの新聞にも記事が載りました。
http://calsun.canoe.ca/News/Alberta/2007/12/05/4708434-sun.html

12/7追記
ABTの同僚デヴィッド・ホールバーグからの追悼エントリです。どれだけ、ジェニファーが同僚たちに愛されていたかがよくわかります。
http://thewinger.com/words/2007/jenny-alexander/
ここにも、美しい写真が何枚か掲載されています。高い評価を得た「緑のテーブル」を見逃したのが本当に残念です。もう二度と彼女をこの作品で見ることができないわけですから・・・。

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2007/12/04

ABTのバレリーナ、ジェニファー・アレクサンダーが交通事故死

ニュージャージーの新聞によると、12月2日、ABTのコール・ドのダンサー、ジェニファー・アレクサンダーがゲスト出演した「くるみ割り人形」の公演の帰りに交通事故に遭い、亡くなったとのことです。
http://www.northjersey.com/page.php?qstr=eXJpcnk3ZjczN2Y3dnFlZUVFeXk1MCZmZ2JlbDdmN3ZxZWVFRXl5NzIyOTM3MiZ5cmlyeTdmNzE3Zjd2cWVlRUV5eTM=

もう一つ記事
http://www.nj.com/news/index.ssf/2007/12/american_ballet_dancer_killed.html

現地は寒く道路が凍結しており、事故の詳細は不明ですがスリップした車が何台も巻き込まれた衝突だったとのこと。対向車の乗客も一人亡くなり、また同乗していたやはりABTのコール・ド・バレエのダンサーでジェニファーの夫フリオ・ブラガド=ヤングも重傷を負ったとのこと。他にも、ダンサーが同乗していたようです。

ジェニファー・アレクサンダーは35歳というベテランですが、とても美人でほっそりとスタイルが良いダンサーでした。「ジゼル」のバチルド姫や「ラ・シルフィード」のエフィ、「シンデレラ」の仙女、「海賊」の海賊女のリーダー、「真夏の夜の夢」のハーミアなどソリスト的な役を踊ることも多く、魅力的なバレリーナでした。映画「センターステージ」にも出演しています。よく舞台で見かけたので、悲しくて仕方ありません。かなりショックを受けています。ご冥福を心からお祈りします。

また、フリオ・ブラガド=ヤングは、「真夏の夜の夢」のDVDでボトムを踊って人気を博し(ポアントワークが見事でした)、「ドン・キホーテ」のガマーシュやサンチョ・パンサなどで活躍している、端正ながらも演技力も備えた若手ダンサーです。この二人は、今年の7月に結婚したばかりとのことで、あまりの悲劇に言葉もありません。怪我がキャリアに影響を及ぼすことのないよう、回復を祈っています。

追記:ABTの公式に訃報が出ています。トップにポートレート写真も。

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イーサン・スティーフェル、映画「センターステージ」続編撮影中

ABTのイーサン・スティーフェルのほかジュリー・ケント、サシャ・ラデツキーらが出演してバレエファンに話題となった映画「センターステージ」の続編「Center Stage 2」が現在ヴァンクーバーで撮影中と、アメリカのバレエ雑誌Dance Magazineが伝えています。公開は2008年の予定。監督は「ドリームガールズ」の助監督を務めたSteven Jacobson。

イーサン・スティーフェルは「センターステージ」に続き、続編にも同じプレイボーイの役で出演するそうで、ダンサー兼教師として登場するとのこと。ヒロインはRachele Smithという新人で、小さな町からニューヨークのバレエスクール(SABがモデル)に入学し、バレエのほかヒップホップも好きであるためにクラスメートにいじめれる役だとか。そして、イーサンもこの映画でヒップホップも踊るそうです。

「ファンタスティックだったよ!成功しているかどうかはわからないけど、他のダンサーとのコラボレーションは素晴らしかった。このようなまったく新しいことを学べるのは、僕の現時点のキャリアにとっても、チャレンジでありエキサイティングだったと思う」とはイーサンの弁。

「センターステージ」では、イーサンとジュリーの「ロミオとジュリエット」バルコニーシーン、「スターズ・アンド・ストライプス」そしてウィールダンの振付作品などバレエシーンがふんだんに登場しましたが、今回も期待できるかもしれません。他にはどんなダンサーが出演するのか、楽しみです。「センターステージ」のヒロイン、アマンダ・シュルは結局サンフランシスコ・バレエを辞めてしまいましたが、共演したゾーイ・ザルダナはこの作品がきっかけで「パイレーツ・オブ・カリビアン」「ターミナル」、それから現在のGAPの広告に出演したりして売れっ子になっています。また、サシャ・ラデツキーも現在はABTのソリストとして大活躍中です。

*******
他に話題としては、デンマーク・ロイヤル・バレエの「くるみ割り人形」(ケネス・グレーヴ振付の新作)の12月9日の公演に、パリ・オペラ座のアレッシオ・ガルボーネがゲスト出演するというニュースがありました。アレッシオは他にも、ローマ歌劇場バレエで「ペール・ギュント」(ツァネラ振付)に出演したり、Maggio Fiorentina で「ラ・シルフィード」のジェームズ役を踊ったり、ロベルト・ボッレのガラに出演したりと、オペラ座を休んでいる間も精力的に活動しているようです。貴重なクラシック要員なので戻ってきて欲しいですけどね。

センターステージセンターステージ
アマンダ・シュール.イーサン・スティーフェル.ピーター・ギャラガー ニコラス・ハイトナー

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2007/11/26

ABT2008年来日公演速報

いつもお世話になっている日々これ口実さんに教えていただきましたが、いつのまにかこんなサイトができていました。

アメリカン・バレエ・シアター 2008
http://abt2008.seesaa.net/

ここに、来年の来日公演のチラシ画像が載っています。(セクシーなカレーニョさんのアリ)

Flyer

それによると、

アメリカン・バレエ・シアター  3年ぶりの来日!!
2008.7.17[THU] ⇒ 25[FRI] 東京文化会館

≪ABTオールスター・ガラ≫
7.17(木) 18(金)
≪海賊≫
7.19(土) 20(日) 21(月・休)
≪白鳥の湖≫ 
7.23(水) 24(木) 25(金)

2008年2.17(日)一斉前売開始!

ということだそうです。


男達が舞う≪海賊≫

ロットバルトが2人!?何かが違う!≪白鳥の湖≫

というコピーは、かなり笑えますね・・・。

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2007/11/20

ABTの新作「CtoC」の動画/ケネス・グレーヴ

ブルームバーグで放映された、ABTの秋の新作「C to C (Close To Chuck)」を紹介する番組が、ABTのサイトを経由して見ることができます。(ダウンロード可能)

http://204.141.36.103/videoclips/MuseNews2007b.mov

フィンランド人振付家のヨルマ・エローによる作品で、音楽はフィリップ・グラス、そしてアーティスト、チャック・クロースの美術がフィーチャーされています。タイトルからもわかるように、クロースへのオマージュというか、友情を表現した作品。フィリップ・グラスの曲名も、「A Musical Portrait of Chuck Close」。フィリップ・グラスの肖像も、背景画の一つとして使われており、逆にダンスによるクロースの肖像画を描いたという作品です。クロースは病気で身体が麻痺をしてしまっていながらも創作活動に取り組んでいるそうで、そのあたりの苦悩も、今回の作品に表現されているとか。クロースの作品も、グラスの音楽も、そしてエローの振付も、小さな断片を集めてひとつの作品にしていくという共通点があります。

ヨルマ・エローといえば昨年の新作「Glow-Stop」が大変不評だったのですが、今回の作品も、映像を観る限りでは、フォーサイスとキリアンを足して2で割ったような感じで、オリジナリティは希薄そうですが、作品全体を観てみないとなんともいえないわけで。スカートのような衣装はとてもファッショナブルでいい感じ。でも、何よりも目の覚めるようなスーパーテクニックを見せてくれるエルマン・コルネホに驚かされます。ほかにマルセロ・ゴメス、ジュリー・ケントらの踊りを観ることができます。

The Wingerで、コール・ドのマシュー・マーフィ君による練習風景の写真なども見られます。
http://thewinger.com/words/2007/inside-890-close-to-chuck-craig-and-jackie-part-one/
http://thewinger.com/words/2007/inside-890-close-to-chuck/


全然話はかわりますが、フィンランドといえば、デンマーク・ロイヤル・バレエのプリンシパル、ケネス・グレーヴがフィンランド国立バレエの次期芸術監督(2008年8月より)に任命されたそうです。2007年シーズンの終わりに、ダンサーは引退されてしまうようです。ゼナイダ・ヤノウフスキーの相手役としてロイヤル・バレエにもたびたび客演していた、長身で素敵なダンサーだったので、40歳になる前の引退は残念です。

http://www.operafin.fi/index.asp?polku=218;219;700;;2

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2007/10/31

ABT 2008年METシーズンラインアップ

ABTの2008年METシーズンラインアップ公式発表が出ました。5月19日から7月12日まで公演が行われます。

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=207

新作として、オレンジ・カウンティ・パフォーミング・アーツセンター(OCPAC)との共同制作、トワイラ・サープ振付による作品があるそうです。音楽は、「シカゴ」「チャーリーとチョコレート工場」「シザーハンズ」など映画音楽や「デスパレートな妻たち」「シンプソンズ」で有名なダニー・エルフマンにより新たに作曲されるとのこと。(エルフマンがバレエ音楽を作曲するのは初めて)そして衣装は、「In The Upper Room」と同じ、ノーマ・カマリ。プレミアは7月3日です。

リバイバルとしては、ハロルド・ランダーの「エチュード」(トワイラ・サープ作品との同時上演)と、「メリー・ウィドー」。4月のマリインスキー・バレエのニューヨーク公演でも「エチュード」が上演されるので、比べてみることができますね。

それ以外の上演作品としては「海賊」「白鳥の湖」「ドン・キホーテ」「眠れる森の美女」「ラ・バヤデール」「ジゼル」とのこと。注目キャストとしては、「ジゼル」の初日がニーナ・アナニアシヴィリアンヘル・コレーラが主演するということですね。ニーナのジゼルは見たことがないので、一度見てみたいと思うのですが。初日は7月7日なので、おそらくこの「ジゼル」でシーズンを終えた後、来日公演となるものと思われます。

出演予定のプリンシパルは、ニーナ・アナニアシヴィリ、マキシム・ベロツェルコフスキー、ホセ・カレーニョ、アンヘル・コレーラ、エルマン・コルネホ、イリーナ・ドヴォロヴェンコ、マルセロ・ゴメス、デヴィッド・ホールバーグ、パロマ・ヘレーラ、ジュリー・ケント、ジリアン・マーフィ、シオマラ・レイエス、イーサン・スティーフェル、ディアナ・ヴィシニョーワ、ミシェル・ワイルス。

ヴィシニョーワは出演しますが、マラーホフの名前が見当たりませんね。

もう一点気になるのは、ロベルト・ボッレが先日の「エトワール達の花束」の時のダンスマガジンのインタビューで、またABTに呼ばれたと言っていたのですが、現在のところは予定されていないということです。まだ、半年以上先のことなので、調整中なのかもしれませんが。

来年はABTの来日公演があるので、多分METシーズンには行かないと思いますが、「ラ・バヤデール」は観たいんですよね。イリーナ・ドヴォロヴェンコのガムザッティが観たいです。去年は、ニーナがニキヤを踊りましたが今年も出演するのかしら?それと、ロベルトがゲスト出演するのだったら、踊り慣れたマカロワ版のバヤデールが一番可能性が高いのではないかと思われます。

それ以外の演目は正直なところあまり惹かれません。「ラ・バヤデール」と、あまり評判のよろしくない「眠り」以外は全部ABTで観たことがある演目というのもありますが。フェリが引退してしまったことで、マクミラン作品はもうしばらく上演されない気がします。マクミラン作品がないとすると、NYまでABTを観る動機付けが相当減ってしまったというか、これからはロンドンに行ったほうがいいのかなって気がしてしまいます。新作がトワイラ・サープ&ダニー・エルフマンだったり、「眠り」が出来の悪いディズニー風らしいということだったり、どうもABTの方向性って最近特に変になってきている気がします。

オープニング・ガラは5月19日とのことです。まだ半年以上先ですが、ニュースが楽しみです。

なお、現在ABTはシティセンターで秋のシーズンが上演中です。チューダーの「葉は色あせて」の写真がとても素敵なので、これは観てみたかったな。直接チューダーに振り写しをされたアマンダ・マッケローが指導をしているのだそうです。

Lafkentgomes7lg


参考記事
http://www.voiceofdance.org/Insights/insights.trans.col.cfm?LinkID=38500000000000351

後、美しいスライドショーがNew York Timesで見ることができます。

ミルピエとイーロによる新作
http://www.nytimes.com/2007/10/29/arts/dance/29amer.html?_r=1&oref=slogin

「葉は色あせて」「Ballo Della Regina」のレビュー。
http://www.nytimes.com/2007/10/30/arts/dance/30maca.html?_r=2&oref=slogin&oref=slogin


追記:キャスティングも出ていました。
http://www.abt.org/performances/Calendar_Top3.asp
をご覧ください。

今シーズン、エルマン・コルネホがようやくMETで王子様デビューします。6月11日マチネの「ドン・キホーテ」、6月18日ソワレの「眠れる森の美女」、7月10日の「ジゼル」です。相手役はすべて、シオマラ・レイエス。

また、数日、TBA(キャスト未定)の日があります。6月18日マチネの「眠り」6月26日の「ラ・バヤデール」などです。このあたり、ゲストが入ってくる可能性があるかもしれませんね。なんともいえませんが。ニーナは、「ドン・キホーテ」、「白鳥の湖」、「ジゼル」を踊ります。すべてアンヘル・コレーラがパートナーです。

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2007/10/03

FALL FOR DANCEで加治屋百合子さんメドーラ・デビュー

休むといいつつ、携帯でエントリを上げてみました。ご心配をおかけしています。


恒例となったニューヨーク秋のダンスイベントFALL FOR DANCE。世界中のトップカンパニーの小品がなんと10ドルで観られるというお得感からすごいチケット争奪戦が繰り広げられたようです。

先日はマリインスキー・バレエのイスロム・バィムラードフとエカテリーナ・コンダウローワによる「ミドル・デュエット」が絶賛されていました

そしてNew York Timesのこの記事に、いきなり加治屋さんの写真登場。(NYTはこのたび有料サービスを終了、すべての記事が無料で見られるようになりました)

ABTは「海賊」のPDDでFALL FOR DANCEに参加。アリにエルマン・コルネホ、そしてシオマラ・レイエスの代役として加治屋百合子さんがメドーラを踊りました。(シオマラちゃんは、夏の怪我が長引いているのでしょうか?ちょっと心配です)

加治屋さんは急きょの代役で準備不足のところもあったようです。しかしながら、小柄なのにシティセンターの舞台が狭く感じられるほどの大きな跳躍など完璧なテクニックを誇り、ヌレエフの再来と評されたエルマン以上の大喝采を浴びたとのこと。ガラとは言えABTでのメドーラ・デビューは大成功だったようで、批評家アレイステア・マッコーリー氏にも褒められています。特にフェッテは素晴らしかった様子。
素晴らしいことですね!ABTの全幕「海賊」で加治屋さんのメドーラが観られる日も遠くないのかもしれません。


なお、DANZAの最新号に加治屋さんのインタビューが掲載されています。プロフィールのお写真はちょっとお化粧が濃すぎますね。とても可愛い方なのに。

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2007/08/27

朝日新聞にフェリインタビュー/婦人公論に加治屋百合子さん

朝日新聞の8月27日(月)夕刊に、アレッサンドラ・フェリのインタビューが載っていました。カラー写真つき。内容はasahi.comで読めます。

http://www.asahi.com/culture/stage/theater/TKY200708270181.html

印象的なのは、二人の娘さんについて、
「2人ともバレエが好きで、よく劇場に来ましたが、疲れた私の姿を見たせいか、ダンサーになる気はないみたい。母親として励まし、成長をしっかり見守りたい」 との言葉。ABTでの引退公演でも、去年のフリオ・ボッカの引退公演でも、愛らしい姿を見かけた二人の娘さんたちは、そう思っていたのですね。


shushuさんのサイトで教えていただきましたが、「婦人公論」では、最近ソリストに昇格したABTの加治屋百合子さんが、作家の角田光代さんと対談をしています。

角田光代の「ヒミツの話は蜜の味」
ゲスト= 加治屋百合子
10歳のとき、日本に帰るよりバレエを選びました

角田さんはバレエそのものは詳しくないようですが、このような雑誌の場合、そういう方によるインタビューの方が、一般人にわかりやすい視点の記事になるような気がしました。

ABTに入ってからよりも、そこに至るまでの話が多く登場し、特に10歳で上海バレエ学校に入学してからローザンヌコンクールでスカラシップを獲得するまでの苦労話について詳しく語られていました。今でこそ上海は、近代都市に生まれ変わったけど、当時はネズミが走り回る校舎、トイレも中国式で扉がなかったこと、冷たい水しか出なかったこと。身体が堅かったため一年間はストレッチばかりやっていたこと、早朝から夜遅くまで稽古に励んだこと、また唯一の日本人だったために言葉や差別があったことなど。テレビ「情熱大陸」に出演した時にも気の強さの片鱗が登場していましたが、並大抵の苦労ではなかったようで、本当に根性の人です。ローザンヌに出場した後、本当はロイヤルに留学したかったけど、ロイヤルはその年は男性を欲しがっていたため、カナダ国立バレエ学校を紹介されて留学したとのこと。中国では猛烈に身体を動かしていたのでいくら食べても太らなかったのに、カナダでは食事の関係もあって太ってしまったこと。そして入団したABTでは、さまざまな国からのダンサーがいるために、差別が無く、気持ち的にはとても楽だという話も面白かったです。

加治屋さんは、跳躍力があるために、そのようなテクニックを多く駆使する役が多いとのこと。たしかに、「ラ・バヤデール」の影の王国のヴァリエーション、「ドン・キホーテ」の花売り娘、「白鳥の湖」のパ・ド・トロワなどの持ち役は、跳躍が多いというわけですね。多分、違った持ち味、たとえば叙情的な役なども踊れるようになれば、きっとさらに飛躍できるんじゃないかって気がします。クラシック・バレエが好きということなので、きっと来年のABTの来日公演でも大活躍することでしょう。

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2007/08/06

ABT退団情報

ABTの公式サイトのダンサープロフィールが更新され、先日昇進が発表された、加治屋百合子さんはじめ5人の新ソリストがソリストの欄に移動しています。

一方、ソリストの欄から消えたのがカルメン・コレーラとヘスス・パストール。

カルメンは、先日紹介したいちぞーさんによるアンヘル・コレーラのインタビューにある通り、弟アンヘルの新カンパニーに移籍したものと思われます。

一方ヘススは一体どこへ?謎です。
ABTもロイヤルみたいに退団情報を公式発表してくれるといいんですけどね。

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2007/08/02

必読!アンヘル・コレーラのインタビュー記事

いちぞーさんのブログ「やめられないのよ、追っかけは」で、いちぞーさんによるアンヘル・コレーラの独占インタビューが掲載されています。(英語版はこちら

このインタビューが本当に面白いので、今回のグルジア国立バレエ「ドン・キホーテ」でアンヘルくんの虜になったみなさん、そして今回残念ながら見逃したけど、評判の高さを聞いて次回は観たいと思ったみなさん、ぜひ読んでくださいね。ファンならではの視点で、雑誌などのインタビューではわからないアンヘルくんの素顔が伺えます。

来年旗揚げを予定しているBallet de Espanaについて、今年のメトシーズンについて、更には一緒に踊ったラリ・カンデラキさんの印象についてなど語られています。アンヘルくんの写真もあります。

今回の来日公演について
http://blog.livedoor.jp/ichizo31/archives/54721442.html

自ら立ち上げたカンパニー、Ballet de Espanaについて
http://blog.livedoor.jp/ichizo31/archives/54722131.html

ABTとの今後の関係やニーナ・アナニアシヴィリ、ディアナ・ヴィシニョーワとのパートナーシップについてhttp://blog.livedoor.jp/ichizo31/archives/54733447.html


Ballet de Espanaですが、かなり強力なメンバーを集めたようです。すでに他のインタビューでも言明しているレティシア・ジュリアーニをはじめ、アンヘルの姉カルメン・コレーラが入団。ゲスト・プリンシパルにはABTのエルマン・コルネホ。それから、新国立劇場バレエの「カルミナ・ブラーナ」に客演したバーミンガム・ロイヤル・バレエのイアン・マッケイ(とてもハンサムな方ですね)、そして、今週末のゴールデン・バレエ・コースターに出演するシンシナティー・バレエのアディアリス・アルメイダ(Adiarys Almeida)とジョセフ・ガティ(Joseph Gatti)。プリンシパルは合計8名とのことです。期待できそうな布陣ですね。また、ロイヤル・バレエスクールの今年の卒業生5名がこのカンパニーに入団すると発表されています。

詳しくは、インタビュー本文をお読みください。よくバレエ雑誌のインタビューを読んで、「そんなどうでもいいことなんか聞かないで、どうして肝心なことを聞いてくれないの」と思うことがありますが、こちらのいちぞーさんのインタビューは、聞きたいことをきちんと聞き出してくださった、痒いところに手が届く素晴らしいものです。

故郷のスペインに、高い水準のクラシック・バレエ・カンパニーを作ろうと何年もの間奮闘してきたアンヘルの努力は並大抵のものではありません。ぜひアンヘルを応援し、このBallet de Espanaの来日が実現するよう、応援したいですね。

カンパニーについての追加情報はこちらへ(英語)

******************
なお、このインタビューで明らかになりましたが、来年春のABTのMETシーズンの演目は『ジゼル』、『ドン・キホーテ』、『海賊』、『ラ・バヤデール』、『眠れる森の美女』、『メリー・ウィドウ』、そして『白鳥の湖』となります。
今年の演目とかなり入れ替わりますね。また、秋のシティセンターシーズンには、アンヘルは出演しません。

その代わり、Kings of The Danceのロシアでの公演にアンヘルは出演します。共演は、イーサン・スティーフェル(ABT)、ヨハン・コボー(ロイヤル・バレエ)、ニコライ・ツィスカリーゼ(ボリショイ・バレエ)と豪華この上ありません。このメンバーで日本に来て欲しいですね。

モスクワ 10月28日~10月31日
ペテレスブルグ 11月2日
パーム 11月7日~8日
ノボシビリスク 11月10日~11日

こちらも詳しくはいちぞーさんのエントリへ。

※今年上演されて、来年上演されないのが『マノン』、『ロミオとジュリエット』、『オテロ』、『真夏の夜の夢』、『シンデレラ』です。フェリの引退でマクミラン作品が上演されなくなってしまうのと、観客動員(『オテロ』、『真夏の夜の夢』は入りが良くなかった)などを考えて、ということでしょうね。しかしマクミラン好きの私にとっては少々残念なラインアップです。『海賊』、『白鳥の湖』は来年の来日公演で上演予定ですし、現地に行ってまで観たいと思うのは『ラ・バヤデール』くらんですね。

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2007/08/01

写真集 「Alessandra Ferri  A Farewell Tribute」

6月にABTのフェリの引退公演に行った時に、アレッサンドラ・フェリの新しい写真集Alessandra Ferri A Farewell Tribute (ご主人ファブリッツィオ・フェリが撮影)が売っていました。 全44ページ。

Metguild_store


ファンには必見です。1996年頃から今までのいろいろな写真があります。「ジゼル」「マノン」「ロミオとジュリエット」のドラマが伝わってきそうな写真から、ヌード写真集「Aria」からも何枚か、それから天使のように可愛い娘さん二人の写真など、家族との幸せそうな写真。かけがえのないパートナーたち・・・フリオ・ボッカ、ロベルト・ボッレ、デズモンド・リチャードソン。そしてスティングとの写真、お腹の大きな写真などバラエティに富んでいます。

特に印象的なのは、一番最後のページにある「椿姫」の写真。2007年と最近撮影されたものですが、白いドレスに身を包んだフェリの美しいこと。

ファブリツィオ・フェリは有名なファッションカメラマンとのことで、陰影を巧みに使った、ドラマティックな雰囲気あふれる素敵な作品や、深みのある色彩の写真を撮られる方です。ABTの2008年のカレンダーや、最近のABTのパンフレットやポートレート写真も撮影されています。

雑誌DDDの記事に依ると、この写真集は「エトワール達の花束」公演会場でも売るみたいです。45ドルと少なめのページ数の割りにちょっと高価だったので、日本ではいったいいくらになるんでしょうか。

追記:エトワール達の花束公演では、売っていませんでした。なお、この公演、パンフレットの販売もありません。無料で簡易版のパンフレットが配布されていました。

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2007/07/31

6/23 Soiree ABT Romeo and Juliet (Ferri Farewell)Part2

感想の前にニュースです。

「エトワール達の花束」のブログで、フェリはじめ出演ダンサーたちの記者会見の模様が紹介されています。
http://blog.fujitv.co.jp/ferri-bolle/archives/51024194.html
そして、その記事によると、明日の朝(7月31日(火)あ、もう今日ですね)のフジテレビ、めざましテレビでこの記者会見の模様が流れる予定だとのことです。
情報番組なので、100%放映されるかどうかはわからないと思いますが、とりあえず録画予約を入れておきました。

********************

長らくお待たせしてしまってごめんなさい。なかなか感想を書くまとまった時間がないまま、時間が経過してしまいました。今週末には、ついに「エトワールたちの花束」公演も控えているので、いい加減、書き終わらなければなりません。記憶も薄れてきちゃって、あまり細かいところまで覚えていないので、よろしければamicaさんのレポートも併せてどうぞ。

Part 1はこちら

1幕6場、バルコニーシーン。

月明かりの下、バルコニーに浮かびあがるフェリのシルエット。キャピュレット家での宴で出逢ったロミオのことを思い出し、幸福感と甘い余韻をにじませながらまどろみ、腕を上げ、月の光を浴びて少し身体を傾けさせる。草の香りが匂いたつようだ。前の日に観たジュリー・ケントは、ここで身体をくねらせすぎていたのが、生娘らしくなくて違和感を感じさせたのだが、フェリからは、ただただ清らかでほのかな、軽い熱を帯びた恋心が伝わってくるだけ。

そこへ、マントを翻して駆けてくるロミオ。ロミオに大切なのは、疾走感と熱情。だから、このシーンでどのように走ってくるのかがとても大切。良いロミオ役者はここが素晴らしく、アンヘル・コレーラ、マルセロ・ゴメス、フリオ・ボッカ、彼らは皆、この走る姿が美しい。(有望なロミオダンサーのフリーデマン・フォーゲルはここでの走り方がもう少し上手になって欲しい)そしてもちろん、ロベルトの駆け寄ってくる姿も、2歳馬のサラブレッドのように、少年らしさも残しながらも雄雄しく、甘やかさもありながらも凛々しく美しい。ジュリエットはロミオの姿に気がつき、ここでも、まるで軽い電流に打たれたかのよう。バルコニーの上のジュリエットと、その下に立つロミオは、しばし見つめあう。片時もお互いから視線を外したくないという想いで、まるで見えない糸でつながっているかのよう。バルコニーから足取りも軽やかに駆け下りるジュリエット。もう待ちきれない、とばかりに全速力で走り寄る。二人並んでしばし佇み、ドキドキする心臓をそっと触らせるジュリエット。そしてパ・ド・ドゥが始まる。

まずはロベルトの美しいアティチュードから始まるソロ。この姿勢のフォルムは完璧なまでの美。アンヘルのように超高速のピルエットや高く舞い上がるトゥール・アン・レールはないけれども、一つ一つの軌跡は、奇跡ともいえるほど美しい線を描いていき、熱情がほとばしる。ジュリエットを逆さまにしてのリフトでは、フェリの脚の、素晴らしい曲線美を堪能する。折れそうなほどしなやかに反る柳のような背中の柔軟性は、DVDとなっているアンヘル・コレーラとの共演のときと少しも変わっていない。そしてなんと言っても素晴らしいのが、ロベルトのサポート。バルコニーシーンでは本当にさまざまなリフトが登場し、どれも非常に難しいものである。恋の熱に舞い上がらんばかりの二人の想い、高揚感、熱情を表現するのに、これらのリフトが大きな効果を果たしているわけだ。ロミオが正座するかのように跪き、背中を反らせたジュリエットをリフトするところでは、通常、ジュリエットは片方の腕をロミオの肩に乗せて自分の身体をサポートする。そして残った片腕で、浮遊感を表現する。ところが、ロベルトの愛情がこめられたサポートの的確さ、そして二人のパートナーシップの賜物で、このシーン、フェリは両腕を高く上げ、まるで空を自由に飛んでいるかのよう。フェリが自分で自分の身体をサポートする必要がないほど、ロベルトのサポートは安心できるものだということ。こんなのを観たのは、初めて!

このシーンについては、下記リンクの動画で見ることができます。
http://video.on.nytimes.com/?fr_story=c2ce0e9a9b9762ef53a8392feb3a1f8063ef50f8

ロミオとジュリエットは、この瞬間のために生きて、そしてこの瞬間のために死んだということが信じられる、そんな甘美できらめくような時間。この瞬間のために、二人はすべてを捨ててもいいと感じてもおかしくない。だけど、この一時の幸福感、光り輝く世界に包まれた二人は、この一瞬の恋のためにすべてを捨て、多くの血が流れ、そして命までも失われなければならないなんてことになるとは微塵も思っていない。ただただ、時間が止まり、このまま一生こうしていたい、それだけだった。バルコニーシーンの光と墓場のシーンの闇、その落差が大きいからなおのこと、この場面は何百年もの間、永遠のラヴストーリーのクライマックスとして生き永らえてきたのだろう。

ジュリエットのドラマを、ここまでつむぐぐこととができるのはフェリを置いていなかった。フェリのパートナーとしては、今まで、多くの素晴らしいダンサーが存在してきた。ウェイン・イーグリングから始まり、フリオ・ボッカ、アンヘル・コレーラ、ロバート・テューズリー、ホセ・カレーニョ。だけど、このリフトで、完全にフェリが身を任せることができたのは、ロベルト・ボッレしかいなかったという一点で、彼がフェリの最後の「ロミオとジュリエット」の相手を務める任を帯びることができたのだと思わせてくれた。ロベルトの喜びに満ちた表情は、美しいだけではなく、この世界での初めての輝きに出会えた幸福で満たされていた。そして初々しく恋に震えるフェリのジュリエット・・・どうして44歳のフェリが、こんなにもデリケートで、初めての恋に文字通り舞い上がる少女を今でも演じられるのだろうか。これこそが、バレエの魔法なのだと思った。このバルコニーシーン、一生忘れることはないだろう。1999年に観たフリオ・ボッカとフェリとのバルコニーシーンを忘れられないのと同様に。絡み合う視線、そしてジュリエットが絡ませる腕。あまりにも美しすぎる、汚れなきラヴシーン、恋の高まりから自然な流れとして登場した、あっさりとしているのに、まるで映画の中のようにドラマティックで胸をかき乱すようなキス。涙が自然とあふれ出るのを感じた。去年の世界バレエフェスティバルのガラ公演では、途中から号泣してしまったのだけど、この日は、じわーっと涙が頬をつたってきた。

離れがたいけれども、今はひとまず帰らなければならない。少しでも一緒にいたいという想いを残しつつ、バルコニーを駆け上るジュリエット。バルコニーの下のロミオと、上のジュリエットはお互いに手を伸ばして触れようとするが、指先が触れ合うことはなく、幕となる。墓場のシーンで、死を目前にしたジュリエットが最後にロミオの指に触れようとして、触れることなく命が尽きてしまう悲劇と見事な対を成している。

私も、ここで永遠に時が止まればいいのに、神様お願いを聞いて、と思った。しかしすべてのものごとには、終わりが必ず来る。

(続く)

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2007/07/19

K-Balletキャスト変更/ABT 2008年カレンダー

今日はK-Balletカンパニーの「ドン・キホーテ」。楽しい公演でした。バジル役のラスタ・トーマスが元気一杯でものすごい跳躍や回転を魅せ、最高だったのは言うまでもありませんが(そして今日は彼の誕生日だったようです)、ガマーシュのアンソニー・ダウエル、素晴らしすぎました。ほとんどガマーシュが主役のようなものです。あんなに踊りまくってくださるとは。結婚式にまで登場しちゃうし大活躍。脚線美も素敵でした。ドン・キホーテのルーク・ヘイドンも、サンチョ・パンサの ピエトロ・ペリッチアも、ロレンツォのディヴィット・スケルトンも、それぞれ演技が面白くて面白くて、キャラクテールがここまで充実したドン・キホーテを観るのは初めてだったかも。彼らの名演だけでお釣りが来るくらいでした。荒井祐子さんも安定したテクニックでよかったですね。出番は少なかったですが、輪島拓也さんもずいぶんいいダンサーになったものだとしみじみ思いました。花売り娘の長田佳世さんの踊りも、荒井さん以上に着実なテクニック、ダイナミックさで素敵でした。

こんなにバレエ公演が集中していなければ、別キャストで観たいな、と思ったのですが、橋本直樹さんがリハーサル中に左膝前十字靱帯を損傷という怪我をしてしまい、明日の公演と22日は、代役として清水健太さん(元マイアミシティバレエ)が出演するそうです。清水さんは9月よりKバレエに入団されるようですね。
橋本さんの怪我は熊川さんと同じくらいの、重傷なのでしょうか。それがとても気になります。バジルデビューを目前にこんなことになってしまうなんて、さぞ無念かと思いますが、また元気な姿を舞台で見たいものです。早く良くなりますように。

お知らせはこちらより。感想はまた改めて。


月曜日に観たオーストラリア・バレエの「眠れる森の美女」も非常に充実した公演で大満足でした。ホント、こんなに公演が集中した時期でなければ繰り返し観たいほどです。「白鳥の湖」に続き、ルシンダ・ダンが素晴らしいオーロラを踊りました。ローズ・アダージオのバランスの完璧なこと!あまりのパーフェクトな演技に、思わず涙が出てきてしまいました。ルシンダ・ダン、偉大です。キラキラ感もあって、先日とは打って変わってお姫様でした。カラボスに平手打ちをしちゃう気の強さもまた可愛い。セットはきらびやかで、好き嫌いは相当分かれると思うけど、ものすごくお金も手間もかかっていて、こんなに舞台美術に力を入れているなんて、大したカンパニーだと思いました。ダンサーは皆容姿もスタイルも美しく、テクニックもあって見ている間中幸せでした。
この時期ということもあって、動員面では苦戦していたようでしたが、オーストラリア・バレエ、大好きになりました。こちらも感想はまた改めて。


と話は最初からずれっぱなしですが、ABTの2008年のカレンダーが届きました。詳しい内容については、ゆうさんのエントリで説明をされているので、そちらもご参照ください。撮影は、アレッサンドラ・フェリのご主人ファブリッツィオ・フェリです。去年発売されたABTのスーベニア・ブックの写真がかなり使われています。スーベニア・ブックについてのエントリはこちらをご覧ください。まだ買えるようです。

スーベニア・ブックと違う写真は、
4月のエルマン・コルネホの「真夏の夜の夢」のパック(この写真は、ABTのパンフレットの表紙に使われていますね)。
5月のフェリ、ジリアン・マーフィ、イリーナ・ドヴォロヴェンコ、ジュリー・ケント、シオマラ・レイエスという5人の女性プリンシパルが並んでポアントで立っている写真。リラックスした表情が皆とても可愛らしいです。フェリのニカっとした笑顔はちょっと珍しいかも。
6月は、次期プリンシパル候補のヴェロニカ・パルト。色っぽい美人ですね。
7月の「海賊」のホセ・カレーニョは、スーベニア・ブックの写真の別カットのようです。髪がオールバックになっていますね。
独特の陰影に富んだ、ドラマティックでスタイリッシュな写真の数々です。芸術作品として優れていますね。

ファブリッツィオ・フェリさんといえば、METの会場で新しいフェリの写真集が売っていました。多分「エトワールの花束」公演の会場でも売られると思います。ページ数が少ない割に45ドルとややお高いのですが、当然買って帰りました。これについてはまた後日。

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2007/07/17

6/23 Soiree ABT Romeo and Juliet (Ferri Farewell)Part1

気がつけばフェリのABT引退公演から1ヶ月が経とうとしている。あれからすでに1ヶ月も経ったとは信じられないほど、毎日が流れて行くのが早い。ハンブルクの州立劇場の客席で、ロベルト・ボッレと歩くフェリの小柄な姿を見た。あの舞台に立って、最後には万雷の拍手と花のシャワーを浴びていたフェリが、こんなに近いところにいるのがとても不思議な気がした。

世界バレエフェスティバルなどでそれまでも何回も目にしていて、素敵だなとは思っていたけれども、アレッサンドラ・フェリというバレリーナが心の中に刻み付けられたのは1999年のABT来日公演、フリオ・ボッカとの「ロミオとジュリエット」だった。あのジュリエットはまさに衝撃だった。ボッカがロミオ引退を表明し、そして昨年にはついにABTからの引退もしてしまった。そしてついに、この日がやってきてしまったのだ。

会場には、フェリの旦那様ファブリツィオ・フェリによる美しい写真パネルが飾られていた。そして客席にも、ロビーにも、本日は出演しないダンサーたちのドレスアップした姿が。日本人の観客も相当多い。私の席は、2階のセンターパルティレという、この劇場では一番高いお席である。ボックス席なので鍵がかかり、ちょっとしたセレブ気分だ。

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Romeo: Roberto Bolle
Juliet: Alessandra Ferri
Mercutio: Herman Cornejo
Tybalt: Isaac Stappas
Benvolio: Jared Matthews (Sascha Radetsky の代役)
Paris: Gennadi Saveliev
Lady Capulet: Georgina Parkinson
Lord Capulet: Victor Barbee

1幕で颯爽と登場したロベルト・ボッレの美しい姿に目を奪われる。そこに光が存在していて輝きを放っているかのようだ。マンドリンを片手に駆けてくる姿も麗しい。彼は笑うと少し目尻が下がるのがとても可愛い。アポロ神のような肉体に加え非常に整った美しい顔立ちなのに、無邪気で無防備な笑顔を見てしまうと、急に親近感を覚えてしまう。マキューシオ、ベンヴォーリオとふざけあうロミオの邪気のなさといったらもう。

マキューシオは、この公演のためにしばらく出演を控えていたエルマン・コルネホ。不調を伝えられていた彼だったけど、この日はさすがに特別だったようで、怪我をしていたとは思えないほどはじけた踊りを見せてくれた。この人には重力というものは存在しないかのようだ。そして、まるで天使のようなピュアな存在感。神様に愛されているからこそ、早く天に召されてしまったのではないかと思わせる。そのまま飛び去っていきそうな跳躍。音楽性。見事なものだった。ベンヴォーリオは、サシャ・ラデツキーの代役として、シーズン後ソリストに昇格したジャレッド・マシューズ。容姿の端正なこの人は急成長株で、勢いを感じさせる。

ところが、残念ながら、キャピュレット家の前で3人が踊るところは、3人の息が合っていなかった。うむむむ。跳びぬけて大柄なロベルトが、他の二人に遅れてしまっている。でもまあ、ここは楽しさが感じられればいいのだから、まあいっか!(amicaさんもおっしゃっている通り、このシーンはやっぱりアンヘル君が一番ピチピチ魅力的に踊っていると思う)

前後するけど、ジュリエットが登場する乳母とのシーン。元気よく飛び出し踊った後乳母の膝に飛び乗るフェリ。あの素晴らしい曲線を描く甲や、美しいアラベスク、折れそうなほどの背中の柔らかさは健在。可愛い~とてもこれが、今年引退する44歳のダンサーとは思えない。14歳そのもの。ジュリエットという役柄は、乳母との親密さ、乳母に対する愛情がどれだけ表現できているかがとても重要だと思うのだけど、この点でもフェリは完璧。パリスが登場されて紹介されても、結婚なんていったいどこの世界のこと?私は人形や乳母と遊んでいる時の方が楽しいもん、という表情を浮かべている。こんなジュリエットが、わずか3日後には悲しみや喪失を知る大人の女性になっていくのだから、ジュリエットに要求される演技というのはすごい。

キャピュレット家の宴会で、ロミオとジュリエットは運命的な出会いをする。パリスと踊っているジュリエットと、ロミオは、ふとした瞬間に鉢合わせ。フェリの演技の素晴らしさは、ここで発揮される。決して大袈裟に感情を表現するわけではない。でも、彼女の大きな黒い瞳で、瞬きもせずにあんなふうに見つめられたら、もう恋に落ちるしかない。それに対応するロベルトの演技だって、何かを積極的に表現しようとしているわけではない。だけど、この瞬間、観る者は、電流に打たれたような感情を共有する。そしてその後のフェリのゆったりとして柔らかな、柳のようなしなやかなソロが美しい。二人の熱々なムードに気がついたティボルトに引き離されあうまで、二人は見つめあう。そして、誰もいなくなった広間で、ついに溢れる想いを踊りに託す二人。仮面を放り投げたロミオと、ジュリエットは恋の陶酔感で舞い上がるように、喜びに溢れたパ・ド・ドゥ。フェリの晴れやかで初々しい表情が可愛らしく、観ている方も微笑んでしまう。それに応えるロベルトも、目尻を下げて純粋な喜びを表現。そんなクライマックスのところに戻ってきたティボルト。ティボルト役のアイザック・ス