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  • 東北地方太平洋沖地震 義援金

ABT(アメリカン・バレエ・シアター)

2012/04/23

ABTのオープニング・ガラ American Ballet Theatre's Opening Night Gala

ABTのMETシーズンオープニングを飾るオープニング・ガラ(5月14日)の演目と出演者が発表されていました。

http://www.abt.org/performances/performance_display_1.asp?Event_ID=752

Thirteen Diversions (excerpts) Riccetto, Matthews, Seo, Davis, Abrera, Tamm, Messmer, Hammoudi
Le Corsaire (Odalisques) Lane, Copeland, Boylston
La Bayadère (Act II pas de deux) Semionova, Hallberg
Le Corsaire (Bedroom pas de deux) Herrera, TBA
TBA  Part, Stearns
Swan Lake (Act II pas de deux) Dvorovenko, Beloserkovsky

Students of the Jacqueline Kennedy Onassis School

Romeo and Juliet (Balcony pas de deux) Vishneva, Gomes
Swan Lake (Act III pas de deux) Murphy, Muntagirov
Manon (Act I pas de deux) Cojocaru, Corella
Don Quixote (Act III pas de deux) Reyes, Cornejo
Onegin (Act I pas de deux) Kent, Bolle
Flames of Paris (pas de deux) Osipova, Vasiliev
Thirteen Diversions (finale) Riccetto, Matthews ,Seo, Davis, Abrera, Tamm, Messmer, Hammoudi

この顔ぶれを見ると、セミオノワ、ムンタギロフ、コジョカル、ボッレ、オシポワ、ワシーリエフとゲストダンサーの名前が目につき、一体どこのガラかと思うほどですが、次々と主力だったダンサーが引退していく現状を見ると、致し方ないのかという気もします。その中で、今シーズン末でABTを去るアンヘル・コレーラがアリーナ・コジョカルと「マノン」を踊るのはちょっと嬉しい知らせです。(この二人が世界バレエフェスティバルで共演したのは2003年のことでしたね。懐かしいです。あの時も「マノン」の寝室のパ・ド・ドゥを踊ったのでした)

「サーティーン・ディヴァージョンズ」(ウィールダン振付)では、コール・ドのエリック・タム、グレイ・デイヴィス、アレクサンドル・ハムーディの名前もアップされているので、このうちの一人でもソリストに昇格して将来のABTをになって欲しいなと思うのでした。

なお、このオープニング・ガラには、名誉理事としてミシェル・オバマ大統領夫人も参加するとのことです。
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=396

また、終わったことですが、4月20日にヴァージニア州ノーフォークで行われた「ジゼル」公演は、当初予定されていたコリー・スターンズが怪我のため降板し、代役として、「オネーギン」のリハーサル中だったロベルト・ボッレが出演するという異例のキャスティングとなったようです。コリーの怪我が大きくないことを祈ります。(貴重なABTプリンシパルですから)

2012/04/05

アンヘル・コレーラが今年のMETシーズンでABTを引退 Ángel Corella to Retire From American Ballet Theater

ABTのプリンシパルとして活躍してきたアンヘル・コレーラが、自ら率いるバルセロナ・バレエ(旧コレーラ・バレエ)での活動に専念するため、ABTを今年夏のMETシーズンを最後に引退することが発表されました。

http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2012/04/04/angel-corella-to-retire-from-american-ballet-theater/?src=tp

アンヘルのABTさよなら公演は、METで行われる6月28日の「白鳥の湖」で、パートナーはパロマ・ヘレーラが務める予定です。
ABTの出演予定
では、7月の「海賊」も含まれていますが、これは降板ということになるのでしょうか?
→追記:いましがた、キャスト変更があり、アンヘルが踊る予定だった「海賊」のアリはイワン・ワシーリエフが代役として入っていました。
http://www.abt.org/calendar.aspx?startdate=7/1/2012

アンヘル・コレーラは1995年にABTにソリストとして入団し、翌96年にはプリンシパルに昇格。2000年にはブノワ賞を受賞。2008年に故国スペインにてコレーラ・バレエを設立するまでは、ABTの看板ダンサーとして大活躍をしてきました。私もMETで、そして日本で彼の公演を何回も観ていて、その度にそのチャーミングな笑顔とテクニック、明るさとサービス精神に魅了されてきました。コレーラ・バレエの設立後はABTに出演する頻度は下がったものの、引き続き活躍を続けていたので、ABTを去ると聞いて寂しさを感じずにはいられません。本当に、今までありがとう。

なお、アンヘルは引き続きバレエ・バルセロナにて芸術監督業とともにダンサーとしても活動する予定です。バレエ・バルセロナは4月には、ニューヨークのシティセンターとデトロイトにて公演を行い、アンヘルも出演します。(ちなみに、バーミンガム・ロイヤル・バレエのソリストとして活躍してきた平田桃子さんが、現在バレエ・バルセロナのプリンシパルとして活躍中です)

それにしても、DVD「素顔のスターダンサーたち」に出演していたウラジーミル・マラーホフ、イーサン・スティーフェル、ホセ・カレーニョ、アンヘル・コレーラの4人のうち、すでにマラーホフとカレーニョが去り、さらに今年スティーフェルとアンヘル・コレーラが去ってしまうことになるとは、ABTの一つの時代が終わってしまったということを感じずにはいられません。綺羅星の如きスター軍団だったABTも、大きな曲がり角を迎えていますね。

4月17日~20日 ニューヨーク、シティセンター
Bruch Violin Concerto、For 4(ウィールダン振付)、Pálpito
http://www.nycitycenter.org/tickets/productionNew.aspx?performanceNumber=6429

4月27日~29日
Detroit Opera House
Swan Lake

バルセロナ・バレエのNY公演のプロモーション・ビデオ(アンヘルの解説つき)


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2012/03/29

ABTの韓国公演のキャスティング

ABTは7月18日~7月22日まで、ソウルアーツセンター(芸術の殿堂)で、「ジゼル」の公演を行います。そのキャストがオフィシャルサイトに出ていました。

http://www.abt.org/calendar.aspx?startdate=7/1/2012

7月18日         
ジゼル:J. Kent ジュリー・ケント
アルブレヒト:M. Gomes マルセロ・ゴメス
ヒラリオン:G. Saveliev ゲンナディ・サヴェリエフ
ミルタ:G. Murphy ジリアン・マーフィ

7月19日
ジゼル:H. Seo ヒー・セオ
アルブレヒト:C. Stearns コリー・スターンズ
ヒラリオン:P. Ogle パトリック・オグル
ミルタ:V. Part ヴェロニカ・パールト

7月20日 14時30分
ジゼル:X. Reyes シオマラ・レイエス
アルブレヒト:H. Cornejo エルマン・コルネホ
ヒラリオン:S. Radetsky サシャ・ラデツキー
ミルタ:S. Messmer シモーネ・メスマー

7月20日 19時30分
ジゼル:P. Herrera パロマ・ヘレーラ
アルブレヒト:M. Gomes マルセロ・ゴメス
ヒラリオン:J. Matthews ジャレッド・マシューズ
ミルタ:G. Murphy ジリアン・マーフィ

7月21日 2:30 PM
ジゼル:H. Seo ヒー・セオ
アルブレヒト:C. Stearns コリー・スターンズ
ヒラリオン:P. Ogle パトリック・オグル
ミルタ:S. Abrera ステラ・アブレラ

7月21日 7:30 PM
ジゼル:X. Reyes シオマラ・レイエス
アルブレヒト:H. Cornejo エルマン・コルネホ
ヒラリオン:S. Radetsky サシャ・ラデツキー
ミルタ:S. Messmer シモーネ・メスマー

7月21日 2:30 PM
ジゼル:Y. Kajiya 加治屋百合子
アルブレヒト:J. Matthews ジャレッド・マシューズ
ヒラリオン:G. Saveliev ゲンナディ・サヴェリエフ
ミルタ:D. Teuscher デヴォン・トゥッシャー

7月21日 7:30 PM
ジゼル:H. Seo ヒー・セオ
アルブレヒト:C. Stearns コリー・スターンズ
ヒラリオン:P. Ogle パトリック・オグル
ミルタ:V. Part ヴェロニカ・パールト

韓国公演、予定されていたデヴィッド・ホールバーグの出演はなく、自前のダンサーのみでキャスティングをしています。マルセロ・ゴメスとジュリー・ケント、ジリアン・マーフィの日が一番人気を集めそうですね。それから、先日ABTのシカゴ公演で大変な好評を博した、加治屋百合子さんとジャレッド・マシューズ主演の「ジゼル」が最終日に観ることができます。
レビュー
http://haglundsheel.typepad.com/haglunds_heel/2012/03/abt-giselle-debuts-in-chicago-325.html

2012/03/04

ABTの台北公演のキャスト American Ballet Theatre's Taipei Tour

ABTの台北公演のキャストがFacebookで発表されていました。

台北、國家戲劇院にて
http://www.balletstargala.com/cn_abt.2012.html

「ガラ」
7月12日
「アポロ」デヴィッド・ホールバーグ、ヴェロニカ・パルト、ヒー・セオ、メラニー・ハムリック
「パリの炎」サラ・レーン、ダニール・シムキン
「残酷な世界で」ジュリー・ケント、コリー・スターンズ
「ディアナとアクティオン」シオマラ・レイエス、エルマン・コルネホ
「13ディヴァージョンズ」マリア・リチェット、ジャレッド・マシューズ、イザベラ・ボイルストン、マルセロ・ゴメス、ステラ・アブレラ、エリック・タム、シモーヌ・メスマー、アレクサンドル・ハムーディ
http://www.artsticket.com.tw/CKSCC2005/Product/Product00/ProductsDetailsPage.aspx?ProductID=hx0fZA09nGfC93tJiGcnSQ


「ラ・バヤデール」マカロワ版
7月13日19:30、15日14:30 ニキヤ:ヴェロニカ・パルト、ソロル:マルセロ・ゴメス、ガムザッティ:ヒー・セオ
7月14日14:30 ニキヤ:パロマ・ヘレーラ、ソロル:コリー・スターンズ、ガムザッティ:ステラ・アブレラ
7月14日19:30 ニキヤ:ジリアン・マーフィ、ソロル:デヴィッド・ホールバーグ、ガムザッティ:イザベラ・ボイルストン

チケット購入サイト
http://www.artsticket.com.tw/CKSCC2005/Product/Product00/ProductsDetailsPage.aspx?ProductID=hx0fZA09nGdo%2B3O4ZtiZ8

さすがにこの公演は、ゲストは出演しないでオールABTメンバーのようです。(となると、実質的にABTの男性プリンシパルって、デヴィッド・ホールバーグ、マルセロ・ゴメス、コリー・スターンズ、エルマン・コルネホの4人だけと、実に少ないですね・・・)この台北公演の後は、韓国に移動してのソウル公演「ジゼル」ですね。

2012/02/10

ミハイロフスキー劇場バレエのNY公演がキャンセルに American Ballet Theater Thwarts Mikhailovsky’s Summer Plans

ボリショイ・バレエの東京での公演が終わりました。あとは土日に兵庫で「ライモンダ」と「白鳥の湖」を上演してツアーは完了ですが、さすがにそこまで行く経済力も体力もないし、チケットも白鳥は完売、ライモンダも残り僅少だそうで。東京は平日の多い日程で連日見に行くのは本当に厳しかったですが、その分内容はものすごく充実しており、ボリショイ・バレエというカンパニーの底力を感じました。

実は前回の来日公演で、グリゴローヴィチ版「白鳥の湖」を観てがっかりして、もうこの「白鳥の湖」は観なくていいやと思って今回も白鳥に関してはチケットを買うのを躊躇していたほどなのですが、今回は非常に楽しむことができました。違いは何か、というと今回はボリショイ劇場管弦楽団が同行していて(訂正:前回もボリショイ管弦楽団は動向していました。間違っていて申し訳ありません。オーケストラがこなかったのは前々回でした)音楽に魂がこもっていて素晴らしかったのと、主演陣も、前回はセルゲイ・フィーリンが引退してしまったことで代わりに出演していたダンサーがあまりにも酷かったのに対して、今回は主演ダンサー(ルンキナ、チュージン、ラントラートフ)の他、中堅~若手のダンサーたちが育ってきており、外部からの新しい血がカンパニーに刺激を与えたことがあるのですはないかともいました。グリゴローヴィチ版「白鳥の湖」はバッドエンドで唐突に終わってしまって、その辺の好みは分かれると思いますが、それまでの踊りまくりで十分楽しませてもらって満足できました。今のところ、フィーリンによる変革も成功しているのではないでしょうか。

とにかく、ボリショイ劇場の皆さま、ジャパンアーツの皆様には感謝でいっぱいです。次回の来日公演は2014年12月となるとのことですが、待ちきれませんね。

なお、本日になってしまいましたが、本日(10日)16:53から始まる「Nスタ」(TBS)内で、今回のボリショイ・バレエ日本公演のミニ特集が放映されるとのとこです。 今シーズンでボリショイ・バレエを退団する岩田守弘さんの話題、現地取材など盛りだくさんの内容になるそうです。(ジャパンアーツのTwitterより

********

さて、そのボリショイを出てミハイロフスキー劇場バレエ(日本ではレニングラード国立バレエの名前でおなじみ)に移籍したナタリア・オシポワとイワン・ワシーリエフ。彼らを看板に、ミハイロフスキー劇場バレエはNY公演を今年の夏(6月19日~7月1日)、リンカーンセンターのDavid H.Koch Theater(旧ニューヨークステートシアター)にて予定していました。上演される予定の作品は、「ジゼル」と、ナチョ・ドゥアト新振付の「眠れる森の美女」。ところが、突然、この公演がキャンセルとなったと告知が出ていたのです。このサイトでは、キャンセルの理由の告知はなし。

http://davidhkochtheater.com/moreinfoMB.html

New York Timesにそのあたりのことが書かれています。
American Ballet Theater Thwarts Mikhailovsky’s Summer Plans
http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2012/02/09/american-ballet-theater-thwarts-mikhailovskys-summer-plans/

ミハイロフスキー劇場およびオシポワとワシーリエフのエージェントを務めるArdaniのコメントによると、オシポワとワシーリエフがABTのMETシーズンにゲストをする関係で、その時期は競合するカンパニーに出演できないという同意を結んでおり、ミハイロフスキーのNY公演に出演できなくなったため、公演が成り立たなくなってしまったとのことです。この件について、ABTはまだコメントを表明していません。また、ミハイロフスキーのニューヨーク公演は、オシポワとワシリエフの移籍の前に決定していたことなのですが、彼らがおそらく移籍してくるだろうという見通しのもとで興行の計画が立っていたそうです。

ABTにゲスト出演するために自分のカンパニーには出演できなくなるとは、Ardaniもオシポワとワシーリエフも考えていなかったのだと思いますが、ABTが、オシポワとワシリエフが出演しないと自分たちのチケットの売上に影響が出ると考えてしまったのでしょう。正直、今のABTは自前のダンサーを育てることをしないで、手っ取り早くスターを引っ張ってきてくればいいと安易に考えすぎていたので、今回のトラブルが発生したものと思われます。ABTのゲスト依存路線はあまりにも先のことを考えなさすぎですし、現在の所属ダンサーのモチベーションにも影響しているようです。

特に急速に景気が悪化している今、チケットの競合を避けたいとABTが考えた結果、このようなことになってしまったのでしょう。とにかく、ミハイロフスキー劇場のNY公演が中止となってしまったのは、本当に残念なことです。

ミハイロフスキー劇場バレエにはオシポワ、ワシーリエフ以外にも、ペレンやサラファーノフ、(産休中ですが)シェスタコワ、ボルチェンコなど魅力的なダンサーがたくさんいることは日本にいる私たちはよく知っています。それなのに、オシポワ、ワシーリエフなしでは興行は成り立たないとArdaniが考えてしまったことも非常に残念に思います。


なお、ロイヤルを電撃退団したセルゲイ・ポルーニンの代役として、急遽「真夏の夜の夢」の2月9日の公演に、ABTのスター、マルセロ・ゴメスがゲスト出演してアリーナ・コジョカルと踊り大好評だった模様です。一方、ソリストのステラ・アブレラはイーサン・スティーフェルが芸術監督に就任したロイヤル・ニュージーランド・バレエの「眠れる森の美女」にオーロラ役でかなりの回数出演して絶賛を浴びました。今度は、「ブラック・スワン」騒動で一躍有名になった同じくソリストのサラ・レーンがコレーラ・バレエ改め「バレエ・バルセロナ」のリセウ大劇場での公演(2月9日~12日)にゲスト出演し、「白鳥の湖」全幕のオデット/オディール役デビューをします。このように、ABTには優秀なソリストがいるのにも関わらず、昇進はおろか、これらの役をカンパニー内で踊る機会すらないことは、非常に残念なことです。

サラ・レーンのコレーラ・バレエ(バレエ・バルセロナ)への出演の記事はこちら(スペイン語)
http://ccaa.elpais.com/ccaa/2012/02/02/catalunya/1328183779_462719.html

2012/01/24

イーサン・スティーフェルがABTのプリンシパルを引退 Ethan Stiefel to Retire as Principal Dancer with ABT

ABTのプリンシパルとして1997年から活躍してきたイーサン・スティーフェルが、5月からのMETシーズンをもってABTを引退することが発表されました。

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=384

イーサンのABTでの最後の公演は、7月7日の「海賊」で、アリを踊る予定となっています。ABT引退後は、すでに昨年より就任しているロイヤル・ニュージーランド・バレエの芸術監督としての仕事に専念するとのことです。

スクール・オブ・アメリカン・バレエを経て16歳でNYCBに入団したイーサンは、89年にローザンヌ国際コンクールに出場してシルバーメダルを得ます。95年にNYCBのプリンシパルに昇格し、97年にはABTにプリンシパルとして移籍。マリインスキー・バレエ、ロイヤル・バレエ、オーストラリア・バレエ、新国立劇場などにゲスト出演するなど国際的に活躍すると共に、2000年には映画「センターステージ」に主演して一般的にも高い知名度を得ます。(2008年にはその続編にも出演)。また、2006年に始まった「キングス・オブ・ダンス」のスタート時のメンバーでもありました。ホセ・カレーニョ、アンヘル・コレーラ、ウラジーミル・マラーホフとDVD「素顔のスターダンサーたち(Born To Be Wild)」に出演したほか、DVD化された「海賊」と「真夏の夜の夢」にも主演しています。

ABTで活躍する傍ら2007年にノースカロライナ芸術大学の教師に就任したイーサンは、2011年にロイヤル・ニュージーランド・バレエの芸術監督に就任し、ダンサーよりも芸術監督業としての仕事に比重を移していました。

去年のABTの来日公演では「ドン・キホーテ」に主演する予定でしたが、その年のMETシーズンでは、教師としての仕事を優先させるために全公演の出演をキャンセルし、来日できませんでした。そのことがとても惜しまれます。イーサンのダンサーとしての記憶は、新国立劇場で吉田都さんと共演した「ライモンダ」と、志賀三佐枝さんと共演した「シンデレラ」が鮮烈に残っています。バランシン作品を軽々と踊りこなすテクニックと、明るくアメリカンな個性が魅力だったイーサンは、早速ロイヤル・ニュージーランド・バレエで様々な新機軸を打ち出し、意欲的に仕事に取り組んでいます。

イーサンのABTでの引退は残念ですが、ニュージーランドでの活躍を祈りたいです。


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2011/10/14

ABT2012年METシーズンのラインアップ ABT ANNOUNCES 2012 SPRING SEASON

ABT2012年METシーズンのラインアップが発表されました。

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=371

目玉としては10年ぶりの上演となる「オネーギン」(クランコ振付)の新制作。Santo Loquastoによる衣装デザインと舞台装置は、ナショナル・バレエ・オブ・カナダと同じプロダクションです。

また、ラトマンスキー振付の「火の鳥」のニューヨークプレミアが予定されています。こちらは先立って3月にカリフォルニア州オレンジカウンティの Segerstrom Center for the Arts in Costa MesaでのABT公演で初演されます。

他には、以下のラインアップが予定されています。

「火の鳥」と同時上演はバランシンの「アポロ」とウィールダンの「13デヴァージョン」、もしくはアシュトンの「真夏の夜の夢」
「ジゼル」
「ラ・バヤデール」(マカロワ版)
「明るい小川」(ラトマンスキー)
「ロミオとジュリエット」(マクミラン版)
「白鳥の湖」
「海賊」

全体的には無難な路線で落ち着いたという感じです。

キャストはすでにかなり発表されています。
http://www.abt.org/calendar.aspx?startdate=5/1/2012

また、相変わらずプリンシパル不足に悩まされているABTですが、今のところソリストからプリンシパルへの内部昇進は発表されていません。それどころか、このシーズンはゲストアーティストだらけの出演です。

まずナタリア・オシポワがゲストアーティスト扱いからゲストプリンシパル扱いに。それから「明るい小川」のバレエダンサー役(!)と「ロミオとジュリエット」にヨハン・コボー。同じく「ロミオとジュリエット」「ラ・バヤデール」にアリーナ・コジョカル。「ジゼル」のミルタ(!)役と「ラ・バヤデール」のニキヤ、「白鳥の湖」にポリーナ・セミオノワ。「明るい小川」と「海賊」のアリ役、「ラ・バヤデール」のソロル役にイワン・ワシーリエフと、去年のけが人を埋めたメンバーがそのままゲストで再登場です。ケヴィン・マッケンジーはカンパニーを成長させるというつもりがあるのでしょうか??まだ未定の部分もありますが。

注目のオネーギンのキャストですが、
オネーギン マルセロ・ゴメス、デヴィッド・ホールバーグ、コリー・スターンズ、ロベルト・ボッレ
タチヤーナ ディアナ・ヴィシニョーワ、ヒー・セオ、イリーナ・ドヴォロヴェンコ、ジュリー・ケント
レンスキー ジャレッド・マシューズ、ジェフリー・ゴラック、ダニール・シムキン、ブレイン・ホーヴェン
オルガ ナタリア・オシポワ、イザベラ・ボイルストン、加治屋百合子、マリア・リチェット

となっています。シムキンのレンスキーにはちょっと驚きましたが、大体予想通りのメンバー。

デヴィッド・ホールバーグはMETシーズンはフルに出演する予定のようで、「ジゼル」「ラ・バヤデール」「白鳥の湖」「ロミオとジュリエット」「明るい小川」「オネーギン」に出演します。(だって他に出る人いないですものね・・・)

また、注目すべきキャスティングとしては、「白鳥の湖」でダニール・シムキンとイザベラ・ボイルストンが主演デビューをすることです。また、ソリストではヒー・セオが「ジゼル」「ラ・バヤデール」「オネーギン」「ロミオとジュリエット」とずいぶん主役にキャスティングされているので、次のプリンシパル候補で一歩抜け出た感じでしょうか。

オーストラリアの新聞のインタビューで、来シーズンがABTのプリンシパルとしての最後のシーズンになるかもしれないと語っていたイーサン・スティーフェルは、「白鳥の湖」と「海賊」のアリ役に1回ずつキャスティングされているのみです。また、「白鳥の湖」のイリーナ・ドヴォロヴェンコの相手役が未定ということで、夫君マキシム・ベロツェルコフスキーが今シーズンも「ラ・バヤデール」しか出演予定がないため、このままフェードアウトする可能性も考えられます。さらに、アンヘル・コレーラが「ジゼル」「白鳥の湖」「海賊」各1回のみで、それ以外にはまったくキャスティングされていないのも心配なことです。

いずれにしても、ABTが危機的な状況にあり、その打開策を全然打ち出せていないことが明らかになってしまったMETシーズンの発表でした。このままゲスト頼みの状況になってしまうんでしょうか?

2011/09/21

デヴィッド・ホールバーグがボリショイ・バレエに移籍 David Hallberg joins Bolshoi Ballet/追記あり

ABTのプリンシパルで先日の来日公演でも大活躍したデヴィッド・ホールバーグがボリショイ・バレエに移籍することになったと、ニューヨークタイムズの記事で記述がありました。

A Ballet First: An American to Join the Bolshoi
http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2011/09/20/a-ballet-first-an-american-to-join-the-bolshoi/

デヴィッド・ホールバーグの移籍話は、来日公演の際に行われたホールバーグのトークショーで彼自身が語っており、それ以降、移籍先はどこなのか、ゲスト出演もしているマリインスキーなのか、はたまたボリショイなのか、ということが周囲では噂になっていました。そして最近になって移籍先はボリショイという情報が本国から入ってきました。

ボリショイ・バレエで外国人のプリンシパルが誕生するのは初めてのこととなります。セルゲイ・フィーリンが芸術監督に就任してから、セミョーン・チュージンがダンチェンコから移籍してきましたし、即戦力となる男性プリンシパルを強化しようとしているのが感じられます。(余談ですが、実現しなかったものの別のカンパニーのプリンシパルにも移籍の打診があったようです)時代は確実に変わっていますね。

デヴィッド・ホールバーグは引き続き、ABTにも出演するとのことで、12月の「くるみ割り人形」やMETシーズンにも出演するようです。

しかしながら、このブログで何度も取り上げているトピックではありますが、ABTは深刻な男性プリンシパル不足に見舞われています。来シーズンからイーサン・スティーフェルがロイヤル・ニュージーランド・バレエの芸術監督に就任し、ABTには籍は置くものの出演する機会は激減すると思われます。ホセ・カレーニョは引退し、アンヘル・コレーラもコレーラ・バレエでの芸術監督業が忙しいわけです。そこへ来てデヴィッド・ホールバーグの移籍となると、ABTのプリンシパルはマルセロ・ゴメス、エルマン・コルネホ、コリー・スターンズの3人しか実質的に期待できなくなります。

先シーズンはシーズン中にエルマン・コルネホ、デヴィッド・ホールバーグが怪我をしたため、実際問題として主役を演じられる人がいなくなるという事態に陥り、ヨハン・コボー、イワン・ワシーリエフが急遽代役を務めることになったりしました。ABTの問題として、ゲストに頼りすぎて生え抜きのダンサーの育成を怠り、ソリストに主演をさせてみるという賭けに出ることも極めて少なかったため、今までのバレエ団を支えてきたプリンシパルたちからの世代交代が上手く行かなかったということがあります。

男性ダンサーだけでなく、女性ダンサーについても同じことが言えます。ジリアン・マーフィが婚約者のイーサン・スティーフェルとともにニュージーランドに移ってしまうため、やはり引き続きABTにも出演するとは言うものの、今までほどの出演回数が期待できなくなってしまうという問題があります。ミシェル・ワイルズも突然カンパニーを去ってしまい、ジュリー・ケントもそろそろ引退年齢が近づいていることですし。

ソリストのサシャ・ラデツキー、ダニール・シムキン、サラ・レーン、ミスティ・コープランドのうちの誰かがプリンシパルに昇格する可能性はあると思います。また最近主演する機会が出てきたヒー・セオの可能性もなきにしもあらず。また、来日公演のガラでヴェロニカ・パールトのパートナーを務めてパ・ド・ドゥを踊ったアレクサンドル・ハムーディは未だコール・ド・バレエなので彼がソリストに昇格する可能性は高いでしょう。

なお、NYTimesの別の記事で、少しだけ、ABTの来年METシーズンの予告が出ています。
http://www.nytimes.com/2011/09/18/arts/dance/congo-and-kabuki-and-salutes-to-mr-b.html
この記事の真ん中へん。

「真夏の夜の夢」「ジゼル」「アポロ」「明るい小川」のタイトルがあります。また、ラトマンスキー振付の新作「火の鳥」が上演されることも決まっているほか、ディアナ・ヴィシニョーワがインタビューで、ABTで「オネーギン」のタチヤーナ役を演じると語っていることから「オネーギン」、また来年2月のケネディ・センターでの公演で「ラ・バヤデール」が上演されることからこれもおそらくはMETで上演されることでしょう。

*********
New York Timesに、デヴィッドのコメント入りのより詳細な記事が掲載されました。
http://www.nytimes.com/2011/09/21/arts/dance/american-to-join-the-bolshoi-ballet.html

「このような歴史を持つカンパニーに加入することを誇らしいと感じると同時に、個人的に、アメリカ人として責任感を感じるよ」と彼は火曜日に語りました。「僕はカンパニーに何か新しいものをもたらすけれども、同時にボリショイの伝統にも敬意を払うだろう」

ボリショイ・バレエの新芸術監督セルゲイ・フィーリンは、Kings of the DanceのツアーとABTのモスクワ公演でデヴィッドの踊りを観て、彼に白羽の矢を当てたとのことです。「彼は傑出したロマンティックでクラシカルなダンサーです」と電話インタビューでフィーリンは語りました。

芸術監督に就任して2週間後、フィーリンはABTのモスクワ公演中のデヴィッドを昼食に招き、ボリショイのプリンシパルもしくはゲストのポジションをオファーしたとのことです。「かごの鳥にはさせないし自由に他でも踊っていい。でも、真剣にボリショイでの活動に取り組んでほしい」

デヴィッドのボリショイでのデビューは、11月4日の「ジゼル」となる予定です。そして「眠れる森の美女」と「ドン・キホーテ」にも出演します。また、来年1月、2月にもモスクワでボリショイの公演に出演します。

デヴィッドはABTでの踊る予定のうち4つは断らざるを得なくなりました。しかし12月の「くるみ割り人形」と、5月から7月までのMETシーズン、そしてその前のシカゴとオレンジ・カウンティでの公演には出演するそうです。

デヴィッドは、ナタリア・オシポワと踊ったことや、マリインスキー・バレエに客演したことが自身に大きな影響を与えたと語っています。「ロシアではどこへ行っても、踊ることは高尚な芸術であると評価されていると感じます。そしてカンパニー内での仕事はとてもインテリジェントで美しく行われています。ぼくがボリショイでの公演に参加されたときには、圧倒されてしまった。劇場の歴史はあまりにも重い。でも、おかげで少し成長することができました」

ボリショイに移籍した後のデヴィッドのパートナーは、オシポワのほか、スヴェトラーナ・ザハロワも予定されているそうです。

「ボリショイのスタイルは大きく、僕が好きな方向性において情感豊かです」とデヴィッドは語った。「踊るとともに演技も要求される役柄において僕が達成しようとしていた方向性に沿った、新鮮さと緊張感があります」

また、ボリショイの団員であることのメリットとしては、主役級のダンサーはマリインスキーと同様に、元ダンサーがフルタイムで教師を務めてくれることがあります。デヴィッドの教師は、アメリカでもカンパニーを率いていて英語を話すことのできる、元スターダンサーのアレクサンダー・ヴェトロフが務めることになります。

ボリショイは他の西洋人のダンサーを招くことがあるだろうかと聞かれたとき、フィーリンは「それはすごくいいね」と語りました。

早速ボリショイの公式サイトにも、デヴィッドの名前が登場しています。

http://www.bolshoi.ru/ru/theatre/people/detail.php?act26=info&id26=1422

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そして実際、80年代にはもう一人アメリカ人のダンサーがボリショイに加入することになりました

http://articles.latimes.com/1989-11-18/entertainment/ca-1313_1_bolshoi-ballet

今年の春にボリショイ・アカデミーを卒業したマイケル・シャノンが、ソリストとしてボリショイ・バレエに入団しました。ロサンゼルス出身の彼は、ロシアスタイルでは従来8年間のカリキュラムを4,5年でマスターし、ボリショイのアメリカ公演に参加した後、入団が決定したとのことです。ブダペストのハンガリー国立バレエ学校で学んだ後、1年半前にボリショイ・アカデミーに転入し、このたび卒業とともに晴れて入団となったわけです。

これからのバレエの世界地図が大きく変わる一歩となりそうですね。

Twitterでのデヴィッドの報告もあわせて載せておきます。

David Hallberg

"The word is out. I will be joining the Bolshoi as a premier, marking an important step in my career and the Bolshoi's history. It has been....

....and will be an unforgettable ride, full of challenges and hopefully triumphs as well. I am so thrilled and honored... upwards and onwards."

http://twitter.com/#!/DavidHallberg

2011/09/10

ABTのくるみ割り人形公演 12/14-31 American Ballet Theatre's Nutcracker

昨年の12月に初演されて好評を博した、アレクセイ・ラトマンスキー振付の「くるみ割り人形」が帰ってきます。

ABT'S THE NUTCRACKER
RETURNS TO BAM HOWARD GILMAN OPERA HOUSE
DECEMBER 14-31, 2011

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=368

昨年と同じBAM(ブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージック)での上演です。昨年は12月23日が初日だったのですが、今年は少し早くなったということは、やはりチケットの売れ行きが良かったってことでしょうか。NYCBのくるみ割り人形も同じ時期に上演されていますが、アメリカの冬の風物詩は「くるみ割り人形」ってことで食い合いにはならなかったようですね。

チケットは早くも9月12日から発売されるのですが、キャストが初日のヴェロニカ・パールトとマルセロ・ゴメスしか発表されていません。(昨年は発売日には全キャストが発表されていたはず)


なお、昨年はシティセンターが改装工事中ということもあり開催されなかった恒例の秋のシティセンターシーズンが、今年は復活しています。ただし、11月8日から13日までの8公演のみです。

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=360

シティセンターのサイト(チケット購入はこちらから)
http://www.nycitycenter.org/tickets/productionNew.aspx?performanceNumber=6239

シティセンターシーズンは毎回、現代作品の新作など小品中心となっています。今年は、シュツットガルト・バレエのコール・ドのダンサーでありながら振付家としての才能が注目され、今年のエリック・ブルーン賞で振付賞を受賞しているデミス・ヴォルピの新作が上演されます(世界初演は、ABTのThe Richard B. Fisher Center for the Performing Arts at Bard College in Annandale-on-Hudson, New Yorkでの11月5日公演で行われる予定)。

また、故マース・カニンガムへのオマージュとしてDuetsが上演されるほか、ポール・テイラーの「Black Tuesday」、トワイラ・サープの「イン・ジ・アッパー・ルーム」と「シナトラ組曲」、ラトマンスキー振付の「Seven Sonatas」、そして今年のABTの来日公演でも上演されたポール・テイラーの「Company B」が上演されます。

2011/08/08

NHKハイビジョン特集でABT加治屋百合子さんの特集番組放映

いつもTV放映の情報をどこよりも早くお知らせしてくださる「ちょこっと劇場に行ってきます」のmiyaさんに教えていただきましたが、NHKハイビジョン特集でABTの加治屋百合子さんの特集番組「世界が“Yuriko”に恋をする~バレリーナ 加治屋百合子」が放映されるとのことです。

ハイビジョン特集
世界が“Yuriko”に恋をする
~バレリーナ 加治屋百合子

http://www.nhk.or.jp/bs/hvsp/

2011年9月3日(土)22:00~23:30 NHKBSプレミアム
2011年9月4日(日)16:30~18:00 NHKBSプレミアム(再)

先日BSプレミアムで放映された、加治屋さんとダニール・シムキンが主演した「ドン・キホーテ」の舞台裏を中心にした番組だと思われますが、1時間半もの放送枠があるので、どんな映像が出てくるのか、とても楽しみですね。ABTのほかのメンバーも出演するのかしら?

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