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« 11/27 公開 映画「コール・ミー・ダンサー」主演、インド出身のダンサー、マニーシュ・チャウハンにインタビュー | トップページ | NBAバレエ団『海賊』久保紘一芸術監督、勅使河原綾乃、山田佳歩、宮内浩之、新井悠汰対談(その1) »

2025/05/24

NBAバレエ団『海賊』リハーサルを取材しました

 6月7日、8日NBAバレエ団「海賊」公演新国立劇場中劇場で開催されます。
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新井悠汰、山田佳歩、勅使河原綾乃、宮内浩之

 

私も初演の時に観たのですが、今までの『海賊』の血沸き肉躍る冒険活劇の楽しさはそのままに、ドラマ性が加わって、海賊として矜持を持って戦う男性たち、愛を貫く女性キャラクターたち、それぞれの強い想い、胸を締め付けるような感情が迫ってきて、とても見ごたえがある素晴らしいスペクタクル作品でした。

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(c)瀬戸秀美

久保紘一演出、宝満直也、久保紘一他の振付に躍動感と美しさがあって素晴らしく、音楽はアダンに加えて新垣隆のオリジナル曲を加えました。バイロンの原作を新解釈し、それぞれのキャラクターに深みがある、壮大でドラマティックなバレエになっています。
また、剣術シーンは西洋殺陣師の新美智士による指導で、バレエとは思えないほどの迫力が満点です。もちろん、オリジナルのプティパ版の『海賊』の人気の場面ーパ・ド・トロワや奴隷のパ・ド・ドゥ、オダリスクのパ・ド・トロワや美しい花園の場面はそのままあり、NBAバレエ団の誇るテクニックに優れたダンサーたちの大活躍がふんだんに観られます)
(ぜひ公式サイトのキャラクター紹介をお読みください!とても面白いです)

『海賊』と言えば冒険活劇で、有名なパ・ド・トロワに代表される男性ダンサーの華麗な超絶技巧や花園の場面の美しい女性群舞が見どころ。物語性は二の次の作品と言えますが、本作はこれらの見せ場、ダンスはもちろんありますが、様々な愛が交錯しており、そのドラマが魅力的です。
オスマン軍のパシャ・サイード(通常この役は太って年老いた男性ですが、ここでは颯爽とした将軍)に捕らえられたギュリナールを救出したコンラッドを、彼女が愛してしまう。だが、コンラッドにはメド―ラという妻がいて、コンラッドは揺れながらもメド―ラへの忠義を守る。一方報われない愛に苦しむギュリナールは、命を懸けて愛する人を守り抜こうとする。またメド―ラも凛とした強い女性として描かれているなど、原作に基づきながらも現代に通じるキャラクターたちになっています。ギュリナールという役が他の『海賊』よりも大きくフィーチャーされ、物語のカギを握っているところが特徴です。

 

4月に、所沢にあるNBAバレエ団の「海賊」リハーサルを取材し、また久保紘一芸術監督と、4人のダンサー(勅使河原綾乃、山田佳歩、宮内浩之、新井悠汰:敬称略)にインタビューをさせていただきました。インタビュー記事はまたこの後アップしますが、まずはリハーサルの模様をご紹介します。

 

<リハーサルの場面>
2幕冒頭、傷ついたコンラッドを手当てするギュリナール。ここから、ギュリナールとコンラッドのお互いを意識した、揺れる想いが繊細に伝わるパ・ド・ドゥへとなっていきます。“There is a fire in his eyes that tells of other worlds.”コンラッドの瞳の中に燃える炎を見つけたギュリナールは、気持ちを押さえられなくなって情熱が溢れていきます。非常に切なくて美しい場面です。

 

 

コンラッド 新井悠汰/ギュリナール 山田佳歩
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コンラッド:北爪弘史 ギュリナール 須⾕まきこ
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ギュリナールの秘めていた想いが、切々とした愛をコンラッドへと伝えていく場面へと繋がり、切なくも美しいパ・ド・ドゥへと。
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コンラッド:宮内浩之、ギュリナール:市原晴菜 (宮内さんは別キャストではパシャ・ザイードも演じます)
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そして『海賊』と言えばおなじみのパ・ド・トロワでは、バレエ団の誇るスーパーテクニシャンたちの華麗な踊りをたくさん見ることができました。迫力たっぷりです。こちらは、一般的なプティパ版『海賊』のトロワになっています。メド―ラ役の⽶津美千花、渡辺栞菜も見事なグランフェッテを決めました。
コンラッド:北爪弘史、メド―ラ ⽶津美千花 アリ:中⼭諒
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同じ作品でもキャスト違いで観ると、それぞれ異なった魅力があります。NBAバレエ団のダンサーはみな瞬発力があってテクニックも素晴らしく、トロワの場面の2人のアリ(栁島皇瑶、中⼭諒)ともスーパーテクニシャンです。

 

NBAバレエ団の公式YouTubeでは、バレエ団内での「回転」「つま先」「ジャンプ力」ランキング動画という楽しい企画を行っているのですが、回転3位、ジャンプ力2位が柳島さんです。(一位は鈴木恵里奈さん)

 

NBAバレエ団のカンパニーが一丸となり、総力を結集して届ける『海賊』、ぜひ劇場でその迫力、ドラマ、バレエの美しさ、ドラマティックで壮大な世界観を実感してください。

詳しいキャスト表


「海賊」本編、オリジナルのオープニング映像。特殊効果を駆使してまるで映画のようで、見ごたえあります!

日 時

2025年6月7日(土曜日)
2025年6月8日(日曜日)

時 間

6月7日(土)開演14:00(開場13:30)/開演18:00(開場17:30)
6月8日(日)開演16:00(開場15:30)

チケット料金

S席9,900円 、車いすS席5,000円、障がい者S席7,900円、学生席2,000円(25歳以下)
※2歳までのお子様の入場はご遠慮ください。
※車いすS席・障がい者S席ご購入の方は、
直接バレエ団宛( ticket@nbaballet.org )にお問い合わせください。
※学生席・障がい者席ご購入の方は、当日学生証・障がい手帳などの証明書を拝見させていただきます。
※チケットご購入後のキャンセル・変更は承ることができません。

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(c)瀬戸秀美       

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