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2020年6月

2020/06/28

英国ロイヤル・オペラ・ハウス・シネマシーズン ロイヤル・バレエ『眠れる森の美女』フェデリコ・ボネッリのインタビュー

絶賛公開中の英国ロイヤル・オペラ・ハウス・シネマシーズン ロイヤル・バレエ『眠れる森の美女』(7月2日まで)
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http://tohotowa.co.jp/roh/movie/?n=the_sleeping_beauty

当日急きょオーロラに抜擢された金子扶生さんの、華やかで優雅な踊りが大評判を呼んでいます。その金子さんを美しくサポートし、公演を大成功に導いたのが、フロリモント王子役のフェデリコ・ボネッリ。見事な包容力とパートナーリングを発揮し、いつまでも若々しく美しい貴公子ぶりでした。

そのフェデリコ・ボネッリに、今回の『眠れる森の美女』の日本での劇場公開に寄せて、インタビューをすることができました。日本のファンを大切にする姿勢、温かく真摯な人柄が伝わってきます。コロナウィルス禍で、ロイヤル・バレエの公演もいつ再開できるのかわからない状況です。ぜひこの機会に、大画面で金子さんとフェデリコによるゴージャスな夢の世界を体験してください。

記事のリンク先はこちらです。Facebookを使っていない方のために、記事を以下にも転載しますね。

『眠れる森の美女』【フェデリコ・ボネッリ インタビュー】 貴公子の中の貴公子と、スターの階段を駆け上る日本製のオーロラ姫、夢の共演!

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(写真はマリアネラ・ヌニェスとワディム・ムンタギロフ)

 ロイヤル・オペラハウス・シネマシーズンで公開中の「眠れる森の美女」。ベテランの域に達しながらも、変わらぬ若々しさと鮮やかなテクニック、安定のパートナリング技術で、収録当日、急きょ代役に抜擢された金子扶生を支えた貴公子、フェデリコ・ボネッリ。まさに理想の王子様というべき気品と美しさにあふれて、日本でも長年にわたり高い人気を誇っています。

 「眠れる森の美女」の日本での劇場公開を記念して、フロリムント王子役のフェデリコがインタビューに答えてくれました。誠実でひたむきな人柄、多くの女性ダンサーが共演を熱望する男性ダンサーとしての魅力が言葉からも伝わってきます。

扶生とは、ほとんど初共演だったけど、彼女はとてもよく踊りきった。


Q. 今回の「眠れる森の美女」が映画館中継された時、ローレン・カスバートソンが怪我ということで急にパートナーが金子扶生さんに交代しましたね。急なパートナーチェンジで大変だったと思いますが、大成功を収められたということで良かったです。金子さんのオーロラはいかがでしたか?

扶生は驚いたと思いますが、とてもよく踊り切ったと思います。彼女とは、ウィールドン振付の『冬物語』で少し組んだことがありました。でも全幕の古典作品で一緒に組んだことはなかったと思います。今回は、お互いを信頼して、やるべきことをできた。結果としてはとても良い舞台になったと思います。本当に直前に変更があったので、緊張する間もなく、とにかく舞台の上でベストを尽くすだけでした。このような直前の変更の場合でなくても、リハーサルを十分にできない場合もありますが、その時も、とにかく舞台を楽しむのみです。


Q. あなたはとてもパートナーに信頼されている優れたパートナーだと評価されていて、ローレン・カスバートソンに話を伺った時も理想的なパートナーだと聞きました。バレリーナと踊るときに気を遣っている点は?

 ローレンとは、この舞台に向けて丁寧に準備を進めていたので、本番当日に彼女が怪我をしてしまったことは残念でした。でも彼女は回復して、もっと良いパフォーマンスを見せてくれると、いつでも信じていました。ローレンが僕のことを良いパートナーだと評価してくれていることは、とても嬉しく、光栄です。僕は、誰かと一緒に踊ることが好きなので、パートナリングは自分の中から自然に出てくるものです。まずは女性の振付を、よくよく把握すること、そして自分自身がサポートされていることを想像して、どのような位置に、どのようなバランスの置き方が助けになるのかを考えて臨んでいます。
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「眠れる森の美女」は古典バレエの神髄。音楽がとても大事にされた振付と純粋でまっすぐなストーリー。


Q. 「眠れる森の美女」はあなたにとってはどのような作品でしょうか。見所やお気に入りのパートはどこでしょうか。

 1番好きなシーンはローズアダージオです。僕(王子)は2幕からの登場なので、このシーンでは舞台上にも出てきませんが(笑)。このアダジオは、技術的にも音楽的にも、ダンサーの技量が発揮されるように作られていて、ダンサーによってどのような音楽性や表現が生まれてくるのかを見るのが楽しみです。
 自分自身が踊る中では、3幕のグランパドドゥが好きです。古典バレエの神髄が詰まった作品だと思うし、音楽がとても大切にされた振付によって、音楽性が重視されていく場面です。王子の役に関しては、いわゆる“おとぎ話”の要素がたくさん詰まっています。恋に落ちたことがなかった王子が、理想像として現れるオーロラ姫に恋に落ちる、という、とても純粋でまっすぐなお話です。ストーリーに反して、振付けは高難度ですが、音楽、とくにメロディーが助けてくれます。
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Q. 映画館中継の回における ロンドンの観客の反応はいかがだったでしょうか?映画館中 継されている公演で踊る気持ちはいかがでしょうか。
 世界中で放映され、たくさんの方々に観ていただけるのは、とても嬉しいです。観てくださる皆様に感謝しています。映画館で舞台芸術を観るというのは、新しい体験だったと思います。普段、僕たちダンサーは、劇場にいらした目の前のお客様に楽しんでもらえるように踊っています。生の舞台芸術は、踊り手とお客様という関係で成立する魔法のような瞬間で、それがとても大好きです。
 最近では、劇場から離れたところからも楽しめる方法ができたということも、もちろん嬉しいです。でも、シネマで楽しんだ後、ぜひとも劇場に足を運んで、生の公演を楽しんでいただきたいと思います。世界のどの劇場でも構いません。生の舞台を共有する喜びをぜひ感じ取っていただけたら嬉しいです。

日本のお客様に心からの「ありがとう」を。

Q. 日本の観客は来日公演とともに、映画館中継を通して英国ロイヤル・バレエに特に親しみを持っています。日本の観客へのメッセージをお願いします。
 日本の観客の皆様は本当に素晴らしいです。私たち英国ロイヤル・バレエ団は、頻繁に日本で公演をする機会に恵まれています。熱心に観てくださり、応援してくださり、その愛情にあふれた全てを受け止めて、幸せです。日本の皆様にお伝えしたいことは、心からの「ありがとうございます」です。
 日本には、世界の様々なカンパニーがやってきて公演をしています。そして、日本国内にも素晴らしいダンサーやバレエ団があります。その全てを応援してくださる日本のバレエファンの皆様の熱意によって、世界中のダンサー達が、日本の舞台に立つことを楽しみにしていると思います。

 金子扶生とは、ほとんど初共演だったにもかかわらず、とても息の合ったパートナーシップで彼女の鮮やかなシネマ主演デビューを支えたフェデリコ・ボネッリ。貴公子の中の貴公子と、スターの階段を駆け上る日本製のオーロラ姫、夢の共演を見逃さないで。
                             森 菜穂美 (舞踊評論家)
北海道 札幌シネマフロンティア 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
宮城 フォーラム仙台 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
東京 TOHOシネマズシャンテ 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
東京 TOHOシネマズ日本橋 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
東京 TOHOシネマズ新宿 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
東京 TOHOシネマズ 六本木ヒルズ 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
東京 イオンシネマ シアタス調布 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
京都 イオンシネマ京都桂川 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
大阪 大阪ステーションシティシネマ 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
兵庫 TOHOシネマズ西宮OS 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)
福岡 中洲大洋映画劇場 2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

 

 

 

  • 【振付】マリウス・プティパ
  • 【追加振付】フレデリック・アシュトン、アンソニー・ダウエル、クリストファー・ウィールドン
  • 【プロダクション】モニカ・メイソン(ニネット・ド・ヴァロワとニコライ・セルゲイエフに基づく)
  • 【美術】オリバー・メッセル
  • 【デザイン追加】ピーター・ファーマー
  • 【音楽】ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
  • 【指揮】サイモン・ヒューイット
  • 【出演】オーロラ姫:金子扶生
    フロリムント王子:フェデリコ・ボネッリ
    国王フロレスタン24世: クリストファー・サウンダーズ
    お妃: エリザベス・マクゴリアン
    カタラビュット:トーマス・ホワイトヘッド
    カラボス:クリステン・マクナリー 英国の王子:ギャリー・エイヴィス
    フランスの王子:ニコル・エドモンズ
    インドの王子:デヴィッド・ドネリー
    ロシアの王子:トーマス・モック 伯爵夫人:クリスティーナ・アレスティス
    フロレスタン:ジェームズ・ヘイ
    フロレスタンの姉妹:マヤラ・マグリ、アナ・ローズ・オサリヴァン
    長靴を履いた猫:ポール・ケイ
    白猫:レティシア・ストック
    フロリナ姫:ヤスミン・ナグディ
    青い鳥:マシュー・ボール
    赤ずきん:ロマニー・パイダク
    狼:ニコル・エドモンズ ~プロローグ~
    澄んだ泉の精: ロマニー・パイダク
    お付きの騎士:アクリ瑠嘉
    魔法の庭の精: マヤラ・マグリ
    お付きの騎士: ヴァレンティノ・ズケッティ
    森の草地の精: クレア・カルヴァート
    お付きの騎士:カルヴィン・リチャードソン
    歌鳥の精: アナ・ローズ・オサリヴァン
    お付きの騎士: ジェームズ・ヘイ
    黄金のつる草の精: 崔 由姫
    お付きの騎士: セザール・コラレス
    リラの精:ジーナ・ストーム=ジェンセン
    リラの精のお付きの騎士:ニコル・エドモンズ
  • 【上映時間】3時間22分

2020/06/23

ジュリアン・マッケイ 、サンフランシスコ・バレエにプリンシパルとして入団

ミハイロフスキー・バレエを11月の来日公演の後に退団してしばらくフリーランスで活動していたジュリアン・マッケイ。先日のバレエ・メッセのオンラインサロンでは、大きなカンパニーのプリンシパルとして契約し、近日中に入団すると話していました。

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(c)Yumiko Inoue

そしていよいよ、入団先が発表されました。サンフランシスコ・バレエです。

 

https://www.sfballet.org/discover/press-center/press-releases/release/julian-mackay-principal-dancer/

ジュリアンはモスクワに滞在中、お父さんが危篤になりアメリカに帰国しようとしたところ、国境閉鎖前のアメリカへの最後の便として搭乗した飛行機が跳び立たず大変な思いをしたそうですが、何とかお父さんに最後に会うことができたようです。

サンフランシスコ・バレエは非常に魅力的なレパートリーを持つバレエ団。2021年新春からの新しいシーズンでは、「ヴィクトリア」「ザ・チェリスト」で注目の振付家キャシー・マーストンの新作「卒業(Mrs Robinson)」が予定されています。大ヒット映画のバレエ化です。(年内の公演は、コロナウィルス禍でキャンセル)このほかにも世界初演作品がいくつか予定されています。

https://www.sfballet.org/tickets/2021-season/

そしてダンサーもスターが多く、昨年は倉永美沙さんがボストン・バレエから移籍。来シーズンからは、現在はウィーン国立バレエのプリンシパルであるニキーシャ・フォゴがプリンシパルとして入団することが発表されていました。いつか日本公演も実現するといいなと思います。

ジュリアン・マッケイ自身の東京で行われる予定だった公演「PRINCE OF BALLET」もコロナウィルス禍で中止になってしまいましたが、こちらも延期の上実施してくれることを期待したいです。
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Alexandre Magazineでのジュリアン・マッケイのインタビューと撮り下ろし写真

https://www.alexandremagazine.com/011

2020/06/22

光藍社公式サイトで、ウラジーミル・マラーホフのインタビュー

7月に予定されていたキエフ・バレエ学校来日公演に出演予定だったウラジーミル・マラーホフ。マラーホフ版の「コッペリア」でコッペリウス博士役で出演する予定でしたが、残念ながらコロナウィルス禍で公演は中止となってしまいました。

この公演用に、自粛中のウラジーミル・マラーホフに4月にSkypeでインタビューを行いました。公演は中止になってしまいましたが、光藍社さんのソーシャルメディア(Instagram,Facebook、Twitter)で、このインタビューを紹介してくださっています。

 

インタビュー記事全体はこちらで読むことができます。

https://www.koransha.com/ballet/coppelia2020/marakhov/

皆さんご存知のように、ウラジーミル・マラーホフはこの自粛期間の間、平日は毎日日本時間の夜8時より、バーレッスンとセンターをInstagramで配信しています。マラーホフの優しい人柄、レッスンの参加者に向ける愛情が感じられる、とても素敵なレッスンです。4月に始まったレッスンが今も続いているだけでなく、水曜日にはスペシャルなレッスンとしてゲストダンサーを招いています。今までに、倉永美沙、ヤーナ・サレンコ、ディアナ・ヴィシニョーワ、針山愛美、スヴェトラーナ・ザハーロワ、ワディム・ムンタギロフ、マリアネラ・ヌニェス、ルシア・ラカッラといったダンサーが参加してきました。なかなかスタジオでレッスンを受けられない、舞台に立てなくて辛い思いをしているバレエを学ぶ人や愛好家たちに、レッスンを毎日届けているのは素晴らしいことですが、彼自身のモチベーションにもなっているとのことです。人望厚いマラーホフのこと、このレッスンに参加したいダンサーたちがたくさん待機しているとのこと。

また彼自身がキエフ・バレエ学校のために振付けた「コッペリア」やコッペリウス博士について、キエフ・バレエ学校について、バレエ教育への考え、今までの輝かしいキャリアを振り返り共演したダンサーたちについても語ってくれています。ボリショイ・バレエ学校時代に来日して以来、30年以上にもわたってほぼ毎年来日し、来日回数は100回以上というマラーホフ、日本のファンは彼にとってはかけがえのない存在のようです。

今回キエフ・バレエ学校が来日できなかったのは残念ですが、コロナウィルス禍が落ち着いた後にまた、このマラーホフ版「コッペリア」で来日してほしいと切に思います。さすがにもう古典の王子を踊ることはありませんが、これからもキャラクター的な役柄や現代作品などで舞台に立ちたいという想いもあるそうです。これだけ多くの人に長年にわたって愛されているダンサーも少ないのではないでしょうか。

2020/06/18

ロイヤル・オペラハウス・シネマシーズン ロイヤル・バレエ『眠れる森の美女』(金子扶生主演)公開

6月19日より、ロイヤル・オペラハウス・シネマシーズン ロイヤル・バレエ『眠れる森の美女』が劇場公開されます。コロナウィルス禍の関係で、当初予定より劇場公開予定が遅れたので、待ちに待った映画館での上映です。
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http://tohotowa.co.jp/roh/movie/?n=the_sleeping_beauty

収録当日、オーロラ役が予定されていたローレン・カスバートソンが怪我で 降板し、急遽オーロラ役の代役に、当初はリラの精を踊る予定だった金子扶生さんが抜擢されました。金子さんは見事に期待に応え、漂う気品、大輪の花の華やかさと初々しさを見せてスター誕生の瞬間を見る思いでした。

大画面で見るとローズアダージオでは金子さん、緊張しているのが伝わってきます。後ろにいる群舞のダンサーたちが頑張れオーラを送っているのも見えます。バレエの皆さんが応援しているのが伝わってきました。 ここで金子さんがしっかりと安定したバランスを決め、4人目の英国王子ギャリー・エイヴィスが父親のような優しい表情で迎えると笑顔が花開き、良かったねと思わず観客の私も涙がこぼれ、胸が熱くなりました。

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音楽性に優れてラインも美しくゴージャスな金子さん、叙情的な2幕の幻影もエレガントで素晴らしかった。3幕のヴァリエーションではピルエットはすべて3回転で軸もしっかり、アラベスクもピタリと綺麗なポジションで決まります。王子役のフェデリコ・ボネッリのサポートはもちろん完璧です。彼がパートナーだったからこそ、金子さんも安心して踊ることができたのでしょう。王子にふさわしいエレガンス、年齢的にはすっかりベテランなのにその年齢を感じさせないような、高いアントルシャ・シスと美しいつま先にも惚れ惚れしました。

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ロイヤル・バレエ ならではの、演劇的な要素も味わえます。邪悪な妖精カラボスを演じるのは、ケレン味たっぷりに悪を楽しむ演技派のクリステン・マクナリー。見事な高笑いとカリスマ性で場をさらいます。北欧美女のジーナ・ストーム・ジェンセンのリラの精はこのカラボスに対抗できる凛とした強さの持ち主。まだ若手ですがしっかりとした技術の持ち主です。本来この役は金子さんが踊る予定だったので、彼女も急な代役でした。

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プロローグの妖精たちも豪華キャストで、崔由姫さん、アナ・ローズ・オサリヴァン、マヤラ・マグリ、クレア・カルヴァートなどそれぞれの個性を発揮し、お付きの騎士たちもアクリ瑠嘉さん、セザール・コラレスなどの人気ダンサーを揃えていてロイヤル・バレエの層の厚さを実感します。フロリナ姫にヤスミン・ナグディ、青い鳥にマシュー・ボールという配役も贅沢で、マシューのブルーバードは長身なのに飛んでいきそうなくらい高くダイナミックに跳んでいました。(下の写真は、ヤスミン・ナグディのオーロラ、マシュー・ボールの王子です)

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大きな怪我を乗り越えて花開いた、金子扶生というスター誕生の場面を目撃できる「眠れる森の美女」ぜひ大画面でご覧ください。幕間映像ではダーシー・バッセルとケヴィン・オヘアの指導による金子さんのローズアダージオの稽古がとても興味深いです。バランスよりもむしろピルエットの方が大変だったりするのですね。また、「眠れる森の美女」 は第二次世界大戦が終わった直後を飾った記念すべき作品でもありました。戦後の物資がない時に衣装の材料を苦労して集めたり、紙ナプキンなども代用したというエピソードも披露されます。

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そして次回上映の話題の新作「ザ・チェリスト」のキャシー・マーストンのインタビューやリハーサル映像も少し登場します。ロイヤル・オペラハウスの配信でご覧になった方もいると思いますが、こちらも素晴らしい作品なので今後の公開予定に注目してくださいね。

【振付】マリウス・プティパ

【追加振付】フレデリック・アシュトン、アンソニー・ダウエル、クリストファー・ウィールドン

【プロダクション】モニカ・メイソン(ニネット・ド・ヴァロワとニコライ・セルゲイエフに基づく)

【美術】オリバー・メッセル

【デザイン追加】ピーター・ファーマー

【音楽】ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

【指揮】サイモン・ヒューイット

【出演】オーロラ姫:金子扶生
フロリムント王子:フェデリコ・ボネッリ
国王フロレスタン24世: クリストファー・サウンダーズ
お妃: エリザベス・マクゴリアン
カタラビュット:トーマス・ホワイトヘッド
カラボス:クリステン・マクナリー 英国の王子:ギャリー・エイヴィス
フランスの王子:ニコル・エドモンズ
インドの王子:デヴィッド・ドネリー
ロシアの王子:トーマス・モック 伯爵夫人:クリスティーナ・アレスティス
フロレスタン:ジェームズ・ヘイ
フロレスタンの姉妹:マヤラ・マグリ、アナ・ローズ・オサリヴァン
長靴を履いた猫:ポール・ケイ
白猫:レティシア・ストック
フロリナ姫:ヤスミン・ナグディ
青い鳥:マシュー・ボール
赤ずきん:ロマニー・パイダク
狼:ニコル・エドモンズ ~プロローグ~
澄んだ泉の精: ロマニー・パイダク
お付きの騎士:アクリ瑠嘉
魔法の庭の精: マヤラ・マグリ
お付きの騎士: ヴァレンティノ・ズケッティ
森の草地の精: クレア・カルヴァート
お付きの騎士:カルヴィン・リチャードソン
歌鳥の精: アナ・ローズ・オサリヴァン
お付きの騎士: ジェームズ・ヘイ
黄金のつる草の精: 崔 由姫
お付きの騎士: セザール・コラレス
リラの精:ジーナ・ストーム=ジェンセン
リラの精のお付きの騎士:ニコル・エドモンズ

【上映時間】3時間22分

<あらすじ>

国王フロレスタン24世とお妃は、 生まれたばかりのオーロラ姫の洗礼式に妖精たちを招くが、邪悪な妖精カラボスは洗礼式に招かれなかったことに激怒する。洗礼式に招かざる客として割り込んだカラボスは、オーロラは糸紡ぎで指を刺して死ぬという呪いをかけた。リラの精は、カラボスの呪いを和らげる贈り物を贈る。それは、オーロラは死なないが深い眠りに落ち、王子のキスによって目覚めるというもの。
オーロラの16歳の誕生日に、4人の王子たちが求婚しにやってくる。禁止されている糸紡ぎを使っていた女性たちが捕まるが、お妃のとりなしで無罪放免となる。好奇心旺盛なオーロラは老婆に変装したカラボスに渡された糸紡ぎで指を刺してしまう。オーロラは深い眠りに落ち、城全体も共に眠る。100年後、狩りに出かけたフロリムント王子は、リラの精にオーロラ姫の幻影を見せられ、魅了される。王子はリラの精に導かれて深い森に隠れた城を見つけ、キスでオーロラを目覚めさせる。邪魔をしようとしたカラボスは打ち負かされる。おとぎ話の登場人物たちが駆けつけて、ふたりの華麗な結婚式が開かれる。

北海道 札幌シネマフロンティア2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

宮城 フォーラム仙台2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

東京 TOHOシネマズシャンテ2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

東京 TOHOシネマズ日本橋2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

東京 TOHOシネマズ新宿2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

東京 TOHOシネマズ 六本木ヒルズ2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

東京 イオンシネマ シアタス調布2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

京都 イオンシネマ京都桂川2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

大阪 大阪ステーションシティシネマ2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

兵庫 TOHOシネマズ西宮OS2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

福岡 中洲大洋映画劇場2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

2020/06/17

KARAS APPARATUSで勅使川原三郎「永遠の気晴らし」公演中

6月12日より、荻窪のKARAS APPARATUSで勅使川原三郎振付、勅使川原三郎と佐東利穂子出演の「永遠の気晴らし」が6月20日まで公演中です。

http://www.st-karas.com/camp0713-2/

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ダンス公演を最後に観たのが4月5日のKARAS APPARATUSでの『ゴドーを待ちながら』でした。それから2か月余りの自粛期間が過ぎて、最初に観たのがまたKARAS APPARATUSでの公演。待ち望んだライブパフォーマンスです。

KARAS APPARATUSは安全対策には気を遣っていて、手指と靴底の消毒、一人一人検温もした上での入場。チラシはビニールに入れで置いているものを各自で取る方式。席も左右の間隔を取って定員を半分に減らしソーシャルディスタンスに配慮していました。(初日で比較的入りがよく、30人弱の観客数)

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客電が落ち、照明の中で勅使川原さんの姿が浮かび上がり、動き始めると胸にこみ上げるものがあった。ようやく、待ち望んでいたライブパフォーマンスを観られる時が来た。それが世界最高のパフォーマーである二人のダンスであるというのは何とぜいたくなことだろう。まさに至福の時。勅使川原さんがピアノ、リコーダーの素朴な音に合わせてゆっくりと動き始め、佐東さんも参加。2か月間舞台に立っていなかったとは思えないほどの流麗で美しい動きの二人。曲が変化するにしたがってダンスも変貌を遂げる。

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やがて激しいロック調の音楽になると、二人の超絶ダンスが炸裂した。お互い距離を取り合ってのダンスで、それぞれ全く味わいが違うダンスなのに不思議なシンクロをする。特に佐東さんの音を長い四肢で細かく拾い上げる、クールで色香も漂うスリリングな踊りは、今までの彼女からさらに進化した新生面。変なたとえだけど、ディスコのダンスフロアでこのダンスが踊られたら、誰もが踊るのをやめて彼女の姿に魅入ってしまうようなスタイリッシュさと引力の強さ。でも途中からは客席にいる自分も踊りたくなってしまうほど。

_5

ダンスそのものの喜び、生きる活力、みなぎるパワー…「永遠の気晴らし」という題名に象徴されるように、ダンスは単なる気晴らしなのかもしれないけど、気晴らしで何が悪い、気晴らしがあってこその人生だ、というメッセージが込められているように感じられた。今まで踊ることができなかった彼らが、水を得た魚のように生き生きと思いっきり弾けて踊る様子には崇高さすら漂う。

_2

終盤に音楽が止まり、静寂が訪れて二人の動きがゆっくりとなる。二人が正面を見ながらゆっくりと永遠へと消えていくようなエンディング。ダンスという気晴らしを奪われた2か月間のことを思い、胸に迫りくるものがあった。アパラタスが、勅使川原さんが、佐東さんがいてくれて、また舞台を、ダンスをライブで観ることができて、本当に良かった。これからも無事公演が開催できますように。

アップデイトダンス No.71
「永遠の気晴らし」
 
身体の奥底のうごめき 無目的な戯れ
機能性から外れた無限再生遊戯
危機 ある晴れた日に
 
演出・照明 勅使川原三郎
出演 勅使川原三郎 佐東利穂子
 
【残りの公演日程】
6月17日(水)20:00
6月18日(木)20:00
6月19日(金)20:00 *定員間近
6月20日(土)16:00 *定員間近
*受付開始は30分前、客席開場は10分前
 
【料金】
一般 予約 3,000円 当日3,500円
学生 2,000円 *予約・当日共に
 
【予約】
・予約フォーム https://www.updatebooking71
・電話:03-6276-9136
・メール:updatedance@st-karas.com
件名を「アップデイトNo.71」とし、本文にご希望の日付・
一般または学生・枚数・住所・氏名・日中連絡のつく電話番号をご記入ください。
*予約は前日の24時まで受付けています。
 
【劇場】
カラス・アパラタス/B2ホール
JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線 荻窪駅
西口改札 徒歩3分
〒167-0051 東京都杉並区荻窪5-11-15 F1/B1/B2

 

なお、次回のアップデイトダンスも新作です。
アパラタスでの公演にぜひご期待ください。
 
▶︎6/29(月)-7/7(火) アップデイトダンスNo.72「空気上層」
 
・予約フォーム:https://www.updatebooking72

No7202

 

2020/06/10

ボリショイ・バレエinシネマ Season2019-20《白鳥の湖》《ジゼル》劇場公開

ボリショイ・バレエinシネマ Season2019-20《白鳥の湖》及び《ジゼル》が、上映延期になっていましたが、急きょ上映されます。

ぜひ映画館でのバレエ鑑賞をお楽しみください。

https://liveviewing.jp/contents/bolshoi-cinema2019-20/


《白鳥の湖》6/17(水)13:00&19:00

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6/17(水)13:00 ※109 シネマズ二子玉川での上映はございません
6/17(水)19:00 ※シネマイクスピアリのみ 18:00 開演


振付:ユーリー・グリゴローヴィチ
出演:オルガ・スミルノワ(オデット&オディール)、ジャコポ・ティッシ(王子ジークフリート)、
エゴール・ゲラシチェンコ(ロットバルト)、アレクセイ・プチンツェフ(道化)

ボリショイ・バレエの新女王、オルガ・スミルノワ主演によるこの上なく美しい白鳥です。王子は、イタリア出身でロベルト・ボッレ2世の呼び声高い若手、長身で美貌のジャコポ・ティッシ。11月~12月に予定されている来日公演ではこの二人の組み合わせはないので、この機会にぜひ。


《ジゼル》6/24(水)13:00&19:00 

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6/24(水)13:00 ※109 シネマズ二子玉川での上映はございません
6/24(水)19:00 ※シネマイクスピアリのみ 18:00 開演


振付:アレクセイ・ラトマンスキー
出演:オルガ・スミルノワ(ジゼル)、アルテミー・ベリャコフ(アルブレヒト)、
デニス・サーヴィン(ハンス(ヒラリオン))、アンゲリーナ・ヴラーシネツ(ミルタ)、
ネッリ・コバヒーゼ(バチルド)、リュドミラ・セメニャカ(ベルト)、アナスタシア・デニソワ(ズルマ)

こちらは注目のラトマンスキーによる新演出の「ジゼル」です。バチルド姫が従来の「ジゼル」よりも大きな役割を与えられている心優しい姫で、ジゼルとバチルドの女性同士の絆的なものが描かれています。ウィリたちのフォーメーションも十字架の形が表現されていたり、恐ろしくも、ぞくぞくするほど美しい。オルガ・スミルノワの透明感のある儚いジゼル、そしてベリャコフのドラマティックな演技と見事なテクニックが発揮されていて見ごたえたっぷりです。

 

*入場券はご鑑賞日当日のみ、「各映画館の WEB サイトと窓口」にて販売いたします。
(プレイガイドでのチケット販売はございません。)
*キャストシートは本ホームページ上に掲出いたします。
(感染症予防のため映画館での配布は控えさせていただきます。)
*マスクを着用されていない方のご来場をお断りしている劇場がございます。また、発熱や咳など、体
調にご心配のある方は、恐れ入りますがご来場をお控えいただけますようお願い申し上げます。
*販売座席数を減らし、間隔をあけての座席指定となるため、お連れ様でも隣同士でのご鑑賞が出来か
ねる場合がございます。

今後の情勢に応じての変更や、その他、お客様へお願いがある場合がございます。必ず事前に各映画館の公式サイトをご確認いただき、映画館内の感染防止策へのご理解とご協力をお願い申し上げます。

上映劇場リスト

https://liveviewing.jp/contents/bolshoi-cinema2019-20/

2020/06/06

バレエメッセ ジュリアン・マッケイのオンライン・インタビュー実施、次回はレオニード・サラファーノフ

バレエメッセでは、ディアナ・ヴィシニョーワ財団とのコラボレーションにより、世界のバレエアーティスト達から学ぶオンラインサロン『バックステージサロン』を毎月開催しています。

4月にはディアナ・ヴィシニョーワ、5月22日にはジュリアン・マッケイとのオンラインサロンが実施されました。

https://mailchi.mp/balletmesse/back_stage_salon

このジュリアン・マッケイとのオンラインサロンに先日参加させていただきました。

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本インタビューはディアナ・ヴィシニョーワ基金、Studio Context の支援でBallet Messe によって企画されたプロジェクトです。

日本語通訳もついて、ジュリアンへのライブインタビューを聴くことができるという企画で、事前申し込みしていればライブで聴くのは無料となっています。Zoomアプリで実際に話しているジュリアンの様子も見られました。事前に集めた視聴者からの質問にも答えてくれました。

メモを取っていなかったので、細かい応答については書きませんが、昨年11月のミハイロフスキー・バレエでの来日公演は彼にとっては忘れがたい感動があったとのことです。日本の観客の熱い反応がとにかくうれしかったと。短い滞在だったのでゆっくりは過ごせなかったけど、今度はぜひ温泉に行ってみたいとのこと。

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また、ローザンヌ国際バレエコンクールに参加した時の想い出も話してくれました。もうその時には、まだ17歳だったけどドイツでの『ジゼル』公演に出演したり舞台に立つこともしていたので、参加している時にはそんなにすごいことだと思わなかくてただ楽しかったけれど、後になって思い出してみるとなんという素晴らしい経験だったのだろう、と感じたそうです。古典作品ではやはり『ジゼル』が好きで、テレビ番組「ビッグ・バレエ」で踊った、セバスチャン・ベルトー振付の『ルネッサンス』という現代作品を踊ったのも印象的だったそう。

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自粛期間では、故郷のモンタナの豊かな自然に触れ、家族や愛犬と過ごしているとのこと。そして今後については、まだ発表できないけれども、あるバレエ団と契約し、入団する予定となっているとのことでした。二つ選択肢がある時には、一つのところに留まるのではなく、少し怖いけれど、止まったらそこで終わり、進化を続けたい、新しい挑戦をしたいと考えて、ミハイロフスキー・バレエを退団することを選んだそうです。

ジュリアンの人柄の良さとポジティブさ、聡明さが伝わってくるインタビューでした。コロナウィルス禍の影響で、夏に予定されていた来日公演PRINCE OF BALLETはキャンセルとなってしまいましたが、いつかまた実現させたいとのことです。

もう公開期間は終わってしまいましたが、有料でアーカイブ動画を視聴することもできました。その収益は全額ディアナ・ヴィシニョーワ基金に寄付されたとのことです。

 

そして、次回のオンラインサロンは、ミハイロフスキー・バレエのレオニード・サラファーノフとのライブインタビューです。

■日時:6月12日(金)21:00~22:00
■ゲスト:レオニード・サラファーノフ
■参加アプリ:Zoom
■参加費:無料(アーカイブは有料※)
■通訳:あり

■申込期限
6月12日(金)19:00

https://mailchi.mp/balletmesse/back_stage_salon こちらよりお申し込みください。質問なども受け付けています。

メールマガジンはここから申し込むことができます。 info@balletmesse.com

 

2020/06/05

『マシュー・ボーン IN CINEMA/ロミオとジュリエット』6月5日より公開

新解釈版『白鳥の湖』でバレエ界に新風を巻き起こした英国バレエ界の鬼才、マシュー・ボーンの新作舞台『ロミオとジュリエット』が、いち早く日本のスクリーンに初登場します。試写を観たのはだいぶ前ですが、その激しさ、鮮烈さは忘れがたく、有料配信でもう一度観ました。

6.5(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショーされます。

http://mb-romeo-juliet.com/

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時代を超えて語り継がれてきたシェイクスピアの伝説的古典を、巨匠プロコフィエフの名曲に乗せてコンテンポラリー・バレエに大胆にアレンジした完全な新演出版。本プロジェクトのために新たに発掘された若い才能をスタッフ・キャストに迎え、不朽の名作に新たな風を吹き込んだ本作は、「2019年で最も待ち望まれた舞台!」と評され大絶賛をもって迎えられた。厳しい管理下に置かれ、自由を奪われ愛が禁じられた近未来を舞台に、運命に翻弄された2人の若き恋人たちの悲劇的な愛の物語が、まだ誰も見たことのない新世代の『ロミオとジュリエット』として蘇る。

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STORY

今からそう遠くない近未来、反抗的な若者たちを矯正する教育施設「ヴェローナ・インスティテュート」では、若者たちは男女別に分断、接触を禁じられ、厳しい監視下のもと自由を奪われて暮らしている。ジュリエットは、暴力的な看守のティボルトから目を付けられ、その脅威に怯えていた。ある日、有力政治家の両親から見放され施設に入れられたロミオは、施設で開催されたダンスパーティーでジュリエットと出会う。瞬く間に恋に落ちた2人は、看守の目を盗んで逢瀬を重ね、仲間たちに祝福されながら遂に愛を誓いあうのだった。しかし、幸せもつかの間、突如酒に酔ったティボルトが銃を振りかざして現れ、乱闘の挙句、仲間の1人マキューシオが命を落としてしまう。怒りに燃えるロミオとジュリエットたちは、ティボルトに立ち向かうも、さらなる悲劇が彼らを待ち受けていた…。

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様々な振付家が手掛けてきたバレエ版の『ロミオとジュリエット』。待ち望まれていたマシュー・ボーン版は、近未来の矯正施設に閉じ込められた若者たちの愛と死と暴力の物語。今まで見てきたどの『ロミオとジュリエット』よりも疾走感があって激しく、鮮烈で痛ましく残酷だ。真っ白い矯正施設のベッドの上で血まみれになってこと切れているロミオとジュリエットの死体が冒頭に映し出されるところからして強烈だ。

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矯正施設に閉じ込められて自由を奪われた若者たちを暴力で支配する残忍な看守のティボルト。裕福な両親によってこの施設に入れられてしまう気弱な青年ロミオ。奔放な魅力のある少女だがティボルトにしつこく目を付けられて怯えているジュリエット。マキューシオとバルサザールという男性カップル。若者たちのやり場のないエネルギーが全編ほとばしりパワフルなダンスが次から次へと繰り広げられる。ジュリエットとロミオのバルコニーのパ・ド・ドゥも情熱的で、内に秘めていた二人の思いが激しく炸裂している。二人が床の上を転がりながらもリフトも展開され、バルコニーも有効に使って力強い。極限状況の中でどうしようもなくお互いを求めあう熱情が伝わる最後のパ・ド・ドゥは痛ましくも美しい。レズ・ブラザーストンによる舞台装置はシンプルながら非常に効果的で、真っ白な矯正施設が行き場のない閉塞感を象徴している。白い制服を着せられたダンサーたちのなかで、赤い髪のジュリエット、そして流れる赤い血が鮮やかに浮かび上がる。暴力とトラウマがメーンのモチーフとなっていて、そのトラウマが結局恋人たちを破滅へと追いやってしまうのだ。

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音楽の順番を大胆に入れ替えた意外性とキャラクターの設定変更もユニークだ。1時間30分ほどの上演時間があっという間に通り過ぎ、見たことのない衝撃に心撃ちぬかれる、そんな痛ましくも熱情溢れる作品。ぜひ大スクリーンで体験してほしい。『シンデレラ』や『マシュー・ボーンの『白鳥の湖』『眠れる森の美女』などで主演してきた繊細さと大胆さのバランスが絶妙なコ―デリア・ブライスウェイト、やはり『シンデレラ』で頭角を現した若く美しいパリス・フィッツパトリックなど、若いキャストが活躍するのも、この作品の焦燥感、疾走感に寄与している。

恵比寿ガーデンシネマでの上映スケジュール
6月5日(金)〜11日(木)は
10:30/15:40/17:50

【プロダクション】演出・振付:マシュー・ボーン/舞台・衣装デザイン:レズ・ブラザーストン/照明:ポール・コンスタンブル/音響:ポール・グルースイス/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ

【出演】ロミオ:パリス・フィッツパトリック/ジュリエット:コーデリア・ブライスウェイト/ティボルト:ダン・ライト/マキューシオ:ベン・ブラウン/バルサザー:ジャクソン・フィッシュ

撮影場所:サドラーズ・ウェルズ劇場/撮影時期:2019年/上映時間:91

提供:MORE2SCREEN 配給:ミモザフィルムズ 配給・宣伝協力:dbi inc.

後援:ブリティッシュ・カウンシル

© Illuminations and New Adventures Limited 2019

http://mb-romeo-juliet.com/


2020/06/02

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 、アンコール上映「マノン」「ドン・キホーテ」と新作「眠れる森の美女」(金子扶生主演)公開

新型コロナウィルスの影響により公開変更を重ねてきました英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン

映画館の再開に伴って6月5日(金)からの劇場公開が決まりました。

http://tohotowa.co.jp/roh/news/2020/06/01/20200601/

 

以下新しい日程及び作品(6月1日付け<※一部劇場を除く>です。


<6月公開作:英国ロイヤル・バレエで活躍する日本人ダンサー作品特集>


・6月5日(金)ロイヤル・バレエ「マノン」(レスコー役:平野亮一、マノン役:サラ・ラム、デ・グリュー役:ワディム・ムンタギロフ)

シーズン2017/18作品

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・6月12日(金)ロイヤル・バレエ「ドン・キホーテ」(キトリ役:高田茜、バジル役:アレクサンダー・キャンベル)

シーズン2018/19作品

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・6月19日(金)~2週間 ロイヤル・バレエ「眠れる森の美女」(オーロラ役:金子扶生、フロリムント王子役:フェデリコ・ボネッリ、フロリナ姫:ヤスミン・ナグディ、青い鳥:マシュー・ボール)→新作

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「眠れる森の美女」以降、公開が予定されている「ラ・ボエーム」、「ザ・チェリスト」「ダンシズ・アット・ア・ギャザリング」、「フィデリオ」につきましては公開日の調整などが決まり次第改めて発表されるとのことです。

旧作である『マノン』と『ドン・キホーテ』はいずれも非常にクオリティの高い、素晴らしいパフォーマンスとして、劇場公開時も大ヒットを記録しました。もう一度映画館の大スクリーンで観られるのが嬉しいです。『ドン・キホーテ』は高田茜さんの記念すべきシネマ全幕作品初主演作品として、ファンなら必ずまた観ておきたい映像です。『マノン』は新国立劇場バレエ団の巣ごもりシアターでも配信されたばかりで、同じワディム・ムンタギロフ主演なので、見比べてみるのも興味深いのではないでしょうか。平野亮一さんの見事な演技力も見ものです。

また、金子扶生さんが、怪我をしてしまったローレン・カスバートソンの代役として急きょオーロラという大役を踊って大成功を収めた『眠れる森の美女』。こちらは試写を観ているのでまた改めて作品紹介記事を書く予定ですが、とても胸が熱くなるような感動と、スター誕生の瞬間を観たような幸福感で満たされます。フェデリコ・ボネッリの紳士的なサポートと美しい踊り、フロリナ姫にヤスミン・ナグディ、青い鳥にマシュー・ボールと人気プリンシパルを投入した贅沢なキャストです。

 

なかなか生の舞台に接することができないこの頃、換気や消毒、座席の間隔を空けた配置などで対策も万全の映画館の大スクリーンでバレエを楽しみましょう。

上映館も通常のシネマシーズン公開時より増えているので(東京は日本橋、日比谷、調布に加えて六本木、新宿も)、より観に行きやすいと思います。

北海道 札幌シネマフロンティア2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

宮城 フォーラム仙台2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

東京 TOHOシネマズシャンテ2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

東京 TOHOシネマズ日本橋2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

東京 TOHOシネマズ新宿2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

東京 TOHOシネマズ 六本木ヒルズ2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

東京 イオンシネマ シアタス調布2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

京都 イオンシネマ京都桂川2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

大阪 大阪ステーションシティシネマ2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

兵庫 TOHOシネマズ西宮OS2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

福岡 中洲大洋映画劇場2020/6/19(金)~2020/7/2(木)

 

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