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2019/10/11

ミハイロフスキー劇場バレエ ジュリアン・マッケイのインタビュー

11月に『パリの炎』『眠れる森の美女』(ナチョ・ドゥアト振付)で来日公演を行うミハイロフスキー劇場バレエ。以前はレニングラード国立バレエとして知られ、日本のファンにもお馴染みの存在でした。

https://www.koransha.com/ballet/mikhailovsky_ballet2019/

その中で特に注目されるのは、日本初演となるメッセレル版『パリの炎』に主演し、日本デビューを飾るジュリアン・マッケイ。21歳という若さです。すでにインスタグラムのフォロワーは11万人を突破し、バレエファンのみならず、感度の高い日本のファンの心をつかんでいます。

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ボリショイ・バレエ・アカデミーに11歳で入学(外国人では当時最年少記録)し、ロシアのフル・ディプロマをアメリカ人として初めて獲得。ローザンヌ国際バレエコンクールではスカラシップを獲得して1年間英国ロイヤルバレエで研修生として踊り、ミハイロフスキー劇場バレエに入団。バレエ団史上最年少でソリストとなり、すぐに主演するようになりました。バレエ団での活動の他、世界中のガラ公演で踊るなど、幅広く活躍しています。少女漫画から抜け出たような美しい容姿の持ち主で、モデルとしても活動しています。

また、最近弟ニコラスとマッケイ・プロダクションズを設立して、様々なクリエイティブな活動も開始しました。マッケイ・プロダクションズには、マリインスキー・バレエのウラジーミル・シクリャーロフも所属しており、彼の映像なども撮影しています。

そのジュリアンに先日、電話でインタビューを行い、光藍社さんの公式サイトに掲載されました。

https://www.koransha.com/ballet/mikhailovsky_ballet2019/#interview

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インタビュー記事に掲載しきれなかったエピソードを少しこちらの番外編で掲載しますね。この若さで、しっかりとしたビジョンを持ち、バレエをどうやって発展していくべきかを真剣に考えている聡明さが感じられました。(本編はこちらをご覧ください)

現在のバレエ団での教師は、ミハイロフスキー劇場バレエ(レニングラード国立バレエ)の来日公演やゲスト出演などで、日本でもよく知られているミハイル・シヴァコフです。(シヴァコフは現役を続けており、今回の来日公演にも出演予定です)

ローザンヌ国際バレエコンクールに出場して、スカラシップを獲得してロイヤル・バレエの研修生になりましたね。研修期間が終わった後、ロイヤル・バレエには入団せず、ミハイロフスキー・バレエに入団されましたね。やはりロシア・バレエが好きだからですか?

 「ロイヤル・バレエで踊ることも、小さいころからのぼくの夢でした。ロイヤル・バレエには、スティーヴン・マックレーやナタリア・オシポワなどたくさんの憧れのダンサーがいます。オシポワは、ぼくがボリショイ・アカデミーの生徒の時にボリショイの舞台でよく観ていたので、同じカンパニーで踊ることができてとても嬉しかった。ロイヤルでは、スタジオでリハーサルを一人でしていると、マシュー・ゴールディングがやってきていろんなコツを伝授してくれたり、ワディム・ムンタギロフがいつもスタジオにいて稽古するところを見たりなど、素晴らしい経験をすることができました。

ロシアに行ったのは、よりチャレンジングな環境で、ソリストの役を踊りたいと思ったからです。ロイヤルにいると、そういう役を踊るにはもう少し時間もかかってしまうし、ロシアで自分の可能性を極限まで追求したいと思いました」

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ジュリアンさんはモデルとしても活動していますし、バレエファンに限らず様々なジャンルの若い方から人気があります。バレエをもっと幅広い観客に知ってもらうにはどうすればいいと思われますか?

「異分野のアーティストとコラボレーションすることがとても大事だと思っています。21世紀にバレエを発展させるためには必須のことですね。テクノロジーを取り入れることも大切になってくるでしょう。美術館に行って美術を鑑賞する時にオーディオガイドが存在するようにストーリーの理解に助けになるものがあると、より広がるのでは。若い人がもっとバレエの世界に入ってきて、クリエイティブな人たちが関わるようになって、変化が訪れるべきだと思っています。これが、弟と設立したプロダクションカンパニーでぼくがやろうと思っていることです」

「このプロダクションでは、世界中のクリエイティブなアーティストにスポットライトを当てたいと思っています。彼らにインスピレーションを与え、プラットフォームを作ってより多くの創造の機会を与えられたらと。ダンスやパフォーミングアートは万国共通のもので、どこに行ってもダンスは理解してもらえるという利点があります。どんなバックグラウンドのどんな人とも交流できます。ファッションや映画、美術の世界とも連携し、より多くの人たちとのコミュニティを作りたいという想いがあります。ダンスのアーティストのマネジメントも、何年も先まで決まっているオペラ歌手のようにできるようになればと思っています」

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先日、アメリカのテレビ局で、英国のジョージ王子がバレエを習っていることを揶揄するコメントが放映されて批判を浴びましたが、そのことについてどう思いますか。

 「バレエそのものがまだ人々に理解されていないから、あのような揶揄がされたのだと思います。ヌレエフ、バリシニコフといった偉大な男性ダンサーがいたにもかかわらず。まだまだぼくたちが戦って、知られるように努力しなければならないと思っています。もちろん、バレエそのものが一番大切なのは言うまでもありませんが、ソーシャルメディアなども活用して、バレエという芸術の素晴らしさを伝えて行きたい。TV番組でバレエの舞台裏を伝えてバレエダンサーの真実の姿を見せることはその一つの手法ですね。弟とぼくは、ツアー先ではどんなことをしているか、身体の治療、公演が終わった後の姿などを見せていきます。芸術の他のジャンルでは同じようなプラットフォームがあるので、バレエでもやっていきます。あまりバレエ界ではそのようなことを積極的にシェアしていません。だから、ダンサーが世界中を飛び回って公演をしていても、それがどんなにすごいことか知らない人はたくさんいます。バレエは、人々に希望を与えたり、全く違う世界へと連れて行ってくれたりする稀有な芸術であることをもっと知ってほしい」

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「世界を変えたアーティストたちというテーマの公演を企画しています。今は壁を越えて成功するというイメージが持ちにくい時代だと思います。でも、周りの人々、クリエイター、家族、ファン、友人などの支援があって頑張れば成功できるというメッセージを、偉大なアーティストたちの伝統を受け継いで舞台を通して伝えたい」

「ぼくは学生時代にInstagramのアカウントを始めて、最初は日常生活のなんてことないことを投稿していて、アメリカにいる家族や友達にシェアするために使っていましたが、それが何をもたらすかについては気が付いていませんでした。いつの間にかフォロワーが10万人を超えていて、今や世界中の人たちとつながるようになりました。ソーシャルメディアを使って、芸術とポジティブなエネルギーを伝えることができるのは、なかなかすごいことです」

「今ぼくは21歳ですが、まだ若いから先が長いと思ったことはありません。やらなくてはいけないことがたくさんあって、時間はいくらあっても足りないほどです。ぼくはいつも「メメント・モリ」(死を忘れるな)という言葉を念頭に置いています。何が起きるかわからないので、今できることは、今やりたいのです。」

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ダンス以外にはどのような芸術に興味を持ってきましたか?

 「小さいころから映画や美術などに触れる機会をたくさん持っていました。子どもの頃は、弟ニコラスと美術館に行っては迷子になったものです。彫刻やエジプトのミイラ、そして陶芸も大好きでした。モスクワには、伝統的な美術を誰でも学べるアカデミーがあって素晴らしいことだと思います。そして今サンクトペテルブルグでは、エルミタージュ美術館のすぐそばに住んでいるので、自由時間にはそこで過ごすことが多いです」

これからブレイク必至、バレエ界のみならず幅広い世界へと羽ばたいていくスターの誕生する瞬間を、ぜひ『パリの炎』で観てください。本当に楽しみです。

(ジュリアンの弟ニコラスが撮影した、パリ・オペラ座でリハーサルするジュリアンのフィルム。ジュリアンの公式YouTubeチャンネルより)

 

ミハイロフスキー劇場バレエ
『パリの炎』
全3幕 作曲:B.アサフィエフ 振付:V.ワイノーネン/改定振付:M.メッセレル
日程:2019年11月21日(木)15:30/19:30
料金(15:30回):SS席22,000円 S席20,000円 A席17,000円 B席14,000円 C席 10,000円 
         D席7,000円
料金(19:30回):SS席24,000円 S席22,000円 A席19,000円 B席16,000円 C席12,000円
         D席9,000円
 予定出演者:
■15:30公演
ソリスト:アンジェリーナ・ヴォロンツォーワ、イワン・ザイツェフ、イリーナ・ペレン、ヴィクトル・レベデフ ほか
管弦楽:シアター オーケストラ トーキョー
 
■19:30公演
ソリスト:オクサーナ・ボンダレワ(ゲスト)、ジュリアン・マッケイ、イリーナ・ペレン、ヴィクトル・レベデフ ほか
管弦楽:シアター オーケストラ トーキョー
ミハイロフスキー劇場バレエ
『眠りの森の美女』

全3幕プロローグ付 作曲:P.チャイコフスキー 振付:N.ドゥアト
日程:2019年11月23日(土・祝)17:00・24日(日)11:30/16:00
料金:SS席24,000円 S席22,000円 A席19,000円 B席16,000円 C席12,000円 D席9,000円

予定出演者:
■11/23(土)17:00公演
 ソリスト:イリーナ・ペレン、ヴィクトル・レベデフ、ファルフ・ルジマトフ(ゲスト) ほか
 管弦楽:シアター オーケストラ トーキョー
 
■11/24(日)11:30公演
 ソリスト:アナスタシア・ソボレワ、ヴィクトル・レベデフ、ファルフ・ルジマトフ(ゲスト) ほか
 管弦楽:シアター オーケストラ トーキョー
 
■11/24(日)16:00公演
 ソリスト:アンジェリーナ・ヴォロンツォーワ、イワン・ザイツェフ、ファルフ・ルジマトフ(ゲスト) ほか
 管弦楽:シアター オーケストラ トーキョー

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