金森穣(Noism) 第60回毎日芸術賞 受賞
第60回(2018年度)毎日芸術賞(特別協賛・信越化学工業株式会社)の受賞者が決まりました。
毎日芸術賞は、毎日新聞社が主催する賞で、前年の11月からその年の10月までに国内で行われたあらゆる芸術文化活動を対象に、特に優秀、かつ新鮮な業績をあげたと認められる芸術家個人・団体に贈られます。
https://noism.jp/mainichi_kanamori/
毎日新聞の社告
http://mainichi.jp/articles/20190101/ddm/001/040/097000c
金森穣さん(演出振付家・舞踊家)Noism公演「Mirrorring Memoriesーそれは尊き光のごとく」(東京文化会館小ホール)、Noism×SPAC「ROMEO & JULIETS(ロミオとジュリエットたち)」(りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館など4会場)の演出・演技
▽栗木京子さん(歌人)歌集「ランプの精」(現代短歌社)
▽内藤礼さん(現代美術家)個展「内藤礼-明るい地上には あなたの姿が見える」(水戸芸術館現代美術ギャラリー)
▽永井愛さん(劇作家)二兎社公演「ザ・空気 ver.2 誰も書いてはならぬ」(東京芸術劇場シアターイーストなど)の作・演出
▽宮本輝さん(作家)小説「流転の海」(新潮社)シリーズ完結 全9部
特別賞
大林宣彦さん(映画監督) 映画「花筐/HANAGATAMI」
というわけで、Noismの芸術監督、金森穣さんが受賞しました。
これは、金森個人の創作活動に留まらず、日本初、そして今なお唯一の劇場専属舞踊団であるNoismを15年間率いて続けてきた活動が認められ、評価されたからこその受賞であり、Noismにとっても今後の活動に大きな励みとなります。https://noism.jp/mainichi_kanamori/より
「ROMEO & JULIETS(ロミオとジュリエットたち)」は、かなり実験的な作風でテキストもフィーチャーされており、SPACの俳優たちも参加しているだけでなく、ジュリエットが複数出演しているなど決してわかりやすい作品ではありませんが、観客におもねることなく、考えさせてくれる芸術性の高い作品は非常に刺激的で面白かったです。
前回、第59回は熊川哲也さんが受賞した賞です。また、第52回は吉田都さん、第23回は森下洋子さんが受賞しています。
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Noismは、2018年は過去の代表作をアレンジした「Mirroring Memories-それは尊き光のごとく」、そして新作「ROMEO&JULIETS」(Noism1×SPAC 劇的舞踊)を上演したほか、ロシア・サンクトペテルブルグのディアギレフ・フェスティバルで「ラ・バヤデール−幻の国」を上演して、現地でも絶賛を浴びました。
また、副芸術監督、バレエ・ミストレスである井関佐和子さんは、昨年ニムラ賞を受賞しています。
その一方で、新潟市の財政難もあり、Noismの活動延長がなかなか決まらないという困難にも直面していました。昨年12月15日になってようやく、2020年8月末迄、一年間延長の線で「調整中」ということがようやく決まったと報道されています。
(Noism Supporters Unofficialより)
http://noism-supporters-unofficial.info/supporters-blog/shin/4580/
「Noism」活動、18年度末までに検討
新潟市議会、担当部長が答弁
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20180306378780.html
新潟市に寄せられた要望
Noism に対する力強い支援をお願いします
http://www.city.niigata.lg.jp/smph/shisei/mayor/tegami_top/tegami/tegami_29top/29_3kyouiku/H29-3-29.html
新潟市の市長選挙が昨年10月に行われ、新しい市長は必ずしも積極的にNoismを支援する政策ではなかったようなのですが、ひとまず安心とはいうものの、今までの活動期間よりも短い一年間というのは不安が残ります。今回の受賞が、活動継続に向けての大きな一押しとなったと言えることでしょう。
今後の活動も目白押しです。新作『R.O.O.M.』/『鏡の中の鏡』の他、7月にはもう一つ新作が予定されており、『カルメン』ロシア・モスクワ公演、シビウ国際演劇祭にも『R.O.O.M.』/『鏡の中の鏡』の上演が予定されているなど、国際的な活動も続きます。
◆Noism1 実験舞踊vol.1『R.O.O.M.』/『鏡の中の鏡』
新潟公演: 1月25日(金)- 2月17日(日)※全13回
会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
(1月25,26,27日 前売完売)
東京公演: 2月21日(木)- 2月24日(日)※全5回
会場:吉祥寺シアター(前売完売)
◆Noism2定期公演vol.10
3月15日(金)- 17日(日)※全5回
会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
◆Noism2札幌公演
4月19日(金)- 20日(土)※全2回
会場:札幌文化芸術劇場 hitaru
チェーホフ国際演劇祭2019
◆Noism劇的舞踊『カルメン』ロシア・モスクワ公演
5月29日(水)- 31日(金)
会場:Helikon Opera
シビウ国際演劇祭2019
◆Noism1実験舞踊vol.1『R.O.O.M.』/『鏡の中の鏡』
ルーマニア・シビウ公演(予定)
6月中旬
◆Noism新作(予定)
新潟公演:7月19日(金)- 21日(日)
会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸文化会館
東京公演:7月27日(土)- 28日(日)
会場:目黒パーシモンホール
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