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2018/06/19

英国ロイヤル・オペラ・ハウスシネマシーズン ロイヤル・バレエ「マノン」

英国ロイヤル・オペラ・ハウスシネマシーズン ロイヤル・バレエ「マノン」が、2018/6/22(金)より劇場公開されます。

http://tohotowa.co.jp/roh/movie/manon.html

先日試写を見せていただきました。

Sarah_lamb_as_manon_and_vadim_munta
©ROH Photographed by Alice Pennefather

【振付】ケネス・マクミラン
【音楽】ジュール・マスネ
【指揮】マーティン・イエーツ
【出演】
サラ・ラム(マノン)
ワディム・ムンタギロフ(デ・グリュー)
平野亮一(レスコー)
イツァール・メンディザバル(レスコーの愛人)
ギャリー・エイヴィス(G.M.)
トーマス・ホワイトヘッド(看守)
金子扶生、ベアトリス・スティクス=ブルネル(二人の高級娼婦)
マシュー・ボール、ウィリアム・ブレイスウェル、マルセリーノ・サンベ(3人の紳士)
ジェームズ・ヘイ(乞食のかしら)

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©ROH Photographed by Alice Pennefather

マクミランの『マノン』はロイヤル・バレエの十八番だけど、今回収録された映像は、現在のロイヤル・バレエで望むべく最高のキャストによるもの。サラ・ラム演じるマノンは、登場シーンでは天使のように愛らしくて純情で、金銭欲にまみれ堕落していっても悪を感じさせず、清らかなイメージ。その純な姿が男たちを惑わせ、そしてデ・グリューを運命へと引きずり込む天然のファム・ファタルだった。
ワディム・ムンタギロフのデ・グリューもまた純情で一途、朴訥な青年で、その彼が道を踏み外すほどの熱い恋に落ちて二人が破滅まで突き進む姿が、容赦なく描かれているのがこの『マノン』。本当に壮絶な話である。

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©ROH Photographed by Alice Pennefather

穢れのない少女のように無垢なサラ・ラムのマノンは、兄レスコーに搾取され、G.Mに搾取される犠牲者ではあるのだけど、流されているのではなく破滅する運命は自ら選び取ったような印象がした。愛ゆえにそうなってしまったというような。サラ・ラムの、追放されてぼろぼろになってもなお輝く美しさ、そして知性を感じさせる演技力もさることながら、ワディム・ムンタギロフのデ・グリューのたぐいまれなほどの美しいバレエと、道を誤ってしまう青年の一途さには深く心を打たれた。しなやかで美しい曲線のアラベスクにはうっとりさせられるともに、それが彼の情熱や苦悩を物語ってくれる。今最も観るべきダンサーの一人であることを確信させてくれる。

平野亮一さんのレスコーも好演。台詞が聞こえてきそうな濃厚な演技とあくどい存在感は強烈だし、長身なので2幕の酔っ払いダンスもダイナミック。ギャリー・エイヴィスのムッシュGMの重厚さも見逃せないし、トーマス・ホワイトヘッドの看守のいやらしさも見もの。全体的にロイヤル・バレエならではの演技合戦が楽しく、いくつ目があっても足りないほどだ。

3人の紳士が、マシュー・ボーンの「白鳥の湖」の主演に抜擢されてさらに注目を集めているマシュー・ボール、そしてバーミンガムロイヤル・バレエから移籍して頭角を現しているウィリアム・ブレイスウェル、さらに抜群のテクニックとしなやかな跳躍で魅せるマルセリーノ・サンベというのも注目ポイント。

二人の娼婦は本来は崔由姫さんとベアトリス・スティクス=ブルネルだったが(幕間映像ではこの二人のリハーサルシーンを観ることができる)、ユフィさんが病気のためこの公演には出演できず、代役として金子扶生さんが出演していて美しさで際立っている。

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©ROH Photographed by Alice Pennefather

幕間の映像では、上記の二人の娼婦のリハーサルシーンの他、ロイヤル・バレエの来日公演でマノンを演じていたダーシー・バッセルが、マクミランの未亡人デボラにインタビューした映像が興味深い。『マノン』を振付けていた時、実はマクミランはフィギュアスケートに夢中だったそうで、沼地のパ・ド・ドゥの回転リフトはフィギュアスケートにインスピレーションを得たものだそう。言われてみれば納得できる。実はダーシー・バッセルは最初はこの役を演じたかったのに、マクミランに却下されたことがあったそうだ。

出会いのパ・ド・ドゥ、寝室のパ・ド・ドゥ、そして最後の凄絶な沼地のパ・ド・ドゥはそれぞれ、比類のない美しさと鮮烈さを湛えているマクミランの傑作。素晴らしいキャストで、パリの裏社交界の退廃的な世界にどっぷり浸かれる3時間。大画面でぜひ観てほしい。

来年予定されているロイヤル・バレエの来日公演では、ぜひこのサラ・ラムとワディム・ムンタギロフで『マノン』を観たいし、『マノン』をレパートリーに持つ新国立劇場バレエ団で、ワディム・ムンタギロフをゲストに再演してほしいなとも思う。

北海道 ディノスシネマズ札幌 2018/6/23(土)~2018/6/29(金)
宮城 フォーラム仙台 2018/6/23(土)~2018/6/29(金)
東京 TOHOシネマズ日比谷 2018/6/22(金)~2018/6/28(木)
東京 TOHOシネマズ日本橋 2018/6/22(金)~2018/6/28(木)
東京 イオンシネマ シアタス調布 2018/6/22(金)~2018/6/28(木)
千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森 2018/6/22(金)~2018/6/28(木)
神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜 2018/6/22(金)~2018/6/28(木)
愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ 2018/6/22(金)~2018/6/28(木)
京都 イオンシネマ京都桂川 2018/6/22(金)~2018/6/28(木)
大阪 大阪ステーションシティシネマ 2018/6/22(金)~2018/6/28(木)
神戸 TOHOシネマズ西宮OS 2018/6/22(金)~2018/6/28(木)
福岡 中洲大洋映画劇場 2018/6/23(土)~2018/6/29(金)

【上演時間】3時間11分

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