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2017/11/30

ロイヤル・オペラハウスシネマシーズン 「不思議の国のアリス」

ロイヤル・オペラハウスのオペラとバレエ作品の中継映像を映画館で上映する、ロイヤル・オペラハウスシネマシーズン

2017-18シーズン、バレエ作品上演の1作品目、クリストファー・ウィールドン振付『不思議の国のアリス』が12月1日より上映されます。試写を見せて頂きました。
http://tohotowa.co.jp/roh/movie/alice.html

_preview

【振付】クリストファー・ウィールドン
【音楽】ジョビー・タルボット
【指揮】クン・ケセルス
【出演】ローレン・カスバートソン(アリス)
フェデリコ・ボネッリ (ハートのジャック)
ジェームズ・ヘイ(ルイス・キャロル/白ウサギ)
* エドワード・ワトソンから変更
ラウラ・モレーラ(ママ/ハートの女王)
* ゼナイダ・ヤノウスキーから変更
スティーヴン・マックレー(マジシャン/マッドハッター)

ある晴れた日の午後、姉たちと一緒にガーデンパーティに参加していた少女アリス。庭師の青年ジャックにタルトをあげたのに、アリスの母は彼が盗んだと誤解して騒動に。そんな中、両親の友人ルイス・キャロルが突然白いウサギに変身!彼を追いかけてウサギの穴に入ったアリスが迷い込んだ不思議な国で出会ったのは、魅力的なハートのジャック。チャーミングな彼に心を奪われるアリスだったが、タルトを盗んだと彼を追うハートの女王、帽子屋のマッドハッター、おかしな侯爵夫人が入り乱れて大混乱!ルイス・キャロル原作の「不思議の国のアリス」をもとに、人気振付家クリストファー・ウィールドンが、アリスの恋を交えながら楽しくて猥雑で子供から大人まで楽しめるバレエを創り上げた。
ロイヤル・バレエで2011年に初演され、その際にDVD化。来日公演でも上演されてチケットがソールドアウトとなり、追加公演も実施されるほどの人気ぶりだった作品。ナショナル・バレエ・オブ・カナダとの共同制作ですが、その後ミュンヘン、デンマークなどでも上演され、今年はオーストラリア・バレエで初演、来年秋には日本の新国立劇場バレエ団でも上演される予定となっています。

プロジェクション・マッピングなどハイテクを生かした演出、強烈でポップな色彩感覚、英国流のブラックユーモアも交えてのポップで賑やか作品です。再演を重ねて改訂も加えられており、より楽しめる作品に仕上げられていました。テクノロジーに依存しすぎている感のある1幕はそれほどでもないのですが、マッドハッタ―のタップやキャタピラー(芋虫)のシーン、華やかな群舞と見せ場たっぷりの2幕、クライマックスといえる、ハートの女王大暴れのタルト・アダージョからフィナーレへと向かう3幕は息もつかせないほど楽しく、バレエに興味のない人でも十分楽しめるはずです。キャラクター一人一人が強烈なインパクトを残してくれます。

アリス役はローレン・カスバートソン。好奇心たっぷりで活発な少女であるアリスは、ほとんどの場面で出ずっぱりなうえ、技術的にも難しいステップが多く、闊達で疲れを知らない少女らしさを発揮しなければなりません。が、この役の初演キャストであるカスバートソンは、軽々と踊りこなし、いたずら好きの少女をかわいらしく好演。


もう一人の初演キャストは、マッドハッタ―役のスティーヴン・マックレー。この映画館上映での幕間映像では、マックレーが鮮やかなタップをどのようにバレエとして踊ったかという彼自身による解説と実演が見られてとても興味深いです。そもそも、タップダンスが得意な彼を見て、ウィールダンが、マッドハッタ―にはタップを踊ってもらうという設定にしたとのこと。ここでは単なるタップダンスではなく、バレエならではの上体を高くさせたままの状態で、しかし足音はしっかり鳴らすという相反する要素を取り入れながら踊るという苦労があるとのことです。


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この作品で、主役以上に存在感があるのが、ハートの女王。当初は初演キャストであるゼナイダ・ヤノウスキーが、6月に引退したものの当たり役であるこの作品にゲスト出演する予定でした。しかし残念ながら怪我で降板、代わりにラウラ・モレーラが踊りました。代役とはいえ、初演の年からこの役を演じているモレーラも、非常に演技の上手なダンサー。爆笑せずにはいられない顔芸も使いつつ、強烈なキャラクターを怪演して、ヤノウスキーにも一歩も引けを取りません。この作品の一番おいしいところを持っていきます。「眠れる森の美女」のパロディである、3幕頭の笑激の「タルト・アダージョ」は最大のクライマックスといえるかもしれません。女王の相手をさせられる哀れな家来たちの怯えた演技も最高です。

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同じく初演キャストだったエドワード・ワトソンも降板して、若手のジェームズ・ヘイがルイス・キャロルと白うさぎ役を演じました。ワトソンの柔らかすぎる肢体は持っていませんが、ヘイも技術的に優れているうえに、独特の若さと飄々とした感じが良く似合っています。

アリスが恋する庭師のジャック、初演はセルゲイ・ポルーニンですが今回はフェデリコ・ボネッリ。持ち前の甘く爽やかな好青年ぶりも健在だし、あまり派手な役ではないものの、パ・ド・ドゥでは複雑なパートナーリングの多い難しい振付を見事にこなしており、また定評のあるサポートのうまさも発揮しています。

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このほかにも、個性的なキャラクターがたくさん登場します。セクシーな芋虫にはフェルナンド・モンターニョ、足技が冴える魚役にはトリスタン・ダイヤー、カエル役にはデヴィッド・ジュデス、ブキミな侯爵夫人にはギャリー・エイヴィス。ロイヤル・バレエのダンサーたちの芸達者さが光ります。

原色を多用した衣装もとても凝っていて、マッドハッタ―の衣装には手の込んだ刺繍が、芋虫の群舞のダンサーたちのポワントにはキラキラ光るスワロスキーが埋め込まれています。トランプをイメージした群舞の衣装はとてもキュートです。ルイス・キャロルの絵本から抜け出し、黒子によって操られる巨大なチェシャ猫の造形などは非常にユニークです。

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音楽はジョビー・タルボット。打楽器の種類がとても多くて、オーケストラピットのうちの半分近くが打楽器というのが面白いところです。

詳細なキャスト、メイキングやリハーサルの映像、写真やインタビューを集めたデジタルプログラムが無料で観ることができます。プロモコードはFREEALICE
http://www.roh.org.uk/publications/alices-adventures-in-wonderland-digital-programme

来年の新国立劇場バレエ団での上演の予習にも最適な、「不思議の国のアリス」の映画館上映。これが来年実際に日本の劇場で、日本のバレエ団で上演されるかと思うととてもワクワクします。まずは大画面で楽しみましょう。

北海道 ディノスシネマズ札幌 2018/1/13(土)~2018/1/19(金)
宮城 フォーラム仙台 2017/12/2(土)~2017/12/8(金)
東京 TOHOシネマズ日本橋 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
東京 イオンシネマ シアタス調布 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
京都 イオンシネマ京都桂川 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
大阪 大阪ステーションシティシネマ 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
神戸 TOHOシネマズ西宮OS 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
福岡 中洲大洋映画劇場 2017/12/2(土)~2017/12/8(金)

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