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2017年11月

2017/11/30

12/1 NHK Eテレ らららクラシックで、「くるみ割り人形」特集

12月1日(金)、NHK Eテレ1 午後9時30分~ 午後10時00分までの「らららクラシック」は、

バレエまるわかりチャイコフスキーの“くるみ割り人形“です。

http://www4.nhk.or.jp/lalala/x/2017-12-01/31/13849/2133244/

宮本亜門も感激の傑作バレエ
(1)ロシアの至宝マリインスキー・バレエが描く少女の夢(2)バレエスタジオ潜入リポート(3)チャイコフスキーが取り入れた当時最新の楽器

クリスマスシーズンに世界各地で演じられるバレエ「くるみ割り人形」。その魅力を「夢」をキーワードに、ロシアのマリインスキー劇場バレエ団の素晴らしい映像でご紹介します。バレエの動きの意味を説き明かすのは、阿佐ヶ谷姉妹。「クラシック珍道中」で、バレエダンサーの技を体を張って徹底取材します。そして、チャイコフスキーが音楽で描いた「夢の世界」を、作曲家の池辺晋一郎が読み解きます。

【ゲスト】宮本亜門(演出家)

楽曲

「くるみ割り人形」
チャイコフスキー:作曲
(振付)ワシーリ・ワイノーネン、
マーシャ…(バレエダンサー)レナータ・シャキロワ、王子…(バレエダンサー)ダヴィド・ザレーエフ、(バレエ)マリインスキー劇場バレエ団、
(管弦楽)マリインスキー劇場管弦楽団、(指揮)ワレリー・ゲルギエフ
(1分50秒)
~マリインスキー劇場~

番組内で流れるマリインスキー・バレエの「くるみ割り人形」は、12月24日のNHK-BS プレミアムシアターで全編放映されます。
http://www4.nhk.or.jp/premium/


また、番組内で、スターダンサーズバレエ団に、阿佐ヶ谷姉妹が訪れてバレエを体験するところも登場します。



スターダンサーズ・バレエ団の「くるみ割り人形」

https://www.sdballet.com/performances/1712_thenutcracker/

12月 9日(土) 開演 14:00 / 開場 13:15 
クララ 渡辺恭子
王子 林田翔平

12月10日(日)① 開演 11:30 / 開場 10:45
クララ 西原友衣菜
王子 池田武志

12月10日(日)② 開演 16:00 / 開場 15:15
クララ 渡辺恭子
王子 林田翔平

(開演20分前より総監督・小山久美によるプレトークを行います)

テアトロ・ジーリオ・ショウワ
(小田急線新百合ヶ丘駅南口より徒歩4分)

演出・振付 鈴木 稔
舞台美術・衣裳 ディック・バード
音楽 P.I. チャイコフスキー
指揮 田中良和
管弦楽 テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ
コーラス ゆりがおか児童合唱団

ロイヤル・オペラハウスシネマシーズン 「不思議の国のアリス」

ロイヤル・オペラハウスのオペラとバレエ作品の中継映像を映画館で上映する、ロイヤル・オペラハウスシネマシーズン

2017-18シーズン、バレエ作品上演の1作品目、クリストファー・ウィールドン振付『不思議の国のアリス』が12月1日より上映されます。試写を見せて頂きました。
http://tohotowa.co.jp/roh/movie/alice.html

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【振付】クリストファー・ウィールドン
【音楽】ジョビー・タルボット
【指揮】クン・ケセルス
【出演】ローレン・カスバートソン(アリス)
フェデリコ・ボネッリ (ハートのジャック)
ジェームズ・ヘイ(ルイス・キャロル/白ウサギ)
* エドワード・ワトソンから変更
ラウラ・モレーラ(ママ/ハートの女王)
* ゼナイダ・ヤノウスキーから変更
スティーヴン・マックレー(マジシャン/マッドハッター)

ある晴れた日の午後、姉たちと一緒にガーデンパーティに参加していた少女アリス。庭師の青年ジャックにタルトをあげたのに、アリスの母は彼が盗んだと誤解して騒動に。そんな中、両親の友人ルイス・キャロルが突然白いウサギに変身!彼を追いかけてウサギの穴に入ったアリスが迷い込んだ不思議な国で出会ったのは、魅力的なハートのジャック。チャーミングな彼に心を奪われるアリスだったが、タルトを盗んだと彼を追うハートの女王、帽子屋のマッドハッター、おかしな侯爵夫人が入り乱れて大混乱!ルイス・キャロル原作の「不思議の国のアリス」をもとに、人気振付家クリストファー・ウィールドンが、アリスの恋を交えながら楽しくて猥雑で子供から大人まで楽しめるバレエを創り上げた。
ロイヤル・バレエで2011年に初演され、その際にDVD化。来日公演でも上演されてチケットがソールドアウトとなり、追加公演も実施されるほどの人気ぶりだった作品。ナショナル・バレエ・オブ・カナダとの共同制作ですが、その後ミュンヘン、デンマークなどでも上演され、今年はオーストラリア・バレエで初演、来年秋には日本の新国立劇場バレエ団でも上演される予定となっています。

プロジェクション・マッピングなどハイテクを生かした演出、強烈でポップな色彩感覚、英国流のブラックユーモアも交えてのポップで賑やか作品です。再演を重ねて改訂も加えられており、より楽しめる作品に仕上げられていました。テクノロジーに依存しすぎている感のある1幕はそれほどでもないのですが、マッドハッタ―のタップやキャタピラー(芋虫)のシーン、華やかな群舞と見せ場たっぷりの2幕、クライマックスといえる、ハートの女王大暴れのタルト・アダージョからフィナーレへと向かう3幕は息もつかせないほど楽しく、バレエに興味のない人でも十分楽しめるはずです。キャラクター一人一人が強烈なインパクトを残してくれます。

アリス役はローレン・カスバートソン。好奇心たっぷりで活発な少女であるアリスは、ほとんどの場面で出ずっぱりなうえ、技術的にも難しいステップが多く、闊達で疲れを知らない少女らしさを発揮しなければなりません。が、この役の初演キャストであるカスバートソンは、軽々と踊りこなし、いたずら好きの少女をかわいらしく好演。


もう一人の初演キャストは、マッドハッタ―役のスティーヴン・マックレー。この映画館上映での幕間映像では、マックレーが鮮やかなタップをどのようにバレエとして踊ったかという彼自身による解説と実演が見られてとても興味深いです。そもそも、タップダンスが得意な彼を見て、ウィールダンが、マッドハッタ―にはタップを踊ってもらうという設定にしたとのこと。ここでは単なるタップダンスではなく、バレエならではの上体を高くさせたままの状態で、しかし足音はしっかり鳴らすという相反する要素を取り入れながら踊るという苦労があるとのことです。


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この作品で、主役以上に存在感があるのが、ハートの女王。当初は初演キャストであるゼナイダ・ヤノウスキーが、6月に引退したものの当たり役であるこの作品にゲスト出演する予定でした。しかし残念ながら怪我で降板、代わりにラウラ・モレーラが踊りました。代役とはいえ、初演の年からこの役を演じているモレーラも、非常に演技の上手なダンサー。爆笑せずにはいられない顔芸も使いつつ、強烈なキャラクターを怪演して、ヤノウスキーにも一歩も引けを取りません。この作品の一番おいしいところを持っていきます。「眠れる森の美女」のパロディである、3幕頭の笑激の「タルト・アダージョ」は最大のクライマックスといえるかもしれません。女王の相手をさせられる哀れな家来たちの怯えた演技も最高です。

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同じく初演キャストだったエドワード・ワトソンも降板して、若手のジェームズ・ヘイがルイス・キャロルと白うさぎ役を演じました。ワトソンの柔らかすぎる肢体は持っていませんが、ヘイも技術的に優れているうえに、独特の若さと飄々とした感じが良く似合っています。

アリスが恋する庭師のジャック、初演はセルゲイ・ポルーニンですが今回はフェデリコ・ボネッリ。持ち前の甘く爽やかな好青年ぶりも健在だし、あまり派手な役ではないものの、パ・ド・ドゥでは複雑なパートナーリングの多い難しい振付を見事にこなしており、また定評のあるサポートのうまさも発揮しています。

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このほかにも、個性的なキャラクターがたくさん登場します。セクシーな芋虫にはフェルナンド・モンターニョ、足技が冴える魚役にはトリスタン・ダイヤー、カエル役にはデヴィッド・ジュデス、ブキミな侯爵夫人にはギャリー・エイヴィス。ロイヤル・バレエのダンサーたちの芸達者さが光ります。

原色を多用した衣装もとても凝っていて、マッドハッタ―の衣装には手の込んだ刺繍が、芋虫の群舞のダンサーたちのポワントにはキラキラ光るスワロスキーが埋め込まれています。トランプをイメージした群舞の衣装はとてもキュートです。ルイス・キャロルの絵本から抜け出し、黒子によって操られる巨大なチェシャ猫の造形などは非常にユニークです。

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音楽はジョビー・タルボット。打楽器の種類がとても多くて、オーケストラピットのうちの半分近くが打楽器というのが面白いところです。

詳細なキャスト、メイキングやリハーサルの映像、写真やインタビューを集めたデジタルプログラムが無料で観ることができます。プロモコードはFREEALICE
http://www.roh.org.uk/publications/alices-adventures-in-wonderland-digital-programme

来年の新国立劇場バレエ団での上演の予習にも最適な、「不思議の国のアリス」の映画館上映。これが来年実際に日本の劇場で、日本のバレエ団で上演されるかと思うととてもワクワクします。まずは大画面で楽しみましょう。

北海道 ディノスシネマズ札幌 2018/1/13(土)~2018/1/19(金)
宮城 フォーラム仙台 2017/12/2(土)~2017/12/8(金)
東京 TOHOシネマズ日本橋 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
東京 イオンシネマ シアタス調布 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
京都 イオンシネマ京都桂川 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
大阪 大阪ステーションシティシネマ 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
神戸 TOHOシネマズ西宮OS 2017/12/1(金)~2017/12/7(木)
福岡 中洲大洋映画劇場 2017/12/2(土)~2017/12/8(金)

英国ロイヤル・バレエ団 「不思議の国のアリス」(全2幕) [DVD]英国ロイヤル・バレエ団 「不思議の国のアリス」(全2幕) [DVD]

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2017/11/29

映画「新世紀、パリ・オペラ座」

パリ・オペラ座を支える人々を追ったドキュメンタリー映画新世紀、パリ・オペラ座が12月9日より劇場公開されます。

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http://gaga.ne.jp/parisopera/

フランスが誇る芸術の殿堂パリ・オペラ座は迷っていた。ルイ14世の時代から350年以上にわたる伝統を守ってきた彼らにも、時代の波は容赦なく押し寄せる。選ぶべき道は、歴史の継承か、新時代の表現か。

さらに史上最年少でバレエ団芸術監督に大抜擢され、"ナタリー・ポートマンの夫"としても注目を集めていたバンジャマン・ミルピエの1年半での電撃退任と、カリスマ・エトワール:オレリー・デュポン就任というマスコミをも巻き込んだ大騒動。

そして2015年11月、パリの劇場が襲撃された同時多発テロ。混迷を極めた今の時代に、彼らは自問し続ける。「今、オペラ座に求められるものは何なのか──?」

今までパリ・オペラ座を扱ったドキュメンタリー映画はたくさんありましたが、この作品はオペラを中心に描いています。でも、バレエファンであっても、劇場を愛する人にとっては面白いことこの上ないドラマが描かれています。

2015年1月から1年半ほどの期間で撮影されたこの作品。歌手育成プログラム、パリ・オペラ座アカデミーで学ぶ若いバス・バリトン歌手ミハイル・ティモシェンコ。教育プログラム「学校とオペラの10か月」で学ぶ子どもたち。そしてオペラ座総裁ステファン・リスナー。彼らのエピソードを中心に、激動の1年半を乗り切った劇場とそれを取り巻く人々が描かれます。

シーズンはじめのストライキでの公演中止、同時多発テロ、新制作『ニュルンベルクのマイスタージンガー』主演歌手の初日2日前のドタキャン、さらにバンジャマン・ミルピエの退任騒動と、よくもまあこれだけのトラブルが続いたものです。文化相からの圧力、チケット代金を値上げするべきかどうかという、劇場の存亡をかけた議論も登場します。なんとか劇場を走り続けさせようと奔走し、懸命に働く人々。そこには劇場と芸術への深い愛が感じられます。主演歌手が降板した場合にはこうやって代役を探すのか、というプロセスもとても興味深いです。

中でも印象的だったのが、ロシアの田舎から出てきたバス・バリトン歌手ミハイル・ティモシェンコの純朴さと真摯さ。大スター、ブリン・ターフェルのリハーサルを食い入るようにキラキラとした瞳で見入って素敵な会話を交わしたり、衣装合わせをしている時のワクワクした様子。誰もが彼を応援せずにはいられないことでしょう。そしてシーズン・オープニングのロメオ・カステルッチ演出『モーゼとアロン』に登場する「イージーライダー」という名前の巨大な雄牛は強烈なインパクトを残します。牛も演技指導をされてしまうとは!『ファウストの劫罰』のリハーサルでは、超人気テノール、ヨナス・カウフマンの姿も見られます。

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強烈といえば、もう一つの大きなドラマは、バンジャマン・ミルピエの退任の件。ダンサーたちから不満の声が上っていたミルピエに辞任を迫るリスナーの電話の様子が記録され、そして退任とオーレリー・デュポン新芸術監督の就任の記者会見の模様も登場します。退任を告げた時に誰もねぎらう様子がなくて、オペラ座の怖さが伝わる一瞬でした。同じくドキュメンタリー『ミルピエ パリ・オペラ座に挑んだ男』と併せて観るとより一層味わい深いところです。

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バレエのパートは少ないものの、怪我でなかなか舞台を観ることが難しい人気エトワール、エルヴェ・モローがミルピエの振付作品『La nuit s'achève』をリハーサルする様子が記録されているのは、ファンにとっては嬉しいこと。また、『ラ・バヤデール』ニキヤ役をリハーサルするアマンディーヌ・アルビッソン、そして影の王国のコール・ド・バレエを踊るスジェのファニー・ゴルスの舞台リハーサルも登場します。

華麗なパリ・オペラ座の舞台の裏で、多くの人が困難を乗り越えて劇場を支えていることが伝わる好ドキュメンタリー。それも、驚くほどドラマティックで面白いエピソードばかり。パリ・オペラ座バレエのファンにも、オペラファンにも、舞台芸術ファンにもぜひ観ていただきたい作品です。

Photo


「新世紀、パリ・オペラ座」

2017/12/9(土)よりBunkamuraル・シネマほかにてロードショー
上映劇場リスト
http://gaga.ne.jp/parisopera/theater/index.php


こちらはアメリカ版の予告編

監督ジャン=ステファヌ・ブロン
キャスト
<オペラ座総裁>ステファン・リスナー
<バレエ団芸術監督>オレリー・デュポン、バンジャマン・ミルピエ
<音楽監督>フィリップ・ジョルダン
<オペラ歌手>ブリン・ターフェル、ヨナス・カウフマン、オルガ・ペレチャッコ、ジェラルド・フィンリー、ミヒャエル・クプファー・ラデツキー、ミハイル・ティモシェンコ、ブランドン・ヨヴァノヴィッチ
<バレエダンサー>アマンディーヌ・アルビッソン、エルヴェ・モロー、ファニー・ゴルス

作品情報 2017年/フランス・スイス/111分受賞
ノミネート 2017年モスクワ国際映画祭 ドキュメンタリー映画賞受賞
配給 ギャガ

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2017/11/22

NBAバレエ団の新作「海賊」、新垣隆作曲 2018年3月

NBAバレエ団は、2018年3月に新作「海賊」を上演します。

http://www.nbaballet.org/performance/2017/kaizoku/

2017年3月17日(土)・18日(日) 東京文化会館

芸術監督の久保綋一さんが振付、そして新垣隆さんが作曲ということで、今までの「海賊」とはまた違った作品になりそうです。新垣さんは、NBAバレエ団では「死と乙女」を作曲しており、その才人ぶりを見せてくれました。

リンク先にあるあらすじも、従来の「海賊」とは違ったドラマティックなラブストーリーになっています。

また、キャストも豪華。初日のアリ役は、オーストラリア・バレエのプリンシパル、チェンウ・グォがゲスト出演。横浜バレエフェスティバルなどで来日し、映画「小さな村の小さなダンサー」に出演していたことでも知られる、スーパーテクニックの持ち主です。

パシャ・ザイード役には、新国立劇場バレエ団を退団したばかりの宝満直也さん。NBAバレエ団に入団したのかどうかはまだわかりませんが、新境地を開くことでしょう。
 
 役名    17日      18日
コンラッド     宮内博之     高橋真之
メドーラ     峰岸千晶  菊池結子
ギュルナーラ 佐藤圭     竹内碧
パシャ・ザイード 宝満直也   土橋冬夢
アリ         チェンウ・グォ 新井悠汰
ビルバンド     大森康正  安西健塁

※キャストは変更になる可能性があります。

公 演 名: 『海賊』
日  時: 2018年3月17日(土)
        開場13:15・開演14:00
       2018年3月18日(日)
        開場13:15・開演14:00
会  場: 東京文化会館

チケット料金:
SS席 12,000円
S席 10,000円
A席 8,000円
B席 6,000円
学生席 2,000円
Z席(自由席)1,500円
ペアSS席19,200円
ペアS席16,000円

※学生席はB席。小学生から大学生までがご利用可。
※Z席はバレエの雰囲気を楽しみたい方におすすめ。
 舞台から遠いお席となります。予めご了承の上お求めください。
※3歳未満の入場はご遠慮ください。
※別途送料を頂戴いたします。(送料190円)

音楽監修・指揮: 冨田実里
演奏:ロイヤルチェンバーオーケストラ

「海賊」のファンクラブ先行発売は11月24日12:00~一般発売は12月1日12:00~を予定しているとのことです。

近年、意欲的な新作を多く送り出して魅力的なレパートリーを作り上げ、またカンパニーのレベルもどんどんあがっていて上り調子にあるNBAバレエ団。まったく新しい「海賊」ということで必見だと思われます。


なお、NBAバレエ団は、11月23日(木)には所沢市民文化センターミューズで、そして12月9日(土)12月10日(日)には東京芸術劇場で「くるみ割り人形」を上演します。
NBAバレエ団の久保綋一版「くるみ割り人形」は、プロジェクションマッピングをうまく活用し、またラタトゥイユというネズミのキャラクターが登場する、とてもコミカルで楽しいプロダクションです。
http://www.nbaballet.org/performance/2017/nutcracker_dec/

また、NBAバレエ団6月公演
「NBA GALA」(仮称)本邦初演
 芸術監督によるベストコレクション&わが国初演作品 さいたま芸術劇場

9月29.30日(土・日)
NBAバレエ団公演
「リトルマーメイド 」本邦初演
  リン・テイラー・コーベット振付 新国立劇場


http://www.nbaballet.org/performance/schedule.html#2018

というこれまた楽しみな公演もあります。

第18回英国ナショナル・ダンス・アワードのノミネート

第18回英国ナショナル・ダンス・アワードのノミネートが発表されていました。2016年9月1日から2017年8月31日までの間に英国で行われた公演が対象で、500もの対象から絞り込まれたものです。Dance Section of the Critics’ Circleという60人の批評家からなる団体が選びました。

DANCING TIMES AWARD FOR BEST MALE DANCER 最優秀男性ダンサー
Miguel Altunaga (Rambert)
Isaac Hernández (English National Ballet) イザック・エルナンデス
Xander Parish (Mariinsky Ballet) ザンダー・パリッシュ
Liam Riddick (Richard Alston Dance Company)
Marcelino Sambé (The Royal Ballet) マルセリーノ・サンベ


GRISHKO AWARD FOR BEST FEMALE DANCER 最優秀女性ダンサー

Francesca Hayward (The Royal Ballet) フランチェスカ・ヘイワード
Sophie Martin (Scottish Ballet) ソフィー・マーティン
Yasmine Naghdi (The Royal Ballet) ヤスミン・ナグディ
Zenaida Yanowsky (The Royal Ballet) ゼナイダ・ヤノウスキー
Eva Yerbabuena (Cĩa Eva Yerbabuena) エヴァ・ジェルバブエナ

STEF STEFANOU AWARD FOR OUTSTANDING COMPANY 傑出したカンパニー
42ND Street
Alvin Ailey American Dance Theater
English National Ballet
Northern Ballet
Scottish Ballet

BEST INDEPENDENT COMPANY 最優秀インディペンデント・カンパニー 
Avant Garde Dance
Ballet Cymru
HeadSpaceDance
Rosie Kay Dance Company
Vincent Dance Theatre


BEST CLASSICAL CHOREOGRAPHY 最優秀古典振付賞

[Sponsored by The Ballet Association]
Akram Khan for ‘Akram Khan’s Giselle’ (English National Ballet) アクラム・カーン「ジゼル」(ENB)
Crystal Pite for ‘Emergence’ (Scottish Ballet) クリスタル・パイト「エマ―ジェンス」(スコティッシュ・バレエ)
Crystal Pite for ‘Flight Pattern’ (The Royal Ballet) クリスタル・パイト「フライト・パターン」(ロイヤル・バレエ)
Liam Scarlett for ‘Symphonic Dances’ (The Royal Ballet) リアム・スカーレット「シンフォニック・ダンス」(ロイヤル・バレエ)
Kenneth Tindall for ‘Casanova’ (Northern Ballet)

BEST MODERN CHOREOGRAPHY 最優秀現代振付賞
[Sponsored by Northern Ballet]
Michael Asante & Kenrick Sandy for ‘Blak Whyte Gray’ (Boy Blue Entertainment)
Matthew Bourne for ‘The Red Shoes’ (New Adventures) マシュー・ボーン「赤い靴」(ニューアドベンチャーズ)
Michael Clark for ‘To a simple, rock ‘n’ roll…song.’ (Michael Clark Company)
Michael Keegan-Dolan for ‘Swan Lake/Loch na hEala’ (Teaċ Damsa)
Arthur Pita for ‘Stepmother/Stepfather’ (HeadSpaceDance) アーサー・ピタ

EMERGING ARTIST AWARD  新人アーティスト賞
[Sponsored by The L&M Trust]
Harry Alexander (Dancer, Michael Clark Company/ Julie Cunningham & Company)
Vincenzo Lamagna (Composer, ‘Akram Khan’s Giselle’ – English National Ballet)
Dickson Mbi (Dancer, Boy Blue Entertainment/ Russell Maliphant Company)
Botis Seva (Choreography for Far From the Norm and Scottish Dance Theatre)
Francesca Velicu (First Artist, English National Ballet) フランチェスカ・ヴェリク(ENB)

OUTSTANDING FEMALE PERFORMANCE (MODERN) 傑出した女性モダン・ダンサー
[Sponsored by DWFM Beckman]
Antonia Grove in ‘Virgin Territory’ (Vincent Dance Theatre)
Shelley Eva Haden in ‘MK Ultra’ (Rosie Kay Dance Theatre)
Ashley Shaw as Vicky Page in ‘The Red Shoes’ (New Adventures) アシュリー・ショー 「赤い靴」(ニュー・アドベンチャーズ)
Clemmie Sveaas in ‘Stepmother/Stepfather’ (HeadSpaceDance)
Francesca Velicu in ‘The Rite of Spring’ (English National Ballet) フランチェスカ・ヴェリク「春の祭典」(ENB)

OUTSTANDING MALE PERFORMANCE (MODERN) 傑出した男性モダン・ダンサー
Mithkal Alzghair in ‘Displacement’ (Mithkal Alzghair)
Christopher Akrill in ‘Stepmother/Stepfather’ (HeadSpaceDance)
Karl Fagerlund Brekke in ‘Stepmother/Stepfather’ (HeadSpaceDance)
Robert Fairchild as Jerry Mulligan in ‘An American in Paris’ロビー・フェアチャイルド「パリのアメリカ人」
Dickson Mbi in ‘Blak Whyte Gray’ (Boy Blue Entertainment)

OUTSTANDING FEMALE PERFORMANCE (CLASSICAL)
[Sponsored by Lee McLernon]
Alina Cojocaru as Giselle in ‘Akram Khan’s Giselle’ (English National Ballet) アリーナ・コジョカル「ジゼル」(アクラム・カーン)
Bethany Kingsley-Garner in ‘Emergence’ (Scottish Ballet)
Kristen McNally in ‘Flight Pattern’ (The Royal Ballet) クリステン・マクナリー「フライト・パターン」(ロイヤル・バレエ)
Aditi Mangaldas in ‘Inter_rupted’ (Aditi Mangaldas Dance Company)
Eva Yerbabuena in ‘Aperiencias’ (Cĩa Eva Yerbabuena) エヴァ・ジェルバブエナ

DANCE EUROPE AWARD FOR OUTSTANDING MALE PERFORMANCE (CLASSICAL)
Israel Galván in ‘FLA.CO.MEN’ (Cĩa Israel Galván) イスラエル・ガルヴァン「FLA.CO.MEN」
Christopher Harrison in ‘MC 14/22 (Ceci est mon corps)’ (Scottish Ballet) クリストファー・ハリソン「MC 14/22(これが私の体)」 スコティッシュ・バレエ
Brandon Lawrence in ‘Wink’ (Birmingham Royal Ballet) ブランドン・ローレンス『ウィンク」(バーミンガムロイヤル・バレエ)
Marcelino Sambé as Colas in ‘La Fille mal gardée’’ (The Royal Ballet) マルセリーノ・サンベ「ラ・フィユ・マル・ガルデ」
James Streeter as Albrecht in ‘Akram Khan’s Giselle’ (English National Ballet) ジェームズ・ストリーター 「ジゼル」(アクラム・カーン) ENB


受賞者は2018年2月19日に発表されます。

傑出した男性モダン・ダンサーにノミネートされたMithkal Alzghairは、シリア難民だそうです。

この年は、ロイヤル・バレエとイングリッシュ・ナショナル・バレエが8件、スコティッシュ・バレエとHeadSpace Danceが5件というノミネート件数となりました。

最近特に高い注目を集めている女性振付家クリスタル・パイトは、‘Emergence’と‘Flight Pattern’の2作品がノミネートされています。最新のダンスマガジン誌でのシルヴィ・ギエムのインタビューでも、彼女が一番注目しているのがクリスタル・パイトで、いつか一緒に仕事もしてみたいと語っていました。

プロダクションとして一番ノミネートされたのは、アクラム・カーンの「ジゼル」で4部門です。第17回英国ナショナルダンス・アワードでも、アクラム・カーンの「Until The Lions」が最もノミネート件数が多いプロダクションでした。

43人のアーティストがノミネートされていますが、21か国の出身者であり、英国のダンスの多様性を証明しています。

2017/11/21

ボリショイ・バレエ inシネマ Season2017-2018

ボリショイ・バレエ のステージ 「ボリショイ・バレエ inシネマ Season2017-2018」を、 12月6日(水)を皮切りに全8作品、全国の映画館にそれぞれ1日限定上映されることが発表されました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000740.000003481.html


今シーズンは現在最も評価が高いコレオグラファーと世界最高峰のダンサーたちにより再演される最高の古典作品を映画館へお届けいたします。現代バレエ界をリードするアレクセイ・ラトマンスキーが手がけるヒストリカル・バレエ3作品、「海賊」「ロミオとジュリエット」「パリの炎」が遂に大スクリーンに登場!加えて、ジョン・ノイマイヤーの「椿姫」、ジャン・クリストフ=マイヨーの胸躍らせる「じゃじゃ馬ならし」とともに、時代を超越した古典バレエの人気3作品「ジゼル」「くるみ割り人形」「コッペリア」も上映。

2017年12月6日(水)19:15~ 海賊  ※新作  2017年10月22日公演
 エカテリーナ・クリサノワ(メド―ラ)
 イーゴリ・ツヴィルコ(コンラッド)
 デニス・ロヂキン(グラン・パ/扇の踊り、ソロ)
2017年12月19日(火)19:15~ くるみ割り人形 2014年12月21日公演
 デニス・ロヂキン(くるみ割り人形、王子)
 アンナ・ニクーリナ(マリー)
 アンドレイ・メルクリエフ(ドロッセル・マイヤー)
2018年1月10日(水)19:15~ じゃじゃ馬ならし 2016年1月24日公演
 エカテリーナ・クリサノワ(カタリーナ)
 ウラディスラフ・ラントラ―トフ(ペトルーチオ)
 オルガ・スミルノワ(ビアンカ)
 セミョーン・チュージン(ル-センショー)
2018年1月24日(水)19:15~ 椿姫
 スヴェトラーナ・ザハーロワ(マルグリット・ゴーティエ)
 エドウィン・レヴァツォフ(アルマン・デュヴァル)
 アンナ・チホミロフ(マノン・レスコー)
 セミョーン・チュージン(デ・グリュー)
2018年2月28日(水)19:15~ ロミオとジュリエット ※新作 2018年1月21日
 キャスト未定
2018月3月14日(水)19:15~ ジゼル 2015年10月11日公演
 スヴェトラーナ・ザハーロワ(ジゼル)
 セルゲイ・ポルーニン(アルブレヒト)
 エカテリーナ・シプリーナ(ミルタ)
 デニス・サーヴィン(ハンス)
2018月4月18日(水)19:15~ パリの炎  ※新作 2018年3月4日
 キャスト未定
2018年6月27日(水)19:15~ コッペリア ※新作  2018年6月10日
 キャスト未定

◆会場◆ 
北海道 | ユナイテッド・シネマ札幌
宮城県 | TOHOシネマズ 仙台
東京都 | TOHOシネマズ 日本橋、TOHOシネマズ 新宿、T・ジョイ PRINCE 品川、109シネマズ二子玉川、
TOHOシネマズ 府中
神奈川県 | 横浜ブルク13、TOHOシネマズ 川崎
千葉県 | シネマイクスピアリ
埼玉県 | ユナイテッド・シネマ浦和
愛知県 | ミッドランドスクエアシネマ
大阪府 | 大阪ステーションシティシネマ
京都府 | MOVIX京都
兵庫県 | 神戸国際松竹
岡山県 | TOHOシネマズ 岡南
福岡県 | T・ジョイ博多
熊本県 | ユナイテッド・シネマ熊本

※開場時間は映画館によって異なります。
※大阪府の映画館では、条例により終映が22時を過ぎる場合、 18歳未満の方は保護者同伴でもご入場いただけません。予めご了承下さい。

◆料金◆ 全席指定 大人3,600円(税込)、学生2,500円(税込)
※学生の方は、劇場にて学生証のご提示をいただく場合がございます。

◆チケット一般発売◆
『海賊』 2017年11月24日(金)15:00 ~ 2017年 12月5日(火) 12:00
『くるみ割り人形』2017年11月24日(金)15:00  ~ 2017年 12月18日(月)12:00
◎チケットぴあ:http://w.pia.jp/a/bolshoi-cinema/
※お座席をご自身でお選びいただくことが可能です。
◎全国のセブン-イレブン店内の端末「マルチコピー機」
◎全国のサークルK・サンクス店内の端末「Kステーション」
◎全国のチケットぴあ店舗

★以降の演目チケット情報は、「ボリショイ・バレエ in シネマ 日本公式サイト」 をご覧ください。
⇒http://bolshoi-cinema.jp/  
チケットぴあインフォメーション 0570-02-9111
音声認識受付:24時間対応、オペレーター対応:10:00~18:00 
※毎週(火)・(水)2:30~5:30はシステムメンテナンスのため受付休止。※1/1(日・祝)はオペレーター受付休止。

◆The Bolshoi Ballet Season 2017-18 公式サイト◆ http://www.pathelive.com/international

7作品のうち4本は新収録のものとなります。その中で「ロミオとジュリエット」と「パリの炎」は新プロダクション。「ロミオとジュリエット」については、従来のグリゴローヴィチ振付作品ではなくて、ラトマンスキー振付の作品であることは注目されます。
ラトマンスキー版「ロミオとジュリエット」は、ナショナル・バレエ・オブ・カナダで上演されてものと同じ作品のようです。また、「コッペリア」は急逝したセルゲイ・ヴィハレフが振付けた作品であり、注目されます。

2017/11/20

11月23日開催 IWAKI BALLET COMPANY GALA 2017 リハーサルレポート

元東京バレエ団プリンシパルの井脇幸江さん率いるIWAKI BALLET COMPANY。11月23日に、新宿文化センターにてガラ公演を行います。

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演目:
『D/CARMEN』 高橋竜太振付、井脇幸江、菅野英男、高岸直樹、芳賀望、梅澤紘貴、浜崎恵二朗、井上良太ほか

『互イニ素』 青木尚哉振付
大森弥子 岡﨑弓佳 奥響子 片桐りこ 亀田晴美 工藤加奈子 小林らら 多田紗衣子 垂水紫織
高瀬瑶子 高橋奈津子 中林香波 中村優希 堀川千夏 松尾詩織 三田真央 宮川絵理 鷲頭正子
青木尚哉

『Omni-Bus』 遠藤康行振付 井脇幸江、遠藤康行

『ダイアナとアクティオン』 米沢唯、芳賀望

『La Lune~わがままな月』 名倉加代子振付/出演 鳥居かほり、高岸直樹

『海賊 グラン・パ・ド・ドゥ』
 正木萌、梅澤紘貴、浜崎恵二朗

2016年初演の『D/CARMEN』(元東京バレエ団の高橋竜太さん振付)、遠藤康行さんがこのガラのために振付けた新作『Omni-Bus』、オーディションで選抜されたメンバーによる青木尚哉さんの『互イニ素』 、そしてジャズダンス界のレジェンド名倉加代子さんによる『La Lune~わがままな月』など、新作もありオリジナル作品の再演もあります。豪華な出演者による、多彩な作品を観ることができます。

そして、ガラ公演ではありますが、『D/CARMEN』、『互イニ素』 、『Omni-Bus』は音楽が生演奏であるというのもポイントです。


さて、先日、このガラのためのリハーサルにお邪魔しました。

まずは、青木尚哉さん振付による『互イニ素』 です。2015年にバレエ・クレアシオンで初演されていますが、今回の再演のためにかなり手を入れた部分もあったとのこと。

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(これは初演の時の映像なので違う部分もかなりあります)

基本的にはコンテンポラリー作品ですが、選ばれた18人のダンサーはバレエのテクニックをしっかりと持っているので動きがきれいです。最初はバラバラであるかのように見えて、一人一人が細胞となって大きなものを作り上げているようなイメージがあり、躍動感があってとても力強い作品です。そして、振付家としてだけでなく、ダンサーとしてのカリスマ性と求心力が強烈な青木さん。しなやかで強靭、雄弁な青木さんの動きからは目を離せません。

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『D/CARMEN』は、高橋竜太さんが2016年に開催された井脇さんのリサイタルのために、「カルメン」をリハーサルしているバレエカンパニーを舞台にして、愛憎、裏切り、駆け引きなどの人間模様を(バレエマンガ的に)描いて劇中劇にした作品です。プリンシパルのペアが井脇さん(カルメン)と高岸直樹さん(エスカミリオ)、に対して、新人ダンサーの菅野英男さん(ホセ)が割って入るという三角関係が描かれています。井脇さんと高岸さんは、それぞれカルメン役、エスカミリオ役がこれ以上似合う人は日本にはいないというほどはまっている大人のペアで、東京バレエ団時代の二人を知る人にとっては、この並びには思わず胸が熱くなることでしょう。井脇さんがバレエ団時代に感じていたプリンシパルとしての孤独感や葛藤、喜びや苦しみもこの作品の中で表現し見せたいとのことです。井脇さん、高岸さんだけでなく、振付の高橋竜太さん、そして梅澤紘貴さんや井上良太さんと元東京バレエ団メンバーが集結しているのも嬉しい。

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この日のリハーサルにはいませんでしたが、菅野英男さんが持ち前の演技力を発揮し、嫉妬の炎を燃やし錯乱する若いダンサーを熱演するということで、とても楽しみです。井脇さんが、「私と似た部分を持っている」菅野さんにこの役をぜひ演じて、舞台の上で不幸にさせてみたいということで起用されたそうです。


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『Omni-Bus』は、アヴェ・マリアを使った美しいパ・ド・ドゥ。具体的な物語はないものの、一組の男女の関係を描いています。それも必ずしも愛情というわけではなく、人生を通して二人が交錯し、様々なパートナーリングの中で時を重ねて友情やパートナーシップを築き、そしてそれぞれの道を歩いて人生は続いていくというドラマ性を感じさせます。作品の中に、井脇さんと遠藤さんの生き方や人生までもが透けて見えるような深みがあり、さらに井脇さんが東京バレエ団時代に踊った代表的な役柄のモチーフまでもが現れるという趣向。振付/出演の遠藤さんは、井脇さんと踊るのは初めてとのことですが、長年彼女の踊りを見続けたところから、その人生を作品にしたいと考えたことで、ここでは「時」を、そして同志愛を表現したいと語っていました。バレエダンサー生活が30年を越えた井脇さんが、相変わらずの美しいプロポーションと研ぎ澄まされたラインを保っているのも、勇気づけられることです。

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『La Lune~わがままな月』は、高岸さんと、女優としても有名な鳥居かほりさんの共演によるセクシーでスタイリッシュなジャズ作品。高岸さんの日本人離れした華と成熟した色気、そして鳥居さんも美しいプロポーションとキレのいいダンスでとにかくかっこいい作品でした。


リハーサルは観ていませんが、『ディアナとアクティオン』を踊るのは米沢唯さんと芳賀望さん。米沢さんは今回初めてディアナを踊るそうです。そして、この米沢さんのスーパーテクニック!楽しみですね。


新作やオリジナル作品、コンテンポラリー作品、そしてジャズや古典のパ・ド・ドゥとバランスの良い構成。バレエが派手なテクニックを競うものではなく、成熟した大人の表現力や長年にわたって醸成されてきた芸術性、そして新しいものに挑戦していく意欲、音楽も生演奏を取り入れていて、とても志の高いガラです。井脇さんが、バレエを通して伝えたいメッセージがきっちりと伝わってきました。どの作品も観ていて楽しく、バレエを初めて見る人にとってもとても楽しめます。お勧めの公演です。


〈公演日時〉

11月23日(祝・木) 15:00開場 15:30開演

〈場所〉

新宿文化センター大ホール


〈出演〉

井脇幸江(IBC総監督・井脇幸江バレエスタジオ主宰・元東京バレエ団プリンシパル)
菅野英男(新国立劇場バレエ団 プリンシパル)
高岸直樹(東京バレエ団特別団員・元東京バレエ団プリンシパル)
鳥居かほり
芳賀望
米沢唯(新国立劇場バレエ団 プリンシパル)
青木尚哉(振付家・ダンサー)
遠藤康行(元フランス国立マルセイユバレエ団ソリスト・振付家・ダンサー)
梅澤紘貴(元東京バレエ団プリンシパル)
浜崎恵二朗(新国立劇場バレエ団)
会田桃子(ヴァイオリニスト)
熊地勇太(「互イニ素」作曲・演奏)
菅田典幸(「互イニ素」ドラム演奏)
佐脇由佳里(「互イニ素」ピアノ演奏)
IBCメンバー他

全席指定(税込)

S席:¥9,000- A席:¥7,000- B席:¥4.000- C席:¥2,000-

チケット申し込みフォーム
https://pro.form-mailer.jp/fms/bcf56de6126202

カンフェティ:0120-240-540
https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=40622&


2017/11/19

NHK-BS プレミアムシアターで12月25日マリインスキーのくるみ、ベジャール第九放映/追記(番組変更)

NHK-BS プレミアムシアターで、12月25日(月)-24日(日)深夜に、マリインスキー・バレエの「くるみ割り人形」、ベジャールの「ベートーヴェン第九交響曲」が放映されます。

http://www4.nhk.or.jp/premium/

「くるみ割り人形」は今年の6月に収録されたばかりの新しい映像です。主演は若手、レナータ・シャキロワとダヴィッド・サレーエフです。指揮はワレリー・ゲルギエフ。


12月25日(月)【12月24日深夜(日)深夜】午前0時00分~


◇マリインスキー・バレエ「くるみ割り人形」

<演 目>
「くるみ割り人形」(全3幕)
チャイコフスキー 作曲
振付:ワシリー・ワイノーネン

<出 演>
マーシャ:レナータ・シャキロワ
王子:ダヴィド・ザレーエフ
ドロッセルマイヤー:アンドレイ・ヤコブレフ ほか
マリインスキー劇場バレエ団

<管弦楽>:マリインスキー劇場管弦楽団
<指 揮>:ワレリー・ゲルギエフ

収録:2017年6月7・9日 マリインスキー劇場(サンクトペテルブルク)


◇モーリス・ベジャール振付 ベートーベン「第九交響曲」

音 楽:交響曲 第9番 二短調 作品125 ベートーベン 作曲
振 付:モーリス・ベジャール
振付指導:ピョートル・ナルデリ
総合演出:ジル・ロマン

<出 演>
東京バレエ団
モーリス・ベジャール・バレエ団
ソプラノ:クリスティン・ルイス
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子
テノール:福井 敬
バス:アレクサンダー・ヴィノグラードフ

<合 唱>:栗友会合唱団
<管弦楽>:イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
<指 揮>:ズービン・メータ

収録:2014年11月9日 NHKホール


なお、明日11月20日(月)、19日(日)の深夜には、ハンブルグ・バレエの「ニジンスキー」が放映されますので、こちらもお見逃しなく。

※追記(12月11日)

ベジャールの第九交響曲の予定が、ウィーン国立バレエ「海賊」に変更となりました。

◇ウィーン国立バレエ「海賊」(2:11:30~4:15:00)

<演 目>
「海賊」(全3幕)
原振付:マリウス・プティパ ほか
振付:マニュエル・ルグリ
音楽:アドルフ・アダン ほか
台本:マニュエル・ルグリ、ジャン・フランソワ・ヴァゼル

<出 演>
コンラッド(海賊):ロバート・ガブドゥーリン
メドーラ(ギリシャの娘):マリア・ヤコヴレワ
ギュリナーラ(メドーラの友人):リュドミラ・コノヴァロワ
ビルバント(コンラッドの友人):ダヴィデ・ダート ほか
ウィーン国立バレエ団
ウィーン国立歌劇場バレエ学校
美術・衣装:ルイザ・スピナテッリ
照明:マリオン・ヒューレット

<管弦楽>ウィーン国立歌劇場管弦楽団
<指 揮>ワレリー・オブジャニコフ

収録:2016年3月31日、4月2日 ウィーン国立歌劇場(オーストリア)

2017/11/18

パシフィック・ノースウエスト・バレエスクール サマーコースオーディション&ワークショップ 12月9日/10日に開催

米国、シアトルのトップカンパニーパシィフィック ノースウエスト バレエスクールの講師でPNBの元プリンシパル ダンサーの中村かおりさんが12月に日本に一時帰国し、昨年に続きマスタークラスとパシィフィック ノースウエスト バレエスクールの2018年度サマーコースのオーディションを開催します。

https://www.pnb.org/japanaudition/

12月9日(土)には、マスタークラスが行われ、12月10日(日)はオーディションとなっています。マスタークラスのみ、オーディションのみ又は両方受講することも可能です。

今年のサマーコースには、9名の日本人の生徒が参加し、そのうち2名は、プロフェッショナルディビジョンとして年間契約をしました。


2017年12月9日土曜日 マスタークラス
 (対象 12-25歳)

5:30 – 5:50 登録申込
5:50 – 7:20 クラス
料金: 8,000円


2017年12月10日 サマーコース オーディション (対象12-18歳)

12:30 – 1:15  12–14才の登録申込
1:15 – 2:45  12–14才のクラス
2:45 – 3:30  15–18才の登録申込
3:30 – 5:00  15–18才のクラス
料金: 7,500円

ピアノ演奏 後藤幸子さん

新宿村スタジオ セントラルB-103にて

お問合せはこちらまで pnbschool@pnb.org

中村かおりさんは日本の群馬県出身。山本禮子バレエ団とスクール オブ アメリカン バレエでトレーニングを受ける。1986年にはスイス、ローザンヌでの第14回ローザンヌ国際バレエコンクールにて1位に輝き、1988年には、ブルガリア、ヴァルナ国際コンクールで銅賞受賞。1990年ロイヤルウィニペグバレエ団に入団し、プリンシパルダンサーに昇格。1997年にはソリストとして、パシフィック ノースウエスト バレエ団に入団し、1998年には、プリンシパルに昇格。2014年にPNBSの教師陣に加わりました。同年10月には、「オーチャードホール25周年ガラ〜伝説の一夜〜」に出演しています。

中村かおりさんを紹介するシアトルの現地紙(日本語)
http://www.soysource.net/feature/2017/11/nakamura-kaori-pnb/

サマーコースの紹介映像

《クラス》
サマーコースのカリキュラムは、真剣に取り組むバレエ学生のために、現代のダンス・カンパニーが求める条件を満たすための、集中的な最高レベルのクラシックトレーニングを提供します。それは多様性に富んだダンスフォームによって強化されています。
学生は月曜から金曜の午前8時半から午後5時まで、土曜日は午前8時30分から午後4時まで授業に参加します。

PNBSサマーコースでは、栄養、怪我の防止、音楽、筋力とコンディショニング、脚の健康、ポワントのケアなど若いダンサーに関連する幅広いトピックについて、医師やダンスの専門家によるセミナーを提供しています。

《レベルウィークリースケジュール》
●IV&V
テクニック、ポワント、メンズクラス、ジャズ、キャラクター、モダン、ミュージック、ピラティスマットクラス、セミナー*
●VI
テクニック、ポワント、メンズクラス、ジャズ、キャラクター、フラメンコ、モダン、ヴァリエーション、パ・ド・ドゥ(許可が得られた場合)、、ピラティスマットクラスとセミナー *
●VII&VIII
テクニック、ポワント、メンズクラス、ジャズ、キャラクター、フラメンコ、モダン、ヴァリエーション、パ・ド・ドゥ、ピラティスマットクラスとセミナー*
________________________________________
•*セミナーには、栄養学、怪我予防、音楽、体力強化とコンディショニング、脚の健康、その他のダンス関連のトピックが含まれます。
•学生は月曜から金曜の午前8時30分から午後5時まで、土曜日は午前8時30分から午後4時まで授業に参加します。クラスの人数は限られており、すべてのバレエクラスにはプロのピアニストが伴奏します。
•生徒の配置は、クラスの最初の週に変更されることがあります。
•クラスは変更される可能性があり、週ごとに異なる場合があります。

サマーコースは2017年には7月10日~8月11日までの1か月間開催されました。短期間希望の方はオーディション時に応相談とのことです。

パシフィック ノースウエスト バレエスクール

1974年設立。全米トップ3のバレエ研修機関として知られている。シアトル校(301 Mercer St., Seattle, WA 98109)とベルビュー校(1611 136th Pl. NE., Bellevue, WA 98005)を合わせ、1,000人以上の生徒が所属する。オーディションなしで受けられる7歳までのChildren’s Division、8つのレベルに分かれたStudent Division、プロダンサーを目指すProfessional Divisionの3つのコースがある

中村かおりさんが踊るイリ・キリアン「小さな死」

2017/11/17

熊川哲也オーチャードホール芸術監督 特別企画 オーチャード・バレエ・ガラ ~世界名門バレエ学校の饗宴~

2018年2月に、熊川哲也さんが企画した、世界の代表的なバレエ学校の生徒を集めたガラ公演「オーチャード・バレエ・ガラ ~世界名門バレエ学校の饗宴~」が開催されます。

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_balletgala.html


日本でも、海外留学を目指す生徒は増えるばかりですが、世界のバレエ学校の実力を目の当たりにする機会は限られています。日本のバレエ団が世界に誇れる水準の作品を生み出し、世界のバレエ界と肩を並べるレベルに達した日本。「いまやバレエの世界はボーダレス」と語るオーチャードホール芸術監督 熊川哲也が世界の若き才能を召集、今冬、オーチャードホールで次世代を担うダンサーの卵がその実力を競います。

279年の歴史を誇りニコライ・ツィスカリーゼが校長を務めるワガノワ・バレエ・アカデミー(ロシア)、
今世紀を代表する振付家ジョン・ノイマイヤーが校長を務めるハンブルク・バレエ学校(ドイツ)、
マニュエル・ルグリ率いる精鋭集団として注目されるウィーン国立バレエ団の付属校ウィーン国立歌劇場バレエ学校(オーストリア)、
イリ・キリアンのエスプリが息づくハーグ王立コンセルヴァトワール(オランダ)、
北米随一の実力と知られるカナダ国立バレエ学校(カナダ)、
そして多くの優秀なダンサーを世界中に輩出しているエリート校であるオーストラリアン・バレエ・スクール(オーストラリア)。

バレエ大国の6か国から国を代表する名門バレエ学校が一挙来日。プロのバレエ団でも頻繁に上演される各国を代表する振付家の作品を携え、しのぎを削ります。次世代のスターがここ日本で開花する瞬間をお見逃しなく。


2018/2/11(日・祝)13:00開演
2018/2/12(月・休)13:00開演

≪入学特別オーディション 同時開催決定≫
プロのダンサーを志す日本のバレエ学習者にさらなるチャンスを提供するため、公演に参加するバレエ学校への入学特別オーディションを開催いたします。オーディションで選ばれた方には各対象校の入学許可等が授与されます。
なお、オーディションは一般公開の予定です。世界に羽ばたく若き新鋭たちの挑戦をどうぞお楽しみに。

※応募要項など詳細は決定次第、Bunkamuraホームページにてお知らせいたします。

曲目・演目

ロシア:ワガノワ・バレエ・アカデミー (校長:ニコライ・ツィスカリーゼ)
 『フローラの目覚め』より“パ・ド・カトル”
 振付:マリウス・プティパ 音楽:R.ドリゴ
 『人形の精』より“パ・ド・トロワ”
 振付:S.レガート/N.レガート(改訂:ニコライ・ツィスカリーゼ) 音楽:R.ドリゴ

ドイツ:ハンブルク・バレエ学校
 (校長:ジョン・ノイマイヤー)
 『バッハ組曲2』より
 振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:J.S.バッハ

オーストリア:ウィーン国立歌劇場バレエ学校
 (校長:マニュエル・ルグリ)
 『プルチネッラ』
 振付:ベッラ・ラチンスカヤ 音楽:G.ヴェルディ
 『ラ・ダンス・デ・トロワ・フィーユ 3人の少女の踊り』
 振付:ボリス・ネビラ 音楽:H.S.パウリ
 『ブルノンヴィルへのオマージュ』
 振付:ボリス・ネビラ 音楽:H.S.レーヴェンショルド

オランダ:ハーグ王立コンセルヴァトワール (校長:ヤン・リンケンス)
 『Evening Songs』より
 振付:イリ・キリアン 音楽:A.ドヴォルザーク
 『無言歌集』より
 振付:ハンス・ファン・マーネン 音楽:F.メンデルスゾーン

カナダ:カナダ国立バレエ学校
 (校長:メイビス・ステインズ)
 『Three Images of Hope』より
 振付:ロバート・ビネー 音楽:O.パレット
 『ラ・フィユ・マル・ガルデ』より“パ・ド・ドゥ”
 振付:アレクサンドル・ゴールスキー 音楽:P.L.ヘルテル

オーストラリア:オーストラリアン・バレエ・スクール (校長:リサ・パヴァーン)
 『VITAE』
 振付:マーガレット・ウィルソン 音楽:B.デスナー

スタッフ

総合監修:オーチャードホール芸術監督 熊川哲也

会場

Bunkamuraオーチャードホール

その他の情報

※5歳以上入場可。ただし、お一人様1枚チケットが必要です。
※特別録音音源を使用いたします。
※出演者・演目は2017年11月17日現在のものです。追加演目は決定次第、Bunkamura HPで発表致します。
※出演者の病気や怪我等、やむを得ない事情で変更になる場合がございます。公演中止の場合を除き、演目や出演者変更等に伴うチケットの払い戻しや変更はお受けできませんので、予めご了承ください。
※公演中止の場合の旅費、チケット送料等の補償は致しません。

[主催]
Bunkamura/TBS/WOWOW

チケット情報

料金
S¥10,800 A¥8,000 B¥6,000 (税込)

※5歳以上入場可。ただし、お一人様1枚チケットが必要です。
※営利目的でのチケットの購入、並びに転売は固くお断り致します。

MY Bunkamura先行販売

2017/11/22(水)

一般発売

2017/11/25(土)

チケット発売についての詳細はこちらで
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_balletgala.html

******
今年、カナダ・ナショナル・バレエスクールで、アセンブリ・インターナショナルという4年に1度、世界中のバレエ学校の生徒と教師が集まるカンファレンスが開催されました。
http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2017/05/post-e396.html

今回の企画は、こちらの日本版に近いイメージなのではないかと思います。日本ではこのような試みは初めてだと思いますが、素晴らしい企画ですよね。欲を言えば、K-Balletスクールなど日本のバレエ学校との交流もあるとさらに良いと思います。熊川さんは、日本のバレエの未来をしっかりと見据えていますね。

なお、先日、今回参加するオランダ:ハーグ王立コンセルヴァトワールのヤン・リンケンス校長によるワークショップを取材しました。こちらのワークショップの内容はまた後日掲載しますが、ここで、今回上演されるハンス・ファン=マネン振付の『無言歌集』(Songs Without Words)というレパートリーを学ぶというもので、大変素晴らしいものでした。
http://shballet.jp/audition_info.html

KARAS APPARATUSアップデイトダンスNo.49「顔」 佐東利穂子ソロダンス/パリ・オペラ座バレエ「グラン・ミロワール」

パリ・オペラ座バレエでの創作をはじめとする秋のツアーを終えた、勅使川原三郎さんの新作「顔」が、KARAS APPARATUSで今週末より上演されます。

http://www.st-karas.com/news_jp/

今年の秋はオペラ座での新作「Grand miroir」やヨーロッパでの活動が中心だったため、東京での公演は8月の「月に吠える」以来、そしてKARAS APPARATUSでの公演は7月の「イリュミナリオン」以来となります。

パリ・オペラ座バレエでの「Grand miroir グラン・ミロワール」は、賛否両論はあったものの、多くの現地メディアに取り上げられて評判を呼びました。勅使川原さんの独特の舞踊語彙を見事に咀嚼して見せたマチュー・ガニオやジェルマン・ルーヴェ、ほぼ主役というべき役に抜擢されたリディ・ヴァレイエスの踊りは絶賛されました。エサ=ペッカ・サロネンの指揮、諏訪内晶子さんのヴァイオリン演奏も素晴らしかったとのことです。

勅使川原三郎振り付け新作「グラン・ミロワール」 パリ・オペラ座バレエ団、攻めの作品に熱い拍手
http://www.sankei.com/entertainments/news/171112/ent1711120004-n1.html


Grand miroirを勅使川原さんがリハーサルする映像

https://www.operadeparis.fr/magazine/lincessant-mouvement-de-la-vie

Grand miroirのほか、「アゴン」「春の祭典」も含めたリハーサル映像

ここでは本編の映像を少し観ることができます。
https://culturebox.francetvinfo.fr/danse/danse-contemporaine/de-balanchine-a-pina-bausch-un-resume-de-la-vie-a-l-opera-garnier-264345

10月11日にフランス・パリのフィルハーモニー・ド・パリにて行われた
勅使川原三郎さんと佐東利穂子が出演したアンサンブル・ピグマリオンの公演は、Cultureboxにて全編視聴することができます。(勅使川原さん、佐東さんが登場するのは38分過ぎから)

Bach - Cantatas BWV 31, 34, 51 & 191 by Raphael Pichon 1/7
https://culturebox.francetvinfo.fr/opera-classique/musique-classique/c-est-baroque/concerts/bach-par-raphael-pichon-a-la-philharmonie-1ere-partie-263439

そして待望の新作『顔』です。こちらは、佐東利穂子さんのソロダンスになります。

Kao1
photo : 左 / Saburo Teshigawara 右 / Mariko Miura


パリ・オペラ座、フィルハーモニー・ド・パリなど世界の大舞台で活躍するトップアーティストの至芸を、親密な空間で堪能できる貴重な機会です。今ダンサーとしての絶頂期にある佐東さんの、圧倒的で唯一無二の鮮烈なダンスをぜひ目撃してください。


アップデイトダンスNo.49 

「顔」

全身には顔というよく動くところがある 

気持ちが形として表れる

言葉よりも心の近くにあり
 
身体の他のどの部分より人をひきつけ

喜ばせ悲しませる 

精一杯に生きる姿が背中のようにあからさまに

               勅使川原三郎

アップデイトダンスNo.49
「顔」

演出・照明 勅使川原三郎
出演 佐東利穂子

【日時】2017年
11月18日(土)20:00
11月19日(日)16:00
11月20日(月)20:00
11月21日(火)20:00
11月22日(水)休演日
11月23日(祝)20:00
11月24日(金)20:00
11月25日(土)20:00
11月26日(日)16:00
開演30分前より受付開始、客席開場は10分前

【会場】カラス・アパラタス/B2ホール

【料金】(全席自由)
一般 予約 3000円 当日3500円 学生2000円(予約,当日共に)

【予約】メール updatedance@st-karas.com 
件名を「アップデイトNo.49」として、本文にご希望の日付・一般または学生・枚数・郵便番号・住所・氏名・?日中連絡のつく電話番号をご記入ください。

予約は各回前日の24時まで受け付けています。

【問合せ】TEL. 03-6276-9136

2017/11/16

バーミンガム・ロイヤル・バレエの来日公演2018年5月(コジョカル、エイマンゲスト出演)/追記

英国バーミンガム・ロイヤル・バレエの来日公演の概要が、バレエの祭典会員宛てに送られてきました。

バーミンガムロイヤル・バレエ来日公演

<来日が予定される主なプリンシパル> 
ツォーチャオ・チョウ、マチアス・ディングマン、サマラ・ダウンズ、セリーヌ・ギッテンス、平田桃子
イアン・マッケイ、デリア・マシューズ、セザール・モラレス、ジェンナ・ロバーツ、タイロン・シングルトン

<ゲスト・アーティスト>
アリーナ・コジョカル (イングリッシュ・ナショナル・バレエ)
マチアス・エイマン (パリ・オペラ座バレエ)


眠れる森の美女 (ピーター・ライト振付)

5月18日(金)18:30・20日(日)14:00 アリーナ・コジョカル/マチアス・ディングマン

5月19日(土) デリア・マシューズ/ブランドン・ローレンス、


リーズの結婚 (フレデリック・アシュトン振付)

5月25日(金)19:00 27日(日)14:00 平田桃子/エイマン

5月26日(土)14:00 セリーヌ・ギッテンス/タイロン・シングルトン


会場:東京文化会館

演奏 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

入場料 S:19000 A:17000 B:15000 D:9000 E:6000

https://www.brb.org.uk/the-company/dancers-and-ballet-staff


ゲストが豪華です。コジョカルは、ハンブルグ・バレエ来日公演「椿姫」に続けての来日。「リーズの結婚」はパリ・オペラ座バレエのレパートリーに入っており、エイマンもコーラス役を踊っていて当たり役です。

今回は佐久間奈緒さん、ツァオ・チーの来日がなさそうなのが残念です。が、厚地康雄さん、水谷実喜さん、渕上礼奈さんはきっと観られますよね。

芸術監督、デヴィッド・ビントレー振付作品も観たかったような気はしますが、英国バレエの伝統を継ぐ2作品なのできっと楽しい公演となることでしょう。


追記 名古屋公演のキャストも発表されていました。

2018年5月15日(火) 【開場】17:45 【開演】18:30
日本特殊陶業市民会館フォレストホール

「眠れる森の美女」

予定キャスト
オーロラ姫:サマラ・ダウンズ
王子:厚地康雄
管弦楽 セントラル愛知交響楽団

https://hicbc.com/event/nimf/41th/20180515/

さらに追記

NBSの公式発表が出ています。

http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/2018-2.html

■ チケット発売方法: NBS WEBチケット 座席選択先行発売  2演目セット券(S~B) 受付期間 2018年1/5(金)21:00~1/12(金)18:00  単独券(S~D) 受付期間 2018年1/9(火)21:00~1/12(金)18:00 

一斉発売 2018年 1月20日(土) 10:00より


≪お得なチケット≫
NBS WEBチケットで先行発売期間に「眠れる森の美女」「リーズの結婚」をセットでお買い上げいただくと、最大で4,000円割引いたします。

・2演目セット券特別割引[S、A、B席] 
「眠れる森の美女」「リーズの結婚」を同時に、同一枚数お買い上げいただくと、販売期間別に下記の金額を割引します。セット券はS、A、B席を対象とし、公演日およびS、A、B席の別は自由にお選びいただけます。

- NBS WEBチケット先行発売期間 S:1枚につき2,000円、A:1枚につき1,500円、B:1枚につき1,000円
- 一斉発売後(1/20(土)以降~) S、A、Bとも1枚につき500円割引 ※NBSのみ 

・サタデー親子券[S、A、B席] 
対象公演:5月19日(土)14:00「眠れる森の美女」  5月26日(土)14:00「リーズの結婚」
 【S席】大人¥19,000+お子様¥5,000!=¥24,000 
 【A席】大人¥17,000+お子様¥4,000!=¥21,000 
 【B席】大人¥15,000+お子様¥3,000!=¥18,000 
お子様は小学生~高校生が対象。お子様2名までお申込みいただけます。
【お申込み方法】 下記の日程でお受付いたします。NBS WEBチケット、またはお電話にてお申込みください 
1/29(月)21:00~(WEB)、1/30(火)10:00~(電話)発売開始


・ペア割引[S, A,B席] 2枚で1,000円割引!
※NBS(電話、WEBチケット)のみで発売。

・親子ペア割引 お子様(小学生~高校生)が半額! ※サタデー親子券対象日以外の公演
※NBS(WEBチケット、電話)のみでWEB:1/29(月)21:00~、電話1/30(火)10:00~より発売。お席は選べません。1/20(土)からの一斉発売で満席になった場合は、発売されない場合があります。

・エコノミー券 \ 4,000 
※イープラスのみで2018年4/13(金)より発売。お一人様2枚まで。 
・学生券 \ 2,000 
※NBS WEBチケットのみで2018年4/13(金)より発売。25歳までの学生が対象。公演当日、学生証を携行ください。

また、本国のプレスリリースで、兵庫公演、びわ湖公演のキャストも出ています。

http://www.balletnews.co.uk/birmingham-royal-ballet-announces-international-tours-to-virginia-and-japan-in-spring-2018/

Japan principal casting
The Sleeping Beauty
Friday 11 May 2018, 6:30pm Miki Mizutani / César Morales
兵庫県立芸術文化センター
http://www1.gcenter-hyogo.jp/contents_parts/ConcertDetail.aspx?kid=4300811303&sid=0000000001
水谷実喜、セザール・モラレス

Sunday 13 May 2018, 2pm Delia Mathews / Brandon Lawrence 
びわ湖ホール
デリア・マシューズ、ブランドン・ローレンス

ボリショイ・バレエ、コワリョーワとティッシが昇進

ボリショイ・バレエの公式サイトで、ファースト・ソリストのところに、イタリア出身のジャコポ・ティッシの名前が、そしてソリストのところに、2016年に入団して以来大きな役に抜擢されてきているアリョーナ・コワリョーワの名前があります。

https://www.bolshoi.ru/en/persons/ballet/all/

コワリョーワは非常に長身のバレリーナで、ワガノワ・アカデミーを卒業。マリインスキー・バレエには採用されずにエイフマン・バレエに入団しようとしていたところ、ボリショイ・バレエのオーディションを受けて入団しました。
https://www.bolshoi.ru/persons/ballet/3306/

抜擢が続いており、今年6月の来日公演では『ジゼル』のミルタ役を始めて踊りました。7月のリンカーンセンターフェスティバルの『ジュエルズ』では「ダイヤモンド」の主役を、やはり今回昇進したティッシと共に踊っています。また、『白鳥の湖』のオデット/オディールを入団2年目にして踊りました。非常に背が高いのでパートナー選びには苦労しているところもありますが、愛らしい容姿に長い手脚の美しいダンサーです。ボリショイでの教師は、オルガ・チェンチコワです。

ティッシは2014年にミラノ・スカラ座学校を卒業後ウィーン国立バレエを経てミラノ・スカラ座バレエに入団。ミラノ・スカラ座でアレクセイ・ラトマンスキー振付の『眠れる森の美女』を上演した際、スヴェトラーナ・ザハロワの相手役を務める予定だったセルゲイ・ポルーニンが降板し、代役としてザハロワと共演しました。ボリショイの芸術監督ワジーエフの目に留まり、ボリショイ・バレエに移籍するも、2016年はほぼ出演はありませんでした。しかし今年に入って、リンカーンセンターフェスティバルの『ジュエルズ』では「ダイヤモンド」の主役を踊り、また『エチュード』、『白鳥の湖』などにも主演しています。1995年生まれの若いダンサーで、長身でハンサムな容姿の持ち主です。現在、アレクサンドル・ヴェトロフに指導を受けているとのことです。
https://www.bolshoi.ru/persons/ballet/3575/

彼らのほか、ブラジル出身のデヴィッド・モッタ=ソアレスや、今年入団した千野円句さんなど、ワジーエフは若いダンサーを積極的に主演に起用しているようです。

2017/11/12

日本フィル、アレクサンドル・ラザレフがストラヴィンスキーの日本初演「ペルセフォーヌ」を語る

日本フィルハーモニー交響楽団は、来年5月18日、19日に開催される第700回東京定期演奏会にて、ストラヴィンスキー作曲の「ペルセフォーヌ」の日本初演を行います。

1957 年4 月4 日に日比谷公会堂ではじまった日本フィル東京定期演奏会が、2018 年5 月に700 回を迎え、節目となるべき記念すべき公演です。

この記念すべき演奏会で桂冠指揮者兼芸術顧問のアレクサンドル・ラザレフとともに、ストラヴィンスキーの《ペルセフォーヌ》(1934 年)を日本初演いたします。 台本はギリシャ神話をもとに文豪アンドレ・ジイド(『狭き門』等の作者)が書き下ろしたもの。 大編成のオーケストラ、テノールの歌で進行、水の精や亡霊たちの合唱も加わり、春と農耕の女神、ペルセフォーヌが語る、ストラヴィンスキーの壮大な音楽です。


第700回記念 特設サイト
http://www.japanphil.or.jp/700th/

なかなか上演されない「ペルセフォーヌ」について、指揮のアレクサンドル・ラザレフ(桂冠指揮者兼芸術顧問)と、ナレーションを務めるドルニオク綾乃さんの記者会見が行われました。

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<公演日時>2018年5月18日(金)19:00
      2018年5月19日(土)14:00

<公演会場>サントリーホール

<指揮>アレクサンドル・ラザレフ
    [桂冠指揮者兼芸術顧問]
ナレーションを担当するドルニオク綾乃さんは、クラシックバレエを学びフランスにバレエ留学をしたのち帰国、演劇を大学で学んでTPT「かもめ」ニーナ役に抜擢されるなど女優やコンテンポラリーダンサーとして活動。在学中に本格的に声楽を学んでヨーロッパでオペラ公演に出演し、現在ベルリン在住という異色の経歴の持ち主です。

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上記の特設サイトで、詳しい記者会見の内容はアップされていますが、特にバレエファンにとって興味深い情報を中心に伝えて行きたいと思います。ラザレフが語るこぼれ話や、歴史的な経緯についての話が非常に面白くて、思わず聴き入ってしまいました。(ラザレフは、1987年から1995年にかけてボリショイ劇場の首席指揮者兼芸術監督を務めています)

この「ペルセフォーヌ」は、バレエ・リュスの時代に活躍してフォーキン振付の「シェヘラザード」を初演した女性ダンサー、イダ・ルビンシュタインによって委嘱されたバレエ曲ということが重要な事実です。会見でラザレフも語っていますが、ルビンシュタインは正規のバレエ教育を受けていなかったため踊りの技術はなかったものの、裕福な上絶世の美貌の持ち主だったため、自身のバレエ団を結成して公演を行い、ラヴェルに《ボレロ》を、そしてストラヴィンスキーに《妖精の口づけ》を委嘱しています。

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ラザレフ:日本で愛されている作曲家、ロシア音楽はたくさんありますが、日本ではロシアの音楽というと、まずチャイコフスキーの《白鳥の湖》、ストラヴィンスキーでいうと《春の祭典》をあげられるでしょう。《春の祭典》に至っては、おそらく毎日演奏されているのではないでしょうか。とっても上手に演奏されていると思います。だから私たちはあえてこの曲を演奏することは致しません。

《ペルセフォーヌ》とってもいい音楽ですよね。美しい音楽です。難しさが何かというと、参加者がたくさんいることです。参加者が多すぎて、私が通る場所がない。どうやって通って行こうか、指揮台まで。まず、行き方がわからない。私はそういう状態は好きではないですけど、まあ、たまにはいいかなと思っています。

イダ・ルビンシュタインとバレエ・リュス

ラザレフ:この作品が生まれる経緯において、とても重要な役割を果たした女性がいます。イダ・ルビンシュタインです。綾乃さんのようにルビンシュタインもとても美しい女性でした。その彼女はとても裕福な女性でした。1910年にロシアのヴァレンティン・セローフという有名な画家が彼女の肖像画を描いています。(サンクトペテルブルグのロシア美術館にあります。私もこの絵を見て写真を撮影しています↓)。
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とても美しい女性でしたが、踊りは下手だったと思います。踊りの教育を受けていないんです。当時のロシア芸術劇場においては、アンナ・パブロワというような名ダンサーがいたわけですよね。そういう名ダンサーがいる中で、ディアギレフにとっては踊りのさほど上手ではないルビンシュタインは言ってみれば必要なかったのです。見限られてしまったのです。しかしルビンシュタインは注目の的になりたかったわけですから、自分でいろいろなモーションをかけ始めるわけですね。
そのイダ・ルビンシュタインにとってとても大切で、彼女の名前に密接につながっているのがストラヴィンスキーのバレエ《妖精の口づけ》という作品です。ただ、今はっきりとは覚えていないんですけれども、《妖精の口づけ》を彼女は注文したのですが、どうやらうまくいかなかった。先ほども言いましたが、彼女は踊りの教育を受けていないのですから。

私の頭の中に、踊る美しい女性、で浮かんでくるのがイサドラ・ダンカンがいます。彼女も踊りを特別には勉強していません。でもキジ(鳥)のように美しく踊ることができたわけです。モスクワ音楽院の近くにイサドラ・ダンカンの名前の付いた踊りの学校ができました。ボリショイ劇場の舞踏学校と、ダンカン舞踏学校というのがあるんです。ダンカンはとても見た目も美しかったので、ロシアの有名な詩人、エセーニンが彼女に恋をしてしまいました。エセーニンは彼女と結婚し、彼女はエセーニンをアメリカに連れ帰りました。けれども彼女はエセーニンが酒飲みだということを知らなかった。彼もとても素晴らしい詩人でしたが、浴びるようにお酒を飲んでいました。彼は時々ダンカンに暴力をふるっていたということもあるようです。そのあとで二人は別れてしまうんですけれども・・・。ということでダンカンも舞踏教育を受けていないのですが、彼女もロシアの芸術の歴史の中で名を遺した一人です。イダ・ルビンシュテインもそういうこともあったので、許してあげましょう。

ストラヴィンスキーはとても良いスコアを書きあげています。たくさん人がいます。いい音楽です。素晴らしい合唱がたくさん出てきます。子どもたちも最後の方に歌います。最後は静寂の永遠の中に音楽が消えていきます。私は聴衆としてコンサートホールに行けるのであれば、「ペルセフォーヌ」は聴きに行くでしょう。ストラヴィンスキーは第1ページに、イダ・ルビンシュタインの注文によりこれを書き上げ、初演に彼女が参加したというようなことをたくさん書き、スコアの中に彼女の名前はしっかり刻まれています。

今回のナレーションを担当するドルニオク綾乃さんから

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ドルニオク綾乃:日本初演の《ペルセフォーヌ》をペルセフォーヌ役でやらせていただけるのを光栄に思っています。と同時に、とても責任を感じています。セリフと歌と音楽が一体になったユニークな作品だと思うのですが。

ラザレフ:ペルセフォーヌというのは、黄泉の世界に降りて行って苦しんでいる人を助けてあげるのだから、苦しんでいる人に救いの手を差し伸べてあげる役割があなたにはありますよね。あの、綾乃さん、あなたは困っている人に手を差し伸べてあげられますか?

ドルニオク:はい。

ラザレフ:じゃ、あなたは立派なペルセフォーヌです。

ドルニオク:人助けをまず頑張りたいと思います(笑)。あとはそうですね、ギリシャ神話の話なので、ギリシャ神話も読みながら勉強しています。フランス語でペルセフォーヌの気持ちや状況を話すのですが、字幕はつきますが、フランス語でどれだけ日本のお客様に伝えることができるか模索しながら頑張りたいと思います。

ラザレフ:音楽もサポートしますよ。

ドルニオク:音楽と演劇が一緒になるという独特な作品だと思います。それから、ギリシャ古典演劇は、役者とコーラスでできていたと思うのですが、そこと関係があるのでしょうか?

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ラザレフ:イダ・ルビンシュタインのために書かれたわけです。歌えもしなかったし、踊れもしなかったから、語るしかなかった。へたっぴなダンサーだったから。

質疑応答

Q1:テキストを書いたジイドがずいぶん前からテキストを準備して楽しみにしていたにもかかわらず、ストラヴィンスキーの作品が気に入らずリハーサルを一回見ただけで本番は聞いていないと聞いています

ラザレフ:初演には同席していないので、その辺の詳細はなんとも言いかねるんですが。劇場で指揮者と演出家の関係に似ていると思いませんか。どっちが大事か、どっちが上か、どっちが優位か。私がオペラ劇場でオペラを振るときは、やはり一番上に立つべきは作曲家だと思います。ジイドは、あんまり作品自体を好きじゃなかったとおっしゃいましたが、ストラヴィンスキーがリブレットを好きじゃなかったという話は聞いていませんよね。

《ペルセフォーヌ》の音楽は、シンプルです。ちょっとレトロ調な、古めかしいというか、昔っぽいというか。そういう作品を書かせると、ストラヴィンスキーは天下一品です。その前にオイディプス王が書かれていますし、少しスタイルが近いですね。そのあと彼の作品の中に割と古い作風が出てきます。でも古い方を見ながらも、ストラヴィンスキーの時代、彼の言葉でしっかりと書かれている。古臭くはない。ストラヴィンスキーにバッハのかつらをかぶせる。かつらはバッハ、顔はストラヴィンスキー。《ペトルーシュカ》も《火の鳥》(マエストロは焼き鳥と冗談でおっしゃいます)《春の祭典》も、全部ロシアに関わる作品ですね。《ペルセフォーヌ》や《オイディプス王》、《カルタ遊び》の時代になると、ヨーロッパ・ストラヴィンスキーです。

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Q2:マエストロご自身は、《ペルセフォーヌ》はどこで指揮されていますが?ロシアでも上演されているのでしょうか?

ラザレフ:私はイギリスで振っています。語り、テノール、合唱、今回と同じような形式です。

ロシアでは上演されているかどうかということですが、モスクワに音楽の家というコンサートホールがあるのですが、そこで上演しています。作品そのものについてよりも、演出がとても際どいもので、裸の女性がうろちょろしているような演出で、そちらに話題が持っていかれました。非常に印象は強かったですけれども、音楽については語られなかった。それ以来は演奏されていないと思います。


※ソリストについて

テノールのポール・グローヴスはラザレフからの指名で出演が決定いたしました。既にこの作品の演奏実績もあり、フランス語歌唱にも定評のある名歌手です。(なお、ポール・グローヴスが《ペルセフォーヌ》に出演して歌っている、マドリードのテアトロ・レアル劇場での公演の映像がYouTubeにあります)

またこの作品のナレーターには、演劇的要素とフランス語解釈と発音、そしてストラヴィンスキーの楽譜を読める音楽的素養も求められます。そういった中でこれら全てをクリアできる逸材としてドルニオク綾乃を起用いたしました。彼女は現在ベルリン在住で、フランス語・ドイツ語そして日本語に堪能であり、演劇・オペラ奏法の分野で活躍しています。

【こぼれ話】

《火の鳥》の話ですが、ディアギレフは最初にリャードフに持ちかけています。これは正しい選択だったと思います。おとぎ話をテーマにした作品を書かせると、リャードフの右に出るものはいなかった。ただ、ディアギレフはリャードフがとっても怠け者だということを見逃していたのかもしれません。リャードフの作品、小品が多いですよね。リャードフは、《火の鳥》を書くよ、と言ったんです。その3か月後、偶然ペテルブルグの街中で、ディアギレフはリャードフに会いました。

ディアギレフは聞きました「火の鳥はどうですか?」
リャードフは答えました「とっても順調です。五線譜をもう買いました!」
ディアギレフはその足でストラヴィンスキーの元へ向かったのです。


日本初演となる、日本フィル、ラザレフ指揮のストラヴィンスキー『ベルセフォーヌ』、とても楽しみです。

なお、この会見に先立ち、ラザレフ指揮によるショスタコーヴィッチの交響曲1番の公開リハーサルも行われまいた。入念で緻密な音作りで、細かいところまでラザレフはダメ出しを行って指導し、結果として非常に豊かな音の響きができ上がっていく様子を聴くことができました。音楽もダンス/バレエには欠かせないものであり、バレエファンの皆さんにもぜひ、日本フィル他国内オーケストラの公演を聴いてほしいと思います。

また、日本フィルは毎年夏には、スターダンサーズバレエ団と共に、親子向けの夏休み公演も行っています。
http://www.japanphil.or.jp/familyconcertspecialpage

ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」
ショスタコーヴィチ 日本フィルハーモニー交響楽団 ラザレフ(アレクサンドル)

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2017/11/09

国内でできる英国短期留学体験 ジャパン・ダンス・インテンシヴ 2017

The Wells主催、英国バレエ学校の総合カリキュラムを東京で受講できる、ジャパン・ダンス・インテンシヴ 2017が12月に開催されます。

http://event.thewells.co.jp/intensive2017/

バレエ海外留学を考えるみなさんに、英国の名門バレエ学校同様の総合的なカリキュラムを提供しながら、留学に関する不安をとりのぞき、自分で考えるきっかけを見つけ出すための5日間集中講座です。

Japandanceintensive

あこがれから目標へ、迷いから自信へ、留学に興味がある小学生4年生から、海外カンパニーでの活躍を目指す大学生まで、さまざまな年齢やレベルにあわせて、名門ロイヤル・バレエ・スクールの現役教師をはじめとする最高の講師陣とスタッフが、あなたの「知りたい」に答えます。
クリスマス後の冬休みを一年の集大成、そして来年への新しいスタートにご活用ください。

小学生4年生から冬休みに国内でできる英国短期留学体験

海外バレエ留学を志す上で、気になるレベルや英語でのレッスン、座学内容などで日本国内で体験します。留学はまだあこがれという方も、実際のところを知りたい方も、自分の身体で感じて考えるきっかけを提供する貴重な機会です。クリスマス後の冬休みに2017年のバレエライフの総決算。新しい一年の飛躍のきっかけにつなげてください。

ロイヤル・バレエ・スクールをはじめ、第一線で活躍中の現役教師が担当します

バレエにはロイヤル・バレエ・スクール、コンテンポラリーにはニュー・アドヴェンチャーズより現役教師来日。海外教師のレッスンは初めてという方でも安心の通訳付き。ロウアースクールの経験とメソッドも活かして、それぞれの年代に応じたレッスンを構成します。

可能性を広げる2種類のスカラシップ

成績優秀者には、ロイヤル・コンセルバトワール・オブ・スコットランドよりスカラシップ授与。また、本イベントからも合格したサマースクール参加費用に奨学金を授与します。

イベント概要

イギリスのバレエ学校で実施されている総合的なカリキュラムを体験。5日間で合計20時間以上の充実したプログラムです。小学4年生から大学生まで、クラスごとグループに分かれて受講します。

日程/会場:2017年12月26日(火)~30日(土)/新宿村スタジオ
対象/定員:小学校高学年(4,5,6年生)25名 /中学生 25名 /高校・大学生 20名
料金:82,000円(税込、5日間)
内容:クラシック・バレエ/コンテンポラリー・ダンス/レパートリー/ボディケア/座学/成果発表会(保護者参加可)
同時開催: 12/30 The Wells 保護者のための留学説明会(詳細は別ページへ)


ダンス・インテンシヴが可能にする「知りたい」が見つかる充実のカリキュラム

クラシック・バレエ

ロイヤル・バレエ・スクール教師サイモン・ライス先生によるバレエクラス。伴奏者もあわせて来日するので、憧れのロイヤル・バレエ・スクールのレッスン内容を日本で体験。5日間の連続講習で、自分が学んできたことを異なる視点から再確認する機会を持ちます。

コンテンポラリー・ダンス

舞台経験も豊富で青少年指導に定評のあるロス先生のレッスン。カニンガム・メソッドを基本に、バレエダンサー必須となったコンテンポラリー・ダンスを指導します。コンテンポラリー・ダンスのソロも指導に加え、振付を受けたレパートリーはコンクール参加に利用できます。

レパートリー

ロイヤル・バレエ団のレパートリーから「白鳥の湖」をご紹介。日本人講師からの詳しい振り写しの後、サイモン先生が仕上げをしていきます。

ボディケア

海外滞在中にも大切なボディケア。プロを目指す上でも「道具」の手入れは重要です。今回は身体の使い方だけではなく休め方も覚えます。

座学

ヨーロッパのバレエ学校が学んでいる舞踊史、音楽など、舞台芸術としてのバレエ基礎知識を学習します。英語に自信のない方でも、日本語で基礎を学んでおけば、渡航後により理解が深まります。バレエへの理解が深まることで自然と表現力も高まり、バレエがもっと楽しくなると評判のクラスです。

バレエ留学説明会

どうやったら留学できるか?など、海外留学に関する疑問に答えます。多くの留学生をサポートし続けるベテランスタッフが、今のバレエ留学生事情を説明します。

特別企画 : シューフィッティング

チャコット様のご協力により、「伝説のシューフィッター」がクラスに登場します。悩みの多いトゥシューズ選びに答えが見つかるかもしれません。

特別企画 : 保護者向け留学説明会

イギリスへの留学サポートを実施しているThe Wellsから、保護者の方向けに英国バレエ学校への短期・長期留学に関する、受験方法、費用、ロンドンの生活一般に関する説明会を行います。(別料金/申込制 →ご案内と申込ページへ)

ロイヤル・バレエ・スクールの教師が来日する冬休みの集中講義、インテンシヴ。バレエ学校で毎日生徒を指導している「現役の先生」のクラスを体験できる貴重なチャンスです。バレエ海外留学を考えている方にはぜひおすすめです。

この講習会の前身となった「ひこねインテンシヴ」の参加者からは、英国ロイヤルバレエスクール(6名)/英国イングリッシュナショナルバレエスクール(2名)/モナコプリンセスグレースケリーバレエスクールなどへの留学という実績があります。英国へのバレエ留学をサポートしてきたザ・ウェルズならではのきめ細かい支援が期待できます。

2017/11/08

ローザンヌ国際バレエコンクール2018の課題ヴァリエーション

ローザンヌ国際バレエコンクール2018は、先日、映像審査を通過した出場者が発表になったところです。

そして課題となるヴァリエーションも発表されていました。

今年は、年齢別に異なった課題演目となっています。(ジュニアは、主に主役ではなくソリストのソロを踊ります)
14~16歳のジュニア男女(Girls A ・Boys A)と17~19歳のシニア男女(Girls B ・Boys B)に分かれています。

コンテンポラリーヴァリエーションでは、今年は「クローマ」などウェイン・マクレガーの作品が課題の中にあるのが大変興味深いところです。10代のダンサーの卵がどうやってこの作品を表現するのでしょうか。

https://www.prixdelausanne.org/competition/variations/#tab1


Classical Variations per group for Prix de Lausanne 2018 古典ヴァリエーション

Girls A ジュニア女子

Giselle 「ジゼル」
PEASANT PAS-DE-DEUX SOLO, ACT I ペザント・パ・ド・ドゥのソロ

Swan Lake 「白鳥の湖」 
FIRST SOLO FROM PAS-DE-TROIS, ACT I 1幕パ・ド・トロワの第一ヴァリエーション

Don Quixote 「ドン・キホーテ」
CUPID FROM THE DREAM 夢の場面のキューピッド

Le Corsaire 「ラ・バヤデール」
ODALISQUES PAS-DE-TROIS – 2ND VARIATION オダリスクのパ・ド・トロワの第二ヴァリエーション

La Bayadère 「ラ・バヤデール」
1ST SOLOIST VARIATION, EITHER ACT II OR ACT III (KINGDOM OF THE SHADES)
2ND SOLOIST VARIATION, EITHER ACT II OR ACT III (KINGDOM OF THE SHADES)
3RD SOLOIST VARIATION, EITHER ACT II OR ACT III (KINGDOM OF THE SHADES)
影の王国のヴァリエーション、第一、第二、第三のいずれか

Sleeping Beauty 「眠れる森の美女」 
WOODLAND GLADE FAIRY VARIATION FROM PROLOGUE プロローグ、鷹揚の精
BLUEBIRD VARIATION 青い鳥のヴァリエーション

Paquita 「パキータ」
1ST GIRL'S VARIATION FROM PAS-DE-TROIS, ACT I 1幕パ・ド・トロワの第一ヴァリエーション
2ND GIRL'S VARIATION FROM PAS-DE-TROIS, ACT I 1幕パ・ド・トロワの第二ヴァリエーション


Boys A ジュニア男子

Giselle 「ジゼル」
PEASANT PAS-DE-DEUX, ACT I ペザント・パ・ド・ドゥのソロ

Napoli 「ナポリ」
1ST BOY'S VARIATION FROM THE PAS-DE-SIX パ・ド・シスの第一ヴァリエーション
GENNARO VARIATION ACT III - 3RD VARIATION 3幕ジェンナロのヴァリエーション

Swan Lake  「白鳥の湖」 
SOLO FROM PAS-DE-TROIS, ACT I 1幕パ・ド・トロワのヴァリエーション

Sleeping Beauty「眠れる森の美女」 
BLUEBIRD 青い鳥のヴァリエーション

La Fille Mal Gardée 「ラ・フィユ・マル・ガルデ」
COLAS VARIATION - ALEXANDER GORSKY ゴールスキー版のコーラスのヴァリエーション

La Sylphide 「ラ・シルフィード」
JAMES, ACT I, BOURNONVILLE (LOVENSKJOLD) ブルノンヴィル版のジェームズ、1幕

Coppelia 「コッペリア」
FRANZ, ACT III フランツ3幕のヴァリエーション

Les Sylphides 「レ・シルフィード」
THE POET'S SOLO  詩人のソロ


Girls B シニア女子

Giselle「ジゼル」
VARIATION FROM GISELLE, ACT I 1幕のジゼルのヴァリエーション

Don Quixote 「ドン・キホーテ」
KITRI VARIATION FROM PAS-DE-DEUX, ACT III 3幕パ・ド・ドゥのキトリのヴァリエーション
QUEEN OF THE DRYADS, ACT II 2幕森の女王
DULCINEA, ACT II 2幕ドルシネア

La Bayadère 「ラ・バヤデール」
GAMSATTI VARIATION FROM THE GRAND PAS-DE-DEUX ガムザッティのヴァリエーション

Sleeping Beauty 「眠れる森の美女」 
AURORA VARIATION, ACT II 2幕オーロラのヴァリエーション
AURORA VARIATION, ACT III 3幕オーロラのヴァリエーション
LILAC FAIRY リラの精

Paquita 「パキータ」
LEAD VARIATION, ACT II 2幕主役ヴァリエーション

Raymonda 「ライモンダ」
VARIATION FROM RAYMONDA, TABLEAU DU RÊVE, ACT I 1幕夢のシーンのヴァリエーション
VARIATION FROM RAYMONDA, ACT III 3幕ライモンダのヴァリエーション

Grand Pas Classique 「グラン・パ・クラシック」
WOMEN'S VARIATION 女性ダンサーのヴァリエーション


Boys B シニア男子

Giselle 「ジゼル」
PRINCE ALBRECHT, ACT II 2幕アルブレヒト

Swan Lake 「白鳥の湖」
BLACK SWAN SIEGFRIED, ACT III 3幕黒鳥ジークフリートのヴァリエーション

Sleeping Beauty「眠れる森の美女」 
PRINCE DÉSIRÉ, ACT III 3幕デジレ王子のヴァリエーション

La Sylphide 「ラ・シルフィード」
JAMES, ACT II, BOURNONVILLE (LOVENSKJOLD)  ブルノンヴィル版のジェームズ、2幕

Don Quixote 「ドン・キホーテ」
BASILIO VARIATION FROM PAS-DE-DEUX パ・ド・ドゥ バジルのヴァリエーション

Le Corsaire 「海賊」
VARIATION FROM PAS-DE-DEUX パ・ド・ドゥのヴァリエーション

Nutcracker 「くるみ割り人形」
NUTCRACKER PRINCE, ACT II 2幕くるみ割り人形の王子のヴァリエーション

Paquita 「パキータ」
GRAND PAS VARIATION グラン・パのヴァリエーション

La Bayadère 「ラ・バヤデール」
SOLOR VARIATION ソロルのヴァリエーション

Grand Pas Classique 「グラン・パ・クラシック」
MEN'S VARIATION 男性ダンサーのヴァリエーション


コンテンポラリーヴァリエーション

Girls A ジュニア女子

Mauro Bigonzetti マウロ・ビゴンゼッティ
Solo de Rossini Cards Female solo 「Solo de Rossini Cards」女性のソロ
Furia Corporis Gender neutral solo 「Furia Corporis」 ジェンダーを問わないソロ

Richard Wherlock リチャード・ウェーロック
A Solo for Diego Gender neutral solo 「ソロ・フォー・ディエゴ」 ジェンダーを問わないソロ

Louise Deleur ルイーズ・デロール
Touch, Feel, Sense Female solo 「Touch, Feel, Sense」女性のソロ

Jorma Elo ヨルマ・エロ
1st Flash solo 1 Gender neutral solo 「1st Flash」 ジェンダーを問わないソロ


Boys A ジュニア男子

Mauro Bigonzetti マウロ・ビゴンゼッティ
Furia Corporis Gender neutral solo 「Furia Corporis」 ジェンダーを問わないソロ

Richard Wherlock リチャード・ウェーロック
A Solo for Diego Gender neutral solo 「ソロ・フォー・ディエゴ」 ジェンダーを問わないソロ

Louise Deleur ルイーズ・デロール
Out of Breath Male solo 「Out of Breath」男性ソロ

Jorma Elo ヨルマ・エロ
1st Flash solo 1 Gender neutral solo 「1st Flash」 ジェンダーを問わないソロ

Girls B シニア女子

Wayne Mcgregor ウェイン・マクレガー
Chroma Gender neutral solo 「クローマ」 ジェンダーを問わないソロ
Becomings Female solo (on pointe) 「Becomings」(「ウルフ・ワークス」より) 女性ソロ (ポワントを着用)

Richard Wherlock リチャード・ウェーロック
Le Sacre du Printemps Female solo 「春の祭典」女性ソロ

Louise Deleur ルイーズ・デロール
Touch, Feel, Sense Female solo 「Touch, Feel, Sense」女性のソロ

Jorma Elo  ヨルマ・エロ
1st Flash solo 1 Gender neutral solo  「1st Flash」 ジェンダーを問わないソロ


Boys B シニア男子

Wayne Mcgregor ウェイン・マクレガー
Chroma Gender neutral solo 「クローマ」 ジェンダーを問わないソロ
Becomings Gender neutral solo 「Becomings」(「ウルフ・ワークス」より) ジェンダーを問わないソロ

Louise Deleur ルイーズ・デロール
Out of Breath Male solo 「Out of Breath」男性ソロ

Jorma Elo ヨルマ・エロ
1st Flash solo 1 Gender neutral solo  「1st Flash」 ジェンダーを問わないソロ
Plan to B Male solo 「Plan to B」男性ソロ


コンテンポラリーヴァリエーションについては、お手本の動画が用意されており、誰でもダウンロードすることができます。

マクレガーの「クローマ」のお手本はエドワード・ワトソン、ビゴンゼッティの「Solo de Rossini Cards」女性のソロは成澤幾波子さん(バーゼル・バレエ)、ルイーズ・デロールの「Touch, Feel, Sense」は2013年ファイナリストの吉田合々香さん(クイーンズランド・バレエ)、マクレガーの「Becomings」(「ウルフ・ワークス」より)女性ソロはロイヤル・バレエの桂千理さん、男性ソロはやはりロイヤルのカルヴィン・リチャードソンです。作品によっては、指導の模様の動画もダウンロードできますし、衣装も指定されています。


なお、来年、第46回よりコンクールのルールが変更となりました。

これまでローザンヌ国際バレエコンクールは、15歳から19歳未満の若手ダンサーに参加資格が与えてきましたが、6カ月引き下げ14歳6カ月にします。14歳6カ月の参加者は、コンクールで入賞したり、ネットワーク・フォーラムを通じてバレエ学校からオファーがあると15歳でバレエ学校に入学できるようになります。

また、課題作品からもわかるように、これからはジュニアとシニアを別々のグループに分けて審査します。2つの年齢層に分けることで、それぞれの年齢に応じた能力を正しく審査できるようになるとのことです。

2017/11/07

2018年3月東京シティ・バレエの『白鳥の湖』にミリアム・ウルド=ブラムが出演→追記あり(キャスト変更)

来年3月に、東京シティ・バレエ団は創立50周年記念公演『白鳥の湖』〜大いなる愛の讃歌〜という公演を行うことは、以前お知らせしました。

http://tokyocityballet.com/swanlake/

http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2017/10/post-de49.html

大野和士さんの指揮で東京都交響楽団が演奏、『白鳥の湖』の初演を手掛けた藤田嗣治の舞台美術が再現されるというのも大きな話題です。バレエ・マスターはウラジーミル・マラーホフ。

この公演、ヤーナ・サレンコがオデット/オディール役でゲスト出演をする予定ですが、都合によりサレンコは降板、本日代役が発表されましたが、パリ・オペラ座バレエのミリアム・ウルド=ブラムが出演することになりました。

2016年末にパリ・オペラ座バレエで『白鳥の湖』を上演した時にも、ミリアム・ウルド=ブラムのオデット、オディールはとても評判が良かったようです。今年夏の「バレエ・スプリーム」でも、ミリアムはマチアス・エイマンと『白鳥の湖』の2幕のパ・ド・ドゥを踊り、豊かな表現力を見せてくれました。王子は、当初の予定通り、ベルリン国立バレエのディヌ・タマズラカルが踊ります。

チケットは明日、11月8日(水)10:00より発売です。詳細はこちらまで

http://www.tokyocityballet.org/schedule/schedule_000336.html

2018年3月3日(土)17:00開演 March.3,2018 17:00 p.m.
2018年3月4日(日)15:00開演 March.4,2018 15:00 p.m.
2018年3月6日(火)18:30開演 March.6,2018 18:30 p.m.
※全日1時間前開場
※上演時間は約2時間30分(休憩含む)を予定

会場

東京文化会館大ホール

主な出演
オデット/オディール
ミリアム・ウルド=ブラーム(パリ・オペラ座バレエ団 エトワール)
(3日/6日)

中森理恵
(4日)

ジークフリード王子
ディヌ・タマズラカル (ベルリン国立バレエ団 プリンシパル)
(3日/6日)
キム・セジョン
(4日)
 ロートバルト:(3日/6日)李悦  (4日)石黒善大
     道化:(3日/6日)玉浦誠 (4日)岡田晃明
パ・ド・トロワ:(3日)清水愛恵 平田沙織 内村和真
        (4日)岡博美  大内麻莉 中弥智博
        (6日)佐合萌香 飯塚絵莉 沖田貴士
  三羽の白鳥:清水愛恵 平田沙織 植田穂乃香
  四羽の白鳥:名越真夕 松本佳織 飯塚絵莉 新里茉利絵
ほか 東京シティ・バレエ団

【お問い合わせ】
東京シティ・バレエ団 >>
03-5638-2720(平日10:00〜18:00)

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12・4 追記

残念ながらミリアム・ウルド=ブラムは都合により出演できなくなったとのことで、当初予定されていたヤーナ・サレンコが出演することになったそうです。
http://www.tokyocityballet.org/news/news_000345.html

2017/11/04

黄金のマスク賞2017ノミネート発表、西口実希さんが最優秀女性ダンサーにノミネート

ロシアで権威ある舞台芸術の賞、黄金のマスク賞のノミネートが発表されています。

ダンス関連の賞のノミネートだけピックアップしておきます。

http://www.goldenmask.ru/fest_24_183.html

BALLET / PERFORMANCE バレエ作品賞

The Four Seasons, Mariinsky Theater, St. Petersburg 
マリインスキー劇場「四季」 

Second Detail  Musical Theater. K.S. Stanislavsky and Vl.I. Nemirovich-Danchenko, Moscow 
モスクワ音楽劇場バレエ 「セカンド・ディーテール」

CINDERELLA, the Opera and Ballet Theater. P.I. Tchaikovsky, Perm 
ペルミ・バレエ 「シンデレラ」

The Cage, Bolshoi Theater, Moscow 
ボリショイ・バレエ「檻」

NAYADA AND THE FISHER. SUITE, Opera and Ballet Theater, Yekaterinburg 
エカテリンブルグ劇場バレエ『ナイアードと漁夫』

SNOW QUITE, Opera and Ballet Theater, Yekaterinburg 
エカテリンブルグ劇場バレエ「白雪姫」

SUITE IN WHITE, Musical Theater. K.S. Stanislavsky and Vl.I. Nemirovich-Danchenko, Moscow 
モスクワ音楽劇場バレエ 「白の組曲」

MODERN DANCE / SPECTACLE 現代ダンス作品賞

MEMORIAE, Project of K. Matuelevsky and S. Gaidukova, Moscow
CALL OF BEGINNING, Fund of cultural initiatives "Creative environment" and Theater project "Stone. Cloud. Ptitsa, Kazan
IMAGO-TRAP, Theater "Provincial Dances", Ekaterinburg
COLLECTOR, Dance House "Kannon Dance", St. Petersburg
OBJECTS TO REMOVE, Dance company "Vozduh", Krasnodar
SILK, Theater of Contemporary Dance, Chelyabinsk
ESSENCE, Dance Company "Zonk'a", Ekaterinburg


BALLET / BEST CONDUCTOR 指揮者賞

Alexei Bogorad, "Naiad and the fisherman. Suite ", Opera and Ballet Theater, Yekaterinburg
Igor Dronov, "Cage", Bolshoi Theater, Moscow
Pavel KLINICHEV, "The Snow Queen", Opera and Ballet Theater, Yekaterinburg
Felix Korobov, "Suite in White", Musical Theater. K.S. Stanislavsky and Vl.I. Nemirovich-Danchenko, Moscow
Theodore Kurentzis, "Cinderella", the Opera and Ballet Theater. P.I. Tchaikovsky, Perm


Ballet, modern dance / ballet master and choreographer バレエ・現代作品振付家賞

Tatyana BAGANOVA, "Imago-trap", theater "Provincial dances", Ekaterinburg 
タチヤーナ・バガノーワ

Yuri BURLAKA, "Naiad and the Fisherman. Suite ", Opera and Ballet Theater, Yekaterinburg 
ユーリ・ブルラーカ『ナイアードと漁夫』エカテリンブルグ劇場バレエ

Ricardo BUSKARINI, "Silk", Theater of Contemporary Dance, Chelyabinsk

Ilya Zhivoi , "The Four Seasons", Mariinsky Theater, St. Petersburg
イリヤ・ジーホフ「四季」マリインスキー・バレエ

Konstantin Matulyevsky, Sofya Gaydukova, Memoriae, the project of K. Matuelevsky and S. Gaidukova, Moscow

Alexey MIROSHNICHENKO, "Cinderella", the Opera and Ballet Theater. P.I. Tchaikovsky, Perm 
アレクサンドル・ミロシニチェンコ「シンデレラ」 ペルミ・バレエ

Ksenia MIKHEEVA, Collector, Dance House Cannon Dance, St. Petersburg

Marcel Nuriev, "The Call of Beginning", the Creative Initiative Fund for Cultural Initiatives and the "Stone. Cloud. Ptitsa, Kazan

Vyacheslav SAMODUROV, "The Snow Queen", Opera and Ballet Theater, Yekaterinburg 
ヴャチェスラフ・サモドゥーロフ 「雪の女王」エカテリンブルグ劇場バレエ

Oleg STEPANOV, Alexey TORGUNAKOV, "Object in the distance", Dance Company "Vozduh", Krasnodar

Anna SHCHEKLEINA, Alexander FROLOV, "Essence", Dance Company "Zonk'a", Ekaterinburg


Ballet, modern dance / ACTRESS 女性ダンサー賞
Inna BILASH, Vera Nadezhdina, "Cinderella", the Opera and Ballet Theater. P.I. Tchaikovsky, Perm
Inna BILASH, Vera Nadezhdina「シンデレラ」 ペルミ・バレエ

Oksana KARDASH, Cigarette, Suite in White, Musical Theater. K.S. Stanislavsky and Vl.I. Nemirovich-Danchenko, Moscow
オクサーナ・カルダッシュ、「白の組曲」シガレット、モスクワ音楽劇場バレエ

Ekaterina KONDAUROVA, "Seasons", Mariinsky Theater, St. Petersburg
エカテリーナ・コンダウーロワ 「四季」マリインスキー・バレエ

Miki NISIGUTI, Gerda, "The Snow Queen", Opera and Ballet Theater, Yekaterinburg
西口実希 「雪の女王」ゲルダ エカテリンブルグ劇場バレエ

Ekaterina Sapogova, Giannina, "Naiad and the fisherman. Suite ", Opera and Ballet Theater, Yekaterinburg
エカテリーナ・サポゴーワ、『ナイアードと漁夫』エカテリンブルグ劇場バレエ

Anastasia STASHKEVICH, Novenkaya, "Cage", Bolshoi Theater, Moscow
アナスタシア・スタシュケヴィッチ、「檻」 ボリショイ・バレエ

Anna SHCHEKLEINA, "Essence", Dance company "Zonk'a", Ekaterinburg


Ballet, modern dance / ACTOR 男性ダンサー賞

Nurbek BATULLA, "The Call of Beginning", Creative Initiative Fund for Cultural Initiatives and the "Stone. Cloud. Ptitsa, Kazan

Andrey VESHKURTSEV, Flower, "The Snow Queen", Opera and Ballet Theater, Yekaterinburg

Alexander MERKUSHEV, Matteo, "Naiad and the Fisherman. Suite ", Opera and Ballet Theater, Yekaterinburg

Alexander FROLOV, "Essence", Dance company "Zonk'a", Ekaterinburg

Nikita CHETVERIKOV, Francois Renard, "Cinderella", the Opera and Ballet Theater named after. P.I. Tchaikovsky, Perm


今年は、ローラン・イレールが芸術監督となってレパートリーもかなりフランス寄りとなったモスクワ音楽劇場バレエが、リファールの「白の組曲」の成功で多くノミネートされています。元ロイヤル・バレエ プリンシパルのヴャチェスラフ・サモドゥーロフが率いるエカテリンブルグ劇場バレエも、この賞では常連です。一方で、ロビンスの「檻」でノミネートされたボリショイ・バレエ、イリヤ・ジーホフの新作「四季」(この作品はネット中継されました)のみでノミネートされているマリインスキー・バレエはあまり振るわない結果となっています。男性ダンサーは、これらメジャーなカンパニーからのノミネートはなく、日本で知られていないダンサーばかりがノミネートされています。

さて、エカテリンブルグ劇場バレエで活躍する西口実希さんが、そのサモドゥーロフが振付けた「雪の女王」で最優秀女性ダンサーにノミネートされました。これは快挙といえます。受章したら、ロシアバレエの最高峰に、日本人の女性ダンサーが立つことになります。

西口実希さんのインタビュー記事
https://jp.sputniknews.com/opinion/201607052428663/

マリインスキー・バレエ「四季」

モスクワ音楽劇場バレエ「白の組曲」 振付指導はクロード・ベッシー(この映像に出てきます)

2017/11/02

ローザンヌ国際バレエコンクール2018の出場者

ローザンヌ国際バレエコンクール2018の出場者が発表されました。

https://www.prixdelausanne.org/78-selected-candidates/

映像審査にはトータルで380人の応募があり(女子297人、男子83人)、審査で69人に絞り込まれました。

加えてウルグアイでの予選で3人、またYAGP出場者、北京国際バレエコンクールの出場者から招待されての応募者の中から6人選ばれており、合計78人がローザンヌでのセミファイナルに出場します。

日本人は78人が応募して本選出場は10人。例年通り応募人数が突出して多いです。本選出場が一番多いのが韓国の19人、次いで11人のオーストラリア、そして日本です。

https://www.prixdelausanne.org/wp-content/uploads/2017/11/Nombre-candidats-PDL-2018.pdf

予選通過者のリスト
https://www.prixdelausanne.org/wp-content/uploads/2017/11/Selected-candidates-PDL2018.pdf

日本人の予選通過者のリストは以下となります。

Yuiko Honda Girls A Japan Mes Amis Ballet Studio Japan 
本多優衣子 メザミ バレエスタジオ

Mikiya Kakehashi Boys B Japan Ballettschule Theater Basel Switzerland 
梯幹矢 スイス、バーゼル劇場バレエ学校

Shion Miyahara Girls B Japan National Conservatory Dance School Portugal 
宮原詩音 ポルトガル国立コンセルヴァトワール

Takayuki Moriwaki Boys A Japan Koike Ballet Sutadio Japan 
森脇崇行 小池バレエスタジオ

Shun Nagasue Girls B Japan Yoko Kurata Ballet Studio Japan 
長末 春Yoko Kurata Ballet Studio

Shie Oiwa Girls A Japan Yarita Yu Ballet Studio Japan 
大岩詩依  Yarita Yu バレエスタジオ

Aina Oki Girls B Japan John Cranko Schule Germany 
大木 愛菜 ジョン・クランコ・スクール  小池バレエスタジオ

Non Tachibana Girls A Japan Aiko Seaman Ballet Studio Japan 
立花乃音 Aiko Seaman Ballet Studio

Kirica Takahashi Girls B Japan Independent United Kingdom 
高橋きりか 

Miku Uda Girls A Japan Takako Mori Ballet School Japan 
宇田 美久 森高子バレエ教室


映像審査の審査員
Kathryn Bradney (Director of the Igokat Dance Academy and former Principal Dancer of the Béjart Ballet Lausanne)
Patrice Delay (co-Director of the Geneva Dance School and Geneva Junior Ballet)
Nicolas Le Riche (Artistic Director of the Swedish Royal Ballet, founder of the LAAC – L’Atelier d’Art Chorégraphique – and étoile of the Paris Opera Ballet),
Leticia Mueller (former Principal Dancer and Guest Artist of the Birmingham Royal Ballet)
Clairemarie Osta (founder of the LAAC – L’Atelier d’Art Chorégraphique – and étoile of the Paris Opera Ballet)
Igor Piovano (Director of the Igokat Dance Academy and former Principal Dancer of the Béjart Ballet Lausanne)
Élisabeth Platel (Director of the Paris Opera Ballet School)
Shelly Power (CEO and Artistic Director of the Prix de Lausanne)
Sean Wood (co-Director of the Geneva Dance School and Geneva Junior Ballet).

皆さんの健闘が楽しみですね!


2017/11/01

「ル・グラン・ガラ2018〜 パリ・オペラ座バレエ団トップダンサーたちによる華麗なる宴〜」予告映像

ル・グラン・ガラ2018
〜 パリ・オペラ座バレエ団トップダンサーたちによる華麗なる宴〜

ドロテ・ジルベール、マチュー・ガニオというパリ・オペラ座でもトップの人気を誇るエトワール、そしてジェルマン・ルーヴェ、ユーゴ・マルシャン、オニール八菜というオペラ座の未来を担う美しき新進スターが共演する来年1月開催のゴージャスな公演、「ル・グラン・ガラ」

Legrandgala

陶酔感あふれる、美しい予告編映像が公開されています。

この映像を撮影した写真家、ジェームズ・ボルトのインスタグラムでは、ジェルマン・ルーヴェ、ユーゴ・マルシャン、オニール八菜をフィーチャーしたロングバージョンも。

世界の頂点を極めるバレエの殿堂パリ・オペラ座バレエ団のなかでも、群を抜く人気トップダンサーたちが集結する「ル・グラン・ガラ2018」。名門フィレンツェ・バレエの元芸術監督で、気鋭の振付家ジョルジオ・マンチーニによる話題作が、来年1月に公演が行われます。

巨匠ワーグナーの傑作オペラと名高く、『ロミオとジュリエット』の原典となった究極の悲恋物語『トリスタンとイゾルデ』(全幕日本初演)は、技術と演技共に定評のあるトップ・エトワール、マチュー・ガニオとドロテ・ジルベールの2人が登場。パ・ド・ドゥには、「愛の二重唱」「イゾルデの愛の死」等が使用され、めくるめく情熱的な踊りが繰り広げられます。
ファッション・カメラマンとしても名高いジェームス・ボルトのモノクロ映像が、モダンかつエレガントな舞台を作り出しているのも見どころの一つ。

公演を華やかに彩るもうひとつの作品は、美しい愛の歌『ヴェーゼンドンク歌曲集』(世界初演)。世界中が熱く注目する若手3名が出演。昨年12月エトワールに任命された美しき貴公子ジェルマン・ルーヴェ、ダイナミックかつ完璧な技術で異彩を放つ、ユーゴ・マルシャン、そしてブノワ賞ほか数々の華やかな受賞歴に輝き、躍進を続けるオニール八菜という、ファン垂涎の豪華キャストが決定しています。

オペラ座の舞台でも、ガラ公演でも観られない、この5人のスター・ダンサーの個性やテクニックに合わせて作られた、東京でしか観る事のできない特別な公演。
一期一会の新たな感動を、お見逃しなく。


http://www.tbs.co.jp/event/parisopera-gala/

『トリスタンとイゾルデ』はモーリス・ベジャール・バレエ団のダンサーでもあったマンチーニの振付で、コンテンポラリーというよりはネオ・クラシックに近い。しかし、ダンサーの肉体が音楽に反応する動きに、ストーリーを語らせるマンチーニの作品はベジャールがデビューした時のように、時代性を取り込んでいます。パリ・オートクチュール界でも素材のマジシャンと呼ばれるデザイナー、イーチン・インによる衣装、羽のように軽く、流れる布がワーグナーのうねる音楽とダンサーの肉体に深みを与えています。

『トリスタンとイゾルデ』の序奏として加えられた新作には、ワーグナーの完璧な美学が刻み込まれ、トリスタンのテーマをワーグナーが予感したと言われる『ヴェーゼンドンク歌曲』が選ばれています。
歌うのはワーグナー歌手としても絶対的なジェシー・ノーマン、一部は歌なしでヴァイオリンのバージョンです。3人の登場人物、ヴェーゼンドンク、ワーグナー、マチルデは、ジェルマン・ルーヴェ、ユーゴ・マルシャン、オニール八菜を着想して創作したと、マンチーニは語っています。3人の恋の駆け引きの物語がどのように仕上がるのか、楽しみです。


「トリスタンとイゾルデ」全幕日本初演
振付:ジョルジオ・マンチーニ 音楽:リヒャルト・ワーグナー
出演:ドロテ・ジルベール、マチュー・ガニオ


「ヴェーゼンドンク歌曲集」世界初演
振付:ジョルジオ・マンチーニ 音楽:リヒャルト・ワーグナー
出演:ジェルマン・ルーヴェ、ユーゴ・マルシャン、オニール八菜


「スペシャル・フィナーレ」


会場:東急シアターオーブ
日程:2018年1/11(木)~13(土)
料金:S席¥14,000 A席¥10,000 B席¥7,000(全席指定・税込)

2018年1月
11日(木) 18:30開演 
12日(金) 18:30開演  
13日(土) 13:00/17:00開演

【お問い合わせ・ご予約】チケットスペース03-3234-9999 チケットスペースオンライン 

【チケット取扱い】
●TBSオンラインチケット http://www.tbs.co.jp/event/
●チケットぴあ 0570-02-9999【Pコード】(481‐280) http://pia.jp/ 
●ローソンチケット 0570-000-407【Lコード】(34649)http://l-tike.com/
●イープラス    http://eplus.jp/  
●Bunkamuraチケットセンター 03-3477-9999(オペレーター対応 10:00-17:30)
●オンラインチケットMY Bunkamura http://my.bunkamura.co.jp 
 (PC・スマホ共通/座席選択可能/登録・システム利用料無料)
●東急シアターオーブチケットカウンター(渋谷ヒカリエ2階 11:00-19:00)
●Bunkamuraチケットカウンター(Bunkamura1階 10:00-19:00)


なお、この公演に出演するドロテ・ジルベールが、エトワール任命を前に妊娠が発覚したダンサーを演じる短編映画「Naissance d’une étoile」の予告編映像も公開されています。芸術監督を、大女優カトリーヌ・ドブーヴが演じ、「ル・グラン・ガラ」のビジュアルを担うジェームズ・ボルトが監督しています。


Naissance d'une étoile (Extrait) from James Bort Factory on Vimeo.

ドロテ・ジルベールとジェームス・ボルトの素敵な関係。(フィガロ・ジャポン)
https://madamefigaro.jp/paris/series/ballet/171024-dorothee-james.html

ジェームスによる映像も見どころの『トリスタンとイゾルデ』
https://madamefigaro.jp/paris/series/ballet/171025-dorothee-james.html

ジェームズ・ボルトは、オペラ座のエトワールのオフィシャルポートレートも撮影しています。

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