ABTの2018年METシーズン、マクレガーの新作
ABT(アメリカン・バレエ・シアター)の2018年春~初夏のMETシーズンが発表されています。
https://www.nytimes.com/2017/10/26/arts/dance/american-ballet-theater-spring-season-wayne-mcgregor-alexei-ratmansky.html?_r=0
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=589
注目の新作は、ウェイン・マクレガーが振付ける「春の祭典」。“Afterite”というタイトルがついています。もともと、セルゲイ・フィーリンが芸術監督をしていた当時のボリショイ・バレエでマクレガーが「春の祭典」を振付ける予定となっていたのが、様々な騒動のために中止となっていたものです。マクレガーがABTに作品を提供するのは初めてのこと。5月21日が初演です。
また、もう一つ新作があります。ABTの常任振付家であるアレクセイ・ラトマンスキー振付による「アレキナーダ」。プティパが1900年に振付けたコミック・バレエの再振付となります。
それ以外は、ほぼ古典の全幕作品の上演となります。「ジゼル」、「ラ・バヤデール」(マカロワ版)、「ロミオとジュリエット」(マクミラン版)、「白鳥の湖」、「ドン・キホーテ」。そして、ラトマンスキーが今年初演し、ヒット作となった「ホイップクリーム」も再演されます。
最近、ABTはあまりゲストダンサーを呼びませんが、今回は、かつてこのバレエ団に所属していたナタリア・オシポワがゲストとして復帰します。デヴィッド・ホールバーグと「ジゼル」を踊ります。なお、デヴィッド・ホールバーグはロイヤル・バレエにゲスト出演し、ここでもオシポワと「ジゼル」を踊る予定です。
ABTはチケット発売前にキャストを発表する数少ないカンパニーの一つ。日ごとのキャストは、カレンダーを見ればわかります。
http://www.abt.org/calendar.aspx?startdate=5/1/2018
このシーズンでは、ロベルト・ボッレは「ジゼル」1公演しか踊らないのが少し寂しいところです。コール・ド・バレエのJoo Wan Ahnがソロル役に抜擢されています。韓国出身の若手ダンサーでYAGPで金賞、ヴァルナで銅賞を受賞しています。すでに「海賊」のアリとランケデムはABTで踊っています。
最近ABTは来日公演を行っていませんが、3月にはシンガポール公演を行います。(「白鳥の湖」)
なお、プリンシパルのイザベラ・ボイルストンは、今年12月のパリ・オペラ座の「ドン・キホーテ」にゲスト出演。ユーゴ・マルシャンと2公演を踊る予定です。
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