SWAN MAGAZINE 2017年秋号 Vol.49
SWAN MAGAZINE 2017年秋号 Vol.49が発売中です。次の号でいよいよ50号となるのですね。今回も充実した内容です。
http://swanmagazine.heibonsha.co.jp/
[巻頭カラー]パリ・オペラ座 エトワールに夢中!は
3月の日本公演で見事にエトワールに昇進した、ユーゴ・マルシャンです。
入団当初は192cmという高い身長が仇となってなかなか配役されなかったこと。まだコリフェの時に「くるみ割り人形」のドロッセルマイヤー/王子役に抜擢されるけど、踊る相手や日程が次々と変わって大変だったこと。鮮やかな「マノン」デ・グリュー役でのデビュー…。膝が丈夫でプリエがしっかりしているので、大柄な体でも柔らかい着地ができるとのことです。オペラ座学校での卒業公演の『コッペリア』ではコール・ド・バレエで、主役を踊ったのは同期のジェルマン・ルーヴェと、マチュー・コンタでした。美しい舞台写真もたくさん掲載されています。
[特集] 来日60周年 ボリショイ・バレエ
6月のボリショイ・バレエの来日公演についての記事が充実しています。舞台写真はもとより、「ルグリ・ガラ」にも出演したオルガ・スミルノワとセミョーン・チュージンというボリショイの新しい顔の二人のインタビューが興味深い。卓越した技術で知られるチュージンをもってしても、ヌレエフ版の『白鳥の湖』は大変難しい作品とのことです。
また、7月に「バレエ・アステラス」やワークショップで来日したワガノワ・アカデミー校長のニコライ・ツィスカリーゼの話も面白いです。ワガノワ・アカデミーは、国の予算で無料で通学できる生徒が毎年3千人の志願者の中から、60人ほど入学し、それ以外に私費で通う学生(留学生など)が45名ほど。でも、私費学生でも将来性のない生徒には退学をしてもらうとのことです。ツィスカリーゼは、マリーナ・セミョノーワ、ピョートル・ペストフ、ガリーナ・ウラノワ、ニコライ・ファジェーチェフという4人の教師に学びましたが、中でも、日本好きだったというペストフの教えの内容が興味深かったです。「ジャンプの着地は桜の花が池に落ちるように」という表現をされていたとのこと。
[連載]
パリ・オペラ座バレエ学校の四季 入団&進級試験
土屋裕子さんによるこの連載では、入団試験や進級試験について詳細に紹介されていました。外部入団試験では二山治雄さんが4位となりましたが、実際、21日のシーズンオープニングのデフィレに二山さんが登場する予定になっていますので、短期契約団員となれたということですね。
オペラ座学校の進級試験については、ほとんどの学年で男女それぞれ1~2名が退学となっています。129人の生徒のうち外国人が22人、日系は6人だそうです。
ハンブルク便り13では、
ハンブルク・バレエの来日公演でも踊られる「ニジンスキー」のレポートと、菅井円加さんの「シンデレラ・ストーリー」主役デビューについてのレポートが掲載されています。5月25日、27日の「ニジンスキー」公演(リアブコ主演)は、収録されDVDとして発売されるそうです。また、ノイマイヤーの新作「アンナ・カレーニナ」のレポートも。こちらは、ボリショイ・バレエ、そしてナショナル・バレエ・オブ・カナダとの共同制作であり、3バレエ団で上演される作品となります。
世界の劇場から、こんにちは!
海外で活躍する日本人ダンサーを紹介するコーナー。今回は、2016年のヴァルナ国際バレエコンクールで銀賞を受賞した、 白井沙恵佳さん(カナダ ロイヤル・ウィニペグ・バレエ)のインタビュー。まだ入団2年目ですが、30人とあまり大きくないバレエ団のため、役をもらえる機会に恵まれているとのことです。
[連載 第13話]
「SWAN ─白鳥─ドイツ編 」有吉京子
いよいよ、ノイマイヤーの「オテロ」の幕が開き、オテロ役のレオン、デスデモーナ役の真澄がそれぞれの内面を掘り下げて役を深めていく過程が描かれます。二人の心理が細やかに、息詰まるように描写されて行きます。
プレゼントコーナーでは、ユーゴ・マルシャンのサイン入り「ラ・シルフィード」のプログラムが1名様に、映画「ポリーナ、私を踊る」の原作本、有吉京子さんの直筆サイン色紙、そして7月に来日したエヴァン・マッキーの特製カレンダーが3名の読者の方に当たるプレゼントがあります。なかなか手に入らない貴重なカレンダー、ぜひともご応募ください。
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