9/8開催 田北志のぶ「BALLET TRADITION」リハーサルレポート
9月8日(金)に、大井町のきゅりあんホールにて「The 4th BALLET TRADITION」が開催されます。
http://www.shinobutakita.com/ballettradition/bt4.html
〜継承と育成〜というテーマで2015年9月からスタートした、田北志のぶさんのプロデュースによる公演シリーズです。
長年キエフ・バレエでリーディング・ソリストを務め、ウクライナの国家功労芸術家にも叙せられてきた田北さんですが、昨年日本に帰国。ロシア・バレエの「継承」と共に、活動継続への祈りを込めた公演で、今年3月の公演では、イーゴリ・コールプをゲストに『シェヘラザード』等を上演しました。
今年2回目となる今回の公演では、ニキータ・スホルーコフ(キエフ・バレエ プリンシパル)、菅野 英男(新国立劇場バレエ団プリンシパル)、待山 貴俊(ベラルーシ国立ボリショイ劇場プリンシパル)の3人のゲストダンサーを迎えます。
【日時】2017年9月8日(金)18:30開演
【会場】 きゅりあん(品川区立総合区民会館)大ホール
【演目】
《眠れる森の美女》第2幕より「幻影の場面」
《薔薇の死》 (ローラン・プティ振付)
《パキータ》グラン・パ
《ジゼル》より第2幕
こちらのリハーサルを見学させていただきました。
ゲストも揃ってのリハーサルは初めてとのことで、『薔薇の死』を除いた3演目の通しリハーサルです。キエフ・バレエのバレエミストレスである、田北さんの師アラ・ラーゴダも芸術監督として振付指導に立ち会い、田北さんと共に身振りを交えて熱心に指導していました。
『眠れる森の美女』2幕「幻影の場面」より。オーロラは澤田夏さん、リラの精は谷桃子バレエ団の山本知佳さん。
『パキータ』では、リュシアンに菅野英男さん(この日は不在)。パ・ド・トロワは、待山貴俊さん、大城美汐さん、清水若菜さん。先日テレビ出演もしていた、モスクワ国際バレエコンクールなど数々の受賞経験がある待山さんは、目を瞠るようなダイナミックな跳躍で魅せます。そして大城美汐さんは、先日のモスクワ国際バレエコンクールで、ディプロマを受賞するという栄誉に輝いたばかり。(毎日新聞の紹介記事)端正でエポールマンが美しい踊り手で、これからの活躍が楽しみです。
田北さんは、自らも出演するのですが、熱心に、こまかく指導や注意をしていきます。様々な所属先のダンサーが集まっており、全員が集まってのリハーサルはそれほど回数はできないようでしたが、『ジゼル』のウィリも『パキータ』もコール・ド・バレエがよく揃っていましたし、最後の追い込みでさらに精度は上がることでしょう。
『ジゼル』2幕のリハーサルでは、この日来日したばかりのニキータ・スホルーコフも参加。とにかく田北さんのジゼルが美しく、そして演技も気持ちが入っているもので、リハーサルであることを忘れて引き込まれました。長くてほっそりとした腕でのポール・ド・ブラが美しく繊細で指先まで行き届いており、長身であるにもかかわらず軽やか。スホールコフはサポートが上手く、パ・ド・ドゥの浮遊感も特筆ものでした。確認しながらのところもありましたが、この日が初めてのリハーサルとはとても思えません。また待山貴俊さんが熱くヒラリオンを演じているのも贅沢なキャスティングです。
スホールコフは、2013年のモスクワ国際バレエコンクールで銅賞を受賞している実力派。キエフ・クラシック・バレエの公演で来日したことがあり、また今年年末~年明けのキエフ・バレエ来日公演でも主演します。美しいダンサーです。
モスクワ国際バレエコンクールでのスホールコフの『ジゼル』
クラシック・バレエの精髄である3演目をコール・ド・バレエつきで、そしてマイヤ・プリセツカヤのために振付けられ、近年はウリヤーナ・ロパートキナが踊っていたプティ振付の濃密でドラマティックな『薔薇の死』が観られる、とても贅沢な公演です。前途有望な若いダンサーたちの成長する姿も観られて、バレエの美しさをたっぷり味わえることでしょう。特に『ジゼル』では、圧倒的に美しい田北さんの心を打つジゼルが観られる、貴重な機会です。バレエの伝統が手渡されていく様子を観ることができます。
【日時】2017年9月8日(金)18:30開演
【会場】 きゅりあん(品川区立総合区民会館)大ホール
【チケット】好評発売中(全席指定)
・S席:7,500円
・A席:6,500円
・親子席:8,500円
チケット申し込みページ
http://www.shinobutakita.com/ballettradition/bt4ticket.html
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