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2017/04/16

YAGP(ユース・アメリカ・グランプリ)2017の結果

4月12日に、世界最大のバレエ・コンクール、YAGP(ユース・アメリカ・グランプリ)のファイナルがニューヨーク、リンカーンセンターのDavid.H. Koch Theatreで行われ、14日に結果が発表されました。

シニア(15~19歳)の男子部門で倉智太朗さん(エリソン・バレエ)が1位(グランプリなし)、ジュニア(12~14歳)男子部門では三宅啄未さんが1位に入賞したことは、各種報道で皆さまもご存知かと思います。



YAGP日本オフィシャルサイト(日本人入賞者の写真が掲載されています)
http://yagp.org/japan/

実は私はこのコンクールのファイナルと翌日のガラ公演を観に行ったので、その時の様子も少し紹介できればと思います。





http://yagp.org/?page_id=6637

審査員も非常に豪華です。フリオ・ボッカ(ウルグアイ国立バレエ芸術監督)、マニュエル・ルグリ(ウィーン国立バレエ芸術監督)、ケネス・グレーヴ(フィンランド国立バレエ芸術監督)、ヤン・サイズ(元パリ・オペラ座バレエ、現オペラ座学校教師)、そしてプリンセス・グレース・アカデミー校長のルカ・マサラ、チューリッヒ・ダンス・アカデミー校長のオリヴァー・マッツ(元ベルリン国立バレエプリンシパル)、元ABTプリンシパルで現ノース・カロライナ・スクール・オブ・アーツ校長のスーザン・ジャフィ、ジョン・クランコスクール校長のタデウス・マタッチ、カナダナショナルスクールのデボラ・ヘスなど。

シニア部門 グランプリ 該当者なし

シニア部門女子
1位 Gloria Benaglia Ellison Ballet – Professional Training Program, NY, USA
2位 Chloe Misseldine Orlando Ballet School, FL, USA
3位 Lauren Hunter Marat Daukayev School Of Ballet, CA, USA

3位のローレン・ハンターは、今年のローザンヌ国際コンクールで5位に入賞しており、ロイヤル・バレエスクールのスカラシップを獲得しています。踊ったのは「パキータ」。1位のGloria Benagliaは、「ラ・バヤデール」のニキヤの花籠の踊りという、コンクールでは非常に珍しいヴァリエーションを踊っています。途中で実は転んでしまったのですが、踊り自体は素晴らしかったです。2位のChloe Misseldineはライモンダの1幕のヴァリエーション。

TOP12には、東真帆さん(白鳥バレエアカデミー)が入りました。「眠れる森の美女」の3幕オーロラのヴァリエーションで、とても脚がきれいでアティチュードの位置も完璧、丁寧で美しかったです。


シニア部門 男子
1位   倉智太朗 Ellison Ballet – Professional Training Program, NY, USA
2位    Jun Young Yang Korea National University Of Arts, KOREA
3位    Jan Spunda English National Ballet School, CZECH REPUBLIC
3位   Yuedong Sun Secondary School Of Beijing Dance Academy, P.R. OF CHINA

倉智さんの「ドン・キホーテ」バジルは、本当に圧倒的です。まず最初のソ・ド・バスクでの跳躍の高さ、次のダブルのカブリオールの脚の打ち付け方、そしてピルエットのコントロールの見事さには息を呑みました。完全に出場者の中でも頭一つ抜けていました。YAGPのファイナルは観客席にも出場者たちがいるので、歓声が凄いのですが、彼の演技の時が一番会場が盛り上がって歓声と拍手がやまず、次の人がなかなか出て来られませんでした。その場にいた人は全員、男子トップは彼だろうと確信したと思います。

2位のJun Young Yang(韓国)は「パキータ」、3位のJan Spunda(チェコ)は「眠れる森の美女」、Yuedong Sun(中国)は「ドン・キホーテ」です。

栗原柊さん(ルクール・ド・バレエいわき)がベスト12に入りました。「タリスマン」を踊ったのですが、やはり跳躍がとても大きくて滞空時間も長く、ダイナミックで会場が大いに沸きました。

入賞はしていないものの、「ラ・フィユ・マル・ガルデ」を踊った十川大希さんは、軽やかな踊り、ポジションが綺麗でとてもつま先の美しいダンサーで、将来性も十分なのを感じさせました。





ジュニア部門
グランプリ Madison Penney Master Ballet Academy, AZ, USA

ジュニア 女子
1位   Hanna Park Sunhwa Arts Middle & High School, KOREA
2位   Viola Pantuso Ellison Ballet – Professional Training Program, NY, USA
3位    Jordan Coutts V And T Classical Ballet Academy, CA, USA
3位   Juliette Bosco Independent, NY, USA

TOP12 中島耀(シンフォニー・バレエ・スタジオ)

ジュニア部門女子は、なんとファイナリストは日本からは1人、中島耀さん一人でした。今回のコンクール全体に言えることなのですが、シニア部門男子以外では、ファイナリストがアメリカ人が多くて、しかもこれでファイナリスト?と思うような人も散見されました。アメリカ以外の国からの出場者のレベルが相対的に高く見えてしまいました。特にアジアン・ダンサーは皆さん本当にレベルが高かったです。(シニア女子で韓国から一人もファイナリストがいなかったのはかなり不思議でした)

グランプリのマディソン・ペニーは、「エスメラルダ」を踊りました。技術のデパートと言ってもいいほどテクニックが強くて、タンバリンを脚で打つときも、バロネで非常に高い高さで打った後、半回転して向きを変えてバロネでまた打ち、その後ピルエットをしてまた繰り返すという離れ業を連続で見せてくれました。背中もとても柔らかくて、大きく反らせて手に持ったタンバリンを後ろ脚で打ちます。1位のHanna Parkも、「エスメラルダ」を踊りました。エカルテの脚でタンバリンを打った後も脚をキープしてゆっくりと下すのを見せて、軸や脚の強さを見せつけてくれます。2位のViola Pantusoは、「タリスマン」、3位のJordan Couttsはジゼル。Juliette Boscoも「エスメラルダ」でした。

(これは予選の動画)


TOP12に入った中島耀さんも、脚がまっすぐできれいで、丁寧な踊り、ポジションがとても美しいオーロラでした。彼女の踊りは、6月の横浜バレエフェスティバルでも観ることができます。

留学生の平野丹緒(にお)さん(エリソン・バレエ)の「ライモンダ」も、プロポーションが美しく、とても素敵でした。

ジュニア 男子
1位 三宅啄未        Kondo Ballet, JAPAN
2位 Lazaro Corrales Independent, CANADA
3位  Darrion Sellman Los Angeles Ballet Academy, CA, USA

一位に輝いた三宅さんは、「白鳥の湖」3幕のヴァリエーション(音楽は、チャイコフスキーパ・ド・ドゥ)を踊りました。とにかく端正で、プリエがとてもやわらかく、着地も5番にきっちりと入ってノーブルです。このヴァリエーションの最後はトゥールザンレールと回転、トゥールザンレールの連続と難しいのですが、きれいに決まりました。13歳という若さですが、筋肉はしっかりついていて、完成度が高い感じがしました。
2位のLazaro Corralesは、ENBのセザール・コラレスの弟です。セザール・コラレスはYAGPのガラ公演にタマラ・ロホと共演して出演するほどのスターとなりましたが、YAGPでグランプリを獲得したのはわずか2年前のことです。「ドン・キホーテ」を踊りました。 Darrion Sellmanは「白鳥の湖」の王子を踊りました。

入賞には至っていませんが、「ドン・キホーテ」バジルを踊った森脇秀行さんは、まだ12歳ですが、空中のポジション、アラベスクもきれいでピルエットも見事、しっかり魅せるポイントをつかんでいて、将来性を感じさせました。ジュニア部門でも12歳の子と14歳の子では体格もかなり違うのですよね。





プリ・コンペティティブ部門とアンサンブル部門は、ファイナルは一般公開されませんが、プリ・コンペティティブ部門の女子TOP12に亀田 智世さん(吉原バレエ学園)、岩田 沙亜弥さん(川上恵子バレエスクール)、男子TOP6に松岡海人さん(愛媛バレエアカデミー)が入っています。

また、アンサンブル部門で、Yarita Yu Ballet Studio (JAPAN)が3位に入っています。

皆さま、おめでとうございます。

倉智太朗さんは、ガラ公演でも踊って、ここでも大歓声を浴びました。ガラ公演では、ファイナリストの中から入賞者と、そのほか目を引いたダンサーが選ばれて踊りますが、この時点では入賞者は発表されていませんでした。同じ演目を踊る人もいれば、コンテンポラリーの演目を踊った人もいました。また、ファイナリストを集めての300人もの出場者によるグラン・デフィレがあったのですが、その中でも真ん中を踊っていたのでとても目立ちました。

速報!YAGP(Youth America Grand Prix)2017 ニューヨーク・ファイナル、ファイナルラウンド(針山真実さんによる詳しいレポート、プロの目で見ているので私のよりもこちらを参考にしてください)
http://www.chacott-jp.com/magazine/news/concours/yagpyouth-america-grand-prix2017.html

バレエ登竜門、シニアとジュニアで日本人男子が1位
http://www.asahi.com/articles/ASK4H246QK4HUHBI001.html

米若手バレエコンクール 男子2部門で日本人1位
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00355427.html


ユース・アメリカ・グランプリ(YAGP)2017日本予選結果(ここの予選を通過した皆さんが、ニューヨークに行って、その中からファイナリストが選ばれます)
http://www.chacott-jp.com/magazine/news/concours/yagp2017.html

ユース・アメリカ・グランプリ2017世界各地の予選に入賞した日本の若いダンサーたち
http://www.chacott-jp.com/magazine/news/concours/2017-1.html

倉智太朗さんの踊るバジル

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