ジェフリー・シリオがABTのプリンシパルに昇進
2015年8月にボストン・バレエから移籍しABTにソリストとして入団したジェフリー・シリオが、プリンシパルに昇進することが発表されました。
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=554
Jeffrey Cirio Promoted to Principal Dancer at ABT
http://pointemagazine.com/news/jeffrey-cirio-principal-dancer-abt/
ボストン・バレエではプリンシパルだったジェフリー・シリオでしたが、ABTにはソリストとして入団しました。しかし、移籍後、「海賊」のアリ、「眠れる森の美女」の青い鳥、「ロミオとジュリエット」のマキューシオ、そして「ラ・フィユ・マル・ガルデ」のコーラス役を演じて好評でした。特に、怪我をしたアルバン・レンドルフの代役で演じたコーラス役は、New York Timesでも絶賛されました。
小柄ですがテクニックには定評のあるシリオ。ボストン・バレエ時代は、倉永美沙さんのパートナーを務めることが多く、昨年6月に日本で開催された「スター・ガラ2015 ボストン・バレエの精鋭たちによる饗宴」にも出演していたことは記憶に新しいところです。昨年末のボストン・バレエの「くるみ割り人形」では古巣ボストンにゲスト出演して、再び倉永さんと踊りました。
フィリピン系アメリカ人の彼は、2006年にYAGPとジャクソン国際バレエコンクールで金賞、2009年のヘルシンキ国際バレエコンクールでも金賞受賞など華麗な受賞歴を誇っています。振付も手掛け、ボストン・バレエのために2作品を創作し、また自身のツアーグループ「シリオ・コレクティブ」を結成して夏の間にフェスティバルに出演しています。なお、フィリピン系のABTのプリンシパルは、ステラ・アブレラに続いて二人目。
なお、コール・ド・バレエのブレイン・ホーヴェンはソリストへの昇進が発表されました。入団13年目という遅咲き。「ジゼル」のペザント、「ロミオとジュリエット」のベンヴォーリオ、「白鳥の湖」のベンノ、「真夏の夜の夢」のボトム、「オネーギン」のレンスキー役などで活躍してきました。今年は、「シルヴィア」のアミンタ役で全幕初主演を果たしました。信頼性の高いダンサーで、もっと早くソリストに昇進させるべき存在でした。
さて、ABTは現在、ラトマンスキー振付の「眠れる森の美女」を上演しています。この「眠れる森の美女」で主演デビューを果たしたソリストのカサンドラ・トレナリーのオーロラが大きな評判を呼んでいます。注目の存在のようでNew York Timesでも特集記事になっていました。彼女は、今年の夏の「オールスター・ガラ」にマルセロ・ゴメスの推薦で出演するので、観るのが楽しみですね。
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