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« マシュー・ボーンの新作は映画「赤い靴」のバレエ化 | トップページ | あいちトリエンナーレ2016開催、勅使川原三郎オペラ「魔笛」、山田うん新作など »

2016/04/13

4/12 KARAS APPARATUS 勅使川原三郎/佐東利穂子「もう一回」、シアターX連続公演

勅使川原三郎さんのスペース、KARAS APPARATUSでのアップデートダンスシリーズも第33回。去年から、このアップデートダンスシリーズは必ず足を運ぶことにしている。毎回刺激的なダンスを観ることができるから。

Onemoretime

http://www.st-karas.com/

初日は勅使川原三郎さんのソロだったとのことだが、二日目のこの日は佐東利穂子さんのソロ。

ショスタコーヴィチの「ジャズ組曲」のワルツをエンドレスにかけて、佐東さんが延々踊り続ける。同じ音楽の繰り返しなのだが、一つとして同じ振りはない。佐藤さんは、軽やかだったりぎくしゃくしてたり、神々しかったり鋭利だったり。身体の構造がいったいどうなっているのか、と思うほどのしなやかさで旋回し、光の残像を残すようなダンスが印象的だけどそれだけではない。身体のパーツをアイソレーションして動かしたり、静止して佇むこともあったけど、常にワルツのリズムにピッタリと合致している。

佐東さんが、1時間のダンスの中で色んな顔を見せてくれた。凛とした女王様から操り人形、古いソ連映画に出てきそうなロシアの女性、バレリーナや華麗なディーヴァから混沌のさなかにいる人物まで、様々な女性像に次々と変身していくのが大変面白かった。勅使川原さん独特の振付なのに、その中でもこんなにも多くのヴァリエーションがあり、無限の引き出しを持っているかのよう。

佐東さんは、1時間休むことなくひとりで激しく踊り続けて、ついに音楽が止まってもまだ踊り続ける。音楽が再開してもう一度、今までで一番美しくて切り裂くようなシャープさと柔らかさを共存させたダンスをしばらく踊った後、音楽は再び止まるけど、それでも終わることなく踊り続けながら闇に消えていく。それは、「もう一回」まだ踊り続けられる、いや永遠に踊り続けることができるということ。一つのダンスによる奇跡を目撃しているようだった。

物語はない、純粋なダンスだけなのに、しかも同じ音楽の繰り返しなのに、こんなにも多くの変奏となっていく。ダンスの無限の可能性を改めて感じさせられた。完全な闇を実現させ、ダンスのヴァリエーションをさらに豊かにしていく照明の美しさもいつもながら凄い。

終演後のトークで、佐東さんは、「もう一度踊ることによって、きっともっと良くなると思って踊っている」と語っていた。ダンスに純粋に身を捧げた身であるのが伝わってくる。稽古の時も「もう一回」は勅使川原さんの口癖であり、海外のカンパニーでリハーサルをしている時も日本語で「もう一回」と言うので、外国人ダンサーもこの言葉を覚えてしまったとのこと。

公演は来週の火曜日まで続くけど、佐東さんソロヴァージョンの他、勅使川原さんのソロ、そしてデュオというパターンも用意されているとのことだし、「アップデートダンス」なので日々作品は変化し、進化していくので、「もう一回」ぜひ観たいと切に思った。


アップデイトダンスNo.33

「もう一回」


【出演】 佐東利穂子 勅使川原三郎

【公演日時】

4/13(水)20:00
4/14(木)20:00
4/15(金)休演
4/16(土)16:00
4/17(日)16:00
4/18(月)20:00
4/19(火)20:00

【会場】 
カラス・アパラタス/B2ホール

【料金】 
一般 予約 2500円、当日 3000円
学生 1500円(予約、当日共に)

【予約】 メール updatedance@st-karas.com


なお、4月末から、勅使川原三郎 シアターX 連続公演 もあります。
http://www.st-karas.com/camp0713-2/

勅使川原三郎はシアターXにおいて、2013年からこれまでに、 ポーランドの作家ブルーノ・シュルツを中心に、 ガルシア・マルケスやサミュエル・ベケットなどのテキストを基に 言葉とダンスの新たな関係を探求し、創作した作品はすでに8作品に及びます。 作品により、言葉とダンスの関係は、新たな姿を表して、 公演ごとに独自の異なる美しい世界を創り出してきました。 今回の新作「シナモン」言葉の破片による動体彫刻 は その原点とも言えるシュルツ作の第一短編集「肉桂色の店」から抜粋し、 再構成したダンス作品です。 5月2日から上演される「静か」は 今年1月に勅使川原の活動拠点カラス・アパラタスで初演され、 作品全編が無音の空間の中で踊られる新たな試みとなりました。

アップデートダンスの「静か」も観ましたが、これは本当にすごい作品でした。必見です。


題名通り完全に無音の中で踊る。小さな空間で音もなく、ただダンスが繰り広げられていると、
時空が歪み隔絶された異空間にいるようだ。基本的にはゆっくりだかとどまることのない勅使川原さん。
その驚くべきコントロール力と強靭さに、思わず吸い寄せられるようで、いつも以上にダンサーと観客の距離が近い。
誰もが息を潜めて凝視していた。
音がないのでいつも以上に動きに集中するし、この会場がそのまま宇宙のどこかにワープしたような不思議な感覚。
トークで、ソロで踊っていてもダンスとデュエットしていると勅使川原さんは言ってたけど、今日はこの空間や、
息を詰めた観客たち、時空と踊っているみたいだった。

(観たときのツイート)

「シナモン」
言葉の破片による動体彫刻

出演 佐東利穂子 勅使川原三郎 鰐川枝里 

日時 2016年
4月28日(木)19:30
4月29日(祝)19:30
4月30日(土)16:00
5月 1日(日)16:00


「静か」
無音が構成する時間とダンス
60分の無音が新たな時間を創出させ、その場にダンスが現れる

出演 佐東利穂子 勅使川原三郎

日時2016年
5月2日(月)19:30
5月3日(祝)19:30
5月4日(祝)16:00
5月5日(祝)16:00


料金(全席自由・税込・入場整理券番号付) 
一般/前売り 3500円 当日4000円 
学生・シニア(65歳以上)2500円※各回20枚・KARASでの予約のみ取扱い
*未就学児童の入場不可。

予約 KARAS メール ticket@st-karas.com
※公演日時・作品名・枚数・住所・電話番号を明記してお送りください。
チケットはシアターX/Confetti/チケットぴあでも発売中

劇場 東京・両国シアターX

問合せ KARAS
電話 03-3682-7441 メール info@st-karas.com

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