BlogPeople


2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

ブログパーツ

  • HMV検索
    検索する
無料ブログはココログ

« 12/17 シルヴィ・ギエム「ライフ・イン・プログレス」 | トップページ | 11/26 マリインスキー・バレエ「ジュエルズ」 »

2015/12/21

BBCのルドルフ・ヌレエフ・ドキュメンタリー「Rudolf Nureyev - Dance to Freedom」

BBCが、ルドルフ・ヌレエフの亡命までの4か月間について再現したドキュメンタリー・ドラマ「Rudolf Nureyev - Dance to Freedom」が昨日放映されました。

http://www.bbc.co.uk/programmes/b06t3j8q


1961年という冷戦時代に、キーロフ・バレエが西側へのツアー中、いかにパリでヌレエフが亡命して生きる伝説となったかを描いている再現ドラマが中心となっています。ヌレエフ役を演じているのは、ボリショイ・バレエのプリンシパル、アルチョム・オフチャレンコで、舞台やリハーサルなど踊るシーンもたくさん登場します

このドキュメンタリーには、キーロフのツアーで彼のパートナーを務めていたアラ・オシペンコ、彼のキーロフでのライバルだったセルゲイ・ヴィクロフ、さらに彼の親しい友人だったクララ・セイント、さらに振付家のピエール・ラコットも登場しています。さらに、ソビエト時代にツアーを監視していたKGBの士官などにも取材した映像が登場します。

この番組についてのGuardian紙の記事
http://www.theguardian.com/stage/dance-blog/2015/dec/14/rudolf-nureyev-dance-to-freedom-bbc-documentary-film

追記:この番組、視聴しました。

事件の当事者の証言が多数あって、大変面白かったです。彼のパートナーを務めていたアラ・オシペンコは、この事件の後10年間、海外ツアーに出ることが許されませんでした。パリ公演で同室だったユーリ・ソロヴィヨフは1977年に自らの命を絶ってしまいますが、彼の未亡人タチヤーナ・レガート(現ロイヤル・バレエのサラ・ラムの師でもあります)が、彼が語っていたことについて振り返っています。ヌレエフと個人的に親しかったピエール・ラコットとギレーヌ・テスマー夫妻、さらに、画面には登場しませんが、彼の亡命を手助けしたクララ・セイント(当時のパリ社交界の花形)の音声インタビューも聴くことができます。

ヌレエフ役を演じたアルチョム・オフチャレンコは、容姿もヌレエフに似ているところがありますし、魅力的なうえ非常に演技が達者なことに驚かされます。ヌレエフよりはすらりとしていて野性味は薄いのですが、踊りの場面も素晴らしいし、かの有名な亡命シーンも非常にドラマティックに、鮮烈に描かれています。再現ドラマは、60年代のパリの雰囲気もたっぷりあります。カンパニーでの生活態度が悪くて個性派だったヌレエフを抑圧しようとした当時のソヴィエト社会とキーロフ・バレエ。パリ公演で滞在中にラコットやセイントら、多数のフランス人と交際した彼が危険分子扱いされ、消されてしまうのではないかという恐怖心を抱いたことが、亡命の動機のように描かれています。一方で、クララ・セイントがCIAとも交流があったり、彼の亡命を手引きした人達の存在があったことから、仕組まれた部分もあるのではないかということを匂わせてもいます。いずれにしても、興味深いドキュメンタリーなので、日本語字幕で観ることができればよいな、と思いました。

« 12/17 シルヴィ・ギエム「ライフ・イン・プログレス」 | トップページ | 11/26 マリインスキー・バレエ「ジュエルズ」 »

バレエのTV番組」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。とてもいいドキュメンタリーでしたね。ヌレエフのその後の活躍を見ると、仕組まれた亡命という面もあったのかななどと思ってしまいました。

junさん、こんにちは。

私もやっと見ることができました。関係者のうち今生きている人たちの証言を集めていて見ごたえがあるし、オフチャレンコは演技も上手くて、ヌレエフらしさがよく出ている気がしました。確かにCIAも絡んでいたし、冷戦時代ということもあって仕組まれたところがあったのでしょうね。

面白い番組でした。紹介して頂いてありがとうございました。
ヌレエフの亡命を手助けしたのはラコットとパリの友人だったとは知っていましたが、クララ・セイントという女性だったとは。
パリ公演でヌレエフが転んで、オーケストラをストップさせるシーンがありましたが、あんな事ができるダンサーなんて、ヌレエフぐらいなもんでしょうね。

今年もたくさんのバレエ情報をありがとうございました。
いつも楽しみに拝見させて頂いてます。
来年もよろしくお願い致します。

haruさん、こんにちは。

前にヌレエフの伝記を読んだ時に、このクララ・セイントについての記述がとても多かったので果たした役割は大きいのはわかっていたのですが、このドキュメンタリーは本人の証言もあり、かなり突っ込んだ内容になっていましたね。そう、オーケストラをストップさせたのにはびっくり、おっしゃる通り、彼くらいしかそんなことはできなかったでしょうね。

最近ちょっと更新が滞り気味ですが、なんとか頑張りたいと思います。来年もどうぞよろしくお願いいたします!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 12/17 シルヴィ・ギエム「ライフ・イン・プログレス」 | トップページ | 11/26 マリインスキー・バレエ「ジュエルズ」 »