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« ロイヤル・バレエ「くるみ割り人形」リハーサル中継 | トップページ | 「ストラヴィンスキー・トリプル・ビル」 取材会(パート2) »

2015/11/28

「ストラヴィンスキー・トリプル・ビル」 取材会(パート1)

11月28日の愛知公演を皮切りに、東京、熊本でも開催される「ストラヴィンスキー・トリプル・ビル」。

20世紀を代表する作曲家、ストラヴィンスキーに振付けた現代作品を、アレクサンドル・ザイツェフ、酒井はな、小尻健太、高比良洋など、気鋭のダンサーが踊ります。
http://stravinsky3.com/

「悪魔の物語(兵士の物語より)」(ユーリ・ン振付)「春の祭典」(ウヴェ・ショルツ振付)「火の鳥」(マルコ・ゲッケ)の3作品が上演されます。

「春の祭典」「火の鳥」の振付指導を行ったジョヴァンニ・デ・パルマ(「悪魔の物語」には出演)と、「悪魔の物語」振付のユーリ・ンを取材する機会がありました。この時のインタビューの模様をご紹介します。

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ジョヴァンニ・デ・パルマが語る、「火の鳥」と「春の祭典」

マルコ・ゲッケ「火の鳥」について

「ゲッケは、現代ヨーロッパで大変才能のある振付家の一人で、シュツットガルト・バレエの専属振付家としてスタートし、スカピノ・バレエ・ロッテルダム、そして今はNDT(ネーデルランドダンスシアター)の専属振付家として活動しています。私は彼の作品を踊り一緒に働く機会があり、今では世界中で彼の作品の振付指導を行っています」
「ゲッケはミニマリストです。美しいということを身体で表現する振付言語が強いだけでなく、震えるような小さな動きで作品のキャラクターを持って創作しています」

「『火の鳥』は2010年にスカピノ・バレエで初演され、日本でも、(アーキタンツの公演で)酒井はな、ロバート・テューズリーによって踊られました。ストラヴィンスキーの『火の鳥』のララバイとアポテオーズを使った美しい作品でした。」

ショルツの「春の祭典」について

デ・パルマ「この『春の祭典』ソロヴァージョンは私のために2003年に振付けられた作品です。ショルツは2004年に亡くなってしまったので、彼の仕事の遺産、最後の作品と言えると思います。この作品は、2つバージョンがあって、今回踊られるのは2台のピアノにアレンジしたものから作られました。バックグラウンドで、この作品を踊る私の映像が流れ、生身のダンサーとお互いにやり取りをします。2人だけど一人、というのを表現しています」

「ウヴェ自身、新しい経験として振付の世界を開拓した人でした。ピナ・バウシュの作品はタンツテアターと呼ばれていますが、ウヴェの作品は、バレエ・テアターと呼ぶべきものです。クラシック・バレエの言語を用いて、現代のダンスと融合させています」

「ウヴェの『春の祭典』は、男が一人ぼっちで部屋にいるところで、あらゆるドラッグ、セックスと言った強いイメージ、テーマを作品の中に取り入れて表現しています。男性のソロの中で、人生の中で苦悩する中であらゆるものを通して人生を振り返る、人生がたどり着くところを探求しながら苦悩していきます。観客にとっても、ダンサーにとっても限界まで感情を引き出すというところが、難しいところです。特別に強い感情を観客と共有できる作品です。ダンサーも心を揺さぶられながら演じています」

ショルツはどのような振付家でしたか?

「ウヴェ・ショルツの作品を、アーキタンツを通して日本で見せる機会があることに感謝しています。日本で自分の作品を上演したいとウヴェも思っていましたが、生きている間に来る機会がなかったので、今回とても感謝しています。彼の振付はとてもシンフォニックです。ラフマニノフ、ベルリオーズ、ベートーヴェン、モーツァルトといったクラシックの音楽を使っての全幕作品をつくった振付家です」

「ショルツは、ベルリオーズの音楽を作って『赤と黒』という、スタンダールの小説に基づいた全幕作品を創りました(以前、『グラン・ガラ』で上演され、アレクサンドル・ザイツェフが踊った)。豊かな音楽性があり、ダンサーをよく使いこなした作品です。この作品はチューリッヒ・バレエのために振付けられましたが、ここで2時間ものの全幕作品が上演されたのは、ジョン・クランコの作品以来のことでした」

「ショルツは、人間的であって感情を豊かに表現した振付家でした。ステップを重ねていくだけでなく、感情の意味をつけて行って、それはユーリの振付にも似ています」

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『春の祭典』のダブルキャストの二人のダンサーについて

『春の祭典」はとても難しいバレエで、35分のソロを踊るというスタミナ、体力的に非常にきついものです。アレクサンドル・ザイツェフというロシア人、そして高比良洋という日本人が踊り、二人とも私とは全然違います。振付指導では、それぞれのダンサーから、何を引き出すかということでやっています。二人とも、テクニックの強い美しいダンサーです。日本人から何かを引き出すのは難しいと思っていたけど、洋さんは、豊かな感情を出してくれて納得させてくれました。サーシャ(ザイツェフ)よりずっと若く、人生の経験というレベルが作品にどう反映するか、人生とどのように照らし合わせるか。若いからと言って経験が乏しいわけではなく、振付指導をしながら感動しています」

初演と今回の『春の祭典』上演形態について

「今回は、初演の時に踊った私の映像を、10メートルの大きさの背景に映しています。もともとは、3面に映写していましたが会場の都合でこうなりました。この映し出された映像とインタラクティブに踊るわけですが、初演では自分の映像をバックに私が踊りました。今回は、ウヴェの遺志を尊重して初演の映像を使います。今までは、ソロバージョンは私しか踊ってきませんでした。群舞が入るバージョンについては、音楽はオーケストラによる演奏で、木村規予香さんが選ばれし乙女役を初演で踊っています。こちらは、よりシンフォニックな作品で、同じく2003年に初演されています。映像は、ウヴェが自分で製作、編集して作りました。この映像はとても暴力的です」

「ショルツの『春の祭典』初演は同じストラヴィンスキーの音楽を使った、ソロバージョン(ピアノ2台演奏)とオーケストラヴァージョンを続けて上演しました。まるで違うスコアのように聞こえました。オーケストラは、ライプチヒのゲヴァントハウスオーケストラが演奏しました。今回は、ショルツが選んだ録音音源を使用します」

(ユーリ・ンのインタビューに続く)


『ストラヴィンスキー・トリプル・ビル』
現代バレエで見る、ストラヴィンスキーの音楽

プログラム:
マルコ・ゲッケ振付『火の鳥』のパ・ド・ドゥ
ウヴェ・ショルツ振付『春の祭典』
ユーリ・ン振付『悪魔の物語』(『兵士の物語』より)

出演:
アレクサンダー・ザイツェフ
ジョヴァンニ・ディ・パルマ
酒井はな
小尻健太
津村禮次郎
高比良洋

愛知公演
日時:2015年11月28日(土)15:00・19:00、29日(日)15:00
会場:愛知県芸術劇場小ホール
問合せ:愛知県芸術劇場
052-971-5609(10:00~18:00)

東京公演
日時:2015年12月8日(火)19:00、9日(水)19:00
会場:草月ホール
問合せ:スタジオ アーキタンツ
03-5730-2732(平日10:30~20:30/土日10:30~19:00)

熊本公演
日時:2015年12月12日(土)19:00
会場:熊本・市民会館崇城大学ホール
問合せ:熊本市文化事業協会
096-355-5235(8:30~19:00)

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