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2015/09/15

パリ・オペラ座バレエのデジタル・プラットフォーム、3e Scène公開

パリ・オペラ座バレエの公式サイトに、様々な分野のアーティストが参加したデジタル・プラットフォーム、3e Scèneがオープンしました。

https://www.operadeparis.fr/3e-scene

目下のところ17本のショートビデオと、エトワール全員のプロモーション映像のダイジェスト、そして写真作品などもアップされています。まだ全部の作品を観切れていないのですが、中にはとても素晴らしい映像があります。

一番上にあって大きな話題となるであろう作品は、ストリート・ダンスのアーティストとして良く知られているリル・バックが出演した「 Étoiles, I see you」。Zambelli Rotundaというガルニエ最上階の有名なリハーサル室で踊りながら、ガルニエを飾るマリー・タリオーニらの肖像や彫刻などと表情やポーズを対比させるもの。ストリート・ダンスという全く違ったジャンルのダンサーでありながら、リル・バックの動きはしなやかでとても美しく、違和感を感じさせませんし、同時にユーモラスなところもあります。実は彼は、ニューヨークシティバレエにも作品を提供し出演したことがあったり、CMでミハイル・バリシニコフと共演したり、バレエ的な動きもできるという稀有なダンサーです。

また、カドリーユのローラ・バックマンをフィーチャーした「Laura」という作品は、一人の若いバレリーナの日常と苦悩を、短編映画のように描いていて鮮烈な印象を残します。彼女が、バレエ団を退団したいと葛藤し同僚に相談するという内容には少々驚かされます。この映像には、オニール八菜、レツィシア・ガローニ、ジュリエット・イレールらも出演。また、ローラがオペラ座学校に入ったばかりのころに日本のテレビに取り上げられた映像も登場します。ドキュメンタリー映画監督Arnaud Uyttenhoveの作品。

オニール八菜とジェルマン・ルーヴェという注目のペアが出演した「Ascension」は、二人がガルニエの地下、グラン・フォワイエ、そしてガルニエの屋根の上で踊り、二人の美しさが印象的です。地下から地上へと舞い上がるような感覚が伝わってきます。

「Nephtali」では、ディズニー作品「リトル・マーメイド」で有名なアニメーターのGlen Keaneが、コリフェのマリオン・バルボーにインスピレーションを得て、美しいアニメーション映像を作り上げました。シンプルな素描の線でバレリーナのドラマティックな動きを捉えていて、とても素敵です。


「Apollon Musagète」は、フランチェスカ・ズンボーら過去のダンサーと、ミリアム・ウルド=ブラム、ドロテ・ジルベールという現役のエトワールがバランシンの「アポロ」を踊る映像を対比させていて大変興味深いです。

16本の作品は様々な手法でオペラ座を切り取っていて、全部が全部素晴らしいわけではないのですが、いろいろな視点からバレエを観ることができるという意味では良い試みかと思います。予算は200万ユーロで、50%以上が民間のスポンサーシップによって賄われています。(メーンはヴァン・クリーフ&アーペル。一年に30作品を公開する予定とのことで. 今後も、どんどん作品は追加されていくようです。

Teleramaの紹介記事
http://www.telerama.fr/musique/la-3e-scene-nouvelle-maison-numerique-de-l-opera-de-paris,131333.php

ミルピエのインタビュー記事
http://www.vulture.com/2015/09/millepied-on-one-year-at-the-paris-opera-ballet.html

ただ、これらの作品をどうやって広めて、バレエを観たことがない人に劇場に足を運ばせるかが課題となることでしょう。オペラ座のサイトに載せて終わり、ではなくて、これをどうやってバイラルに仕掛けていくかという戦略が問われることになりそうです。リル・バックの「Étoiles, I see you」と、アニメーションの「Nephtali」以外は、ハイ・アート寄りなので敷居が高いイメージが依然として残っている印象があります。

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