元NYCBのプリンシパル、アルバート・エヴァンスが逝去
ニューヨークシティ・バレエ(NYCB)の元プリンシパルで、現在は同バレエ団のバレエ・マスター(教師)を務めていたアルバート・エヴァンスが逝去しました。享年46歳。
Credit Paul Kolnik/New York City Ballet
The entire NYCB family is heartbroken by the loss of our beloved friend and colleague Albert Evans. - Peter Martins pic.twitter.com/8yULTUMrqj
— New York City Ballet (@nycballet) 2015, 6月 23
まだ正式な訃報はほとんど流れていませんが、現職のバレエ団のバレエ・マスターで、5年前に引退したばかりと若かったため、NYCBのダンサーたちをはじめ、多くのダンサーたちがこの悲報をショックと共に伝えています。
ジャスティン・ペック (NYCBソリスト、振付家)
https://instagram.com/p/4QiHNhqRf6/
サラ・マーンズ (NYCBプリンシパル)
https://instagram.com/p/4QfgrjJ5CR/
アシュリー・ボーダー (NYCBプリンシパル)
https://instagram.com/p/4QXoARP_wH/
ホアキン・デ・ルース (NYCBプリンシパル)
https://instagram.com/p/4QR_msoxXC/
アレクセイ・ラトマンスキー (ABT常任振付家)
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10204458550728632&set=a.1133754148868.2020465.1377723438&type=1&theater
今のところ唯一のニュース記事
http://artforum.com/news/id=53132
1968年に生まれたアルバート・エヴァンスは、スクール・オブ・アメリカン・バレエを卒業してNYCBに入団。1995年にプリンシパルに昇格します。アフリカ系アメリカ人としては、アーサー・ミッチェルに続き2人目のプリンシパルでした。
ウィリアム・フォーサイス振付「ヘルマン・シュメルマン」の初演キャストであることで良く知られています。ウェンディ・ウェーランと組むことが多く、「真夏の夜の夢」のパック役、「ウェスタン・シンフォニー」、「アゴン」、「フォー・テンペラメンツ」などのバランシン作品が代表作です。さらに、ラトマンスキー振付の「ロシアン・シーズン」やウィールドンの「クラヴィア」など現役振付家の作品も初演しています。新進気鋭の振付家、ジャスティン・ペックのバレエの創造のプロセスを捉えたドキュメンタリー映画「Ballet422」では、彼の指導する姿を観ることができます。
ブログOberon's Groveでの追悼記事
http://oberon481.typepad.com/oberons_grove/2015/06/beloved-albert.html
アルバート・エヴァンスは、2010年に引退しました。
http://www.nytimes.com/2010/06/22/arts/dance/22farewell.html?_r=0
引退公演で彼は「フォー・テンペラメンツ」の”粘液質”(第三楽章)と、「ヘルマン・シュメルマン」を踊りました。
多くのダンサーたちにその若すぎる死が衝撃をもって受け止められたと同時に、どれほど彼が同僚や関係者、ファンに愛されていたかということも伝わってきます。まだ死因については明らかになっていませんが、近日中に追悼記事がニューヨークタイムズなどに掲載されることでしょう。
NYCBの来日公演「アゴン」での、ウェンディ・ウェーランとの彼の素晴らしい踊りも、まだ覚えていました。お悔やみ申し上げます。
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追記 ワシントン・ポストの訃報記事
http://www.washingtonpost.com/blogs/style-blog/wp/2015/06/23/albert-evans-trailblazing-new-york-city-ballet-dancer-dies-at-46/
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