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2015年5月

2015/05/31

オーレリー・デュポンの引退公演「マノン」ネット放映中

オーレリー・デュポンの引退公演「マノン」が現在、フランス3/Culture Boxで放映されています。

http://culturebox.francetvinfo.fr/live/danse/danse-classique/les-adieux-daurelie-dupont-a-lopera-garnier-218695

ジオブロックかかってしまっているようなのですが、HolaなどのVPNサービスを使えば視聴できます。2画面構成になっていて、本編と、バックステージの様子が同時に視聴できるようになっています。

この映像、アーカイブもされるようで、11月30日まで視聴できるようです。

2015/05/30

バレリーナたちの引退公演-オーレリー・デュポン、パロマ・ヘレーラ、シオマラ・レイエス、カーラ・コーブス

今年は特にバレリーナの引退が続いた一年と言えるかもしれません。5月18日には、パリ・オペラ座のオーレリー・デュポンがオペラ座を引退しました。彼女の引退公演は、現地では映画館で生中継され、そしてセドリック・クラピッシュによって収録された映像は、5月30日にフランスで放映されます。


Les Adieux d'Aurélie Dupont (2/2) - L'Histoire... 投稿者 culturebox

France3でのネット中継も5月30日(土)フランス時間の午後11時より行われますが、日本で視聴できるかどうかは不明です。日本でも、きちんとした形で観られるといいですよね。これだけの人気エトワールですし、有名映画監督のクラピッシュが撮影しているわけですから、テレビ局が放映権を買うか、映画館で上映されるかのどちらかが行われるのではないかと希望的な観測をしています。

http://www.france3.fr/emission/aurelie-dupont-danse/diffusion-du-30-05-2015-23h00

オーレリー・デュポンは、フランスでは国民的な大スターだったので、彼女の引退は新聞やテレビなどでも大きく取り上げられており、ご覧になった方もたくさんいることでしょう。彼女は、この後のウェイン・マクレガー振付「感覚の解剖学」ではゲストとして出演し、そして来シーズンからはオペラ座のメートル・ド・バレエに就任します。

****
ABTでは、今シーズン3人の女性プリンシパルが引退します。パロマ・ヘレーラ、シオマラ・レイエスそしてジュリー・ケントです。ジュリー・ケントはシーズン終わりの「ロミオとジュリエット」で引退するので、まだ少し先ですが、最後のジゼルを踊りました。そして5月27日の「ジゼル」昼公演でパロマ・ヘレーラが、そして夜公演でシオマラ・レイエスがABTにさよならを告げました。

New York Timesで、この3人のバレリーナのインタビューが掲載されておりますが、20年以上第一線で活躍してきた彼女たちならではの、深い言葉がここにあります。と同時に、バレエ団の経営というのは、環境の変化の影響を受けていて、非常に困難な時代になってしまったのだと感じました。3人とも、まだまだ踊れる状態であるし、続けようと思えばつづけられたと言っています。45歳になって技術面の衰えが目立ってきたケント以外は、まだまだ全盛期に近いテクニックを保っていました。

レイエスがいうには、舞台上で役を演じることができなければ成長はできないけれど、ABTは今はゲストの出演が多くて踊る機会が少ない。あと3,4年くらい踊ることはできたけど、もう去るべき時が来た、とのことです。ヘレーラは、今の若いダンサーはクラスレッスン中でも公演中のバックステージでもスマートフォンを手放さなくて、自分がまるで恐竜であるかのように感じてしまうと語っています。そしてケントは、経済の悪化とともに、ABTはあまりツアーをしなくなってしまった、ツアーで公演の経験を重ね、そしてカンパニーが結束を固めることができたのに、と加えています。ABTが続けていくためには、広大なメトロポリタン・オペラハウスの席を埋めなければならず、結果的に有名ゲストに頼る羽目になってしまい、すべてが変わってしまったと。

レイエスの言葉が印象的です。「今は大きなお金はスポーツ興行に向かってしまっていて、芸術には行かなくなってしまいました。バレエはどちらかと言えばエリート主義的な芸術であって、誰もが好むものではない。でも私にとってはこれは単なる娯楽ではなくて、私たちは魂を救う医者なのだと思っています」

今後の予定ですが、パロマ・ヘレーラは今年の秋に故郷ブエノスアイレスで、クランコの「オネーギン」を踊って完全にバレエを引退するとのこと。シオマラ・レイエスは、ダンサーとしての活動は続け、バルセロナでのダンサー向けのサマー・プログラムIBStageの芸術監督を務めます。ジュリー・ケントの予定はまだはっきりしていません。

ヘレーラの引退公演は、平日のマチネで、しかも同じ日のソワレにはレイエスの引退公演があり、25年間もカンパニーで活躍してきたプリンシパルの最後を飾るには、少々不釣り合いな舞台設定でした。もともとは、「眠れる森の美女」で彼女は引退する予定でしたが、彼女自身が「眠り」ではなく「ジゼル」で引退したいと申し出たところ、このような日程になってしまったのです。週末には、イザベラ・ボイルストンやヒー・セオといった、ケヴィン・マッケンジーお気に入りのバレリーナたちが主演する「ジゼル」の公演が行われていました。そのため、多くのファンは、マッケンジーの仕打ちに怒りを感じていたようで、カーテンコールに現れた彼にブーイングする人も多かったとのことです。

しかし引退公演そのものは、二人のバレリーナとも、とても感動的なものだったようです。二人とも、まだまだ引退するには早いと思わせる充実した踊りを見せることができました。そしてABTの現役ダンサーおよび元ダンサーたちも集結し、両方の公演に、彼女たちとよくパートナーシップを組んだアンヘル・コレーラ(現ペンシルバニア・バレエ芸術監督)、そして夜公演にはニーナ・アナニアシヴィリ、ホセ・カレーニョらも舞台上に上がって彼女たちをねぎらいました。シオマラが、花束を渡しに来た同僚やOB/OG一人ずつに、花束から一本花を抜き取って渡している様子がとても素敵ですね。

パロマ・ヘレーラ

シオマラ・レイエス

ダニール・シムキンがInstagramに投稿した、涙を流すジリアン・マーフィ (ジュリー・ケントのジゼルの時のミルタ役)


こちらのワシントン・ポストにおける、この3人のバレリーナへのインタビューも興味深いものです。
http://www.washingtonpost.com/entertainment/theater_dance/these-star-ballerinas-are-retiring--graceful-and-grateful-to-the-last-dance/2015/03/20/62f0ef6a-cf24-11e4-a2a7-9517a3a70506_story.html

ABTはこの3人の引退に加え、ポリーナ・セミオノワが怪我をして今シーズン出演することが不可能となり、また、ゲストですがナタリア・オシポワが「眠れる森の美女」を降板しただけでなく、「ジゼル」上演中に転倒してけがをしてしまったとのことで、今シーズンを乗り切るのも困難な状況のようです。

唯一の明るいニュースは、長年のソリストで地元で人気の高い実力派、ステラ・アブレラがセミオノワの代役で「ジゼル」役をABTで初めて踊り、ウラジーミル・シクリャーロフ相手に感動的で美しい踊りを見せたことです。すでにオーストラリア・バレエではゲストとしてジゼル役を踊っていた彼女ですが、今までなかなか機会に恵まれませんでした。今回やっとスポットが当たることになり、これから更なるチャンスが与えられるといいなと思います。

*******
さて、もう一人、アメリカを代表するバレリーナの一人が引退します。シアトルのパシフィック・ノースウェスト・バレエのプリンシパルである、カーラ・コーブスです。ブラジル出身で、スクール・オブ・アメリカン・バレエを経てNYCBに入団。2000年の来日公演にも出演しています。2005年にソリストに昇進しましたが同じ年に、パシフィック・ノースウェスト・バレエに移籍しました。辛口で知られる、New York Timesの批評家アラステア・マコーリーも、彼女は現在のアメリカでもっとも素晴らしいバレリーナの一人だと評しています。

まだ33歳と引退するには若い年齢の彼女ですが、怪我に悩まされ続けたことが引退の大きな理由のようです。
http://blogs.seattletimes.com/artspage/2014/09/18/pnb-principal-carla-korbes-announces-retirement/

6月7日に、彼女の引退公演が行われ、彼女が得意としたバランシン作品「ダイヤモンド」「セレナーデ」を中心に、特別のプログラムが組まれました。
http://www.pnb.org/Season/14-15/Encore/#Casting

そして素晴らしいことに、この公演はインターネットで生中継されます。
http://pnb.org/Live/ (中継サイト)
6月7日(日)、アメリカ西海岸時間で夜の6時半から中継が行われます。日本との時差は16時間なので、月曜日の朝になりますね。

*******
今年引退するバレリーナと言えば、忘れてはいけないのがシルヴィ・ギエム。彼女の引退公演ツアー「Life In Progress」が始まりロンドンで行われましたが、年内いっぱい続き、最後の舞台は日本となります。ギエムについては、また改めて紹介したいと思います。

2015/05/28

5/23 モスクワ音楽劇場バレエ「白鳥の湖」

楽しみにしていたモスクワ音楽劇場バレエの来日公演。「エスメラルダ」も観て、こちらも素晴らしかったのだけど、まずは記憶が新しい「白鳥の湖」の方から。

実は、23日夜公演があまりに素晴らしかったので、思わずリピーター券を購入して24日も行くことにしたのです。千円割引ですが、それでも、リピーター券ってすごくいいシステムだと思うし、他の公演でも取り入れてほしいですね。

https://www.facebook.com/mamt2015

スタニスラフスキー&ネミロヴィチ=ダンチェンコ記念
国立モスクワ音楽劇場バレエ

5月23日(土)17:30
オデット/オディール:エリカ・ミキルチチェワ
ジークフリート王子:ゲオルギー・スミレフスキ
悪魔ロットバルト:イワン・ミハリョフ
道化:アレクセイ・ババイェフ

アダージオ:オクサーナ・カルダシュ
パ・ド・カトル エリザベータ・チェブラソワ、マリーヤ・ゾーロトワ、セミョーン・ヴェリチコ、ドミトリー・ヂャチコフ

三羽の白鳥 オクサーナ・カルダシュ、ナターリヤ・クレイミョノワ、ユリア・ステパノワ

指揮:アントン・グリシャニン
管弦楽:国立モスクワ音楽劇場管弦楽団


ブルメイステル版の「白鳥の湖」を観るのは久しぶりだけど、改めて、この版の面白さを実感した。演劇的な要素が強く、プティパ/イワーノフ版に忠実な2幕でさえも、コーダで群舞が踊っている間、王子とオデットが熱い視線でお互いを見つめ合っており、濃厚な感情表現が観られた。

特に畳みかけるような展開の3幕が最高にエンターテインメント性が高くて、スペクタクルを観ているような気分になる。この版では、民族舞踊はすべてロットバルトの手下の悪い人たちで、下手の玉座に腰掛ける王子を挑発するように、彼に向けて踊りを繰り広げられる。スペインは女性ソリスト一人が男性たちを従えているのだけど、過剰なまでにセクシーで今にも襲い掛かりそうな勢い、そんな妖しい世界が展開する中を、オディールも現れては消えて王子を惑わす。ナポリ、チャルダッシュと続き、マズルカで再び、幻影のようなオディールの姿がダンサーたちの間を駆け抜けていく。ロシア系カンパニーはどこもキャラクターダンスが素晴らしいのだけど、このバレエ団は特に見ごたえがあって、ディヴェルティスマンなのにドラマティックで華やかだ。

ロットバルトの手下4人が真っ赤なマントを翻しての最高にかっこよくて禍々しい前奏曲の後、オディールと王子のアダージオは、「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」。メロディアスで美しい曲なのだが、帯同した劇場オーケストラの盛り上げ方が見事で、まんまと王子が幻惑され策略にはまっていくさまが伝わってくる。そして、ロットバルトと手下たちによって隠されていたオディールが手品のように現れて、グランフェッテを繰り広げるクライマックスの楽しいこと。この華麗で禍々しい3幕の部分だけでも、何回でも観たい。

(ミラノ・スカラ座で以前行われた「チャイコフスキー・ガラ」では、このブルメイステル版の3幕を中心に、ディヴェルティスマンの中にローズ・アダージオ、ブルーバード、くるみ割り人形までも含めたアレンジをしていたのだが、さすがにそれが入ると、この目くるめく展開に水を差されたようで、面白さが減ってしまう)

王子は大ベテランのスミレフスキ。前回の来日公演でも、彼の白鳥の王子を観ていた。9頭身くらいの長身ですらりとした姿に、アンヘル・コレーラに少し似ている面差し。踊りは非常にノーブルで脚も長くてまっすぐで美しい。少しお疲れ気味のようで、途中少しサポートミスがあったり、3幕のヴァリエーションで手をつくといったミスはあったものの、伸びやかでつま先まで行き届いた動きに気品があって理想的な王子様だった。2幕の決めポーズは、膝の上にオデットがアラベスクでポーズするので高度なサポート技術が必要なことだろう。
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スミレフスキは演技も見事で、特に2幕でオデットが残していった一枚の白い羽を大事そうに持ち帰り、3幕でディベルティスマンが繰り広げられている間も、取り出しては愛おしそうにそれを見つめる姿が、かなり危ない人みたいで、役に入り込んでいるのがわかる。1幕の終盤でも、アダージョの女性が彼にモーションをかけているのにほとんど注意を払わず、空を飛んでいく白鳥の姿を目で追っている様子からして、現実離れしていて、年齢は重ねているのに幻想の世界に生きている風変わりな人、という印象を与えていた。

オデット/オディールのエリカ・ミキルチチェワは、まだ若いようだ。前回の来日公演では、まだナタリア・レドフスカヤが踊っていたし、その前はタチアナ・チェルノブロフキナがいたということは、ここ数年で世代交代が続いたということになる。プロポーションに恵まれているうえ、テクニックも非常に強い。コケティッシュなかわいらしさがあり、特に小悪魔のようなオディールがとても魅惑的だった。グランフェッテも、軸がびくとも動かない安定性で、シングル、シングル、ダブルの繰り返しで非常に速く回転していてクライマックスを盛り上げてくれた。オデットも悲劇的でドラマティックで抒情性があり、美しかった。

ブルメイステル版の「白鳥の湖」は、2幕と4幕は比較的オーソドックスなものの、圧倒的な3幕に加えて1幕もなかなか面白い。まず、通常パ・ド・トロワのところが男女二人ずつのパ・ド・カトルになっている。男性ペアが左右対称の振付でよく跳ぶし、二人とも脚が長くてきれいなうえ、技術がしっかりしていて美しい。女性の片方は、以前マリインスキー・バレエ、そしてキエフ・バレエに所属していたエリザベータ・チェブラソワだった。王子のソロは、通常は3幕黒鳥のパ・ド・ドゥのアダージオで使われる曲なのだが、「白鳥の湖」が初演された時には、1幕に使われていた曲だという。道化のアレクセイ・ババイェフは、他のバレエ団での道化役と違って背が低いわけでもないのだが、テクニックは素晴らしくいつまででも回転できるように見えた。道化のピルエット・ア・ラ・スゴンドでは、居眠りしているところを起こされて、それでいきなり超絶技巧を見せるのだからなかなかすごい。

白鳥の群舞のクオリティの高さには驚かされた。ここはモスクワ流派で、モスクワ舞踊アカデミー出身者が多いためマリインスキーのような優雅さはないけれども、皆手脚が長くプロポーションが美しく、容姿端麗なうえ、良くそろっているので観ていて惚れ惚れとする。オデットと王子のグラン・アダージオでも群舞が動いたりするところは少し気が散って邪魔な感じもするけれども、これだけ美しいのだから許してあげようと思う。そして大きな3羽の白鳥には、マリインスキーから移籍したユリア・ステパノワがいた。隣のオクサーナ・カルダシュ(「エスメラルダ」で主演)が華奢で小さ目のため、大柄に見えるものの、さすがに腕の動きのエレガントさ、存在感の華やかさで際立っていた。彼女はすでにマリインスキー・バレエでもオデット/オディールを踊っているし、このカンパニーでも近いうちにその機会が回ってくることだろう。

4幕はロットバルトが岩の上に乗ったままでほとんど動かないし、王子もあまり闘わないので、結末はあまり盛り上がらないのだけど、群舞の使い方がなかなか面白い。白鳥たちは王子の裏切りに怒っていて、王子がやってきても「フン!」と無視をする。下手から上手に向かって黙々と歩んでいく白鳥たち。その中に紛れ込んで、どこにいるのかわからないオデット。しかし王子の姿に、彼女は許しをこめた表情で振り返るのだ。このあたりにもドラマ性が感じられて、この版は魅惑的なものに仕上がっている。

そして、劇場のオーケストラの演奏が、実にロシアの香りたっぷりで素晴らしかった。「白鳥の湖」というチャイコフスキーの曲のドラマティックさを知り尽くして、仰々しいまでに盛り上げてくれるので観ている方の気分は上がりっぱなし。特に3幕以降の緩急自在、ピアニッシモとフォルテッシモが際立った演奏には聞き惚れた。

劇場のオーケストラを帯同させて、このクオリティの高い公演が値段が手ごろだったのも嬉しい。しかも客席にはゼレンスキーやウヴァーロフはいるし(ゼレンスキーはなんと2つ隣の席に座っていたのでちょっとドキドキしてしまった)、楽しい来日公演だった。また間を置かずに来日してほしいと強く思った。

それと、公演パンフレットの内容もとても充実していて、丁寧に作られていたのに好感を持った。ダンチェンコ劇場への訪問記、ゼレンスキー監督、そして主演するキャスト一人一人へのインタビュー、ソリストまで顔写真を載せていたりするところ、細かい作品解説と、実によくできている。ウラジーミル・ブルメイステルさんって、ものすごい美男子だったんですね…。モスクワ訪問記や舞台装置なども紹介していたFacebookでの情報提供もとても良かった。

DVDで楽しむバレエの世界[鑑賞ナビ付]ミラノ・スカラ座バレエ団「白鳥の湖」(全4幕/ブルメイステル版)DVDで楽しむバレエの世界[鑑賞ナビ付]ミラノ・スカラ座バレエ団「白鳥の湖」(全4幕/ブルメイステル版)

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ローザンヌ国際コンクールの入賞者、研修先/追記有

今年のローザンヌ国際コンクールの入賞者の研修先が発表されていました。

http://www.prixdelausanne.org/schools-and-companies-chosen-by-the-2015-prix-de-lausanne-prize-winners/

1. Harrison Lee ハリソン・リー – Australia – School chosen: Royal Ballet School ロイヤル・バレエスクール

2.Jisoo Park ジスー・パク– South Korea – Company chosen: Stuttgart Ballet シュツットガルト・バレエ(研修生)

3.Mitsuru Ito – 伊藤充 Japan – Company chosen: Birmingham Royal Ballet バーミンガムロイヤル・バレエ(研修生)

4.Miguel Pinheiro Duarte –ミゲル・ピンエイロ・ドゥアルテ Portugal – was hired at Nederlands Dans Theatre II コンクールの前にNDTIIと契約することが決定していたので、スカラシップは使用せず。スカラシップを活用する別のファイナリストが選ばれます。

5.Rina Kanehara –金原里奈 Japan – Company chosen: English National Ballet イングリッシュ・ナショナル・バレエ(研修生)

6.Julian MacKay –  ジュリアン・マッケイ USA – Company chosen: Royal Ballet – ロイヤル・バレエ (研修生)


今回のコンクールは年齢の高い出場者がスカラシップを獲得したので、ハリソン・リー以外は皆研修生としてバレエ団に入団しました。ご覧のように英国系のカンパニーが人気が高いようです。


なお、このローザンヌ国際コンクールは再放送が決定しています。

http://www4.nhk.or.jp/P3022/

6月7日(日) NHK Eテレ1 午前0時25分~


追記:今年のローザンヌ国際コンクールのファイナリストで、同じく今年のYAGPシニア部門で金賞を受賞した速水渉悟さんは、ヒューストン・バレエの研修生になることが発表されています。

The exquisitely talented YAGP 2015 Senior Men's gold medalist , Shogo Hayami has accepted an apprenticeship with Houston Ballet. We wish you a fun and inspiring experience Shogo!Photo courtesy of VAM

Posted by Youth America Grand Prix on 2015年6月6日

マシュー・ボーンの「白鳥の湖」3D 試写会

マシュー・ボーンの「白鳥の湖3D」が、恵比寿ガーデンシネマ、ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13(福岡)を皮切りに6月6日より全国で公開されるにあたり、先日恵比寿ガーデンシネマで試写会が開催され、行ってきました。

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公式サイト
http://matthewbournecinema.com/

リニューアルオープンされた恵比寿ガーデンシネマ、とてもお洒落で素敵な空間に生まれ変わっていました。カフェコーナーができていて、ドリンクもフードも充実。以前はこの劇場、場内は飲食禁止だったと記憶していますが、今は飲食ができるようになっています。また、リニューアルオープン直後ということもあり、お手洗いがとてもきれいで、洗面所には往年のハリウッドスターの写真がコラージュしてあってスタイリッシュです。広々としたパウダールームもあって、女性に嬉しい映画館になりました。

さて、マシュー・ボーンの「白鳥の湖」は、私ももう50回くらい実演の舞台を観ているのですが、映画館の大スクリーンで、しかも3Dで観るといろいろな発見があります。この作品は、2幕と4幕の男性ダンサーたちによる群舞が大きな魅力の一つですが、3Dで観るとこれが立体的になって、すごい迫力です。サドラーズ・ウェルズ劇場での公演を収録しているのですが、劇場の舞台の奥行きが深いのがわかって、群舞のフォーメーションもよくわかります。生の舞台だと、やはり主役に目が行ってしまうし、コール・ドの動きまで気が回らないのですが、映画館ならある程度落ち着いて観られます。この映像は、DVD/Blu-rayでもリリースされている映像がベースなのですが、家庭では3Dでは視聴することができません。

カメラのアングルについては、いろいろな考え方があり、正面固定で観ることを好む方も多いでしょう。この作品では、斜めのアングルも結構使われているので、この点については賛否両論かもしれません。しかし、ボーン作品は演劇性が強く、踊りではなくて演技の要素が強いシーンもあるので、そういう場面では出演者の顔の表情もしっかりわかるのは面白いです。舞台を観ていたら気が付かないことがいろいろわかるのが良いですよね。

それと、新しい映像なので、映像も音もとても良いです。さらに恵比寿ガーデンシネマは、音響の素晴らしさにも定評のある映画館です。マシュー・ボーンは音楽にも強いこだわりを持っている人なので、音の響きがとてもクリアなことで、さらに演出効果も盛り上がります。映画館ならではの大音響でチャイコフスキーを浴びると、自分がまるで劇場の最前列でこの舞台を観ているような気持ちになります。それどころか、自分も公園でこの白鳥たちに取り囲まれているような気分にすらなってしまいます。

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(c)Bill Cooper

キャストは、ザ・スワン/ザ・ストレンジャーにリチャード・ウィンザー、王子にドミニク・ノース。リチャードのザ・スワンは以前の来日公演で観たことがあるのですが、正直私の好みではないのです。クラシック・バレエをきっちりと踊れるダンサーがこの役を演じるべきだと私は思っているからです。(ただし、2005年のジェイソン・パイパーのようにコンテンポラリーのダンサーでも、強烈な個性があればまた話は別)。リチャードはクラシック・バレエの教育を受けている割には、技術が弱くて踊りにあまり美しさがありません。でも、この映像では、彼の欠点はあまり目立たなくて良く見えるし、彼はハンサムなので大画面に映えます。それに大柄なので、いかにも白鳥たちのボスという雰囲気があるのが良いですね。

ドミニクは、繊細で線が細いため、前回来日公演で王子を演じたクリストファー・マーニーとはまた別の王子像を作り上げています。若くてイノセントでひたむきで。彼は踊りが伸びやかで美しく、たとえばザ・スワンとユニゾンで踊るときも、彼の方がきれいに踊っているのがわかります。前回の来日公演にはドミニク・ノースは来なかったのですが、また次公演があれば彼の王子も改めて観てみたいと思いました。ガールフレンドのマドレーヌ・ブレナンは軽薄だけど人柄は良さそうでかわいらしく魅力的です。女王役のニナ・ゴールドマンは、威厳がありながらも、母としてよりも一人の女として生きたい女性の業を感じさせて、好演していました。

このボーン版「白鳥の湖」は大変中毒性の高い作品で、特に4幕のバイオレンスにあふれた悲劇的な終幕には強烈なインパクトとカタルシスがあり、何回観ても思わず涙がこぼれてしまいます。舞台でも何十回と通い詰めてしまうリピーターが出たように、この3D映画版にもリピーターが多数出て、ヒットするんじゃないかな、という予感がします。生の舞台には敵いませんが、それでもやはりこの迫力の映像と音響はたまりません。ボーン「白鳥」マニアの方も、また観たことがない方も、ぜひ体験してみていただければ、と思います。

********
上記公式サイトに加えて、Facebookサイトも開設されていて、頻繁に公開情報のアップデートがされています。
https://www.facebook.com/matthewbournecinema

そして公開劇場もずいぶん増えました。
http://matthewbournecinema.com/theater01.html

東京 恵比寿 YEBISU GARDEN CINEMA 6月6日〜
埼玉 浦和 ユナイテッド・シネマ浦和 近日
札幌 札幌 ユナイテッド・シネマ札幌 7月25日〜
愛知 名古屋 109シネマズ名古屋 6月20日〜
大阪 梅田 テアトル梅田 7月18日〜
福岡 福岡 ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13 6月6日〜



恵比寿ガーデンシネマでは、6月6日より4週間の上映予定のようで、引き続き、ボーンの「眠れる森の美女」が上映されます。こちらも、とてもゴシックでユニークで面白い作品なのでお勧めです。

http://matthewbournecinema.com/nemurerumorinobijo.html

予告編
http://youtu.be/u7a2U-d66Oc

WOWOWで7月にパリ・オペラ座バレエ特集

WOWOWで7月にパリ・オペラ座バレエ特集として、5本の作品が放映されます。いずれも、2012-14の間に収録された新しい映像で、映画館で上映されたり、ネット中継されたもの。DVD化されていないものばかりなので、大変貴重です。

パリ・オペラ座バレエ団 最新作特集
http://www.wowow.co.jp/pg_info/wk_new/009950.php

(ところで、今全仏オープンテニスが開催中で錦織圭選手の試合をやっているためか、WOWOWのサイトが非常につながりにくいです)

7/18(土)午後2:00  ヌレエフ 「眠れる森の美女」
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106458/index.php#content?target=scene004&m=01
主演 エレオノラ・アバニャート、マチュー・ガニオ
主演 ミリアム・ウルド=ブラム、マチアス・エイマン

(これ、2回収録されたものの両方のキャストが書いてありますが、どっちなんでしょうか?)

7/18(土)午後4:45  ヌレエフ 「ドン・キホーテ」
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106458/index.php#content?target=scene005&m=01
主演 ドロテ・ジルベール、カール・パケット

7/25(土)午後2:00  ミルピエ「ダフニスとクロエ」/バランシン「水晶宮」
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106458/index.php#content?target=scene001&m=01
オーレリー・デュポン、エルヴェ・モロー、マチュー・ガニオ、リュドミラ・パリエロ他

7/25(土)午後4:00 ノイマイヤー 「マーラー交響曲第三番」
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106458/index.php#content?target=scene002&m=01
カール・パケット、イザベル・シアラヴォラ、エレオノラ・アッバニャート、ステファン・ビュリョン、マチアス・エイマン他

7/25(土)よる6:10 ロビンス「ダンシズ・アット・ア・ギャザリング」、ラトマンスキー「プシュケ(プシシェ)」
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106458/index.php#content?target=scene003&m=01
オーレリー・デュポン、リュドミラ・パリエロ、マチアス・エイマン、マチュー・ガニオ、ジョシュア・オファルト、カール・パケット、レティシア・プジョル、マルク・モロー他

これは素晴らしいですね~。受信料を払ってWOWOWに入る価値があります。(WOWOWは基本コピーワンスなのでダビングできません) 私はWOWOWは株主にもなっているので、株主特典で3か月無料で視聴できるんです。でも月額視聴料でこれだけ見られたら、十分元が取れますね。

しかもこの月、WOWOW製作によるドキュメンタリーで「ノンフィクションW 祖国へ捧げるバレエ “世界のプリマ”ニーナ・アナニアシヴィリの道」(7/18(土)よる7:00放映)、そして「ノンフィクションW ラストダンスinボリショイ
~岩田守弘 終わらぬ夢~
」(7/18(土)よる7:50)の再放送があります。両方とも大変良くできた、感動的で素晴らしいドキュメンタリーです。

2015/05/27

ミラノ・スカラ座バレエの2015/16シーズン

ミラノ・スカラ座の2015/16シーズンが発表されています。

http://www.teatroallascala.org/en/season/opera-ballet/2015-2016/opera-and-ballet.html

注目の新作は、マウロ・ビゴンゼッティによる全幕の「シンデレラ」

http://www.teatroallascala.org/en/season/opera-ballet/2015-2016/cinderella---anteprima-dedicata-ai-giovani.html

そしてMassimiliano Volpini振付の「The Lovers' Garden」も新作の全幕作品です。
http://www.teatroallascala.org/en/season/opera-ballet/2015-2016/lovers-garden.html

これはモーツァルトの音楽に振付けた作品とのことです。Massimiliano Volpinは昨年までスカラ座のダンサーでもあった振付家で、NYCB付属の振付インスティテュートで学んでいます。

また、世界初演ではないのですが、注目の作品としては、アレクセイ・ラトマンスキー振付による「白鳥の湖」があります。
http://www.teatroallascala.org/en/season/opera-ballet/2015-2016/swan-lake.html

これはチューリッヒ・バレエとの共同制作です。チューリッヒ・バレエでは2016年2月6日に初演される予定です。

他には、ナチョ・ドゥアト振付の「くるみ割り人形」、ヌレエフ振付「ドン・キホーテ」、そして「ジゼル」が上演されます。

主演が予定されているのは、「シンデレラ」ではロベルト・ボッレとポリーナ・セミオノワ、「The Lovers' Garden」でボッレ、「くるみ割り人形」でボッレとマリア・アイシュヴァルト、「ドン・キホーテ」でスヴェトラーナ・ザハロワとレオニード・サラファーノフ、「白鳥の湖」でザハロワ、そして「ジゼル」でボッレとザハロワです。

ブノワ賞受賞者発表

バレエ界のアカデミー賞と呼ばれるブノワ賞の受賞者が決定しました。

女性ダンサー : Svetlana Zakharova スヴェトラーナ・ザハロワ ボリショイ・バレエ 「椿姫」「愛の伝説」
男性ダンサー : Edward Watson エドワード・ワトソン ロイヤル・バレエ「冬物語」
振付家 : Christopher Wheeldon クリストファー・ウィールドン「冬物語」
作曲家 : Joby Talbot ジョビー・タルボット「冬物語」
舞台美術 : John MacFarlane ジョン・マクファーレン サンフランシスコ・バレエ、リアム・スカーレット振付「ハミングバード」

名誉賞 : Brigitte Lefèvre ブリジット・ルフェーヴル
ポシターノ・マシーン賞Prix Positano Massine / Benois de la danse : Ana Laguna アナ・ラグーナ

http://ria.ru/culture/20150526/1066622772.html

ロイヤル・バレエ、ウィールドン振付「冬物語」がほぼ総なめするという結果になりました。

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2015/05/25

第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞受賞「岸辺の旅」に首藤康之さんが出演

現在開催中の第68回カンヌ国際映画祭。5月23日、「ある視点」部門の授賞式が開かれ、参加19作品の中から「岸辺の旅」の黒沢清監督が最優秀監督賞に選ばれました。

http://www.asahi.com/articles/ASH5R730QH5RULZU00B.html

「岸辺の旅」は湯本香樹実の小説が原作の日仏合作映画。亡くなった夫(浅野忠信)が妻(深津絵里)の眼前に現れ、夫婦2人で日本各地を旅しながら、行く先の人々と交流するというストーリーです。10月1日よりテアトル新宿他でロードショー公開されるほか、フランスでは100~150館規模での公開も予定されているそうです。

この映画に首藤康之さんが出演しています。
http://kishibenotabi.com/

まだ細かいキャスト名は出ていませんが、メーンキャストに名前が出ているので、どんな役柄で出ているのか、興味深いところですね。

→追記:カンヌ国際映画祭でこの作品を観た映画評論家の友人によれば、首藤さんは深津絵里さんのお父さん役で出演しているそうです。

首藤康之さん公式サイトにも記載があります。
http://www.sayatei.com/news/

K-Ballet Company 「海賊」映画館公開

Kバレエカンパニー『海賊』が全国10ヶ所のユナイテッド・シネマ&シネプレックスにて上演が決定しました。

http://www.k-ballet.co.jp/news/view/1353

【上映期間】2015年6月27日(土)~7月10日(金)
★Kバレエカンパニーダンサーによる初日舞台挨拶決定!
日時:2015年6月27日 15:30~
場所:ユナイテッドシネマ豊洲

【会場】全国10ヶ所のユナイテッド・シネマ&シネプレックス
北海道 ユナイテッド・シネマ札幌
埼玉 ユナイテッド・シネマ浦和
千葉 シネプレックス幕張
東京 ユナイテッド・シネマ豊洲
新潟 ユナイテッド・シネマ新潟
石川 ユナイテッド・シネマ金沢
愛知 ユナイテッド・シネマ稲沢
大阪 ユナイテッド・シネマ岸和田
福岡 ユナイテッド・シネマキャナルシティ13
熊本 シネプレックス熊本

【料金】全席指定¥2,500

【上映時間】約120分
【チケット一般発売】2015年6月1日(月) 10:00~
チケット前売券はローソンチケットにて販売
※チケット特典クリアファイル付き!

「海賊」は5月30日より、舞台公演も始まります。熊川哲也さんが、一味違った、エンターテインメント性を高めたストーリーに変更して男性ダンサーたちによる踊りもふんだんに盛り込んだ、とても楽しい作品です。

この情報だけでは、どの日に収録されて誰が出演しているのかはわかりませんが、フライヤーの写真を見ると、おそらく中村祥子さんが主演する日なのではないかと思われます。

日本のカンパニーによるバレエ公演の映画館での上映は、初めてのことと思われます。成功してほかのバレエ団も追従してくれるといいなと思います。

Tetsuya Kumakawa
K-BALLET COMPANY
Climax of 15th Anniversary
『海賊』
http://www.k-ballet.co.jp/performances/2015-corsaire

Bunkamuraオーチャードホール/神奈川県民ホール
2015年5月30日(土)~6月20日(土)

問合せ先
チケットスペース 03-3234-9999
http://www.ints.co.jp

私も公演初日を観に行く予定です。

2015/05/23

シディ・ラルビ・シェルカウイx森山未來「プルートゥ PLUTO」Eテレで5/24放映

シディ・ラルビ・シェルカウイが演出、振付を行い、森山末來が主演して大きな話題を呼んだ「プルートゥ PLUTO」が放映されます。手塚治虫の傑作、鉄腕アトム「地上最大のロボット」を原作にもつ名作漫画「PLUTO」(浦沢直樹)の世界初となる舞台化です。

私も観に行ったのですが、センス・オブ・ワンダーに富んだ舞台演出と振付、現代に通じる強いメッセージ性、森山未來さんの踊り、そして出演俳優たちの素晴らしい演技と、いろんな観点から楽しめる、素晴らしい作品でした。

http://www4.nhk.or.jp/P3386/x/2015-05-24/31/8068/

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5月24日(日)午後2時30分~午後5時00分 NHK Eテレ

【原作】浦沢直樹×手塚治虫 長崎尚志プロデュース 監修/ 手塚眞 協力/手塚プロダクション

【演出・振付】シディ・ラルビ・シェルカウイ

【出演】森山末來 永作博美 柄本明 吉見一豊 松重豊 寺脇康文 他 ~渋谷・Bunkamuraシアターコクーンで収録~

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なお、森山未來さんのイスラエルでの活動の一年間を彼自身が自撮りしたドキュメンタリー「踊る阿呆 森山未來・自撮り365日」も再放送されます。この番組も大変面白かったです。

5月24日(日)Eテレ 午前0時~(土曜深夜)

http://www4.nhk.or.jp/odoruahou/

2015/05/21

ドキュメンタリー映画「バレエボーイズ」劇場公開

映画祭「トーキョーノーザンライツフェスティバル2015」で上映されたのち、NHKでダイジェスト版が放映されたドキュメンタリー映画「バレエボーイズ」が劇場公開されることになりました。

http://www.uplink.co.jp/balletboys/

8月29日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷アップリンク他、全国順次公開とのことです。

バレエ・ダンサーを目指してバレエに打ち込む3人のフィンランドノルウェー人の少年たちの姿を追ったドキュメンタリー映画です。14歳から16歳くらいまでの仲良しの3人が、バレエ学校の入団試験を通してそれぞれの道を歩いて行き、3人の友情、そして成長していくみずみずしい様子を映し取っています。

この映画に登場するうちの一人、シーヴェルトは先日のローザンヌ国際バレエコンクールでファイナリストとなりました。映画の中では、一度はバレエを辞めようと思ってバレエ学校も辞めてしまうところが描かれているので、その後バレエに戻って今も頑張っていると思うと、胸が熱くなります。

NHKでも20分ほどカットされた版が放映されましたが、本編の中で重要なバレエ学校入団試験のプロセスや、合格発表、寮の説明と言った部分がカットされていたので、ぜひ完全版を映画館で観ることをお勧めします。勉強や友情の狭間で悩みながらも、前を向いていく彼らの姿には励まされます。

ドキュメンタリーに登場する3人は、そろそろバレエ学校を卒業するころ。ロイヤル・バレエスクールに通うルーカスはじめ、彼らの進路がとても気になりますね。

映画「バレエボーイズ」(トーキョーノーザンライツフェスティバルで観たときの感想)
http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2015/02/post-3b83.html

監督:ケネス・エルヴェバック/出演:ルーカス・ビヨルンボー・ブレンツロド、シーヴェルト・ロレンツ・ガルシア、トルゲール・ルンド
編集:クリストファー・ヘイエ/音楽:ヘンリク・スクラム/原題:Balletgutene(2014/ノルウェー/75分/16:9/デジタル)
配給・宣伝:アップリンク

予告編
https://vimeo.com/99118757

Ballet Boys (2014) Official Trailer from Indie Film on Vimeo.

なお、フランスで昨日行われた試写会には、エリザベット・プラテル、ノエラ・ポントワ、クリストフ・デュケンヌ、イヴォン・デモルらパリ・オペラ座バレエのダンサーやオペラ座学校の教師などが出席したようです。

2015/05/18

4/26マチネ ミハイロフスキー・バレエ「ラ・フィユ・マル・ガルデ」

4月26日は、ミハイロフスキー・バレエで「ラ・フィユ・マル・ガルデ」がマチネとソワレの2公演行われていた。ソワレは、シモーヌ役をニコライ・ツィスカリーゼが、リーズ役をアンジェリーナ・ヴォロンツォーワが演じるという話題性豊富なキャスティングだったのだけど、夜はマリインスキー劇場でバレエ・リュスプログラムのチケットを買っていたので、昼にミハイロフスキー劇場へ。

ミハイロフスキー劇場は、サンクトペテルブルグでもっとも有名な観光スポットである血の上の救世主教会のすぐ近く。芸術広場に面しており、すぐ目の前はロシア美術館、またチャイコフスキーの「悲愴」やショスタコーヴィチの「レニングラード」の初演が行われたサンクトペテルブルグ・フィルハーモニーもすぐそばにある。マリインスキー劇場が、やや街外れにあるのに対して、ここはネフスキー大通りからも歩いてすぐの、とても便利で絶好の場所にある。

劇場そのものは、それほど大きくなくて、いくつもの扉があるのでどこから入っていいのか一瞬わからなくなるような感じ。中も、少し小ぶりでかわいらしい雰囲気の劇場だ。小さい分、アットホームだし観やすい。私は1階2列目からの鑑賞だったけど、前の人の座高も低く、オーケストラピットは深かったので視界良好だった。そしてミハイロフスキー・バレエは(マリインスキーと比較して)チケット代が安い。一番高い席でも3400ルーブルだったので、ルーブル安の今は8000円弱だった。

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キャスト表はロシア語でしか表記が無かったので、公式サイトで調べてみた。(ぺらっとした解説を載せている冊子には一応英語の説明はある)

 リーズ:アナスタシア・ソボレワ
 コーラス:ヴィクトル・レベデフ
 シモーヌ:マキシム・ポドショーノフ
 アラン:コンスタンティン・キリンチュク  

今年1月の来日公演でも、「ジゼル」や「海賊」などで活躍した、ソボレワとレベデフの若手コンビが主演。「ラ・フィユ・マル・ガルデ(リーズの結婚)」がミハイロフスキー・バレエのレパートリー入りしたのはつい最近だとのこと。そういうわけで、演劇性や英国的ユーモア、アシュトン独特の振付については、この作品が生まれた英国ロイヤル・バレエにはさすがに及ばない。とはいっても、ダンサー個々の能力が高いミハイロフスキー・バレエだけあって、非常に楽しめた、素敵な公演だった。

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「ラ・フィユ・マル・ガルデ」を生で観ること自体、ロイヤル・バレエの来日公演以来のこと。久しぶりに観て、このバレエってこんなに楽しい作品だったっけ?と改めて思ったほどだった。まずは、最初に出てくる着ぐるみのニワトリたちの可愛いらしさに思わずハートを持っていかれる。ミハイロフスキーのダンサーたちも、実に芸達者だ。本物のポニーも登場するし、終始頬が緩みっぱなしだった。

主演のアナスタシア・ソボレワ、ヴィクトル・レベデフの二人がまた、可愛らしくて微笑ましいことこの上ない。実際に若い彼らのフレッシュなラブラブぶりが眩しい。若さだけでなくて、彼らはテクニックもとてもしっかりしている。手脚がとても長くて顔が小さく、長身のソボレワは他のバレエ団ではあまりリーズ役に起用されないタイプかもしれないけど、くるくる動く表情がキュートだし、マイムもわかりやすくてコメディ演技も達者。アシュトンらしさをどれくらい出せているのかは、私は詳しくなくてわからないけれども、ポワントがとても強く、音楽性も豊かだ。レベデフも、非常に身体が柔らかく、伸びやかな跳躍、美しいピルエットと着地、きれいに伸びたつま先、胸のすくような踊りを見せてくれた。二人の息もぴったり合っていて、1幕のリボン編みをするところもきっちり決まった。そして何しろ、レベデフはひまわりのような、心からの輝く笑顔が素敵なのだ。終盤の二人のパ・ド・ドゥでは、あまりの幸福感に思わず涙が出てきたほどであり、会場からも手拍子が登場して観客は大喜び。

アラン役のコンスタンティン・キリンチュク、今まで知らないダンサーだったけど彼もとても良かった。アラン役はちょっと哀しくて、特に途中でみんなにいじめられるシーンではちくちく胸が痛む。「ラ・フィユ・マル・ガルデ」、全体的には楽しくて好きな作品だけど、このシーンだけはちょっと辛い。シモーヌ役のマキシム・ポドショーノフも、木靴の踊りや、リーズを叱り飛ばすところのはじけっぷりなど好演していた。(ツィスカリーゼのシモーヌも観てみたかったけどね)

アンサンブル全体のクオリティが高く、みんな、踊る喜びを全身から発散させていて、とっても楽しい舞台だった。ミハイロフスキー・バレエは今、とてもいい状態にあるように思えた。今度の冬、また来日公演を行ってくれるというのでとても楽しみだ。たまには、「ラ・フィユ・マル・ガルデ」のような作品も変わり種として上演してくれればいいのに、と思う。

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ミハイロフスキー劇場は、ホワイエが結構広くて素敵で、カフェのようにテーブルと椅子がたくさん置かれているところもある。幕間には、様々な種類の美味しそうなスイーツや、ロシアならではのパンにいくらを載せたオードブル(これが美味しい)などが売られていて、観客の皆さんはすっかりくつろいで社交にいそしんでいる。マチネ公演だしリーズだし、ということでお子様も多い。こういう観劇文化って素敵だなと思った。

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4/24 ボリショイ・バレエ「じゃじゃ馬馴らし」

4月25日~29日まで、サンクトペテルブルグに行ってきました。

ちょうどこの時期、ダンスオープンフェスティバルというフェスティバルが開催されており、ボリショイのほか、オランダ国立バレエ、ウィーン国立バレエ、そしてガラ公演もあったのですが日程の都合でボリショイしか観られず、ガラの方は早々にチケットが売り切れてしまったのです。でも、サンクトペテルブルグなのでバレエ公演はたくさんあり、このほかにミハイロフスキー・バレエで「ラ・フィユ・マル・ガルデ」、マリインスキー・バレエでバレエ・リュスプログラムと「ジゼル」を観てきました。

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Choreographer: Jean-Christophe Maillot
Assistant to Choreographer: Bernice Coppieters
Set Designer: Ernest Pignon-Ernest
Costume Designer: Augustin Maillot
Assistant to Costume Designer: Jean-Michel Laîné
Lighting & Video Projection: Dominique Drillot
Assistant: Stefani Matthieu
Dramatist: Jean Rouaud
Répétiteurs: Yan Godovsky, Victor Barykin, Josu Zabala
Music Director: Igor Dronov

Katharina Ekaterina Krysanova
Petruchio Vladislav Lantratov
Bianca Anastasia Stashkevich
Lucentio Semyon Chudin
Hortensio Alexander Smoliyaninov
Gremio Vyacheslav Lopatin
The Widow Anna Balukova
Baptista Alexander Volchkov
The Housekeeper   Anna Tikhomirova
Grumio Georgy Gusev

ボリショイ・バレエのマイヨー振付「じゃじゃ馬馴らし」の上演は、中心街ネフスキー通りからもほど近いアレクサンドリンスキー劇場。エイフマン・バレエなどがバレエを上演することが多く、クラシックで美しい劇場です。今回は音楽は録音でした。座席表で最前列を買ったはずだったのに、この座席表に載っていない補助席がオーケストラピットのところに3列くらいあったので、ちょっと見づらくて残念でした。

******

このプロダクションは、黄金のマスク賞で振付を含む3部門で受賞し、今月末に発表されるブノワ賞でも最有力とされている大ヒット作品だけあって、素晴らしかった。ボリショイ・バレエならではの高いクラシックバレエテクニックを生かしつつも、現代的な振付言語を駆使。シェイクスピアという古典的なテーマであるけれど、従来の「じゃじゃ馬馴らし」のミソジニー的な部分を排した新しい解釈。何よりも、スピーディな展開、ユーモア、躍動感、上手くハマったキャスティングで、誰が観ても非常に楽しめる作品に仕上がっていた。主演のクリサノワ、ラントラートフとも、生き生きと楽しげに演じ、キャラクターに生命を吹き込んで、見事なパフォーマンスだった。音楽は、ショスタコーヴィチの作品から24もの楽曲を使用しているとのこと。

http://www.bolshoi.ru/en/performances/714/

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開演前に、黒いシガレットパンツとシースルーのシャツを着て髪に羽根飾りをつけた艶やかで美しい女性が優雅に幕の前を歩き回る。この美女、アンナ・チホミロワの役柄は、キャスト表によればなんと掃除婦とのこと。彼女がピンヒールを脱ぎポワントに履き替えると、物語が始まる。舞台装置はたいそうスタイリッシュで、両側に階段の付いた白いスロープ状の台と柱があるだけ。衣装も洗練されていて、基本的には白と黒のみが使われており、カタリーナのグリーンのスカート、ビアンカの青いスカートがアクセントとして鮮やかに際立っていてモダンな印象だ。

この作品で黄金のマスク賞を受賞したエカテリーナ・クリサノワのカタリーナが生き生きとしていて、まさに手の付けられないじゃじゃ馬娘を好演。高い身体能力を生かし、ビアンカの求婚者たちにパンチやキックを食らわせたり、鮮やかな高い跳躍をいくつも見せたり。最初身につけていたスカートも脱ぎ捨て、ビスチェレオタード一枚の姿になってさらに暴れまわる。脚のラインの美しいこと。マイヨーの振付は、現代的ではあるものの、ボリショイ・バレエのダンサーたちの高い身体能力を生かした、ダイナミックな超絶技巧を盛り込んでいるので、観ていてとても楽しい。

彼女の前に現れたペトルーチオを演じるは、やはり黄金のマスク賞を受賞したウラディスラフ・ラントラートフ。くしゃくしゃの髪によれよれのコート姿で現れた彼は、最初はただの酔っ払い男のようだったが、目にも止まらない速さの見事なソロを見せ、そしてカタリーナとの対決となるとがぜん生き生きとしだす。片手リフトや放り投げたり、アクロバティックなリフトをたくさん盛り込んだ最初のパ・ド・ドゥは見ごたえたっぷり。いよいよ彼女に求婚するときに、いきなり口に赤いバラをくわえて登場し、あまりのチャラ男ぶりに椅子から落ちそうになった。この作品は、チャーミングな二人のユーモラスな演技もたっぷり楽しめる。

カタリーナの妹ビアンカを演じたアナスタシア・スタシュケヴィッチも素晴らしい。姉と打って変わってエレガントではあるものの、見事なテクニックの持ち主で、彼女も高い跳躍を見せながら求婚者たちを翻弄する。求婚者たちも、クランコ版の「じゃじゃ馬馴らし」ほどのコミカルな存在ではなくて、華麗なソロを見せてアピールする。最後に結婚することになるルセンショーを演じるのはセミョーン・チュージン。彼も言うまでもなく、貴公子的な美しい踊り、目の覚めるようなマネージュで魅せてくれる。

ボリショイ・バレエの作品にしては出演者は少なめで、主要キャラクター、ビアンカへの求婚者であるグレーミオとホルテンショー、姉妹の父バプティスタ(アレクサンドル・ヴォルチコフが演じている)のほかは、メイドたち、召使たちが6人ずつと少ないのだが、この群舞もたっぷりとボリショイならではの華麗で美しくエネルギッシュな踊りを見せてくれる。彼らが作品をさらに生き生きとしたものにしている。舞台に立っている誰もが美男美女で、エレガントでファッショナブルな衣装も相まって目に快い。

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2幕では、カタリーナとペトルーチオのパ・ド・ドゥは最初は対決姿勢を見せるものの、やがては官能的なデュエットとなり、ついにはベッドインして途中で上からシーツをかぶせられるほど。「じゃじゃ馬馴らし」の原作やクランコ版では、カタリーナを調教するためにペトルーチオが彼女を飢えさせたり、寝させないといったほとんどDVに近い形で屈服させるので、ミソジニー的であると批判されることが多い。このマイヨー版にはそのようなシーンはなく、対決しているのがいつの間にか二人の間に愛が芽生え、甘いセックスによって2人は結ばれるという描写になっているわけだ。これならば、フェミニストでも納得できるのではないかと思われる。このラブシーンでは、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏8番が使われており、ショスタコーヴィチの激しい不協和音が、2人の盛り上がる感情を的確に表現している。ビアンカとルーセンショーの美しいパ・ド・ドゥがそのあと続く。

大団円では、ショスタコーヴィチのジャズ組曲から「二人でお茶を」のメロディが流れ、夫に忠実な気品あふれる妻に変身したカタリーナとペトルーチオのデュエットの後、登場人物たちが皆座ってお茶を飲むしぐさをするのが何ともお茶目で和んだ。こんな結末、だれも予想しなかったに違いない。

スピーディでエンターテインメント的な要素たっぷりでありながら、現代的でアーティスティックでもあるこの作品、ぜひ次の来日公演に持ってきてほしいと願っています。その前に、来シーズンのボリショイ・バレエの映画館中継でも予定されていることから、そこでまずは予習させてほしいものです。

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2015/05/17

KARAS APPARATUS 勅使川原三郎x佐東利穂子「ペレアスとメリザンド」

勅使川原三郎率いるKARASは、杉並区荻窪にKARAS APPARATUSというスペースを開設しています。劇場、スタジオ、ギャラリーが設備された、全館ダンスマットが敷きつめられた創作スペースです。

http://www.st-karas.com/karas_apparatus/

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この劇場で、ダンサーの日々の探求と挑戦により、日々生み出され更新されてゆくダンスをKARASは「アップデイトダンス」シリーズとして公演し続けています。以前から行ってみたいと思っていたのですが、荻窪少し遠いし(昔住んでいましたが)、なかなか足を運ぶ機会がありませんでした。「ペレアスとメリザンド」を観た友人が絶賛していたので、今回初めて行ってみた次第です。

地下2階にある40席ほどの小さな空間。手を伸ばせば届きそうなほどで、こんなにも近いところで超一流のダンスを観られる至福。小さいながらも、舞台照明装置などはしっかりしています。

*****
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「ペレアスとメリザンド」は、メーテルリンク原作の戯曲をもとにした、ドビュッシー唯一のオペラ。謎めいた女性メリザンドは王太子ゴローに見初められて結婚するも、ゴローの弟ペレアスと許されない恋をするという物語。勅使川原さんの作品は、このストーリーとドビュッシーをモチーフとしているものの、ストーリーを具体的に描いたものではない。60分間、佐東利穂子さんのソロで展開する。

光と闇の表現が見事。漆黒の闇から始まり、この闇の中に差し込む光の使い方が、佐東さんのムーヴメントと融合してなんともいえない美しさを見せていた。これは小さな劇場だからこそできることなのかもしれない。舞台装置は一切ないものの、この光と闇、影が溶け合うことで、ゴローがメリザンドに出会った森や、メリザンドとペレアスが愛を語り合った泉が見えてくる。おそらくは水の精であるメリザンド、誤って結婚指輪を泉に落としてしまったり、そして海と、ストーリーにもある水のモチーフが、たゆたうような佐東さんの腕の動きや音楽で繰り返し現れる。水とは生命の象徴なのであり、愛と死という作品のテーマにも深く結びついている。

佐東さんのパフォーマンスは圧倒的だ。彼女はメリザンドだけでなくメリザンドの中にいるペレアスをも表現している。ゆったりとしているけど強靭なムーヴメントを見せたかと思ったら、驚異的な速さで空間を鋭く切り裂くようなダイナミックな回転も、光の軌跡を描き鮮やかな残像を残していく。ドビュッシーと溶け合いながら、強さと儚さを同居させ、「ペレアスとメリザンド」の愛と死の輪廻の世界を見せてくれた。佇んでいる姿ひとつもドラマティックで、とてつもない表現者だった。一瞬でも目を反らせない緊張感に満ちた舞台は、同時に私たちとの内面とも語り合う機会を作ってくれた。これは一つの奇跡的な体験と言えるだろう。

*****

終演後には、佐東さんと勅使川原さんのトークも。あんなにもカリスマ性に満ちていた佐東さんがトークでは少し緊張しているように見えたのがなんだか可愛らしかった。「アップデートダンス」ということで、公演を繰り返すたびに作品は深化するとのことだけど、それは具体的に踊りそのものを変えるということではないそうです。日々音楽と対話し、音楽の中に身を置くことを考えて佐東さんは踊っているとのこと。美しいだけでなく、身体の奥に響く、力を持った作品だと語っていました。勅使川原さんも、水のモチーフ(人間は水から生まれているということ)、この作品の生と死のサイクル、前奏曲と後奏曲をテーマとして繰り返して使ったことなどについて語りました。ドビュッシーだけでなく、エストニアの作曲家の音楽も一部挿入しているとのことです(作曲家名は聞き忘れました)。

2000円という低料金で、こんなにも素晴らしい体験をさせていただいたことに感謝です。「ペレアスとメリザンド」は水曜日まで上演され、その後も5月25日から「神経の湖」という勅使川原さん、佐東さん出演の作品が8回上演されます。

「ペレアスとメリザンド」の残りの上演
5月17日(日)16:00
5月18日(月)20:00
5月19日(火)20:00
5月20日(水)20:00
✳︎開演30分前より受付、客席開場は10分前
 
【上演時間】約60分
【料金】
一般 / 予約2,000円[当日2,500円] 
学生 1,500円 (予約・当日共に)
*全席自由
*当日券は開演の30分前より受付開始
 
【会場】カラス・アパラタス / B2ホール
 
【前売り予約】
電話:03-6276-9136 (カラス・アパラタス)
メール:updatedance@st-karas.com

また、シアターX連続公演「青い目の男」「ハリー」も7月に上演されます。「ハリー」は、勅使川原さんが台本を書き、演出したオペラ「ソラリス」(シャンゼリゼ劇場で、ニコラ・ル=リッシュも出演)より、主人公ハリーにスポットをあてた作品で、佐東さんのソロダンスです。
http://www.st-karas.com/news_jp/

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2015/05/15

早稲田大学にて、カザフスタン国立アルマティ・バレエ学校 × 花柳流日本舞踊 国際文化交流公演

早稲田大学は、5月18日に『カザフスタン国立アルマティ・バレエ学校 × 花柳流日本舞踊 国際文化交流公演~カザフスタンと日本の芸術の美~』を開催します。

http://www.waseda-icc.jp/?p=20826

2015年2月に早稲田大学人間科学学術院はアルファラビー・カザフスタン国立大学東洋学部(カザフスタン・アルマティ市)と学術交流協定を結びました。

今回来日するアルマティ・バレエ学校と同大学は同じ市内にあり、日本とカザフスタン共和国の文化交流の一環として早稲田大学井深大記念ホールで公演を行います。日本側からは日本舞踊 花柳流 六代目 花柳芳次郎氏(早稲田大学人間科学部eスクール在学中)が歓迎の踊りを披露します。

日 時:2015年5月18日(月)18:15~19:45 (開場17:45)
会 場:早稲田大学井深大記念ホール(東京都新宿区西早稲田1丁目20の14 国際会議場1階)
言 語:日本語・ロシア語(通訳あり)
その他:無料、先着順450席(事前登録不要)
共 催:早稲田大学人間科学学術院・早稲田大学国際コミュニティセンター(ICC)

中央アジアの雄・カザフスタンのバレエは旧ソ連時代から人気が高く、芸術性の高さで知られています。2013年には、首都・アスタナに中央アジア最大級のオペラ劇場が創られ、世界からの注目は今後さらに高まりそうです。

マリインスキー・バレエの名プリマとして活躍し、その後ワガノワ・アカデミーの芸術監督も務めたアルティナイ・アスィルムラートワは、今年の3月より、カザフスタン国立バレエの芸術監督に就任しました。アスィルムラートワは、カザフスタン出身です。
http://astanaopera.kz/en/altynaj-asylmuratova-i-alan-buribaev-priglasheny-rabotat-v-astana-opera/

カザフスタン国立アルマティ・バレエ学校は、2013年には「バレエ・アステラス☆2013 ~海外で活躍する日本人バレエダンサーを迎えて~」にも出演して民族色の高い作品を披露し、高い評価を得ています。シュツットガルト・バレエのプリンシパルとして何回も来日しているマリア・アイシュヴァルトはこのバレエ学校の出身です。数々のコンクールに入賞経験のある将来のバレエダンサーたちが出演する舞台を無料で観られる機会は貴重ですね。

なお、筑波大学でも、5月15日にアルマティ・バレエ学校の生徒たちとの交流会が行われるようです。
http://asip.hass.tsukuba.ac.jp/topic-15/15-4.pdf

2015/05/14

アダム・クーパー主演「兵士の物語」7~8月再来日

2009年に来日公演を行って大評判を呼んだ、ウィル・タケット振付の「兵士の物語」が再び日本にやってきます。

http://www.parco-play.com/web/program/soldier/

2004年、ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウス、リンバリースタジオで初演された「兵士の物語」。ウィル・タケット振付のこの作品は、これまでに上演されてきた「兵士の物語」での、芝居のパートは俳優が、そしてバレエのパートはダンサーが、それぞれ演じ分けるとという趣向ではなく、出演者が踊りも演技も行うというもの。初演キャストのアダム・クーパーが今回も来日します。

今回のキャストも豪華です。

アダム・クーパー(兵士)
ラウラ・モレーラ(王女)
サム・アーチャー(悪魔)
アレクサンダー・キャンベル(ストーリー・テラー)

前回の来日公演ではゼナイダ・ヤノウスキーが演じた王女は、やはりロイヤル・バレエのプリンシパルであり、演技力に定評のあるラウラ・モレーラが演じます。狂言回しであるストーリーテラーは、同じくロイヤル・バレエのアレクサンダー・キャンベル。物語の核心を握る悪魔役には、マシュー・ボーンの「シザーハンズ」や「白鳥の湖」などで活躍してきたサム・アーチャー。前回公演に勝るとも劣らない魅力的な出演陣です。

このプロダクションは、オリジナルの脚本には非常に忠実でありながらも、諧謔風味を前面に出しており、とても面白い作品に仕上がっています。前回は演奏も少人数編成ながら生演奏だったのですが、今回はどうでしょう。いずれにしても非常に楽しみです。今年の夏も、良い公演が目白押しで嬉しい悲鳴ですね。身体が一つでは足りません。

公演日程
2015年7月24日 (金) ~2015年8月2日 (日)

音楽イゴール・ストラヴィンスキー

原作アファナシェフ

脚本ラミューズ

演出・振付ウィル・タケット

会場
東京芸術劇場 プレイハウス (池袋駅西口)

料金
12,000円(全席指定・税込) 
U-25チケット=6,000円(チケットぴあにて前売り販売のみのお取扱い・観劇時25歳以下対象・当日指定席券引換・要身分証明書)※営利目的の転売禁止

一般発売日
2015年6月20日(土)

主催
パルコ ホリプロ TSP

ホリプロチケットセンター
03-3490-4949
ホリプロオンラインチケット
http://hpot.jp/
チケットぴあ
http://pia.jp/t/heishi/ (PC&携帯)
【発売日特電】0570-02-9525
【6月21日以降】0570-02-9999(Pコード:444-383)
セブン-イレブン、サークルK・サンクス、チケットぴあ店舗
ローソンチケット
http://l-tike.com/heishi/ (PC&携帯)
【発売日特電】0570-08-4614
【6月20日18時以降】0570-08-4003(Lコード:36700)
           0570-00-0407(オペレーター対応)
ローソン・ミニストップ(店内Loppi)
イープラス
http://eplus.jp/heishi/ (PC&携帯)
ファミリーマート(店内Famiポート)
東京芸術劇場ボックスオフィス
0570-010-296(10:00~19:00 休館日除く) ※窓口販売有り
http://www.geigeki.jp/t/ (パソコン)
http://www.geigeki.jp/l/t/ (携帯)

ユニバーサル・バレエ9月来日公演

韓国のトップバレエカンパニー、ユニバーサル・バレエが9月に「ドン・キホーテ」を引っさげて来日公演を行います。

http://universalballet.jp/?p=3878

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■開催日時・場所
9月 23日(水・祝)びわ湖ホール(滋賀)
9月 25日(金)兵庫県立芸術文化センター(兵庫)
9月 27日(日)文京シビックホール(東京)
9月 30日(水)愛知県芸術劇場(愛知)

-23・27日- 18時00分開演(17時15分開場)
-25・30日- 19時00分開演(18時15分開場)
チケット料金:S席10,000円 A席8,000円 B席6,000円 C席4,000円

◇出演ダンサー
カン・ミソン/コンスタンチン・ノボショーロフ/イ・ドンタク/イ・ヨンジョン 他予定

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主催:MCJ
主催 連絡先:047-329-6120(月~金 AM9:30~PM6:00)
info@universalballet.jp

■チケットのお申込
・ぴあ 0570-02-9999(好評発売中)
【東京公演】(Pコード:443-656)
各チケットぴあ店舗、サークルK・サンクス、セブン-イレブンにて購入いただけます。
http://ticket.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=1515879&rlsCd=002&afid=700

・イープラス(5月初旬 販売開始 -PC、モバイル共通-)
サイトから”座席選択”いただけます。

https://youtu.be/jdt1jVwgW5M

ユニバーサル・バレエは、近年毎年来日公演を行っていて、そのクオリティの高い上演、魅力的なダンサーたちで着実に日本でのファンも増えています。「ドン・キホーテ」は、プティパ、ゴールスキー版をもとに、元マリインスキー・バレエ芸術監督で、ユニバーサル・バレエの芸術監督も務めたオレグ・ヴィノグラードフによるもの。主演予定のコンスタンチン・ノボショーロフは、ワガノワ・アカデミー出身で、正統派ロシアバレエを受け継いだ端正なダンサー。こちらの動画でも、彼と、彼が昨年結婚したカン・ミソンが踊っています。

ユニバーサル・バレエは、先日までナチョ・ドゥアト振付の「バッハへのオマージュ」を上演するなど、魅力的なレパートリーを持っています。6月には、世界初演で、オーストラリア・バレエで独創的な「白鳥の湖」を振付けたグレアム・マーフィ振付による「ジゼル」を上演します。マーフィー版「白鳥の湖」が素晴らしかっただけに、こちらもとても興味深いですね。
http://universalballet.jp/?p=3730
http://www.universalballet.com/eng/performances/performance_view.asp?csort=849&furl=performance

2015/05/12

【吉田都×堀内元 Ballet for the Future】2015年8月開催

あの吉田都さんと、元ニューヨークシティバレエ(NYCB)のプリンシパル、現セントルイス・バレエ芸術監督の堀内元が共演する夢の舞台が、この夏2公演だけ実現します。

http://www.chacott-jp.com/j/special/ticket/bff/index.html

世界最高峰のバレエ団で日本人として男女それぞれ初めてのプリンシパル(最高位)となった二人。 高みを極めたダンサーの踊りは、すべてのバレエファンを魅了し、バレエを踊る人には最高の学びとなるでしょう。 ABTから移籍し、ヒューストン・バレエのプリンシパルとして活躍する加治屋百合子さん、ジャレッド・マシューズ、 そして、国内外で活躍する気鋭のダンサー達とともに、夢の舞台をお届けします。

◇特別ゲスト◇
吉田都
元英国ロイヤル・バレエ団プリンシパル

◇芸術監督・出演◇
堀内元
セントルイス・バレエ芸術監督、元ニューヨーク・シティ・バレエプリンシパル

◇ゲスト◇
加治屋百合子(ヒューストン・バレエプリンシパル)
ジャレッド・マシューズ(ヒューストン・バレエファーストソリスト)

◇出演◇
飯島望未 (ヒューストン・バレエソリスト)/森ティファニー (セントルイス・バレエ)/岡田兼宜
/上村崇人 (セントルイス・バレエ)/末原雅広/他(50音順)


<金沢公演>

本多の森ホール(石川・金沢) 2015年8/25(火)
開場17:45 開演18:30
主催:北國新聞文化センター/チャコット 共催:北國新聞社
お問い合わせ:北國新聞文化センター TEL076-260-3535

<東京公演>
ゆうぽうとホール(東京・五反田) 2015年8/27(木)
開場17:45 開演18:30
主催:チャコット/イープラス
お問い合わせ:チケットスペース TEL03-3234-9999(月〜土10:00-12:00/13:00-18:00)

公演プログラム(予定)
Valse Fantaisie 振付:ジョージ・バランシン ※2001年セントルイス・バレエ、堀内元バレエUSA I、V上演
Pandora's Box  振付:クリストファー・ダンボア ※2013年セントルイス・バレエ初演、堀内元バレエUSA V上演
Elliptique  振付:堀内元 ※2004年セントルイス・バレエ初演、堀内元バレエUSA I上演
ドン・キホーテ 〜第3幕よりグラン・パ・ド・ドゥ〜 出演:加治屋百合子、ジャレッド・マシューズ ※アントレ:堀内元振付2015年セントルイス・バレエ初演

---<休憩>---

Attitude 振付:堀内元 ※2015年セントルイス初演
La Vie 振付:堀内元 出演:吉田都、堀内元、他 ※2013年セントルイス・バレエ初演、堀内元バレエUSA V上演

※上演時間:約2時間(休憩含む)/音楽:録音音源

********

チャコットでは、最速先行発売として、5月12日正午より22日までチケット発売を行います。本先行でチケットを購入された方の中から、吉田都・堀内元のトークショーへの参加が希望者50名に抽選で当たるとのことです。
http://chacott.saleshop.jp/

またこの公演に出演する女性ダンサー4名をオーディションで選抜するとのことです。
http://www.chacott-jp.com/j/special/ticket/bff/images/audition.pdf
女性ダンサー4名(予定)
※堀内元振付作品と加治屋百合子出演によるドン・キホーテよりグラン・パ・ド・ドゥ アントレの2作品
に出演予定(ドン・キホ―テ第1・第2ヴァリエーションの出演の可能性も有り)

********
金沢公演
○チケット発売所:
 北國新聞文化センター(金沢本部事務局、金沢南スタジオ、野々市スタジオ、白山スタジオ、アピタ松任店スタジオ、小松教室、七尾教室、高岡スタジオ) /
 北國新聞チケットセンター / 香林坊大和 / 石川県立音楽堂チケットボックス / e+(イープラス) http://eplus.jp/BFF/ / チケットぴあ 0570-02-9999<Pコード:444-364> 、http://pia.jp/
 ローソンチケット 0570-084-005 <Lコード:58579>、0570-000-407 (オペレーター)、http://l-tike.com/
○お問い合わせ:
 北國新聞文化センター 076-260-3535

東京公演
○チケット発売所:
 e+(イープラス) http://eplus.jp/BFF/ / チケットぴあ 0570-02-9999<Pコード:444-382>、http://pia.jp/
 ローソンチケット 0570-084-003<Lコード:33574>、0570-000-407 (オペレーター)、http://l-tike.com/ / チケットスペース 03-3234-9999(オペレーター) 、https://ticketspace.jp/top
○お問い合わせ:
 チケットスペース 03-3234-9999(月〜土10:00-12:00/13:00-18:00)

********
2010年以来、兵庫県立芸術文化センター主催により開催されている「堀内元バレエUSA」は5回も実施されてきました。
http://www.chacott-jp.com/magazine/world-report/from-osaka/osaka1410a.html

こちらの公演レビューでの上演作品3作品に加えて、今回の「Ballet for the Future」では、堀内さん振付作品2つを加えて3演目多く上演されるということですね。吉田都さんと堀内元さんが踊る"La Vie"は、とても素敵な作品のようです。ヒューストン・バレエに移籍して以来、「ラ・バヤデール」のニキヤ役なども踊り、プリンシパルとして大活躍している加治屋百合子さんの踊りが観られるのもうれしい限りです。飯島望未さんは、8月の熊川哲也さんによる「オーチャード・ガラ」にも出演し、ヒューストンで主役もかなり踊っている期待のバレリーナです。

とにかく、吉田都さんの踊る機会は、どんな機会でも決して見逃してはなりません。伝説の名ダンサー、堀内元サントの共演とあれば、それは必見でしょう。公演レビューにもあるように、今もなお、堀内さんの踊りは、超一流の輝きを放っているようです。

2015/05/10

神奈川県民ホールの2015年予定、ミハイロフスキー・バレエ2016年1月公演

神奈川県民ホールの2015年度の予定がアップされています。

http://www.kanagawa-kenminhall.com/doc/2015lineup.pdf

2015年05月31日(日) 
子どものためのバレエ「ねむれる森の美女」 東京バレエ団
11:30(オーロラ姫: 三雲友里加/デジレ王子: 岸本秀雄)/15:00(オーロラ姫: 沖 香菜子/デジレ王子: 梅澤紘貴)
http://www.kanagawa-kenminhall.com/detail?id=33471
http://www.kanagawa-kenminhall.com/OT2015/
こちら、チケット代がとてもお手頃ですし、良い公演なのではないかと思います。クラスレッスン見学、オーケストラピット見学、ステージ見学という魅力的な企画もついています。

2015年10月24日(土) 
松山バレエ団「眠れる森の美女」
森下洋子他出演予定
演奏:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
6月発売予定

(以上、主催公演)

2015年06月20日(土)   14:00
熊川哲也 Kバレエカンパニー<15周年記念クライマックス>「海賊」
ニーナ・アナニアシヴィリ(メドーラ) 遅沢佑介(コンラッド) 井澤諒(アリ)
http://www.kanagawa-kenminhall.com/detail?id=33452

2015年08月19日(水)  18:30
横浜バレエフェスティバル
出演:
加藤三希央 二山治雄 畑戸利江子 遠藤康行 久保紘一 小池ミモザ 
高岸直樹 高田茜 平山素子 八幡顕光 湯浅永麻 Bastien Zorzetto 米沢唯 ほか
http://www.kanagawa-kenminhall.com/detail?id=33638
http://yokohamaballetfes.com/

10月4日(日)
バットシェバ舞踊団「DECA-DANCE デカダンス」

10月17日(土) 16:00
モダン&バレエ2015

10月31日(土)
東京バレエ団「ドン・キホーテ」

2016年1月10日(日)
日本バレエ協会 関東支部 神奈川ブロック
自主公演「白鳥の湖」

2016年1月11日(月・祝)
ミハイロフスキー劇場バレエ「白鳥の湖」

2016年1月16日(土)14:00
ワガノワ・バレエ・アカデミー「くるみ割り人形」
http://arstokyo.co.jp/general/2015/vaganova/


ミハイロフスキー・バレエが、今年の1月に続き、今度の冬も来日してくれるとのことで、とても楽しみですね。
今度はどの作品を持ってきてくれるのでしょうか?先日サンクトペテルブルグに行ったときに、「ラ・フィユ・マル・ガルデ」(ソボレワ、レベデフ主演)を観たのですが、とっても楽しくて素晴らしい公演でした。たまにはこういう作品も観てみたいな、と思いました。


大変興味深いインタビュー記事です。
神奈川県民ホール40周年
~バレエ・ダンスの歴史とともに~
http://balletnavi.jp/article/pickup/20150501-2870/

2015/05/09

第8回台北インターナショナルバレエスターガラ

台北で行われた、第8回台北インターナショナルバレエスターガラに行ってきました。

http://www.artsticket.com.tw/CKSCC2005/Product/Product00/ProductsDetailsPage.aspx?ProductID=oK4bYlG1Gfz2Pb77oSKp2

けが人などが出て、直前にだいぶキャスト変更があったのですが、急遽のキャスト変更にもかかわらず、代役にもトップダンサーを連れてくるのはさすがです。第8回と実績を積み重ねてきたガラ公演であり、またこの主催者である黑潮藝術(Art Wave)さんは、シルヴィ・ギエムやベルリン国立バレエなどの招聘も行ってきています。

ドロテ・ジルべール Dorothee Gilbert パリ・オペラ座バレエ
アシュリー・ボーダー、ゴンサロ・ガルシア Ashley Bouder / Gonzalo Garcia NYCB 
イーゴリ・コールプ Igor Kolb マリインスキー・バレエ
シオマラ・レイエス、ダニール・シムキン Xiomara Reyes / Daniil Simkin ABT
ラファエル・クム=マルケ、ジャン・カシエール Raphael Coumes-Marquet / Jan Casier ドレスデン・バレエ
倉永美沙 Misa Kuranaga  ボストン・バレエ
スヴェートラナ・ルンキナ Svetlana Lunkina  ナショナル・バレエ・オブ・カナダ
ウルリック・ビヤケァー Ulrik Birkkjær デンマーク・ロイヤル・バレエ
ヤーナ・サレンコ Iana Salenko ベルリン国立バレエ

外観がとても東洋的でエキゾチックなこの劇場。中は普通の劇場のようですが、テープ演奏のため、オーケストラピットを板で潰しているので、最前列の前に板張りのステージが張り出していました。でもこの板張りのところで踊るわけではなく、舞台奥でダンサーが踊るのでちょっと見づらい感じです。空のオーケストラピットのままにしておいてもらったほうが良かったような。

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こちらの黑潮藝術さんFBページに、舞台裏を中心に舞台の写真もあります。ドロテ・ジルベールの夫君ジェームズ・ボールト撮影。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.10153022113798300.1073741834.62979118299&type=1

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「ゼンツァーノの花祭り」
オーギュスト・ブルノンヴィル振付
アシュリー・ボーダー、ウルリック・ビヤケァー

この二人は、急きょの出演で、しかも違うバレエ団同士で組むので大変だっただろうけど、パートナーリングには全く問題なし。テクニシャンでNYCB所属のボーダーがバランシンを踊らないのはちょっともったいなかったけど、彼女のジュッテは大きくて華やか。ビヤケァーは、デンマークロイヤルバレエがだいぶ前に来日公演を行った時に「ロミオとジュリエット」で主演したダンサー。当時は若手だった。ブルノンヴィルの専門家によるブルノンヴィルということで、細かくきれいな足捌きの妙技を堪能した。

「ジゼル」 2幕パ・ド・ドゥ
コラリ、ペロー振付
スヴェートラナ・ルンキナ、イーゴリ・コールプ

怪我降板したエヴァン・マッキーの代役は、元からこのガラに出演予定だったコールプ。実はこのコールプ、マリインスキー・バレエではもうアルブレヒトを踊っていなくて、その10日後にマリインスキー劇場で観た「ジゼル」ではヒラリオン役を踊っていた。そのほかカラボスやマッジなども演じているのだけど、もったいない話である。コールプ、確かに年齢による衰えを少し感じるところはあるのだが、それでもしなやかな上半身、美しい足先、アカデミックなラインと、マリインスキー・バレエのダンサーならではの端正な踊りだった。ルンキナは、ジゼル役は得意中の得意。特に空気のようなポール・ド・ブラ、ひんやりとした存在感、軽やかさは健在で、ガラの一シーンとはいえ見ごたえがあった。

「マノン」 2幕ソロ
ケネス・マクミラン振付
ドロテ・ジルベール

この公演のスポンサーがレペットということで、ドロテ・ジルベールは前日にレペットのイベントに出演していた。今回はそういうわけでパートナーなしで、2演目ともソロ。「マノン」でのマダムの館でのソロなのだが、このシーンだけを切り取って踊って魅せるのはなかなか難しい。ABTが去年の来日公演で、やはりこのシーンをオシポワに踊らせていたけれども、その時はムッシュGM役とデ・グリュー役も踊らないけど舞台の上にいた。それもなしで、舞台装置もなしで、この場面のソロは、少々ドロテにとっては気の毒な感じだった。パートナーが誰かいれば良かったのだろうけど。マノンの妖艶さを表現するには、ドロテは陰が無いというのもある。彼女にテクニックはあるのはわかるけど、テクニックで魅せる場面ではないからだ。今ちょうどパリ・オペラ座は「マノン」を上演中で、最初ドロテは一度だけマノン役を踊る予定が、リュドミラ・パリエロの怪我に伴い出演回数が増えた。彼女のマノン、非常に評判が良かったようだ。

レペットのチュチュが展示してあって、どれもとても素敵。
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「白鳥の湖」2幕パ・ド・ドゥ
プティパ振付
倉永美沙、ダニール・シムキン

テクニック自慢の2人だったら、黒鳥の方が良かったんだろうな、と思うのだが、このペアは「ドン・キホーテ」3幕パ・ド・ドゥも踊るので、似たようなものになるのを避けるために白鳥にしたと思われる。二人とも、白鳥向きのダンサーではないけれども、シムキンは、サポート技術が向上していて、倉永さんが小柄ということもあり軽々と持ち上げていた。倉永さんは視線の使い方が上手くて、ドラマティックな表現力があるので、全幕で観てみたいと感じた。小柄なのだが、その小ささを感じさせないように腕の使い方は工夫されていて、長く見えるし、つま先もきれい。

SK-IIのブースが会場に用意され、倉永さんのCM映像が流れていた。
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If…
Arshak Ghalumyan 振付
音楽John Hodian
ヤナ・サレンコ

こちらも急遽の出演が決まったサレンコ。深いスリットのある赤いドレスに身を包んでのソロ。初めて観る作品で、ラテンっぽいムードが漂う。いつもはキュートでちゃきちゃきしたイメージの強い彼女だが、ドラマティックで少し官能的な雰囲気もあり、持ち前の強いテクニックも駆使して、目が釘づけになった。今まで観たことのないサレンコの新しい一面に触れられてうれしかった。

「Proven Lands」
イリ・ブベニチェク振付(世界初演)
音楽
Whiplash(Original motion picture soundtrack ) Composer : Justin Hurwitz
There Will Be Blood:(Music From the motion picture ) Composer: Jonny Greenwood
Jo Stafford : The Best of the War Years composer: Louis Alter
ラファエル・クム=マルケ、ジャン・カシエール

ドレスデン・バレエからの二人は、男性デュオ。黒い帽子をかぶり、白シャツに黒パンツの2人。3つのパートに分かれていて、1曲目は未来的な雰囲気を漂わせた音楽で、二人は、まるで格闘技を戦っているかのような振付。2曲目は、映画「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」からのノスタルジックなジャズ調の曲で、横たわる一人をもう一人が蹴って転がしたり、二人のスリリングな掛け合いが続く。ラファエル・クム=マルケは、「ブベニチェク・ニューイヤー・ガラ」でも来日していた、長身でカリスマ性のあるダンサーで、ドレスデン・バレエを代表するプリンシパルなのだが、残念ながら今シーズン末で引退してバレエ・マスターになるという。若いジャン・カシエールも美しいダンサーで、二人の師弟関係のようなものが見えてくる。世界初演の作品ということで、まだこれからブラッシュアップすべきところもあるが、男性二人の、スリリングでセクシュアルになりすぎないデュオ作品は貴重だ。帽子の使い方もうまい。

「牧神の午後」
Dmitry Pimonov 振付
イーゴリ・コールプ

コールプらしい、ひねったコンテンポラリー作品。ニンフは登場せず、ただ彼女の示唆としてのヴェールのみが登場し、そのヴェールと戯れる。ニンフは彼のイマジネーションの中だけにいるのか?ニジンスキーのオリジナルにオマージュを捧げたような、横向きのポーズも現れる。彼独特の妖しさ、背中の柔軟性、よく伸びたつま先ととんがった個性が現れて面白く観ることができた。Dmitry Pimonovは、マリインスキー劇場の振付家で、ワガノワバレエ学校と新日本フィルの「くるみ割り人形」のために振付を行ったりもしているようだ。

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
バランシン振付
シオマラ・レイエス、ゴンサロ・ガルシア

このペアも、怪我降板組の代役として登場。今年の6月のMETシーズンでABTを引退するシオマラ・レイエス。久しぶりに観た彼女は少しふっくらしていたけれども、テクニックの正確さと音楽性、フットワークの軽快さは健在で、これで引退してしまうのはもったいないと感じさせてくれた。ABTを去った後もしばらくは踊るとのこと。ゴンサロ・ガルシアは本家バランシンだが、音楽への反応は素晴らしいけど少し身体が重く感じられてしまった。

「瀕死の白鳥」
フォーキン振付
スヴェトラーナ・ルンキナ

ピアノとチェロの生演奏付き。しかし、舞台上での演奏ということもあって舞台照明が明るく、また楽器2台というのは逆効果だと感じられてしまった。「瀕死の白鳥」は急に決まった演目ということで、ルンキナは十分踊り込んでいたように見えず、美しいのだけど情感があまり感じられずに残念。

「牧神の午後」
デヴィッド・ドーソン振付
ラファエル・クム=マルケ、ジャン・カシエール

今回のガラの白眉と言っていいだろう。この作品を観られただけでも、台北まで足を延ばした甲斐があったというものだ。ドレスデンだけでなく、ENBでもレパートリーとなっているこの作品、得も言われぬ美しさがある。無音で逆光気味の暗い舞台。シルエットで浮かび上がるダンサーは、白鳥のように腕を後方に伸ばし、長いスカートを穿いているので一瞬、女性なのかと思うが、少し舞台が明るくなると、上半身裸で巻きスカートを着用したラファエル・クム=マルケなのがわかる。上手と下手に一台ずつピアノが並べられて、「牧神の午後」が演奏される。もう一人、若いダンサー、ジャン・カシエールが登場し、最初はユニゾン、次にクム=マルケの動きを少し遅れて繰り返し、やがて掛け合いのようになる。アティチュードのターン、大きな腕使い、柔らかい背中。少しだけ、マシューボーンの「白鳥の湖」を思わせるがもっと優雅で、同じ衣装の二人の男性ダンサーが、お互いの周りを回転するように動き回ると、それは静謐で美しい時間が過ぎていく。年長で大柄なクム=マルケが若いダンサーを見守るような様子にも胸が熱くなる。2人とも、非常に柔軟な肢体の持ち主で、空間を切り取るような、シャープでありながらエレガントな軌跡を作り出す。何回でも観たい作品だけど、かえすがえずも、クム=マルケが引退してしまうのが残念だ。

ENBの映像だけど、ラファエル・クム=マルケがゲスト出演
https://youtu.be/VNCnuglbY7E

「La Pluie /雨」
アナベル・ロペス=オチョア振付
音楽 Hildegard von Bingen, J.S. Bach
ヤナ・サレンコ、ダニール・シムキン

ダニール・シムキンのガラ「インテンシオ」で日本でも踊られた作品。あの時は映像効果がかえって邪魔で見づらかったけれども、シンプルなステージの上では、すっきりとしたいい作品に見える。アナベル・ロペス=オチョアは、スコティッシュ・バレエに振付けた「欲望という名の電車」が大変な評判を呼んだ女性振付家。この作品では、シンプルな肌色の衣装のサレンコとシムキンがぴったりと合う体格なので丁々発止感があるし個性もマッチしている。シムキンのソロの部分では、彼の妖精のような存在感、力みのない無重力感が発揮されていて、古典作品よりコンテンポラリーの方が彼には合っているのだと実感。よどみなくゆっくりとした動きが続いているのだが、二人ともポジションが正確で良くコントロールされているのでどの瞬間を切り取っても美しい。

「ロミオとジュリエット」バルコニーのパ・ド・ドゥ
マクミラン振付
シオマラ・レイエス、ゴンサロ・ガルシア

バルコニーのセットが、とてもバルコニーには見えない代物だったのだけど、ジュリエット役を長いこと踊っているシオマラ・レイエスは素晴らしかった。もう42歳という彼女だが、小柄でかわいらしい顔立ちなので、10代の少女に見える。とても情感豊かで、背中もやわらかく、恋の歓びを全身で見せてくれて胸がキュンとする。マクミランの振付に慣れていないNYCBのゴンサロ・ガルシアはちょっと苦しかった。


Solo
Dmitry Pimonov 振付
イーゴリ・コールプ

先ほどの「牧神の午後」と同じピモノフ振付作品で、このガラでは以前にもコールプによって踊られている。振付的にはなんてことのない作品ではあるけれども、コールプというダンサーの動きの美しさをじっくり味わうことができる。シソンヌの美しさなどはため息もの。腕のしなやかさ、つま先の美しさ、正確なアティチュードでの回転。この素晴らしい素材はロシアというところでは十分生かされなかったのかと思うと惜しいと思ってしまう。いい振付家と出会えればきっとすごいものを残してくれただろうに。それでも、彼の個性的でありながらも忘れがたい踊りをたっぷり観られたのはうれしかった。

2012年のこのガラで踊った時の映像。コールプは、台北ガラにはほぼ毎年出演している。
https://youtu.be/29JpUfa8m04

「アレス・ワルツ」
レナート・ツァネラ振付
ドロテ・ジルベール

ドロテはスターオーラがあって華やかだし、視線の使い方も上手いし、テクニックもとてもあるのだけど、この作品自体はあまり面白くない。女性向けのソロ作品ってそもそもいい振付があまりない、ということなんだろう。途中で出てくるグランフェッテは脱水機のようなスピードかつ正確で素晴らしいので、素敵なダンサーなのはよくわかる。やはりパートナーのダンサーとパ・ド・ドゥを踊ってほしかったと思う。

「ラ・シルフィード」
ブルノンヴィル振付
アシュリー・ボーダー、ウルリック・ビヤケァー

ブルノンヴィル・ダンサーによる「ラ・シルフィード」が観られて嬉しい反面、せっかくのバランシンダンサーであるアシュリー・ボーダーのバランシンが観られなかったのは少し残念。でも、彼女の軽やかな踊り、いたずらっぽい表情は魅力的だった。(今年の世界バレエフェスティバルへの出演では、バランシンを見せてほしい) ウルリック・ビヤケァーは、ブルノンヴィル特有のバットゥリーは見事だったけど、トゥールザンレールが5番に降りられないのがやや残念。

「ドン・キホーテ」3幕
倉永美沙、ダニール・シムキン

シムキンがサポート技術が向上したことに再び驚く。アダージオの片手リフトはとても長く、しっかりとキープされていた。あとはフィッシュダイブで両手を離すことができると良いのだけど。でもバジルは彼の得意な役。ふわりと浮かび上がるマネージュ、カブリオールの時に見せる柔らかい背中、きれいに決まった540。シムキンの魅力は、超絶技巧を見せるのだけど、まったく力みやけれん味がなくて、自然にできていることだと思う。この伸びやかさは、今後も持ち続けてほしいなと思った。倉永さんもキトリは、チャキチャキしたキャラクターによく合っていたし、甲が出た足先もきれい。グランフェッテは前半は全部ダブルで、後半はシングルシングルダブルで、ダブルの時には扇子の開閉も見せて、より華やかさを加えていた。彼女は、アメリカで活躍するだけあて、魅せるコツをつかんでいる。会場は大変な熱狂ぶりだった。この二人は身長もよく合うし、今後も共演する機会が増えるといいなと思う。とりあえずは、6月の「スター・ガラ2015 ボストン・バレエの精鋭たちによる饗宴」」での彼女の踊りが楽しみ。

クロージングでは、それぞれのダンサーがちょっとずつ踊りを披露してくれた。最後はシムキンがセルフィースティックを取り出して、観客たちをバックに記念撮影。
倉永さんのFacebookより
https://www.facebook.com/188931074467399/photos/a.1001239609903204.1073741827.188931074467399/1108543025839528/?type=1&theater

非常に充実した、楽しいガラ公演だった。ドレスデン・バレエのペア、特にドーソンの「牧神の午後」が観られたのが大きな収穫だし、噂の倉永美沙さん、引退する前のシオマラ・レイエス、そしてイーゴリ・コールプが特に印象的だった。


2015/05/05

メアリー・ヘレン・バウアーズ「バレエ・ビューティフル」DVD発売記念スペシャルレッスン

NYCBのバレリーナとして10年間活躍したのち、26歳で退団し、コロンビア大学を卒業したメアリー・ヘレン・バウアーズ。
彼女は、バレリーナとして培ったトレーニング法やテクニックを、バレエの楽しさをつぎ込んで、エクササイズ・メソッド”バレエ・ビューティフル”を2008年に生み出しました。

http://columbia.jp/balletbeautiful/

ナタリー・ポートマンが映画「ブラック・スワン」に出演するにあたって、バレリーナ役としての役作りのために、メアリー・ヘレン・バウアーズはトレーナーを引き受けました。ポートマンは9キロの減量に成功し、見事にバレリーナとしてのボディを作り上げてメアリー・ヘレンの名前が一躍有名になります。ミランダ・カー、ズーイ・デシャネル、マギー・ギレンホールなどの女優やモデルも、このメソッドを取り入れて美しいプロポーションを手に入れました。

DVD「バレエ・ビューティフル〜スワン・アーム・カーディオ/バックステージ・ワークアウト〜」の発売を記念して、考案者のメアリー・ヘレン・バウアーズの来日イベントが開催されたので、こちらに参加/取材してきました。メアリー・ヘレン・バウアーズ本人の指導によるレッスンです。

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写真や映像などでその美しい姿は見ていたものの、実物のメアリー・ヘレンさんは想像以上に綺麗な方で、長身、長い手脚、スリムさが際立っています。その美しさにもかかわらず、とてもかわいらしくて親しみやすい方で、生徒たちを励ましながら、美しいお手本を見せながら指導してくれました。指導する姿を見るだけでも眼福です。

このエクササイズは、パッセ、プリエなどバレエの動きを取り入れているものの、バレエを習っていなくてもできるものです。エクササイズは苦しいだけだと長続きはしませんが、特に今回の「スワン・アーム・カーディオ」は、「白鳥の湖」の腕の動きを使い、一連の動きがあって脚を上げたりもするので、バレエを踊っているような気分になって踊る楽しさがあります。こういう楽しいエクササイズなら続けられそうです。ピラティスで行うような動きもたくさんあるので、少しハードなところもありますが、コアから鍛えられているのがわかります。週に2~3回行えば、2週間で効果を実感できるとのことです。

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メアリー・ヘレンさんにも少しお話を伺うことができました。

「体をスリムにするには、まずゴールを設定することが大事です。自分の成果を見て、やり方を少し修正していくことで、さらに目標に近づくことができるでしょう。これは、とてもバランスの取れた、ベストのクロストレーニングのメニューとなっています。自分がダンサーだった時にも、気分転換のために行っていたエクササイズを基にしているんです。そしてバレエのトレーニングを基にしているので、筋肉でムキムキになることなく、バレリーナが実際に踊るのに使う筋肉を鍛えて、みなさんも細くしなやかな体になることができます。このエクササイズで、人々が変わっていく様子を見るのは楽しいことです。みなさんも頑張ってくださいね」

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とても気さくで素敵なメアリー・ヘレンさんで、すっかりファンになってしまいました。これで2013年には出産をされているとは思えないスリムさ、若々しさです。

https://youtu.be/crE5liSxO_U

こちらの「スワン・アーム・カーディオ」と「バックステージ・ワークアウト」のDVDも観ました。やはり、メアリー・ヘレンさんが美しくて、バレリーナならではの美しい動きを見ているだけでも楽しめます。日本の狭い家庭でもできるように、ヨガマット一枚のスペースができるエクササイズですし、飛び跳ねたりはしないので、階下に迷惑をかけることもありません。1枚のDVDがほぼ一時間なので、全部やると相当な運動量で、息もあがるし汗もかきます。一度に全部やる必要はなくて、収録されているプログラムから、自分のやりたいものだけを組み合わせてやればOKとのことです。見て楽しい、やっても楽しいエクササイズ、これから薄着の季節なので挑戦してみてはいかがでしょうか。

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2015/05/03

マイヤ・プリセツカヤが急逝

伝説的なバレリーナであり、最近まで舞台に立ち続けたマイヤ・プリセツカヤが心臓発作で5月2日にドイツで亡くなりました。89歳でした。ボリショイ劇場のウリン総裁が、もっとも偉大なバレリーナの死を発表しました。

http://lifenews.ru/news/153385

http://tass.ru/kultura/1946356

Legendary Bolshoi ballerina Maya Plisetskaya dies at 89 (英語)
http://rt.com/news/255153-russian-ballerina-plisetskaya-dies/

Maya Plisetskaya, Ballerina Who Embodied Bolshoi, Dies at 89
http://www.nytimes.com/2015/05/03/arts/dance/maya-plisetskaya-ballerina-who-embodied-bolshoi-dies-at-89.html

1925年11月20日に生まれたプリセツカヤは、34年にモスクワ舞踊アカデミーに入学しました。しかしその間、父親は粛清され、女優だった母親は強制収容所に流刑されるという苦難に遭い、彼女自身もバレエ学校を一時通えなくなることになります。母方の伯母であるバレリーナ、スラミフィ・メッセレルによって育てられました。

1943年にボリショイ・バレエに入団し、コール・ド・バレエでの入団であったけれども一年目に「くるみ割り人形」のマーシャ役に抜擢されます。炎のような跳躍、卓越したテクニック、優れた音楽性と表現力で様々な主役を経験しましたが、特に「白鳥の湖」のオデット、オディールは人間離れした滑らかな腕の動きで大評判を呼びます。ユダヤ系ということもあり、上層部の覚えはめでたくなく、親族にアメリカに亡命した人がいたこともあり、海外ツアーに参加できないこともありました。だが、初めて海外で踊ったボリショイの59年の西側へのツアーでは、彼女のダイナミックな踊りと優れた表現は大センセーションを呼びました。KGBによる監視や盗聴、グリゴローヴィチとの不協和音など理不尽なことがたくさんあっても亡命せず、65歳、90年まで彼女はボリショイ劇場で活躍します。

振付家としての才能もあった彼女は、夫君ロジオン・シチェドリンの音楽を得て「アンナ・カレーニナ」を振り付け、他にも「犬を連れた奥さん」「かもめ」なども振付けています。またアルベルト・アロンソ振付の「カルメン組曲」をともに作り上げ、彼女のクリエイティブな才能が発揮されました。自由を求めて闘う女カルメンは、プリセツカヤの姿そのものでした。多くの振付家が彼女のために作品を創り、中でもアロンソのカルメンと並び、ローラン・プティの「病める薔薇」は美しい作品でした。「瀕死の白鳥」も彼女のトレードマークの一つです。50歳の誕生日には、モーリス・ベジャールの「ボレロ」を踊りました。70歳を過ぎてもポワントで「瀕死の白鳥」を踊りつづけました。現代作品を積極的に踊り、命がけで新作をプロデュースして果敢にバレエの世界を広げて行った芸術家でした。

ボリショイ劇場を退団したのちも、プリセツカヤは自らの公演を主催してヨーロッパを中心に踊ります。1983年から84年はローマ歌劇場バレエの芸術監督、88年から90年にはスペイン国立ダンスカンパニーの芸術監督を務めました。95年には、インペリアル・ロシア・バレエ団の設立にも関わります。モーリス・ベジャールが彼女のために振付けた「アヴェ・マイヤ」を近年まで踊りつづけました。94年からは、自身の名を冠したマイヤ・プリセツカヤ国際バレエコンクールの審査員長を務めていました。2001年、自伝「闘う白鳥」を出版しました。

ゴージャスな美貌で、ピエール・カルダン、イヴ・サン=ローランなど多くのデザイナーのミューズでもありました。

59年にはロシア人民芸術家を授与されます。92年にはアンナ・パヴロワ賞を受賞。フランスの芸術文化勲章(1984)とレジオンドヌール勲章(1986、2012)、スペイン芸術文学勲章(1991)、「リトアニアへの貢献に対する騎士大十字章」(2003)、ロシアの「舞踏の魂」賞(2009年)また2006年には高松宮殿下記念世界文化賞を受賞しました。85年にはソルボンヌ大学の名誉博士号も授与されました。2008年3月30日には、京都 上賀茂神社で能楽師 梅若六郎と踊りました。2011年秋の叙勲で旭日中綬章を受章し、伝達式のために来日もしています。

マイヤ・プリセツカヤさん死去=20世紀最高のバレリーナ-ロシア
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2015050300015&j4

プーチン大統領は「偉大なるロシアのバレリーナ、プリセツカヤさんの家族・親族や才能を認める人々全員に、心からお悔やみを申し上げる」との声明を発表した。


「闘う白鳥」では、彼女が少女時代に体験した、想像を絶する苦難について、そしてボリショイ・バレエに入団してからも、ソ連当局に目をつけられて監視され、危うく粛清されそうになったことなど、様々な戦いについて書かれています。バレエ学校時代の両親の粛清や流刑などにより、思うようにバレエを学べない時代もありました。強靭な意志と努力によって運命を切り開き、50年以上舞台に立ち続けた偉大なバレリーナ、プリセツカヤ。日本でも、世界バレエフェスティバルへの幾たびの出演を始め、何度も舞台に立ち、私も幸運にも彼女の踊りを観ることができました。80歳を超えても、年齢を超越した美貌を保ち、いつまでも生き続けると思われましたが、ついにこの世を去ることになったのですね。いつまでもその名前は、数々の伝説そして映像によって、バレエの歴史に残り続けることでしょう。

プリセツカヤさん密葬に=最高のバレリーナ、夫妻で散骨へ―ロシア
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150504-00000011-jij-int

Ashes Of Ballerina Maya Plisetskaya To Be Spread Over Russia (スライドショー有)
http://www.huffingtonpost.com/2015/05/04/maya-plisetskaya-ashes_n_7204084.html

プリセツカヤ・シチェドリン国際財団公式サイト
http://www.shchedrin.de/index.php?id=10

61歳の時に東京で踊った「瀕死の白鳥」
https://youtu.be/Luz5g-doa34

1959年に踊った「ドン・キホーテ」キトリ

闘う白鳥―マイヤ・プリセツカヤ自伝闘う白鳥―マイヤ・プリセツカヤ自伝
マイヤ プリセツカヤ Maya Plisetskaya

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追記:プリセツカヤの、2006年に制作されたドキュメンタリーを全編視聴できます。arte太っ腹です。
https://vimeo.com/41874118

DANSE documentaire : MAÏA PLISSETSKAÏA LA MAGNIFIQUE from Luc Riolon on Vimeo.

2015/05/02

NHK-BSプレミアム「プレミアムシアター」 6/28に新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』放映

NHKの6月の番組表が発表され、6月28日深夜0時半からのBS「プレミアムシアター」で新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』(米沢唯、ワディム・ムンタギロフ)が放送されます。

併せて『シルヴィア』(小野絢子、福岡雄大、湯川麻美子)も再放送されます。
「白鳥の湖」は、6月の公演なのでほやほやの映像ですね!

http://www.nhk.or.jp/bs/lineup/pdf/bsp_nextmonth.pdf

6月28日(日)深夜0時半

新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」
米沢 唯、ワディム・ムンタギロフ ほか
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
音楽:チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパ ほか
指揮:アレクセイ・バクラン


新国立劇場バレエ公演
ビントレーのバレエ「シルヴィア」
出演:小野絢子(妖精シルヴィア)、    
    福岡雄大(羊飼いアミンタ)、
   湯川麻美子(女神ダイアナ)、
   新国立劇場バレエ団 ほか
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
音楽:レオ・ドリーブ
指揮:ポール・マーフィー

先日の「こうもり」で惜しまれながら引退した湯川麻美子さんの踊りを「シルヴィア」で観ることができるのも嬉しいことです。


新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」
http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/swanlake/
6月10日(水)~14日(日)
収録は6月10日と12日に行われることでしょう。

https://youtu.be/JP8YtXyhV6k

2015/05/01

ハンブルグ・バレエの2015/16シーズン、2016年3月来日公演

ハンブルグ・バレエの2015/16シーズンが発表されました。

http://www.hamburgballett.de/e/kalender_15_16.htm

まずは、待望の来日公演が発表されています。2016年3月。

http://www.hamburgballett.de/e/gastspiel.htm

Tokyo
Bunka Kaikan 東京文化会館
March 4, 5 and 6, 2016 | Liliom 「リリオム」
March 8 and 9, 2016 | The World of John Neumeier – Gala 「ジョン・ノイマイヤーの世界」ガラ
March 11, 12 and 13, 2016 | A Midsummer Night's Dream  「真夏の夜の夢」

来日公演は本当に久しぶりです。今までは、地方公演も多かったのですが、今回は東京だけのようです。「リリオム」があるということは、アリーナ・コジョカルがゲスト出演する可能性が高そうですね。

注目の新作は「Duse」 もちろんノイマイヤーの振付です。2015年12月6日初演。
http://www.hamburgballett.de/e/_duse.htm

実在したイタリア人人気女優、エレオノラ・デュースの人生を描いたもので、主演はアレッサンドラ・フェリ。デュースは、様々な若い俳優たちを支援して芸術界に大いに貢献したことでも知られていますが、イザドラ・ダンカンとの恋愛関係がうわさされるなど、多くの男女とのロマンティックな関係にもありました。大変興味深い題材ですね。
http://en.wikipedia.org/wiki/Eleonora_Duse

また、もう一つ、Turangalîla という新作もあります。2016年7月3日が初日で、ノイマイヤー振付。メシアンの音楽によるものです。ケント・ナガノが音楽監督を務めます。
http://www.hamburgballett.de/e/_turangalila.htm


あとは、様々なレパートリー作品が上演されます。
「シンデレラ・ストーリー」
「ペール・ギュント」
「リリオム」
「くるみ割り人形」
「クリスマス・オラトリオ」
「冬の旅」
「ジゼル」
「メサイア」
「シェークスピア・ダンス」
「ロミオとジュリエット」
「オテロ」
「マタイ受難曲」
「ナポリ」
「タチアーナ」
「マーラー交響曲3番」
「真夏の夜の夢」

なお、来年のパンフレットの52ページ目にメンバー一覧があります。
http://www.hamburgballett.de/form/vorschau_15_16.pdf

ゲスト・プリンシパルにアリーナ・コジョカルとアレッサンドラ・フェリ。
有井舞耀さんがソリストに昇進。平木菜子さんが、アプレンティスになっています。
男性プリンシパル、女性ソリストは一人ずつ、まだ発表されていない昇進がある模様です。

反面、オットー・ブベニチェクと大石裕香さんの名前がなくなっています。
オットー・ブベニチェクは、Facebookで今シーズン限りの退団を表明していました。大石さんは、振付家としてすでに宝塚歌劇団など外部でも活躍しているので、おそらくそちらの道に進まれると思われます。

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