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2015/05/28

マシュー・ボーンの「白鳥の湖」3D 試写会

マシュー・ボーンの「白鳥の湖3D」が、恵比寿ガーデンシネマ、ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13(福岡)を皮切りに6月6日より全国で公開されるにあたり、先日恵比寿ガーデンシネマで試写会が開催され、行ってきました。

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公式サイト
http://matthewbournecinema.com/

リニューアルオープンされた恵比寿ガーデンシネマ、とてもお洒落で素敵な空間に生まれ変わっていました。カフェコーナーができていて、ドリンクもフードも充実。以前はこの劇場、場内は飲食禁止だったと記憶していますが、今は飲食ができるようになっています。また、リニューアルオープン直後ということもあり、お手洗いがとてもきれいで、洗面所には往年のハリウッドスターの写真がコラージュしてあってスタイリッシュです。広々としたパウダールームもあって、女性に嬉しい映画館になりました。

さて、マシュー・ボーンの「白鳥の湖」は、私ももう50回くらい実演の舞台を観ているのですが、映画館の大スクリーンで、しかも3Dで観るといろいろな発見があります。この作品は、2幕と4幕の男性ダンサーたちによる群舞が大きな魅力の一つですが、3Dで観るとこれが立体的になって、すごい迫力です。サドラーズ・ウェルズ劇場での公演を収録しているのですが、劇場の舞台の奥行きが深いのがわかって、群舞のフォーメーションもよくわかります。生の舞台だと、やはり主役に目が行ってしまうし、コール・ドの動きまで気が回らないのですが、映画館ならある程度落ち着いて観られます。この映像は、DVD/Blu-rayでもリリースされている映像がベースなのですが、家庭では3Dでは視聴することができません。

カメラのアングルについては、いろいろな考え方があり、正面固定で観ることを好む方も多いでしょう。この作品では、斜めのアングルも結構使われているので、この点については賛否両論かもしれません。しかし、ボーン作品は演劇性が強く、踊りではなくて演技の要素が強いシーンもあるので、そういう場面では出演者の顔の表情もしっかりわかるのは面白いです。舞台を観ていたら気が付かないことがいろいろわかるのが良いですよね。

それと、新しい映像なので、映像も音もとても良いです。さらに恵比寿ガーデンシネマは、音響の素晴らしさにも定評のある映画館です。マシュー・ボーンは音楽にも強いこだわりを持っている人なので、音の響きがとてもクリアなことで、さらに演出効果も盛り上がります。映画館ならではの大音響でチャイコフスキーを浴びると、自分がまるで劇場の最前列でこの舞台を観ているような気持ちになります。それどころか、自分も公園でこの白鳥たちに取り囲まれているような気分にすらなってしまいます。

Resize0614
(c)Bill Cooper

キャストは、ザ・スワン/ザ・ストレンジャーにリチャード・ウィンザー、王子にドミニク・ノース。リチャードのザ・スワンは以前の来日公演で観たことがあるのですが、正直私の好みではないのです。クラシック・バレエをきっちりと踊れるダンサーがこの役を演じるべきだと私は思っているからです。(ただし、2005年のジェイソン・パイパーのようにコンテンポラリーのダンサーでも、強烈な個性があればまた話は別)。リチャードはクラシック・バレエの教育を受けている割には、技術が弱くて踊りにあまり美しさがありません。でも、この映像では、彼の欠点はあまり目立たなくて良く見えるし、彼はハンサムなので大画面に映えます。それに大柄なので、いかにも白鳥たちのボスという雰囲気があるのが良いですね。

ドミニクは、繊細で線が細いため、前回来日公演で王子を演じたクリストファー・マーニーとはまた別の王子像を作り上げています。若くてイノセントでひたむきで。彼は踊りが伸びやかで美しく、たとえばザ・スワンとユニゾンで踊るときも、彼の方がきれいに踊っているのがわかります。前回の来日公演にはドミニク・ノースは来なかったのですが、また次公演があれば彼の王子も改めて観てみたいと思いました。ガールフレンドのマドレーヌ・ブレナンは軽薄だけど人柄は良さそうでかわいらしく魅力的です。女王役のニナ・ゴールドマンは、威厳がありながらも、母としてよりも一人の女として生きたい女性の業を感じさせて、好演していました。

このボーン版「白鳥の湖」は大変中毒性の高い作品で、特に4幕のバイオレンスにあふれた悲劇的な終幕には強烈なインパクトとカタルシスがあり、何回観ても思わず涙がこぼれてしまいます。舞台でも何十回と通い詰めてしまうリピーターが出たように、この3D映画版にもリピーターが多数出て、ヒットするんじゃないかな、という予感がします。生の舞台には敵いませんが、それでもやはりこの迫力の映像と音響はたまりません。ボーン「白鳥」マニアの方も、また観たことがない方も、ぜひ体験してみていただければ、と思います。

********
上記公式サイトに加えて、Facebookサイトも開設されていて、頻繁に公開情報のアップデートがされています。
https://www.facebook.com/matthewbournecinema

そして公開劇場もずいぶん増えました。
http://matthewbournecinema.com/theater01.html

東京 恵比寿 YEBISU GARDEN CINEMA 6月6日〜
埼玉 浦和 ユナイテッド・シネマ浦和 近日
札幌 札幌 ユナイテッド・シネマ札幌 7月25日〜
愛知 名古屋 109シネマズ名古屋 6月20日〜
大阪 梅田 テアトル梅田 7月18日〜
福岡 福岡 ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13 6月6日〜



恵比寿ガーデンシネマでは、6月6日より4週間の上映予定のようで、引き続き、ボーンの「眠れる森の美女」が上映されます。こちらも、とてもゴシックでユニークで面白い作品なのでお勧めです。

http://matthewbournecinema.com/nemurerumorinobijo.html

予告編
http://youtu.be/u7a2U-d66Oc

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マシュー・ボーン」カテゴリの記事

コメント

いつも情報をありがとうございます!映画館でやるの全然知りませんでした。
5年前の来日公演で、初めてバレエを見る友人を連れて行ったら、
腰が抜けるほど感動して、バレエファンになってくれたので、
今回も友人たちを誘って行こうと思います。
私もリチャードの白鳥は好みではないんですが、ハンサムなので映像向きでしょうね。
それにしても、ボーンの白鳥は本当に中毒性のある作品ですよね。
ゴメスの日本公演を映像化して欲しいです。
そしてそして、私はいつかスワンをポルーニンに踊ってほしいです。
超勝手な妄想なんですけど笑
ダンチェンコの白鳥も楽しかったですね。
正統派の白鳥は、やっぱりロシアだわ〜と思いました。

ポチさん、こんにちは。

マシュー・ボーンの「白鳥の湖」がきっかけになってバレエファンになる方、多いですよね。
それだけインパクトの高い、素晴らしい作品なんですよね。
お友達を誘えば、ファンがまた増えるかもしれませんね。実際の舞台はチケットが高いけど、
映画で観て良ければ、今度は生の舞台で、という風になりますものね~。

私もマルセロ・ゴメスとクリストファー・マーニーの「白鳥の湖」だったらどんなにいいだろうと
思いますが、このキャストはこれはこれで見ごたえがあって楽しめました。
たしかにポルーニンは合いそうです。ただ、あのタトゥーは消してほしいですよね。
最近では、ガラですがイヴァン・プトロフも踊ったそうです。

ダンチェンコの白鳥はさすがに、お家芸で素晴らしかったですよね。ロシアバレエはやっぱり最強だと再認識した次第です。

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