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« 4/24 ボリショイ・バレエ「じゃじゃ馬馴らし」 | トップページ | ドキュメンタリー映画「バレエボーイズ」劇場公開 »

2015/05/18

4/26マチネ ミハイロフスキー・バレエ「ラ・フィユ・マル・ガルデ」

4月26日は、ミハイロフスキー・バレエで「ラ・フィユ・マル・ガルデ」がマチネとソワレの2公演行われていた。ソワレは、シモーヌ役をニコライ・ツィスカリーゼが、リーズ役をアンジェリーナ・ヴォロンツォーワが演じるという話題性豊富なキャスティングだったのだけど、夜はマリインスキー劇場でバレエ・リュスプログラムのチケットを買っていたので、昼にミハイロフスキー劇場へ。

ミハイロフスキー劇場は、サンクトペテルブルグでもっとも有名な観光スポットである血の上の救世主教会のすぐ近く。芸術広場に面しており、すぐ目の前はロシア美術館、またチャイコフスキーの「悲愴」やショスタコーヴィチの「レニングラード」の初演が行われたサンクトペテルブルグ・フィルハーモニーもすぐそばにある。マリインスキー劇場が、やや街外れにあるのに対して、ここはネフスキー大通りからも歩いてすぐの、とても便利で絶好の場所にある。

劇場そのものは、それほど大きくなくて、いくつもの扉があるのでどこから入っていいのか一瞬わからなくなるような感じ。中も、少し小ぶりでかわいらしい雰囲気の劇場だ。小さい分、アットホームだし観やすい。私は1階2列目からの鑑賞だったけど、前の人の座高も低く、オーケストラピットは深かったので視界良好だった。そしてミハイロフスキー・バレエは(マリインスキーと比較して)チケット代が安い。一番高い席でも3400ルーブルだったので、ルーブル安の今は8000円弱だった。

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キャスト表はロシア語でしか表記が無かったので、公式サイトで調べてみた。(ぺらっとした解説を載せている冊子には一応英語の説明はある)

 リーズ:アナスタシア・ソボレワ
 コーラス:ヴィクトル・レベデフ
 シモーヌ:マキシム・ポドショーノフ
 アラン:コンスタンティン・キリンチュク  

今年1月の来日公演でも、「ジゼル」や「海賊」などで活躍した、ソボレワとレベデフの若手コンビが主演。「ラ・フィユ・マル・ガルデ(リーズの結婚)」がミハイロフスキー・バレエのレパートリー入りしたのはつい最近だとのこと。そういうわけで、演劇性や英国的ユーモア、アシュトン独特の振付については、この作品が生まれた英国ロイヤル・バレエにはさすがに及ばない。とはいっても、ダンサー個々の能力が高いミハイロフスキー・バレエだけあって、非常に楽しめた、素敵な公演だった。

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「ラ・フィユ・マル・ガルデ」を生で観ること自体、ロイヤル・バレエの来日公演以来のこと。久しぶりに観て、このバレエってこんなに楽しい作品だったっけ?と改めて思ったほどだった。まずは、最初に出てくる着ぐるみのニワトリたちの可愛いらしさに思わずハートを持っていかれる。ミハイロフスキーのダンサーたちも、実に芸達者だ。本物のポニーも登場するし、終始頬が緩みっぱなしだった。

主演のアナスタシア・ソボレワ、ヴィクトル・レベデフの二人がまた、可愛らしくて微笑ましいことこの上ない。実際に若い彼らのフレッシュなラブラブぶりが眩しい。若さだけでなくて、彼らはテクニックもとてもしっかりしている。手脚がとても長くて顔が小さく、長身のソボレワは他のバレエ団ではあまりリーズ役に起用されないタイプかもしれないけど、くるくる動く表情がキュートだし、マイムもわかりやすくてコメディ演技も達者。アシュトンらしさをどれくらい出せているのかは、私は詳しくなくてわからないけれども、ポワントがとても強く、音楽性も豊かだ。レベデフも、非常に身体が柔らかく、伸びやかな跳躍、美しいピルエットと着地、きれいに伸びたつま先、胸のすくような踊りを見せてくれた。二人の息もぴったり合っていて、1幕のリボン編みをするところもきっちり決まった。そして何しろ、レベデフはひまわりのような、心からの輝く笑顔が素敵なのだ。終盤の二人のパ・ド・ドゥでは、あまりの幸福感に思わず涙が出てきたほどであり、会場からも手拍子が登場して観客は大喜び。

アラン役のコンスタンティン・キリンチュク、今まで知らないダンサーだったけど彼もとても良かった。アラン役はちょっと哀しくて、特に途中でみんなにいじめられるシーンではちくちく胸が痛む。「ラ・フィユ・マル・ガルデ」、全体的には楽しくて好きな作品だけど、このシーンだけはちょっと辛い。シモーヌ役のマキシム・ポドショーノフも、木靴の踊りや、リーズを叱り飛ばすところのはじけっぷりなど好演していた。(ツィスカリーゼのシモーヌも観てみたかったけどね)

アンサンブル全体のクオリティが高く、みんな、踊る喜びを全身から発散させていて、とっても楽しい舞台だった。ミハイロフスキー・バレエは今、とてもいい状態にあるように思えた。今度の冬、また来日公演を行ってくれるというのでとても楽しみだ。たまには、「ラ・フィユ・マル・ガルデ」のような作品も変わり種として上演してくれればいいのに、と思う。

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ミハイロフスキー劇場は、ホワイエが結構広くて素敵で、カフェのようにテーブルと椅子がたくさん置かれているところもある。幕間には、様々な種類の美味しそうなスイーツや、ロシアならではのパンにいくらを載せたオードブル(これが美味しい)などが売られていて、観客の皆さんはすっかりくつろいで社交にいそしんでいる。マチネ公演だしリーズだし、ということでお子様も多い。こういう観劇文化って素敵だなと思った。

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

初めまして。いつも公演の情報や舞台の感想を楽しく拝見しています。

6月にマリインスキーを見にサンクトペテルブルクへ行くのですが、終演後ホテルへの帰り道の安全面で不安があります。naomiさんは劇場へ行くのにどのような交通手段を使われましたか?また私はロシア語が全く分からないのですが、英語はどの程度通じるのでしょうか。お時間がある時にサンクペテルブルクの情報を教えて頂けると嬉しいです。

かえでさん、こんにちは。

サンクトペテルブルグに行かれるとのこと。6月ですと日も長くて良い季節ですね!

ホテルはどのあたりでしょうか?ネフスキー・プロスペクト近辺かしら?マリインスキー劇場は交通の便が悪いところなのですが、ネフスキー・プロスペクトとマリインスキー劇場を結ぶ路線バスがあります。3番、22番、27番です。このバスは、マリインスキー劇場隣の、新しいマリインスキーII劇場を少し通り過ぎたあたりにバス停があります。(今マリインスキー劇場回りが工事中のため)。本数も多いですし、乗り方は難しくありません。車掌さんから切符を買えばいいのであって、おつりも出ます。(28ルーブル)メジャーなバス停は英語でアナウンスしてくれます。地下鉄の駅は徒歩20分くらいかかって遠いのでお勧めできません。ネフスキー・プロスペクトまでこのバスで20分くらいで行けます。逆にネフスキー・プロスペクトからバスで来る場合には、劇場の真ん前に止まります。バス停の名前もマリインスキーシアターなので、間違えずに降りられると思います。

私自身は、マリインスキー劇場近くの安いホテルに泊まったのですが、マリインスキー劇場の周りはレストランがいくつかあるのとリムスキー・コルサコフ音楽院および劇場があるくらいで、ほとんど何もありません。ほとんどの方はネフスキー大通り近辺に宿泊されると思われます。でも、サンクトペテルブルグの治安はそんなに悪くないと思います。モスクワに比べれば英語も通じやすいし(観光都市なんで)、私は怖いと思ったことは一度もありませんでした。なかには英語が通じない人もいますが、観光客が行くような所ならどこでも大丈夫です。見所満載の、素晴らしいところなので楽しんでくださいね。

早速のお返事ありがとうございます!
ホテルはネフスキー大通りです。バスまで詳しく教えてくださって本当に助かります。
ちょうど見に行く公演で、シャプラン・テリョーシキナ・ソーモワが踊るので今から楽しみです!

かえでさん、こんにちは。

ホテル、ネフスキー通りならばっちりですね。サンクトペテルブルグはほとんどの観光地がその辺に集中しているので、効率的にいろいろ観られると思います。私は、血の上の救世主教会、イサアク大聖堂、カザン大聖堂、ユスポフ宮殿、ストロガノフ宮殿、ロシア美術館そしてもちろんエルミタージュ、プーシキンの家博物館などに行きました。ユスポフ宮殿とイサアク大聖堂以外はほとんどネフスキー・プロスペクト近辺です。ちょうど曜日が合わず、郊外のエカテリーナ宮殿などには行けなかったのですが、それは次回の楽しみということで。

豪華キャストの公演がご覧になれるようで羨ましいです。楽しんできてくださいね。

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