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2015/01/13

チェスキーナ永江洋子さん死去

イタリア在住の資産家で、パトロンとして多くの音楽家を支援してきたチェスキーナ永江洋子さんが亡くなりました。享年82歳。

訃報:チェスキーナ永江洋子さん82歳=音楽家らを支援
http://mainichi.jp/select/news/20150113k0000m060072000c.html

イタリア語のニュース記事
http://www.veneziatoday.it/cronaca/contessa-yoko-nagae-ceschina-morta-venezia.html

マリインスキー劇場の公式サイトには、追悼文が掲載されています。この追悼文は、マリインスキー劇場芸術監督であるワレリー・ゲルギエフが自身のFacebookに掲載したものと同じです。
http://www.mariinsky.ru/en/news1/news2/12_232jan/

チェスキーナ洋子さんは、ゲルギエフの個人的な友人として長年彼と親しく交際してきました。マリインスキー・バレエが今月15日よりスタートさせるNY公演においても、彼女はスポンサーとして資金を提供しています。マリインスキー劇場内のコンサートホール新築も、彼女なくしては実現しないことであり、また、マリインスキー劇場管弦楽団やマリインスキー・バレエ、マリインスキー・オペラらの公演を収録してCDやDVD化しているマリインスキー・レーベルも彼女の力添えで実現しました。

ゲルギエフおよびマリインスキー劇場だけではありません。ヴァイオリニスト、マキシム・ヴェンゲロフに彼女はストラディバリウスを贈っており、またニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督アラン・ギルバートのスポンサーでもあります。ニューヨークフィルの2008年の平壌公演のスポンサーであったことでも知られています。東日本大震災のためのチャリティコンサートを、ゲルギエフとともに主催するなど、チャリティ活動にも熱心でした。ミラノ・スカラ座の修復にも資金を提供しています。2014年11月には、プーチン大統領から、ロシア文化に対する貢献やチャリティ活動に対してロシア友好勲章も贈られています。

熊本県出身のチェスキーナさんは、東京芸術大学でハープを学び、東京フィルハーモニー交響楽団の団員を経て戦後初の公費留学生として1960年にイタリアの音楽院に留学。ヴェネチアで資産家のレンツォ・チェスキーナ氏と出会い、77年に結婚しました。彼が亡くなった後、彼の膨大な遺産を巡って遺族と10年にも及ぶ裁判闘争を繰り広げましたが、勝訴。1.9億ドルもの遺産を相続しましたが、その遺産の多くを、音楽家に対するメセナ活動に活用していました。

彼女の数奇な人生を綴った自伝「ヴェネツィア 私のシンデレラ物語」を私も読みましたが、音楽に対する深い愛、貧しい生活から努力して芸大を経てイタリア留学に至るまでの苦労、裁判闘争を戦い抜いた強い意志、そして飾らない人柄が伝わってきて大変面白い読み物でした。単に幸運でお金持ちと出会ったシンデレラガールではなく、自分の力で運命を切り開いた女性として人々にインスピレーションを与えていたわけで、だからこそ、多くの音楽家に敬愛される存在となったのだと感じました。

彼女を失うことは、音楽界、特にマリインスキー劇場にとっては大きな損失です。今後、彼女のようにスケールの大きなパトロンは現れるのでしょうか。ご冥福をお祈りします。

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