ベルニス・コピエテルス(モンテカルロ・バレエ)が引退
モンテカルロ・バレエを代表するバレリーナで、振付家で芸術監督のジャン=クリストフ・マイヨーのミューズであったベルニス・コピエテルス。
彼女の最後の公演が、今年の12月31日となることが、モンテカルロ・バレエのFacebookで発表されていました。
https://www.facebook.com/balletsdemontecarlo2014/photos/a.1571986293037748.1073741830.1432840016952377/1574143116155399/?type=1&theater
1970年11月16日にベルギーで生まれたベルニスは、ジュリアード音楽院で学んでいた88年にローザンヌ国際コンクールでスカラシップを受賞し、ロイヤル・バレエ・オブ・フランダースに入団します。91年にモンテカルロ・バレエに移籍し、以降、数多くのマイヨー作品の初演キャストを務めました。
代表作として「ロミオとジュリエット」のジュリエットとキャピュレット夫人、「シンデレラ」の仙女と継母、「ラ・ベル(眠れる森の美女」のベル、「真夏の夜の夢」のタイターニア、「くるみ割りサーカス」のドロッセルマイヤー、「LAC白鳥の湖」の黒鳥の母、「シェヘラザード」のシェヘラザードなどがあります。また、マイヨーの作品だけでなく、多くの振付家とのコラボレーションを行っていて彼女のために振付けられた作品も多く、またベジャールの「ボレロ」のメロディ役なども踊っています。
最近では、ジャン=クリストフ・マイヨーの振付指導者・振付助手としても活動しており、ボリショイ・バレエで初演された「じゃじゃ馬馴らし」をはじめ、彼の作品が他のバレエ団で踊られる際の振付指導を行ってきていました。他ジャンルのアーティストとのコラボレーションも多く行ってきています。
ベルニスはモナコ公国の勲章を受章しているほか、レオニード・マシーン賞、そして2011年にはブノワ賞も受賞しています。世界バレエフェスティバルなど、日本の舞台にも何度も立っています。
長身で完璧なプロポーション、ショートカットの似合う両性具有的な美貌、そして圧倒的な身体能力と表現力の持ち主であるベルニスは、バレリーナの既成概念を打ち破る唯一無二の存在でした。40歳を過ぎても精力的に踊ってきましたが、ついに引退を迎えることになってしまったのですね。
ジャン=クリストフ・マイヨーのFacebookにアップされているベルニスの写真は、どれもため息の出るような、圧倒的な美しさで、ドラマティックです。こんなにも美しい女性がいるのだろうかと思うほどです。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.1037979266228979.1073741867.622555451104698&type=1
モンテカルロ・バレエは、来年2月27日~3月1日に来日公演があります。話題作「LAC~白鳥の湖」で、私もとても楽しみにしています。
http://www.nbs.or.jp/stages/1502_montecarlo/index.html
パリ・オペラ座バレエを引退後も日本公演に出演してくれたアニエス・ルテステュやイザベル・シアラヴォラのように、ベルニスも出演してくれたら嬉しいですよね。
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