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« フィンランド国立バレエでムーミンのバレエ | トップページ | 12/21 NHK BSプレミアムにてベジャール&ズービン・メータ、ベートーヴェン第9交響曲放映 »

2014/10/26

10/25 NBAバレエ団「ドラキュラ」

今日初日を迎えたNBAバレエ団「ドラキュラ」を観てきました。ゴシックでホラーでエロティックでエンターテインメント性高く、非常に満足できました。

http://www.nbaballet.org/performance/2014/dracula/

詳しい感想は後日書きますが(あと英文レビューも)、大変楽しめる作品でした。まず、マシュー・ボーン作品でおなじみのレズ・ブラザーストーンがデザインした舞台装置が秀逸です。非常に大きく立体的で運搬にもお金がかかったと思われます。階段などの垂直方向の配置も効果的。さすがブラザーストーンだけあって、ドラマティックでゴシックな独特の世界観を作り上げることに成功しており、舞台全体のグレートがぐっと上がります。ヴィクトリアンな衣装も凝っているし、照明も、少し暗いですがとても美しい。

ドラキュラ役の大貫勇輔さん、ハマり役です。老けメイクはしているものの、とても妖しくてカリスマ性満点、人ならざる者らしさがあります。指先や視線の使い方も絶妙でドラキュラという不死の存在の苦悩も感じさせ、目が思わず引き寄せられます。手足が長くて動きがダイナミックです。地を這うような動きも巧みだし、サポートも上手い。彼はジャズ出身でバレエは2年ほどしか踊っていないそうですが、アティチュードなどはきれいですし、ピルエットも見事。このままバレエを続けてくれれば、ドラマティックバレエの主演はいけると思いました。カーテンコールでも真っ赤な衣装で役になりきっていて、一挙一動がドラキュラ伯爵そのものの気品と妖艶さがありました。

作品も良くできています。もともと「ドラキュラ」の原作は話が入り組んでいるので、プログラム、もしくはロビーに張り出してあるあらすじを読んでいくとわかりやすいでしょう。いきなり客席が暗転して、19世紀の英国のゴシックな世界へと連れて行かれます。

1幕のジョナサンとドラキュラの男性同士のパ・ド・ドゥが息詰まるようで、エロティックで凄かったです。久しぶりに踊った久保紘一さんも、アクロバティックな動きを見せてくれました。ベッドの上でジョナサンに襲い掛かる3人の女性ヴァンパイアたちも、色っぽくていいですね。2幕のパーティーのシーンでは、NBAバレエ団のダンサーたちのレベルの高さを実感します。中でも、ベルボーイを演じた高橋真之さんの軽やかでショーストッパー的なテクニックには思わず嬉しくなってしまいます。3幕では、ミナ役の峰岸さんが難しい心理描写を見事に演じてくれます。彼女の親友ルーシーは吸血鬼に変わってしまい、そしてラスト近くではアンデッドたちの楽しいダンス大会があって、クライマックスを迎えます。

欲を言えば、ドラマティック・バレエなのでもう少し全体的な演技のレベルが上がるといいな、と思いました。ルーシー役の田澤祥子さん、清らかで凛とした美しさのミナの峰岸千晶さん、そしてコロラド・バレエでもジョナサン役を演じてきた久保さんは役に入りきって良かったので、このレベルが全体のアンサンブルにあれば、もっとストーリーが伝わりやすかったのではないかと。

特にヴァンパイア大会や、1幕の村人たちの踊りでは、ダンサーたちは殻を破るべくはっちゃけていて、それがまた大変楽しかったです。2幕のパーティでの女性たちのエレガントな踊りとは対照的でした。踊りで物語を語る手腕が、振付のマイケル・ピンクは巧みなのでストーリーも追っていきやすく、ミュージカルが好きな人にも楽しめること請け合いです。音楽は、映画の劇伴のような音楽ですが、作品を盛り上げて退屈する暇もありません。アメリカで大ヒットして、コスプレしてリピート鑑賞する人が出てくるのも納得ですね。ぜひ再演を期待したいし、2公演だけではもったいないです。いつかロングランできるようになるといいなと思いました。

多くのメディアに取り上げられたため、大変盛況でしたが、日曜の公演も残席はあるようです。ぜひおすすめです。


NBAバレエ団は、12月13日~14日に「くるみ割り人形」の公演を行います。新国立劇場バレエ団に所属していた竹田仁美さんが移籍して、14日にクララ役を踊るのも注目ですね。

http://nbaballet.org/performance/2014/nutcracker/index.html

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コメント


ドラキュラのバレエ化知りませんでした。
いつも最新情報の提供を楽しみにしています

昔、名古屋でイリキリアンのドラキュラ上演を
計画しましたが、スポンサーがつかず断念
しました。
結局、キリアンの作品自体もその後どうなった
のかわからないまま。
当時のことをふと今回のドラキュラで思い出し
ました。

mariさん、こんにちは。

お返事が遅くなってしまってごめんなさい!

イリ・キリアン振付の「ドラキュラ」上演の企画があったんですね。実現していたらさぞかし面白いものになったことでしょうね。名古屋は、トリエンナーレでの「East Shadow」の上演といい、独自の企画があって素晴らしいなって思います。

ドラキュラのバレエはいくつかありますが、でもキリアンだったら誰とも違った作品を創っていたことでしょうね。

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