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2014年8月

2014/08/29

毎日新聞掲載記事:バレエへの夢、未来開く トップダンサー被災地訪問に同行して

毎日新聞の8月18日夕刊に掲載された私の「エトワール・ガラ」出演ダンサーの東北チャリティレッスン記事、ブログに掲載して良いという許可を頂いたので、こちらにも掲載しました。

毎日新聞のサイトからも読むことができます。(ログインは必要ですが、無料で登録できます)
http://mainichi.jp/shimen/news/20140818dde018040007000c.html

寄稿:バレエへの夢、未来開く トップダンサー被災地訪問に同行して
毎日新聞 2014年08月18日 東京夕刊

 ひのき舞台に立つ日を夢みて、イラク唯一のバレエ学校で学ぶ17歳のリーザン・サレム。イスラム教では踊りはみだらなものとされ、この国でプロのバレリーナになるのは困難だ。その上、戦禍が続き、リーザンの友人も爆撃で死んだ。「どんなことがあっても、バレエを続けたい」。命がけで踊り続ける彼女を先ごろ、英国のテレビ番組が紹介し、感銘を呼んだ。

 大災害や戦乱の中では、命をつなぐこと、生活の再建が最優先となり、芸術や文化は後回しとされてしまう。だが、芸術は、生きる上での心の支えとなる。筆者はこのほど、世界のトップダンサーによる被災地訪問に、ボランティアの通訳として同行した。バレエを通じて明日を信じる姿を目の当たりにした、旅の模様を報告したい。

 ■   ■

 「エトワール・ガラ2014」公演のために来日したパリ・オペラ座バレエのエトワール(最高位)ダンサーらが7月末、仙台市、福島市など東日本大震災の被災地計5カ所で、チャリティーレッスンを行った。

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 石巻バレエ研究所(宮城県石巻市)では、2年前にも同校を訪れたオペラ座のドロテ・ジルベールと、独ハンブルク・バレエのシルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコが指導。生徒の年齢やレベルはさまざまだが、ダンサーは一人一人の体に触れながら丁寧に教える。子供たちが緊張しつつも心から喜んでいる様子が伝わってきた。「今回は、未来へと向かっていく力の芽生えを感じた」とジルベール。「ダンスがあれば、人生のつらい局面も乗り切れる。私も同じ経験をしてきました」

 アッツォーニは、レッスンの終わりに生徒を集めてこう伝えた。「私もイタリアの小さな町で踊り始めたの。バレエは生きる力、強い心を育てるし、夢をもつことが未来を開く。夢を決して諦めないで」。リアブコは、混乱が続くウクライナの出身。故国に残した家族や友人のことを思いながら、子供たちの未来のために指導した、と語った。

 生徒の谷川瑞華さんは「ドロテさんが私たちのことを忘れずに、また来てくれてうれしかった」と目を輝かせた。また、仙台市から参加した増田えみりさんによると、震災直後にはバレエを習っていない子供も教室に集まったという。「みんなで踊ることで、悲しみを乗り越えられた」と話してくれた。

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 ■   ■

 「今も遠い国から、東北に思いを寄せる人がいることを知ってほしい」と、ダンサーらは口をそろえる。どんなに絶望的な状況の下でも、未来への希望があれば、人は生き抜くことができる。

 冒頭のリーザンには、米国のバレエ学校から奨学金提供の申し出があり、渡米の準備を始めたところだ。災害や紛争の続く中、バレエを支えに生き抜く子供が、世界の各地にいる。今回トップダンサーに指導を受けた東北の生徒たちの中からも、世界へと羽ばたくダンサーは現れるだろう。(もり・なおみ)

8/29放送「日本舞踊とオーケストラ  ―新たなる伝統へ向けて―」

バレエではありませんが、昨年10月に、東京都、日本舞踊とオーケストラ実行委員会の主催により開催された
「日本舞踊とオーケストラ―新たなる伝統へ向けて―」の公演の模様が、8月29日(金)の22時より、NHK-Eテレ「にっぽんの芸能」で放送されます。

放送される演目は、女性舞踊家6名による「展覧会の絵(清姫)」、花柳壽輔と坂東玉三郎による「プレリュード(沈める寺)」、男性群舞40名による「ボレロ」です。

8月29日(金)22:00~22:58
http://www.nhk.or.jp/koten/arts/

詳しいキャストはこちらにありました。

http://www.artscouncil-tokyo.jp/ja/news/post/10/

(2)「展覧会の絵」(清姫)
音楽:ムソルグスキー《展覧会の絵》より ラヴェル編曲
振付:藤蔭静枝   
美術:有賀二郎
出演:中村梅彌、西川扇千代、花柳貴代人、花柳せいら、藤間恵都子、水木佑歌
囃子:藤舎千穂、藤舎清穂、望月美沙輔

(3)「プレリュード」(沈める寺)
音楽:ドビュッシー《前奏曲集第1集》より P.ブレイナー編曲 「雪の上の足跡」「亜麻色の髪の乙女」「沈める寺」
振付:花柳壽輔   
美術:千住博
出演:花柳壽輔、坂東玉三郎(特別出演)

(4)「ボレロ」 音楽:ラヴェル
振付:花柳輔太朗
出演:男性群舞40名
吾妻豊太郎、泉秀樹、市山松扇、五條珠太郎、猿若清三郎、西川一右、
西川扇左衛門、西川扇重郎、西川扇衛仁、西川大樹、花ノ本海、花柳克昂、
花柳貴柏、花柳九州光、花柳恵右衛門、花柳源九郎、花柳琴臣、
花柳寿太一郎、花柳寿宜典、花柳輔蔵、花柳寿々彦、花柳寿美藏、
花柳静久郎、花柳達真、花柳近彦、花柳登貴太朗、花柳典幸、花柳昌克、
花柳昌鳳生、花柳芳次郎、花柳楽人、藤間勘護、藤間仁凰、藤間達也、
藤間直三、松風光陽、若柳吉央、若柳吉優人、若柳里次朗、若柳三十郎


なお、2月13・14日には「日本舞踊×オーケストラVol.2」が開催されます。
宝塚歌劇団のトップスター、轟悠が出演する「いざやかぶかん」、
花柳壽輔と麻実れいによる「パピヨン」、
吉田都と男性群舞による、バレエと日本舞踊のコラボレーション「ボレロ」など、
東と西の文化が、古典と現代が、ジャンルを越えて出会う舞台となります。

東京文化会館 舞台芸術創造事業「日本舞踊×オーケストラVol.2」
12月13日(土)18:30開演、14日(日)15:00開演

http://www.t-bunka.jp/sponsership/spo_141213.html

2014/08/27

木田真理子さんがレオニード・マシーン賞を受賞

今年栄えあるブノワ賞を受賞した、スウェーデン王立バレエの木田真理子さんが、今度は第42回レオニード・マシーン賞を受賞しました。

https://id.nikkei.com/lounge/auth/password/proxy/post_response.seam?cid=3040029

世界的に権威あるバレエ賞の一つ、ブノワ賞を日本人で初めて受賞したスウェーデン王立バレエ団の木田真理子さん(31)がイタリアの「第42回レオニード・マシーン賞」に選ばれたことが27日までに分かった。同賞は批評家たちによって選ばれる国際的な賞。木田さんはその年のブノワ賞受賞者から選ばれる新設の「ブノワ・マシーン モスクワ・ポジターノ賞」に決まった。

 木田さんは共同通信に対し「本当にとても光栄なことで、気が引き締まります」とのコメントを寄せた。授賞式はイタリアのポジターノ市で9月6日に開かれる。〔共同〕

このレオニード・マシーン賞のサイトはこちらです。
http://www.positanopremialadanza.it/

なお、受賞者は以下の通りです。

Ana Laguna and Mats Ek  Award for Lifetime Achievement アナ・ラグーナとマッツ・エック 生涯における貢献賞

Christopher Wheeldon Choreographer of the Year クリストファー・ウィールダン 最優秀振付家賞

Olga Smirnova  Dancer of the year オルガ・スミルノワ 最優秀ダンサー賞

Mariko Kida  Benois / Massine Moscow / Positano  木田真理子 ブノワ・マシーン モスクワ・ポジターノ賞


木田真理子さんは、オフィシャルサイトも開設していますね。
http://marikokida.com/

http://youtu.be/ynIWouIIEAc

本当に素晴らしいことです。いつか日本で彼女の踊りが観られますように。

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シディ・ラルビ・シェルカウイ + ダミアン・ジャレ「BABEL(words)」札幌国際芸術祭での反響など

今週末、8月29日より31日まで東急シアターオーブにて上演されるシディ・ラルビ・シェルカウイ + ダミアン・ジャレ「BABEL(words)」。大注目の作品です。

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提供:創造都市さっぽろ・国際芸術祭実行委員会
photo: Yoshisato Komaki

この作品、一足先に8月22日、札幌国際芸術祭2014において上演され、大変な評判を呼んだようです。人間が身体でここまで表現できるのかという圧巻の舞台で、鳴り止まない拍手とスタンディングオベーションが続いたそうです。

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提供:創造都市さっぽろ・国際芸術祭実行委員会
photo: Yoshisato Komaki

https://www.facebook.com/siaf2014info/posts/868948303133420

公演をご覧になったお客様、そして浅田彰氏を始め、宮永愛子氏・毛利悠子氏、名和晃平氏、岡崎乾二郎氏と第一線で活躍するアーティストからのコメントが届いていますのでご紹介しますね。

http://youtu.be/LtMq1-wG-KY

ダンスだけでなく、舞台装置、音楽などいろいろ感じさせるものがあって、心に残る作品だったようです。

浅田彰さんは、「シェルカウイは、『アポクリフ』『TeZukA』で日本のダンサーや俳優と一緒にやったことで、いろんなもの、日本の文化や演劇的なところ、お笑いも学んでいる。そういった要素がすごく上手くミックスアップされていて、すごく前衛的な舞台なのに、部分的にお笑いがあったりしてそれがひとつになっている。日本のお客さん、東京のお客さんが観ても必ず楽しめる作品になっています」と絶賛しています。

名和晃平さんも「神経細胞についての言葉があって、ダンサーの動きが神経細胞を刺激して最後の方そんな感じで、彼らの身体能力が最後自分の体と一緒になって動く、フィジカルなところと、社会規範的なモラルを批評しようとする、すごくクールな表現が同時に実現されていて、非常に面白かった」と語っています。

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提供:創造都市さっぽろ・国際芸術祭実行委員会
photo: Yoshisato Komaki

私もこの公演は初日に観に行く予定ですが、ますます楽しみになってきました!チケットはまだあるそうなので、興味を持った方は是非ご覧になってくださいね。

日程 :2014年8月29日(金)~8月31日(日)
会場 :東急シアターオーブ(東京都渋谷区)
主催 :TBSテレビ、PROMAX

http://www.tbs.co.jp/event/babel2014/
http://www.promax.co.jp/info/2014/082901/

2014/08/25

10月4日のパリ・オペラ座「エチュード」ほかがネットで中継

10月4日に行われるパリ・オペラ座バレエ「エチュード」と、オペラ座学校による「オーニス」などの作品、そしてデフィレがcultureboxにてインターネット中継されるとのことです。また、後日France3にて放映もされるとのこと。そしてWebでは、ほかのcultureboxでの映像同様、しばらくの間見ることができることになるようです。

https://www.operadeparis.fr/en/saison-2014-2015/ballet/lander-forsythe

このプログラムは、「ランダー/フォーサイス」として、ほかにウィリアム・フォーサイスの「WOUNDWORK 1」と「PAS./PARTS」が上演される予定なのですが、こちらは中継されません。

この公演は、芸術監督を引退するブリジット・ルフェーブルへのさよなら公演という意味付けもあるのだそうです。

http://youtu.be/MlZiukfo8Bc

「情熱大陸」8月31日放映に菅井円加さん登場

次回の「情熱大陸」8月31日放映に、2012年にローザンヌ国際コンクールで一位に輝いた菅井円加さんが登場します。

http://www.mbs.jp/jounetsu/

ドイツ・ハンブルクにあるナショナルユースバレエに在籍している菅井さんが、ツアーを行う様子などを追っているということで、楽しみですね。

2014年08月31日 夜11:00~
TBS 情熱大陸
「日本期待のバレエダンサー・菅井円加、二十歳の苦悩ときらめきを追う」

2014/08/23

9月6日、ロイヤル・オペラハウスでの公演がインターネット中継

9月5日から28日まで、ロイヤル・オペラハウスでDeloitte Igniteというアートイベントが開催されます。会計事務所のデロイトがスポンサーとなって、毎年ダンス、ヴィジュアル・アート、映画などのイベントが行われるというわけです。
http://www.roh.org.uk/about/deloitte-ignite

その中で、Sampling the Mythというダンスの公演が、9月5日~7日の3日間、ロイヤル・オペラハウス内のリンバリー・スタジオで行われます。
http://www.roh.org.uk/about/deloitte-ignite/sampling-the-myth

フォーキンの「火の鳥」と「瀕死の白鳥」、マシュー・ボーンの「白鳥の湖」、バランシンの「アポロ」、ウェイン・マクレガーの「レイヴン・ガール」の一部が上演されるほか、インド舞踊とコンテンポラリーダンスを融合させた振付家アーカシュ・オデラドラの作品をロイヤル・バレエのダンサーが踊り、アーティストのクリス・オフィリが踊るダンサーの体に絵を描くという趣向のアートが行われます。さらに、この公演のために作られた3本のダンス映像も上映されたり、ランベールのMiguel Altunaga. Marina Warnerによる新作も初演されます。

非常に面白そうな公演ですが、素晴らしいことにこれはインターネットでも中継されます。マシュー・ボーンの「白鳥の湖」は、エドワード・ワトソンがザ・スワンを踊るということで話題を呼んでいます。非常に楽しみですね。

http://www.roh.org.uk/news/dance-performances-as-part-of-deloitte-ignite-to-be-live-streamed-on-6-september-2014

中継は、ロイヤル・オペラハウスの公式サイトとYouTubeチャンネルで、9月6日(日)、英国時間の18:50からです。夏時間で日本との時差は8時間であるため、日本では深夜2時50分というキツイ時間帯ですが、観たいですよね。

アイスバケットチャレンジに挑戦するバレエダンサーたち。

難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)の研究を支援するため、バケツに入った氷水を頭からかぶるか、またはアメリカALS協会に寄付をする運動である「アイスバケットチャレンジ」。瞬く間に広がって、各界の著名人が氷水をかぶっている動画がアップされています。

アイスバケットチャレンジは、次に行う人を3人指名するのがルールのため、どんどん広がっています。米通信社ブルームバーグによると、支援団体(アメリカALS協会)への8月の寄付は約1560万ドル(約16億円)も集まったそうです。

パフォーマンスとして盛り上がっているだけだという批判もありますが、これだけの金額が集まって難病の研究に役立てられるのは良いことだと思います。ALS以外の難病にもお金が集まると良いですよね。氷水をかぶっている人のほとんどは、同時に寄付を行っているようです。

日本ALS協会 アイスバケツチャレンジ
http://www.alsjapan.org/-article-705.html
(寄付金の振込先などが載っていますのでぜひ)

バレエ界でも多くの人たちがこの運動に参加しています。全員を網羅するのは無理ですが、目についたところを拾ってみました。(個人FBや非公開アカウントは除く)


ABT(マルセロ・ゴメス)
https://www.facebook.com/photo.php?v=10152553048781858&set=vb.15817871857&type=2&theater
http://instagram.com/p/rvTagPCub_/

ギョーム・コテ
https://twitter.com/guillaume__cote/status/500714827455938561/photo/1

ダニール・シムキン(&デヴィッド・ホールバーグ)
http://instagram.com/p/r2RenFha5L/
http://instagram.com/p/r2RenFha5L/

エヴァン・マッキー
http://telly.com/1N401UC

ロベルト・ボッレ
https://www.facebook.com/photo.php?v=10154401785680467

ローレン・カスバートソン
https://twitter.com/LondonBallerina/status/502555770387714050

デヴィッド・ビントレーとバーミンガム・ロイヤル・バレエ
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.10152279300198085.1073741841.90001263084&type=1


サラ・コラ・ダヤノヴァとヤニック・ビットンクール
http://youtu.be/5MoN8XOtDhE

アシュレー・ボーダー (グランフェッテしながら氷水を浴びている!)
http://instagram.com/p/r8DOKgP_1l/

ミスティ・コープランド
http://youtu.be/iaAHLAgC7Ok

スティーヴン・マックレー
https://www.facebook.com/stevenmcrae1/posts/796699940351058

ベネット・ガートサイド
http://youtu.be/SV6oBVxSsmw

サンフランシスコ・バレエ
http://youtu.be/yOeOuGfHUbU

フリオ・ボッカ
http://youtu.be/J3utTC9ZPa4

マライン・ラドマーカー
https://www.facebook.com/photo.php?v=679588302135148

ウィーン国立バレエ
https://www.facebook.com/photo.php?v=279290908944762

ワシントン・バレエ。これが一番バレエらしくて躍動感に満ち、よくできている気がします。
http://youtu.be/kjnsyi1KRzw

パシフィック・ノースウェスト・バレエの Lindsi Dec。これも美しいですね。
http://youtu.be/vtmmwg8LXRM

レックス・ハリントン (これはかなり笑えます)
http://youtu.be/9Q1nXxAlSKQ

アレッサンドラ・フェリ (すごく可愛らしいです)
http://youtu.be/_4JV8x0Uf1Y

日本ALS協会のサイトより

皆さまへのお願い
「アイスバケツチャレンジ」で、冷たい氷水をかぶることや、寄付をすることは強制ではありません。
皆様のお気持ちだけで十分ですので、くれぐれも無理はしないようにお願いします。

2014/08/21

加治屋百合子さん出演 テレビ朝日8月22日深夜「BeauTV ~VOCE ビューティーヴィー」

7月にABTを退団し、ヒューストン・バレエに移籍した加治屋百合子さんをフィーチャーした番組が放映されます。

テレビ朝日 BeauTV ~VOCE ビューティーヴィー

2014年8月23日(土) 2:22 ~ 2:52 (金曜深夜) 
※「熱闘甲子園」休止の場合、放送開始時間が変更となります 
http://www.tv-asahi.co.jp/beautv/

◇ゲスト
加治屋百合子(バレエダンサー)

http://youtu.be/OuJgZpd805E

予告編を見ると、バレエ・エクササイズなどを教えてくれるそうなので、ちょっとこれは録画して観てみたいです。


追記:別の番組ですが、フジテレビでの加治屋さんを追った番組がアップされていました。ABTでのさよなら公演「コッペリア」の様子を伝えています。
http://youtu.be/UhHAj-XDmJg

エドワード・ワトソンがマシュー・ボーンの「白鳥の湖」を踊る/追記

間もなく、9月6日よりマシュー・ボーンの「白鳥の湖」に東京公演が始まります。こちらには、ABTのマルセロ・ゴメスが出演するとあって大きな注目を集めていますね。私ももちろん、とても楽しみにしています。

元ロイヤル・バレエのイヴァン・プトロフが主催している、男性ダンサーたちを中心にしたガラ公演「Men In Motion」。ロンドンのサドラーズウェルズ始め、ロシア、ウクライナなどあちこちで公演しており、前回のロンドン・コロシアムでの公演は、もう一つの男性ダンサープロジェクト「キングス・オブ・ザ・ダンス」よりもむしろ評価が高かったようです。

この「Men In Motion」が、8月16日にイタリア、トスカーナ地方のLa Versilianaでのフェスティバルで上演されました。

http://www.laversilianafestival.it/it/eventi/men-motion

出演はプトロフを始め、ワディム・ムンタギロフ、紅一点のダリア・クリメントヴァ、イーゴリ・コールプ、アンドレイ・メルクリエフ、マリアン・ワルターとなかなか豪華です(マライン・ラドマーカーの名前もありますが、出演しなかった模様です)。そして、ここで一番注目されたのが、なんとロイヤル・バレエのエドワード・ワトソンが、マシュー・ボーンの「白鳥の湖」の2幕抜粋で、ザ・スワンを踊ったことです。しかも王子役は、プトロフでした。

ニューアドベンチャーズのFacebookで、エドワード・ワトソンがザ・スワンのメイクをしている様子の写真が掲載されています。
https://www.facebook.com/MBNewAdventures/posts/788747121177325

そして、このFacebookによれば、エドワード・ワトソンがこの役を踊るのは今回だけでないそうです。ロイヤル・オペラハウスのリンバリー・スタジオで行われる"SAMPLING THE MYTH" というミックスプログラムで、ニューアドベンチャーズのリアム・モウワーと、この2幕のデュエットを踊ります。

http://www.roh.org.uk/about/deloitte-ignite/sampling-the-myth

もしかしたら、将来、エドワード・ワトソンが「白鳥の湖」の全幕で主演することもあり得るのかもしれません。やはり、このザ・スワン、ザ・ストレンジャー役はクラシック・バレエのテクニックをしっかりと持ったダンサーが踊ると素晴らしいですし、エドワード・ワトソンはとても柔軟な身体を持っており、また演技力に優れているので、今までにないザ・スワンを演じてくれそうです。

考えてみれば、エドワード・ワトソンは、マシューボーンのパートナーである振付家アーサー・ピタの作品「変身」に主演し、ものすごい演技力と身体表現で高い評価を得たのでした。そう考えてみると、マシューとの縁も浅からず、といったところだったのですね。

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追記:この公演を観た方のレビューが掲載されていました。写真付き。やはりエドワード・ワトソンのザ・スワンは素晴らしかったようです。
http://www.gramilano.com/2014/08/men-in-motions-magic-under-the-tuscan-sky/

さらに追記
なんと、9月6日のロイヤル・オペラハウス、リンバリー・スタジオでの"SAMPLING THE MYTH"公演は、インターネットで中継されます。ネットで、ワトソンのザ・スワンが観られますね。素晴らしい!
http://www.roh.org.uk/news/dance-performances-as-part-of-deloitte-ignite-to-be-live-streamed-on-6-september-2014

2014/08/20

デヴィッド・ホールバーグが怪我でABTの秋公演他降板/追記:東京バレエ団ドン・キホーテ、ボリショイ来日公演を降板

残念なお知らせがあります。

デヴィッド・ホールバーグが怪我をしてしまい、手術が必要ということでABTの秋公演と来月のオーストラリア公演を降板したとのお知らせがありました。

http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2014/08/19/david-hallberg-citing-injury-withdraws-from-dance-performances/?smid=nytimesarts

東京バレエ団のドン・キホーテへのゲスト出演も難しいかもしれませんが、早い回復をお祈りします。

New York Timesの記事によれば、復帰は2015年ということで、ボリショイ・バレエの来日公演も出演できるかどうか、心配です。

“It is with great regret that I have to step off the stage for this period of recovery,” Mr. Hallberg said in a statement. “But as an artist that relies on his body as his instrument, my main priority is to dance in full health and take the time needed to perform at that level again.”

追記:東京バレエ団のドン・キホーテの降板が発表されていました。代役は未定です。
http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/2014-08-20.html#001977

さらに追記
ボリショイ・バレエの来日公演「白鳥の湖」からの降板も発表されています。こちらも代役は未定。手術は無事成功したようですので、早く良くなることを祈ります。

http://www.japanarts.co.jp/bolshoi2014/swan.html

http://www.japanarts.co.jp/blog/blog.php?id=1115

ホールバーグは、自身のTwitterで、降板につながる手術を受ける決意をした理由を3か国語でコメントし、手術の経過などについても説明しています。その様子は、New York Timesの記事でも紹介されています。非常に誠実で好感の持てる姿勢ですね。

http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2014/08/21/hallberg-healing-keeps-balletomanes-up-to-date/?_php=true&_type=blogs&ref=arts&_r=0

2014/08/18

毎日新聞の8月18日夕刊に、エトワール・ガラ東北チャリティレポート掲載

7月27日、28日に行われました、エトワール・ガラ出演ダンサーによる東北でのチャリティレッスン、「スーパーバレエレッスン・イン東北」。私も、こちらのチャリティレッスンでボランティアの通訳として手伝わせていただきました。

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そして、この時のレポートを記事にまとめたものが、本日、8月18日の毎日新聞の夕刊に掲載されています。今のところ、ネットには記事が掲載されていませんので、もしよろしければ、紙面を手に取ってご一読いただければと思います。

主に、石巻の石巻バレエ研究所で、ドロテ・ジルベール、シルヴィア・アッツオーニ、アレクサンドル・リアブコが行ったレッスンの模様と、これら三人のダンサーや、レッスンを受けた子供たちのインタビューを元にした記事です。

本当にこのような素晴らしい経験をさせてくださったエトワール・ガラの関係者の皆様、そしてこのチャリティレッスンを後援したエアウィーヴ、バレエ教室の皆様、もちろんダンサーの方々には感謝でいっぱいです。良い記事にまとめてくださった毎日新聞にも。

私としては、「遠い世界のどこかで今でも、私たちのように、あなたたちのことを想っている人たちがいる」というシルヴィア・アッツオーニの言葉が一番身に染みました。今回レッスンで教えていたダンサーたちは、子供たちにバレエだけでなくて、生きていくということを教えてくれたのだと思います。

追記:毎日新聞のネット版にも近日中に掲載してくれるそうなので、また掲載されましたらリンクを張りますね。

さらに追記:こちらで記事を読むことができます。ただしログインが必要です。(登録は無料でできます)

http://mainichi.jp/shimen/news/20140818dde018040007000c.html

ABTミスティ・コープランドの自伝が映画化

すでにあちこちで取り上げられている話題ですが、ABTのソリスト、ミスティ・コープランドが出演したスポールウェアブランド、アンダー・アーマーのCMが大反響を呼んでいます。公開後2週間余りで、すでに550万回もの再生数を記録しています。

http://youtu.be/ZY0cdXr_1MA

バレエを始めた年齢が13歳と遅く、筋肉質で胸が大きい体型はバレリーナ向きではないので、バレエ学校への入学を許可しないというナレーションがついています。それでも、一流バレエ団でバレリーナになる夢をかなえた彼女は、Twitterで3万人以上のフォロワー数がおり、大変な人気を誇っています。

アフリカ系のミスティ(両親とも黒人のハーフ)は、結婚と出産を繰り返しボーイフレンドの間を渡り歩く母親のもと、貧しい家庭に生まれました。バレエを始めて8か月で「くるみ割り人形」のクララ役を演じるなど早くに才能を見いだされました。そこで彼女を育てたバレエ教師と実の母との間に親権争いも起きるといった事件もありましたが、18歳でABTに入団。2007年にはソリストに昇進します。(ABTにおいて、彼女は最初の黒人ソリストとする報道が多いのですが、実際には、1980年代には2人の黒人女性ソリストがいました)

ミスティ・コープランドが一躍有名になったのは、2009年にスーパースターのプリンスが彼のプロモーションビデオ「Crimson and Clover」に彼女を起用したのがきっかけでした。2010年と2011年の彼のコンサートツアーでも、数公演彼女は出演しています。それ以降も、T-Mobile、コーチ、ドクターペッパーのCMにも出演しました。

http://youtu.be/Rn0F60H91hw

そして2014年3月に出版された自伝「Life In Motion: An Unlikely Ballerina」が話題となり、これが映画化されることが発表されました。

http://deadline.com/2014/08/misty-copeland-life-in-motion-new-line-movie-biopic-819569/

ニューラインシネマが映画化権を獲得し、クリスティーナ・リッチやサミュエル・L・ジャクソンが出演した映画「ブラック・スネーク・モーン」プロデューサーのステファニー・アレインと脚本家のレノア・クレッターが脚本家を行います。オフスプリング・エンターテインメントのAdam Shankman、Jennifer Gibgot と Phil Sandhausが製作を担当します。

ミスティ・コープランドは、来月、ABTのオーストラリア公演で、「白鳥の湖」のオデット/オディール役を初めて踊ります。ABTの歴史では、アフリカ系のダンサーがこの役を踊るのは初めてです。ほかのバレエ団では、例えばヒューストン・バレエのローレン・アンダーソン、アフリカ系ではないですがトリニダード出身のセリーヌ・ギッテンス(バーミンガム・ロイヤル・バレエ)などが白鳥を踊っています。

このように、ロールモデルとして注目されているミスティですが、一方で、本業のバレエよりも、自己宣伝の方が目立っているという批判が本国のバレエファンから出ていることも記さなければなりません。アフリカ系のバレリーナでも、ほっそりとしていてクラシック・バレエ向きの体形のダンサーもいますが、ミスティは、フォトジェニックで魅力的なものの、筋肉質なのでオデット向けのラインではないと言われています。また、テクニック的にも弱い部分があり、ABTの中でもまだ白鳥を踊っていない加治屋百合子さんやサラ・レーンなどを先にデビューさせるべきではなかったのか、という声もあります。

しかしながら、バレエに不利な条件を持ち、また恵まれているとは言えない境遇から努力して今の地位をつかんだ彼女は、多くの人々を勇気づける存在であり、今後もきっと活躍し、注目を集めることでしょう。

Life in MotionLife in Motion
Misty Copeland

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2014/08/16

必見、勅使川原三郎&オーレリー・デュポン「睡眠-Sleep-」

勅使川原三郎とオーレリー・デュポンがコラボレーションした「睡眠―Sleep」の初日を観てきました。

http://www.st-karas.com/sleep/

『睡眠-Sleep-』オーレリー・デュポンからのメッセージ
http://youtu.be/vhKc3yDMsOY

これがとにかく素晴らしい公演で、圧倒的に美しいものを観たと強い感銘を受けましたので、強力にお勧めしておきます。こんなハイクオリティの、芸術作品としても最高レベルの作品の世界初演が、東京で観られるなんて、興奮してしまいました。

まず、勅使川原さん、佐東利穂子さんの踊りが半端ないのです。強靭そのもので、勅使川原さん独特の腕を大きく広げて回したり上半身を大きく反らしたり回転させたり、すさまじい速度での横移動。明らかに異質なオーレリーの、浮遊感がある、硬質さの中のしなやかな動きとの異化作用が見事に働いていました。ふわふわとたゆたうようなオレリーがまさに睡眠を思わせます。天へと腕を伸ばした彼女は、夢遊病の中にいるようで、生と死、夢とうつつ、強さと弱さ、二つの世界を行ったり来たりしているようでした。

大スターであるはずの彼女なのに、そのスターらしさは打ち消して、カンパニーの一員として溶け込みつつ、異質な存在として舞台上にいるのが面白いのです。存在感という意味では佐東さんが一歩も引かない、むしろ際立つ強さがあり、オーレリーと勅使川原さんが対となって踊る真ん中で、佐東さんが核として機能して圧倒的なカリスマ性を見せていました。オーレリーと佐東さんが同じ振付を踊るところで、二人の踊りの質の違いを観られたのも興味深かったです。

舞台美術は、東京芸術劇場の広い舞台空間を巧みに使い、何枚もの並べられた透明のアクリル板が、時には迷路のように、そして時には檻のようになり、照明でキラキラ光ったり、ダンサーの姿を幾重にも増幅させたり。暗闇をベースに逆光が中心の照明も計算つくされています。音楽の使い方もユニークで、アルヴォ・ペルトの「鏡の中の鏡」が出てきたと思ったら、、まさかのローリング・ストーンズの「黒く塗れ」が出てきてびっくり。極めつけは、引っ掻くような不快なノイズを挿入させた「くるみ割り人形」の葦笛の踊りの音楽。「くるみ割り人形」がこんな暴力的な音楽に聞こえたのは初めてでした。鰐川枝里さん、加藤梨花さんという若い二人のダンサーも、デュオで、すさまじいハイパワーの踊りを見せてくれました。

勅使川原三郎さんの作品は以前も観たことがあったのですが、今回は彼の作品の中でもキャッチ―でわかりやすく、しかしその中でもエッジ―な部分は失っていない、いやむしろ過激な部分も存在させているのが凄いのです。1時間半休憩のない作品ですが、次はどんな展開を見せてくれるのか、という緊張感がずっと続き一瞬たりとも目が離せません。

そもそも、今回の作品のきっかけは、昨年勅使川原さんの振付作品「Darkness is hiding black horses」がパリ・オペラ座で上演され、オーレリーが出演したことにあるのですが、この「睡眠」も、パリ・オペラ座で上演したらきっと素晴らしいだろうなと感じました。今のオペラ座にマッチしているような作品です。ただし、勅使川原さんや佐東さんのように踊れる人はオペラ座にはいないでしょう。

最初のうちは少し硬さを感じさせたオーレリーが、舞台が進むにつれて他のダンサーたちと近い踊りへと変化していくところも興味深かったです。勅使川原さん独特の舞踊言語も咀嚼し、時には驚くようなスピードで精緻な踊りを見せてくれたのにはゾクゾクしました。上演を重ねるにつれて、彼女もどんどん進化するのではないかという予感を感じさせたので、リピート鑑賞も楽しそうですし、見る角度や位置、違った会場で観ることでも、まるで違った作品に見えそうです。

来年にはパリ・オペラ座を引退するオーレリーですが、この「睡眠ーSleep」で見せた姿こそが、最も彼女らしいのではないかと感じました。すべてを削ぎ落した中での彼女の純粋な芸術性がここでは際立っていました。このような、純粋で研ぎ澄まされた踊りを見せてくれる彼女をもっと観たいと思いました。

8/14(木)15日(金)16(土)17(日)東京芸術劇場 プレイハウス
8/21(木)
愛知県芸術劇場大ホール
8/23(土)
兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール
構成・振付・美術・照明:勅使川原三郎
出演:オーレリー・デュポン 佐東利穂子 鰐川枝里 勅使川原三郎 他

なお、7000円のS席が、東京芸術劇場ボックスオフィス限定の高校生割引でなんと千円で観られます。25歳以下(A席)4,000円というチケットもあります。また、イープラスの得チケでの割引もありますので、迷っている方はぜひ。
http://www.geigeki.jp/performance/theater057/

勅使川原さんのインタビュー記事
http://no-border.co.jp/archives/25866/

2014/08/15

シルヴィ・ギエムの2015年引退宣言

以前にも拙ブログで、シルヴィ・ギエムが引退を考えていると語っていたというDance Europe誌の記事をご紹介しました。
http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2014/07/post-da62.html

そして、その引退について、ついにギエムからのコメントが発表されていました。

シルヴィ・ギエム、来年12月引退。月末〈祝祭ガラ〉で特別に「ボレロ」上演!
http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/12-11.html#001976


「私は来る2015年の終わりに踊ることを止めます。そして日本でさよなら公演を行う予定でおります。現在のところ申し上げられるのはこれだけですが...」
シルヴィ・ギエム

来年12月に東京ほかで予定されている公演をもって、日本の観客に別れを告げることになります、とあります。

さすがに人気ダンサーだけあって、大きく報道されていました。

世界的ダンサー シルヴィ・ギエムさん引退へ(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140814/k10013813941000.html

シルヴィ・ギエムさん引退表明 100年に1人のプリマ
http://www.asahi.com/articles/ASG8G5HGJG8GUCVL00J.html?iref=com_alist_6_02

バレリーナ:シルビー・ギエムさん引退表明
http://mainichi.jp/select/news/20140815k0000m040072000c.html

改めて一つの時代の終わりを感じます。今月末の東京バレエ団創立50周年〈祝祭ガラ〉での「ボレロ」を観るのも、非常に感慨深いものになることでしょう。

2014/08/13

小野絢子スペシャルトークセミナー バレエが10倍おもしろくなる!「眠れる森の美女」の魅力

10月に新国立劇場バレエ団プリンシパルの小野絢子さんのスペシャルトークセミナーが開催されます。

小野さんの過去の秘蔵画像や映像を観ながら、11月に新国立劇場バレエ団で上演される新制作の「眠れる森の美女」の見どころを紹介したり、小野さんの美しさの秘密や健康維持の秘訣などを自ら語ってもらうセミナーです。

小野絢子スペシャルトークセミナー
バレエが10倍おもしろくなる!
「眠れる森の美女」の魅力

http://jspocc.com/event/

Photomini


・A 「眠れる森の美女」の魅力
10月12日(日)11:30~12:40

新制作となる新国立劇場バレエ団の『眠れる森の美女』。
チャイコフスキーの美しい音楽と豪華な衣装と舞台美術に乗せてダンサーやスタッフが伝えたい思いを、
小野絢子さんが、リハーサルが進む中で感じる新しい『眠れる森の美女」の魅力を語ります。
小野さんの大好きなスペシャルスイーツ付きです。

・B オーロラ姫の美しさの秘密
10月12日(日)13:40~14:50
チャイコフスキー三大バレエの『くるみ割り人形』の映像を見ながら、新制作『眠れる森の美女』に迫り、
美しく華やかに踊るためのヒミツや健康な身体を維持してダンサーとして輝き続ける秘訣を小野絢子さんが語ります。

・会場:レストランマエストロ(新国立劇場内3階)
・料金(スイーツ・飲み物つき)
大人 4,000円(税込4,320円) ・ABセット券大人 7,500円(税込8,100円)
学生 3,000円(税込3,240円) ・ABセット券学生 5,500円(税込5,940円)
チケット購入サイト:http://www.confetti-web.com/detail.php?tid=25332&

主催:日本スポーツ文化創造協議会
   The Graces B
協力:新国立劇場バレエ団・株式会社世界文化社

以前開催された小野さんのトークセミナーの様子。
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今や日本国内でもトップのプリマに成長した小野さん。彼女の言葉で「眠れる森の美女」の魅力や、今回の新作についてお話が聞けるのはとても貴重な機会ですね。先着50名様のみだそうで、アットホームな雰囲気でお話が聞けそうです。

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「エトワール・ガラAプロ」と「ロイヤル・エレガンスの夕べ」の英文レビュー

すみません、ちょっとここしばらく多忙でブログ更新を怠っていました。バレエの感想を書くのは、まとまった時間がないとなかなかできなくて。

さしあたって、「エトワール・ガラAプロ」と「ロイヤル・エレガンスの夕べ」の英文レビューがBachtrackにアップされていますので、リンクを張っておきます。よろしかったらご覧ください。

「ロイヤル・エレガンスの夕べ」
http://bachtrack.com/review-a-night-of-royal-elegance-tokyo-august-2014

「エトワール・ガラ2014 Aプロ」
http://bachtrack.com/review-etoiles-tokyo-july-2014

「アリーナ・コジョカルドリームプロジェクト」
http://bachtrack.com/alina-cojocaru-dream-project-tokyo-july-2014

2014/08/11

マラーホフ財団による「タリオーニ・ヨーロッパバレエ賞」ノミネート

前ベルリン国立バレエの芸術監督で世界的なスターであるウラジーミル・マラーホフは、2014年1月にマラーホフ財団を設立しました。

http://www.malakhov-foundation.com/

この非営利財団は、教育への援助、さらなるトレーニング、医療やメンテナンスの提供といった分野においてバレエダンサーを支えるための基金を提供することを目的としています。さらに、この財団は、ダンサーのための交換プログラムを機能させ、文化的な組織を支えることも目的としています。

財団の大きなプロジェクトの一つが、タリオーニ・ヨーロッパバレエ賞であり、それは優れた業績を残したバレエダンサーや芸術監督、振付家、デザイナーなどをたたえる賞です。

第一回の今回は、9月27日に授賞式と記念ガラが行われることになっています。そしてノミネートが発表されてます。

http://www.danceeurope.net/article/taglioni-european-ballet-award

NOMINEES

1. Best Production 最優秀プロダクション
Classical Miniatures (Leonid Jacobson Company)
Julia and Romeo (Mats Ek, Royal Swedish Ballet)
Wayne McGregor (Raven Girl, Royal Ballet)

2. Best Choreographer 最優秀振付家
Thierry Malandain (Cinderella, Ballet Biarritz)
Marco Goecke (On Velvet, Stuttgarter Ballett)
Ina Christel Johannessen (Shéhérazade with Norwegian National Ballet)

3. Best Company 最優秀カンパニー
Northern Ballet
Ballet de l’Opera national de Paris
Hamburg Ballett

4. Best Director 最優秀芸術監督
Martin Schläpfer (Ballett am Rhein)
Thomas Edur (Estonian National Ballet)
Gil Roman (Ballet Béjart Lausanne)

5. Best Male Dancer 最優秀男性ダンサー
Alban Lendorf (Royal Danish Ballet)
Roberto Bolle (Balletto del Teatro alla Scala)
Nicolas Le Riche (Ballet de l’Opéra Paris)

6. Best Female Dancer 最優秀女性ダンサー
Alina Cojocaru (English National Ballet)
Olga Esina (Wiener Staatsballett)
Bernice Coppieters (Les Ballets de Monte Carlo)

7. Best Male Young Dancer 最優秀若手男性ダンサー
Xander Parish (Mariinsky Theatre)
François Alu (Ballet de l’Opéra de Paris)
Davide Dato (Wiener Staatsballett)

8. Best Female Young Dancer 最優秀若手女性ダンサー
Emma Barrowman (Bayerisches Staatsballett)
Yulia Stepanova (Mariinsky Theatre)
Ida Praetorius (Royal Danish Ballet)

9. Best Young Choreographer 最優秀若手振付家
Kenneth Tindall
Jean Philippe Dury
Natalia Horecna

10. Best Designer 最優秀デザイナー
Bob Ringwood (Le Corsaire, English National Ballet)
Keso Dekker (Choreartium, Bayerisches Staatsballett)
Marina Abramovic (Bolero, Ballet de l’Opéra de Paris)

11. Best Conductor 最優秀指揮者
Myron Romanul (Bayerisches Staatsballett)
Pavel Bubelnikov (Mariinsky Ballet, Mikhailovsky Ballet)
Philip Ellis (Birmingham Royal Ballet)

12. Best Ballet DVD 最優秀バレエDVD
La Fille mal gardée (Frederick Ashton, Royal Ballet, ICA Classcis)
Ashton Celebration (Frederick Ashton, Royal Ballet, Opus Arte)
Dance & Quartet (Heinz Spoerli, Hagen Quartett, Zürcher Ballett, Arthaus Musik)

13. Winner of Lifetime Award 功績賞
Royal Danish Ballet

なお、マラーホフ財団は公式のTwitterも開設しています。
https://twitter.com/Vl_Malakhov

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2014/08/08

「SHOKO 美しく、強く。バレリーナを生きる」

SHOKO(中村祥子)さんの本「SHOKO 美しく、強く。バレリーナを生きる」が発売されているので、読んでみました。

SWAN MAGAZINEでの連載をベースにしていますが、連載では掲載されていなかった記事も多数あります。何よりも、ふんだんに掲載されている写真が大変美しいのです。ベルリン国立バレエ時代の舞台写真が中心ですが、このバレエ団の写真を撮影されているEnrico Nawrath , Maria Helena Buckleyの両氏とも、非常にアーティスティックな写真を撮影されていて、特にEnrico Nawrath 氏のモノクロ写真はとてもドラマティックで雰囲気が素敵なのです。二人とも、Facebookで自身のページを持っているので、興味を持たれた方はぜひ。

また、この本のために吉田多麻希さんが撮り下ろした、SHOKOさんのマタニティ写真も掲載されています。お腹がだんだん大きくなる様子が撮影されていて、神秘的なものを感じます。背中からSHOKOさんを捉えたショットでは、筋肉質な肉体の美しさを実感できます。可愛らしい少女時代の写真なども載っています。

そして、本の内容なのですが、バレリーナを目指した少女時代のことから、現在までを綴ったもので、特にこれからプロのダンサーを目指す若い人にとっては参考になりそうです。ローザンヌ国際コンクールでスカラシップを得てジョン・クランコスクールに留学。シュツットガルト・バレエ、ウィーン国立バレエを経てベルリン国立バレエではプリンシパルに、という軌跡は順風満帆に思えます。西洋人にも負けない長身と恵まれたプロポーションも然り。しかし、その中でもO脚などのコンプレックスを抱え、また契約を更新してもらえないなど、いくつかの挫折や苦悩もありました。ダンサーにつきものの怪我についても。SHOKOさんの、かなり等身大の姿が綴られています。

また、今までの様々な人々との出会い、振付家のレナート・ツァネラ、バレリーナのマーガレット・イルマン、そしてウラジーミル・マラーホフ、熊川哲也、ロベルト・ボッレなどなどとのエピソードも興味深いです。

今まで踊ってきたいろいろな役についての話も語られています。「白鳥の湖」などの古典作品だけでなく、フォーサイス、プレルジョカージュ、ドゥアトなど現代作品をどのように踊ってきたか、という話は、これからダンサーを目指す人にとってコンテンポラリーが踊れることが重要になっているため、非常に参考になることでしょう。自分への意識を深く持てること、挑戦し続けるということが、自分のためにもなるし、表現を行っていく上で大切だというのは、バレエだけでなく、生きていく上のヒントとしても示唆に富んでいます。

正直SHOKOさんは、私にとってはダンサーとしては特に好みではないのですが、この本を通して伝わってくる彼女の姿は非常に魅力的で、一人の女性としてとても素敵な方だとというのが伝わってきます。大変努力し、苦労してきて夢をつかんだ女性の姿を多面的に捉えたこの本は、バレエに興味がそれほどなくても面白く読めると思います。

SHOKO 美しく、強く。バレリーナを生きる (SWAN Dance Collection)SHOKO 美しく、強く。バレリーナを生きる (SWAN Dance Collection)
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2014/08/07

オニール八菜さんのトークショー

先日行われたヴァルナ国際コンクールで見事銀賞(金賞は該当者なし)に輝いたオニール八菜さん。チャコットのカタログモデルとして、秋からのカタログを飾ることになった彼女のトークショーがチャコットで行われました。

赤いワンピースにハイヒールのオニールさんは、長身でスタイル抜群、とてもゴージャスで美しい女性ですが、きちんとした日本語を話し、とても聡明な印象を受けました。皆様ご存じのとおり、オニールさんは昨年のオペラ座の入団試験で正式団員となり、その年の昇進試験ですぐコリフェに昇進しています。

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まずは、先日のヴァルナ国際コンクールで踊ったときのこと。ヴァルナ国際コンクールは、いくつもの作品を踊らなくてはならないわけですが、「ドン・キホーテ」を指導したのはオーレリー・デュポン、「ジゼル」「グラン・パ・クラシック」を指導したのはアニエル・ルテステュと、オペラ座を代表するトップエトワールの教えを受けたそうです。特に視線の投げ方や役の感情など表現面について細かく教えてくれたとのこと。二人とも、とても優しく、怖いと思ったことはないそうです。ただし、オペラ座には、怖い先輩もいるそうです。

パリ・オペラ座で憧れの先輩は、マチアス・エイマンだそうです。とにかくテクニックは素晴らしいと。また、最近エトワールとなったアマンディーヌ・アルビッソンは、エトワールになってからもどんどん上手くなっており、また質問なども聞きやすい人だそうです。

オペラ座の昇進試験は誰もが通らなければならない関門であり、普段主役を踊っていたりしても試験ではうまくいかない人がいます。最初の昇進試験で見事昇進を決めたオニールさんの秘訣は、コンクールだと思わないで、ソロを踊ることができるチャンスだとお持って頑張ることだそうです。若いうちは、試験本番だけでなく、普段の稽古の様子とか、性格なども見られており、そういうところも昇進するかどうかには加味されているとのこと。で、逆に頑張っているとアピールしすぎると嫌われて逆効果になったりするそうです。オーレリーは、以前にも、一人で練習しているオニールさんに声をかけて、いろいろと教えてくれたとのこと。

オニールさんを語るうえで必ず出てくるのが、ローザンヌ国際コンクールで、本番でポワントのリボンがほどけてしまい、結びなおして踊ったところ、見事1位に輝いたという逸話。実は必死で何が起きたのがあまり覚えていなかったとのことです。その時に踊ったのは「ラ・バヤデール」影の王国の三番目のヴァリエーションだったのですが、「やってしまった」と思い、ショックもあって次のコンテンポラリーを踊った時にも自信を少し失ったそうですが、起きてしまったことはしょうがない、結果はどうでもいいと開き直ったところ、うまくいったそうです。

現在コリフェのオニールさんは、コール・ド・バレエを踊ることがほとんど。「ドン・キホーテ」では、1幕から3幕まで全部の幕に別々の役で出演し、とても嬉しかったそうです。群舞で踊りながらも、同じ舞台に立っているエトワールを観るとワクワクするし、ソリストを引き立てるために踊っているという気持ちで踊っているそうです。「ドン・キホーテ」などでは、ダンサーたちは舞台の上にいるときもおしゃべりをしていて、時には舞台と関係のないことについても話していたりするとのこと。

来シーズンは、オープニングの「エチュード」を始め、カナダ・モントリオールへのツアーで「パキータ」、「ラ・スルス(泉)」、「くるみ割り人形」、さらにはコンテンポラリーの作品と相当忙しいそうです。

その中でも、絶対にいつか主役を踊りたいのが「ジゼル」。今回のコンクールで初めて「ジゼル」は踊ったのですが、コンクールで踊った3つのパ・ド・ドゥの中でも一番難しかったとのこと。でも一番ナチュラルにできて、とても気持ちよく踊れたそうです。この役を教えてくれたのは、前述のようにアニエス・ルテステュ。物語を全部教えてもらい、表現したいことがよくわかったのでナチュラルな表現ができたそうです。自分がジゼルになりきることができないと、この役は演じられないと思ったとのこと。アニエスには、ミルタの前で、アルブレヒトのために踊る気持ちはどんなものなのか、教えてもらったそうです。

いつか踊りたい役としては、ピナ・バウシュの「春の祭典」を挙げていました。踊りたいパートナーはたくさんいるけど、今のオペラ座なら、エルヴェ・モローと踊りたいそうです。また、ヴァルナ国際コンクールで一緒に出場したジェレミー・ルー・ケールとユーゴ・デマルシャンとも踊りたいとのこと。

表現力を身に着けるにはどうしたらいいでしょう、というお客さんからの質問に対しては、恥ずかしくならず、自分の100%を出さないと舞台では出てこないし観客にも届かないので、そうしてほしい、と答えていました。


気品と美しい容姿、テクニックと抜群のスター性を持つオニールさん。オーレリー・デュポン、アニエル・ルテステュの薫陶を受け、オペラ座ならではのエレガンスを感じさせる彼女をぜひぜひ応援して、エトワールとなる日を楽しみにしたいと思います。

チャコットダンスキューブでのレポート記事
http://www.chacott-jp.com/magazine/interview-report/report/post-89.html

バレエ:銀賞のオニール八菜さんが報告会…東京(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20140803k0000m040033000c.html


ヴァルナ国際コンクールで踊った「ドン・キホーテ」(オニール八菜、ジェレミー・ルー・ケール)
http://youtu.be/5j6B1gUnurw

ヴァルナ国際コンクールで踊ったウェイン・マクレガー「ジェヌス」(オニール八菜、ジェレミー・ルー・ケール)
http://youtu.be/a1-kxsKl4nQ

2014/08/05

マリインスキー・バレエのクラスレッスンを8/6にネットで生中継

現在ロンドン公演中のマリインスキー・バレエ。「ロミオとジュリエット」から始まり、現在は「白鳥の湖」を上演中です。
http://www.roh.org.uk/about/mariinsky

そのマリインスキー・バレエのクラスレッスンが、ネットで生中継されます。

日本時間 8/6(水)18:55(イギリス時間同日の朝10:55)より、英国の新聞Telegraphのサイトにて。同様の中継は、昨年のボリショイ・バレエのロンドン公演でも行われました。

http://www.telegraph.co.uk/culture/theatre/dance/11011335/WATCH-the-Mariinsky-Ballet-in-class.html

生中継だけでなく、この映像のアーカイヴは7日間視聴可能だそうなので、生では観られない方もご覧になれますね。

クラスを指導するのは、名教師として知られるイーゴリ・ペトロフ。アカデミックなロシア・バレエの神髄が観られるのではないかと思います。

こちらの記事では、ロンドン公演に出発する直前のマリインスキー・バレエのバックステージの様子、ヴィクトリア・テリョーシキナの楽屋などを見ることができる動画があります。

http://www.telegraph.co.uk/culture/theatre/dance/10991550/Backstage-at-the-Mariinsky-Theatre.html

ミハイロフスキー劇場バレエ来日公演のガラに吉田都さん出演、キエフ・バレエのバレエ・リュスプログラム

ミハイロフスキー劇場バレエの来日公演、すでに発表されていた「海賊」「ジゼル」「白鳥の湖」に加えて、新春ガラも発表されていました。
http://www.koransha.com/ballet/mikhailovsky_ballet2015/

新春スペシャル・ガラ

第1部「くるみ割り人形」より第2幕 ~おとぎの国~
第2部「白鳥の湖」より第2幕 ~オデットと王子、湖畔の出会い~
第3部「ライモンダ」より第3幕 ~ライモンダの結婚式~


東京国際フォーラム ホールA

1/3(土)14:00開演
「くるみ割り人形」:アンナ・クリギナ、アンドレイ・ヤフニューク
「白鳥の湖」:アナスタシア・ソボレワ、ファルフ・ルジマトフ
「ライモンダ」:吉田都、デニス・マトヴィエンコ

1/4(日)14:00開演
「くるみ割り人形」:アンナ・クリギナ、アンドレイ・ヤフニューク
「白鳥の湖」:クリスティーナ・シャプラン、ヴィクトル・レベデフ
「ライモンダ」:吉田都、デニス・マトヴィエンコ

というわけで、新春早々、吉田都さんのライモンダが観られます。

マリインスキー・バレエへの移籍が正式に発表されたクリスティーナ・シャプランがまだ来日予定キャストに入っていますが、実際踊ってくれるのか、キャスト変更になるのかは不明です。

***********

また、キエフ・バレエの来日公演は、「くるみ割り人形」のみ発表されていましたが、

ミハイル・フォーキンの世界
バレエ・リュスの祭典

と称して、「レ・シルフィード」「シェヘラザード」が上演されます。

http://www.koransha.com/ballet/kiev2014/

レ・シルフィード:ゴリャコワ&クリク&ストヤノフ
シェヘラザード:マハリナ&ルジマトフ

Bunkamuraオーチャードホール

12/27(土)14:00開演
12/28(日)14:00開演

「シェヘラザード」の黄金の奴隷役を踊らせたら右に出るものはないルジマトフ、そしてマハリナの出演は見逃せませんね。バレエ・リュス展をご覧になって興味を持った方も是非。

2014/08/03

エトワール・ガラのトークショー

今日はエトワール・ガラのBプロに行ってきました。「眠れる森の美女」の3つのシーンを別々のダンサーで、そして「牧神の午後」バージョン違いを2つ、といったとても面白い趣向が入っていたのが良かったです。

ハンブルグ・バレエのペアとイザベル・シアラヴォラは素晴らしいのはもちろんですが、今回私の株が上がったのはドロテ・ジルベールとマチュー・ガニオでした。ドロテはますます美しさに磨きをかけて、エレガントになりましたね。マチューは逞しくなって、サポートがとても上手くなって頼りがいが出てきました。ニコラ引退後の首席エトワールですものね。それと、座長バンジャマン・ペッシュのカーテンコールでのお茶目さも素敵でしたね。最後のマンボでのはじける皆さんが楽しそうでした。あと一日、楽しむことにします。

遅くなりましたが、月曜日に行われたエトワール・ガラのトークイベントについて軽くご報告します。参加したのは、バンジャマン・ペッシュとイザベル・シアラヴォラ。

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まずは、二人がアイドルとしているダンサーについて。イザベルのアイドルは、ミハイル・バリシニコフだそうです。彼女にとって彼のようなスターは遠い存在だったそうですが、オペラ座に入り、様々な素晴らしいエトワールと一緒に仕事をして、違った形の尊敬を抱くようになったとのこと。また、シルヴィ・ギエムも大好きだそうです。

バンジャマン・ペッシュは、子供の時に部屋に貼っていたポスターはジョルジュ・ドンだったそうです。彼のたぐいまれなる存在感に圧倒されていたとのことで。また、シリル・アタナソフもあこがれの存在だったそうです。一緒に仕事をする機会のあるダンサーでは、ニコラ・ル・リッシュとシルヴィ・ギエム。彼らはもちろん技術も素晴らしいのですが、技術的にどうこうというよりは、どんなことにも妥協せず類まれな個性を持っているという点が凄いと。

自分が反対の性のダンサーだったら何を踊りたいと思いますか?という質問。イザベルは、ミーシャになって、若者と死を踊りたいそうです。それからボレロも踊りたいと。バンジャマンは、イザベル・シアラヴォラになりたいそうです(笑)。彼女は演技派として知られていて、マルグリット、タチヤーナを体現し悲劇のヒロイン役を見事に演じているからと。また、彼女が踊るローラン・プティ作品のヒロインも素晴らしいと。「ノートルダム・ド・パリ」や「若者と死」など。

「エトワール・ガラ」では、イザベルとバンジャマンは「ル・パルク」と「イン・ザ・ナイト」を踊ります。全く違った2つの作品を踊るのはどんな難しさがあるか。バンジャマンは「ル・パルク」は去年の12月に初めて踊ったそうですが、イザベルはもっと長いこと踊っています。一方、「イン・ザ・ナイト」はバンジャマンのほうが踊ってきた期間が長いので、それぞれについて情報交換をしているそうです。

バンジャマン・ペッシュは、「エトワール・ガラ」に芸術監督として関わって10年が経ちました。常に新しい発見を提供したいということで、レパートリーを完全に取り換えることはないけれど、新しい体の使い方や、新しいキャリア、作品に挑戦していることが大事だと彼は語りました。

バンジャマンは今回で実に来日は27回目となるそうです。しかしながら、忙しくてなかなかバレエ以外のことをする時間がなかったそうで、それはイザベルも同じ。しかしイザベルは買い物が大好きで、公演初日は、日本で買ったジャン・ポール・ゴルチェのドレスとジミー・チュウの靴で美しく装っていました。

二人とも頭の回転が速くて話が上手。イザベルは愛嬌があって気さくな人柄、バンジャマンは知的でロマンティスト。Bプロで二人が共演した「ル・パルク」も、今まで観たどの「ル・パルク」とも違っていて、大人の情感が伴っていてとても官能的で美しかったです。年齢的にも、この素晴らしい二人が踊る姿を観られる機会はもうあまりないかもしれないので、最終日はしっかり見届けたいと思いました。

2014/08/01

ジャパンアーツの、バレエ床を新調するためのクラウドファンディング

ボリショイ・バレエ、マリインスキー・バレエ、アメリカン・バレエ・シアターの招聘を行っているジャパンアーツでは、バレエ床を新調するためのクラウドファンディングを募集しています。

https://readyfor.jp/projects/JA_BALLET

バレエ公演を行う際には、ダンサーの脚に負荷をかけないためにバレエ床というものが用意されています。(バレエスタジオなどでも、バレエ床になっていることが多いです)東京文化会館などのホール自体には、バレエ床は備えられておらず、興行会社が用意するのが一般的なようです。興行会社が自前で持っていなくて公演の度にレンタルすることもあります。

バレエ床が老朽化するとクッション性がなくなってしまいます。老朽化した床では、バレエダンサーの怪我につながりかねません。というわけで、今年11月のボリショイ・バレエ来日を前に、ジャパンアーツではバレエ床を新調することにしたそうです。

ところが、特注品の木のバレエ床を新しく購入するには400万円かかり、そのうち120万円が足りないそうで、その分のお金を一般から募集することにしたとのことです。購入するバレエ床は、ボリショイ・バレエ来日公演だけでなく、マリインスキー・バレエなど同社が招聘するほかのバレエ公演でももちろん使用されます。

このようなクラウド・ファンディングと呼ばれる方法で資金を集める方法は、最近海外でも一般的になってきました。3000円から参加でき、協力した金額に応じて、様々な特典が用意されています。好きなアーティストを応援するためにファンが参加できる企画は、ユニークなものですよね。

そして、この募集ページでの「バレエ床とは何か」という写真入りの説明が非常に興味深く、見るだけでもとても勉強になります。バレエ床というものの存在は知っていたけれども、実際にこういう形状をしているんだ、と写真を見るのは初めてでした。図面や、普段はどのように収納されているかも説明されていて、ふむふむと思いました。

ぜひ応援してみようと思います。募集開始して数日で早くも目標金額が達成されそうな勢いですね。ダンサーたちの脚を案じるファンの方がそれだけ多いということなのだと思います。

シディ・ラルビ・シェルカウイ振付「バベル」、8/3特別番組放映

現在世界のダンスシーンで最も注目されている振付家シディ・ラルビ・シェルカウイ

森山未來出演で日本でも大ヒットした「テヅカ TeZukA」を手がけ、またキーラ・ナイトレイ主演の映画「アンナ・カレーニナ」では、特徴的な手の動きでめくるめくような陶酔感に酔わされた舞踏会のシーンのみならず作品全体を通しての踊りを振付けて、映画自体を一つのダンス作品のように仕上げました。

「アンナ・カレーニナ」のダンスシーン
http://youtu.be/TOwsZ6bDqJU

そのシェルカウイが、盟友のダミアン・ジャレとともに作り上げた作品が「バベル」です。2010年の初演から、世界中の40を越える都市で上演され、多くの人に愛されてきた作品であり、もっとも奥深く、もっとも楽しい作品と高い評価を得ています。東京での公演は8月29日~31日。

公演公式サイト
http://www.promax.co.jp/babel_words/

札幌国際芸術祭2014」ゲストディレクターの坂本龍一氏が
「恐るべき才能!
今、正に、日本でもたくさんの人に観て体験していただきたい!」

と惚れ込み、セレクトした作品でもあります。

BS-TBSでは、

「大絶賛!坂本龍一からのメッセージ『バベル』」という題名で、この作品の特別番組が放映されます。

8/3(日) 12:30~13:00 BS-TBS

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©Koen Broos

タイトルの「バベル」は、旧約聖書のバベルの塔の物語からきている。神にとどけと巨大な塔を築いた人間達が、神の怒りをかった。もう二度とはかりごとができないようにと、神は人間の言葉を混乱させて互いに通じないようにしたという。言葉の混乱さながらに、この作品のために10を越える国からダンサーやミュージシャンが集まった。ライブ感満載のノリのいいダンスと音楽の合間に、聞き慣れた国の言葉や聞き慣れない国の言葉が飛び交う。日本語もたっぷりと聞こえてくるはずだ。

ダンスがこんなにも豊かなコミュニケーションを引き起こすのかという驚きと喜び。笑いも超絶技巧も至高の美も満載。すべてをひっくるめて、シェルカウイたちが目指す新しいダンスがここにある。
(坂口勝彦(ダンス批評、思想史))

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©Koen Broos


動画を観ても、とにかく刺激的でワクワク感に満ちていますね。音楽、美術、そしてダンスが一体となった、多彩な芸術表現の可能性を示しています。
http://youtu.be/GhTQ86gY3qk


民族、テリトリー、様々な言語、国家のアイデンティティといった問題が、鋭く、時にはユーモラスに、10以上の国々から参加する多国籍なダンサーとミュージシャンらによって描かれるこの作品。異文化の衝突が時にイスラエルとパレスチナにおける軍事衝突になってしまったり、はたまたロシアとウクライナの間で起きている問題などについても考えさせてくれます。と同時に、その混沌の中から、美しさ、ユーモアそして豊かなコミュニケーションが生まれていくところで、希望を感じさせてくれ、そしてダンスなどの芸術が現代の私たちにもたらしてくれるものについて考えさせてくれます。このような時代の、今だからこそ、観るべき作品ですね。

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©Koen Broos

これは決して見逃してはならない作品の一つですね!私もとても楽しみにしています。ぜひご覧ください。

日時
2014年8月29日 (金) 18:30開場 / 19:00開演
2014年8月30日 (土) 13:30開場 / 14:00開演
2014年8月31日 (日) 13:30開場 / 14:00開演
会場 シアターオーブ (渋谷ヒカリエ11階)

チケット
席種 · 料金 S席9,000円 (税込) / A席7,000円 (税込)
入場制限 未就学児入場不可

プレイガイド
Bunkamuraチケットセンター 03-3477-9999 (オペレーター対応10:00~17:30)
オンラインチケット My Bunkamura
東急シアターオーブチケットカウンター (渋谷ヒカリエ2階11:00~19:00)
サンライズオンライン
ローソンチケット 0570-084-003(Lコード:32672)
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:435-368)
e+(イープラス)
CNプレイガイド 0570-08-9999 (オペレーター対応)

公演に関するお問合せ
サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00~19:00)

主催
TBSテレビ / PROMAX

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