ABTの昇格情報、イザベラ・ボイルストンがプリンシパルに
ABTの昇進情報がNew York Timesで発表されました。
Isabella Boylston Promoted to Principal Dancer at American Ballet Theater
http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2014/06/30/isabella-boylston-promoted-to-principal-dancer-at-american-ballet-theater/?smid=nytimesarts
イザベラ・ボイルストンがプリンシパルに昇進
クリスティーン・シェフチェンコ、デヴォン・トゥッシャー、ジョゼフ・ゴラック、ロマン・ザービンがソリストに昇進とのことです。
イザベラ・ボイルストンの昇進は、ちょっと議論を呼びそうですが、「白鳥の湖」のオデット・オディールを踊るなど、明らかにケヴィン・マッケンジーのお気に入りダンサーでありました。2010年にブノワ賞にノミネートされています。マリインスキー国際フェスティバルでは、「ラ・バヤデール」のガムザッティを踊っています。
ジョゼフ・ゴラックは、「くるみ割り人形」や「シンデレラ」、「コッペリア」などに主演。2005年のYAGPで金メダル、2006年のYAGPでグランプリを受賞し、2011年のエリック・ブルーン・プライズも受賞しています。容姿も端麗で、間違いなく時代のスター候補です。
クリスティーン・シェフチェンコは、ウクライナ出身で新体操でオリンピックを目指していました。ジャクソン国際コンクール、モスクワ国際コンクールでの受賞歴があります。来日公演でも、ラトマンスキー振付「ピアノ・コンチェルト」のソリストとして活躍していました。
デヴォン・トゥッシャーは、「ジゼル」のミルタ役、「白鳥の湖」のパ・ド・トロワや大きな白鳥などで活躍している、長身の美しいダンサーです。
ロマン・ザービンは、ロシア出身。プリンシパル・キャラクター・アーティストという地位がABTにあれば必ずその位にあるであろう、キャラクターロールでの演技が素晴らしいダンサーです。若いうちから「海賊」のパシャ、「ラ・バヤデール」の大僧正、「ロミオとジュリエット」のキャピュレット、「マノン」のムッシュGM、「ドン・キホーテ」のドン・キホーテなどの役をこなし、見事な演技力を発揮してABTに無くてはならない存在となっていました。
ABTは相変わらず主役ダンサーの怪我でキャスティングが綱渡り状態のようです。現在もホールバーグ、そしてゲストですがコジョカルが怪我をして降板しています。
(コジョカルの怪我はそれほど深刻ではないようなので、「アリーナ・コジョカル・ドリーム・プロジェクト」には間に合いそうです。ホールバーグも、全治2,3週間ということで、ボリショイのNY公演や東京バレエ団へのゲストには支障はなさそうです)
特にソリストレベルを強化して、内部のダンサーが代役を務められるような体制を組まないと、今後ABTは厳しいでしょうね。
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