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2014/07/17

7/5、7 パリ・オペラ座バレエ「ダンシズ・アット・ア・ギャザリング」「プシュケー」

DANCES AT A GATHERING ダンシズ・アット・ア・ギャザリング


Robbins - Ratmansky 投稿者 operadeparis

Frédéric Chopin Music
Jerome Robbins Choreography
Joe Eula Costumes
Jennifer Tipton Lights 

Pianiste : Ryoko Hisayama

7/5
PINK Amandine Albisson
PURPLE Valentine Colasante
YELLOW Nolwenn Daniel
GREEN Sabrina Mallem
BLUE Christelle Granier
BROWN Mathieu Ganio
PURPLE Audric Bezard
GREEN Pierre Arthur Raveau
RED BRICK François Alu
BLUE    Nicolas Paul

7/7
PINK Amandine Albisson
PURPLE Laura Hecquet
YELLOW Heloise Bourdon
GREEN Aurélie Dupont
BLUE  Laurene Levy
BROWN Josua HOFFALT
PURPLE Audric Bezard
GREEN Pierre Arthur Raveau
RED BRICK Daniel Stokes
BLUE  Christophe Duquenne


PSYCHE プシュケー


Psyché - Alexei Ratmansky - Laetitia Pujol et... 投稿者 operadeparis

César Franck Music (symphonic poem for orchestra and chorus)
Alexei Ratmansky Choreography (Opéra national de Paris, 2011)
Karen Kilimnik Sets
Adeline André Costumes
Madjid Hakimi Lights

PSYCHE Diana Vishneva
EROS Evan McKie
VENUS Stéphanie Romberg
THE TWO SISTERS Charlotte Ranson , Laurence Laffon


http://www.operadeparis.fr/saison-2013-2014/ballet/robbins-ratmansky

パリ・オペラ座バレエの「ダンシズ・アット・ア・ギャザリング/プシュケー」のダブルビルと、「ノートルダム・ド・パリ」を観にパリに行ってきました。パリは非常にお天気が悪くて寒く、あまり観光も買い物もできず、劇場通い、美術館通い(ドリス・ヴァン・ノッテン展とビル・ヴィオラ展が素晴らしかったです)、そして現地の友人何人かと食事していてあっという間でした。あまりパリに行ってきた実感がないというか…。

「ダンシズ・アット・ア・ギャザリング」

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ショパンのピアノに乗せて、10人の男女の恋模様や駆け引きが描かれる軽妙な作品。特筆すべきは、ピアノを担当された久山亮子さんの演奏の素晴らしさ。輪郭がくっきりとしていて強弱がはっきりしていてとても正確。ダンサーにとってもとても踊りやすかったのではないだろうか。彼女のピアノによって、踊りが音楽の視覚化であるのがより明確になって非常に効果的だったと感じた。1時間ほどあるこの作品をずっと弾きっぱなしというのも、大変な力量が求められたのではないかと思われる。

5日のキャストでは、まずはイエローのノルウェン・ダニエルの音楽性、軽やかさが目を引いた。ベテランでどちらかと言えば地味なダンサーではあるのだけど、理想的なオペラ座スタイルで、彼女の踊りには歓びが感じられて素敵だとしみじみ感じいった。そして後半に登場するグリーンのサブリナ・マレム。途中で滑って転んでしまうというアクシデントはあったものの、難なく立て直した。この役に求められる大人っぽさ、エスプリが感じられて、目が離せなくなるほど魅惑的だった。

一番最初に登場するブラウン・ボーイのマチュー・ガニオはソロで踊っているときには美しいのだけど、サポートがやや弱く感じられてしまった。この作品、女性ダンサーをそれぞれ投げてキャッチするシーンなどがあるのだけど、それを担当するガニオ、ラヴォー、ポールともあまりガッチリキャッチをできていなかったような。それに対して、7日にオペラ座団員として最後の出演をしたクリストフ・デュケンヌはこの点がとにかく素晴らしい。パートナーリングの素晴らしさで良く知られた彼は、非常に難しいリフトやキャッチを難なく決めていた。彼もいぶし銀のようなダンサーなのだが、信頼性が高く、きちっとしたクラシックバレエを踊ることができて、バレエ団には欠かせない存在だったので、引退が惜しまれる。

ピンクのアマンディーヌ・アルビッソンは非常に大柄だが、テクニックは確実で長い手足は伸びやか、サポートされている姿も美しい。モーヴのヴァランティーヌ・コラサントは、ほかのダンサーと比べると明らかに太めで精彩に欠けた。レッドブリックのフランソワ・アリュは跳躍力は素晴らしく、まるで羽が生えているかのようなのだが、やはり彼の場合も体型に恵まれないのが、容姿の揃っているオペラ座ではやや苦しいところである。パープルのオドリック・ベザールは、5日は昼にバスティーユで「ノートルダム・ド・パリ」のフロロ役を踊ってきて夜はガルニエへの出演。でも微塵の疲れも見せずパワフルで男らしいダイナミズムを見せてくれた。

7日は、ブラウン・ボーイのジョシュア・オファルトの胸のすくような踊りにすっかり魅せられた。歌っているかのような軽やかさ、美しく伸びたつま先、伸びやかなライン、音楽を体で楽器のように表現できる能力、この日の主役は完全に彼だった。モーヴのローラ・エケも美しく、5日の同じ役を踊ったダンサーとは段違いの繊細な表現力を持っていた。グリーンのオーレリー・デュポンはさすがの貫録で魅せる。レッドブリックのダニエル・ストークスも健闘していた。この作品の中では小さな役ではあるが、ブルーのクリストフ・デュケンヌの安定感、彼がいると舞台全体が締まる。

そして最後に、カーテンコールで、この日が最後となったクリストフ・デュケンヌへ惜しみない拍手が送られた。特別のセレモニーはなく、彼の衣装の色に合わせた花束が一つ客席から投げ込まれただけだったが、舞台上は彼一人となり、いつまでも拍手は鳴りやまなかった。派手なダンサーではなかったが、クラシック・バレエの美しさを知り尽くしており、演技力もあって「椿姫」のデ・グリュー役では大きな感動を与えてもらった。パートナーリングの上手さも光っていた。そして踊りから伝わってくる、誠実で謙虚な人柄。エトワールにはなれなかったが、観客に愛されたダンサーとして長く記憶されることだろう。スタンディングオベーションの中、微笑みながら涙ぐんでいた彼の姿が忘れられない。これからは、オペラ座学校の教師として後進を育ててくれるという。

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収録された映像をこちらで観ることができます。
http://culturebox.francetvinfo.fr/live/danse/danse-classique/dances-at-a-gathering-de-jerome-robbins-au-palais-garnier-158519

「プシュケー」

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この作品、2年半前に初演された時にも3キャストで観ていて、私は結構楽しんだのだが、意外と評判がよろしくないのであった。ラトマンスキーが初めてパリ・オペラ座に振付けた作品であって、ストーリーは毒にも薬にもならならい神話、デザインもラトマンスキーらしい諧謔的な趣味のものであって賛否が分かれたようである。当初出演を予定されていたエトワールが次々と降板し、ゲスト出演する予定のディアナ・ヴィシニョーワの相手役がなかなか決まらなかった。初日を前にようやく決まったヴィシニョーワの相手役はエヴァン・マッキー。ところが、彼はラトマンスキーの作品を踊ったこともなければ、ヴィシニョーワの相手を務めたこともなかった。リハーサル期間もわずか一週間、通し稽古ができたのは初日の当日だったという。

初演からは西風役のダンサーの衣装がかなり変更となり、主役およびヴィーナスの衣装も変更となっていたのだが、このペアに限っては主役の衣装は初演の時のものを使用。プシュケーの姉妹たちや群舞の女性たちの花びらのような色鮮やかな衣装はなかなかキュートだし、ファンタジックな舞台美術もセンスが悪くないと思う。大傑作とはいいがたい作品ではあるが、おとぎ話的なファンタジックさがあって可愛らしい雰囲気がある。

前回の上演では、オーレリ・デュポン、ドロテ・ジルベール、クレールマリ・オスタと一流のエトワールが主演したのを見たわけだが、それでも、ヴィシニョーワがタイトルロールを踊るのを観て、主役が違うとこれだけ作品が違って見えるのに驚いた。ヴィシニョーワは強靭なのに柔らかく雄弁な動きで、プシュケーの心の移り変わり、キスによって目覚めて恋に落ちていく様子を実にこまやかに表現していって、作品を大幅にドラマティックに作り上げていった。特にしなやかな上半身の動き、恋の歓びを描き上げる腕の表現は圧倒的であった。清らかなのに官能的、まさに妖精そのものだ。森の中に取り残された時の寄る辺なさ、エロスに再び会えた時の歓び。一時は何を踊ってもヴィシニョーワだった彼女だが、今やその域は脱して演技力にも深みを身につけけつつある。

一方、エヴァンのエロスは、ヴィシニョーワと非常によくバランスの取れた踊り。ロシア式のメソッドで踊っているので、彼女ととてもよく合っているのであった。プシュケーとエロスのパ・ド・ドゥは、ラトマンスキーらしい、必ずしもクラシックバレエ的ではない舞踊語彙が使われ、ミュージカル的な自由な要素、オフバランスなど難しいところもあり、サポートも複雑な部分が多々見られるが、非常に滑らかにスムーズに行われ、圧倒的なヴィシニョーワの柔軟性をうまく生かしたパートナーリングも見られて目に快かった。プシュケーは人間の娘だがエロスはヴィーナスの息子で神々の一人で、長身で長く美しい肢体のエヴァンには神々しさがあったし、柔らかいプリエ、美しいアラベスクにも神様らしいカリスマ性を感じさせてくれた。彫刻にもなっているプシュケーとエロスの象徴的なキスのシーンも見事に再現されていた。

ヴィーナス役のステファニー・ロンベールには迫力があり、強烈な存在感があった。いたずらっ子の姉妹たち、シャーロット・ランソンとローレンス・ラフォンはキュートで奔放。4人の西風たちは舞台の狂言回し的な存在で、エロスを持ち上げることも。シモン・ヴァラストロの頑張りが印象的だった。優れた主役が舞台全体のクオリティをあげて、それが群舞全体にも波及効果を上げることができて、とても楽しめる舞台になったと思う。セザール・フランクの美しい音楽には、合唱も使用されて、神秘的な雰囲気をより盛り上げてくれた。全体のリハーサルが一度しかできなかったのが少し残念だったが、回数を重ねればアンサンブルもきっともっと一体感があったことだろう。

収録された映像をこちらで観ることができます。(別キャスト)
http://culturebox.francetvinfo.fr/live/danse/danse-classique/psyche-dalexei-ratmansky-au-palais-garnier-158521

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コメント

こんにちは。私も7日に観てきました。意外とバランスのいい舞台だったと思います。ロビンズは語りかけるようは雰囲気が素敵でした。彼はきっと優しいひとだったのでしょうね。ラトマンスキーは私は笑いっぱなしでした。彼の洒落心は素敵。でもこれがが正しい観方だったのかは、わかりませんが。。。プチパレの展覧会もまあまあよかったです。それにしても寒かったですね。バーゲンでトレンチコート買って着ていました。

naomiさま、パリにいらしてたんですね、うらやましい。
実際にご覧になられた若いオペラ座はなかなかよかったようですね。
でもあいかわらずあの人がモーヴなんかやっているのですね。
それはローラ・エケとは比較にならないと思います。
ノルウェン・ダニエル、きれいですよね。オペラ座らしいダンサーですよね。
クラシック・ダンサーらしい団員が次々と去っていくのは寂しい限りですが、
これも時代でしょうか。でも、インタビューなどで、若いダンサー達もヌレエフの遺産を大事にしたいと応えている人もいて、長い目で見ることが肝要ですね。

junさん、こんにちは。

ご覧になったんですね~。ダンシズ・アット・ア・ギャザリングは、ちょっと尺が長すぎるかな、と思うところはありますが、音楽をうまく視覚化しつつ、ストーリーないところにもほんのりとドラマ性を盛り込んでいるのはさすがでした。
プシュケーは、ラトマンスキーの諧謔趣味が全開で、それがなかなかパリの人には理解できなかったのかな、と思うのですが、確かにちょっと可笑しい感じの作品です。前回の衣装はもっとそれが顕著な感じでした。プチパレの展覧会も面白そうだったのですが、4泊で結構人に会ったりしていたので、展覧会も思うように回りきれなかったんですよね。

ショコラ・ショーさん、こんばんは。

非常に短い旅行で、しかも航空運賃節約のためにドーハ経由で片道20時間、飛行機に乗っている時間の方が長いんじゃないかって感じでした。「ダンシズ・アット・ア・ギャザリング」は全体的なレベルは高くて楽しめましたが、書いたようにやはりベテランダンサーのほうが味わいがあって私は好みだな、と思ってしまいました。ジョシュアはまだ若いですが…。ノルウェンもたぶん、定年までそれほど長くないと思うのですが、水晶宮での彼女の踊りも素晴らしかったですよね。

7日の公演は、デュケンヌの最後の公演ということで、ルフェ―ヴル、イレール、プラテル、ルテステュ、フロランス・クレール、クロチルド・ヴァイエなどの重鎮、そして出演していない多くのダンサーたちの姿も観られましたが、ミルピエはいなかった模様。イスラエルのガザ侵攻でポートマンも批判されていることもあったのかもしれません。

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