草刈民代 日本バレエの母を求めて ~エリアナ・ パヴロバの波乱の生涯と謎~
「草刈民代 日本バレエの母を求めて ~エリアナ・ パヴロバの波乱の生涯と謎~」という番組が、6月29日にBS朝日で放映されます。
6/29(日)夜9:00~10:54
http://www.bs-asahi.co.jp/kusakaritamiyo/
ロシア革命で祖国を追われ、誰も知らない極東の日本へ…
「日本バレエの母」と呼ばれる謎の亡命ロシア人バレリーナ、エリアナ・パヴロバの魅力、そして芸術に、草刈民代が迫る。
数多くの日本人バレリーナを育てた、彼女の波乱に満ちた人生とは。
元バレリーナで女優の草刈民代が、「日本バレエの母」と呼ばれる謎の亡命ロシア人バレリーナ、エリアナ・パヴロバの魅力に迫る。 ロシア革命で祖国を追われ、誰も知らない極東の日本にたどり着き、化粧品のモデルや映画に出演。その後、鎌倉に日本初のバレエスクールを開き、日本のバレエの礎を築いたエリアナ。数多くの日本人バレリーナを育てた彼女の波乱に満ちた人生、そしてバレエ芸術の魅力をひも解く。エリアナ・パヴロバが頻繁に踊ったというバレエ「瀕死の白鳥」とは―。まず草刈民代が訪れたのは、国内外のバレエ資料のコレクションが膨大に保管されている兵庫県立芸術文化センター。そこに20世紀初頭のロシアの振付家・フォーキンが「瀕死の白鳥」をどう踊るべきかを指示した写真と譜面が残っている。示された「瀕死の白鳥」の踊り方をひも解いていく。
そして、草刈がバレエ関係者に取材していくと、一つの謎が浮かび上がる。エリアナの「瀕死の白鳥」とは、現代バレエの常識とは一線を画するもの。最初から最後、力尽きて倒れるまで、ずっとポワント(爪先立ち)で踊り続けたという。それはなぜなのか、そこに込めたエリアナの思いとは…。
その謎を解くため、草刈はたった一夜限りのバレリーナとして舞い戻る。日本バレエの第一人者としてエリアナがこだわった「瀕死の白鳥」を自ら振り付けを解釈し、エリアナにその舞をささげる。
エリアナ・パヴロワの生涯については、「日本のバレエ 三人のパヴロワ」という渡辺真弓さんの著書に詳しく記述があります。他の二人のパヴロワ、アンナ・パヴロワとオルガ・サファイヤについても、詳しく足跡を追っていてとても興味深い本です。また、「日本バレエの母 エリアナ・パヴロバ」という書籍も出ています。他にも何冊か書籍は出ています。
エリアナは1919年に来日、関東大震災で一度は日本を離れるものの、1925年にはふたたび日本に根を下ろし、最初は社交ダンスを教えます。1932年に鎌倉、七里ヶ浜に日本で初めてのバレエ学校を開いた彼女。門下生には、東勇作、服部智恵子、貝谷八百子、佐多達枝、島田廣、橘秋子など、日本のバレエの歴史を語る上では欠かせない重要なダンサーたちがいました。「霧島エリ子」の名で彼女は日本に帰化し、戦時下でも精力的に公演活動を行いますが、1941年に慰問先の南京で病死してしまいます。彼女無しでは今の日本でのバレエの隆盛はありませんでした。
非常に興味深い番組ですし、兵庫県立芸術文化センターの薄井憲二コレクションの貴重な品々も見られそうなので楽しみですね。
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なお、こんな記事も出ています。
日本バレエの母、遺品どこへ ゆかりの地・鎌倉で論争
http://www.asahi.com/articles/ASG4S6DWCG4SULOB01K.html
彼女の遺品をめぐり、論争が起きているそうです。鎌倉市が財政事情や劣化防止のた新国立劇場情報センターめ寄贈を決定しましたが、地元に残すべきだとの異論も出て、白紙に戻す事態になってしまったとのことです。
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