ウラジーミル・マラーホフのさよなら公演はこの週末/追記
ベルリン国立バレエの芸術監督を退任するウラジーミル・マラーホフのさよなら公演が、この金曜日、土曜日に行われます。
6月13日(金)「カラヴァッジオ」(ビゴンゼッティ振付)
6月14日(土)「チャイコフスキー」(エイフマン振付)
ドイツ語ですが、マラーホフを追いかけたドキュメンタリー番組。動物園に遊びに行く彼の姿、なども見られます。
http://mediathek.rbb-online.de/rbb-fernsehen/stilbruch/vladimir-malakhovs-abschied-aus-berlin?documentId=21710702
マラーホフのベルリンでの最後の日々についての記事
http://www.morgenpost.de/kultur/berlin-kultur/article129025657/Vladimir-Malakhov-isst-Schokolade-zum-Abschied.html
「カラヴァッジオ」では、ハンガリー国立バレエに移籍した中村祥子さんもゲスト出演して、彼のさよなら公演に花を添えます。
この記事の中で、マラーホフは、ガラ公演で踊ったり、振付をすることはあるかもしれない。ただ、古典などの全幕作品を踊るのはこれが最後だと語っています。
マラーホフは、芸術監督としての仕事を続けたかったようです。自分がどのような間違いをしてしまったのかはわかっていますが、今は語りなくないとのこと。でも、今回の退任劇で、誰が本当の友達で、誰が偽物の友達なのかはわかったそうです。
マラーホフは、ベルリンの州政府が、後継者としてナチョ・ドゥアトと交渉していたことを知らず、突然彼が後継者に決まり裏切られた気持ちになっていました。最近になって、劇場の廊下でこの二者は偶然に居合わせたそうです。その時、ドゥアトは、来年6月に上演されるマラーホフ版「ラ・バヤデール」の振付指導をお願いできないかとマラーホフに依頼したそうです。二人は、短いものの、フレンドリーな会話を交わしたそうです。
「チャイコフスキー」は、偉大な作曲家と、ボリス・エイフマン、そしてマラーホフと3つのロシア人の魂がめぐり合う作品だとマラーホフは語っています。彼のお母さんも、この公演のためにやってきています。終演後のパーティが終わった後、マラーホフはサンクトペテルブルクとイスタンブールでコンクールの審査員を務め、6月末には劇場で自分の散らかった部屋を片付け、東京へと旅立ちます。
マラーホフのベスト・パフォーマンスのダイジェスト動画
http://youtu.be/k9GTP6_ZwKM
この映像を見ると、いかに彼が美しいダンサーだったかがよくわかります。
<追記>
さよなら公演の記事
フェアウェルは華々しく行われました。カーテンコールが何回も続き観客はスタンディングオベーション。花束が投げ込まれました。そして舞台の上に一人で佇むマラーホフ。
マラーホフは、客席にいるお母さんへとお礼の言葉。そして、彼の秘蔵っ子であり、やはりシーズン末に退団しマイアミ・シティ・バレエに移籍するライナー・クレンシュテッターがカンパニーを代表してお礼の言葉を述べました。
さよなら公演に選ばれた「カラヴァッジオ」と「チャイコフスキー」はマラーホフのために作られたような作品です。そして、この2作品がベルリン国立バレエで上演されるのはこれが最後となりました。46歳となったマラーホフは怪我に苦しみ、ひざの手術をしてからは以前のような踊りを見せることはできなくなってしまいましたが、なかなか舞台を去る決意はできなかったようです。最後の「チャイコフスキー」で、彼は役柄に対する深い理解を見せることができました。
「カラヴァッジオ」のオープニングでカーテンの間を通り抜けるバレリーナは、初演ではポリーナ・セミオノワでした。しかしこの日は別のバレリーナが踊り、ポリーナが姿を見せることはありませんでした。マラーホフがカンパニーを去ったのち、ナチョ・ドゥアトの下で再びポリーナはベルリンで踊ることになっているそうです。
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さらに追記
東京バレエ団のサイトに、さよなら公演のレポートが載っています。
http://thetokyoballet.com/news/?id=513
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