加治屋百合子さんとジャレッド・マシューズがヒューストン・バレエに移籍
ABTでソリストとして活躍し、来日公演では主演した加治屋百合子さんとジャレッド・マシューズ。この二人が、今シーズン限りでABTを退団し、ヒューストン・バレエに移籍することが発表されました。
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=482
加治屋百合子さんは、上海舞踊学院で学び、2000年にローザンヌ国際コンクールでスカラシップを得てナショナル・バレエ・オブ・カナダのスクールに留学し、2001年にABTスタジオカンパニーに入団。2002年にはABTに入団しました。2007年にソリストに昇進。「ジゼル」のタイトルロール、「くるみ割り人形」のプリンセスクララ、「ドン・キホーテ」のキトリ、「海賊」のギュリナーラ、「眠れる森の美女」のリラの精、「ラ・バヤデール」のガムザッティなど主要な役を踊ってきました。テクニックに優れた一方、ジゼルなどの叙情的な役もこなしてファンも多く、日本政府からもアーティスティック・アンバサダーを任命されています。主演した「ドン・キホーテ」はDVDにもなっています、
ジャレッド・マシューズは、スタジオカンパニー、研修生を経て2003年にABTに入団して2007年にソリストに昇進。METシーズンに怪我人が多発しているため、「ジゼル」でアルブレヒトを踊る予定になっているほか、「くるみ割り人形」の王子、「コッペリア」のフランツ、「シルヴィア」のアミンタなどを踊ってきました。今年のマリインスキー・フェスティバルのガラ公演にも出演しています。
加治屋さんのABTでの最後の公演は、7月5日マチネの「コッペリア」で相手役はジョセフ・ゴラック、ジャレッドの最後の公演は同じ日の夜公演「コッペリア」のフランツ役で相手役はパロマ・ヘレーラです。
ヒューストン・バレエでは二人はファースト・ソリストとして入団します。二人のヒューストンでの活躍を祈っています。(ジャレッド・マシューズはヒューストン出身です)
ABTは優れたソリストを擁していたのに、近年では外部ゲストばかりが主演し、バレエ団内の昇進もほとんどなく、団内の士気が下がっている状況となっています。今年のMETシーズンでも、加治屋さんとジャレッドの他、サシャ・ラデツキー、そしてクリスティ・ブーンとソリストが4人もバレエ団を去ることになります。
こちらは、ヒューストン・バレエへの移籍を報じる記事。もともと彼らは、ヒューストン・バレエの芸術監督であるスタントン・ウェルチの作品に親しんできました。
http://www.broadwayworld.com/bwwdance/article/Houston-Ballet-Announces-First-Soloists-for-2014-15-Season-Jared-Matthews-and-Yuriko-Kajiya-20140507#.U2rBZvl_vTp
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