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2014年5月

2014/05/30

NBAバレエ団「トリプル・ビル」リハーサル見学と公演情報

NBAバレエ団は、6月21日、22日に「ガチョーク賛歌」、「葉は色褪せて」、「ブルッフ ヴァイオリン協奏曲 第1番」の3作品で構成された「トリプル・ビル」を上演します。

http://nbaballet.org/performance/2014/triplebill/index.html

この3作品は、いずれも1970~80 年代にアメリカン・バレエ・シアターにより初演された名作ですが、日本では、ABTの来日公演などのガラで上演された程度で、上演機会が少ない作品ばかりです。「ガチョーク賛歌」「ブルッフヴァイオリン協奏曲 第1番」は日本のバレエ団として全部を上演するのは本邦初です。

「ガチョーク賛歌」Great Galloping Gottschalk

音楽:ルイス・モレウ・ガチョーク
振付:リン・テイラー・コーベット
19世紀の作曲家・ピアニストであるアメリカ・ニューオリンズ出身のガチョークのピアノ曲から6曲を選び、リン・テイラー・コーベットがコンテンポラリー作品として創りました。

「葉は色褪せて」The Leaves Are Fading

音楽:アンソニー・ドヴォルザーク
振付: アントニー・チューダー
葉の生い茂る晩夏の林に一人の女性がやって来る。そこで若い男女のカップル達を見て、彼女はかつて幸せだった時を思い起こす。チューダー晩年のロマンティックな作品。

「ブルッフ ヴァイオリン協奏曲 第1番」Bruch: Violin Concerto No.1

音楽:マックス・ブルッフ
振付:クラーク・ティペット
ヴァイオリンソロ:浅井千裕
38歳の若さでこの世を去った元ABTプリンシパルのクラーク・ティペットによる作品。クラシックバレエをベースに多彩なステップやリフト、複雑なコール・ド・バレエのパターン織り込んだコンテンポラリーにも視点を置いた華やかな作品。

今回、所沢のNBAバレエ団のスタジオにて、「ガチョーク賛歌」の公開リハーサルを見学させていただきました。振付のリン・テイラー・コーベット氏が来日してのリハーサルです。公演まであと3週間ありますが、衣装をつけてのリハーサルは、すでに完成度がとても高く、それぞれのダンサーも張り切っていて生き生きと表現力豊かに踊っています。ストーリーはありませんが、ロマンティックなパ・ド・ドゥ「ある詩人の死」は美しく、「トーナメントギャロップ」では3人の女性がユーモラスに溌剌と踊り、「バナナツリー」では身体能力の高い男性二人が掛け合いをするようにきびきびと軽やかに回転や跳躍したり、最後には華やかな群舞ありの、とても音楽性が豊かでカラフルで楽しい作品です。誰が観ても楽しめること請け合いの、愛すべきバレエでした。

同時上演の「葉は色あせて」では、かつてこの作品の名演で知られ、現在はチューダー財団で活動している元ABTプリンシパルのアマンダ・マッケロージョン・ガードナーを振付指導に招いています。さらに、やはりABTで活躍したサンドラ・ブラウン、デヴィッド・リチャードソン(チューダー財団)も振付指導のために来日しています。しっかりと指導を受けた、本格的でドラマティックな上演となっていることでしょう。非常に楽しみです。

2012年にNBAバレエ団の芸術監督に就任した久保綋一さんにお話も伺いました。バレエというと、どうしてもチャイコフスキーの三大バレエの上演が中心となり、そのような作品のほうが観客動員もしやすいわけですが、今回のように意欲的な演目を上演することで、バレエの新しい魅力を知ってほしいという気概に溢れておられました。古典ですと、主役やソリスト以外は群舞となりますが、今回のトリプルビルですと、一人ひとりのダンサーがそれぞれに活躍し輝ける場を持てることになります。また、実際に作品を伝えて行っている指導者たちと接することで、ダンサーたちは成長できます。

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久保綋一芸術監督

最初のうちは、日本で良く知られていない演目ということもあり、なかなかお客さんを呼び込むのは大変なところもありますが、バレエ団の立地している所沢の地元に密着した活動を行うこともしています。今回のような公開リハーサル、そして先日は、「バレエふれあい感謝祭」として、ローザンヌ国際コンクールで1位となった二山治雄さんを招いてのイベントを行いました(二山さんは、NBAコンクールの高校生男子の部でも一位でした)。さらに、バレエ団の女性団員が「NBAガールズ」として地元のFM局にレギュラー出演して、地域の人々に開かれたバレエ団を目指しています。

「バレエふれあい感謝祭」の模様
http://balletnavi.jp/article/pickup/20140424-2523/

久保綋一さんは、モスクワ国際バレエコンクールで受賞したのち、アメリカのコロラド・バレエで20年間プリンシパルとして活躍した輝かしいキャリアの持ち主です。熊川哲也さん、岩田守弘さんとほぼ同世代。日本では、アメリカと比較してまだまだダンサーの地位が低い、生活が成り立たない、怪我した場合の補償がないなどの問題点があります。ダンサーの地位や待遇の向上のためにも頑張る使命がある、と意気込みを語ってくれました。

実際、NBAバレエ団のレパートリーや個性的な取り組みに魅力を感じ、最近、他のバレエ団で活躍してきたダンサーの加入が増えています。元東京バレエ団の井上良太さん、元新国立劇場バレエ団の泊陽平さんなどです。

さらに、今年の10月には、マイケル・ピンク振付「ドラキュラ」の初演が控えています。この作品は、ノーザン・バレエで初演されて人気を博し、ワシントン・バレエ、アトランタ・バレエなど世界中のバレエ団で上演されている、シアトリカルな要素の強いエンターテインメント作品です。今回のNBAバレエ団の上演では、「ドリアン・グレイ」で話題を呼んだ大貫勇輔さんをゲストに招きます。大貫勇輔さんは、今回が初めての本格的なバレエ作品への主演となります。ハロウィンの時期ということもあり、話題となること間違いありません。

http://youtu.be/QHIF4mRQbRI

また、来年には、アルヴィン・エイリー振付作品なども予定されており、NBAバレエ団の積極的な取り組みには目を離せなくなりそうです。


公演名: 『トリプルビル』
日時:
6月21日(土)開場18:00/開演18:30
6月22日(日)開場14:30/開演15:00
チケット料金:
S席:¥8,000 A席:¥6,000 B席:¥3,000
ペアS席:¥15,000
ペアA席:¥11,000
一部学生席(1,500円)あり
インターネットチケット購入はこちら

会場:メルパルクホール

アマンダ・マッケローとジョン・ガードナーのインタビューとリハーサル映像
http://youtu.be/cyY0xxbI_iE

芸術監督:久保綋一
バレエマスター : ジョン・ガードナー デビット・リチャードソン
バレエミストレス: アマンダ・マッケロー サンドラ・ブラウン リン・テイラー・コーベット  野田美礼
舞台監督: 千葉翔太郎 照明: ㈱オー/山本高久
音響: 相馬保之
構成: 西 優一 榎本晴夫 久保栄治  制作: 小林研一
主催: NPO法人NBAバレエ団
協賛: チャコット(株)、サントリーフーズ(株)
後援: 所沢商工会議所、FM NACK5
助成: 文化庁文化芸術振興費補助金(トップレベルの舞台芸術創造事業)


このABTのDVDに、「葉は色あせて」(アマンダ・マッケロー、ジョン・ガードナー出演)、「ブルッフ・ヴァイオリン・コンチェルト1番」(イーサン・スティーフェル、アンヘル・コレーラ、ジュリー・ケントら出演)が収録されています。廃盤ですが、全盛期のABTを知るにはもってこいの、大好きな一枚です。

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「ガチョーク賛歌」収録(スーザン・ジャフィ、エレイン・クドウなどが出演)しているABTのDVD

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2014/05/29

クロアチア、ボスニア他旅行記(その4)プリトヴィッツェ湖群国立公園

この日向かうプリトヴィッツェ国立公園は、メジャーもメジャー、ドブロヴニクと並んで2大人気旅行先なのでした。

バスで走ること3時間半、まずは公園の近くのレストランでます料理のランチ。動物のはく製がいくつもあって不思議なレストランだったけど、どうも子供たちの遠足と重なったようで、レストランの中は小学生の団体でいっぱいに。クロアチアでも、子供たちはみんなスマホで遊んでいるんだけど、iPhoneはちょっとぜいたく品のようで、私がiPhoneを取り出したら羨望のまなざしに囲まれました。

プリトヴィッツェ湖群国立公園は、16の湖が連なり92もの滝があるという圧倒的なスケールの国立公園。石灰分が沈殿したことにより生まれたエメラルドグリーンの水は、驚くほど透明度が高くて悠々と泳ぐマスの姿を見ることもできる。実はお天気がここ数日悪くて、大丈夫かなと思っていたのですが、ツアーの中に最強晴れ女の方がいて、無事晴れました。その代わり、水かさが増して、通れなくなってしまった場所もあります。足元まで水があふれそうになっているところもありました。1979年に世界遺産に登録されました。クロアチア唯一の自然遺産です。

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現地ガイドは若い女性で、金髪ですらりとしていてバレリーナのような、驚くほどの美人でした。クロアチアは美男美女が多いです。

写真などで目にしていたので、プリトヴィッツェのイメージはあったのですが、実際に目にしてみるとやはり圧倒的なスケールと澄んだ空気、自然が織りなす造形の美しさに心身とも癒されます。また、路傍に咲く可憐な草花にもふと心がなごみます。湖まで歩いて下りて行き、一番大きな滝(高さ78m)のふもとまで歩くことができます。また、湖をわたる細い橋を歩いていくと、その橋の真下からも滝になっていて水が落ちていくのを見ることができます。晴れていたので、滝にかかる虹も見られました。

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このエメラルドグリーンの水の色が、刻一刻と変化して、印象派の絵のように微妙な色彩の変化や光の反射をしていくのが言葉にもできない美しさです。前日までの雨で水かさが増していて、滝の勢いもありました。一番大きな滝から水が落ちていく様子を見て、父が、観音様が滝に打たれているように見えると言ってましたが、確かに言われてみれば観音様が見える気がします。

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植物だけでなく、様々な小動物もいました。蛇、今まで見たことがないくらい緑色のトカゲなど。これだけ水も空気もきれいだと、動物にとっては天国のようです。ただ、最近外来種の魚がマスを駆除してしまっているということがあり、世界遺産なので外来種を駆除することができないのが悩みなのだそうです。

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滝の一つには、ミルカ・トルニナ滝という滝があります。この名前は、クロアチア出身の有名なオペラ歌手から取られたものです。彼女は世界的に活躍したソプラノだったのですが、突然顔面麻痺を発症して引退を余儀なくされたとのこと。階段のように段々と流れ落ちる美しい滝で、彼女がこよなく愛したそうです。1897年ザグレブ歌劇場に出演した時の出演料をそっくりプリトヴィッツェ湖保護整備に寄付したとのこと。

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コースの最後を歩くと、湖を渡る遊覧船があり、そこでさわやかな風に吹かれながら30分ほど最後の絶景を楽しむことができます。この大きな湖にも、いくつかの滝があります。

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今回は、下湖群だけでしたが、実際には上湖群もあるので、ぜひ次回はそちらの方も行ってみたいと思いました。先ほどの校外学習の生徒さんたちにも遭遇しました。

この自然が生み出した奇跡ともいえるプリトヴィッツェ湖群国立公園も、ユーゴ紛争に巻き込まれ、ここで軍事衝突が起き「危機にさらされている世界遺産リスト」に登録されたこともあったのですが、地雷の撤去も進んで除外されたそうです。

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ここまで圧倒的で、元の自然がそのまま保全されている自然美は世界的に見ても稀だと思いました。死ぬまでに一度は観たい、そんな場所でした。

観光を終え、バスはスプリットへと向かいます。4時間ものバスの旅。途中、いくつかのドライブインにトイレ休憩のために立ち寄ります。クロアチアのドライブインは、みな、お手洗いがとても清潔に保たれているのに感心しました。手を乾かす乾燥機も整備されています。コンビニエンスストアと小さなカフェも併設されていました。たまに日本語のガイドブックまで置いてあります。プリトヴィッツェはバスでないと行けない場所なので、やはりドライブインの役割は大きいということですね。

ローラン・イレールがパリ・オペラ座のメートル・ド・バレエを辞任、オーレリー・デュポンが現役引退後就任

パリ・オペラ座バレエで、ブリジット・ルフェーブル芸術監督の右腕メートル・ド・バレエ(ナンバー2)として活躍してきたローラン・イレールが今年9月に退任することが、5月28日にパリ・オペラ座より発表されました。

オペラ座のオフィシャルサイトには載ってませんが、記事は出ています。
http://www.nordnet.fr/infos/reg-idfparisgeneral/laurent-hilaire-quitte-la-direction-du-ballet-de-l-opera-de-paris/140528174118.e0hp38oj

イレールの後任は、やはりメートル・ド・バレエのクロチルド・ヴァイエ。しかし、ヴァイエも、2014-15シーズンが終了したのちには退任し、このシーズンで引退するオーレリー・デュポンが取って代わることになります。

なお、オーレリー・デュポンは今年3月のインタビューで、引退後はどうするか、ということについて語っていました。
http://www.hbrfrance.fr/magazine/2014/03/1740-le-travail-dune-vie-aurelie-dupont-danseuse-letoile-lopera-de-paris/

このインタビューで彼女は、女性ダンサーにポワントの技術や、自信をつけ舞台の上で美しく輝く方法を教えたい、ジュリアードスクールかどこかで。将来は夫とともにアメリカなど海外で暮らしたい。一日中スタジオにいて夜にほかのダンサーが踊るところを観るということはしたくない、と語っていました。なので、オペラ座のメートル・ド・バレエという進路は考えにくかったのですが。

イレールの話に戻ると、ルフェーブルが退任した後のオペラ座芸術監督の最有力候補に彼はなっていましたが、バンジャマン・ミルピエに敗れてしまったわけです。オペラ座学校にも、オペラ座バレエにも所属したことのない年下のミルピエの下で仕事をすることは、大エトワールだった彼にとってはプライドが許さないことだったのかもしれません。

オペラ座のメートル・ド・バレエは、たんにバレエマスターであるにとどまらず、副芸術監督の役割を果たす重要な仕事です。近年、かつての黄金時代のスターと並ぶようなレベルのダンサーが出てこなくなり、エトワールのレベルも下がってしまったことに対して、ルフェーブルだけでなく、イレールに対してもその責任があったのではないかという声がバレエファンの中からも出てきていたようでした。

追記
もう少し詳しい記事がフィガロ紙に載っていました。
http://www.lefigaro.fr/culture/2014/05/29/03004-20140529ARTFIG00108-ballet-de-l-opera-benjamin-millepied-pose-sa-nouvelle-donne.php

イレールの後任に外部の人を連れてくるのではなく、ヌレエフ時代に活躍し、すでにメートル・ド・バレエのキャリアがあるクロチルド・ヴァイエ、そしてその後はオーレリー・デュポンとオペラ座内部の人にしたというのは、ミルピエがある程度はオペラ座の伝統を重視しているというポーズだと感じられます。

2014/05/28

ブノワ賞受賞者発表、木田真理子さんが最優秀女性ダンサーに

世界で最も権威のあるバレエ賞の一つ、ブノワ舞踊賞が27日にモスクワで発表され、女性ダンサー部門でスウェーデン王立バレエ団の木田真理子さんが受賞しました。日本人の受賞は初めての快挙です。

http://www.yomiuri.co.jp/culture/20140528-OYT1T50004.html

以下引用です。

 同賞は振付家ユーリー・グリゴロービチさんが代表を務める国際ダンス連合主催で、1992年に始まった。前年1年間に最も優れた活躍をした世界中のダンサーや振付家などを顕彰してきた。過去にはシルヴィ・ギエムさん、モーリス・ベジャールさんらが受賞してきた。

 今年の女性ダンサー部門には木田さんとポリーナ・セミオノワさん、アシュレイ・ボーダーさんら世界的スターを含む7人がノミネートされ、木田さんは主演した「ジュリエットとロミオ」でジュリエット役を初々しく踊って評価された。

 木田さんは大阪生まれ。4歳からバレエを始め、2000年のローザンヌ国際バレエコンクールで入賞。カナダのバレエ団に入ったが、欧州の優れた振付家たちと出会って「現代舞踊をもっと頑張りたい」と思い立ち、09年にスウェーデンのヨーテボリ・バレエ団に移籍し、12年から現在のバレエ団の第一ソリストとして活躍する。力強く、豊かな表現力を持つダンサーとして知られている。

ロシアで報道されたニュース記事(ロシア語)
http://lenta.ru/news/2014/05/27/benois/

ブノワ賞オフィシャルサイトでのアナウンス
http://benois.theatre.ru/english/massmedia/news/


受賞者は以下の通りです。

最優秀振付家 アレクセイ・ラトマンスキー(ABT) ショスタコーヴィチ三部作、「テンペスト」

最優秀男性ダンサー エルマン・コルネホ(ABT) 「シルヴィア」「テンペスト」「シェリ」「ショスタコーヴィチ第九交響曲」

最優秀女性ダンサー 木田真理子(スウェーデン王立バレエ)マッツ・エック「ジュリエットとロミオ」、ポリーナ・セミオノワ(ABT)「バッハ・パルティータ」「テーマとヴァリエーション」「レ・シルフィード」「ショスタコーヴィチ第九交響曲」

特別貢献賞 ブリジット・ルフェーブル(パリ・オペラ座バレエ)

木田さんが出演し、ブノワ賞受賞の対象作品であるエックのジュリエットとロミオ映像

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http://youtu.be/ynIWouIIEAc

木田真理子さん、授賞式の映像
http://youtu.be/yv0f3mNljuw

NHKのニュース(動画付)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140528/k10014779261000.html

木田真理子さんのインタビュー記事 【YOUは何しに北欧へ?】Vol.3:スウェーデン王立バレエのダンサー木田真理子さん
http://hyggelig-news.com/2014/01/26/11408/

世界的に有名な振付家のマッツ・エックと一緒に新作『ジュリエットとロミオ』の仕事が出来たことは、多分これまでの私のキャリアで一番大きい出来事だと思います。恐ろしいほどのプレッシャーを感じましたし、8ヶ月という長い創作期間中にオーバーワークから大怪我をしてしまったこともあり、落ち込んでどうなるかと焦ることが沢山ありました。そんな中、マッツ・エックから「ジュリエットはあなたじゃないと出来ない」と言ってもらえて、すごく信頼が感じられたことは、とても嬉しかったです。 『ジュリエットとロミオ』は世界的に注目を浴び、一般のお客さんだけではなく世界中からダンス評論家、ディレクターなどダンス関係者がたくさん観に来てくれました。

産経新聞に掲載された木田真理子さんのインタビュー記事
「最初は担がれているのかと…」 人との出会いに導かれ ブノワ賞最優秀女性ダンサー・木田真理子 
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140608/ent14060808580010-n1.htm

この読売新聞の記事では、金森穣さんのコメントがとても印象深いです。
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20140528-OYT1T50081.html

 エック作品を踊った経験を持つダンスカンパニー・Noismの芸術監督の金森穣さん(39)は「(エックさんの作品は)少しもずれずに完璧に踊らないといけない。その上でバレエと関係のない人間的な動作も入ってくる。自分なりのものにするのは難しい。彼女は頑張ったと思う」と高く評価している。

クロアチア、ボスニア他旅行記(その3)クロアチア、プーラとポレチュ

宿泊したのは、イストラ半島のロヴランという小さな町。隣の町がオパティヤという街で、こちらは、クロアチアのリヴィエラとも呼ばれている、まるでコート・ダジュールのような雰囲気のある高級リゾートタウンで、素敵なホテルやビーチ、ヨットハーバー、レストランなどが立ち並ぶ。ロヴランはそこよりは小さいけど、やはり同じような雰囲気。ホテルの目の前も海だし、眺めはなかなか良いです。

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さて、今日はまずはイストラ半島の先端にあるプーラという海沿いの街へと向かいます。プーラはかつてはローマ帝国に征服され、街のシンボルとなっているのは紀元1世紀に建造されたという大きな円形劇場。かつては、剣闘士とライオンが死闘を繰り広げたというまさに「グラディエーター」の世界。世界で6番目に大きな円形劇場で、ローマのコロッセオのおよそ半分のサイズですが5000人収容と十分大きいですし、2000年近く前の建物にしては(そして第二次世界大戦で爆撃されて被害を受けたにしては)保存状態も良い。ライオンたちが飛び出す出口なども保存されています。現在も、コンサートや映画祭などのイベントなどに活用されているとのこと。余談ですが、現地で朝NHKワールドを観ていたら、偶然、このプーラのアリーナで、イル・ディーヴォがコンサートを行っている映像が流れていました。

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小さな凱旋門があったり、紀元前2年に建てられたアウグストゥス神殿があったりと、ローマ帝国の名残が街の中にたくさん残っています。12世紀~18世紀にはヴェネチア共和国の支配下となり、その後はハプスブルグ帝国、さらには第一次世界大戦からは枢軸国の支配下ともなり、各国ににより支配権が争奪されたということで、様々な文化が溶け合っていますが、やはりイタリアの影響が強く、イタリア語を話す人が多いそうです。また、半島の先端なので、クルーズ船も立ち寄り、造船業なども栄えているとのこと。

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いかにもヨーロッパの海沿いの街のたたずまいを残す素敵な旧市街を歩きました。休日ということもあり、町の広場ではブラスバンドの演奏があり、その演奏に合わせて小さな子供が二人踊っていたのがとてもほほえましかったです。また、マーケットも開催されていて、新鮮な果物、野菜やオリーブオイルなどが売られていました。クロアチアははちみつも美味しいということではちみつを買いました。

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昼食は、アンフィテアターという円形劇場の近くの小さなホテルのレストラン。ここのイカのグリルがとてもおいしかったです。このレストランのシェフはクロアチアでもトップの人らしいです。現地のガイドさんも一緒に食事したのですが、よく話す人でクロアチアのいろいろな事情が聞けて面白かった。クロアチアは、サッカーがとても盛んですが、地元のチームはあまり高いギャラが払えないので、優秀な選手はやはり海外に流出してしまうそうです。サッカーに限らず良い選手もなかなかお金を払ってくれるスポンサーが見つからずみな苦労しているそう。あと、クロアチアは、消費税は20%ですが、観光に力を入れているために、観光にかかわる部分は税金がかからない、たとえば外食費などは消費税無しだそうです。確かに、食費も飲み物代も安い気がしました。

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この旅行の良いところは、ほとんどの場所で現地ガイドと合流し、そのガイドさんが英語で説明をしているのを添乗員さんが通訳してくれて伝えてくれることです。直接ガイドさんとお話もできるので、現地に住んでいる人の実態が少し伝わってきたり、質問もできたりして面白かったです。

次に向かったのは、ポレチュ。ここも海沿いのリゾートの街で、ハプスブルグ時代からの瀟洒なホテルやクルーザーが立ち並びます。ここも紀元前2世紀に作られた古代ローマ都市。19世紀のハプスブルグ帝国時代にはイストラ半島の県都として行政を担っていました。

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なんといってもここで有名なのは、エウフラシウス聖堂です。聖堂は4~5世紀に建てられました。6世紀のビザンツ帝国時代に描かれた黄金色のモザイク画「キリストと12使徒」「受胎告知」は現存する初期ビザンツ芸術の最高峰と呼ばれる荘厳で圧倒的に美しいものです。世界遺産に登録されています。 祭壇の天蓋も美しい。

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この街も、ローマ時代に遡るような遺跡を生かした瀟洒なカフェやバーとなっていたり、可愛いアクセサリーや雑貨を売るお店がたくさんあったり、イタリアっぽい雰囲気があってゆっくり過ごすのも楽しそうでした。海風に吹かれるのも気持ちよかったです。

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帰りは途中、トリュフの森に囲まれたモトヴンという街の全景を観てきました。こんもりとした丘の上に町が空に浮かぶようで、「天空の城ラピュタ」にもインスピレーションを与えたそうです。残念ながらトリュフは食べられませんでした。

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2014/05/27

オーチャードホール25周年ガラ ~伝説の一夜~

オーチャードホール25周年ガラの概要が発表されました。

注目は、熊川哲也さんが吉田都さんとローラン・プティの「アルルの女」を踊ることです。また、このたびパシフィック・ノースウェスト・バレエを引退する中村かおりさんの踊りを観る、とても貴重なチャンスでもあります。元NYCBプリンシパルの堀内元さんも出演します。そのほか、総勢60名を超える合唱、熊川さんが選ぶ才能あふれる若手ダンサーの出演も決定しているとのことです。

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/14_gala25th.html

~From Opera~
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」より“巡礼の合唱”“歌の殿堂を讃えよう”
出演:二期会合唱団・藤原歌劇団合唱部

ヴェルディ:歌劇「リゴレット」より“頬の涙が”
出演:錦織健

ヴェルディ:歌劇「リゴレット」より“慕わしい人の名は”
出演:幸田浩子

ヴェルディ:歌劇「リゴレット」より“あなたは心の太陽”
出演:幸田浩子/錦織健

ワーグナー:歌劇「ローエングリン」より“第3幕の前奏曲”

ヴェルディ:「椿姫」より“ああ、そはかの人か”“花から花へ”
出演:森麻季

ヴェルディ:歌劇「椿姫」より“乾杯の歌”
出演:森麻季/錦織健   二期会合唱団・藤原歌劇団合唱部

From Ballet
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」より“序曲” 
振付:山本康介
出演:K-BALLET COMPANY、K-BALLET SCHOOL

ブリテン:「シンプル・シンフォニー」
振付:熊川哲也
出演:海外で活躍する若手バレエ・ダンサー 

作品未定
出演:中村かおり、堀内元

ビゼー:「アルルの女」より
振付:ローラン・プティ
出演:吉田都、熊川哲也

                                                    
チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」より“ラリーナ・ワルツ”
構成:熊川哲也
出演:全員

*上演順の記載ではございません。

※表記の出演者・演目は2014年5月26日現在の予定です。

スタッフ

総合監修:オーチャードホール芸術監督 熊川 哲也


指揮:広上 淳一
出演:熊川 哲也、吉田 都、森 麻季、幸田 浩子、錦織 健、中村 かおり、堀内 元
    K-BALLET COMPANY / K-BALLET SCHOOL
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:二期会合唱団・藤原歌劇団合唱部

公演日程
2014/9/3(水)
2014/9/4(木)

2014/9/3(水)18:30開演(17:30開場)
2014/9/4(木)18:30開演(17:30開場)

会場
Bunkamuraオーチャードホール

[主催]
Bunkamura/TBS
[企画制作]
Bunkamura

料金
SS¥25,000 S¥20,000 A¥17,000 B¥14,000 C¥10,000(税込)

My Bunkamura先行販売
2014/06/14(土)

一般発売
2014/06/22(日)

<Bunkamuraでのお申込み>
03-3477-9999<10:00~17:30>

Bunkamuraチケットカウンター<10:00~19:00>
東急シアターオーブチケットカウンター<渋谷ヒカリエ2F 11:00~19:00>

「バレエ・アステラス☆2014」出演者決定

海外で活躍する日本人バレエダンサーが出演するガラ公演、「バレエ・アステラス☆2014」の出演者が決定しました。

http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/performance/140526_005414.html

今年は、いままでの、海外バレエ学校の出演に代わり、日本のバレエ団で活躍するバレエダンサーが出演することになったのですが、サンフランシスコバレエ・スクールやカザフスタン国立バレエスクールなど、今まで出演してきた海外バレエ学校の公演が、とても刺激的で面白かったので正直、この変更は残念に思います。

海外で活躍する日本人バレエダンサー☆

市河里恵☆(ボストン・バレエ団) with アルタンフヤグ・ドゥガラー(ボストン・バレエ団)
「Rhyme」(振付:V.プロトニコフ)

加治屋百合子☆(アメリカン・バレエ・シアター) with ジャレッド・マシューズ(アメリカン・バレエ・シアター)
「ジゼル」第2幕のパ・ド・ドゥ(振付:J.コラーリ/J.ペロー)

近藤亜香☆(オーストラリア・バレエ団) with チェンウ・グオ(オーストラリア・バレエ団)
「ラ・シルフィード」第2幕のパ・ド・ドゥ(振付:A.ブルノンヴィル/E.ブルーン)

直塚美穂☆(サンクトペテルブルク・バレエ・シアター)& 高谷 遼☆(ポーランド国立ウッチ・バレエ団)
「タリスマン」パ・ド・ドゥ (振付:M.プティパ)

根本しゅん平☆(クルベリ・バレエ団) with パトリシア・バスケス(クルベリ・バレエ団)
「SIDE」(振付:根本 しゅん平)

橋本清香☆(ウィーン国立バレエ団)& 木本全優☆(ウィーン国立バレエ団)
「海賊」パ・ド・ドゥ(振付:M.プティパ)

米山実加☆(ボルドー・オペラ座バレエ団)& 奥田丈智☆(ボルドー・オペラ座バレエ団)
「グラン・パ・クラシック」(振付:V.グゾフスキー)


日本のバレエ団で活躍するバレエダンサー

織山万梨子 & 中家正博(牧阿佐美バレヱ団)
「エスメラルダ」パ・ド・ドゥ (振付:B. スティーブンソン)

志賀育恵 & キム・セジョン(東京シティ・バレエ団)
「ロメオとジュリエット」バルコニーのパ・ド・ドゥ(振付:中島伸欣)

島添亮子 & 冨川直樹(小林紀子バレエ・シアター)
「シンデレラ」第2幕のパ・ド・ドゥ(振付:A.ロドリゲス)

米沢 唯 & 菅野英男(新国立劇場バレエ団)
「白鳥の湖」より黒鳥のパ・ド・ドゥ(振付:M.プティパ)


新国立劇場バレエ研修所

新国立劇場バレエ研修所 第10・11期研修生
「ワルツ」(振付:牧 阿佐美)


出演者の中で注目は、映画「小さな村の小さなダンサー」でリー・ツンシンの少年時代を演じたチェンウ・グオ(オーストラリア・バレエ団)、またクルベリ・バレエの根本 しゅん平さんが自作を踊るのも興味深いところです。ただ、全体的に古典の比率が高い感じがしますね。新国立劇場バレエ研修所が出演するのは良いと思うのですが、また牧さんのつまらない振付かと思うと残念です。

なお、日程が「アリーナ・コジョカル・ドリームプロジェクト」と重なってしまっているので要注意です(さらに、井上バレエ団『ラ・シルフィード』「コンセルヴァトワール」にも重なっています)。どうしても海外バレエ団が7,8月がお休みなので、この時期に公演は重なりがちですよね。

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2014/05/26

カルロス・アコスタが2015/16シーズンの終わりにクラシックダンサーを引退

Telegraph紙のインタビューで、カルロス・アコスタが、2015/16シーズンの終わりにクラシックダンサーを引退することを語っていました。

Carlos Acosta: I'm retiring from ballet
http://www.telegraph.co.uk/culture/hay-festival/10855436/Carlos-Acosta-Im-retiring-from-ballet.html

2015年9月に、アコスタはロイヤル・バレエのために新しい「カルメン」を振付けるとのことです。、2015/16シーズンの終わりにクラシックダンサーを引退する予定ですが、その後も、コンテンポラリー作品は踊り続けるとのこと。

アコスタは先日40歳になったばかりです。長いこと、自分のキャリアが終わりに近づいていたことを嘆き悲しんでいたものの、そろそろ潮時だと考えたそうです。観客にとってもフェアではないし、毎日のレッスン、クラスの大変さ、そして体の痛みを考えると、引退するべき時が近づいていると。

アコスタは英国では大変な人気を誇っており、彼自身の公演がロンドン・コロシアムで1週間ソールドアウトになるほどの売れ行きです。また、自伝と、「Pig's Foot」という小説も発表しています。

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2014/05/25

クロアチア、ボスニア他旅行記(その2)スロヴェニア、ブレット湖とポストイナ鍾乳洞

朝、起きたらリブノのホテルの部屋からは素晴らしいアルプスの眺め。空気が澄み切っていて、良く晴れている。ロッジ風のホテルはシャワールームは狭いけど、バルコニーがあり、テニスコートも敷設している。森に面したテラスで朝食を頂くこともできました。出発前に散歩したらとっても爽快でした。

すぐ近くの、アルプスに囲まれて非常に美しいブレット湖へ。ここは、スロベニア最大の湖で、エメラルドグリーンの湖の中に島があり、島にはバロック様式の聖母被昇天教会がある。非常に古い教会で5世紀に遡るとのこと。手漕ぎボートでこの島に渡ります。船を降りたところから教会までは99段の階段。この圧倒的に美しいロケーションの教会は、結婚式の名所でもあり、日本人のカップルでもここで挙式をする人がかなりいるとか。ところが、ここで結婚式を挙げるには、花婿は花嫁をお姫様抱っこしてこの100段の階段を登らなければならないという決まりがあるそう。そのため花嫁はダイエットをし、花婿は体を鍛えるのだそうです。あと、3回鳴らすと願いが叶うという教会の鐘があり、それを鳴らさせてもらいました。また、とても高い塔もあります。

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ブレット湖の聖母被昇天教会には、こんな言い伝えがあります。強盗に夫を殺されてしまった若い妻が鐘を鋳造して教会に寄贈しようとしました。船が鐘を運んでいた時に嵐にあい、鐘は船もろとも湖に沈んでしまいました。妻はその後、修道女となって一生を終えました。法王は彼女の死を悼み、鐘を鳴らす人が、その音で願いが叶えられるようにと願って、鐘を作って教会に贈ったそうです。

湖畔には、チトー大統領の別荘もあったそうで、湖畔を散歩するのもとても気持ち良くて、天国のようです。

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その後、湖畔を散歩したのち、断崖の上に立つブレット城へ。ここからは、また澄み切ったブレット湖と、湖にぽっかり浮かんだ教会の景色を望むことができます。城の中には古い鍛冶屋があり、そこで売っている製品がなかなか素敵だったのだけど、現金しか使えないので残念ながら買えませんでした。

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そこから移動して、今度はポストイナへ。ここは、ヨーロッパで1番目に、そして世界でも2番目に大きな鍾乳洞で、世界遺産となっている。1時間に1回、案内ツアーがあります。まずは2キロほどの区間をトロッコ列車に乗るのだけど、これが結構スピードが出て大変な迫力。まるでディズニーランドのアトラクションのよう。日本語の音声ガイドもついていて、解説が聞けます。ハプスブルグ家がとても気に入った場所だそうで、鍾乳洞内を照らす電気が灯されたのはかなり早く、ロンドンで家庭に電灯が入るよりも早かったそうだ。とにかく広い、でかい。歩く区間は1.7kmだそうだけど、アップダウンもかなりあります。気が遠くなるような年月をかけて、自然が作り出す神秘的な造形と変化する色彩に目を奪われました。キリストの誕生を再現する劇も行われていたなど、ドラマティックな場面が似合いそうなところもたくさんあります。コースの一番最後にある大きな空間はコンサートホールのように広がっており、実際、ミラノ・スカラ座の合唱団がコンサートを開いたこともあったそうです。日本の皇室の人たちも何人も訪れているとか。鍾乳洞の中は気温8度とかでかなりひんやりとするので、薄手のダウンジャケットを持参することを推奨します。

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そしてバスでいよいよクロアチア入り。クロアチアはEUに加盟していないので、一応国境がありパスポートを見せることになっていますが、日本人ツアーだとほぼパスポートも見ないでフリーパスです。まずはイストラ半島のロブランへ向かいます。クロアチアに入ると、入り組んだ海岸線にオレンジ色の屋根の家々が点在し、車窓からの眺めもいかにも海沿いのヨーロッパの村という感じになってきます。ホテルの窓の外も、アドリア海です。 コート・ダジュールのように美しく洗練された風景が広がっていました。


クロアチア、ボスニア他旅行記(その1)ミュンヘン、ザルツブルグ

5月8日より19日まで12日間、ミュンヘン~ザルツブルグ~スロヴェニア~クロアチア~ボスニア・ヘルツェゴヴィナを回るツアーに父親と参加してきました。大体父親と二人きりでなんか旅行に行ったことがあるわけないし、父は75歳と高齢のうえ足があまりよくないし。二人きりと言っても、添乗員付きのツアーに参加するわけなので、二人旅ではないのだけど。 私にしては珍しく、バレエとは関係のない旅行でした。

ミュンヘン行きのルフトハンザのCクラスでは、機内エンターテインメントで、チューリッヒ・バレエがザルツブルグ音楽祭で踊った「ダンス&カルテット」を観ることができたのでこれを観ていました。ハインツ・シュペルリの振付で、筋のない作品だけどなかなか面白かったです。

ミュンヘンといっても、ホテルのある場所は郊外で、市内からは電車で30分以上かかるのでこの時間から市内に出るのは難しかった。この日はホテルのプールで泳ぎ、サウナに入った。ところが、これが必殺ドイツのサウナ、全裸で入ることになっているわけです。様々な温度のサウナやミストサウナなども用意されている。結局夫婦で入っている方もいるので、恥ずかしながら私も入りました!プールでも1kmくらいは泳ぐ元気が残っていました。

到着翌日は、まずはミュンヘン観光。といってもごくごく短い時間で、中心街へ。白アスパラガスが旬を迎えていて、そこらじゅうにマーケットのように白アスパラガスと苺などが売られている。とても大ぶりでおいしそうで、ミュンヘンにいるのになんで白アスパラガスが食べられないんだろう、とちょっと恨めしく思いました。(でも、結局帰りのルフトハンザの機内食で白アスパラガス、食べられたんだけど)

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ミュンヘンは実はすでに3回行っているんだけど、どれもバイエルン州立劇場でバレエを観るために来ていて、あとはレジデンツとノイエ・ピナコテークくらいしか行ったことがない。今回は、かのビアホール、ホフブロイハウスの中を見学しました。朝9時だというのに、すでに店内でビールを飲んでいる人がいるのにはびっくり。内装はかなり凝っていて美しい。

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市役所前の広場を通り、聖ミヒャエル教会へ。この教会の前は何回も通っていたけど知らずに通過してしまったほどの目立たない外観だけど、中は壮麗。アルプス以北では最大の丸天井をもつルネッサンス様式の教会だそうです。左側には、日本で殉教したキリシタンを描いた絵画も飾ってあります。そして、右側の階段を降りると、かのルートヴィヒ2世のお墓があります。ここだけ有料。彼だけでなくほかの王家の人たちも眠っているのですが、やはり彼は圧倒的な知名度があるのでお花もたくさん捧げられていました。彼がいなければワーグナーの作品も、ヴィスコンティの映画も、ノイマイヤーの「幻想 白鳥の湖のように」もなかったので、お祈りしてきました。

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さて、短い観光を終えてバスでザルツブルグへ。ザルツブルグへ向かう窓の外には、菜の花畑が広がっていました。まずはウィーナーシュニッツェルとザッハトルテのランチを頂いた後、市内観光。ザルツブルグは音楽の街だけあって、音楽院からはピアノやヴァイオリンを練習する音が聞こえてきます。モーツァルトの生家やカラヤンの家などを通り抜け、小さな看板が美しい旧市街を散歩し、「サウンド・オブ・ミュージック」に登場した噴水を見たり。本家モーツァルトチョコレート(このチョコレートを発明した)「Fuerst/フュルスト」でチョコレートも買いました。あまりゆっくりはできなかったけど、お天気も良くて、ヨーロッパに来たんだと実感しました。さすがにザルツブルグは観光客がとても多いです。音楽祭の時に行ってみたいなと思いました。

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そしてバスは、一路スロヴェニアに向けて走ります。窓から見える壮大なオーストリアアルプスの眺めがとても美しいです。日が傾いたころ、なんだか複雑な田舎道をたくさん通り、田園風景の中のスロベニア、リブノのホテルに到着しました。

車窓からのオーストリアアルプスの眺め

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2014/05/24

シンシア・ハーヴェイがバレエ財団を設立

ABTの元プリンシパルであるシンシア・ハーヴェイ。ミハイル・バリシニコフと共演した「ドン・キホーテ」の映像で彼女の素晴らしい踊りを観た方も多いと思います。96年に引退してからは、教師、そして振付指導で活動してきましたが、最近のバレエ界には何かが欠けていると感じてきたそうです。

彼女と親しい、エドワード・ヴィエラ(マイアミ・シティ・バレエ元芸術監督)、イザベル・ゲラン(パリ・オペラ座バレエ元エトワール、現在はNY在住)、アンヘル・コレーラ(元ABTプリンシパル、バルセロナ・バレエ芸術監督)、そしてスティーヴン・ヒースコート(元オーストラリア・バレエ プリンシパル)も同じように感じてきました。

昨年の夏、シンシア・ハーヴェイは、 En Avantという、マスタークラスを行うとともにスカラシップやメンターを提供する財団を、匿名のドナーの寄付により発足させました。今年の6月7、8日には、バリシニコフ・アーツ・センターで1回目の公開マスタークラスを行います。

http://www.enavantfoundation.com/

http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2014/05/22/dance-veterans-join-forces-for-the-betterment-of-ballet/

シンシア・ハーヴェイは、ニューヨークタイムズへのメールの中で、このように述べています。「同僚やパトロン、そして現役ダンサーたちと話していると、バレエ芸術の現状においてかなりの不満が語られています。質よりも量が重視され、音楽性は無視され、見せかけのものだけがはびこっているというのを、ソーシャルメディアを見ても感じてきました。私自身も、舞台を観ていて何回か、不満を感じて帰ることがありました。この現状に対して不満を言う代わりに、これを何とかしたいと思いました。また、多くの、素晴らしい評判を持っていた元ダンサーたちがあまり活躍できないことも感じてきました。芸術にお返しがしたいと願っている多くの偉大なアーティストをアドバイザリーボードに迎えることができました。彼らは一人ひとり、音楽性、存在感、ドラマティックさそして純粋さにおいて傑出していました」

バリシニコフ・センターで行われるマスタークラスは、シンシア・ハーヴェイ、イザベル・ゲラン、エドワード・ヴィエラによるソロとパ・ド・ドゥ指導、元ダンサーで心理医学者のリンダ・ハミルトンとスポーツ、ダンスセラピストで、レッスン中のダンサーを分析し、ダンサーの強度とスタミナを強化するコンピュータ解析による手法を開発したパトリック・ランプによるレクチャーなどが含まれています。また、財団は、クラスの前にスカラシップも提供する予定です。

「私の目標は、来年3つのクラスを開講し、その翌年には4つか5つにすることです。私は、ダンスの分野にも取り組んできた演技の教師とともに役柄の教授法を開発し、音楽とその重要性について語る指揮者も招きたいと思っています。

多くのダンサーにおいて、これらの要素にかける時間はスタジオでは後回しにされがちであると、私はダンサーたちから聞いてきました。高い技術を持つダンサーたちは、キャラクター作り、そして彼らが取り組んでいることの深みを理解することにあまり時間をかけることができません。感情的な要素に取組ことが、観客を感動させることなのに」

アドバイザリーボードのメンバーは大変豪華です。エドワード・ヴィエラ、イザベル・ゲラン、アンヘル・コレーラ、スティーヴン・ヒースコートの他にも、ダーシー・バッセル(元ロイヤル・バレエプリンシパル)、デズモンド・ケリー(BRB元副芸術監督、エルムハースト・スクール元校長)、ヴィオレット・ヴェルディ(元NYCBプリンシパル、パリ・オペラ座バレエ元芸術監督)

このような動きがバレエ界に広がっていくと素晴らしいですね。

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2014/05/22

バスティアン・ヴィヴェのバレエ・コミック「ポリーナ」をプレルジョカージュが映画化

以前、このブログでもレビューを掲載した、バスティアン・ヴィヴェのバレエ・コミック「ポリーナ」。ロシア生まれの少女ポリーナが、師匠ボジンスキーとの出会いと別れを通して成長し、西欧でアーティストとして羽ばたいていく、ほろ苦い後味の美しい作品です。

この作品を、著名振付家のアンジェラン・プレルジョカージュが映画作品にするというニュースが入ってきました。

Angelin Preljocaj in Cannes to promote TF1 ballet drama Polina
http://www.screendaily.com/news/preljocaj-in-cannes-for-tf1s-polina/5072027.article

Preljocaj adapte "Polina" au cinéma
http://www.laprovence.com/article/loisirs/2885403/preljocaj-adapte-polina-au-cinema.html

http://www.actualitte.com/univers-bd/cannes-la-bd-polina-de-bastien-vives-adaptee-au-cinema-50275.htm

プレルジョカージュは、現在開催中のカンヌ国際映画祭にて、この「ポリーナ」の企画を披露することになっています。プレルジョカージュとヴァレリー・ミュラーが監督を務め、フランスのテレビ局TF1が製作。主演はこれから踊りの経験があり、吹き替えなしでダンスシーンをこなせる女優をキャスティングし、2014年の冬に撮影するとのことです。現在はプリ・プロダクション中で、ポリーナの師ボジンスキーと母親役の俳優はロシアの実力派俳優がすでに決定しているとのことです。もちろん、プレルジョカージュ振付によるダンスシーンもふんだんに入るとのこと。公開は2015年9月を予定しています。

映画化企画の詳細
http://www.tf1international.com/int_fiche.php?Type=1&Film=1060&PHPSESSID=82c3bf58b772013d83bfd131bb0d5685

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2014/05/21

ラリッサ・レジュニナへのオマージュ動画

オランダ国立バレエのプリンシパルであるラリッサ・レジュニナが、昨日、5月20日に引退しました。最後の舞台は「Ballerina」というミックスプロで、そこで彼女は「ライモンダ」とハンス・ファン・マネンの「The Old Man and Me」(NDTIIIのサビーネ・クップファーベルクとジェラール・ルメートルのために振付けられた作品)を踊りました。


20年間オランダ国立バレエで活躍した彼女ですが、日本では、マリインスキー・バレエで踊った「眠れる森の美女」の映像で良く知られています。当時の芸術監督オレグ・ヴィノグラードフに気に入られず役を与えられなくなってしまった彼女は、25歳の時にオランダに移りました。

彼女の踊りをまとめて作った、オランダ国立バレエによる映像が素晴らしいです。私のFBで紹介したところ、とても大きな反響がありました。

http://youtu.be/ayyOyNuWX8A

古典作品だけでなく、現代作品でも非常に優れたセンスを持った素敵なダンサーだったことがわかります。

こちらは、レジュニナの2002年の英語のインタビューですが、どのようにしてオランダに移る決意をしたか、そしてその時の苦労などを語っています。
http://www.for-ballet-lovers-only.com/interviews-lezhnina.html

そして、そのさよなら公演の写真もオランダ国立バレエのFacebookにアップされています。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.10151998579707504.1073741861.76031842503&type=1

マリインスキー・バレエ「眠れる森の美女」レジュニナ&ルジマートフ(全幕) [DVD]マリインスキー・バレエ「眠れる森の美女」レジュニナ&ルジマートフ(全幕) [DVD]

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フィールヤングに桜沢エリカさんのコミック「バレエ・リュス」不定期連載

コミック誌「フィールヤング」で、桜沢エリカさんがバレエ・リュスを描いたコミック「バレエ・リュス パリが煌く時」の不定期連載が始まりました。最新の6月号が第一回で、40ページにわたって繰り広げられています。

http://www.nadeshico.co.jp/blog/?p=11180

買って読んでみました。一回目は、ディアギレフのパトロネスとして名を残したミシア・セールと、衣装デザインでもバレエ・リュスにかかわったココ・シャネルから見たバレエ・リュスについてのストーリーです。バレエ・リュスの専門家として知られている芳賀直子さんが監修しているので、内容的にも非常にしっかりしています。ディアギレフの死と、ニジンスキーの「薔薇の精」の衝撃について描かれています。

ここで一部の内容を読むことができます。
http://www.shodensha.co.jp/chirayomi/FY6_sakurazawa/

次回は9月号の掲載ですが、この回はニジンスキーが中心となるそうなので、非常に楽しみです。

FEEL YOUNG (フィールヤング) 2014年 06月号 [雑誌]FEEL YOUNG (フィールヤング) 2014年 06月号 [雑誌]

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2014/05/16

シュツットガルト・バレエの2014/15シーズン、昇進情報

シュツットガルト・バレエの2014/15シーズンが発表されました。

http://www.stuttgart-ballet.de/schedule/2014-15-season/

新作としては、ストラヴィンスキーイーブニングが行われます。
シディ・ラルビ・シェルカウイの世界初演「火の鳥」
デミス・ヴォルピの世界初演「兵士の物語」
マルコ・ゲッケの「ナイチンゲールの歌」

ジョン・クランコの夕べ「オーパス1」「イニシャルR.M.B.E」「フルートとハープのためのコンツェルト」「ホルベアの時代から」
ケネス・マクミランへのオマージュ「大地の歌」「レクイエム」
ルイス・ステインズ、カタリーナ・コツィエルカ、ダグラス・リーのトリプルビル

全幕作品
「レオンスとレーナ」クリスチャン・シュプック振付
「欲望という名の電車」ジョン・ノイマイヤー振付
「オネーギン」ジョン・クランコ振付
「眠れる森の美女」マリシア・ハイデ振付

大晦日ガラ
若手振付家の夕べ

ツアー
シンガポール、バンコク、オマーン

なお、コンスタンティン・アレン、デヴィッド・ムーア、ミリアム・カチェロヴァがプリンシパルに昇進、アレッサンドラ・トノオリーニがソリストに昇進します。マリア・アイシュヴァルトが振付指導/ノーテーションの専門家に、フィリップ・バランキエヴィッチがフリーランスのダンサー/教師になるために退団、エヴァン・マッキーとデミ・ソリストのブレント・パロリンがナショナル・バレエ・オブ・カナダに移籍します。

コンスタンティン・アレンはデミ・ソリストからの飛び級昇進、入団3年目での快挙です。彼はYAGPのグランプリ受賞という華々しい経歴の持ち主で間違いなく将来のスター候補ですが、ほかの2人は正直地味なダンサーですね。

2014/05/15

ボリショイ・バレエの2014/15シーズン

ボリショイ劇場は記者会見を開き、来シーズンの演目を発表しました。

プレスリリースはこちらですが、ロシア語PDFで読めません…

http://www.bolshoi.ru/r/_content/8a9345a5ee6050ac0312eb1fd1c60b35/239_seasonRus.pdf

イズベチヤ紙の記事をイズミーン・ブラウン氏が翻訳しているので、それを基にします。
http://www.ismeneb.com/Blog/Entries/2014/5/14_Bolshoi_Theatre_goes_native.html

新作は、3作品。

ユーリ・グリゴローヴィチの「愛の伝説」新制作
初日 10月23日

ラドゥ・パクリタル振付の「ハムレット」新作
初日2015年3月11日
振付 Radu Poklitaru 
ディレクター Declan Donnellan & Nick Ormerod
音楽 ディミトリー・ショスタコーヴィッチの交響曲2番 (作曲家の相続人と協議中)

ユーリ・ポソホフの「Hero of Our Time(現代の英雄)」
レールモントフの同名小説に基づく
2015年6月13日 新劇場
世界初演
振付 Yuri Posohov
音楽 Ilya Demutsky
制作、台本 キリル・セレブリニコフ

すべてロシア語圏の振付家です。パクリタルは、ソチオリンピックの開会式でスヴェトラーナ・ザハロワ、ウラジーミル・ワシーリエフ、イワン・ワシーリエフ、ダニーラ・コルスンツェフらが踊った「戦争と平和」を振り付けた人です。(イーゴリ・コールプの奇抜なソロ「白鳥」の振付も) ユーリ・ポソホフは元ボリショイで現在はサンフランシスコ・バレエの常任振付家ですね。
今シーズンがラコットの「マルコ・スパダ」、ノイマイヤーの「椿姫」、そしてマイヨーの新作「じゃじゃ馬ならし」と国際的な顔ぶれだったのに比べるとドメスティックな感じです。

<映画館中継>

愛の伝説 (10/24)
くるみ割り人形
白鳥の湖
イワン雷帝

詳しい解説はurikoさんの「バレエ忘備録」にて。(参考にさせていただきました)
http://ballet-uriko.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-0db9.html

また、こちらの記事でも少し詳しく説明されています。

ボリショイ劇場の2014/15季発表/ロシア NOW
http://jp.rbth.com/arts/2014/05/21/2014/15_48381.html

2014/05/13

ウィリアム・フォーサイスがUSC(南カリフォルニア大学)の教授に就任

コメント欄でも教えていただいていましたが、現代最高の振付家の一人であるウィリアム・フォーサイスが、名門USC(南カリフォルニア大学)のダンス学部グロリア・カウフマン・スクールの教授に就任することが発表されました。就任は2015年秋の予定です。

http://universityofsoutherncalifornia.cmail3.com/t/ViewEmail/j/5A36020EFB4E552C/0542CF96BCF64899F99AA49ED5AF8B9E

フォーサイスの振付メソッドはインプロヴィセーションや構築のコースで実践され、1年生から大学院生まで教える予定です。

グロリア・カウフマン・スクールは、フィランソロピストのカウフマン氏の寄付により2012年に設立されました。副学部長のジョディ・ゲイツはジョフリー・バレエ、フランクフルト・バレエの元プリンシパルであり、フォーサイス作品の振付指導を世界中のカンパニーで行ってきました。将来的には振付研究科も設立される予定であり、また有名な同大学の映画学科や音楽学科、さらには脳の研究をする部門とのコラボレーションも行う計画があるそうです。

さらに、フォーサイスは、同大学の6つの芸術学科で学ぶ選抜された大学院生向けのプログラムであるUSC国際アーティストフェローのメンターを務めることも要請されています。

フォーサイスはジョフリー・バレエ、シュツットガルト・バレエを経て20年間フランクフルトバレエの芸術監督を務めて多くの傑作を生み出し、解散後は2005年よりフォーサイス・カンパニーを率いてきましたが、健康上の理由で退任することが発表されています。来年からは、彼は長年活躍してきたヨーロッパを離れ米国に戻ることになります。

2014/05/11

シュツットガルト・バレエ、マッキー、アイシュヴァルト、バランキエヴィッチのさよなら公演

シュツットガルト・バレエを今シーズン限りで退団するエヴァン・マッキー、マリア・アイシュヴァルト、フィリップ・バランキエヴィッチのさよなら公演の予定が発表されていました。

http://www.stuttgart-ballet.de/home/

エヴァン・マッキー 6月3日 さすらう若者の歌

マリア・アイシュヴァルト 7月12日 ジゼル

フィリップ・バランキエヴィッチ 7月19日 ロミオとジュリエット

人気プリンシパルが3人も一度にいなくなるのは大きな損失です。若いダンサーたちも育ってきているとはいえ、まだそこまでスターになっていないわけです。また、スージン・カンも韓国国立バレエの芸術監督に就任し、あまりシュツットガルトで踊っていない上2016年に引退予定です。来年の来日公演とか大丈夫なのかな、と思ってしまいます。「オネーギン」に関しては、フィリップ・バランキエヴィッチも退団しダンサーより教師の方に主軸を置いてしまうので、エヴァン・マッキーにゲストで出演してもらうしかない、と思いますが。

ドイツの劇場の場合、15年以上続けて雇うと終身雇用をしなければならず、アイシュヴァルト、バランキエヴィッチはそれに引っかかったというのもあるようです。

2014/05/08

加治屋百合子さんとジャレッド・マシューズがヒューストン・バレエに移籍

ABTでソリストとして活躍し、来日公演では主演した加治屋百合子さんとジャレッド・マシューズ。この二人が、今シーズン限りでABTを退団し、ヒューストン・バレエに移籍することが発表されました。

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=482

加治屋百合子さんは、上海舞踊学院で学び、2000年にローザンヌ国際コンクールでスカラシップを得てナショナル・バレエ・オブ・カナダのスクールに留学し、2001年にABTスタジオカンパニーに入団。2002年にはABTに入団しました。2007年にソリストに昇進。「ジゼル」のタイトルロール、「くるみ割り人形」のプリンセスクララ、「ドン・キホーテ」のキトリ、「海賊」のギュリナーラ、「眠れる森の美女」のリラの精、「ラ・バヤデール」のガムザッティなど主要な役を踊ってきました。テクニックに優れた一方、ジゼルなどの叙情的な役もこなしてファンも多く、日本政府からもアーティスティック・アンバサダーを任命されています。主演した「ドン・キホーテ」はDVDにもなっています、

ジャレッド・マシューズは、スタジオカンパニー、研修生を経て2003年にABTに入団して2007年にソリストに昇進。METシーズンに怪我人が多発しているため、「ジゼル」でアルブレヒトを踊る予定になっているほか、「くるみ割り人形」の王子、「コッペリア」のフランツ、「シルヴィア」のアミンタなどを踊ってきました。今年のマリインスキー・フェスティバルのガラ公演にも出演しています。

加治屋さんのABTでの最後の公演は、7月5日マチネの「コッペリア」で相手役はジョセフ・ゴラック、ジャレッドの最後の公演は同じ日の夜公演「コッペリア」のフランツ役で相手役はパロマ・ヘレーラです。

ヒューストン・バレエでは二人はファースト・ソリストとして入団します。二人のヒューストンでの活躍を祈っています。(ジャレッド・マシューズはヒューストン出身です)

ABTは優れたソリストを擁していたのに、近年では外部ゲストばかりが主演し、バレエ団内の昇進もほとんどなく、団内の士気が下がっている状況となっています。今年のMETシーズンでも、加治屋さんとジャレッドの他、サシャ・ラデツキー、そしてクリスティ・ブーンとソリストが4人もバレエ団を去ることになります。

こちらは、ヒューストン・バレエへの移籍を報じる記事。もともと彼らは、ヒューストン・バレエの芸術監督であるスタントン・ウェルチの作品に親しんできました。
http://www.broadwayworld.com/bwwdance/article/Houston-Ballet-Announces-First-Soloists-for-2014-15-Season-Jared-Matthews-and-Yuriko-Kajiya-20140507#.U2rBZvl_vTp

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2014/05/07

パロマ・ヘレーラ、2015年にABTを引退

24年間ABTに在籍し、20年間プリンシパルとして活躍してきたパロマ・ヘレーラが、2015年に引退することを発表しました。

http://dancemagazine.com/blogs/dance-glance/5822

パロマ本人から、同僚やダンス界の人々宛てに、引退宣言のメールが送られてきたということです。

「7歳の時からバレエは私の情熱であり人生でした。こんなに素晴らしい人生、キャリアを送れるとは夢にも思っていませんでした。でも、同時に、若いうちに、エネルギーに満ちて若い時と同じ情熱を持ち続けた状態の時に引退するのも私の夢でした。やり残したことはないし、後悔もありません。幸せな状態で引退したかったのです」

故国のアルゼンチンでも報道されています。
http://www.lanacion.com.ar/m1/1687866-paloma-herrera-se-despide-del-ballet

7月にABTを去った後、ブエノスアイレスでも引退公演が予定されているようです。

15歳でABTに入団して以来、天才少女の名をほしいままにしてきたパロマ。
「特別な存在となり注目されるだけでは不十分です。注目されたいと思っていたら、注目されただけで終わり、天才だと言われてそれで終わりです。やっていることを本当に愛し、より素晴らしくなりたいと思うべきです。ステージの上に立って働くことが幸せだし、魂を満たしてくれます」

今年のABTの来日公演、パロマは「オールスターガラ」で、相変わらずの見事なテクニックと明るく華やかな存在感を見せてくれました。とても引退するとは思えないほど若々しくキュートでパッションに満ちていました。私も好きなバレリーナの一人だったので、もう観られなくなるのは本当に残念ですが、本人の希望とあっては仕方ありません。

このドキュメンタリーDVDはとても良い映像です。

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しかしABTは本当に大丈夫なのでしょうか。春のMETシーズンの62公演のうち、実に29公演の主演をゲストが務めます(ヴィシニョーワ、ボッレ、ワシーリエフ、セミオノワなど、プリンシパルではあるけどゲスト的なダンサーを含む)。あまりにゲストだらけである上、コリー・スターンズ、デニス・マトヴィエンコ(マトヴィエンコはゲストですが)の怪我により、踊る人がいなくなって世界中から主役をかき集める事態となっています。内部のダンサーを育てようとしなかったツケが回っています。

ローザンヌ国際コンクール入賞者の行き先

5月10日(土)14時にNHK Eテレでローザンヌ国際コンクールの放映がありますが、その前に、というわけではないのですがコンクール入賞者の行き先が発表されていました。

http://prixdelausanne.tumblr.com/post/84920831076/schools-and-companies-chosen-by-the-prix-de-lausanne

二山治雄さん  (Hakucho Ballet Academy) : サンフランシスコ・バレエスクール

前田紗江さん (Mayumi Kinouchi Ballet Studio) : ロイヤル・バレエスクール

プレシャス・アダムズ Precious Adams, USA (Bolshoi Ballet Academy) : ENB(イングリッシュ・ナショナル・バレエ)

デヴィッド・フェルナンド・ナヴァロ・ジュデス David Fernando Navarro Yudes, Spain (Princess Grace Academy) : ロイヤル・バレエ(ローザンヌ国際コンクール研修生)

ギャレギン・ポゴシアン Garegin Pogossian, France (Conservatoire National Supérieur de Musique et de Danse Lyon) : ABTスタジオカンパニー

加藤三希央さん (Princess Grace Academy) : モンテカルロ・バレエ


皆様、おめでとうございます。そして今後の活躍をお祈りしています。

2014/05/04

ウクライナ情勢とバレエ

クライナでは、南部の港湾都市オデッサで、政権支持派と親ロシア派の衝突のさなかに建物の火災があり、数十人が死亡したということが起きています。ウクライナ内務省の発表によると、オデッサでは建物火災や、ウクライナの統一支持派の集会に対する親ロシア派の攻撃をきっかけとした街頭での衝突で37人が死亡し、約200人が負傷したそうです。

バレエファンなら、ウクライナではバレエが大変盛んで、キエフ・バレエを始め多くのバレエ団があり、またザハロワ、ロパートキナ、マトヴィエンコ、サラファーノフなど多くの国際的なスターがウクライナ出身であることをご存知かと思います。

ウクライナのバレエ団でも、何人かの日本人ダンサーが活躍しています。今回の衝突が起きたオデッサでは、オデッサ歌劇場バレエ団で3人の日本人ダンサーが踊っています。なので、彼らが無事に過ごされているのか、とても心配です。もちろん、日本人だけでなくウクライナ人のダンサーの皆さんたちについても心配ですが。

大川航矢さん/バレエダンサーの日常(ウクライナ)/踊り手である前に芸術家
http://www.toonippo.co.jp/rensai/ren2011/sekai-machikado/20131122.html

オデッサ歌劇場バレエ団の芸術監督は、ボリショイで活躍していたユーリ・ヴァシュチェンコなのですね。

昨年のバレエ・アステラスに大川航矢さんと寺田 翠さんが出演されたので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。ボリショイ・アカデミー出身で素晴らしいテクニックの持ち主です。2012年のペルミでのアラベスク・コンクールでは、大川さんが1位、寺田さんが2位で、マキシモワとワシーリエフを記念したベストデュオ賞も受賞しました。大川さんは2011年のローザンヌ国際コンクールにも出場して、コンクールのビデオブログでそのテクニックの素晴らしさを見せてくれました。

http://youtu.be/2CceAUY2gno

http://youtu.be/1v4VCs6DHOA

先月のロシア、カザンの新聞記事に載っている大川さんと寺田さんのインタビュー(ロシア語)
http://www.evening-kazan.ru/articles/u-vas-pochemu-to-normalno-byt-nepochtitelnym-k-cheloveku.html


自動翻訳で読んだのでどれくらい正確に理解できているのかわからないのですが、ウクライナでは法律が変わって国立劇場で外国人のダンサーを雇うことができなくなってしまったようです。そのため、彼らはオデッサを去り、タタールスタン共和国の首都、カザンのタタール国立オペラ劇場に移籍するとのこと。書類が通れば晴れて入団できるようです。二人とも小柄であり、またソリストでの契約を希望しているため、ロシアのバレエ団に入団するのは簡単ではなかったようですが、無事入団できる見通しです。ここでは安心して踊れますように。

毎年5月にカザンで行われているルドルフ・ヌレエフ国際バレエ・フェスティバルの「ジゼル」でペザント・パ・ド・ドゥ、そして「ラ・バヤデール」では寺田さんはマヌー(壺の踊り)と影の王国の第一ヴァリエーション、大川さんはブロンズ・アイドルを踊る予定です。

3月27日にカザンで行われたバレエフェスティバルに二人は出演していました。その時のテレビ番組で、寺田さんがインタビューされている映像が観られます。(ロシア語ですが)
http://m.kzn.tv/kzntube/kulturu-v-massy-v-novom-formate/

タタール国立オペラ劇場についての詳しい日本語の記事がここにありました。とてもレベルの高い劇場のようです。
http://www.jic-web.co.jp/pa/ttr.html

最近では、タタール国立オペラ劇場のデヴィッド・ザレーフがモスクワ国際コンクールで金賞を受賞し、マリインスキー・バレエに移籍しました。
http://www.mariinsky.ru/en/company/ballet/second_soloists/dancers4/zaleyev2/

*******
オデッサ歌劇場バレエのダンサーたちは、プーチンに抗議して、オデッサの軍事史博物館の前で「白鳥の湖」の四羽の白鳥を踊り、その様子はテレビでも放映されました。
http://www.themoscowtimes.com/news/article/ukrainian-ballerinas-turn-swan-lake-into-subversive-anti-putin-performance/499300.html

オデッサ選出の国会議員がこのように挨拶しています。「何百万人ものソヴィエトの人々にとって、「白鳥の湖」がテレビで放映されることは、国のリーダーシップの変化のしるしでもあります、大統領の死や、彼がクーデターの結果追放されるときののいずれか、です」

http://youtu.be/yIyBZFFCrtg

そういえば、キエフ・バレエの来日公演で活躍しているデニス・ニェダクは、ABTの「ラ・バヤデール」にゲスト出演することが発表されました。ケガ人が多いABTでは、主役男性ダンサーが足りなくなってしまい、世界中のダンサーに声をかけているようです。ウクライナ情勢は大変ですが、困難にも負けずウクライナのバレエのレベルの高さを世界に証明するチャンスですね。
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=481

2014/05/03

フィリップ・ドゥクフレ カンパニーDCA 『PANORAMA ―パノラマ』/追記

ダンス、アクロバット、トリッキーな影絵などが混在する摩訶不思議な饗宴。ファンタジーを紡ぐ舞台で観客を虜にしてきたフィリップ・ドゥクフレとカンパニーDCAによる、8年ぶりの来日ツアーが、彩の国さいたま芸術劇場ほかで行われます。

http://www.saf.or.jp/arthall/stages/detail/878

当時31歳という若さで、アルベールビル冬季五輪の開会式・閉会式の演出を手がけたフィリップ・ドゥクフレ。摩訶不思議な生き物が躍動する夢のようなスペクタクル、その幻想的な情景はテレビの前にいた世界中の人々の目をくぎ付けにしました。

日本でも、1994年の「プティット・ピエス・モンテ」で初来日して以来、数回にわたり代表作を上演。ドゥクフレならではの舞台装置と衣装、サーカス(ヌーヴォー・シルク)、ダンス、コント、だまし絵のような映像とが交錯する奇想天外な舞台は、多くの観客の心をつかんできました。

今回の公演は、ドゥクフレ作品の集大成ともいえる『パノラマ』。カンパニー設立以来手がけてきた『バーグ・カフェ』(1983)、『コデックス』(1986)、『トリトン』(1990)、『シャザム!』(1998)などの代表作から、ハイライトシーンを一挙に集めて再構成しています。鏡や映像を巧みに用いた虚像と実像とが戯れたり、宙吊りダンスがおこなわれたり、ユーモアたっぷりに展開されるマジカルワールド。大人も子どもも一緒に楽しめる超一流のサーカス・ダンス。お見逃しなく!

http://youtu.be/U3E6HfnL3EU

彩の国さいたま芸術劇場開館20周年記念
フィリップ・ドゥクフレ カンパニーDCA『PANORAMA ―パノラマ』

2014年6月13日(金) 開演19:30、
14日(土) 開演15:00、
15日(日) 開演15:00

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
演出・振付:フィリップ・ドゥクフレ
出演:カンパニーDCA

【チケット取扱い】
■SAFチケットセンター
・電話
 0570-064-939(彩の国さいたま芸術劇場休館日を除く10:00~19:00)
 ※一部携帯電話、PHS、IP電話からは、ご利用いただけません。
・SAFチケットオンライン
 ご購入はこちら
 ※初めてご利用になる方は利用登録(無料)が必要です。

■プレイガイド
・チケットぴあ http://t.pia.jp/ (PC&携帯)
 0570-02-9999(音声自動認識/Pコード:435-182)
・イープラス http://eplus.jp (PC&携帯)
・ローソンチケット http://l-tike.com/ (PC&携帯)
 0570-000-407(オペレーター対応)
 0570-084-003(Lコード:32381)

【お問い合わせ先】
SAFチケットセンター 0570-064-939(彩の国さいたま芸術劇場休館日を除く10:00~19:00)

<地方公演>
6月18日 まつもと市民芸術館
6月22日 北九州芸術劇場
6月28日~29日 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール

<追記>
『パノラマ』日本ツアー関連企画 フィリップ・ドゥクフレ 特別対談&上映会が行われます。
http://www.institutfrancais.jp/tokyo/events-manager/rencontre-philippe-decoufle/

アンスティチュ・フランセ東京では、フィリップ・ドゥクフレを迎え、特別対談を行います。

これまでのドゥクフレ作品の映像上映の後に、作家・舞踊評論家の乗越たかおを招き、フィリップ・ドゥクフレと対談を行います。フランスを代表する振付家の作品世界を、(再)発見してください!

6月11日(水) 19:00
会場:アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
入場料 500円(前売りはございません。当日入場時にお支払いただきます。)
予約・お問合わせ:アンスティチュ・フランセ東京(03-5206-2500)

第42回ローザンヌ国際バレエコンクール 5/10放映

第42回ローザンヌ国際バレエコンクール
日本人3人が入賞の快挙! 決選の模様をノーカット放送
【Eテレ 5月10日(土)午後2:00~4:00】

http://www.nhk.or.jp/classic-blog/500/187010.html

第1位、2位、6位に日本人が入賞し話題となった今年のコンクール、その決選の模様をノーカットで放送します。
決選には予選を通過した20人のダンサーが出場。クラシックバリエーションとコンテンポラリーバリエーションの2演目を披露します。

スタジオ解説は、スターダンサーズ・バレエ団代表の小山久美さん。ゲストとして、第1位の二山治雄さんと、第2位の前田紗江さんが登場します。

二山治雄さんの「ラ・バヤデール」
http://youtu.be/fKM7d_kFKGU

前田紗江さんの「ラ・バヤデール」第一ヴァリエーション
http://youtu.be/0nK3UkA5H74

2014/05/02

パリ・オペラ座バレエ「眠れる森の美女」映画館上映

パリ・オペラ座バレエの「眠れる森の美女」は、「パリ・オペラ座へようこそ」の映画館上映の一環として、4月に新しくオープンしたTOHOシネマズ日本橋で上映されていました。しかし早朝の上映で多くの人には見づらい時間帯でした。私も観に行くことができませんでした。

http://opera-yokoso.com/program/index.html#p02

しかし、Bunkamuraル・シネマでの上映が決定し、他3館での上映も決定したので、ようやく観に行けるかなと楽しみにしています。


Bunkamuraル・シネマ
http://www.bunkamura.co.jp/cinema/lineup/14_opera/no2.html

5月24日(土)~5月30日(金)
16:10~/19:25~  2回上映


TOHOシネマズ川崎、
TOHOシネマズららぽーと横浜、
TOHOシネマズ流山おおたかの森 での上映

『眠れる森の美女』 6月27日(金)~7月3日(木)
http://parisoperamovie.blog.fc2.com/blog-entry-31.html

そのほかの劇場での上映予定
http://www.eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=218

パリ・オペラ座での上演日:2013年12月16日
上映時間:2時間47分
振付:ルドルフ・ヌレエフ
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
キャスト:マチアス・エイマン/ミリアム・ウルド=ブラーム

La princesse Aurore/Myriam Ould-Braham
Le prince Désiré/Mathias Heymann
La princesse Florine/Valentine Colasante
L’Oiseau Bleu/François Alu

Et par ordre d’entrée en scène :

Le Roi Florestan XIV/Vincent Cordier
La Reine/Christine Peltzer
La Fée des Lilas/Marie-Solène Boulet
Carabosse/Stéphanie Romberg Première Danseuse
Catalabutte/Bruno Bouché
Variations des Fées/Héloïse Bourdon、Aubane Philbert、Léonore Baulac、Laura Hecquet、Charline Giezendanner、Sabrina Mallem、Eve Grinsztajn、Première Danseuse
Les quatre Princes/Audric Bezard、Premier Danseur、Vincent Chaillet、Premier Danseur、Florian Magnenet、Premier Danseur、Julien Meyzindi
Le Duc/Christophe Duquenne、Premier Danseur
La Comtesse/Amélie Lamoureux
Pas de cinq des « Pierres précieuses »/Aurélia Bellet、Yannick Bittencourt、Héloïse Bourdon、Laura Hecquet、Sabrina Mallem
Le Chat botté/Daniel Stokes
La Chatte blanche/Aubane Philbert

et le Corps de Ballet
de l’Opéra national de Paris

http://youtu.be/r4R4BH8yyHc

2014/05/01

ロイヤル・バレエ「冬物語」映画館中継

ロイヤル・バレエの恒例の映画館中継、今回はクリストファー・ウィールダンが手掛けた新作「冬物語」でした。

http://www.theatus-culture.com/roh/movie/

http://www.roh.org.uk/productions/the-winters-tale-by-christopher-wheeldon

Choreography Christopher Wheeldon
Music Joby Talbot
Designs Bob Crowley
Lighting design Natasha Katz
Silk Effects Designer Basil Twist
Projection Designer Daniel Brodie

LEONTES EDWARD WATSON
HERMIONE LAUREN CUTHBERTSON
PERDITA SARAH LAMB
FLORIZEL STEVEN McRAE
PAULINA ZENAIDA YANOWSKY
POLIXENES FEDERICO BONELLI

ANTIGONUS BENNET GARTSIDE
MAMILLIUS JOE PARKER
STEWARD THOMAS WHITEHEAD
FATHER SHEPHARD GARY AVIS
BROTHER CLOWN VALENTINO ZUCCHETTI
YOUNG SHEPHERDESS BEATRIZ STIX-BRUNELL

キャスト表、英文あらすじはこちら
http://static.roh.org.uk/showings/the-winters-tale-2014/en.pdf

ウィリアム・シェイクスピアの原作を、クリストファー・ウィールダンがバレエ化。この物語がバレエになったのは初めてのととだったそう。音楽は、「不思議の国のアリス」の音楽も手掛けたジョビー・タルボットに委嘱。2011年からプロダクションに入ったそうです。「アリス」と同じく、ナショナル・バレエ・オブ・カナダとの共同制作。

主要キャストにプリンシパル6人を並べた大変豪華なキャスト。シェイクスピア作品のバレエ化とあって、ロイヤル・バレエならではの演劇性の高さを表現できるダンサーを揃え、演技的にはとても見ごたえがあった。特にシチリアの王レオンテスを演じたエドワード・ワトソンは熱演。身重の妻ハーマイオーニと親友、ボヘミア王ポリクシニーズの不倫を疑い、嫉妬心や猜疑心に苛まれて狂気に陥り、息子マミリアス、そして妻を死に至らしめ、生まれたばかりの赤ん坊パーディタを捨てさせるほどの怒りを見せる。ワトソンは、表情の演技だけでなく、人並み外れた柔軟な肢体を生かして、その煩悩を歪んだ体の動きで表現して圧巻だった。フェデリコ・ボネッリ演じるポリクシニーズとのパ・ド・ドゥは二人の友情を示すように美しく、この二人の間には友情以上の感情が流れていて、それゆえに、ハーマイオーニが間に入ることによってそのバランスが崩れてしまったのではないかと思わせるものがあった。

そしてハーマイオーニとの三角関係を暗示するかのようなパ・ド・トロワも、象徴性を感じさせるものだった。レオンテスの妄想をそのまま踊りとして表現したレオンテスとハーマイオーニの妖しいパ・ド・ドゥ、それを見ながら苦悶し嫉妬心をたぎらせるワトソンの演技は、少々やり過ぎな印象はあるものの、強烈なインパクトがあった。ハーマイオーニの不倫を疑い、お腹の大きな彼女に暴力的に迫るレオンテスの姿は非常に残酷である。気高く優雅で、「あまりの美しさに嫉妬心を起こさずにはいられない」ハーマイオーニを演じたローレン・カスバートソンも好演。さらに、ハーマイオーニを庇護する家長のポーライナを演じたゼナイダ・ヤノウスキーの落ち着いて存在感があり雄弁な踊りも素晴らしかった。1幕は、バレエというよりは、ポイント、ポイントにバレエを使った演劇に近い印象があった。

しかしながら、2幕以降この作品は急速に失速してしまう。16年後、美しく成長したパーディタと、彼女に恋するフロリゼル王子を中心にボヘミアで展開するのだが、この幕では祝祭的な踊りが中心。ところが、肝心の踊りの振付の出来があまりよろしくない。羊飼いたちの牧歌的なカーニバルの群舞の構成も、ペルディータとフロリゼルのパ・ド・ドゥも印象にほとんど残らない。パ・ド・ドゥについては、マクミランの振付を引用して、それに不自然な現代的な色付けをしたもので美しくない。羊飼いたちが民族衣装的にスカートを着用しているのも、踊りの輪郭がはっきりと見えない。ウィールダンの問題は、彼の振付は起伏に乏しく、同じテンションで進んでいくため、観る側が途中から退屈してしまうことがある。静と動の使い方、余白の使い方がなくてクライマックスが続くので疲れてしまう。

そして3幕に至っては非常に短く、ポーライナとレオンテス、銅像から人間になったハーマイオーニとレオンテスのパ・ド・ドゥがあるものの、こちらもインパクトに欠ける。この「銅像が人間になっていく」という表現一つとっても、あまりにもそのまんまで、もう少し工夫ができただろうに、と感じさせた。パーディタが自分の娘だとレオンテスが気が付くときの描写もごくあっさりとしたものだった。この幕では、16年もの間ハーマイオーニをかくまい続けたポーライナの母親のような深い愛と強さを見せつけたゼナイダ・ヤノウスキーの表現力が圧倒的で、実はこの物語のカギを握っていたのはポーライナだったことを改めて印象付けるものであったが、振付としてはかなり弱いと思われる。

フロリゼル王子のスティーヴン・マックレーは軽やかで弾むような踊りを、切れ味鋭いテクニックで存分に見せてくれるし、サラ・ラムの愛らしく清らかなパーディータも魅力的だったし二人の息も良く合っている。フェデリコ・ボネッリのむせ返るような色男ぶりを見ると、これはレオンテスも妻との関係を疑ってしまうだろうなと思うし、レオンテス自体がポリクシニーズに惹かれてしまっていたのかもとも思うほどだ。キャストはこれ以上のものを望むべくないほど充実している。

1幕のシンプルな洗練とシルクの幕を上手く使った様子、2幕のおとぎ話的な世界観を感じさせる大きな木の前で色彩豊かな世界とプロダクションデザインは想像力を掻き立てるものである。2幕の羊飼いたち、そしてパーディタの衣装を除けば、衣装デザインも美しく、特に1幕でのレオンテスとポリクシニーズの長いコートの裾が翻る様子はセクシーでスタイリッシュだった。だが、あまりにも物語そのままをストレートにバレエ化し、創意工夫がない演出と振付は成功しているとは言いがたい。

もう一つの問題点は音楽。「不思議の国のアリス」も弱点は音楽にあった。一つ一つの旋律はよく聴けば魅力的だったし、珍しい楽器を使用した2幕、3幕の音楽はエキゾチックで悪くない。この楽器の演奏家たちにも衣装を着けさせて舞台上に配置したのもアイディアとしては良い。だけど、あまりにぎっしりと詰まってオーケストレーションの派手な音楽は、聴いていてとても疲れるし、振付け同様メリハリがない上に心に残る旋律がなかった。物語バレエだからライトモチーフを使えば良かったのにとも感じたし、映画の劇伴音楽的だったようにも感じられた。

そういった点で、不満はいろいろある作品ではあるが、とにかく主要キャストのダンサーたちの高い演劇性、踊りを通してキャラクターを表現する能力の高さには改めてロイヤル・バレエの底力を見た気がする。ダンサーの魅力を観るにはいい作品だった。

言葉のないバレエの世界で、物語バレエを作るというのは一筋縄ではいかないものであると実感。同じシェイクスピアの「オテロ」を見事にバレエ化したノイマイヤーの素晴らしさを改めて感じた。

幕間映像(ウィールダン、タルボット、ワトソンのインタビュー、リハーサル映像)
http://youtu.be/_FiX98Nsxxs

サラ・ラム、ウィールダンのインタビューと2幕のリハーサル映像。スティーヴン・マックレーの「宮島」Tシャツが笑えます。
http://youtu.be/CNh2kHhY29Q

私が読んでいる原作はこちら。

冬物語―シェイクスピア全集〈18〉 (ちくま文庫)冬物語―シェイクスピア全集〈18〉 (ちくま文庫)
W. シェイクスピア William Shakespeare

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