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« NHK BSプレミアムで3/9ロイヤル・バレエ「ドン・キホーテ」放映 | トップページ | ボリショイ・バレエの来日公演キャスト発表/追記(地方公演など) »

2014/02/02

第42回ローザンヌ国際コンクールの結果 二山治雄さんが一位

ローザンヌ国際コンクールの中継をネットで観ていました。

そして結果が発表されました。日本人出場者が大健闘です。

http://www.prixdelausanne.org/press/Prize_Winners_2014Prixdelausanne_Laureats.pdf

1位
Mr Haruo Niyama 二山治雄
Japan, Hakucho Ballet Academy 白鳥バレエ学園

2位
Ms Maeda Sae 前田紗江
Japan, Mayumi Kinouchi Ballet Studio マユミ キノウチ バレエ スタジオ

3位、コンテンポラリー賞
Ms Precious Adams プレシャス・アダムス
USA, Bolshoi Ballet Academy 米国、ボリショイアカデミー

4位、観客賞
Mr David Fernado Navarro Yudes  デヴィッド・フェルナド・ナヴァロ・ジュデス
Spain, Princess Grace Academy, Monte-Carlo スペイン、プリンセス・グレース・アカデミー

5位
Mr Garegin Pogossina  ガレギン・ポゴッシナ
France, Conservatoire National Supérieur  フランス、リヨン・コンセルヴァトワール
de Musique et de Danse Lyon

6位
Mr Mikio Kato 加藤三希央
Japan, Princess Grace Academy, Monte-Carlo モナコ・プリンセス・グレース・アカデミー


1位の二山さん、クラシック・ヴァリエーションの「ラ・バヤデール」のソロルが素晴らしかったです。男子は不安定な人が多い中、非常にしっかりとしたテクニックと柔軟性を持っていて凄かった。1位は順当です。前田さんのバヤデールもエレガントで美しく、素敵でした。6位の加藤さんは、白鳥の王子も良かったですが、コンテンポラリーの表現力が目を引きました。彼は被災地の星としてこれから先も応援したいです。

4位のデヴィッド・ナヴァロは、脚が長く華があるダンサーで、丁寧さは行き届いていないバジルでしたが、ダイナミックでかっこよく、観客受けがとても良かったです。コンテンポラリーも良かった。

そして注目は、ボリショイ・バレエアカデミーのアフリカ系アメリカ人、プレシャス・アダムス。クラシックがオーロラだったのですが、丁寧できっちりとしていて、しかも柔らかく優雅で、肌の黒いオーロラがこんなに素敵だとは思いませんでした。さらに素晴らしかったのがコンテンポラリーで、表現力、身体能力とも突出しており、コンテンポラリー賞は順当なところでしょう。

とても良かったので入賞を期待したのが渡邊綾さん。コンテンポラリーがとても優れていて、日本人離れした表現力の持ち主だったので、なぜ入らなかったのか、と思ったほどです。

いずれにしても、今回出場した日本人ダンサーは、コンテンポラリーが弱い人はいたものの、クラシックの技術は皆さん、出場者の中でも目立って素晴らしく、日本のバレエのレベルの高さを証明しました。みなさん、おめでとうございます。

ローザンヌ国際コンクールは、入賞することがゴールではなく、出発点。残念ながら入賞できなかったり、決勝に進出できなかったとしても、ここで素晴らしい教師や仲間に出会い、刺激され、新しい扉を開くことができる、とても良い経験になると、お子さんがこのコンクールに出場された方から聞きました。みなさんの輝かしい未来を祈っています。

また、審査が行われる間、クリスチャン・シュプック振付の「ロミオとジュリエット」が、チューリッヒ・バレエのカーチャ・ヴュンシュとウィリアム・ムーアによって踊られました。二人とも、シュツットガルト・バレエから、シュプックのチューリッヒ芸術監督就任に伴って移籍しています。カーチャは、ローザンヌ国際コンクールに過去に出場して受賞しています。この「ロミオとジュリエット」は、現代的な風味がありながらも、とてもロマンティックで素敵でした。

コンテンポラリーヴァリエーションに作品が採用された振付家ゴヨ・モンテロの作品も、彼が芸術監督を務めるニュルンベルグ・バレエのダンサーたちによって踊られました。音楽はなく、スペイン語のナレーションに合わせて踊るという斬新でユニークな作品でした。

二山さんをフィーチャーしたビデオブログ(5分27秒あたりから)
http://youtu.be/cZd9DulhWYk

追記:入賞したプレシャス・アダムスがボリショイ・アカデミーで苦労しているという記事。
http://www.themoscowtimes.com/news/article/us-ballerina-faces-discrimination-at-bolshoi-academy/489887.html
教師に肌の色を白くしろと言われたり、学校公演に出させてもらえなかったり。ロシアのカンパニーには就職できないだろうと悟った彼女は、ローザンヌ国際コンクールに出場したということです。差別に負けず、頑張ってほしいですね。


決勝に進出した6人の日本人出場者についての記事
http://www.swissinfo.ch/jpn/detail/content.html?cid=37862078

ローザンヌ国際バレエ、17歳の二山さん優勝
http://www.asahi.com/articles/ASG220T0GG21UHBI01G.html

ローザンヌ国際バレエ:二山さんが優勝
http://mainichi.jp/select/news/20140202k0000m040114000c.html

ローザンヌバレエで日本人優勝
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140202/j63019710000.html

ローザンヌ国際コンクールって、「優勝」というのはないコンクールなのですが…。二山さんはサンフランシスコ・バレエスクールを希望しているそうです。

二山治雄さんが優勝、前田紗江さんが2位 ローザンヌ国際バレエコンクールで日本人が上位独占
http://www.huffingtonpost.jp/2014/02/01/prix-de-lausanne_n_4710921.html?utm_hp_ref=tw

全国バレエコンクールで二山さんが優勝した際の、朝日新聞長野版のインタビュー記事
http://www.asahi.com/area/nagano/articles/TKY201309210247.html


NHKでは、ニュース映像もアップしていて、二山さん、前田さんの演技やインタビューも観られます。
若手バレエ登竜門 日本人1位2位独占
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140202/k10014951351000.html

こちらもNHKのニュース映像がアップされています。二山さんの出身、白鳥バレエ学校の生徒へのインタビューも。
バレエ登竜門で優勝 入賞者の半数が日本人
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140202/k10014954061000.html

決勝戦本編の動画もアップされていますが、ちょっとノイズがひどくて聞きづらいです。音声を修正したものが後日アップされるとのことです。 新しくアップされた映像を貼りなおしました。
http://youtu.be/NhSrmd_JAqk

ローザンヌ国際バレエコンクール 高校2年・二山治雄さんが優勝(フジテレビのニュース映像)
http://youtu.be/H5OzcW1UT14

チャコットのDance Cubeの現地レポート
http://www.chacott-jp.com/magazine/news/concours/42-1.html

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バレエ(情報)」カテゴリの記事

コメント

二山さんのグランジュッテ、足がきれいに伸びて
着地もきれいですね。これからどんどん活躍してほしいものです。

オズモールに 
バレエ「くるみ割り人形」鑑賞×高級フレンチディナー
2/21(金)、2名一組、合計30名限定、1名19800円(税込、手数料別)
http://www.ozmall.co.jp/experience/00327/event000501.aspx
というのがありました。
この時期くるみは微妙ですが、かなりお得なプランと思いました。
残念ながら仕事で行けませんが、仕事がなければ行きたい・・・。

meiさん、こんにちは。

二山さんの古典は本当に素晴らしいですね~正確で足も綺麗に伸びて。やや小柄なようですが、まだこれから身長も伸びると思うし将来が楽しみです!

オズモールでABTのくるみのディナー付コースが販売されているんですね。中身を見たら確かにお得です!シェ松尾でディナーなんですね。平日マチネだから、会社勤めの人には難しそうですが。

プレシャス・アダムズの記事、ありがとうございます。大変面白かったです。アメリカ本国のバレエ団ならともかく、西ヨーロッパの著名なバレエ団に、プレシャスと同じ肌の色の「女性」ダンサーが所属するには、更に数年が必要だと感じます。

 ロイヤル・バレエにはアコスタやアンダーウッドがいますが、彼らも未だに「肌の色」で意味なく敬遠されることもあるようですから。

 バレエ・ブラックは毎年、リンベリィで公演していますが、彼らの公演がロイヤル・オペラ・ハウスのメイン舞台で行われ、会場がバレエ・ファンで埋まる日が来れば、状況は大きく変わって来るのではないかと思います。

初めてコメントさせていただきます。かなり前から読者です!
今回も、痒いところに手が届くブログを本当にありがとうございます!いつも頭が下がります。これからも楽しみにしております。ローザンヌ、あっという間に終わってしまいましたね。

守屋さん、こんにちは。

いろんなことを考えさせられる記事でしたね。ロシアはソチオリンピックでも問題になっている同性愛についても非寛容なところがあったり難しい国ではあるようです。ABTにはミスティ・コープランドがいたり、バーミンガムロイヤルではセリーヌ・ギッテンスがいたりしますが、ヨーロッパだとなかなか難しそうなところはありますよね。肌の色だけでなく、体型も西洋人と違うところがあるのが女性だとやはり難しいと聞きました。(映画「ファースト・ポジション」に出てきたミケーラ・デ・プリンスは、このたびオランダ国立バレエの正式団員になったそうなので、彼女やプレシャスがどれくらい頑張れるか、ですね)

バレエ・ブラックもとても良いカンパニーということなので、彼らの動員が増えるといいなと私も思います。

Coicolataさん、こんにちは。

お返事が大変遅くなってしまってごめんなさい。旅行に行っていてコメントができませんでした(なぜかコメントを書き込もうとするとエラーになっちゃって)

ローザンヌ、本当にあっという間に終わってしまいましたが、日本の皆さんが活躍してくださったおかげで、終わった後もいろいろと楽しむことができました。ローザンヌの公式YouTubeチャンネルで、ファイナリストみなさんの個別演技もアップしてくれているので、あとでゆっくりと演技も観られるのもいいですよね!

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