2024年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

ブログパーツ

  • HMV検索
    検索する
無料ブログはココログ

« NHKバレエの饗宴2014 | トップページ | スージン・カンが韓国国立バレエの芸術監督に就任、2016年に引退 »

2013/12/04

フィーリン襲撃事件の判決、ドミトリチェンコらは有罪

ボリショイ・バレエの芸術監督、セルゲイ・フィーリンが1月17日に襲撃された事件の判決が12月3日に下されました。

http://edition.cnn.com/2013/12/03/world/europe/russia-bolshoi-acid-attack/

http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-25197504

http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/europe/russia/10490910/Bolshoi-acid-attack-Dancer-jailed-for-six-years.html

http://www.nytimes.com/2013/12/04/world/europe/bolshoi-dancer-found-guilty-of-ordering-acid-attack.html?ref=world&_r=0

http://www.theguardian.com/stage/dance-blog/2013/dec/03/bbolshoi-ballet-acid-attack-dance

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20131203-OYT1T01470.htm


3人の被告はいずれも有罪で、襲撃を指示したパーヴェル・ドミトリチェンコ(ボリショイのファースト・ソリスト)は懲役6年(求刑は9年)、実行犯のユーリ・ザルツキーは懲役10年(求刑12年)、運転手役のアンドレイ・リパトフは懲役4年(求刑6年)の判決が下されました。3被告の弁護士は控訴する方針です。

また、3人は、300万ルーブル(約900万円)の慰謝料と、実損害の賠償金として50万8000ルーブル(153万円)を支払うことも命じられました。
http://pointemagazine.com/blogs/verdict-filin-acid-attack-trial

法廷は、ドミトリチェンコはフィーリンとの抗争が襲撃の理由だとしました。先週の裁判では、ツィスカリーゼが、ドミトリチェンコとそのガールフレンドであるアンジェリーナ・ヴォロンツォーワの両方に役を与えることを拒否していたと証言しています。

なお、ボリショイ劇場の150人の従業員、うちダンサーは40名は、ドミトリチェンコに対して公正な裁判を行うべきだと彼を支持する書簡を裁判に先立って発表しています。書簡に署名していたのは、スヴェトラーナ・ルンキナ、マリアンナ・リジュキナ、アンナ・アントニーチェワ、アレクサンドル・ヴォルチコフ、アンナ・ニクーリナ、エレーナ・アンドリエンコ、そしてデニス・ロドキンらです。「残念ながら、もはや白日にさらされてしまった、ボリショイ・バレエでの複雑で痛ましい状況を考慮しないわけにはいかないだろう」とこの書簡には書かれています。
http://izvestia.ru/news/561678

一方、裁判でツィスカリーゼが「バレエのことをまったく知らないのにキャストの権限を持っている」として強く批判した、フィーリンのアドバイザーであるディラーラ・ティメガツィンが2014年1月1日をもって解職されることが発表されました。彼女の息子が、オルガ・スミルノワと今年の9月に結婚しています。スヴェトラーナ・ルンキナも、インタビューで彼女のことを「バレエのことを知らないのに(ティメガツィンはNYのビジネススクール出身)、気に入らないダンサーを勝手に役から外している」として非難しています。このアドバイザーという地位は、フィーリンがボリショイの芸術監督に就任した時に、ティメガツィンのために創設されたものでした。
http://izvestia.ru/news/561760

さらに、上記イズベチヤ紙では、フィーリンは1年間の病気休暇を取ることを勧められたものの本人は拒絶したこと、そして2016年に芸術監督の契約が切れた後は契約を更新する予定がないことを報道しました。

この事件とは直接は関係ありませんが、ボリショイ劇場の音楽芸術監督兼主任指揮者であるヴァシリー・シナイスキーが突然辞任を表明しています。辞任の理由についてはノーコメントと語っているとのことです。2週間後にボリショイ劇場で初日を迎える「ドン・カルロ」の指揮を行う予定でした。


とりあえず、判決が出たことを一つの区切りとして、地に落ちたボリショイ・バレエの評判がこれ以上傷つくことはなく、心機一転で新しく出直してほしいと思います。どうか、ダンサーの皆さんがバレエに集中できるような環境を取り戻せますように。

追記:セルゲイ・フィーリンが裁判の結果についてCNNのインタビューに答えています。
http://edition.cnn.com/video/?/video/world/2013/12/04/pkg-chance-bolshoi-filin-response.cnn&video_referrer=http%3A%2F%2Ft.co%2FkTb01ul4BK

« NHKバレエの饗宴2014 | トップページ | スージン・カンが韓国国立バレエの芸術監督に就任、2016年に引退 »

バレエ(情報)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« NHKバレエの饗宴2014 | トップページ | スージン・カンが韓国国立バレエの芸術監督に就任、2016年に引退 »