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2013/10/18

ロイヤル・バレエ「ドン・キホーテ」劇場中継 Royal Ballet Don Quixote Live Relay

ロイヤル・バレエの新制作、カルロス・アコスタ再振付「ドン・キホーテ」の映画館中継を観てきました。(シアタス・カルチャー

http://www.roh.org.uk/productions/don-quixote-by-carlos-acosta

Original Choreography Marius Petipa
Choreography Carlos Acosta
Production Carlos Acosta
Original Music Ludwig Minkus
Arrangement and Orchestration Martin Yates
Designs Tim Hatley
Lighting design Hugh Vanstone

キャスト

ドン・キホーテ クリストファー・サウンダーズ
サンチョ・パンサ フィリップ・モズリー
キトリ マリアネラ・ヌニェス
バジル カルロス・アコスタ
メルセデス ラウラ・モレーラ
エスパーダ 平野亮一

キトリの友達 崔由姫、ベアトリス・スティクス=ブルネル
二人の闘牛士 ヴァレリー・ヒストリフ、ヨハネス・ステパネク
闘牛士 エリック・アンダーウッド、フェルナンド・モンターニョ、ヴァレンティノ・ズケッティ、ダヴィッド・トレゼンシミエッチ
ジプシー・カップル/ファンダンゴ・カップル イツァール・メンディツァバル、トーマス・ホワイトヘッド
ドリアードの女王 メリッサ・ハミルトン
アモール エリザベス・ハロッド
ドルシネア クリスティーナ・アレスティス
酒場の女 クリスティン・マクナリー

本編上映前に流れた映像

http://youtu.be/D8aqXKu27gE

休憩後に流れた映像
http://youtu.be/dcPkXCAvZ3U

http://youtu.be/8xKGRD2GuJ8

本編上映前に流れた映像の最中にノイズが出たり、音が出なかったところがあるというトラブルが起きましたが、本編に関しては大きな映像上の問題はありませんでした。(イオンシネマでは映画の招待券が出たそうですが、私が見た品川ではそのような対応はなし)

さて、アコスタの再振付の大きな特徴は、ストーリーが理解しやすいように噛み砕いて説明しているシーンを付け加えていること。プロローグでドルシネアの幻が出てきたり、また2幕のジプシーの野営地でも登場して、ドン・キホーテが彼女の姿を追い求めて物語が展開するというのが伝わってきます。ただ、説明的になりすぎたために、全体的に上演時間が長くなってしまいました。休憩2回とインタビュー映像を入れると3時間15分。また、2幕ジプシーの野営地では、キトリとバジルの愛のパ・ド・ドゥに加え(音楽は「ラ・バヤデール」から使用)、ジプシーのシーンではギターの演奏によるシーンも入っているので、特に長く感じられてしまいました。他に、通常1幕ではバジルと二人のキトリの友達で踊られるパ・ド・トロワが、4人の物乞いの少年によるダンスに変更になったり、3幕、通常2つあるブライドメイドのヴァリエーションがひとつになって、キトリの友人二人で踊られるなど、細かい変更点があります。そして、これらの変更点については、成功しているとは思えない感じがしてしまいました。

ジプシーの踊りをややコンテンポラリー・ダンス的に改変したり、最後にみんなで祝福しつつ、ドン・キホーテの旅立ちをメーンに据えるところなどは、意欲的な物を感じてよかったと思います。いずれにしても、今後手を入れていけば、より良いプロダクションにはなることでしょう。

また、随所に掛け声が入ることについては、観た人の中でも賛否両論があるようです。

「ドン・キホーテ」という演目については、今のロイヤル・バレエにはとても向いている作品だと感じられました。何よりも主演の二人、マリアネラ・ヌニェスとカルロス・アコスタが素晴らしい。特にマリアネラの持つラテンの血から出てくる明るさ、幸福感あふれるキラキラの笑顔とおきゃんさはキトリにぴったり。二人の掛け合い、息もぴったりなので主役を観ているだけで幸せになれます。その上、彼女のテクニックは非の打ちどころがない完璧さ。サポートつきピルエットは7回転くらい軽く回ってしまうし、バランスもまったくぶれない回転も柔軟性もばっちりです。つま先の美しさとリズム感も特筆もの。ドルシネアを踊った時の気品あふれる様子や、ポアントで進む時の安定感、柔らかいポール・ド・ブラ、夢の女性にふさわしい美しさ。コジョカル、ロホが去った今、ロイヤルの一番の女性スターは彼女をおいてほかはないと実感したし、当代最高のキトリの一人と言えるでしょう。

カルロス・アコスタは、年齢的なこともあって観る前は大丈夫かな、と思っていたのですがそれは全くの杞憂でした。バジルにふさわしい、男らしい魅力も素敵だったし、テクニックもまったく衰えず、キューバでの教育が功を奏した正しいアカデミックで美しいバレエを踊れる人であるのが実証されました。ヴァリエーションでは方向転換などのひねりを入れるなど小技も盛り込んで技術の高さをアピールしていますが、基本に忠実なので、とても品があります。振付を担当しつつも、これだけの高い技術水準を保てるとは、どれほど日頃努力しているのだろうと思うほどでした。

エスパーダの平野さん、泥棒ひげは気になりましたが、すらりとした長身のプロポーションの良さは際立つし、スタイリッシュでセクシーで素敵でした。日本人の男性がこんなにカッコいい役をロイヤルで踊れるなんて!闘牛士たちはかなりの豪華なメンバーをそろえてありますが、その中でも断然際立ちます。2幕、3幕ではグリーンの衣装にピンクの靴下という頭が痛くなりそうな色合わせでしたが、それすら着こなしてしまう。メルセデスのラウラ・モレーラもちゃきちゃきで確実なテクニック。キトリとメルセデスがテーブルの上に乗ってダンス合戦を繰り広げるところがありますが、ラウラもしっかりとした存在感があります。なぜ今回、彼女がキトリ役にキャスティングされなかったのが、不思議。

二人の友達は、崔由姫さんと、ベアトリス・スティクス=ブルネル。ユフィさん、とてもきれいで可愛らしくよかったです。二人並ぶと、ユフィさんの踊りのエレガンス、アラベスクの美しさが目立ちました。ベアトリスはまだ雑な感じがしてしまいます。

闘牛士グループはソリスト、ファーストソリストクラスの踊れる男性をそろえていて、見ごたえがありました。ドン・キホーテは闘牛士がカッコよくて、よく跳んでくれないと楽しくないですからね。また、4人の乞食の少年たちもよく跳んでくれるコミカルな役です。蔵健太さんがそのうちの一人なのを確認できました。

夢のシーンは、さすがにロイヤルは群舞のばらばらさが目立ってしまいます。でも、キューピッド役のエリザベス・ハロッド(スティーヴン・マックレー夫人という説明はもはや不要)は非常に魅力的で、小気味良い踊り。このプロダクションは、キューピッドもクラシックチュチュなので、踊り始めるまでは他の役と見ただけでは見分けづらいのが難点。森の女王のメリッサ・ハミルトンは古典が不得手なようで、イタリアン・フェッテは踊りきりましたが、軸がずれたり、エカルテが低かったり、今一つでした。

ロイヤル・バレエの場合、キャラクター的な役を演じる人たちが充実しているのが大きな魅力。品があって演技のうまいクリストファー・サウンダースのドン・キホーテ、小芝居が笑えたガマーシュのベネット・ガートサイド、普段のすらりとした姿からは想像できないロレンツォのギャリー・エイヴィス。ガマーシュが結局酒場の女にプロポーズしてめでたし、というサブプロットは微笑ましてくよかったです。

プロダクション自体には改善の余地はありますが、全体的なキャストは非常に充実していて、とても楽しいドン・キホーテでした。とにかく、マリアネラの魅力には心を射抜かれた、そんな舞台でした。市販映像化してほしいと願う次第です。→発売されます。

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

naomiさまごぶさたしております。
私も見てきましたが、本当に楽しい舞台でした。
やはり、これまでも好きだったマリアネラの魅力にはさらにさらにやられました。
マリアネラのすごいところは、表情にバリエーションがあること。
踊りの中でこれほど色んな表情を見せてくれるダンサーは見た事がありません。
笑顔もその時々で色んな種類の笑顔を見せてくれ
それがとっても魅力的で自然でイキイキとしていて。
主役の二人はもちろん、周りの全てのキャストたち全てが
本当に楽しそうで、イキイキとしていて、生身の人間っていう感じがしました。
それに、エスパーダの平野君はものすごくかっこよくて
ラインの美しさが際立っていましたね。
主役をやれるオーラを感じました。これからさらに楽しみですね。
私も、ドンキはエスパーダ&闘牛士たちがかっこよいことが第一条件なので
今回は、スタイルの良いダンサーたちを揃えてくれて
皆かっこよくて、大満足でした。

わああー素敵な記事をありがとうございました。

本当なら、この舞台を観ていたはずなんですが。。。。
少し遅れてみることになりました。
でもこうして、naomiさんが解説してくださることで、
より違った角度からも舞台が楽しめます!

まだ初日が開いたばかり。これか炉よくなっていくことを祈るのみです。

早く、アイスクリームが食べたいです(笑)

きょんさん、こんにちは。

そうなんです、マリアネラはずっと笑顔だけど、その笑顔の中にもヴァリエーションがあって、もちろん踊りの中にも色々な表情があって、踊りだけでなく演技もうまいなあ、って感じさせられました。彼女を見ているとこちらも自然と微笑んでしまいますよね、アコスタとの掛け合いもピッタリだし。
舞台の上の人たちがみんな楽しんでいて、ロイヤルならではの演劇性もあって、脇まで充実していましね。平野さんのかっこよさには恐れ入りました!そうそう、闘牛士がかっこよくないとドン・キホーテは物足りません!
ちっと長かったけど、でも楽しかったです。

micoさんひょっとしたらロンドンですか?今、何人か友達が見に行っています。

プロダクションそのものは、改善の余地はあると思うけど、でもロイヤルのダンサーたちの底力は感じましたね。とにかく楽しかったです。生でご覧になったら、さらにずっと楽しいでしょうね。オペラハウス名物のアイスクリームとともに、楽しんでくださいね!

Naomiさん、こんにちわ。

おかげさまで、無事ロンドンへ来ています。
Naomiさんの予言?とおりに
バックステージツアーでは、
プリンシパルダンサーの方々とすれ違いました!

アイスクリームは、まだいただいていませんが、
残りのステージでいただこうかと考えています。

それにしても、ロイヤルの底力と観客の層の厚さには、
感心しました。

日本もバレエ大国と呼ばれて久しいですが、
まだまだ成熟していないと感じています。

micoさん、こんにちは。

ロンドンからありがとうございます!ドン・キホーテとロミオとジュリエットをごらんになったのかしら?
バックステージツアー、楽しかったでしょう?私もレスリー・コリアがいたのがちょっと嬉しかったです。

大きなロイヤルオペラハウスがほぼソールドアウトなので、ロイヤルバレエのマーケティング力って驚かされますよね。しかも、老若男女、いろんな年齢の方が楽しんでいるのがいいな~って思いました!それにやっぱりオペラハウスはゴージャスで素敵ですよね。

ぜひアイスクリームも召し上がってくださいね!

とても楽しいドンキでした。コールドがこんなに盛り上がっているのは初めて。金子さんもパワフルに演じていました。しっとりした踊りが特によかったです。演劇的なプロダクションですので好みは分かれるかも。私は好きです。(Yokovleva がパリオペ客演した時のドンキも好きですが。。。)
友人役の Choe さんも素敵で、この方も魔性系かもと余計なことを思っていました(笑) 前日のバックステージツアーで見学したクラスレッスンで頑張っていた男の子たちの踊る姿にふと胸が熱くなりました。

junさん、こんにちは。

金子扶生さんのキトリ・デビューをご覧になったのですね!いいな~。どうやらとても評判が良かったようですね!ドルシネアも良かったってことでしょうか。金子さんはきっと、都さんの後を継ぐようなスターになると私は期待しています。

ユフィちゃんも良かったんですね~。映画館で中継された時もお友達役で出ていて良かったですものね。別キャストでは森の女王も踊っていたようなのです。クラスレッスンで観た子が踊っていると、うれしくなっちゃいますよね。

naomiさん、こんにちは。

無事帰国しました。
そして、ROH満喫してきました!

ドンキは???と感じるところもありましたが、
とにかく楽しい舞台でした。
私の観た日のエスパーダが恐ろしく色気がある人でした(笑)
セクシーじゃなくて色気があるんです。鼻血がでそうでした。
生まれてはじめて見ました。色気ムンムンのエスパーダ(笑)

冗談はさておき、舞台の作りが日本とはまったく違いますね。
奥行きがとてもあるので立体感がものすごい。
映画で言うと3Dです。その立体感がダンサーたちの踊りを引き立てています。

それからオーケストラ!
特にロミジュリの演奏は今までの観劇で最高の5★です。
あの演奏で踊れたら、実力の2倍ましの踊りが絶対できます。

バックステージツアーで、舞台袖に大きなヌレエフの写真が飾られていました。
彼のROHへの功績と尊敬の大きさを今更ながら感じてジーンとしてしまいました。
一番感動したのは、これかもしれません・・・。

micoさん、こんにちは。

ROH満喫されたようで良かったです!アコスタの演出は、ところどころ?って思うところもありますが、やはりドン・キホーテって文句なく楽しいし、良いダンサーが踊るとますます楽しいですものね。エスパーダ、どなただったのかしら?映画館で観た平野さんもとても色気があったと思います。

そうそう、ROHって奥行きがあります。私がけっこう気に入っているアンフィテアトルの席から観ると、ますますそれを実感しますね。あの動く背景も、生で見たらきっと効果的なんでしょうね。

ロミオとジュリエットは、あまりレベルの高くないオーケストラで観ると音楽が時々外しちゃったりして大変ですよね。もともと演奏するのが難しい曲のようだし。

ROHのスタジオって、ダンサーの名前がついていますよね。舞台袖のヌレエフの写真!それはちょっと感動的ですよね。オーケストラレベルの舞台入り口横の椅子があるところに、過去の写真やポスターも飾られていて、そういうのを観ても歴史の重さを感じてジーンとしてしまいます。昔からある劇場っていいですよね。海外観劇の楽しみの大きな要素が劇場だと思います。日本には残念ながらそういう劇場がないですものね。

naomiさん、こんばんは。

キャスト表を確認しました。
エスパーダは、Johannes Stepanekさん、ファーストソリストでした。
オーストリア出身のようです。

それから、メルセデスを踊られたHayley Stepanekさんが
私のイメージとおりの(実は日本人で大塚礼子さんが私の一番ですが)
『ザ・メルセデス』でした。

日本には、座付きの劇場がないので、仕方がないですね。
ただ、日本のバレエ、オペラ公演を支えてきた上野文化会館の両袖の壁には、
大スター達(そうでない人も・笑)のサインがギッシリ書かれています。
それはジーンとしますよ。

micoさん、こんにちは。

エスパーダはヨハネス・ステパネクでしたか。映画館中継の時には闘牛士の一人をやっていました。彼はテレビで放映された吉田都さんのロイヤル最後のロミオとジュリエットの時にパリス役で、とにかくとても優しげでハンサムなので、こんなパリスだったらこっちについていくわ、と話題になったものです。彼のエスパーダがご覧になれてよかったですね。ヘイリーさんは、昨日もメルセデスを踊られていたようです。

東京文化会館のバックステージツアー、私も2回ほど参加したことがありますが、過去のいろんな人達の寄せ書きや落書きがいっぱいあって、あれはほんとうに素敵ですよね。劇場のバックステージツアーって楽しいので好きで、ロイヤルの他にMETのにも行きました。

naomiさん、こんばんは。

東京文化会館にもバックステージツアーがあるんですね!
はじめて知りました。
調べてみたら、年に数回みたいですね。
次回はぜひ行ってみようと思います。

都さんのR&J、日本公演のものなら持っているので、確認します!
やっぱり、バレエにも『演劇性』って重要ですよね♪


micoさん、こんにちは。

東京文化会館のバックステージツアー、とてもお勧めです。たまにかやらないこともあり、人気があるので早めに申し込まないと埋まっちゃうんですよね。スポットライトを操作させてもらったり、カーテンコールの体験もできてすごく楽しいし、落書きや寄せ書きなどは写真も撮れます。

そうそう、その日本公演のロミジュリです。これはとても良い映像でしたよね。ロイヤル・バレエの場合は、みなさん隅々まで演技しているので、映像で見てもとても楽しめるんですよね~。本場でロミジュリをご覧になれて羨ましいです。

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