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2013/09/23

ロシア旅行の記録 その3(トレチャコフ美術館)

2日目は、一番行きたかったトレチャコフ美術館へ。

地下鉄のトレチャコフスカヤ駅を降りる。行き方の表示はロシア語しかなかったけど、人の波について行ったら到着した。

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ここは、入場料の他に追加料金を払うと、写真撮影も可能だ。追加料金を払うと、カメラの絵が描かれたシールをもらうので、これを胸に貼って目印にする。午前中に行ったのでそれほど混雑していなかったけど、観終わった頃にはかなり混んできた。地下のカッサ(切符売り場)でチケットを買ったあと、英語の地図をもらい、2階まで上がって、2階から1階の順で見学する。絵の個別の説明はロシア語のみだけど、日本語のガイドブックは地下の売店で売っている。

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ここは18世紀から20世紀のロシア絵画の殿堂。以前、トレチャコフ美術館展、そしてレーピン展が日本で開かれたのでお馴染みの作品も多い。何しろ、キリル文字による絵の説明が読めないので、誰の作品なのか、知っているえじゃないとわからないのが辛いんだけど、でも壁を埋め尽くす作品の数々には思わず見入ってしまう。

有名な作品の第一弾は、オレスト・キプレンスキー作の「詩人アレクサンドル・プーシキンの肖像」。もちろん、「エフゲニー・オネーギン」「スペードの女王」でお馴染みの作家。画家の名前は知らなくても、プーシキンの肖像画ではいちばん有名な絵です。

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そして、ウラジーミル・ボロヴィコスキーの「ロブヒナの肖像」。このあたりは、肖像画が多い。

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うまく撮れなかったけど、ドラマティックな「公爵令嬢タラカノワ」コンスタンティン・フラヴィツキー

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この美術館でもっとも人気があるコーナー、移動派、特にクラムスコイの作品が一堂に集まっている。観光客の人だかりも多い。特に中国人の観光客が目立つ。

「忘れえぬ女」(見知らぬ女)イワン・クラムスコイ。この女性のまなざしに惹きつけられない人はいないだろう。

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クラムスコイの作品はほかにも傑作が。
「荒野のキリスト」クラムスコイ
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「月光」クラムスコイ
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あまりにも美しいので、思わず立ち尽くしてしまった。

ロシアの移動派後期、19世紀のミハイル・ヴルーベリの部屋も圧倒的だった。怪奇と幻想が織り成す象徴主義的な世界。

幅14メートルもある大作「幻の王女」ヴルーベリ
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「座るデーモン」ブルーベリ
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2階最後は、去年日本でも素晴らしい展覧会が行われたイリヤ・レーピン。
「皇女ソフィア」Bunkamuraで観たときにはとても大きな絵に感じたのだけど、広いトレチャコフではそこまでのサイズは感じず、でもやっぱり圧倒的な迫力。
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「眠るヴェーラ・レーピナ」。レーピンの妻に寄せる愛情が伝わってくる。
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2階は19世紀末から20世紀絵画が集まっていて、それほど有名な作品はないのだけど、それでも素晴らしい作品が多い。

「桃を持った少女」ヴァレンチン・セローフ
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「セルフ・ポートレート」ジナイーダ・セレブリャコーワ

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この他にイコン画のコレクションも素晴らしい。

シャガールやゴンチャロワ、マレーヴィチ、カンディンスキーなどの20世紀作品は、新館の方にあるということで、今回は観ることができなくて残念だった。しかし、圧倒的なクオリティのロシア美術を一身に浴びることができて、本当に幸せだった。

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地下には売店があるのだけど、日本の美術館と違うところは、ミュージアムグッズが少ないこと。特にポストカードはまったく売っていない。マグネットなどはあるのだけど。なので、ポストカードは日本で展覧会が開催される時に購入するのが良いと思う。日本語、英語のガイドブックなどは売っていた。

美術館正面にある、パーヴェル・トレチャコフの銅像。モスクワの豪商だった彼は、弟のセルゲイとともにロシア美術を専門に収集したコレクターだった。レーピンの描いた彼の肖像画も、この美術館に飾られている。
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大好きなレーピンやクラムスコイの作品を、本場トレチャコフ美術館で観ることのできた喜びは大きく、感動で震えっぱなしだった。

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コメント

トレチャコフに行かれたんですね。羨ましいです。
今から30年以上前、東京の日本橋三越デパートでトレチャコフ展があったのですが来場者が多すぎ時間切れで見損ねてしまいました。(まだ子供の頃です)それが数年前今度は渋谷のbunkamuraであり、ここでやっと見ることができました。
見るまでに30年かかりましたが(!)、思い描いていた以上に美しかったです。海外に貸出し出来る絵画数に制限があると推察されますが、これだけの絵画がデパートの中の美術館で展示というのは違和感がありました。
こういう素敵な美術館で見たいものですね(笑)

YYさん、こんにちは。

三越でもかつてトレチャコフ美術館の展覧会があったんですね!そして少し前にBunkamuraで開催された展覧会には私も行きましたが、これは本当に素晴らしかった。去年のレーピン展もですが。忘れじの女が日本で見られるとは!

トレチャコフ美術館は、外観はそんなに大きそうに見えないのに実際は作品の数も多く、日本ほど混み合っていなくてよかったです。Bunkamuraで見た懐かしい作品もあって嬉しかった!静かにじっくり作品と対峙できたのが良かったです。一度ぜひロシアへ!

追記です (迷いましたが)
30年前トレチャコフを見損ねたのがあまりにも残念で、成人後にソ連(当時)ツアーを申し込みました。当時もボリショイなどのバレエと、美術館の組みわせツアーがいくつかあったのです。ですがチェリノブイリ原発事故の影響がまだあり、ツアーは中止になりました。
日本の外務省からは渡航自粛依頼DMが届き、私個人への思想への質問が電話でもあり驚きました・・・時代ですね、今では笑い話です。ボリショイを劇場で観、トレチャコフやエカテリーナ2世の美術館へ行きたかっただけなので、そのように伝えたのですが、電話してきた方(男性)にはそれが何なのか分からなかったようです(笑)

将来機会があれば、是非ロシアへ行きたいと思っています。

YYさん、こんにちは。

旧ソ連時代にツアーを申し込まれたことがあったのですね!そしてチェルノブイリの事故があった時だったのですか…。電話が外務省からかかってきたとは、驚きです!ソ連崩壊前はそんなこともあったのですね。

個人的に米原万里さんの著作や佐藤優さんの本なども読んでいたので、ソ連~ロシアについては関心は私も持っていました。ビザを取るのが面倒ではあるとはいえ、以前に比べればずっと旅行しやすくなっているとは思います。ホテルや飛行機、ボリショイのチケットはネットで取れるし。驚いたのは、同じバレエ教室に通っている方が偶然モスクワで私を目撃されたそうで【その方もボリショイを観に行っていた)、意外と人気のある旅行先になっているんですね。機会があればぜひ行って頂ければと思います。カルチャーショックを受ける部分もあるかと思いますが。

2017/6./26~7/5までロシア観光に行きます。トレチャコフ美術館いいですね。行くつもりです。トレチャコフ行く予定です。
モスクワで3日free サンクトペテルブルグで3日間freeがあります。しっかり回れればいいかかな

HIRO SATOさん、こんにちは。

入院中につきお返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
この季節のロシアなんて最高ですね。トレチャコフは本館しか行く時間がありませんでしたがやはりロシア名画の宝庫なので堪能しました。
サンクトペテルブルクは、エルミタージュはもちろんですが、エルミタージュの新館(広場を隔てた反対側)のマチィスやピカソも必見です。
もちろん、トレチャコフの流れからのロシア美術館も!ここも、レーピンのヴォルガの曳航など傑作が揃ってます。
サンクトペテルブルクもモスクワも、なかなか行くのは大変ですが何回でも行きたいほど素晴らしい美しい街ですね。個人的にはサンクトペテルブルクの方が好きですが。

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