セルゲイ・フィーリンがボリショイ復帰/追記
今年1月、顔に硫酸をかけられて重傷を負い、ドイツで治療を受けていたボリショイバレエ団の芸術監督セルゲイ・フィーリンが14日、モスクワに戻り、今月16日からバレエ団の職務に本格復帰することを明らかにしました。
朝日新聞の記事
http://www.asahi.com/international/update/0915/TKY201309150168.html
上記記事より引用。
フィーリン氏は14日、サングラス姿でモスクワの空港に到着。待ち構えていた記者団に対し、「私が仕事ができなくなったとは言わせない。右目はまだ何度か手術を受けなければならないが、左目は読むことも、舞台を見ることもできる。以前はそれはできなかった」と自信を見せた。
こちらは、モスクワの空港に到着したフィーリンの映像です。右目で自分の指が見えると語っています。
http://ria.ru/tv_society/20130914/963207018.html
RIAノヴォスチの記事によれば、彼は一時右目は失明状態で左目も90%の視力が失われていたとされていましたが、金曜日に担当の医師が目覚しい回復を報告し、彼の左目は80%まで回復し、右目も、大きなものを見分けることができるようになった、とのことで、奇跡が起きたようです。ただし、退院できたわけではなく、まだ治療を受け、右目の手術を受けるためにドイツに戻らなければならないそうです。本格復帰は2月の予定。空港に集まった記者たちの姿も見えて、自分で動き回っていたそうです。以下リンクは英語の記事です。
http://en.ria.ru/russia/20130914/183442609/Bolshois-Filin-Back-in-Moscow-After-Acid-Attack-Treatment.html
フィーリンの視力が回復し、仕事に復帰できるようになったらそれは喜ばしいことですよね。ボリショイの混乱状態が落ち着きますように。
18日追記:17日火曜日にボリショイ劇場の新シーズン始めのセレモニーにフィーリンは参加しました。しかしながら、完全に芸術監督の仕事に復帰するにはもう少しかかると語っていたとのことです。治療のために、ドイツとロシアを行き来するとのこと。
Bolshoi's Filin returns to theater after attack
http://bigstory.ap.org/article/bolshois-filin-returns-theater-after-attack
なお、新シーズンについて、新たなレパートリーであるラコット振付の「マルコ・スパーダ」、ノイマイヤー振付「椿姫」、そして全くの新作であるジャン=クリストフ・マイヨーの「じゃじゃ馬ならし」のうち1作品がキャンセルされたという情報が流れていましたが、フィーリンは否定しています。また、新シーズンには、ディアナ・ヴィシニョーワ、ナタリア・オシポワ、イワン・ワシーリエフがゲストとして出演することも発表しています。
http://ria.ru/culture/20130917/963800025.html
さらに追記
ボリショイ劇場のシーズンオープニングセレモニーに参加した時の動画がIndependent紙のYTチャンネルにアップされていました。ステパネンコ監督代行への感謝の意を述べています。
http://youtu.be/t20sWbJ1pHo
強酸襲撃後、初めて劇場に ボリショイ・バレエ監督
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013091801000906.html
Still Recovering From Acid Attack, Artistic Director Returns to Bolshoi
http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2013/09/17/still-recovering-from-acid-attack-artistic-director-returns-to-bolshoi/
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