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2013/08/21

8/16 【ザ・ファクトリー3】さいたまゴールド・シアター×瀬山亜津咲 「ワーク・イン・プログレス公開」

彩の国さいたま芸術劇場を拠点に活動する、蜷川幸雄率いる55歳以上の劇団員からなる、さいたまゴールド・シアターと、ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団の日本人ダンサー瀬山亜津咲が組んだワークショップの成果を発表する【ザ・ファクトリー3】。そのワーク・イン・プログレスを観てきた。

http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2013/p0814.html

ピナ・バウシュの「タンツテアター」の手法を取り入れた点がユニーク。「ダンスの技巧に目を向けるのではなく、舞台で日常を再現する『演劇』のように、身振りや個人の体験を作品に取り入れ、個々の中にある様々な感情を仕草や表情、動きで表現する」(当日配布のパンフレットによる)タンツテアターは、さいたまゴールドシアターとの相性も非常に良かった。振付段階で、瀬山さんが一人ひとりに質問を投げかけ、それをもとに創作していったという。

一人の気品ある老婦人が椅子に座り、優雅に両腕で身振りをするところから始まり、出演者全員が行進して「右向け右!」「回れ右!」と命令されるままに動いたかと思えば、小学校時代に言わされたような標語を一人一人が言う。全体的にノスタルジアに彩られたこの作品は、今では少なくなったと思えるお見合いの様子を再現したり、勇ましい女性が男性の頭をスイカに見立てたスイカ割りを行ったり、床に座り込んで酒盛りをしたり、どこか懐かしい風景が繰り広げられる。並べられた椅子にずらりと座った女性団員たちが、ジェスチャーゲームをやっていくうちに、楽しそうに座ったまま手の振りで踊り始めて、少女のようにキャッキャと声をあげて楽しそうにしている様子を見ると、何歳になっても女の人は女子なんだな、ってこちらも微笑んでしまう。バーにぶら下がって「ナマケモノ!」ってふざけている女性までいて。集団ではあるけど、一人一人がとても個性的で存在感がある。即興性を入れながらも、構成は絶妙で巧みに計算されている。

真ん中に置いた椅子をめぐって、一人ひとりが手練手管を駆使しして代わる代わる椅子に座っていく椅子取りゲームのようなシークエンスも面白い。男女別のグループに分かれて、みな片足立ちをすると、ずっと立っていられる女性達に対して、男性たちはすぐに足を下ろしちゃって、壁にもたれかかっちゃってサボり始めるので「ズルしないで!」と言われちゃう。立ちっぱなしで疲れた脚をマッサージして、靴下脱いじゃってリラックスしてみたり。すごく生き生きとしていて、可愛らしくって、でも切なくって。

さいたまゴールド・シアター55歳以上のメンバーで構成されているけど、平均年齢は74歳。最高齢のメンバーは80代で杖をついて動き回っている。でも全体的にみな身体はよく動いていて、柔軟性もあるし群舞もそろっていて美しくて、ダンスの本質というものを感じさせてくれる。3人だけ、若いメンバー(さいたまネクストシアターのメンバー)が共演しているのだけど、彼らの方が体が硬いくらいなのだから。最後は、最高齢の髙橋清さんが、子供の頃聞いたラジオの話を今だに覚えているという語りをしみじみと、朗々とした声で聞かせてくれる。この幕切れがとても素敵だった。

観に行ったのが最終日だったため、出演者たちが「あづさちゃん!」って何回も声をかけると、客席にいた瀬山さんが降りてきて、彼らにハグされたり黄色い声をかけられたり、なんとも温かい気持ちになった。高齢の団員たちならではの、それぞれの人生の味わい、想いが伝わってきて、熱いものがこみ上げてきた。5月のパリ公演も成功させてきたさいたまゴールド・シアターの実力も実感。

来年本公演も行われるというので、こちらもとても楽しみだ。

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

初めまして
「さいたまゴールドシアター×瀬山亜津咲」で検索して
貴ブログに参りました。
ゲネプロしか見られなかったのですが
最終日の様子がとてもよく分かりました。
勝手なのですが、
マイブログ「いちじんの雑記帳」(8月28日)にこのページを
貼り付けさせてもらいました。
事後承諾で申し訳ありませんが
宜しいでしょうか?


いちじんさん、こんにちは。

わざわざご連絡ありがとうございます。もちろん、シェアしていただいてかまいませんし、紹介してくださってありがとうございます!ブログも拝見してきました。また今後とも宜しくお願いいたします。

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