ロイヤル・オペラハウスのバックステージツアー
5月3日は、ロイヤル・オペラハウスの10:30~からのバックステージツアーに参加してから、「マイヤリング」のマチネ公演を観てきました。
ROHのバックステージツアーに参加するのは2010年10月に続き2度目。そういえばバックステージツアーのチケットを取っていなかった!と気がついたのが1ヶ月前で、サイトを見たら滞在期間中全部ソールドアウトでした。(1日3回くらい開催しています)それから毎日戻りを見ていたら、2週間くらい前に10枚くらい戻りチケットが出たので買いました。12ポンドです。
バックステージツアーは、毎回案内される場所が違うので、リピートしても楽しいです。10人程度のグループが2組に別れ、客席で劇場の概要を話してもらった後、いよいよバックステージへ。前回は、舞台装置を作っている部屋を見せてもらって、そこでバーミンガム・ロイヤル・バレエの「シンデレラ」や、「アリス」の装置などを製作しているところを見せてもらいました。今回は、最上階にある衣装の染色をしている部屋に連れて行ってもらい、鍋でグツグツ生地を煮ているところや、大型プリンタでテキスタイルの印刷をしているところ、「アリス」「メタモルフォシス」などの生地見本を触らせてもらったりしました。
それから、ダンサーたちのいるエリアへと。そこらへんを、ゼナイダ・ヤノウスキー、ネマイア・キッシュ、ギャリー・エイヴィスらダンサーたちがレッスンウェアで歩き回っています。レスリー・コリアも通り過ぎていきました。15分程度ですが、男子のクラスレッスンをしているところを覗かせてもらいました。センターのレッスンで、スティーヴン・マックレー、エドワード・ワトソン、カルロス・アコスタ、ヴァレリー・ヒストリフら男性ダンサーたちがジャンプを見せていました。中でもやはりマックレーの足さばきは凄い。とても小柄だけど強靭な女性ダンサーがいて、誰だろうと思ってよく見たらリアン・ベンジャミンでした。今49歳で今年引退する彼女ですが、とてもそんな年齢には見えません。サラ・ラムの姿もありました。前回のツアーでは、ウォームアップ中の姿しか見られなかったので、かなりラッキーでした。
ロイヤルらしいな、と思ったのは、各スタジオの名前が、アシュトン、マクミラン、フォンテーンなどゆかりの振付家やダンサーの名前がつけられているところです。先ほどのリハーサル室は、自然光が天井からたっぷりと差し込む、天井が高くて明るい部屋でした。リノリュームが敷いてあるため、松脂は禁止なのだそうです。長時間をスタジオで過ごすダンサーたちのために、自然光がたくさん入るようにしているとのことでした。
迷路のようなバックステージを歩いていくと、舞台装置の裏側を見ることができます。ROHでは、バレエは「マイヤリング」と「ラ・バヤデール」、さらにオペラは「ドン・カルロ」「魔笛」を上演していて、この日は昼が「マイヤリング」、夜は「魔笛」の上演ですが、「ドン・カルロ」の舞台装置が舞台上にあり、それを12:30からの「マイヤリング」の公演のために換えているところでした。四面舞台となっているために、このようなことができるとのことです。
そして、「TO JAPAN」と書いてある衣装箱がたくさん置いてありました。来日公演のために送る衣装が箱に詰められているのです。
アンフィテアトルのバーがある場所に案内してもらって、1時間のツアーは終了です。このフロアや、フローラル・ホールと呼ばれる大きな吹き抜けのカフェは、舞台が上演されていない時は一般のお客さんも利用することができます。天気の良い日には最高な、テラス席もあります。友人がフローラル・ホールの席を予約しておいてくれたので、開演時間までそこで軽食をいただきました。天気もよく、広々とした吹き抜けは大変気持ち良かったです。
(バックステージツアー中は撮影は禁止のため、公演の休憩時間などに撮影した写真です)
なお、ロビーでは、1940~60年代に活躍した往年のプリマ・バレリーナでヌレエフやエリック・ブルーンなどとも共演したナディア・ネリーナの衣裳展を行っていました。かなり多くの衣装が展示してあって、大変興味深かったです。
(ネリーナが2008年に亡くなった時の追悼記事)
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