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« マリインスキー・バレエ「白鳥の湖」日本の映画館でも上映 | トップページ | ロイヤル・オペラハウスのバックステージツアー »

2013/05/18

5/2 ロイヤル・バレエ「ラ・バヤデール」 Royal Ballet La Bayadere

http://www.roh.org.uk/productions/la-bayadere-by-natalia-makarova

PERFORMERS
Conductor Valeriy Ovsyanikov
Nikiya Sarah Lamb
Solor Thiago Soares
Gamzatti Claire Calvert

The High Brahmin Alastair Marriott
Rajah Gary Avis
Magdaveya Valentino Vucchetti
Aya Genesia Rosato

The Shades Akane Takada, Hikaru Kobayashi, Laura McCulloch

The Bronze Idol Alexander Campbell

Orchestra Orchestra of the Royal Opera House

「ラ・バヤデール」2日目は、オーケストラストールズ2列目で鑑賞。この場所は足先まで見えないのであまりおすすめできない。もう少し後ろに下がったほうが見やすいと思う。

サラ・ラムのニキヤは、華奢でしなやかな身体の中に強い意志と崇高さを秘めた舞姫だった。儚さがあり、表現は繊細だがテクニックは強く、とても安定していて素晴らしい表現を見せてくれた。容姿だけでなく、アラベスクもとても美しい。大僧正の愛の告白を凛とはねつけるところにも、控えめさと強さが同居していて説得力があった。影の王国での踊りは、音楽によく寄り添っていてとてもリリカルで清らかだった。

一方、ソロルのティアゴ・ソアレスは、一言で言えば背中が硬い。サラ・ラムが柔軟性に富んでいるので余計にそれが目立ってしまう。サポートテクニックは悪くないし、ジュッテの着地も長身のわりには音はしないのだけど、全体的に丁寧さに欠けているしバレエの美しさが足りない。ただ、彼は演技派なので、1幕の逢瀬のシーンで見せる熱情や、ニキヤを失ったときの狼狽ぶりなど、ソロルの勇壮な中の情けなさや後悔の念などを演じるのは上手かった。彼は、やはりキャラクテール的な役どころで生きるダンサーだろう。

ガムザッティ役は、最近ソリストに上がったばかりで注目されている若手のクレア・カルヴァート。映画館上映の「眠れる森の美女」でリラの精を踊った彼女だ。2幕のグランフェッテなどテクニック面はもう少し磨かれると良いと思うけど、ガムザッティにふさわしいゴージャスさ、高慢さ、迫力はあるので十分役割は果たしたと言える。化粧映えするルックスで、目力も強いし、ソロルににじり寄ったり、終幕の結婚式のシーンで彼への執念を見せる演技なども達者だ。数少ない英国人バレリーナとして今後も注目されていくだろう。

影のヴァリエーションは、高田茜さん、小林ひかるさんと3人のうち2人が日本人。ひかるさんは、「マイヤリング」でラリーシュ夫人、「ラ・バヤデール」も別の日にはガムザッティを演じるなど多忙の様子だったが、きっちりと決めて円熟味のある踊りのレベルがとても高かった。第一ヴァリエーションの高田さんも、技術的に見せるところが多いこの踊りで、クラシックテクニックの強さ、ラインの美しさを見せて逸材ぶりを披露。ただ、影のヴァリエーションなのに笑みを浮かべて踊っているのは若干違和感があった。

ブロンズ・アイドルにはアレクサンダー・キャンベル。バーミンガム・ロイヤル・バレエの来日公演で素晴らしいパックを踊っていたので期待していたのだけど、前日のジェームズ・ヘイの方が良かった。跳躍が低くやや重たい感じの踊りだったので、疲れていたのかもしれない。

コール・ドはこの日は頑張っていた。パ・ダクシオンには高田茜さん、金子扶生さん、平野亮一さん。中でも金子さんの踊りは観るたびに惚れ惚れとする美しさと音楽性。まだファースト・アーティストであるにもかかわらず来シーズンにはキトリデビューする彼女からは目を離せない。ロイヤル・バレエは日本人ダンサーが本当にレベルが高い。影の王国のコール・ドも、予想していたよりは揃っていた。ただ、マカロワ版はスロープが一段しかないのが物足りない。

アラステア・マリオットの煩悩あふれる大僧正、迫力のあるギャリー・エイヴィスのラジャとキャラクテール陣は相変わらず見ごたえがある。やはりドラマティックなのがロイヤル・バレエの持ち味だ。

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

指揮者、ワレリー・オフシャニコフさんですね。(どっかのアタマの弱いインプレサリオがオブジャニコフとか何とか頑固に表記し続けていますが・・・。「Овсяников(Ovsyanikov)」、オヴシャニコフになるのはロシア語の規則を知らないなら仕方ないかもしれないが、どう読んだらオブジャニコフになるのか。)
小生の古い知り合いです。こういう演目ではやっぱりマリインスキー劇場の指揮者ですね。亡きフェドートフさんが彼の先生でした。
サラ・バーバラ・ラムはボストンバレエスクールの出身ですが彼女の先生はタチヤーナ・レガットさん。あのレガット兄弟の家の直系のかたで、レガットさんの亡きご主人はキーロフ(当時)の伝説のダンサー、ユーリ・ソロビヨフさんです。
マカロワと組むことも多かったソロビヨフさんの未亡人の生徒が今はマカロワ版のバヤデルカの主役なのですね!

「サラ・ラムのニキヤは、華奢でしなやかな身体の中に強い意志と崇高さを秘めた舞姫だった」

中国語ではバヤデルカは、森鴎外もビックリ(?)の「舞姫」なんです!
稀に「インドの神殿の」に当たる中国語がくっつくこともありますが、中国のバレエ団でも台湾でもバヤデルカは『舞姫』と表記されています。

ちょうちょさん、こんばんは。

オフシャニコフさんは、日本でも世界バレエフェスティバルなどで指揮をされていますよね。マリインスキーだけでなくロイヤルでも指揮をされるんだ、とキャスト表を見てへえ~と思ったのでした。

サラ・ラムの師匠が、かのレガート兄弟の子孫の方で、しかもソロビヨフの奥様だったとは。今アメリカにいらっしゃるんですね。バレエの世界も、そのように血統をたどっていくと大変興味深いです。

中国語で舞姫、これは私もどこかで見た気がします。人魚姫、などを中国語に訳すと「小美人魚」だったりして、なかなか面白いなと思いました。

ワレリー・オフシャニコフはボリス・グルージンとともにフェドートフさんが亡くなられてからはちょくちょくコヴェントガーデンやミュンヘンのバイエルン国立劇場で指揮しているはずですよ。むしろ(これが気にかかっているところですが)マリインスキー劇場での出番が少ないみたいです。

レガットさんは、いまアメリカではありません。一時期イギリスでも教えていらしたのではないかと記憶していますが、サンクトペテルブルクに戻られました。教えておられる場所はミハイロフスキー劇場バレエです。ミハイロフスキー劇場のリンクを書き込むとまたスパム箱にコメントが落ちてしまう可能性アリなので、ミハイロフスキー劇場のサイトのバレエ団の”Repetiteurs ”のところをご覧になってください。
レニングラード(当時)の町に爆弾が落とされているときにワガノワ記念アカデミーに通わなければならなかった時期もあった、というすごい思い出話を1999年にお目にかかったときにうかがいました。
ミハイロフスキー劇場ではエカテリーナ・ボルチェンコのリハーサルを担当してらっしゃるようで(ほかにどなたの担当かは知りませんが)1年半前ほど東京で再会したとき「明日は私の生徒のカーチャが踊るから観てね~」とおっしゃってました。
ボルチェンコの先生リュドミラ・ワレンチノヴナ・コヴァリョーヴァ先生は、レガットさんと同じエレーナ・ワシリエヴナ・シリピナ先生の門下のはずで(コヴァリョーヴァ先生のほうが後輩)コヴァリョーヴァ先生も愛弟子カーチャを安心してレガットさんに預けられるというものではないでしょうか。

ちょうちょさん、こんばんは。

そうなんですね、オフシャニコフさんは最近はマリインスキーでの出演が少ないのですねえ。。。

タチヤーナ・レガートさんはミハイロフスキー劇場バレエで今教えていらっしゃるのですか。そちらは教授陣はかなり充実しているんですね。今はエカテリーナ・ボルチェンコの先生をされているのですね~。興味深いです。コヴァリョーヴァ先生はかの有名なワガノワの先生ですよね。この間、マリインスキーの某ドキュメンタリーで教えておられる姿を見ました。

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