リアム・スカーレットがロイヤル・バレエのアーティスト・イン・レジデンスに
ロイヤル・バレエのファースト・アーティストで、若手の振付家としても活躍しているリアム・スカーレットが、ロイヤル・バレエのアーティスト・イン・レジデンスに就任し、振付に専念することになりました。
http://www.roh.org.uk/news/liam-scarlett-appointed-royal-ballet-artist-in-residence
リアム・スカーレットは明日英国初演を迎える「Vicera」を振り付けています(マイアミ・シティ・バレエで初演)。また、「Asphodel Meadows」、「Sweet Violets」、「アスフォデルの花畑」、そして「アリーナ・コジョカル・ドリーム・プロジェクト」で上演された「ラリナ・ワルツ」や「英国ロイヤル・エレガンスの夕べ」での「 リーベストゥラウム」などの作品で知られています。中でも、「Sweet Violets」は彼の初めての物語バレエということでも注目されました。
まだ26歳の彼はダンサーとしても注目されておりましたが、「白鳥の湖」への出演をもってダンサーを引退することになります。アブストラクトな作品から、ドラマ性を感じさせる作品、そして物語バレエまで幅広い作風を持った彼は、今後の英国バレエを背負って立つ存在になると期待されています。
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さて、英国バレエといえば、デヴィッド・ビントレー。彼の「シルヴィア」が現在新国立劇場バレエ団で上演されています。私は3キャスト見ましたが、とてもウィットが効いてユーモラスなところもたくさんありながら、最後にはじーんと感動的にまとめられていて、実に面白い作品でした。現代でのすれ違う恋人たちが、古代ギリシャにタイムスリップする設定を巧みに使っていて、馬鹿馬鹿しいストーリーにも真実味があります。とっても高度なテクニックを駆使したパ・ド・ドゥや、ディアナ率いるニンフたちの群舞と踊りを見ているだけでも飽きません。さらに、片足義足の海賊が踊りまくったり、様々な古典作品のパロディも登場していて楽しい作品です。新国立劇場のダンサーたちのレベルの、主役から群舞に至るまでの驚くべきレベルの高さにも目を見張りました。本当はちゃんとした感想をすぐ書かなければ、と思ったのですが時間がなく来週になってから書きます。明日が最終日ですが、観て絶対損はありませんので、まだの方はぜひご覧になってください!明日のキャスト、米沢唯さんの凄いテクニックには驚嘆です。
http://nnttballet.info/2012sylvia/
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