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2012/11/14

国立東京博物館 中国王朝の至宝展

東京国立博物館で開催されている、「中国王朝の至宝展」のブロガー特別招待会があったので、行ってきました。アッと驚くような秘宝が展示されていて、実に面白い展覧会でした。昔高校で勉強した中国史の記憶を紐解きながらの1時間は、大変充実したものでした。中国史の勉強、楽しかったなあ。

http://china-ocho.jp/

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最古の王朝である夏(紀元前2000年)から南宋(1200年)までのあいだの、中国歴代の王朝の都・中心地域に焦点を当て、それぞれの地域の特質が凝縮された代表的な文物を対比しながら展示するという手法によって、中国文化の核心に迫るという展覧会。国宝級の「一級文物」が60%を占めるという大変ゴージャスな企画です。近年になって出土したばかりの文物もあるというから凄い。(写真は主催者の許可を得て撮影しています)

Chugokuouchou

第一章 王朝の曙 蜀、夏・殷
夏・殷の時代といえば、日本ではまだ縄文時代だというのに、すでに高度な文明が発達していたことに驚く。中原にあった殷はバラエティに富んだ文化があり、酒器が大変多くて地下に宝物がザクザク埋まっていたとのこと。残念ながら文字は残っていない。一方、同じ時期四川にあった蜀時代の、黄金の仮面。実際にはごく小さいのだけど、金を薄く巧みに加工したもの。人の顔があるものは作らないというこの時代の原則に反する、大変珍しいものであるとのこと。蜀では、人の姿をした神や各種の動物を崇める文化があったとのこと。蜀やそのあとの楚の文明については、教科書には載っていないため知らない人が多い(当然私も知らなかった)

第二章 群雄の輝き 楚、斉・魯

春秋戦国時代。楚は謎に包まれている国で近年存在が確認された南方の強国、この時代の「羽人」は、ガマガエルのような台座の上に乗った鳳凰のさらに上に、一本足でおかっぱ頭、嘴と尾羽のあるの謎の人物が立っている摩訶不思議な像。一体何のために作られたのかも謎のアイテムである。

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一方、斉、魯は孔子の故郷であり、当時の文化の最先端であった。

第三章 初めての統一王朝 秦、漢

ようやくおなじみの秦、漢が登場。秦の始皇帝は絶対権力を持っていたが故に、反乱が起きて秦の時代は15年しか続かなかった。一方、漢は400年も続く大帝国で安定した時代が続き、東アジアに渡って大きな影響力を持った。始皇帝陵には、6000体もの兵士や馬の人形が埋められていた兵馬俑坑があり、一つ一つが顔の表情も違っている。ここに展示されている跪射俑(1999年出土)も、身長180センチと等身大で髪の毛の一本一本まで細かく描かれていて、表情も生き生きとしている。

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(この写真ではわかりにくいけど、実物はすごく大きいです)

一方、漢では身長60センチと小柄だが優雅な女性の姿をしている女性俑が副葬品として葬られていた。

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第四章 南北の拮抗 南朝、北朝

北朝は中国の原型であるのに対して、南朝は漢の貴族文化を継承している。北は石なのに対して、南は陶磁器のものが残されている。仏教が入り込んできたのもこの時期。また、東アジア最古のカットダイヤモンドなどの宝飾品も残されている。

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第五章 世界帝国の出現 長安と洛陽

唐王朝は、遣唐使などの往来があり、日本と最も結び付きが深い王朝だった。色鮮やかな三彩が出現したり、螺鈿が登場したり、今までの色彩感覚とは違ったものが登場した。立体表現が実にリアルで、美人観も変化している。女性像がとても豊満である。西洋にも通じる世界的な文化が唐文化である。また、渋い青磁が出現した。これは伝統文化への回帰を示している。

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第六章 近世の胎動 遼、宋

契丹族という北方民族の遼は、神を祀る行為自体をクローズアップしている北方文化の国。銀製の仮面は、よく見ると眉毛やまつげまで描き込まれている。金、銀が大好きでお経も銀で作ってしまうほど。また、唐三彩も遼が作ると、狩りの時の水袋に唐三彩の色を施すなど、独特のものへと進化させている。

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特別出品

阿育王塔 (北宋時代)

南京市で2008年に出土した新発見の黄金の仏塔で、世紀の大発見と呼ばれている。この種の遺品の中では最大のもの。これだけの装飾をかけたものはないという華麗な一品で、精緻な彫刻が施され文字も刻まれている。中国でも南京市博物館から外には出したことがないという、大変貴重な文物。このゴージャスさには思わず圧倒された。

駆け足ではあったが、東京国立博物館 学芸企画部長 松本伸之氏によるギャラリートークのおかげで、文化を対比する楽しみを味わいながら観ることができた。古代の人々の暮らしに思いを馳せ、彼らの精神史や感性を知ることができたのはとても貴重な経験だった。今回の展覧会は、ひとつの博物館から借りてきたわけではなく、中国全土各都市の博物館へ出向いて交渉して借りてきたという。日中関係の微妙な時期に、これだけの国宝級の逸品を一同に観ることができるのは大変な幸せでした。実は先週末に上海に行ってきたのだけど、時間がなくて全然博物館に行くことができなかったのが残念。でも日本でこんなお宝を目にすることができるとは!

会期:2012年10月10日(水)~12月24日(月・休)
会場:東京国立博物館 平成館(上野公園)
http://www.tnm.jp/
開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
(ただし、会期中の金曜日は20:00まで開館。10月20日(土)は21:00まで開館)
休館日:月曜日 ※ただし12月24日(月・休)は開館
主催:東京国立博物館、中国文物交流中心、NHK、NHKプロモーション、毎日新聞社、朝日新聞社
後援:外務省、中国国家文物局、中国大使館
協賛:信越化学工業、大日本印刷、三井住友海上
協力:全日本空輸、東京中国文化センター

《巡回先》
神戸市立博物館 2013年2月2日(土)~4月7日(日)
名古屋市博物館 2013年4月24日(水)~6月23日(日)
九州国立博物館 2013年7月9日(火)~9月16日(月・祝)

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コメント

naomiさま。
細かいリポート、ありがとうございます。
めちゃくちゃ観に行きたくなりました。
早速、行って参ります。

国立博物館の前庭で、日向ぼっこしながら、
マーラーを聴くのが好きです。

akiさん、こんばんは。

これ、本当にものすごく面白かったんですよ~。見る前の期待をずっと上回る充実ぶりで、こんなお宝を目にしちゃっていいの?って感じです。日中関係がこじれている関係か?お客さんがあまり入っていないみたいですけど、これを見ないのはホントもったいないです!

国立博物館の前庭、いいですよね~。東京の真ん中とは思えないくらい。最近は上野公園の中にスタバができたりしているし、居心地いいですよね!

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