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2012年11月

2012/11/30

11/16 パリ・オペラ座バレエ「ドン・キホーテ」 Paris Opera Ballet "Don Quichotte"

バレエの感想があまりにも溜まりすぎてどこから手をつけていいのかわからないのですが、さくっと書けそうなところから書いてみます。

11月15日にロパートキナ主演の「ラ・バヤデール」を観た後、その足で羽田空港に向かってパリへと飛び、オペラ座の「ドン・キホーテ」初日を観てきました。今回は現地の友達に泊めてもらって一緒に観ることができてとっても楽しかったです。

バジル: カール・パケット
キトリ: リュドミラ・パリエロ
エスパーダ: クリストフ・デュケンヌ
街の踊り子: エヴ・グランツステイン
ドン・キホーテ: ギョーム・シャルロー
サンチョ・パンサ: ヒューゴ・ヴィグロッティ
ガマーシュ: ステファン・ファヴォラン
森の女王: サラ・コラ・ダヤノヴァ
キューピッド: メラニー・ユレル
ジプシー: アリスター・マダン
キトリの友人: ローラ・エケ、エロイーズ・ブルドン
3幕ヴァリエーション: シャルリーヌ・ジザンダネ

カール・パケットは今回バジル役を12回も踊ることになっており、この日のリュドミラのほか、ドロテ・ジルベール、スヴェトラーナ・ザハロワとも踊る予定になっているそう。エトワール男性の多くが怪我してしまったために、彼が大きな負担を背負うことになってしまって本当にお疲れ様。バジル役は決して彼に向いている役ではないと思うのだが、難しいヌレエフの振り付けもきっちりとこなし、一生懸命に真摯に舞台に取り組んでいる姿にはちょっと感動を覚えた。とにかく人の良さそうなバジルである。1幕では少しセーブしている感じだったが、後半になるに従ってペースを上げて行って最後にはちゃんとクライマックスに持っていくところはさすがだ。

新エトワールのリュドミラ・パリエロは、ほっそりとしていて、やや小柄ながらも脚のラインが恐ろしく美しく、甲の出た足もきれい。アルゼンチン出身の彼女らしく、ラテン的で情熱的、いたずらっぽくてキトリらしいチャキチャキの勢いの良さがある。突き刺さるようなポワントが印象的。テクニック的にも素晴らしく、涼しい顔でダブルを織り交ぜたグランフェッテを回っていた。彼女の勢いに観客も圧倒されていたかのようだった。

森の女王のサラ・コラ・ダヤノヴァは優雅でエレガント。丁寧な動き、フワッとした着地で理想的なクラシックダンサー。キトリの友人の二人、エケとブルドンも負けず劣らず元気よく小気味良い踊り。3幕ヴァリエーションのジザンダネと合わせ、スジェレベルの女性ダンサーが大変充実していることを伺わせた。(どうしてこの中のメンバーから新プルミエールが選ばれなかったのか、観客の誰もが疑問に思ったことだろう)当初キャストでは、森の女王がマリ=アニエス・ジロ、キューピッドがミリアム・ウルド=ブラムと豪華なものだったけど、変更後もレベルダウンした感じはしなかった。夢のシーンのコール・ドも大変美しくて、パステルカラーの衣装ともども大変目に快い。藤井美帆さんの姿も見られた。

エスパーダと街の踊り子はちょっと弱い。この役に必要なアクが薄いように感じられた。一方大変ハードな振り付けのジプシーは、アリスター・マダンが大健闘していて、勇壮に飛び回ってくれた。1幕の闘牛士の中に、後日バジルを踊るピエール・アルチュール・ラヴォーを発見。また街の人々の中には、期待の星のひとり、フランソワ・アリュも。男子はコリフェレベルが充実していると感じた。主役を踊れるダンサー(特にエトワール)は不足しているのだけど(何しろウィーン国立バレエからゲストペアを呼ぶ羽目になっている始末)、若手は育ってきている。

また、ステファン・ファヴォランが演じるガマーシュの可笑しいことといったら!気取った姿で笑いを取る彼の名人芸は見事なもので、ついつい目が引き寄せられてしまう。オペラ座では得難い人材だと思う。彼は引退年齢まであと少しだけだが、ぜひ引退後もキャラクテールとして舞台に立って欲しいものだ。

広々としたバスティーユ劇場も、初日の今日はさすがに満杯だった。カーテンコールが終わると、舞台裏からは主役のふたりを称える盛大な拍手が聞こえた。12月の終わりまで、けが人が出ることなく無事に乗り切って欲しいと思う。特に彼なしではオペラ座が成り立たなくなっているカール・パケットには頑張って、と。

このリンク先でリュドミラ・パリエロが踊る1幕カスタネットのソロ、3幕グラン・パ・ド・ドゥのアダージオ、それから夢のシーンの群舞を観ることができる。
http://www.francetv.fr/culturebox/rencontre-lenvol-de-letoile-ludmila-pagliero-dans-don-quichotte-127835

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DVDで楽しむバレエの世界 パリ・オペラ座バレエ 「ドン・キホーテ」DVDで楽しむバレエの世界 パリ・オペラ座バレエ 「ドン・キホーテ」

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2012/11/29

第10回エリック・ブルーン賞

第10回エリック・ブルーン賞が11月28日にトロントで行われ、受賞者が決定されました。

偉大なバレエ・ダンサー(そして元ナショナル・バレエ・オブ・カナダ芸術監督)、故エリック・ブルーンを記念して創設された若手ダンサー対象のこの賞は、過去にはジュリー・ケント、ヨハン・コボー、フリーデマン・フォーゲル、コリー・スターンズらが受賞しています。

今回は、ナショナル・バレエ・オブ・カナダ、デンマーク・ロイヤル・バレエ、ハンブルク・バレエ、ABT、ロイヤル・バレエから男女各1名ずつが参加しました。審査員は、カレン・ケイン(ナショナル・バレエ・オブ・カナダ)、ケヴィン・オヘア(ロイヤル・バレエ)、ジョン・ノイマイヤー(ハンブルク・バレエ)、ニコライ・ヒュッベ(デンマーク・ロイヤル・バレエ)、ケヴィン・マッケンジー(ABT)と豪華なメンバーです。

http://national.ballet.ca/performances/season1213/The_Tenth_International_Competition_for_The_Erik_Bruhn_Prize/#2012Competition-tab

Competitors

The National Ballet of Canada
Emma Hawes and Brendan Saye

American Ballet Theatre
Devon Teuscher and Calvin Royal III

The Hamburg Ballet
Xue Lin and Aleix Martinez

The Royal Ballet
Francesca Hayward and James Hay

The Royal Danish Ballet
Ida Praetorius and Andreas Kaas

Choreographic Prize Competitors

Gemma Bond
American Ballet Theatre

Sasha Riva
The Hamburg Ballet

Guillaume Côté
The National Ballet of Canada

Liam Scarlett
The Royal Ballet

Alessandaro Pereira
The Royal Danish Ballet


Judges

Karen Kain, Artistic Director, The National Ballet of Canada
Kevin McKenzie, Artistic Director, American Ballet Theatre
John Neumeier, Artistic Director, The Hamburg Ballet
Kevin O’Hare, Artistic Director, The Royal Ballet
Nikolaj Hübbe, Artistic Director, The Royal Danish Ballet

そして、受賞者は、すべてデンマーク・ロイヤル・バレエの団員で、最優秀女性ダンサーはIda Praetorius、最優秀男性ダンサーは Andreas Kaas、最優秀振付はAlessandaro Pereira でした。観客賞は、ロイヤル・バレエのジェームズ・ヘイとナショナル・バレエ・オブ・カナダのEmma Hawes、観客が選ぶ振付賞はギョーム・コテでした。

また、マルセロ・ゴメスが特別に指導者として足を運んでいたようです。

なお、この第1回エリック・ブルーン賞は「バレエフェスティバル in Canada」というタイトルでDVD化されています。特別ゲストのナタリア・マカロワがケヴィン・マッケンジーと「白鳥の湖」を踊る様子を見ることができるほか、現ハンブルク・バレエのロイド・リギンスがオーゼ・ガッドゥと踊っていたり、ヴィヴィアナ・デュランテが見られたり、なかなか貴重な映像です。

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この賞についての映像も作られています。(出場者のリハーサルなど)

マリインスキー・バレエ、ミハイロフスキー・バレエのビジュアル戦略

マリインスキー・バレエの来日公演も残すはあと4公演ですね。今回、アンナ・カレーニナ、ラ・バヤデール、白鳥の湖と(他公演とのバッティングがありつつも)たっぷりと楽しみました。後で感想は書くつもりですが、とにかくいろいろと溜まっちゃっていてなかなか書けなくて申し訳ありません。私が観るのはあとはガラだけなのですが、今回、ロパートキナ、ヴィシニョーワの素晴らしさを満喫しているところです。

さて、そのマリインスキー・バレエですが、最近はファッショナブルなビジュアル戦略もとっているようで、著名なファッションカメラマンであるパトリック・デマルシェリエ氏がロシアン・ヴォーグのために撮影したワガノワバレエ学校の写真や、コンダウーロワ、ソーモワ、テリョーシキナらがとても美しいです。

ロシアン・ヴォーグの写真
http://andyfiord.com/production/gallery#!production-vogue-oct-2012-krasnaya-dama

メイキング映像(コンダウーロワ、ソーモワ、テリョーシキナ)

メイキング映像(ワガノワ・アカデミー)

パトリック・デマルシェリエはディアナ・ヴィシニョーワも撮影しており、モスクワで写真展が開催されていまいた。とてもアーティスティックで美しい写真をここで見ることができます。
http://mamm-mdf.ru/en/exhibitions/diana-vishneva/

ここでももう少し
http://www.imageamplified.com/2011/08/vogue-russia-prima-ballerina-diana-vishneva-by-patrick-demarchelier-katerina-mukhina-september-2011-wwwimageamplifiedco.html


一方、ミハイロフスキー・バレエの方もとても美しいキャンペーンを行っています。

ルイ・ヴィトンとミハイロフスキー・バレエのコラボレーション(イリーナ・ペレンとレオニード・サラファーノフらが出演)

また劇場のプロモーションフィルムの撮影の様子の映像も大変興味深いものです。ナチョ・ドゥアトも登場。


ところで、マリインスキー・バレエの話に戻ると、ダンサーたちがロシアの文化大臣宛に、待遇の改善を要求する手紙を書いたとのことです。給料がそもそも多いとは言えない上、現在は産休などは無給なのだそうです。さらにレッスンを欠席した場合の罰金が高かったり、レパートリーの数が少ないこと、リハーサルが多すぎて怪我することが増えてしまったことなどについてもダンサーの不満が溜まっているようです。また、サラファーノフ、オブラスツォーワ、ロブーヒンらのトップダンサーが移籍してしまった現状や、芸術監督であるワレリー・ゲルギエフが一年に9ヶ月も本拠地を留守にしていることなどについても訴えています。(以下は、Google翻訳で訳したロシア語の記事)

http://translate.google.com/translate?sl=ru&tl=en&js=n&prev=_t&hl=en&ie=UTF-8&layout=2&eotf=1&u=http://www.fontanka.ru/__site/mariinka_open_letter/&act=url

2012/11/26

東京エレクトロンpresents 東日本大震災復興祈念 チャリティ・バレエ 『グラン・ガラ・コンサート ~私たちはひとつ!!~』 開催

バレエはいろいろと観ているのですが、とにかく今月に入ってからの舞台の数が多くて全然感想が追いつけなくて申し訳ありません…。今日もこれからマリインスキーの「ラ・バヤデール」を観に行きます。

マリインスキー公演で配られていたチラシで、こんな公演がありました。イーゴリ・コールプが出るし、ロシアバレエ好きにはとても魅力的に感じられるガラです。今年のヴァルナ国際バレエコンクールで金賞を受賞したブルックリン・マックが観られるのも嬉しい。

TBSのサイトにはもう少し詳しいことが載っていました。アルス東京のサイトには載っていなかった、アレクサンドル・ザイツェフ(シュツットガルト・バレエ)も出演する予定だそうです。(彼は来年引退するそうなので、日本で観られる貴重なチャンスですね)

田北志のぶさんは、震災後の昨年、いち早くキエフでもチャリティ公演を開催してくださったのですよね。今年の夏の「バレエ・アステラス」での彼女の「瀕死の白鳥」はとても美しくて素敵でした。


東京エレクトロンpresents 東日本大震災復興祈念 チャリティ・バレエ 『グラン・ガラ・コンサート ~私たちはひとつ!!~』 

http://www.arstokyo.co.jp/blog/95

http://www.tbs.co.jp/event/grand_gara2013/

2011年3月11日の未曾有の東日本大震災の後、復興に向けて立ちあがる人々の姿に感動し、共に歩みたいと願うウクライナ国立キエフバレエ第一舞踏手の田北 志のぶさん。
彼女の熱烈な想いに共感し、参加を快諾した当代第一級のバレエ・ダンサー達による復興祈念チャリティ・ガラとして、2013年3月にグラン・ガラ・コンサートが開催されます。

公演日:2013年3月20日(水)17:00開演(16:30開場)
会場:オーチャードホール
チケット料金:S席10,000円、A席9,000円、B席 8,000円(※チケット料金のうち1,000円を被災地復興のための支援金として寄付いたします)
主催:TBS/東京エレクトロン株式会社

主な出演者
田北 志のぶ(キエフ・バレエ 第一舞踊手/ウクライナ功労芸術家)
アレクサンドル・ヴォロチコフ(ボリショイ劇場 プリンシパル・ダンサー)
アレクサンドル・ザイツェフ(シュツットガルト・バレエ プリンシパル・ダンサー)
イーゴリ・コルプ (マリインスキー劇場 プリンシパル・ダンサー)
ブルックリン・マック(ワシントン・バレエ プリンシパル・ダンサー)
ヤン・ワーニャ(キエフ・バレエ ソリスト)
エカテリーナ・ハニュコーワ(キエフ・バレエ ソリスト)
エカテリーナ・マルコフスカヤ(バイエルン国立劇場 ソリスト、フリーゲストダンサー)
エレーナ・エフセエワ (マリインスキー劇場 セカンドソリスト)
マリア・アラシュ(ボリショイ劇場 プリマバレリーナ)

演目
クラシック・バレエハイライト
◆「ジゼル」「海賊」「ライモンダ」「ドン・キホーテ」などの作品より
◆「瀕死の白鳥」 他

予約・お問合わせ:チケットスペース03-3234-9999

発売日
2012年12月2日(日)


チケット取扱い
■チケットスペース03-3234-9999  チケットスペースオンライン 検索
■チケットぴあ0570-02-9999(Pコード425-283) http://pia.jp/t/
■イープラスhttp://eplus.jp/
■ローソンチケット0570-000-407(オペレーター)・0570-084-003(Lコード32369)http://l-tike.com/
■Bunkamuraチケットセンター 03-3477-9999

チラシの方には、もう少し詳しい演目が載っていました。

<オープニング 「眠れる森の美女」第1幕よりワルツ *仙台公演のみ>

<第1部>
「コッペリア  第三幕」より スワニルダとフランツのパ・ド・ドゥ
エカテリーナ・マルコフスカヤ/アレクサンドル・ザイツェフ

「ジゼル 第二幕」より ジゼルとアルブレヒトのパ・ド・ドゥ
田北志のぶ/ヤン・ワーニャ

「海賊」より メドーラとアリのパ・ド・ドゥ
エカテリーナ・ハニュコーワ/ブルックリン・マック

「ライモンダ」より ライモンダとジャン・ド・ブリエンヌのパ・ド・ドゥ
マリア・アラシュ/アレクサンドル・ヴォロチコフ

「タリスマン」より パ・ド・ドゥ
エレーナ・エフセエワ/イーゴリ・コルプ

【第2部】
「エスメラルダ」より パ・ド・ドゥ
田北志のぶ/ヤン・ワーニャ

「On the way」
ブルックリン・マック

「ラ・シルフィード 第二幕より」 シルフィードとジェームスのパ・ド・ドゥ
エカテリーナ・マルコフスカヤ/アレクサンドル・ザイツェフ

「グラン・パ ・クラシック」より パ・ド・ドゥ
エレーナ・エフセエワ/イーゴリ・コルプ

「スパルタクス」より エギナとクラッススのパ・ド・ドゥ
マリア・アラシュ/アレクサンドル・ヴォロチコフ

「瀕死の白鳥」
田北志のぶ

「ドン・キホーテ」より キトリとバジルのパ・ド・ドゥ
エカテリーナ・ハニュコーワ/ブルックリン・マック

【フィナーレ】
「花は咲く」

<フィナーレ 「花は咲く」>


仙台公演も予定されています。

<仙台公演>
【3月19日(火)】
●開演18:30(開場17:45)
●東京エレクトロンホール宮城(宮城県民会館)
●S席8,000円、A席6,000円
●予約・お問合せ:河北チケットセンター 022-211-1189(平日10:00~17:00)

2012/11/24

ミハイロフスキー・バレエ「白鳥の湖」の中継

ミハイロフスキー・バレエの「白鳥の湖」が日本時間今日の0時から生中継されていました。マリインスキー祭りでバタバタしていてこちらにはお知らせができなかったのですが、現時点ではアーカイブ映像をフルで見ることができます。

http://paraclassics.com/ru/mikhailovsky-theatre-swan-lake-tchaikovsky-ekaterina-borchenko/

主演はエカテリーナ・ボルチェンコとヴィクトル・レデベフ。振付はゴールスキー/メッセレル版です。この映像を観ると、このカンパニーのクオリティは大変高いことを改めて実感しますね。

2012/11/15

映画「アンナ・カレーニナ」のダンスシーン振付はシディ・ラルビ・シェルカウイ

ジョー・ライト監督、キーラ・ナイトレイ、ジュード・ロウ主演の映画「アンナ・カレーニナ」が11月16日にアメリカで公開されましたが、この映画のダンスシーンの振付を、シディ・ラルビ・シェルカウイが行っていることが話題になっています。

http://londondance.com/articles/news/anna-karenina-sidi-larbi-cherkaoui/

監督のジョー・ライトは、「映画は時間と動きについてのものなのだから、動きについてもっときちんと考えるべきではないか?」と考えて、特に映画内でヴロンスキーとアンナが踊る社交ダンスの演出を重視したとのことです。

予告編

映画の中でも特に重要なシーンは、アンナ・カレーニナが、後に恋人となるヴロンスキー(アーロン・テイラー・ジョンソン)と初めて出会う舞踏会の場面となっています。

シェルカウイは、「観客の目を導いて集中させ、そして別のところへと逸らせることは全く新しい経験だった。ここまでのレベルにおいてのこんなチャンスは初めてのことだった」「ライトは、ワルツを再構築する自由を与えてくれ、腕や手の動きをより多く使う自分自身のスタイルでアプローチすることができた。彼が僕のやることは気に入ってくれるとわかっていたから、俳優たちが、このダンスを知っているかのように流れの中に入れるように教えることはとてもエキサイティングだった、そしてそれは、その時に行われたものに基づいたものだったんだ」と語っています。

この映画では、「TeZukA」に出演したダニエル・プロイエットや、マシュー・ボーンのニュー・アドベンチャーズで活躍しているアーロン・シルズ、ミカエラ・メッツァなどのダンサーも参加しています。

キーラ・ナイトレイはこう語っています。「私はダンサーではないし、ダンスは私を表現する手段ではありません。でも単に「私たちはダンスを学びました」だけではここでやったことは語りきれません。セットで行われたことも、ダンスのことも、そして動きのことも、すべて『ラルビ的』に行われました。」「舞踏会のシーンを撮影することは素晴らしい経験でした。ラルビは全く新しいレベルへと持っていきました。これらのダンスの順序をこなすのには何週間も何週間もかかり、私の膝や腰も疲れ切りましたが、おそらくとても美しいのではないかと思ってます。このシーンは私、そしてアーロンのキャラクターの多くの部分を占めています。彼は白い衣装で、私は黒い衣装で、まるで陰陽のようでした」


この映画を観た、アメリカのダンスマガジン誌の記事によれば、この映画自体ほとんどのシーンが古いロシアの劇場で展開されているとのこと。黒子が舞台装置を動かし、登場人物は舞台奥の舞台装置にある扉から出ていき、街の人々も舞台の上を歩いているなど。ジョー・ライト監督はこの映画を舞台仕立てにすることにより、登場人物たちは隠された主題、礼儀正しい半分の真実、そして嘘を秘めていて、お互いに向かって演技をしているという事実に注意を向けさせ用としているという意図を持っているかのように思われるそうです。

シディ・ラルビ・シェルカウイの振付は同誌では「動きによる書道」とも評されており、舞踏会のシーンだけでなく、シーンの動きやキャラクター相互の動きなどに対しても、予想外の効果を上げているとのこと。カメラは、握られた手やパーティ客の凍りついた劇的なシーンや肘の意外な接触などに執着した動きを見せており、この映画をよく見ると体の動きに小さな宝石のような美しさがあるそうです。映画と踊りのシームレスな融合に興奮を覚えた、と同誌では結んでいます。

http://dancemagazine.com/blogs/admin-admin/4780

シネマトゥデイの記事
http://www.cinematoday.jp/page/N0047629

映画内でヴロンスキーとアンナが踊る社交ダンスの演出について(ジョー・ライトは)「あのダンスは、振り付け師シディ・ラルビ・シェルカウイによるものだ。彼はモダンダンス界では世界的な人物で、オランダにダンスカンパニーを持っている。彼とは、いろいろなブロッキング(舞台上の立ち位置と動く方向)を試しながら、感情表現できるダンスを共に試してみたんだ。当然、俳優とのダンス・リハーサルもかなりこなすことになったよ」と話した通り、このダンスが原作を知らぬ観客さえも、おそらく魅了することになるだろう。

同じ原作をアレクセイ・ラトマンスキーが振りつけた「アンナ・カレーニナ」は、マリインスキー・バレエの来日公演で11月22日、23日と上演されます。映画の公開は来年3月予定だそうですが、映画の予習を兼ねて観るのもいいかもしれませんね。

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2012/11/14

国立東京博物館 中国王朝の至宝展

東京国立博物館で開催されている、「中国王朝の至宝展」のブロガー特別招待会があったので、行ってきました。アッと驚くような秘宝が展示されていて、実に面白い展覧会でした。昔高校で勉強した中国史の記憶を紐解きながらの1時間は、大変充実したものでした。中国史の勉強、楽しかったなあ。

http://china-ocho.jp/

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最古の王朝である夏(紀元前2000年)から南宋(1200年)までのあいだの、中国歴代の王朝の都・中心地域に焦点を当て、それぞれの地域の特質が凝縮された代表的な文物を対比しながら展示するという手法によって、中国文化の核心に迫るという展覧会。国宝級の「一級文物」が60%を占めるという大変ゴージャスな企画です。近年になって出土したばかりの文物もあるというから凄い。(写真は主催者の許可を得て撮影しています)

Chugokuouchou

第一章 王朝の曙 蜀、夏・殷
夏・殷の時代といえば、日本ではまだ縄文時代だというのに、すでに高度な文明が発達していたことに驚く。中原にあった殷はバラエティに富んだ文化があり、酒器が大変多くて地下に宝物がザクザク埋まっていたとのこと。残念ながら文字は残っていない。一方、同じ時期四川にあった蜀時代の、黄金の仮面。実際にはごく小さいのだけど、金を薄く巧みに加工したもの。人の顔があるものは作らないというこの時代の原則に反する、大変珍しいものであるとのこと。蜀では、人の姿をした神や各種の動物を崇める文化があったとのこと。蜀やそのあとの楚の文明については、教科書には載っていないため知らない人が多い(当然私も知らなかった)

第二章 群雄の輝き 楚、斉・魯

春秋戦国時代。楚は謎に包まれている国で近年存在が確認された南方の強国、この時代の「羽人」は、ガマガエルのような台座の上に乗った鳳凰のさらに上に、一本足でおかっぱ頭、嘴と尾羽のあるの謎の人物が立っている摩訶不思議な像。一体何のために作られたのかも謎のアイテムである。

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一方、斉、魯は孔子の故郷であり、当時の文化の最先端であった。

第三章 初めての統一王朝 秦、漢

ようやくおなじみの秦、漢が登場。秦の始皇帝は絶対権力を持っていたが故に、反乱が起きて秦の時代は15年しか続かなかった。一方、漢は400年も続く大帝国で安定した時代が続き、東アジアに渡って大きな影響力を持った。始皇帝陵には、6000体もの兵士や馬の人形が埋められていた兵馬俑坑があり、一つ一つが顔の表情も違っている。ここに展示されている跪射俑(1999年出土)も、身長180センチと等身大で髪の毛の一本一本まで細かく描かれていて、表情も生き生きとしている。

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(この写真ではわかりにくいけど、実物はすごく大きいです)

一方、漢では身長60センチと小柄だが優雅な女性の姿をしている女性俑が副葬品として葬られていた。

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第四章 南北の拮抗 南朝、北朝

北朝は中国の原型であるのに対して、南朝は漢の貴族文化を継承している。北は石なのに対して、南は陶磁器のものが残されている。仏教が入り込んできたのもこの時期。また、東アジア最古のカットダイヤモンドなどの宝飾品も残されている。

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第五章 世界帝国の出現 長安と洛陽

唐王朝は、遣唐使などの往来があり、日本と最も結び付きが深い王朝だった。色鮮やかな三彩が出現したり、螺鈿が登場したり、今までの色彩感覚とは違ったものが登場した。立体表現が実にリアルで、美人観も変化している。女性像がとても豊満である。西洋にも通じる世界的な文化が唐文化である。また、渋い青磁が出現した。これは伝統文化への回帰を示している。

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第六章 近世の胎動 遼、宋

契丹族という北方民族の遼は、神を祀る行為自体をクローズアップしている北方文化の国。銀製の仮面は、よく見ると眉毛やまつげまで描き込まれている。金、銀が大好きでお経も銀で作ってしまうほど。また、唐三彩も遼が作ると、狩りの時の水袋に唐三彩の色を施すなど、独特のものへと進化させている。

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特別出品

阿育王塔 (北宋時代)

南京市で2008年に出土した新発見の黄金の仏塔で、世紀の大発見と呼ばれている。この種の遺品の中では最大のもの。これだけの装飾をかけたものはないという華麗な一品で、精緻な彫刻が施され文字も刻まれている。中国でも南京市博物館から外には出したことがないという、大変貴重な文物。このゴージャスさには思わず圧倒された。

駆け足ではあったが、東京国立博物館 学芸企画部長 松本伸之氏によるギャラリートークのおかげで、文化を対比する楽しみを味わいながら観ることができた。古代の人々の暮らしに思いを馳せ、彼らの精神史や感性を知ることができたのはとても貴重な経験だった。今回の展覧会は、ひとつの博物館から借りてきたわけではなく、中国全土各都市の博物館へ出向いて交渉して借りてきたという。日中関係の微妙な時期に、これだけの国宝級の逸品を一同に観ることができるのは大変な幸せでした。実は先週末に上海に行ってきたのだけど、時間がなくて全然博物館に行くことができなかったのが残念。でも日本でこんなお宝を目にすることができるとは!

会期:2012年10月10日(水)~12月24日(月・休)
会場:東京国立博物館 平成館(上野公園)
http://www.tnm.jp/
開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
(ただし、会期中の金曜日は20:00まで開館。10月20日(土)は21:00まで開館)
休館日:月曜日 ※ただし12月24日(月・休)は開館
主催:東京国立博物館、中国文物交流中心、NHK、NHKプロモーション、毎日新聞社、朝日新聞社
後援:外務省、中国国家文物局、中国大使館
協賛:信越化学工業、大日本印刷、三井住友海上
協力:全日本空輸、東京中国文化センター

《巡回先》
神戸市立博物館 2013年2月2日(土)~4月7日(日)
名古屋市博物館 2013年4月24日(水)~6月23日(日)
九州国立博物館 2013年7月9日(火)~9月16日(月・祝)

2012/11/13

彩の国さいたま芸術劇場でのバットシェバ舞踊団「Sadeh21」

今週の木曜日からマリインスキー・バレエの来日公演が始まるなど、今週、来週にかけては東京では怒涛の公演ラッシュとなります。
自分のスケジュールを見ても、15日のマリインスキー・バレエの「ラ・バヤデール」、22日と23日はマリインスキー・バレエの「アンナ・カレーニナ」、24日はバットシェバ舞踊団の「Sadeh21」、25日はダニール・シムキンのガラ「インテンシオ」、26日はまたマリインスキーの「バヤデール」と、連日の舞台通いで、ついていけるのか、って感じなのです。本当は同時期にインバル・ピントの公演もあるのに、観たいけどどうしても日程が合わなくて観られなさそうです。

実はこの中でも、特に楽しみなのがバットシェバ舞踊団の「Sadeh21」です。前回の来日公演の「MAX」も大変面白い作品でした。今回の作品も、紹介映像を見ると、ダンサーの高度なテクニックも然ることながら動きもとても力強く個性的で、期待が高まります。今までオハッド・ナハリンの振付作品を観て面白くなかったことは一度もないので、とても楽しみです。

(プレス資料より)
『Sadeh21-サデ21』はスタンリー・キューブリックの伝説の名画『2001 年宇宙の旅』を思い起こさせる。それは、舞踊によって綴られる壮大な身体の叙事詩―人間を人間たらしめているのは何か。そこで描かれるのは、肉体が放つ官能とエモーション、圧倒的エネルギー、そしてスローモーションで起こる爆発のように輝きを放つ、身体のダイナミズム。私たちはそこに、原始が今と交錯するのを見る。衝撃の初来日から15 年、ダンスという言葉なき表現の大いなる可能性を追求してきたナハリンの記念碑的作品です。

http://youtu.be/8-gf9ppbw2Y

公演名:バットシェバ舞踊団『Sadeh21-サデ21』
日時: 2012年11月23日(金・祝) 開演 15:00 、24日(土) 開演 15:00
会場: 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
振付: オハッド・ナハリン
出演: バットシェバ舞踊団

http://saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2012/d1123.html

また、今回オハッド・ナハリン直々による「GAGAピープル」も開催されます。振付家オハッド・ナハリンが考案した動きのテクニック『GAGA(ガガ)』。ナハリン自身のリハビリテーションのために考案した「動く喜び」を実感するための運動です。 前回開催された時に参加したのですが、とにかくいろいろな既成概念を取り払うことができて、とっても楽しかったです。

2012年11月23日(金・祝)17:30~18:30
※受付開始:17:00~
彩の国さいたま芸術劇場 大練習室(地下2階)
参加費:3,500円
申込み締切:2012年11月19日(月)※定員に達し次第締切
E-mail/office@gaga-japan.org [担当:GAGA/JAPAN すがはら]

http://saf.or.jp/info_archive/info_121121_event_ohad.html

現在、バットシェバ舞踊団のジュニア・カンパニーであるバットシェバ・アンサンブルは英国ツアー中です。反イスラエルのボイコット運動でキャンセルされてしまった公演もあったようですが、政治と文化は切り離して考えて欲しいものですよね。
公演評
http://www.whatsonstage.com/reviews/theatre/london/E8831351937559/Batsheva+Dance+Company+-+Deca+Dance+(Tour+-+Salford).html

アメリカのダンスマガジン誌でも特集記事が掲載されています。
http://www.dancemagazine.com/issues/February-2012/Inside-batsheva

さて、オハッド・ナハリンの作品は、世界中のバレエ団で上演されており、今年2月のユニバーサル・バレエで「マイナス7」が踊られた他、来年1月の新国立劇場での浜田・貞松バレエ団公演でも「DANCE」が踊られることになっています。現在、ドレスデン・バレエでもキリアンの「ベラ・フィギュラ」と同時上演で「マイナス16」が上演されており、この作品の冒頭のソロはイリ・ブネニチェクが踊ったそうです。

ドレスデン・バレエで「マイナス16」の振付指導を行った稲尾芳文さんのインタビュー動画

2012/11/10

パリ・オペラ座バレエ昇進コンクールの結果

パリ・オペラ座バレエ昇進コンクールが女性ダンサーは11月8日、男性ダンサーは11月9日に行われ、結果が発表されました。

女性ダンサー
http://www.operadeparis.fr/actualites/Resultats-du-Concours-du-Ballet-artistes-femmes

Première Danseuse(1枠)
- Valentine COLASANTE 

2. Amandine Albisson
3. Aurélia Bellet
4. Héloïse Bourdon
5. Laura Hecquet
6. Sarah Kora Dayanova


Sujets (3枠)
- Marine GANIO
- Eléonore GUERINEAU
- Pauline VERDUSEN

4. Laurène Lévy
5. Charlotte Ranson
6. Letizia Galloni


Coryphées (3枠)
- Sae Eun PARK
- Emilie HASBOUN
- Marion BARBEAU

4. Léonore Baulac
5. Gwennaelle Vauthier
6. Jennifer Visocchi

コンクールを観た現地在住の友人の話なども併せて印象を少し。

コリフェに昇格した3人のうち、韓国出身のパク・セウンはオランダ国立バレエのソリストの地位を蹴って外部入団試験で見事合格したばかり。圧倒していたようです。スジェに昇格したマリンヌ・ガニオはマチュー・ガニオの妹で、このコンクールでも大変出来が良かったようです。エレオノール・ゲリノーは「スーパーバレエレッスン」にも出演していましたね。
問題は、プルミエールで、昇格を決めたヴァランティヌ・コラサンテって誰それ?と現地在住の人でも思ったくらい影の薄いダンサーであることです。ソリストの役柄も、「ラ・バヤデール」で影の第2ヴァリエーションを踊ったことがあるくらいです。すでに主役を何回も踊っていて、今月中旬から始まる「ドン・キホーテ」でもキトリを踊るマチルド・フルステはランクにも入っておらず、しかしコンクールを見た人の話では絶好調ではなかったにしても、悪くない出来だったようです。ニキヤ役をすでに踊っているエロイーズ・ブルドン、評価の高いサラ・コラ・ダヤノヴァやローラ・エケなども押しのけて、なぜコラサンテになったのかは試験を見ていた人にとっても大きな謎となっているようです。


男性ダンサー
http://www.operadeparis.fr/actualites/Resultats-du-concours-du-ballet-artistes-hommes

Premier Danseur (1枠)
- Audric BEZARD

2. Pierre-Arthur Raveau
3. Fabien Révillion
4. Allister Madin
5. Yannick Bittencourt
6. Marc Moreau

Sujets (2枠)
- François ALU
- Yann CHAILLOUX

3. Maxime Thomas
4. Axel Ibot
5. Alexandre Gasse
6. Mathieu Botto

Coryphées (2枠)
- Jérémy-Loup QUER
- Mathieu CONTAT

3. Germain Louvet
4. Hugo Marchand
5. Alexandre Labrot
6. Florent Melac

男子の方は順当と言っていい結果となりました。課題演目であるヌレエフ版「眠れる森の美女」のヴァリエーションを完璧に踊ることができたのは、オドリック・ベザール一人だったとのことです。「ドン・キホーテ」でバジル役にキャスティングされているピエール・アルチュール・ラヴォーは惜しかったですね。スジェに昇格したフランソワ・アリュは今年のカルポー賞受賞者で、ブロンズ・アイドルなどを踊っています。(ダンスキューブにインタビューも載っています)

2012/11/03

リアム・スカーレットがロイヤル・バレエのアーティスト・イン・レジデンスに

ロイヤル・バレエのファースト・アーティストで、若手の振付家としても活躍しているリアム・スカーレットが、ロイヤル・バレエのアーティスト・イン・レジデンスに就任し、振付に専念することになりました。

http://www.roh.org.uk/news/liam-scarlett-appointed-royal-ballet-artist-in-residence

リアム・スカーレットは明日英国初演を迎える「Vicera」を振り付けています(マイアミ・シティ・バレエで初演)。また、「Asphodel Meadows」、「Sweet Violets」、「アスフォデルの花畑」、そして「アリーナ・コジョカル・ドリーム・プロジェクト」で上演された「ラリナ・ワルツ」や「英国ロイヤル・エレガンスの夕べ」での「 リーベストゥラウム」などの作品で知られています。中でも、「Sweet Violets」は彼の初めての物語バレエということでも注目されました。

まだ26歳の彼はダンサーとしても注目されておりましたが、「白鳥の湖」への出演をもってダンサーを引退することになります。アブストラクトな作品から、ドラマ性を感じさせる作品、そして物語バレエまで幅広い作風を持った彼は、今後の英国バレエを背負って立つ存在になると期待されています。

******
さて、英国バレエといえば、デヴィッド・ビントレー。彼の「シルヴィア」が現在新国立劇場バレエ団で上演されています。私は3キャスト見ましたが、とてもウィットが効いてユーモラスなところもたくさんありながら、最後にはじーんと感動的にまとめられていて、実に面白い作品でした。現代でのすれ違う恋人たちが、古代ギリシャにタイムスリップする設定を巧みに使っていて、馬鹿馬鹿しいストーリーにも真実味があります。とっても高度なテクニックを駆使したパ・ド・ドゥや、ディアナ率いるニンフたちの群舞と踊りを見ているだけでも飽きません。さらに、片足義足の海賊が踊りまくったり、様々な古典作品のパロディも登場していて楽しい作品です。新国立劇場のダンサーたちのレベルの、主役から群舞に至るまでの驚くべきレベルの高さにも目を見張りました。本当はちゃんとした感想をすぐ書かなければ、と思ったのですが時間がなく来週になってから書きます。明日が最終日ですが、観て絶対損はありませんので、まだの方はぜひご覧になってください!明日のキャスト、米沢唯さんの凄いテクニックには驚嘆です。
http://nnttballet.info/2012sylvia/

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