ABTの2013年METシーズン
ABTの2013年METシーズンが発表されていました。
(まだプレスリリースはオフィシャルサイトには掲載されていませんが、Ballet Alertフォーラムに載っています)
ニューヨーク・タイムズの記事
http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2012/10/10/american-ballet-theater-announces-spring-season/
各日のキャストも発表されています。(一部未定有り)
http://www.abt.org/calendar.aspx?startdate=5/1/2013
2013年METシーズンの目玉としては、ラトマンスキーがショスタコーヴィチの曲を使って振りつけた世界初演作品が二つあること。ラトマンスキーは、ショスタコーヴィチ3部作として3作品を新たに振り付けるワケですが、第一弾(交響曲9番)は秋のシティセンターシーズンで世界初演されます。交響曲1番と弦楽のための室内交響曲(Op. 110a)にそれぞれ振りつけられた作品と併せての3部作が、5月31日に初演され、4公演を予定しています。
カンパニー初演としては、フレデリック・アシュトンの「田園の出来事」が5月21日に上演されます(4公演を予定)。
また「海賊」はプロダクションを一新したものを上演(6月4日~)。
ほかの作品としては、5月14日~「オネーギン」、5月21日~「田園の出来事」の他「汝が瞳に乾杯」(マーク・モリス振付)「シンフォニー・インC」の同時上演、5月24日~「ドン・キホーテ」、6月10日~「ロミオとジュリエット」、6月17日~「白鳥の湖」、6月24日~「シルヴィア」、7月1日~「眠れる森の美女」。
ゲストとしては、アリーナ・コジョカルとENBのワディム・ムンタギロフが出演。コジョカルは「白鳥の湖」「眠れる森の美女」に、ムンタギロフは「眠れる森の美女」に出演予定。なんだかコジョカルが、決して得意ではないと思われる「白鳥の湖」を踊るのが意外なのですが、でもエルマン・コルネホが、やっとジークフリート・デビューを彼女を相手に果たせるのは良かったと思います。
ダニール・シムキンが先シーズンの「白鳥の湖」に続き、「眠れる森の美女」でも王子役を演じるので、サポートの訓練中なのかな、って思っちゃいました。それ以外のソリストが、新しく昇進したアレクサンダー・ハムーディとシムキン要員のサラ・レーン以外はあまりチャンスを与えられていないのが残念です。シカゴでの「ジゼル」でジゼル役デビューした加治屋百合子さんがとても好評だったのですが、今回は「ジゼル」の上演はないのですよね。今のところ、「白鳥の湖」一公演がキャスト未定になっているのですが、これに誰が入るのかが興味深いところです。
大柄なポリーナ・セミオノワがマクミランのジュリエット役を演じるのがちょっと意外です。「オネーギン」のタチヤーナ役もですが(ベルリン国立バレエやシュツットガルト・バレエでのゲストで一応踊っていますけどね)。イリーナ・ドヴォロヴェンコの出演予定が「オネーギン」だけだったり、ジュリー・ケントも「オネーギン」と「ロミオとジュリエット」だけでとても少ないので、今後彼女たちを観る機会があるのかちょっと心配になってしまいます。
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