2022年12月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

ブログパーツ

  • HMV検索
    検索する
無料ブログはココログ

« アンヘル・コレーラが今年のMETシーズンでABTを引退 Ángel Corella to Retire From American Ballet Theater | トップページ | サンフランシスコ・バレエの2013シーズン発表 San Francisco Ballet Announces 2013 Repertory Season »

2012/04/08

SWAN MAGAZINE Vol.27 2012 春号

SWAN MAGAZINE 2012 春号が発売になりました。

巻頭の連載「エトワールに夢中!」は1月末~2月に「エトワール フランスバレエのエレガンス」で来日もしたイザベル・シアラヴォアラ。舞台写真で見せるクールビューティぶりとはうって変わった笑顔の写真からは、人柄の良さが伝わってきます。彼女は身長が166cmで、腸骨(腰の上)までで実際に測ってみて107cmと、本当に脚が長いんですね。ドラマティック・バレエでの表現力に定評のある彼女が楽しみにしているのは4月末から上演される「マノン」。そして20年以上のキャリアの中で、思い出深い作品としては、「ラ・シルフィード」、エルヴェ・モローと踊ったノイマイヤーの「マーラー第三交響曲」、そしてローラン・プティの作品を挙げています。「エルヴェの引退は本当に辛いわ」と語っています。「オネーギン」、「椿姫」そして「ジゼル」などの美しい舞台写真もたくさん載っています。

特集は「シンデレラ」で、K-Ballet Company、谷桃子バレエ団、パリ・オペラ座バレエ、そして新国立劇場バレエ団の「シンデレラ」が紹介されています。自ら新しい「シンデレラ」を振りつけた熊川哲也さんのスペシャルインタビューも載っており、K-Ballet Companyはさすがに衣装や舞台装置がゴージャスなのがよくわかりますね。「シンデレラ」というバレエ作品の歴史についても解説されています。プロコフィエフが曲を完成させたのが1944年、初演は1945年、ザハーロフの演出によるボリショイ劇場の上演で(主演ガリーナ・ウラーノワ)、日本での初演は1951年に貝谷バレエ団による貝谷八百子振付作品なのだそうです。

公演紹介は、レニングラード国立バレエ(ミハイロフスキーバレエ)の新春公演(吉田都さんのライモンダほか新春ガラ、「海賊」、「白鳥の湖」)。注目されるのは、2010年に入団したばかりのヴィクトル・レベデフで、私が観た新春ガラでも活躍していましたが、「白鳥の湖」の王子役や「海賊」のアリ役で頭角を現しているそうです。ワガノワ出身で卒業公演では、ボリショイに入団して注目されているオルガ・スミルノワと共演。なぜマリインスキーに入団しなかったのか、と思われるほどの期待の新星のようです。ルックスも甘くて人気が出るかもしれませんね。しかしながら、今年の夏も、そしておそらくは年末年始もミハイロフスキー・バレエは来日しなさそうなのが残念です。

また、「エトワール フランス・バレエのエレガンス」の公演レビュー、そしてパリ・オペラ座の「オネーギン」のレビューも写真入りで紹介。「エトワール」での「マノン」の写真では、マチュー・ガニオの美しいアラベスク、ドロテ・ジルベールとの甘い雰囲気がとても素敵です。また、「オネーギン」では、ダンスマガジンがジェラール・マノニのいい加減なレビューをそのまま転載して日本人レポーターによる取材がなかったのに、こちらではきちんとライターが公演を観て紹介しているのが好感が持てます。Michel Lidvac撮影によるイザベル・シアラヴォアラのタチヤーナがうっとりするほど美しいのと、オーレリー・デュポンとエヴァン・マッキー(シュツットガルト・バレエから客演)の舞台がちゃんとレビューされているのが嬉しいです。

ローザンヌ国際コンクールで1位を獲得した菅井円加さんのロングインタビューも読み応えがあります。

「SWAN―モスクワ編」では、リリアナの急逝を通して、真澄とレオンの心が寄り添ってきます。真澄がレオンの子供時代の話を初めて聞き、彼の心の痛みを感じてきます。しかしながら、「アグリー・ダック」の公演を控えてレオンが怪我をしていたことが発覚、真澄とレオンが果たして「アグリー・ダック」に出演するのができるのか、とスリリングにストーリーが展開していきます。次号は6月発売予定と、季刊誌なのですが少し早めに発行されるので、次の展開を待たされる期間がちょっとだけ短くなりますね。

SWAN MAGAZINE 2012春号SWAN MAGAZINE 2012春号
有吉 京子ほか

平凡社 2012-04-08
売り上げランキング : 25

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

« アンヘル・コレーラが今年のMETシーズンでABTを引退 Ángel Corella to Retire From American Ballet Theater | トップページ | サンフランシスコ・バレエの2013シーズン発表 San Francisco Ballet Announces 2013 Repertory Season »

バレエの本」カテゴリの記事

コメント

私も何十年ぶりかでSWANを読み始めました。まるでサザンを聞くような懐かしさですー。
やっぱり少女漫画はこのくらい荒唐無稽じゃないと楽しめませんね。

単行本の1~2巻を買って読んたんですが、先が知りたいからマガジンも買っちゃいそうです。
小学生の頃、なかよしとリボンを待ち焦がれた気持ちが蘇ってきました。
こういう30、40代に結構多いのでは?と思います。

ポチさん、こんにちは。

実は私、中高生の頃マンガ好きだったのですが、なぜかSWANは読んでいなくて、大人になってからバレエ教室の友だちに貸してもらって全部読みました(笑)。でも、愛蔵版になって新しく出たSWANも、スワンマガジンも、読者層は子供の頃に読んでいた人たちがメーンのようですね。季刊なのがもどかしいくらい、次の展開がとても気になります。「SWAN モスクワ編」以外のバレエの記事も充実しているので、よろしかったらぜひ!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« アンヘル・コレーラが今年のMETシーズンでABTを引退 Ángel Corella to Retire From American Ballet Theater | トップページ | サンフランシスコ・バレエの2013シーズン発表 San Francisco Ballet Announces 2013 Repertory Season »