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2011/11/22

ナタリア・オシポワとイワン・ワシーリエフの移籍騒動続報/ニーナ・カプツォーワのプリンシパル昇進

前回書いたエントリにたくさんのコメントをいただき、旅行の時期と重なってしまい、一つ一つにお返事ができていなくて申し訳ありません。

New York Timesには、かなり辛辣なことも書かれています。バナナで財を成したミハイロフスキーのケフマン総裁が、お金の力で二人のボリショイの大スターを引き抜いたみたいな論調です。ケフマンは、デヴィッド・ホールバーグですらもボリショイから引き抜いて見せるみたいな勢いです。

How a Banana Tycoon Lured Bolshoi Stars to His Theater
http://www.nytimes.com/2011/11/21/arts/dance/vladimir-kekhman-lures-osipova-and-vasiliev-from-bolshoi.html?partner=rss&emc=rss

また、ナタリア・オシポワとイワン・ワシーリエフばかりでなく、ディアナ・ヴィシニョーワ、ポリーナ・セミオノワらのエージェントであり、さらにはナチョ・ドゥアトのエージェントでもあるセルゲイ・ダニラン氏の辣腕ぶりも書かれています。彼が率いる興行会社Ardaniは、マリインスキー、ミハイロフスキー、エイフマン・バレエの米国ツアーの興行のほか、「Kings Of The Dance」、それの女性版「Reflections」そしてヴィシニョーワの「Beauty In Motion」「Dialogues」などの意欲的な企画も行っています。ここが積極的に、この二人のリハーサルの写真などをTwitterで配信しています。

二人のボリショイでの最後の出演となる「ドン・キホーテ」のリハーサルの様子の動画

さて、一方では米国のバレエ・フォーラムBallet Alertのスレッドにロシア語の興味深い記事の翻訳が載っていました。
該当スレッド
http://balletalert.invisionzone.com/index.php?/topic/34719-osipova-and-vasiliev-to-leave-the-bolshoi/page__st__45
オリジナルの記事はこちら(ロシア語)
http://www.fontanka.ru/2011/11/14/149/

ナタリア・オシポワとイワン・ワシーリエフのインタビューなのですが、彼らは熟慮を重ね、真摯に芸術上の理由だけで移籍を実行することになったということが読み取れます。ボリショイのような大きな劇場に所属していると、先のスケジュールを立てることが非常に困難であり、ゲスト出演をしようと思ってもそれが難しい、また逆にゲスト出演が多いと、リハーサル期間が取れないためボリショイ劇場で新しい役を付けてもらうことが困難であり、またボリショイ内で踊る機会自体も少なくなってしまうというのが大きな理由のようです。ミハイロフスキーに移籍すれば、もっとほかの劇場へのゲスト出演をする自由が与えられる上、またナチョ・ドゥアトが二人のために新作を振付けることを約束したのも理由の一つだそうです。

(彼らによれば、逆にフィーリンが芸術監督になって多少は事態は改善していて、3か月先のスケジュールまではわかるようになったそうですが、それでもすべてのゲスト出演の要望には応えられないとのことです)


この件に関する、Guardianの批評家ジュディス・マッケレル氏によるブログ記事も大変興味深いものです。
Bolshoi ballet defections: a case of itchy feet?
http://www.guardian.co.uk/stage/theatreblog/2011/nov/17/bolshoi-ballet-defections-osipova-vasiliev

オシポワやワシーリエフがボリショイで踊れる役はすべて踊った、と言っていることに対して、ボリショイ側からはは、2013年にはウェイン・マクレガー振付けによる新作「春の祭典」が予定されているなど新しいレパートリーにも取り組んでおり、オシポワにはグリゴローヴィチ版「くるみ割り人形」や「眠れる森の美女」の主演、そしてワシーリエフには「アルルの女」の主演が予定されていたと反論があったようです。ただ、フィーリンは、劇場所属のダンサーの外部出演に関しては減らしてもらう方向で動いていたと報じられており、それが今回の彼らの移籍につながったのではと思われます。(Guardianの記事については、コメント欄も興味深いので、ぜひご一読を)


いずれにしても、彼らに限らず、成長途中にある若いダンサーたちは、一つのカンパニーや同じようなレパートリーに縛られず、もっとグローバルに活躍したいし新しい作品を踊ることで、自分たちの芸術性の幅を広げたいと考えている人が多く、そのためにArdaniのようなエージェントに所属するといった選択肢を取るようになってきています。ロシアという国家を代表する何百年の歴史を持つカンパニーに所属しているのではそれが難しいということなのでしょう。

バレエダンサーというのは活躍できる年数が短く、またいつ怪我などでキャリアが断ち切られるかという不安を抱えながら活動しなくてはならないので、若いうちにもっと多くの舞台に立ち、いろいろな経験をし、世界的にも活躍したいと思うことは、当然のことだと言えます。先のスケジュールがわからないために、ゲスト出演やガラへの出演の日程が決められないというのは、ボリショイだけに限った話ではありません。

また、アリーナ・コジョカルやディアナ・ヴィシニョーワのように、頻繁に海外でゲスト出演するために本拠地での出演が相対的に少なくなっており、本拠地では自分のために振付けられた新作を演じることができないという状況になってしまう例は枚挙に暇がありません。結果的に、海外での出演機会を自分で(もしくはエージェントの手を借りて)探していくということにもなっていきます。

それが、またABTをはじめ多くのカンパニーの公演の主役をゲストが占めるという傾向にもつながってきているということになるんでしょうね。ABTに、ナタリア・オシポワとイワン・ワシーリエフ、ディアナ・ヴィシニョーワ、ポリーナ・セミオノワが客演している(オシポワ、ヴィシニョーワはレギュラーゲストですが)ということは、Ardaniの影響力の大きさも感じさせるものです。

*********
ところで、一方では、ニーナ・カプツォーワがめでたくボリショイのプリンシパルに昇進したというニュースも飛び込んできました。今シーズンの新版「眠れる森の美女」でのオーロラ役の高い評価が昇進につながり、公演直後にこの昇進がセルゲイ・フィーリンより発表されたそうです。
Nina Kaptsova - prima ballerina of the Bolshoi Theatre!
http://www.bolshoi.ru/about/press/articles/2011/1982/

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バレエ(情報)」カテゴリの記事

コメント

純粋クラシック演目が好きなのでオシポワ、ワシーリエフは好みではないので、移籍と聞いてもショックではないのですが、ナチョ・ドゥアト作品はダンサーにとってそんなに魅力なのですかね?
そのあたりナチョ・ドゥアトが嫌いな私には理解ができません。
ミハイロフスキーが面白くなるのは歓迎ですが、シェスタコワが好きなので、クラシック路線をこの劇場でもたくさん取り上げてほしいのですが、方向転換してしまうのでしょうかねえ。そこが気になります。

ニーナ・カプツォーワがプリンシパル昇進ですか。きれいで好きなダンサーですが、いまひとつプリンシパルイメージがなかったので、驚きました。もっとも彼女の主演を日本で見た記憶がないので、全幕でじっくりみたいです。オーロラですか、確かにきれいでしょうね。

2月のボリショイ来日でも、アレクサンドロワ目当てのチケットとスパルタクスもセカンドキャストのため二人の移籍でがっかりすることは私の場合ないのですが、オシポワ&ホールバーグで観る機会がなくなるのは残念です。ABTのR&J見逃しましたので。
とはいえ、ホールバーグと並びのよさそうな美女はボリショイにはたくさんいるでしょうから、そちらは楽しみです。
最近移籍が多いけど、ダンサーにとってクラシック作品だけを踊るのは楽しくないものなのなのでしょうかねえ。

ダンサーの感覚とかバレエについての感覚は人それぞれなので単純に説明してはいけませんが、「観客が見て面白い、興味深い」作品と、「ダンサーが踊っていて楽しい」作品は、異なる場合もあると思います。(もちろんそこには観客がどんなバレエを「面白い、良い」と思うかという問題も横たわってはいるのですが)
ナチョ・デュアト作品は踊っていて面白いと思うダンサーが少なくないようです。(もちろんデュアト作品をある一つのフレーズにムーブメントがこれでもかと詰め込まれ過ぎていて面倒くさいと思うダンサーもいます。)
私はもとバレエダンサーですがバランシンは踊っていてとても楽しいのですけれど、音楽家でバレエを見るのが好きな私の友人はバランシンは見ていて疲れるし作品によっては「つまらん」とバッサリ。

ロシア人ダンサーについては、ほんの20年ほど前、当時全盛期であったであろうリュドミラ・セメニヤカが、フランスのマリ・クロード・ピエトラガラが同じコンサートでモダンを踊るのを見ながら「私もモダンを踊りたい・・・」と言ったくらいの状況であります。ボリショイのような歴史のあるバレエ団がレパートリーにするに値する作品は、あれから20年経過した現在も見つからないのが現状のようです。それに、どうもボリショイのような原語の劇場名に「アカデミー」とつくようなロシアの劇場の古くからいる固定ファンにはモダン系統の作品はあまり人気がないようで・・・。こんな酷い時代には、劇場に行ってまで人間の苦しみやら怒りやら忙しすぎる現代やらが表現されたバレエを見せられるより、美しい衣装の夢のようなお姫様や美男の王子様を観たい人のほうが多いのでは?(確か何年か前まで、サンクトペテルブルクのワガノワ記念ロシアバレエアカデミーではヴィシニョーワがローザンヌコンクールに出たとき、まだモダンの授業がなかったはずです。記憶違いでしたらご容赦を)

パリオペラ座のようにバレエダンサーたちにもピナ・バウシュの春の祭典も踊らせるようなプランは、今のところボリショイは計画中の段階らしいですね。

ミハイロフスキーは、古典作品では個性が強すぎ出番が少なかったオリガ・ステパノワや、エイフマン出身のヴェーラ・アルブゾーワらが、ナチョ・デュアト作品では大活躍している様子で、オリガはデュアト作品を大変楽しんで踊っているようです。
古典よりモダン系統を踊りたいロシア人もいるはずです。

これだって人によるでしょう。つまり、正確なポジションやアカデミックな教育を受けて習得した「美」を踊りで表現したいと思うダンサーも、またそれを良しとする観客も・・・たぶんこういう方のほうが多いでしょう。

buminekoさん、こんにちは。

私も、オシポワやワシーリエフは体型的に純粋クラシックに向いているとは思えないので、好きなわけではないんですが、でもワシーリエフのスパルタクスは観たかったです。
私は個人的にはナチョ・ドゥアトの作品は好きですし、アカデミックなバレエを踊ってきたダンサーが彼の作品をどのように踊るのかは興味があります。

シェスタコワは、現在おめでた中で休業中の上、上層部との折り合いがあまり良くないようなので(それで彼女の夫のシャドルーヒンも辞めてしまった)、素晴らしいバレリーナだとは思いますが今後の活躍は正直厳しいのではないでしょうか。マネジメントや芸術監督が代わると、やはりバレエ団としての方向性が代わってしまうし、そうなると移籍などが増えてしまうのも致し方ないところです。

以前から書いているように、私はデヴィッドとオシポワの共演を観たくなくてR&Jをパスしましたので、それはいいのですが、先日の眠りのように、デヴィッドはこれからザハロワとの共演が中心になりそうですね。容姿のつり合いではぴったりだと思います。

クラシックを中心に踊りたいダンサーもいれば、両方を踊りたい人、現代作品も多く踊りたい人といろいろダンサーの中でもいるかと思います。下でKEさんが書かれているように、ナチョの作品を踊りたい人が多いようです。(新国立劇場バレエ団で踊られた時にも、そう言っている方が多かった記憶があります)。パリ・オペラ座にしても今はレパートリーが現代作品中心ですし、ローザンヌコンクールでもコンテンポラリーが踊れないと決勝に残れませんし、これが時代の流れというものだと思います。特に日本では古典好きの方が圧倒的に多く、また観客動員も古典のほうが見込めるのは間違いありませんが。古典が今一番多いのはやはりボリショイやマリインスキーなんでしょうね。

こんにちは

一連の流れを見て本当に強く感じるのは
ロシアの、肝心の客層が、コンテを望んでいないのではないか?ということです。
劇場も足元のファン層に嫌われたら目も当てられません。
ロシアバレエは、自国の音楽家の作品があるから、たぶん私などでは考えも及ばないほど自国の音楽家の作品、振付師の作品を愛しているのだと思います。
だから、変革できないのではないかと思うのです。
まあホールバーグのようなケースもあるので、今後、昔の東西障壁みたいのものがなくなり、自由に人材の行き来ができるようになり、その中で劇場は魅力をつけなければならないのでしょう。
もしかして、長いスパンで見ると、ボリショイは観光用のバレエ団になってしまうのかもしれません。
しかし中国ロシアと、いまだ自由主義を宣言しておりませんよね?
このへんは大丈夫なのだろうか?
もうひとつ
質問ですが、ミハイロフスキーっていつから

新しい芸術監督の作品を踊るのでしょうか?今年の公演は日本用なんでしょうかねえ?
古典が偉大なだけに、本当に難しいです。「白鳥の湖」切ったことないですもんね。笑い

こんにちは。
ボリショイは団員が振り付けたものを発表する場を設けてたり、他ほど多くはないですが、
コンテも上演されていますよね。
最近だとプレルジョカージュを招いたりキリアンの作品が上演されたり・・・。
コンテ以外だと全幕での新作バレエはとても多いですし。
ボリショイは白鳥やドンキばかりやってるバレエ団というわけではないんですよねぇ。
勿論ロシアの客層が、クラシックバレエをベースとしたものを好むようですが・・・。

mi様のおっしゃるとおり、ボリショイは白鳥やドンキばかりやってるバレエ団というわけではないですよね。ボリショイには「石の花」「黄金時代」「スパルタクス」などもございますね(2011年9月からは、石の花とか愛の伝説がボリショイのレパートリーかどうかは、熱心なボリショイ・ウォッチャーではないので責任の限りではありません。ご容赦を。「石の花」「黄金時代」のようなグリゴローヴィチ作品は、あの時代の「ソビエト」では充分に「斬新な」「コンテ」だったのだと思いますよ。しかしそれらの「革新的」な作品も現在では「ボリショイのクラシック作品」とまで呼ばれるようになったとか・・・。
たしかエイフマン作品もローラン・プティ作品もボリショイではやってますね。パトリック・ド・バナもボリショイで仕事したようですし。(しかしバナ氏のお気に入りはイワン・ワシリエフだった!!)

ミハイロフスキー、日本にナチョ・デュアト作品を持ってきてくれるのは、いつなんでしょうね?naomi様、ご存知ないですか?ヌンク・ディミテスやウィズアウト・ワードなど、いくつかの作品は地元ではすでにやっていて、NHKで紹介されたE.ボルチェンコなどは白鳥だけでなくデュアト作品でも大活躍しているようです。早く日本でも見たいですよね。

こんにちは。今回の移籍騒動はボリショイの方向性うんぬんの話じゃなくて、ただギャラのいいほうに若いダンサーが流れたってだけでは?
二人はもっともらしい理由をつけてますが、オーナーのバナナ王が破産したら、今いるスターダンサーたちはきっと蜘蛛の子を散らすように逃げていくでしょう(もちろんドゥアドも)
ロシアの成金ってこういうことやるんですよね。
バレエじゃないですけど、サッカーのイングランド・プレミアリーグでも、ロシア人の成金オーナーが大枚はたいて世界中からスター選手&監督を買い集めて、ビッグチームを作ってますし。なんかtypicalな感じ。
ロシア人にとってバレエは聖域かと思ってましたが、ボリショイの偉功ももはや通用しないんだな、二人は本当にペレストロイカ以降の現代っ子なんだな、と思います。
それが悪いとは全然思いませんけど。
ホールバーグのエージェントが「二人の移籍はホールバーグとは関係ない」って、言わなくてもいいのにコメントしてたのには笑いました。きっといろんなゴシップが出たんでしょうね。

KEさん、こんばんは。

お返事が遅くなってしまってごめんなさい。元ダンサーの立場からのご説明、とても参考になりました。

ナチョ・デュアト作品は踊っていて面白いと思うダンサーが少なくないようだというのは、なんとなく理解できます。新国立劇場バレエ団でナチョ作品のトリプルビルをやった時も、とても面白かったと語っていたダンサーの方がいましたから。また、バランシンもものすごく踊るのは大変そうでしょうが、やはりバランシンを踊るのが好きというダンサーの方が多いようですよね。一方、私なのですが、バランシンは大好きな作品もある反面、作品によっては睡魔に襲われるものもあります。(シンフォニー・イン・Cとかテーマとヴァリエーション、アゴンなどは大好きなんですが、NYCBの本拠地で観ると、ちょうど時差的にも逆ということで時差ボケで寝落ちすることが・・・)

ラトマンスキーが芸術監督だった時代は、ラトマンスキー作品をはじめ、ノイマイヤーの真夏の夜の夢を上演したり、いろいろと挑戦もあったようですけどバレエに足を運ぶ層が、チケットの値段の関係もあり高年齢層が多いというのも、クラシック中心になりがちだということもあるでしょうね。それは日本も同じことだと思いますが、海外に行って古典バレエの公演を観ると、日本以上に年齢層が高くてびっくりすることがあります。

ミハイロフスキーのダンサーの話は興味深いです。オリガ・ステパノワ、良いダンサーですものね。正確な古典の技術を備えたうえで、コンテンポラリーを踊るとまた違った良さが出てそそられます。

zuikouさん、こんにちは。

私はロシア語は読めませんし、ロシア人の知り合いもいないので実際のところロシアの観客がどれほど現代作品を望んでいるのかは全然わかりません。ただ、ボリショイに関していえば、フィーリンはダンチェンコの芸術監督時代に、ノイマイヤーの「人魚姫」や「かもめ」、ドゥアトの「ナ・フロレスタ」など現代作品も積極的にレパートリーに加えていたのは事実ですし、1年で交代してしまったブールラカは古典作品の復元の専門家ですし、その前のラトマンスキーはみなさんご存じのとおり今や世界中から引っ張りだこの現代振付家であります(ただし、彼の振り付けは基本的にクラシックをベースとはしていますけど)この流れは必然的なものだと思います。

ボリショイに関しては未だグリゴローヴィッチが権勢を誇っていたり、いろいろとあるようで(副芸術監督が合成したわいせつ写真で失脚させられたというスキャンダルもあり)、まさに恐ロシアっていうイメージもあります。ボリショイはロシアの国家を代表するバレエ団ですから、権力側といろいろと癒着などもあるのも致し方ないことでしょう。

ところで、ミハイロフスキーですが、もちろんナチョ・ドゥアトの作品も上演していますが、本国でも引き続き「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「ジゼル」「ドン・キホーテ」「海賊」といった古典も上演しているようです。(オフィシャルサイトをご参照ください)
また、古典とは言い難いかもしれませんけど、独自の「スパルタクス」も持っていますよね。日本人の嗜好が古典寄りということもありますし、おそらくは招聘元の光藍社さんの意向もあるかとは思いますが、基本は今まで通り古典中心でもよいから、ガラかミックスプロで2,3作品くらいドゥアト作品を上演してくれればいいのに、とは正直思います。

miさん、こんにちは。

おっしゃる通り、ボリショイ・バレエも古典作品ばかり上演しているわけではなく、最近ではウェイン・マクレガーの「クローマ」を上演したり、ご指摘の通りプレルジョカージュの新作「千年の平和が支配する」という作品を上演したりと、現代作品も取り入れていますよね。今もちょっとオフィシャルのスケジュールを確認してみたら、上記「クローマ」のほか、それこそドゥアトの「レマンゾ」も上演予定となっています。

KEさん、こんばんは。

そうですね、確かにおっしゃる通りグリゴローヴィチ時代のソ連的なバレエというのは、当時からしてみたら斬新なものだったのかもしれません。「愛の伝説」「石の花」「イワン雷帝」「黄金時代」などなど。このあたりの作品もいかにもボリショイ的な印象は受けます。

そうそう、ド・バナの作品をイワン・ワシーリエフが「Kings of the Dance」で踊ったものでした。

私は日本のバレエの各招へい元やバレエ団の方々を全く知らないものですから(何しろブログで辛口ばっかり書いているから声がかかったことなど一度もありません(苦笑)、今後ミハイロフスキーがどれくらいの頻度で来日してくれるのか、そしてドゥアト作品を持ってきてくれるのかは見当もつきません。ケフマン総裁は地元と欧米重視で、6月にNY公演も行うし、去年の夏はマリインスキーとまる被りという不運がありましたがロンドン公演を行っていましたので、この分で行くと、冬に年一回来てくれれば御の字って感じがしてしまいます。(そして私は一枚もチケットを買っていません・・・)

エカテリーナ・ボルチェンコはドゥアトも高く評価しているようで、オデット・オディールの出演機会も多いですが、ドゥアト作品でも活躍しているんですね。ぜひ彼女がドゥアトを踊るのを観てみたいものです。

ポチさん、こんばんは。

今回の移籍騒動に関して、お金の問題が全くからんでいないとはもちろんないと思います。各種報道を観ていても、ケフマン氏がボリショイ以上のギャラを保証したという話が出てきています。ただ、ボリショイのプリンシパルであるということは、とてつもない名誉であるそうで、待遇も社会的な地位も段違いで、飛行機は全部ファーストクラスで公共交通機関も全部無料とかいろいろと特典があるらしいです。マリインスキーと比較しても桁違いらしいです。それらをなげうってまで移籍するということに、みんなびっくりしているというのが真相で、そのためにはよほど破格の待遇を提示されたんだろうなとは思います。

彼ら二人が現代っ子というのはおっしゃる通りだと思います。(ワシーリエフがベラルーシのバレエ団に入団したのが15歳で、ボリショイにソリストとして入団したのが17歳と本当に若かったはずで、ボリショイアカデミー出身ではないとはいえ、ボリショイに育てられたわけですものね。オシポワはモスクワ出身ですし)

でも、ニューヨークタイムズの記事などを読むと、ケフマン氏も一生懸命バレエのことを勉強していて、資材をこれだけバレエに投入しているということで、今の評価はわかりませんが何十年後には21世紀のディアギレフみたいな評価がされるのかもしれませんね。このへんのことについては、見守っていくしかないなって思いますが、確実に時代は変化しているということなのだと思います。

naomi様
もうご覧になられた写真かもしれませんが。
ナチョ・デュアトの「Nunc Dimittis」のリハーサルの様子。
http://www.facebook.com/media/set/?set=a.10150094861354662.279903.42830764661&type=1
イリーナ・ペルレーンのようなお馴染みの顔もある中、最初のほうに、ボルチェンコ、あと日本公演であまり名前を見なくなってしまったエルビラ・ハビブリナ、ヴェ-ラ・アルブゾーワ(エイフマン・バレエのもとプリマ。エイフマンの「チャイコフスキー」の世界初演時、まだ19歳のアルブゾーワが「フォン・メック夫人」の役でした)らの姿を見ることが出来ます。

Without Words
http://www.facebook.com/media/set/?set=a.189563941078706.35550.100000753049986&type=3
オリガ・ステパノワ、サラファノフ、モロゾフらの姿が確認できます。

こういっては何ですが、日本公演で主役にセットされることに少なかったステパノワ、ミリツェワ、モロゾフらが頑張っていますし、あまりお馴染みでないダンサーが起用されているように思います。

その人の体や踊りの性格、個性といったものが、古典に合っている人と、古典より創作系に合っている人がいる証拠ではないでしょうか?アルブゾーワなどエイフマンのカンパニーで長く主役を踊ってきただけに創作系に体が合っている人と言えます。

KEさん、こんばんは。

ヴェラ・アルブゾーワっていつのまにかミハイロフスキーに移籍していたんですね。「チャイコフスキー」でエイフマン・バレエが来日公演をしたときのNHKの映像が彼女じゃなかったかしら。

ミハイロフスキーのFacebookでリハーサル風景が載っているな~という認識はしていたのですが、そのような顔ぶれが参加していたとは!きちんとチェックしていませんでした。お知らせくださってありがとうございます。確認してみますね。Without wordsは、ABTの2003年のシティセンターでの公演で観た作品です。

エイフマンは珍しくロシア的なのにけっこう長年活躍している現代振付家ですよね。彼のところもArdaniと組んでアメリカのロシア人コミュニティを中心に客層をしっかりつかんでいるなと感心しているところです。さて、ドゥアトはどうなることでしょう。

ヴェーラ・アルブゾーワがミハイロフスキーに入ったのは2・3年前です。ボヤルチコフ在任中だったか、ルジマトフ&ケフマン体制になった後だったか失念しましたが、エカテリーナ・ボルチェンコが入ってきたのと同じくらいの時期ではなかったかと思います。ミハイロフスキーの団員リストに彼女の名前を見つけたときは「ええっ?」と思ってしまいました。案の定、モダン系作品には使ってもらえるものの、古典ではほとんど使ってもらえないのでミハイロフスキー(レニングラード国立)の日本公演のメンバーに入れませんでした。
だからミハイロフスキーにはナチョ作品を一日も早く日本に持ってきていただきたい、日本でもナチョ作品を踊るアルブゾーワの姿を見たいんですよ。
そうです、NHKのテレビ放映のときのフォン・メック夫人はアルブゾーワです。「赤いジゼル」も初演のスペシフツェワ役はクズミナとアルブゾーワでした。

facebookでは、アルブゾーワ自身の振付けた作品のリハーサルの様子が写真で見られます。
http://www.facebook.com/media/set/?set=a.199283950106705.42839.100000753049986&type=1

facebookをよく見ていますと、今はエカテリンブルクの劇場の芸術監督になったヴィヤチスラフ・サモドゥーロフが、ミハイロフスキーにやってきて自作のバレエのリハーサルをつけている様子なども写真に出ていました。
http://www.facebook.com/media/set/?set=a.130071587027942.10938.100000753049986&type=1
サモドゥーロフの作品↓
http://www.mikhailovsky.ru/repertoir/in-a-minor-key-ballet.html
これも見たいですね。サモドゥーロフがどんなバレエを作ったのか、興味津々です。

KEさん、こんばんは。

Nikolay Krusserさんのアルバムにアルブゾーワの自作自演の写真が載っているんですね~。ホント、もっと注意してみなくちゃって思いました!私も、KEさんがおっしゃる通り、アルブゾーワが踊るドゥアト作品を日本で観たいです。ドゥアトがスペイン国立ダンスカンパニーを追い出されてしまってから、彼の作品自体を日本で観る機会はほかにはなかなかないでしょうからね。

サモドゥーロフの作品In a Minor keyは確か去年の黄金のマスク賞にノミネートされていたのではなかったでしょうか。エカテリンブルグの芸術監督と振付家として活動していくということで、今後の彼にも注目していきたいと思います。

ジャパンアーツのボリショイバレエのページに岩田守弘さん出演日変更の
お知らせが載っていました。

岩田さん出演が発表されて、出演予定だった2/4があっという間に完売したのに、
これはちょっとひどいと感じました。
(私は今回は巻き込まれませんでしたが・・・)

イワン・ワシリエフは変更していないですね。

岩田守弘さん、夏のグルジアバレエの白鳥も出演してくれないかな~
なんて密かに期待しています。

新国の白鳥も、ボリショイのウヴァーロフとザハロワが降板したんだから
同じボリショイから岩田守弘さん出してほしいけど、これは実現しなさそうな
気がします。

【岩田守弘、出演日変更のお知らせ(12月2日現在)】

ボリショイ・バレエ団で活躍する岩田守弘は、同団日本公演に参加いたします。
当初2月4日(土)14:00開演 「白鳥の湖」(道化役)に出演を予定しておりましたが、
劇場の都合により、2月9日(木)18:30開演回に出演することになりました。
2月4日の出演を楽しみにしていただいていた皆さまには大変申し訳ございませんが、どうぞご理解賜りますよう、お願い申し上げます。
なお、この変更に伴う払い戻し及び公演日の振替えはございませんので、
どうぞご了承ください。

http://www.japanarts.co.jp/html/2012/ballet/bolshoi/ticket.htm

meiさん、こんばんは。

岩田守弘さんの出演日変更のお知らせ、ありがとうございます。載せそびれてしまっていました。「白鳥の湖」のチケットは取っていなかったので、私も巻き込まれていないのですが(その日は新国立でこうもりを観る予定)、岩田さんが出演するということでチケットが売り切れとなったというなら、それはちょっと頭にきちゃいますよね。劇場の都合でキャスト変更するのはロシアではよくあるようですけど・・・。

なんとなく、イワン・ワシーリエフはそのまま出演するような気がします。だって代わりがいないですもの。もちろん根拠があって言っているわけではありませんが。

岩田さんは確かジャパンアーツ所属のはずなので、グルジア国立バレエの来日公演に出る可能性は結構あるんじゃないかと私も期待しています。

新国立劇場の白鳥の代役は、これも敢えて書いていませんけど、ちょっとがっかりです。代役ペアは2月にシュツットガルト・バレエのガラで観ていますが、古典を踊ったわけではないので良いのか悪いのかなんとも言えず。しかしザハロワの代役だったら、やはりロシア系のダンサーを期待しますよね。ロシア系がだめならバーミンガム・ロイヤルの佐久間さんクラスを出してほしかったです。多分新国立の白鳥もスルーすると思います。

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