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2011年9月

2011/09/30

9/23 シュツットガルト・バレエ「椿姫」Die Kameliendame (Lady of the Camelias) Stuttgarter Ballett

Ballet in Drei Akten von John Neumeier
nach dem Roman von Alexandre Dumas d. J
Operunhaus Freitag, 23. September 2011

Armand Duval: Marijn Rademaker
Monsieur Duval : Nikolay Godunov
Nanina :Anjelika Bulfinsky
Herzog : Dimitri Magitov
Prudence Duvernoy: Oihane Herrero
Olympia : Anna Osadcenko
Graf N : Arman Zazyan
Marguerite Gautier : Sue Jin Kang

Manon Lescaut : Katja Wunsche
Des Grieux : Evan McKie
Gaston Rieux : Jason Reilly

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シュツットガルト・バレエのシーズンオープニング作品は「椿姫」。もちろん、キャストは現在のシュツットガルトの「椿姫」のファーストキャストであるスージン・カンとマライン・ラドマーカー。実はスージンとマラインで全幕観るのは四回目で、もう十分観たでしょと言われながらも、実際観ると毎回違うのでやめられない。しかし困ったコトにこのペアがデフォルトになってしまうと他の人で観られなくなっちゃう。

今、シュツットガルト・バレエのサイトがまだリニューアル中でキャストが全然見られない不便な状態になっているのだが、今後はウィリアム・ムーアやアレクサンダー・ジョーンズなど若手(&見目麗しい)プリンシパルに主役を演じさせる予定のようだ。果たして彼らがどう演じるかは興味があるものの、さすがにそこまではるばるシュツットガルトまで飛んでいけない。

原作のアルマンがそのまま舞台に現れたような、若く純粋で情熱が迸り駆け抜けていくようなひたむきなマラインももちろん素晴らしいんだけ、スージンが凄すぎるんだと思う。身体を楽器のように使い、弦を奏でるように細やかに心情を紡いでいく。時には激しく、時には繊細に。(ハンブルク・バレエの)ジョエル・ブーローニュが引退した今、世界最高のマルグリットは彼女であることは間違いない。裏社交界の名花であることについて誇り高く矜持を持って生きているけれども、一方でマルグリットはそんな自分を後ろめたく思っているところがあって、それを容赦なくマノンに暴かれて心が引き裂かれる。そんな苦しみと病み衰えていく中でもひたむきに世界と立ち向かって散っていったマルグリットの姿には、思わず抱きしめてあげたくなるような愛おしさを感じる。

今回一番泣けたのは白のパドドゥで、この愛が近い未来に終わりを迎えることを解りながらこの儚い一瞬を慈しむ様に噛みしめるマルグリットが切なくて。そんな日が来るとは思っていないけど、未来のことを考えず今のかけがえのない甘美な瞬間を夢見るように生きているアルマン、同じ瞬間を生きる二人の違いがまた悲しい。なんという美しさ、終わりが来ることがわかっているからこその、ガラス細工のようなこわれやすい幸福。

マラインは観る度にどんどん演技が激情的になっている。明日という日は来ないのではないかという位情熱をたぎらせているけど、直情的ですごく怒りん坊で時には冷酷に、だけどナイーブでほの暗さを湛えていて。まぶしいほどに光輝く時があるだけに陰影もまた濃く、ラストに向かってマルグリットの遺した日記のページを手繰り寄せる様子にも、どんどん翳りが現れて行って、日記を開いて俯き立っているだけなのにアルマンの心情の変化が自然と浮かび上がってくる。マルグリットの別れの手紙に対して怒りを炸裂させ、激しい愛憎を炸裂させながら身体を捻じ曲げるような強引な超絶技巧を挟み込んで駆け抜けるソロは圧巻だ。真っ白い炎のようなアルマン役は彼の真骨頂である。アルマンって舞台の上で何回もぶっ倒れる役柄なのだけど、この倒れ方がすごく上手くてさぞかし痛いだろうな、と余計な心配もしてしまうくらいである。3幕でマルグリットを侮辱してしまうところの、アルマンの冷酷な表情の下に隠した傷ついた心、押し殺した感情からにじみ出る後悔と悔恨・・・。

デ・グリュー役がエヴァンで、この演目でのエヴァンとマラインの共演は初めてとのこと。実はアルマンとデ・グリューが一緒に踊る場面は一つしかなく視線を交わすのは一度だけなのだけどその一瞬に電流が走ったみたいで。ユニゾンで踊るところで踊りのタイプが全然違っていて面白かった。エヴァンはこの世のものではないくらい、怖い位に美しい、耽美的なほど。エヴァンは何が美しいって脚ももちろん美しいんだけど、手が大きくて手先の動きが優雅でものすごくきれい。故ペストフ先生の弟子だけあってすごくしなやかでロシアンな踊り。マラインは身体能力の高さとアクセントのきかせ方が独特で、もっと直線的というか踊りにシャープさがある。

マノンのカーチャはほとんど初役だったとのことだけどハマり役。彼女の持つ強さ、特に大きな瞳の力には吸い寄せられそうになるし、最後の弱った姿の中にも輝く生命力が感じられていて良かった。マノン役を演じるのはこのシーズンではこれっきりだそうでちょっともったいないけれども、したたかなプリュデンス役もとても似合う彼女なので、残りの公演はプリュデンス役で活躍するのだろうか。

ジェイソン・レイリーのガストンは相変わらずセクシーな中に茶目っ気があり、頼りがいがあってかっこいい。こんな彼がアルマン役もこなせるというのだから、驚くべき芸達者さだ。おそらく「椿姫」全公演でN伯爵を演じているアルマン・ザジャンもNの持つ哀しさと優しさが感じられて、なんともいえないペーソスを作品の中に加えている。オランピアのアンナ・オサチェンコの軽薄さもすごく合っている。彼女の素晴らしいカーヴを描く美しい足の甲と膝下のラインは、どんな男でも夢中になってしまうことだろうし、自分の魅力を十分知り尽くした小悪魔加減がこの役にぴったりだ。

6人ものプリンシパルを投入し、今のシュツットガルト・バレエの最強メンバーをそろえたこの舞台、本当に多くの人に見てもらいたい。できればDVDなどの発売を望みたいところではあるのだが。。。

2011/09/29

エトワール~フランス・バレエのエレガンス~プログラム Etoiles, Love From Paris Program updated

2012年1月末~2月のガラ、「エトワール~フランス・バレエのエレガンス」のプログラムがいつの間にかサイトにアップされていました。

http://www.fujitv.co.jp/events/etoiles/program.html

<Aプログラム(1月28日、昼・夜)>
 
Sonatine ソナチネ
振付:Balanchine バランシン 音楽:Ravel ラヴェル
Gilbert / Bittencourt ジルベール/ビトンクール

Roméo et Juliette (Madrigal) ロミオとジュリエット(マドリガル)
振付:Noureev ヌレエフ 音楽:Prokofiev プロコフィエフ
Giezendanner/ Hoffalt ギゼンダナー/オファルト

Le Loup 狼
振付:Petit プティ 音楽:Dutilleux デュティユー
Ould-Braham / Pech ウルド=ブラーム/ペッシュ

L’Histoire de Manon (acte I) マノン(1幕)
振付:MacMillan マクミラン 音楽:Massenet マスネ
Ciaravola / Ganio シアラヴォラ/ガニオ

Tchaikovsky pas de deux チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ
振付:Balanchine バランシン 音楽:Tchaikovsky チャイコフスキー
Froustey / Heymann フルステ/エイマン

La Petite Danseuse de Degas ドガの小さな踊り子 【日本初演】
振付:Patrice Bart パトリス・バール 音楽:Denis Levaillant ドゥニス・ルヴァイヤン
Giezendanner / Bittencourt ギゼンダナー/ビトンクール

Les trois mousquetaires 三銃士
振付:Lacotte ラコット 音楽:Legrand ルグラン
Froustey / Heymann フルステ/エイマン

Nuages ニュアージュ
振付:Kylian キリアン 音楽:Debussy ドビュッシー
Gilbert / Pech ジルベール/ペッシュ

Les Enfants du paradis 天井桟敷の人々 【日本初演】
振付:José Martinez ジョゼ・マルティネス 音楽:Marc-Olivier Dupin マルクーオリヴィエ・デュパン
Ciaravola / Ganio シアラヴォラ/ガニオ

Le Lac des cygnes 白鳥の湖より黒鳥のパ・ド・ドゥ
振付:Petipa プティパ 音楽:Tchaikovsky チャイコフスキー
Ould-Braham / Hoffalt ウルド=ブラーム/オファルト

<Bプログラム1/31、2/1、2>

Appolon musagète ミューズを率いるアポロ
振付:Balanchine バランシン 音楽:Stravinsky ストラヴィンスキー
Gilbert / Ould-Braham / Froustey / Ganio ジルベール/ウルド=ブラーム/フルステ/ガニオ

Le Rendez-vous ランデヴー
振付 :Petit プティ 音楽:Kosma コスマ 衣装:Brassaiブラッサイ
Ciaravola / Pech シアラヴォラ/ペッシュ

Aunis オーニス
振付:Garnier ガルニエ 音楽:Pacher パシェール
Heymann / Hoffalt / Bittencourt エイマン/オファルト/ビトンクール

Carnaval à Venise ベニスの祭り
振付:Petipa プティパ 音楽:Cesare Pugni チェザレ・プーニ
Giezendanner / Bittencourt ギゼンダナー/ビトンクール

La Dame aux camélias 椿姫 第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:Neumeier ノイマイヤー 音楽:Chopin ショパン
Ciaravola / Pech シアラヴォラ/ペッシュ

Caravaggio カラバッジョ
振付:Bigonzetti ビゴンゼッティ 音楽:Moretti モレッティ
Ould-Braham / Ganio ウルド=ブラーム/ガニオ

Coppélia コッペリア
振付:Baryshnikov バリシニコフ 音楽;Delibes ドリーブ
Froustey / Heymann フルステ/エイマン

Stabat Mater スターバト マテール 【世界初演】
振付:Pech ペッシュ 音楽:Vivaldi ヴィヴァルディ
Giezendanner / Pech ギゼンダナー/ペッシュ

Don Quichotte ドン・キホーテ
振付:Petipa プティパ 音楽:Minkus ミンクス
Gilbert / Hoffalt ジルベール/オファルト

※上記、演目・出演者は都合により変更になる場合もございますのでご了承ください。

なかなか見ごたえのあるプログラムですね。ペッシュが振付たという「Stabat Mater スターバト マテール」【世界初演】が気になります。「レ・ランデヴー」や豪華メンバーによる「アポロ」などもいいですね。オペラ座のダンサーが踊るビゴンゼッティの「カラヴァッジョ」も興味深いです。

北京国際バレエ&振付コンクール・ガラ公演の動画1st Beijing International Ballet & Choreography Competiton Gala

ダンスマガジン最新号(2011年11月号)に、今年7月に開催された第一回北京国際バレエ&振付コンクールに審査員として参加した吉田都さんのレポートが掲載されています。

このコンクールの結果について詳細はダンスマガジンに掲載されているので詳しいことはそちらでぜひお読みください。ダンサーの将来性を見るのではなく、今現在の姿で評価するというのが通常のコンクールと違うものなのだそうです。今は本当に中国はバレエに力を入れているようで、入賞者の多くも中国出身者で占められていました。ちょっと馴染みのある名前だと、女性の銀賞に、イレク・ムハメドフの娘であるサーシャ・ムハメドフ(オランダ国立バレエ)、女性の銅賞にロイヤル・バレエのメリッサ・ハミルトンがいました。

さて、このコンクールの最終日に、ガラ公演が行われましたが、9月25日にこの公演の一部がテレビ放映されました。中国ではテレビ局のサイトでも番組を後日観ることができるようで、6演目観ることができます。(ダンスマガジンでは、「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」を踊るアンヘル・コレーラの写真が掲載されていましたが、やはりバランシン財団がらみということでこれの放映は難しかったようですね)

映像はこちらからご覧になれます。
http://yue.cntv.cn/nettv/yinyue/special/C27612/classpage/video/20110926/100061.shtml

中でも17分ごろからの「椿姫 黒のパ・ド・ドゥ」(サンフランシスコ・バレエのヤンヤン・タンとハンブルク・バレエのエドヴィン・レヴァツォフ)、そして48分ごろからの「グラン・パ・クラシック」(ボリショイ・バレエのオルガ・スミルノワとセミョーン・チュージン)は見ごたえがあり必見です。また38分ごろからはローラン・プティの「カルメン」(中国国立バレエのワン・チーミンとリー・ジュン)があります。うーん東洋人にはドン・ホセの雰囲気を出すのは難しい・・・。

「椿姫」のヤンヤン・タンも素晴らしいですが、「グラン・パ・クラシック」を踊るオルガ・スミルノワが凄いです。彼女は今年ワガノワ・アカデミーを首席で卒業しましたがマリインスキーではなくボリショイに入団し、しかもソリスト契約で入ったとのことで注目を集めています。この踊りを観ればそれも納得です。パートナーのチュージンもいいですね。

スミルノワのヴァリエーションとコーダはYouTubeにアップされていたのでそれを貼っておきます。

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2011/09/27

シュツットガルト&パリ旅行から帰ってきました

3泊5日の弾丸旅行で、シュツットガルトで「椿姫」、パリでパリ・オペラ座の「リファール/ラトマンスキープロ」を観て来ました。3日間で4公演を観るという強行スケジュールで、現地に持っていったパソコンからのアクセスもできなくて、ブログを放置してしまって申し訳ありません。

感想は追々書いていきますが、短期間でも充実した旅でした。お天気にも恵まれ、いろいろな国からのお友達に会うことができて楽しかったです。パリは2日間のうち土曜日がマチソワ、もう一日は日曜日なのでお店がほとんどやっておらず、円高メリットを感じる余裕はなかったですが。

取り急ぎ新しい情報。

シュツットガルト・バレエは新しいボックスオフィスができていました。ケーニッヒ大通りから劇場へ抜けるTheatre Passageの中にできていて、朝10時にオープンし当日券販売をしています。(インターネットで予約済みのチケットの発券は従来どおり劇場内のTheatrekasseで受け取り)また、ここにはショップもできてグッズを買うことができます。新しいグッズとしては、新しいロゴのTシャツと、Sebastien Gaultier撮影のプリンシパル1枚ずつの大判ポストカード(各1ユーロ)。

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それから、なかなか新しいサイトがアップされていませんが、確認したところ、来年の日本公演と韓国公演は予定通り実施される予定だそうです。
参考:
http://www.staatstheater-stuttgart.de/spielplan/2012-06/filter/ballett/
今のサイトのままだと直近の予定キャストも全然わからなくて、本当に不便ですよね。


パリ・オペラ座の方は、行かれた方も多いと思うのでいまさらの情報ですが、新しいブティックがガルニエ正面右側にできています。かなり広くて、おなじみの蜂蜜などオリジナルグッズのほか、レペットのバレエシューズ(タウン用、レッスン用、さらにポワントまで)やウェアも少し、さらにオーレリ・デュポンがデザインしたアクセサリーなども売っています。ブックショップ、DVD売り場も充実していて、面白いことに新書館から出ているDVDや、「パリ・オペラ座のマニュエル・ルグリ」、ダニール・シムキンの本など日本発売の書籍やダンマガまで売っていました。日曜日に営業している数少ないお店なのでついつい買い物などしてしまいました。(土曜日にレペット本店の前を通りましたが、円高もあり入場制限をして店の前に行列ができている始末で、中には入れませんでした)

噂の新しいレストランも、ブティックの隣にあります。値段が高くあまり評判がよろしくないようなので、中には入っていません。

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リファールの「Phedre」、ラトマンスキーの「Psyche」、かなり賛否両論のようで特に否定的な声が多かったようですが、私としては、おそらく本拠地でしか観られないであろうこの2作品はとても楽しかったです。「Pedre」の衣装の派手派手なキテレツさには、場内でもクスクス笑いが起きるほどでしたけど、なんというかマンガチックで面白かったです。Aricie役に至ってはまるでセーラームーン?と日本のコミック好きのフランス人が言っていましたが確かにそんな感じ。正直古臭さは否めませんが、退屈ではなかったし、オペラ座の歴史の回顧ということにおいては意味のある上演ではなかったかと。(で、つい、オペラ座の売店でCDを買ってしまいました)

そして「Psyche」は個人的には私は大好きです。ラトマンスキーらしいユーモアと寓話性にロマンティックさ、群舞の使い方の巧みさやパ・ド・ドゥの美しさなど目を見張るところもたくさんあったし、大きなコーラス隊を伴った音楽が素晴らしく振付にも良く生かされていました。この作品がパリ・オペラ座の個性に合っているかというと必ずしもそうではないと思うのですが、ぜひ再演を行ってラトマンスキーらしさとオペラ座らしさをもっと融合させれば、素晴らしくなるのではないでしょうか。ロシア的なカラフルな舞台装置、衣装には賛否があったようですが、振付、美術、音楽が三位一体となっている作品だと思うし、私自身は気に入りました。特に花びらのようなチュチュが可愛かったです。着ぐるみ系ってオペラ座のダンサーはあまり慣れていないみたいで、ちょっと恥ずかしそうに踊っている感じがしてしまうのですが、これも回数を重ねればこなれてくるのではないかしら。

ついでにおまけ情報。どうやら、来年の世界バレエフェスティバルには、オーレリー・デュポンが出演してくれるようですよ。彼女のプシュケーはとても素晴らしかったです。

Psycheのリハーサル映像(France24より)

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2011/09/21

デヴィッド・ホールバーグがボリショイ・バレエに移籍 David Hallberg joins Bolshoi Ballet/追記あり

ABTのプリンシパルで先日の来日公演でも大活躍したデヴィッド・ホールバーグがボリショイ・バレエに移籍することになったと、ニューヨークタイムズの記事で記述がありました。

A Ballet First: An American to Join the Bolshoi
http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2011/09/20/a-ballet-first-an-american-to-join-the-bolshoi/

デヴィッド・ホールバーグの移籍話は、来日公演の際に行われたホールバーグのトークショーで彼自身が語っており、それ以降、移籍先はどこなのか、ゲスト出演もしているマリインスキーなのか、はたまたボリショイなのか、ということが周囲では噂になっていました。そして最近になって移籍先はボリショイという情報が本国から入ってきました。

ボリショイ・バレエで外国人のプリンシパルが誕生するのは初めてのこととなります。セルゲイ・フィーリンが芸術監督に就任してから、セミョーン・チュージンがダンチェンコから移籍してきましたし、即戦力となる男性プリンシパルを強化しようとしているのが感じられます。(余談ですが、実現しなかったものの別のカンパニーのプリンシパルにも移籍の打診があったようです)時代は確実に変わっていますね。

デヴィッド・ホールバーグは引き続き、ABTにも出演するとのことで、12月の「くるみ割り人形」やMETシーズンにも出演するようです。

しかしながら、このブログで何度も取り上げているトピックではありますが、ABTは深刻な男性プリンシパル不足に見舞われています。来シーズンからイーサン・スティーフェルがロイヤル・ニュージーランド・バレエの芸術監督に就任し、ABTには籍は置くものの出演する機会は激減すると思われます。ホセ・カレーニョは引退し、アンヘル・コレーラもコレーラ・バレエでの芸術監督業が忙しいわけです。そこへ来てデヴィッド・ホールバーグの移籍となると、ABTのプリンシパルはマルセロ・ゴメス、エルマン・コルネホ、コリー・スターンズの3人しか実質的に期待できなくなります。

先シーズンはシーズン中にエルマン・コルネホ、デヴィッド・ホールバーグが怪我をしたため、実際問題として主役を演じられる人がいなくなるという事態に陥り、ヨハン・コボー、イワン・ワシーリエフが急遽代役を務めることになったりしました。ABTの問題として、ゲストに頼りすぎて生え抜きのダンサーの育成を怠り、ソリストに主演をさせてみるという賭けに出ることも極めて少なかったため、今までのバレエ団を支えてきたプリンシパルたちからの世代交代が上手く行かなかったということがあります。

男性ダンサーだけでなく、女性ダンサーについても同じことが言えます。ジリアン・マーフィが婚約者のイーサン・スティーフェルとともにニュージーランドに移ってしまうため、やはり引き続きABTにも出演するとは言うものの、今までほどの出演回数が期待できなくなってしまうという問題があります。ミシェル・ワイルズも突然カンパニーを去ってしまい、ジュリー・ケントもそろそろ引退年齢が近づいていることですし。

ソリストのサシャ・ラデツキー、ダニール・シムキン、サラ・レーン、ミスティ・コープランドのうちの誰かがプリンシパルに昇格する可能性はあると思います。また最近主演する機会が出てきたヒー・セオの可能性もなきにしもあらず。また、来日公演のガラでヴェロニカ・パールトのパートナーを務めてパ・ド・ドゥを踊ったアレクサンドル・ハムーディは未だコール・ド・バレエなので彼がソリストに昇格する可能性は高いでしょう。

なお、NYTimesの別の記事で、少しだけ、ABTの来年METシーズンの予告が出ています。
http://www.nytimes.com/2011/09/18/arts/dance/congo-and-kabuki-and-salutes-to-mr-b.html
この記事の真ん中へん。

「真夏の夜の夢」「ジゼル」「アポロ」「明るい小川」のタイトルがあります。また、ラトマンスキー振付の新作「火の鳥」が上演されることも決まっているほか、ディアナ・ヴィシニョーワがインタビューで、ABTで「オネーギン」のタチヤーナ役を演じると語っていることから「オネーギン」、また来年2月のケネディ・センターでの公演で「ラ・バヤデール」が上演されることからこれもおそらくはMETで上演されることでしょう。

*********
New York Timesに、デヴィッドのコメント入りのより詳細な記事が掲載されました。
http://www.nytimes.com/2011/09/21/arts/dance/american-to-join-the-bolshoi-ballet.html

「このような歴史を持つカンパニーに加入することを誇らしいと感じると同時に、個人的に、アメリカ人として責任感を感じるよ」と彼は火曜日に語りました。「僕はカンパニーに何か新しいものをもたらすけれども、同時にボリショイの伝統にも敬意を払うだろう」

ボリショイ・バレエの新芸術監督セルゲイ・フィーリンは、Kings of the DanceのツアーとABTのモスクワ公演でデヴィッドの踊りを観て、彼に白羽の矢を当てたとのことです。「彼は傑出したロマンティックでクラシカルなダンサーです」と電話インタビューでフィーリンは語りました。

芸術監督に就任して2週間後、フィーリンはABTのモスクワ公演中のデヴィッドを昼食に招き、ボリショイのプリンシパルもしくはゲストのポジションをオファーしたとのことです。「かごの鳥にはさせないし自由に他でも踊っていい。でも、真剣にボリショイでの活動に取り組んでほしい」

デヴィッドのボリショイでのデビューは、11月4日の「ジゼル」となる予定です。そして「眠れる森の美女」と「ドン・キホーテ」にも出演します。また、来年1月、2月にもモスクワでボリショイの公演に出演します。

デヴィッドはABTでの踊る予定のうち4つは断らざるを得なくなりました。しかし12月の「くるみ割り人形」と、5月から7月までのMETシーズン、そしてその前のシカゴとオレンジ・カウンティでの公演には出演するそうです。

デヴィッドは、ナタリア・オシポワと踊ったことや、マリインスキー・バレエに客演したことが自身に大きな影響を与えたと語っています。「ロシアではどこへ行っても、踊ることは高尚な芸術であると評価されていると感じます。そしてカンパニー内での仕事はとてもインテリジェントで美しく行われています。ぼくがボリショイでの公演に参加されたときには、圧倒されてしまった。劇場の歴史はあまりにも重い。でも、おかげで少し成長することができました」

ボリショイに移籍した後のデヴィッドのパートナーは、オシポワのほか、スヴェトラーナ・ザハロワも予定されているそうです。

「ボリショイのスタイルは大きく、僕が好きな方向性において情感豊かです」とデヴィッドは語った。「踊るとともに演技も要求される役柄において僕が達成しようとしていた方向性に沿った、新鮮さと緊張感があります」

また、ボリショイの団員であることのメリットとしては、主役級のダンサーはマリインスキーと同様に、元ダンサーがフルタイムで教師を務めてくれることがあります。デヴィッドの教師は、アメリカでもカンパニーを率いていて英語を話すことのできる、元スターダンサーのアレクサンダー・ヴェトロフが務めることになります。

ボリショイは他の西洋人のダンサーを招くことがあるだろうかと聞かれたとき、フィーリンは「それはすごくいいね」と語りました。

早速ボリショイの公式サイトにも、デヴィッドの名前が登場しています。

http://www.bolshoi.ru/ru/theatre/people/detail.php?act26=info&id26=1422

******
そして実際、80年代にはもう一人アメリカ人のダンサーがボリショイに加入することになりました

http://articles.latimes.com/1989-11-18/entertainment/ca-1313_1_bolshoi-ballet

今年の春にボリショイ・アカデミーを卒業したマイケル・シャノンが、ソリストとしてボリショイ・バレエに入団しました。ロサンゼルス出身の彼は、ロシアスタイルでは従来8年間のカリキュラムを4,5年でマスターし、ボリショイのアメリカ公演に参加した後、入団が決定したとのことです。ブダペストのハンガリー国立バレエ学校で学んだ後、1年半前にボリショイ・アカデミーに転入し、このたび卒業とともに晴れて入団となったわけです。

これからのバレエの世界地図が大きく変わる一歩となりそうですね。

Twitterでのデヴィッドの報告もあわせて載せておきます。

David Hallberg

"The word is out. I will be joining the Bolshoi as a premier, marking an important step in my career and the Bolshoi's history. It has been....

....and will be an unforgettable ride, full of challenges and hopefully triumphs as well. I am so thrilled and honored... upwards and onwards."

http://twitter.com/#!/DavidHallberg

新国立劇場バレエ団「こうもり」のゲストにロバート・テューズリー、ENBのベゴーニャ・カオ/ギャリー・エイヴィス&フレンズ

新国立劇場の会報誌「ジ・アトレ」が送られて来て、公演情報のところに、ローラン・プティの「こうもり」(注意:「こうもり」はオペラとバレエと両方公演があります)のキャストが発表されていました。

出演者は、

ベラ
ベゴーニャ・カオ(イングリッシュ・ナショナル・バレエプリンシパル、2月4日、7日)
本島美和(5日)
湯川麻美子(11日)
小野絢子(12日)

ヨハン
ロバート・テューズリー(2月4日、7日)
福岡雄大(5日)
山本隆之(11日)
菅野英男(12日)

オフィシャルサイトにはまだ記述なしです。
http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/20000449_2_ballet.html#cast

しかしあまりにもひっそりと発表されているので、私も友達に教えてもらうまで気がつきませんでした。ジ・アトレは無駄に豪華で必要な情報が埋もれており、新国立劇場の予算を使いすぎているので、もっと公演内容の向上に予算を振り分けてほしいです。

ところで、ロバート・テューズリーは日本のバレエファンにはすっかりおなじみですし、前回の「こうもり」での好演も記憶にありますが、ベゴーニャ・カオは知っている人はほとんどいないと思います。

去年、ロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館でバレエ・リュス展を観に行ったとき、会場でフォーキン振付の「火の鳥」の映像が上映されており、それもバレリーナのシルエットだけで表現されていたのですが、その火の鳥を踊っていたのが彼女で、シルエットだけでこれだけの表現ができるんだと驚かされたものでした。

また、奇しくもローラン・プティの逝去直後に上演されたイングリッシュ・ナショナル・バレエのローラン・プティ・プロで、彼女は「カルメン」のタイトル・ロールを演じています。2010年にはブノワ賞にもノミネートされています。


そして9月11日に行われた、ロイヤル・バレエのギャリー・エイヴィスが主催したチャリティ・ガラGary Avis & Friendsに彼女は出演しています。そちらでのプロフィール記事
http://www.thehungerproject.co.uk/begonacao/

この「ギャリー・エイヴィス&フレンズ」は、国際的に有名な貧困撲滅支援NPO「ハンガー・プロジェクト」の一環として行われたものです。ギャリーが、飢餓のために一日2万もの人々が亡くなっているという事実に衝撃を受けて、この公演を企画したとのこと。ギャリーはハンガープロジェクトのパトロンも務めており、このプロジェクトについては並々ならぬ熱意を持っています。
http://www.thehungerproject.co.uk/blog/gala-preview-a-message-from-gary-avis/

出演者は豪華です。ギャリーを始め、スティーヴン・マックレー、ロベルタ・マルケス、ネーマイア・キッシュ、メリッサ・ハミルトン、チェ・ユフィ(崔由姫)、平野亮一、ベネット・ガートサイド、リアム・スカーレットなどロイヤル・バレエのダンサーたちと、ベゴーニャ・カオ、そして英国ではBBCで自らの番組を持っている人気ジャズシンガーのJumoké Fashola

こちらのBallet.coのギャラリーで、このチャリティ公演の写真を見ることができます。
ベゴーニャ・カオはギャリー・エイヴィスとクリストファー・ウィールダンの作品を踊り、また平野亮一さんと「マノン」の寝室のパ・ド・ドゥを踊っています。
http://www.ballet.co.uk/gallery/rb-royal-ballets-gary-avis-ipswich-0911

このギャラリーでは、ユフィさんがキッシュと黒鳥のパ・ド・ドゥと「シンデレラ」を踊っていたり、マックレーがまたタップを踊っていたり、ビントレーの「ペンギンカフェ」のカンガルーをリアム・スカーレットが踊っていたり、とても素敵な写真を見ることができます。


ちなみに、新国立劇場バレエ団の「こうもり」ですが、日程がボリショイ・バレエの来日公演とかぶっています。
ボリショイ・バレエ来日のオフィシャルサイト
http://www.japanarts.co.jp/html/2012/ballet/bolshoi/ticket.htm
2月4日が「白鳥の湖」、7日が「ライモンダ」と重なっています。「エトワールLove From Paris」とはぎりぎり重なっていませんでした。(日本公演じゃないですが、ハンブルク・バレエの香港公演「欲望という名の電車」が2月2,3,4日です)

また、ジ・アトレに同封されていた「こうもり」の会員先行申込書を見ると、2月4日はS席センターブロックは完売の様子です。

2011/09/17

パリ・オペラ座「コッペリア」とロイヤル・バレエ「不思議の国のアリス」Blu-Ray

先週新宿バルト9でLiveSpireのワールドシネマでパリ・オペラ座の「コッペリア」が上映されていたので、早起きして観に行こうとしたのですが、少し早めに行ったにもかかわらず、劇場に入るまでにものすごい列で、結局観ることができなくてとても残念でした。バルト9は私の周りの映画ファンには非常に評判が悪いので今まで避けていたのですが、その評判の悪さの理由が良くわかりました。

さて、そのパリ・オペラ座バレエのバール版「コッペリア」がDVD・Blu-ray化されることになり、アマゾンUKで予約受け受け開始をしています。発売日は9月26日。

同じく、ロイヤル・バレエ「不思議の国のアリス」も9月26日発売予定です。この二つのBlu-Rayを一緒に買って同じ梱包にすると、なんと送料込みで5000円を切るという安さ!円高のメリットを満喫できます。

パリ・オペラ座「コッペリア」 リージョンオールです。ドロテ・ジルベール、マチアス・エイマン、ジョゼ・マルティネス出演。
Swanilda Dorothée Gilbert
Frantz Mathias Heymann
Coppélius José Martinez
Spalanzani Fabrice Bourgeois

The Paris Opera Corps de Ballet

Orchestre Colonne
Choreography Patrice Bart
Director Koen Kessels

Filmed live at the Palais Garnier, March 2011

Extra features:
The mystery of Coppélia

パリ・オペラ座「コッペリア」

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Dorothée Gilbert

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ロイヤル・バレエ「不思議の国のアリス」 こちらもリージョンオール

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2011/09/15

ヴィム・ヴェンダーズ監督作品「PINA」東京国際映画祭で特別招待作品に

「ベルリン・天使の詩」や「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」で知られるヴィム・ヴェンダーズ監督が故ピナ・バウシュの作品世界を3D映像で表現した映画「Pina」。ピナ・バウシュ大好きだし、海外での高い評価を聞くにつけ、早く観たいものだと願っていました。が、日本公開が決まったと聞いたものの、2012年公開と聞いて、なんでいつも日本での映画公開はこんなに遅いのだろうと憤りを感じていました。(もうすでに英国ではDVDが発売されています)

http://www.wim-wenders.com/movies/movies_spec/pina/pina.htm

しかし、この「PINA」が、東京国際映画祭の特別招待作品として上映されるというニュースが飛び込んできました。しかもヴィム・ヴェンダーズ自身が映画祭に参加するために来日するとのことです。チケット発売は10月8日。

http://www.cinematoday.jp/page/N0035345

第24回TIFF 『Pina 3D/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』出品決定のお知らせ(特別招待作品)
スケジュールは9月下旬決定予定。
http://2011.tiff-jp.net/news/ja/?p=315

以前は東京国際映画祭で毎年20本くらい映画を観てきましたが、チケットを取るのが大変な上、六本木TOHOシネマズに会場が移ってからは足が遠のいてしまいました。今年は何とかして映画祭で観たいと思います。

邦題は『Pina 3D/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』で、2012年2月25日より全国順次公開だそうです。東京は新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかだそうです。

追記:日本公開時のオフィシャルサイト
http://pina.gaga.ne.jp/

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(ところで、新宿バルト9ってたぶん日本にあるシネコンの中でも最悪の劇場ですね・・・この間Livespireでのパリ・オペラ座「コッペリア」を観に行こうとして、あまりのも係員の誘導とオペレーションが悪く、早めに劇場に来たのに結局観られませんでした。周りの映画好きの友達も、全員バルト9は避けるって言っていたのがよーくわかりました)

9/13 ユニバーサル・バレエ「ジゼル」Universal Ballet "Giselle"

2011/9/13 Tue. 18:30 ゆうぽうと

http://www.universalballet.jp/www/index.html

振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー
音楽:アドルフ・アダン
演出:オレグ・ヴィノグラドフ

ジゼル:ファン・ヘミン Hyemin Hwang
アルブレヒト:コンスタンチン・ノヴォショーロフ Constantin Novoselov
ヒラリオン:チン・ホンジェ
ウィルフリード:カン・ミヌ
バチルダ:チェ・ジウォン
ミルタ:キム・チェリ
二人のウィリ:バン・メンイン、キム・エリ

前日に同じキャストでのゲネプロを見せていただいて、良い舞台になることは確信できていたのだが、実際に本番の舞台を観たら、やはりレベルが高くて素晴らしい公演となっていた。東京公演が1回だけなのがもったいないほどで、とても深い感動を味わうことができた。

なんといっても、ジゼル役のファン・ヘミンが見事だった。華奢で小柄だけどプロポーションに恵まれている彼女はジゼル役にぴったりの容姿で、病弱なこともよくわかる儚さがあった。くっきりとしたパが美しく、演技が繊細で、一つ一つの感情が手にとるように伝わってくる。踊りはとても軽やかでテクニックも研ぎ澄まされて高く、1幕のヴァリエーションでははにかむ気持ちと、大好きなアルブレヒトの前で踊ることのできる幸せを全身で表現していた。狂乱のシーンでは、最初は静かに壊れて行ったのが、どんどんその壊れ方が大きくなり、最後にはあまりにも激しく加速する感情にかき乱されてその結果死んでしまった。その変化の仕方が絶妙で、ジゼルの狂乱の演技としての完成度の高さに驚かされた。

ウィリとなった後のファン・ヘミンも素晴らしい。とにかく足音がまったくしないし、体重がないかのようにふわりふわりと舞うエアリーな透明感がまさに精霊だ。しっかりとアルブレヒトへの想いは感じさせていて、特に朝の鐘が鳴ってアルブレヒトが救われたことがわかってから、永遠の別れを迎えるまでの去り難い、身を引き裂かれるような哀しみをこらえながら去っていく様子には思わず落涙。彼女のジゼルは機会があればぜひとも観てみたいと思った。というか、彼女を日本で観る機会があれば必見とも言える。

アルブレヒト役のコンスタンチン・ノヴォショーロフは2004年ワガノワ卒の若手(アルブレヒト役は初役だったそう)。脚が長くて伸びやかな美しいラインを描き、甘いマスクの持ち主だ。彼が演じるアルブレヒトは若くて未熟で、自分の立場も考えずにジゼルとの恋に夢中のお坊ちゃまという感じ。バチルダに問い詰められ、一瞬何をしていいのか戸惑った後で、実は狩りに来ていて~ってマイムがまさにとってつけてというか嘘がバレバレで、すっかりバチルダのことなんか忘れていたんでしょう、って思わせる。ジゼルが狂乱しているときから相当心が乱れていて、彼女が死んだときの嘆き方も激しく、幕切れの時まで亡骸にしがみついていた。2幕では、コンスタンチンは高いテクニックを発揮。アントルシャ・シスの足先も美しく、腕の力を使うことなく22回跳んで見せたし、一つ一つの踊りがきっちりと端正で決して流れることはない。そしてサポートも上手で、ジゼルを無重力状態でリフトするところもスムーズできちんと優しく下ろしていた、ユニバーサル・バレエの外国人男性ダンサーは後に別のバレエ団で活躍するケースも見られるだけに、今後の彼には要注目だと思う。容姿もテクニックもこれだけ揃っていれば、人気も出ることだろう。

ヒラリオン役のチン・ホンジェは荒々しく、非常に熱いヒラリオンで、韓国人の熱い血を感じさせてくれた。ウィルフリードのカン・ミヌはバレエ団きってのハンサムというが確かにとても美形で、ウィルフリード役なのがもったいないほど。ぺザントのパ・ド・シスは特に女性陣のレベルが高かった。東京バレエ団が採用しているパ・ド・ユイットよりはこおnパ・ド・シスのほうが踊りの見せ場も多くて魅力的だと思う。

コール・ドのレベルの高さは1幕からも感じられたが、2幕のウィリたちは非常によく訓練されていたようで、アラベスクで交差するところも足音がさほど響かず、脚が下がってしまう人もいなくてとても美しかったし、とてもよく揃っていた。揃っているがゆえに非常に怖い感じであった。ミルタのキム・チェリは背が高くてすごく威厳があって恐ろしいミルタ。ドゥ・ウィリは特に跳びぬけているわけではないのだけど、とにかく群舞のレベルが高い。

衣装はぺザントやジゼルにもゴールドが使われており、色合いもグラデーションになっていてきれいだった。プロダクションの出来もとてもよくて、すごくストーリーがするりと入ってくる。唯一残念だったのが、音楽がテープだったこと。今回、バレエファンというよりは韓流ファン中心に宣伝をしたようで、お客さんの入りはとてもよかったけど明らかにバレエファンではない感じの反応だったが、しかしカーテンコールは盛り上がっていて、良いものはバレエファン以外にも受け入れられるものなのだなって思った。キャスト表はパンフレットの抜き刷りみたいなものであらすじも載っていてカラーで親切。終演後には主演ダンサーのサイン会まで開催されていた。

ユニバーサル・バレエは来年も来日を予定しているそうだから、ぜひ次回はもっと多くのバレエファンに観てほしいと思う。明日の横須賀、金曜日の市川の公演もあるので、そちらもぜひ。(ファン・ヘミンはこの日だけなのが残念だけど、明日の横須賀公演で主演するABTのヒー・セオ(ソ・ヒ)のジゼルはNYでも評価が高かったそうだし)

2011/09/14

オランダ国立バレエ50周年ガラとマライン・ラドマーカーの動画 gala - 50 years Dutch National Ballet & Marijn Rademaker

9月13日(今日ですね)オランダ国立バレエは、創立50周年の記念ガラを開催します。オランダのベアトリクス女王、ウィレム・アレクサンダー皇太子とマキシマ王女も臨席する一大イベントなのだそうです。

http://www.het-ballet.nl/en/performances/2011-2012/gala-50-years-hnb/

海外からゲストを迎えることになっているのですが、出演者は少しずつ小出しに発表されていて、現サンフランシスコ・バレエのソフィアン・シルヴ、現ドレスデン・バレエの竹島由美子さん(二人とも元オランダ国立バレエ団員)、そしてシュツットガルト・バレエ所属で今シーズンはゲストプリンシパルも務めるマライン・ラドマーカーが出演します。出演作品は当日まで伏せられています。

チケットはソールドアウトなのだそうですが、オランダ国内9か所の映画館での生中継があります。またテレビでの生中継も。
http://www.het-ballet.nl/en/news/news/2011/08/16/50-years-dutch-national-ballet-live-cinemas/

フォーラムBallet Alertによれば、残念ながらDVD化の予定はないそうなのですが、最近「ジゼル」「ドン・キホーテ」とクオリティの高い映像を出しているオランダ国立バレエのガラ、ぜひ観たかったです・・・。

オランダ国立バレエのオフィシャルYouTubeチャンネルにアップされている「オランダ国立バレエの50年の歩み」動画はとても見ごたえがあります。 この50周年記念ガラの幕間に上映される予定なのだそうです。

http://youtu.be/8nhfNSCDuKo

オランダ国立バレエのTwitter広報担当の方のTwitterでライブツイートをしているのが読めます。

一方、この50周年記念ガラに出演するマライン・ラドマーカーを取り上げた番組がオランダのテレビ局で放映され、TVj局のサイトで見ることができます。子供時代のとても可愛らしい映像などもあります。

Nationale Ballet viert haar 50ste verjaardag
http://www.eenvandaag.nl/binnenland/38610/nationale_ballet_viert_haar_50ste_verjaardag
sitestat

なお、マライン・ラドマーカーをファッションカメラマンのChristian Oitaが撮影されたイメージフィルム「MY BODY SLEEPS」が公開されています。今までの彼のイメージとはちょっと違う、官能的な映像です。

http://www.theimagist.com/node/6112

MY BODY SLEEPS from STUDIOxOITA on Vimeo.

ボリショイ・バレエの昇進情報 Promotions at Bolshoi Ballet

ボリショイ・バレエの昇進が、9月13日付で公式サイトで発表されていました。

http://www.bolshoi.ru/ru/ (ロシア語)
http://www.bolshoi.ru/en/ (英語)

それによると、

リーディング・ソリストに昇進:ヴャチェスラフ・ロパーティン Vyacheslav LOPATIN
ファーストソリストに昇進:ヴラディスラフ・ラントラートフ、アナスタシア・スタシュケヴィッチ Vladislav LANTRATOV, Anastasia STASHKEVITCH
ソリストに昇進:チナラ・アリツァーゼ、ユリア・グレゲンシコワ、アンナ・チホミロワ Chinara ALIZADE, Yulia GREBENSHIKOVA, Anna TIKHOMIROVA

ちなみに、ダンサー紹介のページでは、ロパーチンだけは反映されてリーディングソリストになっていますが、ほかのダンサーはまだ反映されていません。それから、まだセミョーン・チュージンの名前はまだ加わっていませんね。
http://www.bolshoi.ru/ru/theatre/ballet_troupe/soloists/

昇進された皆様、おめでとうございます。中でも、ヴラディスラフ・ラントラートフは注目のダンサーで、日本公演では「白鳥の湖」のロットバルト役を踊る予定です。しかし東京公演では平日のマチネ・・・。

2011/09/13

ユニバーサル・バレエのインタビュー&ゲネプロ見学

明日から日本公演が始まるユニバーサル・バレエの「ジゼル」、金曜日の市川市文化会館公演で主演するイ・スンヒョンのインタビューと、ゲネプロの見学をさせていただきました。

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イ・スンヒョンのインタビューは「韓流ぴあ」の取材なので、詳しい内容はぜひそちらをご覧ください。現在発売中の8/31号にも、彼のインタビューは掲載されています。ワシントンのユニバーサル・アカデミー出身の彼は、2009年に入団したばかりの新星ですがすぐに「ドン・キホーテ」や「白鳥の湖」の主役に抜擢され、今回の「ジゼル」のアルブレヒト役は初役なのだそうです。韓国バレエ界きっての美男子と言われるだけあってロマンチックな雰囲気の美男子で、とても顔が小さくて脚が長いです。インタビューを聞いていて思ったのは、とにかく真面目でバレエのことばかり考えているということ。日本で人気の韓流スターのことすらもほとんど知らないみたいで。でも日本の「ワンピース」などは大好きだそうです。憧れはミハイル・バリシニコフだそうです。

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クラスレッスンを少し覗いた後、ゲネプロはみっちり3時間やりました。2幕を先にやってそれから1幕。この日は、明日主演するファン・ヘミンとコンスタンチン・ノボセロプの2人を中心に。コンスタンチンはとても練習熱心で、ゲネプロが始まる前も、自分の出番がないときもピルエットの練習に励んでいました。彼は両親がマールイのダンサーだったそうで、ワガノワ・バレエ学校出身。やはりとても容姿端麗で日本でも人気が出そうです。何しろ、ユニバーサル・バレエには、かつて現ボリショイのアルチョム・シュプレフスキーやセミョーン・チュージンも在籍していたこともあるので、有望なダンサーがたくさんいるわけです。コンスタンチンはしっかりアントルシャ・シスも美しい足先で16回やりました。誠実そうなアルブレヒトで、脚のラインがとてもきれいです。

そしてファン・ヘミンは韓国を代表するバレリーナというのも納得の素晴らしい繊細な表現力とテクニックを持っていて、透明感があってとても美しかったです。ジゼルにぴったりのラインを持っていて素敵でした。コンスタンチンとの息もぴったりで、リフトもスムーズでとても軽やかです。群舞の場所取りなどは念入りにしていて確認を繰り返したこともあり、良く揃っていました。ぺザントはパ・ド・シスになっていて、メーンの男女カップルのほか、ヴァリエーションは男性二人、女性二人が踊るというものだけど、平均レベルがとても高いです。このバレエ団は、かつてマリインスキーで活躍したエフゲニー・ネフがバレエ・マスターで、教師もロシア人が多くまた外国人の団員もいるためクラスレッスンもゲネプロの指示も英語で行われていました。

また、横須賀公演でジゼル役を演じるABTのソ・ヒ(ヒー・セオ)もクラスレッスンに参加してゲネプロを熱心に見学していました。ABTでの彼女のジゼルデビューもとても評価が高かったそうですから、観られる方がうらやましいです。平日に横須賀までは行けないもので・・・。

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いずれにしても、明日(もう今日ですが)の「ジゼル」がとても楽しみです。当日券はS席とC席があるそうです。

9月13日(火) ゆうぽうとホール(東京・五反田)
9月15日(木) 横須賀芸術劇場(神奈川・横須賀)
9月16日(金) 市川市文化会館(千葉・市川)

18時30分開演(18時開場)
チケット料金:S席10,000円 A席8,000円 B席6,000円 C席4,000円

2011/09/11

Tarzanのロイヤル・バレエ、蔵健太さんのインタビュー

ロイヤル・バレエのソリスト、蔵健太さんがご自身のブログで、TarzanNo.588のHere comes Tarzanでインタビューが掲載されていることをお知らせくださっていたので、雑誌を買いました。ちょうど「間違いだらけのカラダづくり」という特集で、しばらくバレエやピラティスに忙しくて行けなくて体型がまずいことになっていたこともあり。

蔵さんは「Here comes Tarzan」で4ページ(118P〜121P)にわたって登場。バレエを始めたきっかけからローザンヌコンクール出場のこと。ロイヤル・バレエスクールに留学し、同学年の卒業生80人の中で、ロイヤル・バレエに入団できたのは彼一人だったそうです。

蔵さんは入団2年めには左膝を手術し、5年目には椎間板ヘルニアを患ってしまいました。しかし、この時間があったから今の彼があるそうです。試練に打ち勝つために徹底的に体を鍛えた。いためた腰、膝を筋肉で固めた上で、左右のバランスがとれたカラダになるようにウェイトトレーニングも取り入れ、食事もしっかりと管理するようになって、いまでもそれをずっと続けているとのことです。

ロイヤルでの生活はとてもハードで、年間140公演のうち、実際100公演くらいは蔵さんは舞台に立っているとのことです。入団して15年、2007年にソリストに昇格しましたが、主役が怪我をしたときにいつでも自分がいけるという気持ちでいないと若い子に押し出されてしまうので、常にステップアップを考えながら自分を高めていくことが大事だと語っていました。

蔵さんは朝と夜に腕立て伏せと腹筋を50回ずつ、その後ピラティスに行き、ロイヤルでのクラスレッスン90分の後は5時間半の通し稽古。多いときには6演目も稽古をこなして夜の本番は3時間。ということで、バレエ以外には何もできないそうです。本当にバレエダンサーというのは、アスリート以上にカラダを酷使する職業なのですね。

そして、今年の夏、オフのときにバレエシャンブルウェストの「白鳥の湖」の公演で出演したことも書かれています。(リハーサルの様子の写真が掲載されています)今後は、日本の若い人の育成にも携わっていきたいと考えているようです。

蔵さんの上半身の写真が背中側、そして胸側と掲載されていますが、実に無駄がなく美しい肉体を持っています。これだけの努力をされていたら当然でしょうけれども、今後ますますの彼の活躍を期待したいです。昨年のロイヤル・バレエの来日公演でも、「マイヤリング」のハンガリー将校、「ロミオとジュリエット」のベンヴォーリオとマキューシオ役で活躍されていましたが、長身で見栄えのする容姿は外国人ダンサーに負けていませんでしたし、クリアなテクニックも表現力も素晴らしく、さらに重要な役にキャスティングされてほしいと思ったのでした。

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2011/09/10

ABTのくるみ割り人形公演 12/14-31 American Ballet Theatre's Nutcracker

昨年の12月に初演されて好評を博した、アレクセイ・ラトマンスキー振付の「くるみ割り人形」が帰ってきます。

ABT'S THE NUTCRACKER
RETURNS TO BAM HOWARD GILMAN OPERA HOUSE
DECEMBER 14-31, 2011

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=368

昨年と同じBAM(ブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージック)での上演です。昨年は12月23日が初日だったのですが、今年は少し早くなったということは、やはりチケットの売れ行きが良かったってことでしょうか。NYCBのくるみ割り人形も同じ時期に上演されていますが、アメリカの冬の風物詩は「くるみ割り人形」ってことで食い合いにはならなかったようですね。

チケットは早くも9月12日から発売されるのですが、キャストが初日のヴェロニカ・パールトとマルセロ・ゴメスしか発表されていません。(昨年は発売日には全キャストが発表されていたはず)


なお、昨年はシティセンターが改装工事中ということもあり開催されなかった恒例の秋のシティセンターシーズンが、今年は復活しています。ただし、11月8日から13日までの8公演のみです。

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=360

シティセンターのサイト(チケット購入はこちらから)
http://www.nycitycenter.org/tickets/productionNew.aspx?performanceNumber=6239

シティセンターシーズンは毎回、現代作品の新作など小品中心となっています。今年は、シュツットガルト・バレエのコール・ドのダンサーでありながら振付家としての才能が注目され、今年のエリック・ブルーン賞で振付賞を受賞しているデミス・ヴォルピの新作が上演されます(世界初演は、ABTのThe Richard B. Fisher Center for the Performing Arts at Bard College in Annandale-on-Hudson, New Yorkでの11月5日公演で行われる予定)。

また、故マース・カニンガムへのオマージュとしてDuetsが上演されるほか、ポール・テイラーの「Black Tuesday」、トワイラ・サープの「イン・ジ・アッパー・ルーム」と「シナトラ組曲」、ラトマンスキー振付の「Seven Sonatas」、そして今年のABTの来日公演でも上演されたポール・テイラーの「Company B」が上演されます。

Kings of the Dance 2011~2012ツアー

2007年に始まったトップ男性ダンサーたちを集めての公演「Kings of the Dance」は、2011~2012年にもツアーが行われます。

2007年にはヨハン・コボー、ニコライ・ツィスカリーゼ、アンヘル・コレーラ、イーサン・スティーフェルで始まったこの公演ですが、毎回少しずつメンバーが入れ替わっています。公演によってメンバーが交代することもあるようですが、以下の面々が予定されています。

レオニード・サラファーノフ(ミハイロフスキー・バレエ)Leonid Sarafanov of the Milhailovsky Theatre
ギョーム・コテ(カナダ・ナショナル・バレエ)Guillaume Côté from the National Ballet of Canada
マルセロ・ゴメス(アメリカン・バレエ・シアター)Marcelo Gomes of American Ballet Theatre
デヴィッド・ホールバーグ(アメリカン・バレエ・シアター)David Hallberg of American Ballet Theatr
デニス・マトヴィエンコ(マリインスキー・バレエ)Denis Matvienko of the Mariinsky Ballet
イワン・ワシーリエフ(ボリショイ・バレエ)Ivan Vasiliev of the Bolshoi Ballet

プロモーターであるArdani Artistsのサイトではまだ去年のツアーの情報が残っていますが、ArdaniのTwitterによれば、現在パトリック・ド・バナがイワン・ワシーリエフのために新作ソロを振付けているのだそうです。

今回以下の注目の振付家たちの作品が上演されます。
マウロ・ ビゴンゼッティ(Mauro Bigonzetti), エドワード・クル-グ(Edward Clug)、パトリック・ド・バナ(Patrick De Bana)、ナチョ・ドゥアト(Nacho Duato)、ヨルマ・エロ(Jorma Elo)、マルコ・ゲッケ(Marco Goecke)、 マルセロ・ゴメス(Marcelo Gomes)、デヴィッド・パーソンズ(David Parsons)。

ロシア:劇場のしおりさんによると、まずロシア圏では以下の公演があります。
http://jictheatre.exblog.jp/16416583/

モスクワ
10/5-7 モスクワ音楽劇場
http://www.stanislavskymusic.ru/event.html?did=1906

ペテルブルク
10/8-9 ミハイロフスキー劇場
http://www.mikhailovsky.ru/en/afisha/shows.html?date=2011-10-08&sh=900

ノヴォシビルスク
10/13 ノヴォシビルスク国立劇場
http://www.opera-novosibirsk.ru/afisha/index.php?caf:e=1&caf:groupId=1&caf:year=2011&caf:month=10

あと、キエフでも公演があるようです。
10月15日(土)-16日 (日)
キエフ(ウクライナ)

それからオレンジカウンティのSegerstrom Center for the Arts(旧Orange County Performing Arts Center)でも公演があります。

10/21/2011 - 10/23/2011
http://www.scfta.org/home/Events/EventDetail.aspx?EventID=1233&NavID=355

こちらにはサラファーノフは出ないみたいですね。

そしてニューヨークのシティ・センターでは、来年2月に公演があります。こちらもサラファーノフの出演はなし。

KINGS OF THE DANCE: OPUS 3
Feb 24 - 26, 2012
http://www.nycitycenter.org/tickets/productionNew.aspx?performanceNumber=6249

何はともあれ、この公演のプロモーション用の映像に、デヴィッド・ホールバーグ、イワン・ワシーリエフ、ギョーム・コテ、デニス・マトヴィエンコ、マルセロ・ゴメスのインタビュー映像とリハーサルの模様があるのですが、とっても魅力的です。いつかKings Of The Danceは日本で公演をやってほしいと思うのですが、現代作品ばかりというのがネックなのか、できそうもない感じなのが残念です・・・。

これは去年のKings of the Danceの映像です。「プルースト」や「レマンゾ」など。

この公演を主催しているArdani Artistsは、ディアナ・ヴィシニョーワの「Beauty In Motion」や、ポリーナ・セミオノワ、マリア・コチェトコワ、ナタリア・オーシポワなどボリショイ・アカデミー出身のバレリーナばかりを集めた「Reflections」といった公演をプロデュースしたり、エイフマン・バレエ、マリインスキー・バレエのアメリカ公演のプロモートをしたり、かなりのやり手のようです。

追記:Segerstrom Center for the Artsのオフィシャルブログに、イワン・ワシーリエフに新作「Minotaur」を振付けるパトリック・ド・バナの記事が載っています。10分間のソロ作品です。イワンの跳躍の大きさには驚かされますよね。バナはイワンに「君を見るとニジンスキーを思い出す」と話しかけています。

http://centerscene.blogspot.com/2011/09/ivan-vasiliev-in-rehearsal-for-kings-of.html

2011/09/07

シディ・ラルビ・シェルカウイ振付「TeZukA」初演  Sidi Larbi Cherkaoui’s ”TeZukA”

偉大な漫画家、手塚治虫の世界観を現在世界のダンスシーンで最も注目されている振付家、シディ・ラルビ・シェルカウイが描き出した新作「TeZukA」が9月6日、ロンドンのサドラーズ・ウェルズ劇場で初演されました。

http://www.sadlerswells.com/show/Sidi-Larbi-Cherkaoui-TeZukA

英国で絶大な人気を誇るミュージシャン・DJ のニティン・ソーニーによって創られたスコア、手塚治虫の作品は上田大樹さんによって映像化されてスクリーンに映し出されているとのことです。また書道家の鈴木稲水さんの書もフィーチャーされています。

早速BBCのサイトで、舞台写真のスライドショーがアップされています。大植真太郎さん、工藤聡さん、上月一臣さんもサドラーズ・ウェルズの公演に出演しているのですね。
http://www.bbc.co.uk/news/in-pictures-14807371

レビューはまだこれからたくさん出てくることでしょう。

シディ・ラルビ・シェルカウイとニティン・ソーニーへのインタビュー記事がとても興味深く、いかに彼らが手塚治虫の世界を愛し研究してきたかが伝わってきます。

http://www.theartsdesk.com/index.php?option=com_k2&view=item&id=4481:how-tezukas-manga-became-a-dance&Itemid=29


なお、「TeZukA」は来年2月にBunkamuraオーチャードホールでの公演が決定しています。

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/shosai_12_tezuka.html

シディ・ラルビ・シェルカウイ振付最新ダンス作品 イギリス×日本×ベルギー国際共同製作 「テ ヅカ TeZukA」

スタッフ
振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ
音楽:ニティン・ソーニー
照明:ウィリー・セッサ
衣裳:ササ・コヴァチェヴィック
映像:上田大樹

出 演
森山未來、ヨン・フィリップ・ファシストロム、ダミアン・ジャレ、上月一臣、
工藤聡、大植真太郎、ダニエル・プロイエット、
ギュロ・スキア・ナーゲルフス、ヘルダー・シーブラ、
ヴェヴョン・サンドビー
少林寺武僧:黄 家好、李波
書道家:鈴木稲水
演 奏:堀つばさ、ウー・ジェー・パク、他
※表記の出演者は2011年8月現在の予定です。
出演者・演奏者について、ツアースケジュールにより変更になる場合がございますので予めご了承ください。

公演日程
2012/2/23(木)~2/26(日)

S・¥8,000 A・¥6,000 B・¥3,000 (全席指定・税込)
チケットメイト先行販売 2011/10/8(土)
一般発売 2011/10/29(土)

Bunkamuraチケットセンター<10:00~17:30>
03-3477-9912<一般発売初日特別電話>
03-3477-9999<10/30(日)以降残席がある場合>

主 催
Bunkamura / TBS
製 作
A Sadler's Wells(London) / Bunkamura(Tokyo) / Eastman Production(Antwerp)
制作協力
手塚プロダクション

2011/09/06

ユニバーサル・バレエの日本公演 Universal Ballet Japan Tour

取り上げようと思っていてタイミングを逃し公演が来週に迫っていますが、韓国のユニバーサル・バレエが日本公演を行います。

http://www.universalballet.jp/

「ジゼル」
ユニバーサル・バレエ 2011年 日本公演

9月13日(火) ゆうぽうとホール(東京・五反田) ファン・ミン、コンスタンチン・ノボセロフ
9月15日(木) 横須賀芸術劇場(神奈川・横須賀) ソ・ヒ(Hee Seo、ABTソリスト)、イ・ヒョンジュン
9月16日(金) 市川市文化会館(千葉・市川) キム・ナウン、イ・スンヒョン

18時30分開演(18時開場)
チケット料金:S席10,000円 A席8,000円 B席6,000円 C席4,000円

主催:ユニバーサル・バレエ2011日本公演実行委員会
主催 連絡先:047-329-6120(月~金AM9:30~PM6:00)
info@universalballet.jp
後援:駐日大韓民国大使館 韓国文化院

■チケットの申込
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 【東京公演】  (Pコード:414-515)
 【神奈川公演】 (Pコード:414-572)
 【千葉公演】  (Pコード:414-574)
各チケットぴあ店舗、サークルK・サンクス、セブン-イレブンにて

ユニバーサル・バレエは韓国国立バレエと並んで韓国2大バレエ団のひとつ。現在ボリショイ・バレエに所属しているアルチョム・シュプレフスキーや、セミョーン・チュージンもかつて所属していました。芸術監督は、元マリインスキー・バレエの芸術監督オレグ・ヴィノグラードフ。ワシントンにあるユニバーサル・アカデミーからは多くの有名ダンサーが輩出されていますね。

今回の来日公演にあたっては、FacebookやTwitter、ブログを駆使して宣伝にかなり力が入っています。公演の宣伝担当のゆにばちゃんがかわいいですね。ABTのソリストで来日公演でも花売り娘役などで活躍し、ABTでもジゼル役を演じたヒー・セオ(ソ・ヒ)が横須賀公演ではジゼル役としてゲスト出演するのも注目です。

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こんなキャンペーンもやっています。

■韓流イケメン・バレエダンサーの楽屋訪問が当たる!!『ユニバーサルバレエ』つぶやきor書き込み キャンペーン

<キャンペーン内容>
◇キャンペーン名:韓流イケメン・バレエダンサーの楽屋訪問が当たる!!
つぶやきor書き込み キャンペーン

◇実施期間:2011年9月7日(水)まで
◇当選商品:バレエダンサーの楽屋訪問2名様
◇応募方法:
(1)ブログ・Twitterいづれかに「ユニバーサルバレエ」と記入して書き込みください。
(2)記入したページのURLをinfo@universalballet.jpまでメールにてご連絡ください。
以上で応募終了です。
やり方は簡単!書き込む文章はオリジナルでも、以下の文章のコピーでもOKです!


韓流イケメン・バレエダンサーの楽屋訪問が当たる!!
『ユニバーサル・バレエ』つぶやきor書き込み キャンペーン
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※ツイッターの場合は、ハッシュタグ #ubcjapan を明記ください。
※お一人様何口でもご応募いただけます。

本国のサイトはこちら
http://www.universalballet.com/

なお、11月12日~19日に、ユニバーサル・バレエはソウルのLGアーツセンターで「オネーギン」(クランコ振付)を上演します。ゲストとしてあるダンサーが出演を予定されているのですが、まだ未定なので後日お知らせします。

http://www.lgart.com/home/perform/Calender_view.aspx?seq=1811

2011/09/03

ザハロワとウヴァーロフ、新国立劇場「白鳥の湖」降板/ボリショイ・ダンサーからのメッセージ

シルヴィ・ギエム「Hope Japan」のお知らせと前後しましたが、新国立劇場バレエ団の来年5月5日、8日の「白鳥の湖」に出演する予定だったスヴェトラーナ・ザハロワとアンドレイ・ウヴァーロフが降板することになったというお知らせがメールで来ていました。

http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20001602.html


2012年公演「白鳥の湖」5月5日(土)、8日(火)にオデット/オディール役で出演を予定されておりましたスヴェトラーナ・ザハロワは、東日本大震災による影響の長期化を危惧した本人の判断により、来日を断念し、降板することになりました。王子役に予定されておりましたアンドレイ・ウヴァーロフも降板いたします。

新キャストにつきましては、決まり次第告知させていただきます。

ザハロワからのメッセージが掲載されていましたが、とても率直なものであり、このように正直に降板の理由を伝えてくれた方が好感が持てると思いました。小さな子供がいる身としては(そしてチェルノブイリ原発事故を経験したウクライナの出身者ということもあり)、やはり今の日本の状況は不安であるのは当然だし、同時にパートナーであるアンドレイ・ウヴァーロフが引退を決めて出演できないということもあったので、降板は仕方ないと思われます。来年1,2月のボリショイ・バレエの来日公演に彼女が出演しないのも、おそらくはその理由であると考えられていたわけですし。

とはいっても、新国立劇場バレエ団の来シーズンのラインアップで、間違いなくチケットが完売するだろうと思われていたのはザハロワ主演の「白鳥の湖」であったので、一時期は同バレエ団のシーズンゲストアーティストであった彼女が出演しないのは残念なことです。気になる代役ですが、「白鳥の湖」ということであり、ザハロワの代役なので、ぜひロシア系のバレリーナでお願いしたいところです。先日も来日してくれたディアナ・ヴィシニョーワとか、最近オデット・オディール役をモスクワ音楽劇場へのゲスト出演で果たしたエフゲーニャ・オブラスツォーワなど。正直英国系はこの役に関しては勘弁してほしいです。


なお、「パゴダの王子」に出演予定の山本隆之さんも10月のリハーサル期間中にかねてからの脚の治療を要するため出演できなくなったとのことです。代役は未定。

http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20001599.html

*******
ジャパン・アーツのブログには、ザハロワ、ウヴァーロフも所属しているボリショイ・バレエのダンサーのコメントが載っています。

http://ja-ballet.seesaa.net/article/223640887.html

スヴェトラーナ・ルンキナは小さなお子さんがいるのに日本に来てくださるんですね。本当に嬉しい限りです。そして注目の若手、ウラディスラフ・ラントラートフ。ボリショイのパリ公演でセンセーションを起こした彼の東京公演での出演が「白鳥の湖」の平日マチネだけというのがとても勿体無いです。

また、先日ヴィシニョーワとともに東京バレエ団にゲスト出演したセミョーン・チュージンのインタビューも。
http://ja-ballet.seesaa.net/article/222073816.html

Q:日本に来ることに不安はありませんでしたか? A:いいえ、まったくありませんでした。どんな時でも僕を必要としてくださる方々のところで、踊りたい。それに日本は素晴らしい国ですから!

彼のとてもまじめで誠実な人柄が伝わってきます。しかし彼の東京公演の出演も、平日昼間のみなんですよね・・・。なんということでしょう。「ジゼル」でもとても良いダンサーであることがわかったので、グリゴローヴィチ版の白鳥の王子でぜひ観たかったのですが・・・。

シルヴィ・ギエム東日本大震災復興支援チャリティ・ガラ<HOPE JAPAN> 公演概要決定&いわき公演 Sylvie Guillem Hope Japan Tour performs in Fukushima

NBSのオフィシャルに、待ち望んでいた シルヴィ・ギエム東日本大震災復興支援チャリティ・ガラ<HOPE JAPAN> 公演の概要がようやく掲載されました。

http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/hope-japan.html

バレエ界からはマニュエル・ルグリと、なんとサー・アンソニー・ダウエルが出演されるとのこと。またズービン・メータのチャリティコンサート「ベートーヴェン第九」でも印象的だったメゾソプラノの藤村実穂子さんや、日本伝統芸能界からは、日本舞踊花柳流、四世宗家家元の花柳壽輔、和太鼓を世界に広めた林英哲、横笛の第一人者である藤舎名生の三人の名手によるコラボレーション「火の道」が披露されるそうです。

マニュエル・ルグリはダンスマガジンの最新号の対談でも、日本に来て公演を行うことが日本に対する最大のサポートだと語っていました。その言葉を再び実行してくださったのですから、彼、そしてもちろんギエムの日本への愛は本物であったわけですね。その心意気にはしびれます。こんな大変な状態にある、まだ原発事故も収まっていない日本に来てくださるなんて・・・。感涙・・・。まさに神様、女神様です。

ギエムは<HOPE JAPAN TOUR>で、"震災前にこの作品を通して、私と日本の観客の皆さんの間に結ばれた絆を再確認するため、そしてこの作品の振付家、日本を心から愛していたベジャールの魂を日本へ連れてくるため"日本で封印していた「ボレロ」を再び踊ることを決めました。チャリティ・ガラ公演では、東京シティ・フィルハーモック管弦楽団の生演奏により、日本の復興と祈りが込められたギエムの「ボレロ」が復活します。

なお、出演者全員が、出演料無料で参加するチャリティ・ガラ<HOPE JAPAN>の収益金は全額、あしなが育英会を通じて「東日本大地震・津波遺児のための募金」に寄付させていただきます。


東日本大震災復興支援チャリティ・ガラ<HOPE JAPAN>

◇公演日:10月19日(水) 6:30p.m.

◇会場:東京文化会館

◇入場料(税込) 
S=¥23,000  A=¥20,000  B=¥17,000  C=¥13,000  
D=¥10,000  E=¥7,000  F=¥5,000

◇予定される出演者[アルファベット順]

アンソニー・ダウエル(元英国ロイヤル・バレエ団芸術監督)
藤村 実穂子(歌手、メゾ・ソプラノ)
シルヴィ・ギエム(ダンサー) 
花柳 壽輔(日本舞踊家、花柳流四世宗家家元)
林 英哲(太鼓奏者)
マニュエル・ルグリ(ダンサー、ウィーン国立バレエ団芸術監督)
藤舎 名生(横笛奏者、藤舎流笛家元)
東京バレエ団
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


◇予定されるプログラム

「現代のためのミサ」より"ジャーク"(「ダンス・イン・ザ・ミラー」より)
ピエール・アンリ音楽/モーリス・ベジャール振付
バレエ:東京バレエ団

「ルナ」
ヨハン・セバスチャン・バッハ音楽/モーリス・ベジャール振付
バレエ:シルヴィ・ギエム 

「火の道」
舞踊:花柳壽輔 
横笛:藤舎名生 太鼓:林英哲 

ソロ
バレエ:マニュエル・ルグリ 

朗読
アンソニー・ダウエル

日本歌曲 ~十五夜お月さん 五木の子守唄 シャボン玉 赤とんぼ さくらさくら
歌:藤村実穂子

「ボレロ」
モーリス・ラヴェル音楽/モーリス・ベジャール振付
指揮:未定
バレエ:シルヴィ・ギエム  東京バレエ団
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


◇チケット発売方法

NBS WEBチケット、e+(イープラス)独占!
座席選択先行発売(S券〜C券) 実施!         

■先行発売期間:9月16 日(金) 22:00〜9月21日(水) 23:59
○NBS WEBチケット
○e+(イープラス)http://eplus.jp/guillem/(PC&携帯)

■一斉前売開始:9月24日(土) 10:00〜 


また、同時に<HOPE JAPAN TOUR>福島特別公演が決定したというお知らせもありました。震災地でも公演を行いたいというギエムの強い希望により、このたび、いわき芸術文化交流館アリオスでの特別公演が決定したそうです。

今日も新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」へのスヴェトラーナ・ザハロワとアンドレイ・ウヴァーロフの出演キャンセル、ボローニャ・オペラ来日公演のファン・ディエゴ・フローレスの出演キャンセルというニュースが相次ぎ、もう日本ではバレエもオペラも観ることができなくなってしまう、日本は海外から誰も来てくれない国になってしまったと悲しい気持ちになっていただけに、福島まで来てチャリティ公演を行ってくれるギエムの強い愛と勇気に思わず涙がこぼれてしまいました。いわきアリオスは、震災後は避難所としても使われていた劇場で、全館再オープンの日がこの公演なのです。被災者の方の心をひと時でもバレエが癒すことができるように祈っています。


http://thetokyoballet.com/news/?id=337

いわきアリオスの公演案内サイト
http://iwaki-alios.jp/cd/app/index.cgi?CID=event&TID=PAGE&dataID=00788

シルヴィ・ギエム&東京バレエ団 <HOPE JAPAN>福島特別公演

■公演日時:11月1日(火) 18:30開演(18:00開場)

■会場:いわき芸術文化交流館アリオス 中劇場

■上演作品
「詩人の恋」(上野水香/高岸直樹)
「ルナ」(シルヴィ・ギエム)
「チェロのための5つのプレリュード」(吉岡美佳/高橋竜太)
「ボレロ」(シルヴィ・ギエム&東京バレエ団)

■入場料(税込)
全席指定 :¥9,500

■前売開始日:2011年9月23日(金・祝)10:00~

■お問い合わせ:アリオスチケットセンター 0246-22-5800
        いわきアリオスWEBサイト  http://iwaki-alios.jp

度重なるキャンセルや公演延期でNBSも大変な苦境に陥っていると思いますが、偉大なアーティストたちとの絆を長年にわたって築き上げてきたことがこのような公演に結びつき、この危機的な状況にあって私たちの魂を救ってくれていると感じるばかりです。本当に関係各位には感謝です。

ガラ公演はチケット代は少々高いですが、出演者はノーギャラで収益はあしなが育英会に寄付されるとのことなので、もちろん観に行く予定です。A、Bプロともども行きますとも!いわきも行きたいくらいです。


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2011/09/01

BSプレミアムシアターで、10月8日 サイトウ・キネン・フェスティバル松本2011から「中国の不思議な役人」&「青ひげ公の城」放映

今年のサイトウ・キネン・フェスティバルでは、金森穣さんが振付けNoismが踊ったバレエ「中国の不思議な役人」と歌劇「青ひげ公の城」が大きな話題となりました。チケットも瞬く間に売り切れ、指揮の小沢征爾さんが体調不良で何回か降板したものの、「青ひげ公の城」全幕を振った日もあり、また金森さんの「中国の不思議な役人」もとても評判が良かったので、観に行かなかったことを残念に思ったのでした。

この公演を早速NHK BSプレミアムの「プレミアム・シアター」で放映してくれるという嬉しいニュースがありました。しかも「青ひげ公の城」は小沢さん指揮の回です。

http://www.nhk.or.jp/bs/premium/

10月8日(土) 午後11時30分~午前3時30分

◇サイトウ・キネン・フェスティバル松本2011から
バレエ「中国の不思議な役人」&歌劇「青ひげ公の城」(バルトーク)

<曲 目>
バレエ「中国の不思議な役人」
歌劇「青ひげ公の城」
(以上/バルトーク)
<出 演>
マティアス・ゲルネ(青ひげ公)
エレーナ・ツィトコーワ(ユディート)
Noism1
Noism2
<合 唱>SKF松本合唱団
<管弦楽>サイトウ・キネン・オーケストラ

<指 揮>沼尻竜典(中国の不思議な役人)
小澤征爾(青ひげ公の城)

<演出・振付>金森穣

収録:2011年8月
まつもと市民芸術館・主ホール(長野県)


◇小澤征爾指揮ウィーン国立歌劇場公演2003  「子どものための『魔笛』」
<出 演>
ワルター・フィンク
ゲニア・キューマイア
イオアン・ホーレンダー
ほか

<合 唱>ウィーン国立歌劇場合唱団
<管弦楽>ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

<指 揮> 小澤征爾

<演 出>トマス・ボーゲンスベルガー
画質: 標準画質
収録:2003年
ウィーン国立歌劇場


また、翌週10月15日(土)放映の「ウィーン・フィル シェーンブルン夏の夜のコンサート2011」はワレリー・ゲルギエフ指揮で、ウィーン国立歌劇場バレエ団も出演するとのことです。

10月15日(土) 午後11時30分~午前4時

◇ウィーン・フィル シェーンブルン夏の夜のコンサート2011
<曲 目>
交響詩「レ・プレリュード」(リスト)
バイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 から第1楽章(パガニーニ/クライスラー編)
「鶴のいる風景」作品44第1(シベリウス)
組曲「展覧会の絵」(ムソルグスキー/ラヴェル)

<バレエ>
ウィーン国立歌劇場バレエ団
ウィーン国立歌劇場バレエ学校の子どもたち

<バイオリン>ベンジャミン・シュミット
<管弦楽>ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
<指 揮>ワレリー・ゲルギエフ

収録:2011年6月2日
シェーンブルン宮殿の庭園(ウィーン)

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