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« 7/23 ABT「ドン・キホーテ」 American Ballet Theatre "Don Quixote" | トップページ | マリインスキー・バレエ「ジュエルズ」DVD化 Mariinsky JEWELS being released on DVD »

2011/08/20

8/17 東京バレエ団「ジゼル」The Tokyo Ballet "Giselle"Vishneva & Chudin

東京バレエ団「ジゼル」 
http://www.nbs.or.jp/stages/1108_giselle/index.html

◆主な配役◆

ジゼル:ディアナ・ヴィシニョーワ Diana Vishneva
アルブレヒト:セミョーン・チュージン Semen Chudin
ヒラリオン:木村和夫 Kazuo Kimura


【第1幕】

バチルド姫:吉岡美佳
公爵:後藤晴雄
ウィルフリード:柄本弾
ジゼルの母:橘静子
ペザントの踊り(パ・ド・ユイット):
高村順子-梅澤紘貴、乾友子-長瀬直義
佐伯知香-松下裕次、吉川留衣-宮本祐宜

ジゼルの友人(パ・ド・シス):
西村真由美、高木綾、奈良春夏、矢島まい、渡辺理恵、川島麻実子


【第2幕】

ミルタ:田中結子
ドゥ・ウィリ:西村真由美、吉川留衣


指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

ヴィシニョーワのジゼルは、2004年に東京バレエ団でマラーホフと踊ったのを観て、あまりに型破りで情熱的、生っぽいジゼルだったのに仰天してその時には受け入れられなかった。その後ABTでアンヘル・コレーラと踊ったのも観ているけど、その時も自分が持っているジゼル像とかけ離れていて好みではなかった。ところが、ここ数年、ヴィシニョーワというバレリーナの強い個性が面白く感じられるようになってきて、彼女のジゼルがどんな風に変化しているのか興味津々でこの舞台に臨んだ。しかも、「ニコラ・ル・リッシュとパリのエトワールたち」公演が延期(実質中止)になって急遽穴埋めに行われた公演に、ロンドン公演でニキヤ役を演じた直後に日本に飛んできてくれた彼女の心意気にも感じ入るところもあって。

マラーホフとのジゼルを見たときには、とても妖艶で生命力あふれている小悪魔ジゼルで、まるで吸精鬼のようにアルブレヒトの生気を吸い取ってしまうような存在だったけど、今回の彼女は違っていた。1幕では前回のようにピンクの衣装ではなくて白とブルーの清楚な衣装で、耳を黒髪で隠したシニヨンが大人っぽいけど、とっても可憐。踊るのが大好きな少女というのがよく出ていたけど、一方でやや病的で死の気配も濃厚かつ、狂気の片鱗を感じさせており生と死の対比がとても鮮やかだった。全身で恋をして情熱的に生きたが故に早くあちらの世界に呼ばれてしまったような。情熱は溢れているのに儚くて、早生してしまうという矛盾の中で生きているのだ。1幕のヴァリエーションではアルブレヒトに送る視線ははにかんでいて愛らしいのに、どこかバランスが崩れていて狂気を感じさせている。しっかりとしていて賢く分別がありそうなのに、頭のねじが何本か飛んでしまっている印象。早いうちからあちらの世界に呼ばれてしまっているのが感じられていた。

彼女の役作りは、映画「マルホランド・ドライブ」でナオミ・ワッツが演じたヒロインに通じるところがあって、あの映画のコピー「わたしのあたまはどうかしている」という言葉が思わず頭の中に浮かんできてしまったほど。まるでデヴィッド・リンチの映画の世界のような、迷宮の中に囚われてすこし世界がずれているかのようだ。(しかし、このジゼルは最初から少し狂ってしまっているようなのだけど、決して頭が弱いという感じではなく、むしろ聡明であるが故にちょっとおかしい、というキャラクターなのだと思う)

ヴィシニョーワの狂乱の場面は、もっと演技が大げさなのを予想していたら、意外にも静かだったけど、思わず見る側が吸い込まれるような静かだけど強い壊れ方をしていて、裏切りの衝撃のあまり何かがぷつんと切れてしまったかのよう。ウィリたちの世界と交信していてまるで壊れた人形のようになってしまって、本当にこの子おかしくなってしまったのねっていうのが伝わってきた。頭のねじが何本かはずれてしまって、誰も手を出すことができない別の世界へと旅立ってしまったかのような。

ヴィシニョーワのジゼルはやはり精霊になっても生を感じさせて強いんだけど、その突き抜けた個性が鮮烈でひとつの誰にも真似のできないような芸術に昇華されていた。精霊になってからのジゼルは、最初は完全に霊でミルタに操られるまま意志を持っていなくて空気のような目に見えない存在だったけど、少しずつ想いが強くなって、だんだん輪郭がくっきりしてきて生っぽくなっていき、最後には完全に人間の姿を取り戻していて艶やかさすら感じさせていた。半開きの口からは温かい吐息が漏れてきているかのようで。普通のジゼルは想いだけがかろうじて形をとどめていて、どこまでも透明で空気のような、魂だけどの存在になっているというのに、まったく逆の解釈でどんどん人間に近づいていくので、とても興味深いアプローチであった。拍手が鳴り止まずレヴェランスするときにも、彼女は完璧に役の中に入り込んでいて冷ややかな空気が伝わってくるかのようだったが、場面が進んでいくとともにレヴェランスの様子も変化していっているのが凄い。

ウィリ・デビューの時にはものすごい高速回転でミルタの完全な支配下にあるのに、ジゼルはアルブレヒトと一瞬触れ合うか合わないかという所から徐々に変化していき、しなやかで余白を残した大きな腕の動きと音に対してアクセントを入れることで余韻を残して人間らしさを表現。すこし開いた口元も妖艶でどんどん人間の女性へと戻っていく。ミルタにアルブレヒトを救うことを必死に懇願する姿がとてもけなげで、こんなにも彼を愛しぬこうとしているのだ、と心打たれた。生前は病弱で思うように踊れなかったジゼルが、肉体を失ったことでその束縛から抜け出し思いっきり踊れることの幸福すら感じているかのようだった。生きているときの感情を取り戻しながらも、それでもひんやりとした死も同居していて、ジゼルという物語は死と生の世界の境界線上にあることを改めて実感させられた。

印象的だったのが、夜明けの鐘が鳴ってアルブレヒトが助かったことがわかった後のヴィシニョーワの演技。ジゼルはアルブレヒトの腕にふわりと抱かれて、本当に幸せそうに、満足げに微笑を浮かべる。そしてそのまま彼のほうを向くことなく、霊となってパ・ド・ブレしながら静かにお墓の中に消えていった。

ヴィシニョーワは踊りの面では、1幕のヴァリエーションが軽やかで愛らしくて音楽性豊かで完璧だったのだけど、ロンドン公演&長旅の疲れもあったのか、2幕では少々ポワントの音が目立ったことだけが残念。DVD「ヴィシニョーワのヴァリエーションレッスン」でジゼルについて熱く語っていた彼女の言葉の中で印象的だったのが、ジゼルは2幕では精霊なので足音は絶対にさせてはいけない、ということだったから。しかしアルブレヒトにサポートされてふわりふわりとシソンヌするところは実に美しかったし、決して完璧な体型ではないのに手脚を目一杯つかって大きく長いラインを見せていたのはさすがだった。


一方、アルブレヒトを演じたチュージン。実はそんなに背は高くないほうだと思うけど、首が長くてバランスの取れた体型でラインも美しい。ふわふわの金髪で、遠目にはウヴァーロフとグダーノフを足して2で割った感じの容姿は、貴公子的だ。アラベスクやジュッテ・アントルラッセの時に後ろ脚がとても高く上がってきれいだったし、跳躍も高くてつま先までよく伸びてアカデミックな踊り。彼は背中が柔らかいのだと思う。アルブレヒトの2幕のヴァリエーションでは、せっかくの柔らかい背中を生かしてもっと背中を反らしてほしいなどと贅沢な注文をつけてみたりして。圧巻だったのがアントルシャ・シスで、腕を胸の前で交差させたまま、つまり腕の力をまったく使わないで24回跳び、足先もとても美しかった。本当に精魂尽き果てて倒れこんでしまったのも大いに納得。2幕でジゼルが現れて一瞬交差するときのリフトではタイミングを間違えたのかちょっと失敗していたけれども、上記のジゼルのシソンヌのサポートや、彼女をまるで空気のように、まったく体重を感じさせずにリフトしスムーズに下ろすところはばっちり。短いリハーサル期間でよくやっていたと思う。

チュージンはモスクワ音楽劇場の来日公演「エスメラルダ」での血も涙もない最低男ファビュスを冷徹に演じた姿が印象的だった。モスクワ音楽劇場はスタニフラフスキー・メソッド(メソッド演技)で有名なこともあり、彼はあくまでも自然な演技が優れていた。.1幕のアルブレヒト(ロイス)では、後先何も考えていないような、恋に夢中になっている軽いお坊ちゃん風で、そのくせヒラリオンが割って入ろうとするとお貴族様の半端ない高慢な威圧感を突然出していたりして、この人何者、と感じた。彼のアルブレヒトは、婚約者がいることも自覚していながらも、つい、可愛くてちょっとねじの切れているジゼルにも恋しちゃって、二股かけて何が悪いのと悪びれない風。ジゼルが彼の二股に気がついて狂乱してから初めてことの重大性に気がついて、本当に愛していたのは彼女のほうだと気がつく。ジゼルの死に際しての取り乱し方、そして嘆き方がすごく激しかったのには驚かされた。

百合の花束を抱えてマント姿と紫のタイツでしずしずとジゼルの墓のほうへと歩むアルブレヒトの姿はまさに貴公子。彼にはなかなかジゼルの姿が見えて来ないけど、気配だけは確かに感じていた。2幕では、圧倒的なヴィシニョーワの演技に押されていたところがあったけど、ジゼルの強い想いに応えようと懸命になっているのは伝わってきた。ラスト、ジゼルの愛によって救われた後、背中から彼女を持ち上げて優しくかき抱きいとおしむ様子は心を打った。でも彼女がお墓のほうへと消えていくときには、もう彼女とは二度と会えない運命であることを悟り見送るのみ。墓に捧げられた百合の中から一厘だけ、ジゼルの忘れ形見として手に取り、名残を惜しみながらも歩いていき前を見据えた姿からは、アルブレヒトは彼女の繋がりを感じながらもこれから先の人生を強く生きていくのだろうと感じさせるものがあった。

ただ、この二人の愛が本当に同じレベルで通い合ったのは、ラスト前の抱きかかえる瞬間だけだったんだろうな、と思うほどの温度差があったのは事実だ。ヴィシニョーワのあまりにも鮮烈で突き抜けたジゼルと同じレベルで演技できる人など、そうそういるはずもない。

「ジゼル」の物語はもちろんジゼルとアルブレヒトが中心ではあるけれども、ヒラリオンもとても重要な存在。重要無形文化財に指定してほしいほどの木村さんの至芸が見たくて、こちらの日程を選んだわけである。木村さんのヒラリオンは、アルブレヒトなんかよりずっと真剣に熱くジゼルを愛していて、アルブレヒトのお貴族様オーラに押されながらもめげずに割って入り、なんとかして二人を引き離そうと、万感の想いでほら貝を吹く。ジゼルが狂っていく時におろおろするばかりのアルブレヒトに対し、ヒラリオンはなんとかして彼女を正気に戻そうと必死になる。彼女の死に際して剣を抜いたアルブレヒトに、手を十字架のように広げて「いっそのこと自分も殺してくれ」と身を投げ出す。2幕の冒頭での打ちひしがれた様子には胸が痛み、ウィリの群れに踊り殺されるときの恐怖感と懇願するさまにも心乱される。木村さんのアルブレヒトも観たいのではあるが、彼を上回るヒラリオン役者はいないだろう。

田中さんのミルタは、威厳はあるものの踊りが重くて足音も大きく、今一歩であった。それに対して、西村さんと吉川さんのドゥ・ウィリは足音をまったくさせずに見事な踊り。中でもふわっとしていて本当に精霊のような柔らかい西村さんの踊りは素晴らしく、彼女の個性からいってミルタは踊らないだろうけれども、いつかジゼルを踊る姿を観たいものだとしみじみ思った。ウィりたちの群舞はよく揃っていて、揃っているゆえの恐ろしさは感じさせてくれたけど、アラベスクで交差するところはちょっと足音が大きかったように感じられた。しかし、東京バレエ団の「ジゼル」は上演回数を重ねていることもあるのだろうが、いつも安定したクオリティが保たれた公演である。

いずれにしてもヴィシニョーワの鮮烈な演技と、大いなる将来性を感じさせたチュージンを観ることができて、短い準備期間だっただろうに良い舞台を見せてもらったことに深く感謝したい。特に多忙なスケジュールの間を縫って、今の日本に駆けつけてくれて濃密で心のこもったパフォーマンスを見せてくれたヴィシニョーワは本当に素晴らしい芸術家であり、心から感謝を捧げたいと思う。良い公演だった。

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

こんにちは

私は2日目でしたが、
確かに第一幕目から疲れは感じました。しかし東京バレエ団全体にぬるい雰囲気があったことも報告します。
だから、ジゼルを完成品としてではなく
ヴィシのジゼルとして、全面的に受けいることができました。
第二幕に関しては
上での感想からすると、2日目の方が良かったかもしれません。
しかし第一幕目での、村人の楽しさが前面に出てこないので、すごく
初めから重い(まさに最低気温28度の東京の空気のように重い)スタートでした。
第二幕の
あのアルブレヒトが登場するシーン、やはり、おかしいですよね。やけに、ポーズ決めてました。
しかしチュージンは、ヴィシとかなり打ち合わせしたんでしょう、サポートは全面的にヴィシに合わせておりましたし、自分のパートはすごく頑張っていたのでこういう、名前だけではなく真剣に頑張る人を連れてきたのは大正解だと思います。あと第2幕のヴィシにはあの彼女独特の踊りに私はノックアウト喰らいました。感動なんてものではない素晴らしい体験だと思いました。あの、夏の怪談話としてみるとすごく、わかりやすいですよ。
しかし、管理人さまをあまり存知ないのですが「マルホランドドライブ」には、参りました。機会がありましたら、ぜひお話ししたいです。
ということで
今年の夏は、ABTのジュリーケントの「ロミジュリ」とともに忘れることのできないバレエの舞台になりました。
追伸、もしかしていまスズナリでやっている寺山さんの舞台、趣味に合うのかもしれません。良かったですよ。
あと後藤さんの方は初めからババ引くというキャラですごくはまっていて楽しかったです。あと吉岡さんがきれいだった。

こんにちは。ジゼルの感想、興味深く読ませていただきました。
確かNaomiさんは初期の頃のブログでヴィシのことを「お金もらっても見たくないダンサー」と評してらっしゃいましたよね?それが数々の舞台をご覧になって、感じ方が変わられたんだな、と面白かったです。
私も17日の公演に行ったんですが…ヴィシの踊りは全く肌に合いませんでした。コッテコテの胸焼けしそうなジゼルだなあ、と。「お金をもらっても…」に一票!って思っちゃいました。
私はバレエって肉体の奇跡が生む芸術だと思ってるので、踊りより小芝居が先に来るダンサーは苦手なんです。
もちろん演技や感情は大切ですが、肉体のエネルギーがそれを凌駕する、というか昇華してゆく瞬間に一番感動するので、今回の舞台はそれが見られなかったなあと。
先日のABTのオシポワのロミジュリが、まさにそういう鳥肌ものの瞬間に満ち溢れた舞台だったんで、次に見たヴィシに余計に点が辛くなっちゃうのかもしれませんが。それに結局のところ、好きすぎですしね。

でも!ミルタはひどかった!これは好みの問題じゃないですよね。ドシンドシン重たくて。引っ込めー!ってヤジ飛ばしたくなりました(笑)

naomiさま、ご無沙汰しております。衣替えされたブログ画面素敵ですね。
実は私も以前ヴィシ&マラーホフのDVDを繰り返し見て、彼女のジゼルへのアプローチを自分なりに踏まえたつもりで、木村ヒラリオン見に行きました。
バチルダ姫が出てきたときはさすがにヴィシのほうが体格もよく威厳がありすぎて、吉岡さんのほうがジゼルなんじゃ・・・に見えましたが「ヴィシのジゼル」として、両幕とも、想像通りだったところ、いい意味でそれを裏切られたところ、naomiさんが私の心理の移り変わりをかなりのパーセンテージで書き込んでくださっていたので、思わず、1年ぶりぐらいにコメント致しました。
ヴィシは1幕から狂気の匂いを感じさせ2幕は肉体と魂を分離しました。
チュージンはダンチェンコ以来でしたが、1幕のラストでいい演技をみせてくれたので、2幕もわりと彼を好意的にみることができました。サポートも、少々のすれ違いも見えましが、総合的に見て頑張ってくれたと合格印です。
ミルタに関してはダンサーとしての「あらゆる面において」不足を感じます。
その他、東京バレエ団の配役、結果ともあまり新鮮味を感じるものはありませんでしたが、総合的にこちらに収穫のあった公演と個人的には思いました。
naomiさん、ありがとうございます。

naomiさん、久しぶりにお邪魔します。
すてきな模様替えnaomiさんにぴったりですね^^☆

キムラリオンにつられて同じ日に鑑賞できてラッキーでした♪

わたしもヴィシニョーワ、昔は苦手だったのです。ひらひら感と筋肉質の肢体が好みではなくって。。。
でも何かの折にあれっと開眼し、今では大好きなダンサーの一人です。
独特の引力、魔力とでも言えそうな表現力。ありきたりのバレエに飽きたときなどほんとに彼女を見たくなります。

ヴィシマラジゼルを見たときはコジョカルのジゼルが好きだったので惹かれなかったのですけれど、今回は他の人ではあり得ないジゼルを体験でき、あぁこういう解釈もあるんだなとやはりバレエは面白いこと改めて実感できました。

そしてチュージン!エスメラルダは見損ない、動画で魅せられてやっと生!
美しいアルブレヒト堪能しました。
白鳥も買わなくっちゃ^^

追伸:ジゼルはキムラリオンも助けるべきですよね〜

わたしも同じ日にいきました。ヴィシニョーワの舞台は、やはり彼女に圧倒されます。オーロラがすばらしかったのでジゼルもみたかったのですが中々機会がなく、今回みてよかったです。彼女ならでは満足感をえられました。青い衣装が似合うとは思っていなかったので意外でした。チュージンもすばらしいです。ボリショイの公演が楽しみです。

zuikouさん、こんばんは。

「ジゼル」の2日間は東京はとても暑かったですよね。でも東京バレエ団の「ジゼル」は2幕冒頭に人魂が登場したり、ちょっと怪談風ではあります。

私も、ヴィシニョーワの2幕の演技にはとても感動して、2日目も観に行きたいと思ったほどでした。オーソドックスなジゼルとはまったく違うキャラクター設定でありながら、ここまで独自のものを作り上げてしまう彼女は本当に凄いと。チュージンも、彼女と合わせる時間はあまりなかったでしょうに、サポートは2幕のすれ違うシーン以外は完璧だったし、彼女を全面的に信頼し、彼女を立てる演技で良かったと思います。そんなに派手さもないし日本でも知名度もまだこれから、だと思うけど彼を連れてきたのは正解でしたね。ボリショイの白鳥は平日昼間なのが残念・・・。

まだ感想が全然追いついていないのですが、マルセロ・ゴメスとジュリー・ケントの「ロミオとジュリエット」も素晴らしい舞台でした。演劇は、バレエをたくさん観る前にはよく観ていて、自分でもスタニフラスキ・メソッドはちょっとだけかじったのですが、もっと時間的に余裕があったら観たいなって思います。機会があればぜひお話できれば。

ポチさん、こんにちは。

よく覚えていらっしゃいましたね。そう、以前はヴィシニョーワが苦手だったんです。おっしゃるとおり、彼女は胸焼けしそうなくらい濃い演技を見せますからね。私はコールプが好きなので、コールプと組む彼女の踊りを見ていると不思議な化学作用が生まれて毒をもって毒を制するって感じですごく面白いな~と思うようになって、それから観ていくうちにすっかり好きになりました。
今回、踊りそのものとしては、ご指摘のとおり彼女は絶好調ではなかったと思います。ロンドンでの「ラ・バヤデール」を踊ってすぐ真夏の東京に移動してきて大変だったと思うし、彼女は多分かなり考えて計算してジゼル役を作り上げていると思うので、好き嫌いが現れて当然だと思います。好きか嫌いかが分かれるダンサーですよね。

オシポワのジュリエットは私は観ていないんですが、今までの彼女の舞台と、その日のジュリエットを観た友達の感想などを聞く限りでは、私は観に行かなくて良かったと思っています。マクミラン版のロミオとジュリエットに強い思い入れがあるので、踊れすぎてしまうダンサーではだめなんじゃないかと個人的には思うんです。(あと、友達の話では、顔で演技しすぎていたという風に聞いたので。バレエにおける顔芸による演技は私は最も忌み嫌うものです)その辺も好みと言うか、かなり賛否両論が分かれた舞台のようでしたよね。

ミルタに関しては、本当におっしゃるとおりだと思います。なぜ彼女に主要な役(タチアナとかガムザッティとか)があれだけ回ってくるのか私には理解できません。

naomiさんのバレエ評はいつも楽しみにしているので、この間、時間があるときに過去のブログを遡って読ませて頂いたんです。斎藤某の白塗りお化けには大笑い!超同感です。

オシポワはそんなにわざとらしい顔芸はしてなかったですよ。まあ、観る人の感じ方にもよりますし、あの顔が苦手と思っちゃったらもうダメでしょうねえ。バレエはビジュアルが大事ですものね。
私はオシポワのビョーグ(または研ナオコ)やテリョシキナのピーター顔は全然気にならないんですが、吉田都やタマラロホはルックスだけでアウトですもの。

naomiさんのお好みには合わないかもしれませんが、オシポワのジュリエットは、全く手垢のついてない、誰のものとも似ていない新鮮なジュリエットでした。
ロミジュリって悲劇と言われるけど、原作を読めばバカな若者の物語ですよね。でも、10代の少女が身体中の細胞が震えるような恋をして、その一直線な想いゆえに死まで暴走するという過程を、あれほどリアリティを持って演じたダンサーはいなかったと思います。すごく現代的な解釈にも思えました。機会があったら、ぜひご覧になってください。

それにしてもヴィシってドリアンみたいなダンサーですね。naomiさんや皆さんのコメントを読んで思いました。強烈なクセがあるけど、一度味わうと病みつきになるっていうような。私もいつか、やっぱりヴィシじゃなきゃ!って思う日が来るかしらん。

たくさんの公演をご覧になってて、ブログアップも大変でしょうが、無理のない範囲で、これからも感想をアップしてくださいね。楽しみにしております。

ice blueさん、こんにちは。

吉岡さんのジゼルを前に観たことがありますが、彼女はとっても透明感があって儚い感じでジゼル役がぴったりでしたね。もうジゼルは踊らないとしたらもったいないです。
ヴィシニョーワのジゼルは本当に独特ですけど、ねじ伏せられるような圧倒的な力がありましたね。思わず引き込まれてしまいました。チュージンの1幕の終わりの演技、とても良かったですよね。彼の今後の成長が楽しみです。(それだけに、ボリショイの彼の出演する回が平日昼間なのが残念です)

東京バレエ団のジゼルは公演回数が多いだけに手馴れた感じはして、それなりに完成度は高いと思いますが、それだけにミルタ役が弱かったのが残念でした。翌日の高木さんのほうが良かったでしょうね。

ずずさん、こんばんは。

ご一緒できて楽しかったです。木村さんのヒラリオンは相変わらずの名人芸でしたね。

ヴィシニョーワ、そう、白鳥などを踊っているのを見るとすごい筋肉質でどれだけ鍛えているんだろうって思うほどでびっくりするほどなんですけど、ありきたりの表現に飽きた後で彼女を見ると、解釈の面白さに思わず魔力にひきつけられますよね。
チュージンは平日昼間だけど来年のボリショイの白鳥も予定されているし、これから見る機会が増えそうです。フィーリンが引っ張ってきただけのことはありますよね。

それにしても、木村さんのヒラリオンはあれだけジゼルのことを愛していたのだからジゼルは彼も助けるべきだというのは同感です。

buminekoさん、こんばんは。

ヴィシニョーワのジゼルというと、やはりあのピンクの衣装が強烈な印象があるので、清楚なブルーが似合うとは意外でしたよね。彼女は現代作品も積極的にかかわっているし、もはや「ヴィシニョーワ」というジャンルを確立した、そんな感じがします。

ポチさん、こんばんは。

自分の過去の文章など、今から読み返すと顔から火が出てしまいそうなくらい恥ずかしいものもいっぱいあります。あはははは。

マクミランの伝記を読んだのですが、彼は、仰るとおり愚かで未熟な若者が、社会の無理解に踏み潰されて惨めに死ぬ物語だと解釈していたとのことです。私は実際の舞台は観ていないのでなんともいえないのですが、オシポワは演技過剰だと言っている友達がまわりにたくさんいました。あと、3幕の仮死状態のときに脚に力を入れて立っているのを見てしまったとも。私は、テリョーシキナは確かに美人ではないと思うけど、あの辛口のきりりとした顔立ちは嫌いではないです。でも、オシポワはどうしてもぶちゃいくという印象が強く(たしかにビョークに似ていますよね)、顔からしてちょっと受け入れられないんですよね。おそらくは好きになれないものを、高いお金を払ってまで観るのはどうかと思って、チケットを持っていたのですが売りに出してしまいました。ABTの公演なのになんでわざわざゲスト?ということでABTファンとしての反発もあったんですよね。

そしてヴィシニョーワ=ドリアン説には全面的に同意です。あまりの濃厚さに最初は拒絶反応を示すけど、次第にそれの虜になってしまう、みたいな。

顔の好き嫌いばかりはどうしようもないですよね(笑)それに、好きなバレエ団の公演に嫌いなゲスト、というのが腹立たしいのも分かります。
私は初期の頃のnaomiさんの文章、とても好きですよ。たぶん今ほど読者の数も多くなかったのでしょうね。いろいろと気を使わず、のびのびと書いていらして、共感できるところがたくさんありました。
数年前、ライブエイドのDVDを紹介してくださっていて、私、うかつにもミスしていたので、早速アマゾンで注文しました。高校生の頃、興奮して、徹夜で見たのが懐かしく思い出されます。遅ればせながら、情報ありがとうございました!

ポチさん、こんばんは。

初期の頃の記事ですか!いや~恥ずかしくて今は読めないかもしれません。確かに、いつのまにかアクセス数が増えてしまって、以前より少しは気を使って書くようになった気がします。(それでも、けっこう好き嫌いははっきりしていますけどね)
オシポワもキトリは本当に彼女にぴったりだし、合同ガラでは好感を持ったんですよね。ボリショイで踊っている限りは気にならないのかも。

ライブエイドのDVD、いいでしょう!今でも時々観ています。その世代であるにもかかわらず、なんでロンドンに観に行かなかったんだろうって思いながら。

エントリー違いで申し訳ないんですが、ライブエイドのDVD、今日届いたので早速見ました。
もう涙ナシでは見られませんよ~。若き日のスティング、フィル・コリンズ、ミック・ジャガーにティナ・ターナー。そしてフレディ・マーキュリー。ダイアナ妃の映像も。
もう懐かしいやら切ないやら今は亡き人たちへの思い出もすべて蘇ってきてたまりません。
高校生だった自分まで思い出したりして。
いや~、本当に神棚に飾るべきDVDです。
正直バレエの感動よりずっとパワフルですわ。
Naomiさんのブログ、読み直してよかったです~。

ポチさん、こんばんは。

ライブエイドのDVD、ご覧になりましたか!本当にこんな素晴らしいものが、このお値段で手に入っていいのかしら?って思うほどですよね。私もクイーンの映像では涙が出てしまいます。こんなに若々しいフレディが数年後には亡くなってしまうなんて。ちょうど私が洋楽をよく聴いていた頃のアーティストがたくさん出ていて、かなりおなじみの人たちばかりなので懐かしくて。多分ポチさんとは同年代だと思います、私もちょうど高校生だったので。ポール・ヤングとか、本当に懐かしいですよね。

私たちMTV世代ですよね~。
私もイギリス暮らしが結構長くて、今も映画関係の仕事をしているので、Naomiさんとは共通点が多いな、と思ってました。
いつかバレエ会場でお目にかかれたら、ぜひお話したいです!

ポチさん、こんばんは。

はい、まさにMTV世代です。土曜日の夜はベストヒットUSAを欠かさず観ていました。デュラン・デュランあたりから洋楽を聴いていて、結婚するくらいまでは本当にずっと洋楽を聴いて育ってきたわけですが、家人がクラシックおたくなので、必然的に?減ってしまったのが残念です。
映画の話もしたいですし、(観ているけど感想を書く暇がなく)ぜひバレエ会場でお目にかかりたいですね!

はじめまして。こんにちわ。
私も17日の舞台を鑑賞しました。
ほかの方の感想が聞きたくてさまよっていたら、こちらにたどり着きました。

はじめて見た木村さんのヒラリオンは純粋でけなげで切なくて、狂乱のジゼルより見入ってしまいました。17日を選択した偶然に感謝しています。
(1幕終了で、ヒラリオンに泣いてしまっていました)

2幕に関しては、ミルタもウィリたちもジュッテの着地やアラベスク交差の時の足音が重たそうで、ほかの方同様に気になりました。
ヴィシも時々「え?」っていうくらい重かった。。。強行スケジュールで疲れていたのかしら。

ウィリとなったジゼルにも会えずに、殺されてしまうヒラリオンてやっぱり可哀想ですよね。
木村さんの舞台をまた拝見したいと思っています。

突然お邪魔して、失礼しました。

ルッチさん、こんばんは。そしてはじめまして!

初木村ヒラリオンでしたか!TVで放映された東京バレエ団のルグリとコジョカルが客演した「ジゼル」でも木村さんのヒラリオンだったのでとっても喜んだのでした。そうなんです、彼のヒラリオンにどちらかといえば感情移入しちゃうんですよね。熱くて一途にジゼルを愛しているのにウィリとなった彼女にも会えずに殺されてしまうなんて本当にかわいそうです。ときどき、ストーカーっぽくてこんなの殺されても文句言えない、ってヒラリオンもいますが木村さんは違いますよね。学校公演(一般の人は見られない)などで、木村さんはアルブレヒトも演じているらしいので、一度彼のアルブレヒトも観てみたいです。

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