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2011年7月

2011/07/31

「エトワール Love From Paris」のチケット・演目情報

パリ・オペラ座バレエのエトワールたちを中心にしたガラ公演「エトワール Love From Paris フランス・バレエのエレガンス」の発売情報のハガキが送られてきていました。フジテレビのサイトの方にも、少し詳しい情報が掲載されています。

http://www.fujitv.co.jp/events/stage/etoile12/index.html


【キャスト】(予定)
■パリ・オペラ座バレエ団
≪ETOILES≫
イザベル・シアラヴォラ Isabelle Ciaravola
ドロテ・ジルベール Dorothée Gilbert
マチュー・ガニオ Mathieu Ganio
マチアス・エイマン Matthias Heymann
バンジャマン・ペッシュ Benjamin Pech

≪PREMIERS DANSEURS≫
ジョシュア・オファルト Joshua Hoffalt
ミリアム・ウルドーブラーム Myriam Ould-Braham

≪SUJETS≫
マチルド・フルステ Mathilde Froustey
シャルリーヌ・ギゼンダナー Charline Giezendanner
ヤニック・ビトンクール Yannick Bittencourt

《公演日程など》
【Aプログラム】
 人見記念講堂 2012年1月28日(土) 13:00、18:00開演
【Bプログラム】
 ゆうぽうと  2012年1月31日(火)、2月1日(水)、2日(木)19:00開演

S席:¥14,000  A席:¥10,000  B席:¥7,000
S席セット券:¥27,000

《予定されている演目》
【Aプログラム】
 ニュアージュ(キリアン):ジルベール/ペッシュ
 マノン(マクミラン):シアラヴォラ/ガニオ
 黒鳥のパ・ド・ドゥ(プティパ):ウルド=ブラーム/オファルト
 チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ(バランシン):フルステ/エイマン
 他

【Bプログラム】
 ミューズを率いるアポロン(バランシン):ガニオ/ジルベール/フルステ/ウルド=ブラーム
 Anuis オーニス(ガルニエ):オファルト/エイマン/ビトンクール
 椿姫より第3幕のパ・ド・ドゥ(ノイマイヤー):シアラヴォラ/ペッシュ
 他

アーティスティック・オーガナイザー:バンジャマン・ペッシュ

公式HP⇒ http://www.fujitv.co.jp/etoiles/

一般前売りは10月1日(土)
8月20日(土)~26日(金)に特別先行販売あり(チケットぴあ)

2011/07/30

10月スターダンサーズ・バレエ団「コッペリア」に吉田都さんとホセ・カレーニョ

ABTの東京公演が終わりましたね~。私は結局木曜日の「ロミオとジュリエット」以外は皆勤で、後は明日の兵庫の「ドン・キホーテ」、ホセ・カレーニョのラスト公演を観に行って終わりです。あっというまでしたが楽しい毎日でした。

しかしこう連日公演があって、平日が多くて仕事をしながらだと全然感想をアップする余裕がありません。明日の兵庫が終わればしばらくバレエ公演もないので、その時に覚えている範囲内で書ければって思います。

さて、明日(もう今日ですが)ABTでの引退公演を迎えるホセ・カレーニョが日本の観客のために早速帰ってきてくれます。スターダンサーズ・バレエ団「コッペリア」には、吉田都さんが出演されることはアナウンスされていましたが、ゲストとしてホセが出演することになったのですね。嬉しい限りです。会場もゆうぽうとなので家から近いし!

スターダンサーズ・バレエ団「コッペリア」

2011/10/29(土)14:00 開演、10/31(月)18:30 開演
会場:ゆうぽうとホール
ピーター・ライト版「コッペリア」全3幕
[演奏]東京ニューシティ管弦楽団 [出演]吉田都 / ホセ・カレーニョ
SS席 12000円 、 S席 10000円 、 A席 7000円 、 B席 4000円

10/30(日)14:00 開演
会場:ゆうぽうとホール
[演奏]東京ニューシティ管弦楽団 [出演]渡辺恭子 / 吉瀬智弘
SS席 10000円 、 S席 8000円 、 A席 5000円 、 B席 3000円

チケットぴあの先行先着「プリセール」 2011/8/1(月) 14:00より発売

チケットぴあのサイト
http://ticket.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=1130471&rlsCd=002

スターダンサーズ・バレエ団のサイト
http://www.sdballet.com/index.html

公演などに関するお問い合わせ先
スターダンサーズ・バレエ団:03-3401-2293

2011/07/27

レニングラード国立バレエ(ミハイロフスキー劇場)2012年新春公演 Mikhailovsky Ballet Japan Tour 2012

毎年恒例のレニングラード国立バレエの来日公演について、ABTの公演会場でもチラシが配られていましたが、光藍社さんのメールマガジンからもお知らせが来ています。メール会員特別割引や優先予約もあるそうなので、まだ登録されていない方はぜひ。

インターネット優先予約は、7月31日からです。

今年は新春スペシャル・ガラと「白鳥の湖」「海賊」だけなのが、例年と比較して演目数が少なくて寂しいです。それから、せっかくナチョ・ドゥアトが芸術監督に就任したのだから、ドゥアト作品を上演してほしいって切に思うんですがそれは無理なんでしょうか?

「海賊」では、サラファーノフがアリ、ルジマトフがコンラッドを踊ります。
また、「新春スペシャルガラ」では、吉田都さんがゲストとして「ライモンダ」の3幕グラン・パ・ド・ドゥを踊ります。オクサーナ・シェスタコワは産休のために今回の公演には出演しないそうです。


■□ レニングラード国立バレエ(1月公演)
~白鳥の湖/海賊/新春スペシャル・ガラ~ □■

http://www.koransha.com/ballet/leningrad_ballet2012/index.html

◇ 白鳥の湖 ◇<新演出日本初演>
美しい白鳥たちが織りなす、幻想とドラマ

【公演日程】
2012年1月7日(土)15:00 東京国際フォーラム(A)
2012年1月8日(日)12:00 東京国際フォーラム(A)
2012年1月8日(日)17:00 東京国際フォーラム(A)


◇ 海賊 ◇<新演出日本初演>
エキゾティックな舞台で巻き起こる、冒険の数々

【公演日程】
2012年1月5日(木)18:30 東京文化会館
2012年1月6日(金)18:30 東京文化会館

<1/5予定キャスト>
メドーラ:ペレン コンラッド:ルジマトフ アリ:サラファーノフ

<1/6予定キャスト>
メドーラ:ボルチェンコ コンラッド:ルジマトフ アリ:サラファーノフ


◇ 新春スペシャル・ガラ ◇
吉田都を特別ゲストに、レニングラード国立バレエ総出演

【公演日程】
2012年1月3日(火)13:00 東京国際フォーラム(A)

第1部「くるみ割り人形」より第2幕
~おとぎの国~

第2部「白鳥の湖」より第2幕
~オデットと王子、湖畔の出会い~

第3部「ライモンダ」より第3幕
~ライモンダの結婚式~
ライモンダ役:吉田都


■□ 期間限定! メール会員特別割引&プレゼント □■
レニングラード国立バレエを応援してくださるお客様への感謝をこめて、
優先予約期間だけのスペシャルな特典をご用意いたしました!
メール会員の方のみ、今から優先予約開始いたします!
⇒ 優先予約受付期間:7/26(火)ただ今より ~ 8/25(木)

◇特典1
東京公演S席が、1枚につき2000円割引!
◇特典2
S席2演目・3演目のご購入でギフト券をプレゼント!!

<予定ソリスト>
ファルフ・ルジマトフ
吉田都

イリーナ・ペレン
エカテリーナ・ボルチェンコ
サビーナ・ヤパーロワ
タチアナ・ミリツェワ

レオニード・サラファーノフ
アンドレイ・ヤフニューク
ニコライ・コリパエフ
マラト・シェミウノフ
ヴィクトル・レベデフ
エフゲニー・デリャービン 他

2011/07/25

7/21 アメリカン・バレエ・シアター(ABT) オープニング・ガラ

しばらく更新が滞ってしまって申し訳ありません。仕事が忙しい状態のまま、ABTの来日公演に突入し、オープニング・ガラから連日上野通いをしております。来週も木曜日の「ロミオとジュリエット」以外は行くつもりです(行けるかな?)

American Ballet Theatre Japan Tour 2011
Opening Night Gala
July.21(Thu) 2011

《アレグロ・ブリランテ》 "Allegro Brillante"
<振付:ジョージ・バランシン 音楽:P.チャイコフスキー>
パロマ・ヘレーラ & コリー・スターンズ
Paloma Herrera
Cory Stearns

開演に間に合わず、観られなかった。残念。


《トロイカ》 Troica
<振付:ベンジャミン・ミルピエ 音楽:J.S. バッハ>
サッシャ・ラデツキー、ダニール・シムキン & トーマス・フォスター
チェロ:辻本玲
Thomas Forster
Daniil Sikin
Sacha Radetsky

ナタリー・ポートマンの婚約者、バンジャマン・ミルピエの作品。一言で言えばロビンスの「ダンス組曲」の3人版のようなもので、3人のダンサーがソロを踊ったり、3人で踊ったり。でも3人で踊っているところの関係性が全然見えないというか3人で踊っている意味がどこにあるの?と何回も考え込んでしまい、しかも長くて退屈な駄作だった。3人のダンサーはそれぞれ良かったのだが、小柄なシムキンとラデツキーに長身のフォースターという組み合わせは少々バランスが悪い。この3人だとさすがにシムキンの身体能力の高さが際立つけれども、他の作品で彼を観たかったと思う。


《「くるみ割り人形」のグラン・パ・ド・ドゥ》 Nutcracker Grand Pas de Deux
<振付:ラトマンスキー 音楽:P.チャイコフスキー>
ヴェロニカ・パールト & アレクサンドル・ハムーディ
Veronika Part
Alexandre Hammoudi

グラン・パ・ド・ドゥといいつつアダージョだけだったのは、これいかに。ラトマンスキー版の「くるみ」ということで、ちょっとマイムが入ったり、コンテンポラリーっぽい味付けのパ・ド・ドゥに仕上がっていた。それだけに、アダージョだけだったのが非常に残念。何年か前から注目しているアレクサンドル・ハムーディがガラで王子役を踊るというから期待していたのに。ヴェロニカは、美しいのだが長身のアレクサンドルと並んでも大きくて、サポートがちょっと大変そうだった。


《ディアナとアクテオン》"Diana & Acteon" pas de deux
<振付:アグリッピーナ・ワガーノワ 音楽:チェーザレ・プーニ>
シオマラ・レイエス & ホセ・カレーニョ
Xiomara Reyes
Jose Manuel Carreno

ガラで一番盛り上がった演目。ホセ、以前に比べるとさすがに跳躍は低くなったものの、それでも十分跳んでいるし、何よりトレードマークの緩やかに減速してぴたっと止まる美しいピルエットは健在。これでABT引退は早いのではないかと思うほど。アクティオンの独特の身体を弓なりにする跳躍の形もきれいだ。シオマラ・レイエスも、同じキューバの先輩ホセとの共演で乗っていたようで、連続フェッテからピルエット(途中からサポートつき)ではいったい何回回ったの?って思うくらい回転していて凄かった!彼女は若く見えるけど30代後半、それでもこれだけテクニックをキープしているのが素晴らしい。


《チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ》"Tchaikovsky Pas de Deux"
<振付:ジョージ・バランシン  音楽:ピョートル・チャイコフキー>
イザベラ・ボイルストン&アンヘル・コレーラ
Isabella Boylston
Angel Corella

アンヘル・コレーラははじけるような笑顔全開で張り切って踊っていた。彼もさすがに全盛期と比較すると少々衰えてきた感はあるが、それでもピルエット8回くらいは回ってくれるし、コーダでは軸足で飛びながらピルエット・ア・ラ・スゴンドという大技を見せてくれてサービス精神いっぱい。そしてソリストに昇格したばかりのイザベラ・ボイルストンは、音楽性豊かでスピーディな踊り、美しい脚で勢いと若さを感じさせてくれて爽快だった。


《「椿姫」第3幕(黒)のパ・ド・ドゥ》 "Lady of the Camellias" pas de deux from act3
<振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:F.ショパン>
ジュリー・ケント & マルセロ・ゴメス
Julie Kent
Marcelo Gomes

やはり本家シュツットガルトで「椿姫」を観てきた身としては、ABTでのこの作品は、大好きなマルセロをもってしてもダメだった。(聞いた話によると、ノイマイヤーはバレエ団ごとに演出を微妙に変えているらしい)マルセロは、セクシーな割りに淡白なアルマンで、マルグリットに対する愛憎半ばした激情が全然見えてこない。マルグリットのコートを脱がせたときに、シュツットガルトのダンサーはすごい勢いでコートを脇に投げつけるのに、彼はぽいっとその場に置くだけ。倒れそうになっているマルグリットに駆け寄るスピードも遅く、感情表現もなんとも一本調子だった。ジュリーは、その美貌は健在で、華奢で折れそうな姿が、病で弱っているマルグリットにはぴったりではあったけれども、身体のしなやかさやサポート力もすっかり失われてしまっていて、弱っているマルグリットを一方的にアルマンが責め立てているみたいで、観ているのがつらかった。マルセロのサポートはうまいのだけど。ABTで「椿姫」を上演すると聞いて、METまで観に行こうと思っていたのだが、観に行かなくて良かった。


《Thirteen Diversions》 World Premiere "Thirteen Diversions"
<振付:クリストファー・ウィールドン 音楽:ベンジャミン・ブリテン>
Choreographed By Christpher Wheeldon
Music : Benjamin Britten Diversions for Piano and Orchestra
Piano : Yegor Shevtsov
ジリアン・マーフィー 、デイヴィッド・ホールバーグ
ヒー・セオ、コリー・スターンズ
マリア・リチェット、ジャレット・マシューズ
シモーン・メスマー、アレクサンドル・ハムーディ
Gillian Murphy David Hallberg
Hee Seo Cory Stearns
Maria Riccetto Jared Matthews
Simone Messmer Alexandre Hammoudi

照明や衣装もアメリカ的にスタイリッシュなネオクラシック系のアブストラクト・バレエ。上の階から観ていたので、フォーメーションの変化も面白くキャストもかなり豪華なメンバーを投入していて見ごたえたっぷりだった。衣装は男女とも二パターン。背景が真っ赤になったり、工夫を凝らされているので30分の作品でも全然長さを感じない。同じく注目されているミルピエと比較して、ウィールダンの方がずっと才能に恵まれているのを感じた。また、ブリテンの音楽が良く振付が音楽にとてもマッチしており、ピアノ演奏も良かった。(ブリテンの曲を使ったバレエといえば、ハンス・ファン・マーネンのFrank Bridge Variationsも良い)ダンサーの中では、やはりジリアン・マーフィとデヴィッド・ホールバーグが際立っていたが、ヒー・セオとコリー・スターンズのペアもなかなか。ホールバーグはMETシーズンでは怪我をしてしばらく休んでいたようだが、無事快復したようだ。

オープニング・ガラという割には、1部、3部が新し目の作品でややゴージャスさに欠けるところもあったが、メンバーは本当にオールスターと言うに相応しい豪華さ。しかしこのメンバーが来年METシーズンでどれくらい踊ってくれるのか、非常に心配なところでもある。

2011/07/22

7/19 シュツットガルト・バレエ「椿姫」 Stuttgart Ballet Die Kameliendame

Armand Duval Jason Reilly
Monsieur Duval  Douglas Lee
Prudence Duvernoy  Katja Wunsche
Olympia  Myriam Simon
Graf N  Arman Zazyan
Marguerite Gautier  Alicia Amatriain
Manon Lescaut  Anna Osadcenko
Des Grieux  Evan McKie
Verehrer Manons  Matteo Crockard-Villa
  Alexander Jones
  David Moore

この日のマルグリットとアルマンは、おとといはマノン役だったアリシア・アマトリアンと、やはりおとといはガストン役だったジェイソン・レイリー。アリシアはだいぶ前からマルグリット役を演じているけど、ジェイソンは今シーズンが役デビューで、ワイルドでエキゾチックな彼が美青年のイメージが強いアルマンというのはどういうものだろうって思いつつ観た。

やっぱりジェイソンはジェイソンでした。彼は踊りはもちろんのこと、演技もとてもうまい人なので、それなりにイノセントでロマンティックなアルマンにはなっていたと思う。パ・ド・ドゥのリフトとかもとてもうまくてスムーズだし、クラシックバレエの美しさもある。でも、やっぱりジェイソンなんだよな~というか、ちょっとワイルド系でセクシーなアルマンなので、私の中のアルマン像とは違うのでした。というか、マラインのアルマンばっかり観ていて、彼のアルマンがすっかり頭に刷り込まれてしまっているし、マラインってアルマンそのもの。ジェイソンはロマンティックなシーンはちゃんと甘さを出していて素敵なんだけど、肝心なところで演技の詰めが甘いのがわかってしまう。アルマンの未熟さ、怒り、悲しみが伝わってこなかった。多分アルマン役はまだ3回目くらいのはずだから、これからその辺は深めていくのではないかと思う。

アリシアのマルグリットは若い。金髪に実年齢以上に幼く見える顔立ち。マルグリットのモデルとなった女性も実は若かったらしいので、間違ってはいないけど、イメージとしては椿姫のマルグリットって成熟した女性というのがある。ただアリシア自身は演技はとても上手で、アルマンをからかって見せるところのいたずらっぽい愛嬌とか、徐々に彼に心が傾いていく様子、それから病に倒れて衰えていくところまでリアリティを持って演じられていた。問題は踊りのほうで、彼女は凄く体が柔らかくて脚が高く上がる反面、キープ力が弱いのでリフトされているところのポーズがスージンほどきれいに決まらないのだ。スカートのすそがアルマンの顔にかからないように気を使っていたり配慮は良くわかるんだけど。アリシアはマノン役は悪魔的で退廃的で最高に素敵だと思うんだけど、マルグリットはちょっとミスキャストではないかと思う。

本当はマライン&スージンを2回観るだけにしようと思っていたところを、航空会社に変更料金まで払って2日滞在を伸ばしてこの日の公演を観たのは、エヴァンのデ・グリューを観たかったから。彼は次にはアルマンを踊ることが決まっているので、もうデ・グリュー役では観られないかも知れないと思ったけど、YouTubeにある彼のデ・グリューがとにかく美しくて、観ないと絶対後悔すると思ったのだ。2日前の公演はデ・グリューを踊ったのはフリップ・バランキエヴィッチ。バランキエヴィッチはもちろん上手いダンサーなのだけど、この役に必要な妖しさに欠けていて、あまり印象に残らなかったし、一方でアリシアのマノンはとても強いインパクトがあるので彼はすっかり彼女の陰に隠れてしまっていた。

いやはや、演じる人によってこうも違いますか、というかエヴァンの怖いくらい美しいデ・グリューには吸い込まれそうだった。彼の踊りの美しさは常軌を逸しているといってもいいほど。しなやかで背中も関節も柔らかくてつま先がきれいに伸びて脚が高く上がって、デ・グリューという存在が人でないものであり、アルマンに影響を及ぼしているのがすごくわかる。加えて白塗りの似合う顔に、長くて美しい脚のライン。妖しすぎ。マノンのアンナ・オサチェンコは、アリシアほどの強烈さはないけれど、彼女も脚はすごくきれいで身体能力があり、エヴァンとの息はぴったり。エヴァンのお気に入りのパートナーなんだけど、彼女は口元がちょっと残念な人なのよね。。あんなに脚が綺麗で甲も出ているのに。

そしてこの日の公演のもうひとつの目玉は、アルマンの父を演じたダグラス・リー。プリンシパルである彼は、ここ数年はほとんど踊らず(長身ゆえ、重い女性ダンサーを持ち上げすぎて腰を痛めたらしい。ティボルトなどは演じていたけど)振り付け活動中心で、ついには振付家に専念するためにこの日の公演を最後に引退するのだ。長身の美男子でまだ30代前半と若いので本当にもったいないことなのだけど。アルマンよりも美男子で長身の父(しかもジェイソンと同年代)ってどうよとも思ったのだけど、白髪にして老けた感じをだしていた。彼はさすがプリンシパルに上り詰めただけあって一つ一つの動きは美しかった。若いころ彼が演じたアルマンは、それはそれは美しかったらしい。カーテンコールでは芸術監督のリード・アンダーソンから大きな花束を贈られ、観客からも盛大な拍手を浴びていた。 あとは、したたかなやり手婆ぶりがはまっていたカーチャ・ヴュンシュ。ジュリエット役は全然似合っていなかったけど、大人の女性を演じさせるとぴったりだった。

脇役まで充実したキャストで固めたシュツットガルト・バレエの「椿姫」、今度観られるのはいつのことになるのだろうか。

2011/07/15

SWAN MAGAZINE 24号 2011夏号

SWAN MAGAZINE 24号が発売されていました。

巻頭の「エトワールに夢中!」インタビューは、ドロテ・ジルベール。とても華があってキュートな彼女の写真が満載。アニエス・ルテステュがデザインしたという結婚式のドレスを見せたり、2009年の夏に結婚したアレッシオ・カルボーネのプロポーズのエピソードを嬉しそうに話してくれたり、そのアレッシオの写真にキスする様子まで見せてくれたり、サービス精神たっぷりで可愛いドロテ。

初めてバレエを観た時に踊っていたマニュエル・ルグリとペアを組み、ストライキ中で衣装も装置もない時にエトワールに任命されたエピソードも興味深かったです。また、来シーズンはマノン役をぜひ踊りたいとのこと。年末の「オネーギン」ではジョゼ・マルティネスと共演するそうです。

特集は来週に来日公演を控えたABT。華やかなオープニング・ガラのレポート、そしてマルセロ・ゴメスと加治屋百合子さんのインタビューが載っています。

マルセロのインタビューはなかなか載らないので嬉しいです。ドロテ・ジルベールのインタビューの中でも、リオで共演した時は最高だったとコメントされていた彼。今やABTを代表するスターになりましたね。

そして加治屋百合子さんのインタビューは、彼女の写真がとても女らしい感じで素敵です。彼女のメーンの教師は、かの名プリマ、イリーナ・コルパコワ。今シーズン、キトリ役のデビューをした際も、新作のリハーサルもあって多忙だったそう。新作を振り付けているアレクセイ・ラトマンスキーについても語ってくれています。

パリ・オペラ座での「ロミオとジュリエット」を始め、様々な振付家、ダンサーそして観客を魅了してきた「ロミオとジュリエット」の魅力に迫っています。オペラ座のミリアム・ウルド・ブラムのジュリエットが可憐ですね。

春のロンドン、パリ紀行では、ロイヤル・バレエの新作「不思議の国のアリス」を中心に紹介。チケットがものすごく売れた公演ですが、評者はあまりお気に召さなかった様子。

中村祥子(SHOKO)の連載では、今まで出会った人々について語ってくれています。やはりウラジーミル・マラーホフ、そして熊川哲也さんとのエピソードは面白いですね。

そしてこの本の目玉である有吉京子さんのSWANモスクワ編については、読んでからのお楽しみということで。真澄とレオンの距離は、縮まりそうでなかなか一歩を踏み出せないもどかしさがありますね。三ヶ月後になりますが、引き続き物語の展開からは目が離せません!

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7/13<マニュエル・ルグリの新しき世界II>Aプロ New Universe of Manuel Legris Program A

2011/07/13<マニュエル・ルグリの新しき世界II>Aプロ 

http://www.nbs.or.jp/stages/1107_legris_a/index.html

「ホワイト・シャドウ」
振付:パトリック・ド・バナ 音楽:アルマン・アマー

マニュエル・ルグリ、パトリック・ド・バナ
吉岡美佳、上野水香、西村真由美
松下裕次、氷室 友、小笠原亮、宮本祐宜、岡崎隼也
高木 綾、奈良春夏、川島麻実子
梅澤紘貴、谷口真幸、井上良太、杉山優一、中村祐司
吉川留衣、矢島まい、渡辺理恵、河合眞里、河谷まりあ

私は2010年の初演を観たときからけっこう気に入っていた。パトリック・ド・バナの振付はとても個性的で、誰にも似ていない感じがする。星のない夜を思わせるダークなライティング、エッジの効いた衣装。上半身の激しい動き。席が前のほうだったけど、全体を見るにはもう少し後ろで観たほうが良かったかも。この位置からだと、どうしてもルグリ、そしてルグリと組んで踊っていた西村さんばかりを観ることになってしまったから。このような、あまりクラシックバレエの要素のない作品の中でも、ルグリの動きはとても美しくて強くてエレガントなのがすごい。ルグリとペアで踊っていた西村さんは、いつもはほんわかと柔らかいイメージが強いけど、スピーディな音楽にもぴったりと合っていて、こういう振付でもスタイリッシュに決められていて凄いって思った。バナの踊りはルグリとはまた異質なのだけど、ルグリと組むと不思議な化学作用が起きて面白い。そして巫女のような、儚げなんだけど強烈な吉岡さんの存在感。東京バレエの小柄な男性群舞も良く生かされており、1時間飽きることなくわくわく観ていることができた。本当にこのバレエ団に合っている作品だし、再演を重ねて行ってほしい。

「海 賊」

振付:マリウス・プティパ 音楽:リッカルド・ドリゴ
リュドミラ・コノヴァロワ、デニス・チェリェヴィチコ

まだ若い上に童顔が可愛いデニス君は5月にウィーンの「ドン・キホーテ」でバジル役を踊るのを観た。出だしではちょっと緊張しているのかな、とも思ったけどピルエットはきれいに回れていて才能にあふれているのが感じられた。コーダでは540を2連発決めてくれて場内を沸かせた。コノヴァロワはエカルテで高々と突き刺すように脚が上がる美しいダンサーだけど、グランフェッテはちょっと不安定だった(でも32回転回りきった!)


「マノン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ

振付:ケネス・マクミラン 音楽:ジュール・マスネ
バルボラ・コホウトコヴァ、フリーデマン・フォーゲル

ひょっとしたら、フリーデマン・フォーゲルにとってデ・グリューは今まで観た彼の役の中でも一番似合っているのかもしれない。甘い中にもどこか朴念仁っぽいところとかぴったり。彼には独特の柔らかさがあってアラベスクも伸びやか。そしてバルボラ・コホウトコヴァも、蠱惑的で小悪魔的なところがいかにもマノンで、二人のバランスもとてもよく取れていて、初々しい中にも退廃的なところがあって雰囲気たっぷり。「マノン」の全幕観たい、と思ったらそういえば来月小林紀子バレエシアターの「マノン」を観に行く予定だったのだ。


「アレポ」

振付:モーリス・ベジャール 音楽:ユーグ・ル・バル
ミハイル・ソスノフスキー

これは振付があまり好みではないのだけど、男っぽいミハイル・ソスノフスキーは音への合わせ方が抜群にうまいダンサーだと感じた。


「ラ・シルフィード」第2幕 より

振付:ピエール・ラコット(タリオーニ版に基づく) 
音楽:ジャン=マドレーヌ・シュナイツホーファー

ニーナ・ポラコワ、木本全優
東京バレエ団

木本君は、すらりとしていて、顔がとても小さくて脚が長く、欧米人のダンサーに引けを取らないプロポーションの良さ。ジェームズ役は難しい踊りだけど、つま先がとてもきれいで脚もよく上がっていて、将来とても有望だと思わせてくれた。ニーナ・ポラコワはかなり色っぽいシルフィードだったので、見た感じのバランスはあまり合っていなかったけど。それと個人的な好みを言うと、「ラ・シルフィード」の振付はやっぱりラコット版より断然ブルノンヴィル版の方が好き。


「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"

振付:マリウス・プティパ/ルドルフ・ヌレエフ 音楽:P.I. チャイコフスキー
リュドミラ・コノヴァロワ、ドミトリー・グダノフ、ミハイル・ソスノフスキー

断然ロットバルト役のミハイル・ソスノフスキーが雰囲気も抜群で陰と色気のある悪役ぶりが素敵だった。マントの翻し方も決まっているし、ヌレエフ版ならではのロットバルトのヴァリエーションもすんごいかっこよかった。コーダの最後で王子とオディールの間に入ろうとすごい勢いで走っている姿も迫力があってぞっとするほど。グダーノフはお疲れ?最初のヴァリエーションはちょっと失敗が目立ってしまった。それでもエレガントでジェントルな雰囲気ときれいに5番にはいる着地はさすが。リュドミラ・コノヴァロワはあでやかで、悪女というよりは高貴な美しさで王子をとりこにするタイプ。2回目の32回転グランフェッテ、お疲れ様でした。


「ファンシー・グッズ」
振付:マルコ・ゲッケ 音楽:サラ・ヴォーン
フリーデマン・フォーゲル 東京バレエ団

奇抜な振付に、レビューを思わせる羽扇子隊がスタイリッシュなこの作品は、2月のシュツットガルト・バレエ50周年記念ガラでも同じフリーデマンで観ている。その時は、またゲッケの得意な痙攣系の振付かよってちょっと食傷気味になったのだけど、少し間を置いてみると1回目よりは楽しめた。サラ・ヴォーンのジャジーなヴォーカルにあわせての細かくキレのある動き、フリーデマンはさすがにとても達者だしすごく楽しそう。(ただ、この調子で「ボレロ」を踊ってしまうのはどうかと思うけど)


「オネーギン」より 第3幕のパ・ド・ドゥ

振付:ジョン・クランコ 音楽:P.I. チャイコフスキー
マリア・アイシュヴァルト、マニュエル・ルグリ

パリ・オペラ座でのルグリの「オネーギン」を観られなかった私にとっては、ルディエールと踊った「ルグリと素晴らしき仲間たち」公演以来の彼のオネーギン。あのときより成熟して落ち着きがあって優雅なのだけど、でもタチヤーナを見ると気持ちが抑えられなくなって情熱的に迫る。無為に重ねてきた年月がもたらした苦渋とタチヤーナへの絶望的な愛。やっぱりルグリは凄い役者だ。そしてマリア・アイシュヴァルトは彼にぴったりのパートナーで、同じテンションで演じることができる人なので、この二人で観ることができて本当に良かった。


カーテンコールでは、ひとりひとりの出演者に花を渡すルグリに、彼の誠実さと真摯さが現れていて、本当に暖かい気持ちになった。当初予定されていた出演者が何人もキャンセルするという事態に見舞われたにもかからず、代役も見つけてきて公演にこぎつけてくれたルグリの誠意と熱い気持ち、それに応えて来日し、素敵なパフォーマンスを見せてくれたダンサーたちに大きな拍手を送りたい。

2011/07/14

「エトワール フランス・バレエのエレガンス」公演開催 Gala "Love from Paris"

今日「マニュエル・ルグリの新しき世界II」の初日に行ってきたのですが、会場で、「エトワール フランス・バレエのエレガンス」公演のチラシが配布されていました。

ルグリ・ガラ、暑さと時差ぼけで本調子ではない方もいたようですが、とても温かみがあって素敵なガラでした。「ホワイト・シャドウ」は私は結構好きな作品だし、ヌレエフ版の白鳥のロットバルト役ミハイル・ソスノフスキーが凄みがあってカッコよかったです。木本さんはウィーンでも観ていたけど本当にプロポーションが素晴らしいし今後期待できそう。そして言うまでもなくルグリとアイシュヴァルトの「オネーギン」は圧巻でした。

http://www.fujitv.co.jp/events/etoiles/index.html

Aプロ 2012年1月28日(土)13時、18時(予定) 人見記念講堂
Bプロ 2012年1月31日(火)、2月1日(水)、2月2日(木) 19時(予定) ゆうぽうとホール

チケットの発売予定等は未定で、上記サイトで告知されるそうです。

出演者予定が大変豪華で、パリ・オペラ座のイザベル・シアラヴォラ、ドロテ・ジルベール、マチュー・ガニオ、マチアス・エイマン、バンジャマン・ペッシュ(以上エトワール)、ミリアム・ウルド=ブラム、ジョシュア・オファルト(以上プルミエ)、マチルド・フルステ、シャルリーヌ・ジザンダネ、ヤニック・ビトンクール(以上スジェ)が予定されています。

主催はフジテレビ/ぴあで、企画のベルチュアアソシエイツは「エトワール・ガラ」も企画しているところですし、メンバーもかなりエトワール・ガラの面々と重なっていますね。ハンブルク・バレエの人たちは来ないのかな、と思ったらちょうどハンブルク・バレエはアジアツアー中ということだそうです。

日本が大変な時期に、オペラ座からこれだけのメンバーが揃って来日してくれるのは嬉しいことです。8月に予定されていた「ニコラ・ル・リッシュとパリのエトワールたち」(延期)のメンバーも一部入っていますし。ただ、日程がBプロが丸々、ボリショイ・バレエの「スパルタクス」と重なっているのですよね。悩ましいところです。ちょうどオーチャードホールが改装工事中なので、会場を押さえるのが難しかったのかもしれません。

2011/07/12

2012年1-2月ボリショイ・バレエの来日公演予定と予定メンバー/追記 Bolshoi Ballet Japan Tour 2012 Jan/Feb

ボリショイ・バレエの2012年1-2月の来日公演日程は、メトロポリタン・オペラのプログラムや、地方公演の会場のサイト、チケットぴあなどにポロポロと載っていたりしていたのですが、肝心のジャパンアーツのサイトにはなかなか正式な情報が載りませんでした。

今日、ジャパン・アーツから、やっとボリショイ・バレエの来日公演の速報チラシが送られてきました。それによると、東京公演の日程は以下の通り。

「スパルタクス」Spartacus
1月31日(火) 18:30
2月1日(水) 18:30
2月2日(木) 18:30

「ライモンダ」Raymonda
2月7日(火) 18:30
2月8日(水) 18:30

「白鳥の湖」Swan Lake
2月4日(土) 14:00
2月9日(木) 13:00
2月9日(木) 18:30 

すべてユーリ・グリゴローヴィチ演出・振付作品です。

会場:東京文化会館
S席:22,000円 A席:19,000円 B席:16,000円 C席:13,000円 D席:9,000円 E席:6,000円
一般発売:7月31日(日)


週末の公演が2月4日(土)の「白鳥の湖」1回のみで、2月9日(木)の白鳥はマチソワなんですね・・・。なぜ平日マチネなんでしょう。どうしてこんな変則的な日程になるかというと、今回、休日の公演はほぼすべて地方公演だからのようです。


1月27日(金) 「白鳥の湖」 三重県文化会館
1月28日(土) 「ライモンダ」 びわ湖ホール
1月29日(日) 「白鳥の湖」 アクトシティ浜松
2月5日(日) 「スパルタクス」 愛知県芸術劇場
2月11日(土・祝)、2月12日(日) 「白鳥の湖」ほか(演目未定) 兵庫県立芸術文化センター


地方公演の動員が心配だから週末に集めて、その分東京にしわ寄せが行ったって感じですよね。東京公演を中心に組むNBSとは正反対のやり方ですが、パイの大きな東京でこれだけしか公演をやらなくて、しかも平日ばかりというのにはがっかりです。

また7月5日現在の来日予定キャストも掲載されていました。

マリーヤ・アレクサンドロワ/マリーヤ・アラシュ/スヴェトラーナ・ルンキナ/ルスラン・スクヴォルツォフ/イワン・ワシーリエフ/アレクサンドル・ヴォルチコフ/ニーナ・カプツォーワ/エカテリーナ・クリサノワ/エカテリーナ・シプーリナ/アンナ・ニクーリナ/パーヴェル・ドミトリチェンコ/セミョーン・チュージン ほか

ボリショイ劇場管弦楽団が帯同するのは嬉しいことなのですが、来日を期待されていたスヴェトラーナ・ザハロワがいないのは残念ですね。また、「スパルタクス」を上演することでスパルタクス役がレパートリーのミハエル・ロブーヒンの名前もないし、それからアンドレイ・ウヴァーロフ、アンドレイ・メルクリエフといったおなじみの名前もありません。
あと、モスクワ音楽劇場所属のセミョーン・チュージンの名前があるのは、ダンチェンコを先日まで率いていたセルゲオ・フィーリン新芸術監督の縁でしょうか。
公演ごとの予定キャストは、後日、ホームページ、新聞広告内、ABT等バレエ公演会場での配布チラシにて発表するそうです。

ちょっとテンションが下がった上に、チケット発売日の件。夢倶楽部会員向けの発売日がWEBが7月23日(土)、電話が7月24日(日)で、ABTのマチネ公演がある日なのですよね。会員向けの電話発売は本当に毎回全然電話がつながらなくて、一日がかりの大仕事になるのですが、ABTの「ドン・キホーテ」マチネ公演に両日行くので、電話できないじゃん!と憤りを感じてしまいました。年会費払って、クレジットカードも作っている会員への仕打ちとしてはあんまりじゃないかと。

**************
7/13追記 ジャパンアーツのサイトに、キャストも発表されました。

http://ja-ballet.seesaa.net/article/214600934.html

「スパルタクス」(スパルタクス/フリーギア/クラッスス/エギナ)
1月31日(火)18:30開演 
イワン・ワシーリエフ/スヴェトラーナ・ルンキナ/アレクサンドル・ヴォルチコフ/エカテリーナ・シプーリナ

2月1日(水)18:30開演
パヴェル・ドミトリチェンコ/アンナ・ニクーリナ/ユーリー・バラノフ/マリーヤ・アレクサンドロワ

2月2日(木)18:30開演
イワン・ワシーリエフ/スヴェトラーナ・ルンキナ/アレクサンドル・ヴォルチコフ/マリーヤ・アラシュ


「白鳥の湖」(オデット&オディール/ジークルフリート王子/ロットバルト)
2月4日(土)14:00開演
マリーヤ・アレクサンドロワ/ルスラン・スクヴォルツォフ/パヴェル・ドミトリチェンコ

2月9日(木)13:00開演
アンナ・ニクーリナ/セミョーン・チュージン/ウラディスラフ・ラントラートフ

2月9日(木)18:30開演
エカテリーナ・シプーリナ/ルスラン・スクヴォルツォフ/パヴェル・ドミトリチェンコ

「ライモンダ」(ライモンダ/ジャン・ド・ブリエンヌ/アブデラフマン)
2月7日(火)18:30開演
マリーヤ・アレクサンドロワ/ルスラン・スクヴォルツォフ/パヴェル・ドミトリチェンコ

2月8日(水)18:30開演
マリーヤ・アラシュ/アレクサンドル・ヴォルチコフ/イワン・ワシーリエフ


7月31日(日)前売開始!
<ジャパン・アーツ夢倶楽部会員>
WEB 7月23日(土)/電話 7月24日(日) *それぞれ朝10時から
<ジャパン・アーツぴあネット会員> 7月25日(月) *朝10時から


アメリカン・バレエ・シアター(ABT)公演会場ロビーにて、先行発売いたします。
<夢倶楽部会員限定> 7月24日(日)12:15(開場時)から
※夢倶楽部会員証を必ずご提示ください。
<一般> 7月26日(火)17:45(開場時)から


「スパルタクス」が「エトワール」公演と全部重なっています。またアレクサンドロワ、ルンキナ、ワシーリエフ以外はキャストが地味です。。パリ公演で話題を呼んだウラディスラフ・ラントラートフの出演日が平日マチネだったり、来日予定になっているカプツォーワ、クリサノワも主要な役に入っていなかったりで、今回、相当チケットの売れ行きが苦戦するのではないでしょうか・・・・。「スパルタクス」は日曜が公演になっている愛知まで観に行こうかと考えてしまいます。

2011/07/10

振付家ローラン・プティ逝去 Roland Petit passed away

20世紀のバレエ界を代表する偉大な振付家、ローラン・プティが亡くなりました。享年87歳。まだ詳しい死因は発表されていません。深く彼の死を悼むとともに、ご冥福を申し上げます。

フィガロ紙
Mort du choregraphe Roland Petit:
http://www.lefigaro.fr/flash-actu/2011/07/10/97001-20110710FILWWW00065-info-le-figaro-mort-du-choregraphe-roland-petit.php

ル・モンド紙
http://www.lemonde.fr/carnet/article/2011/07/10/le-choregraphe-roland-petit-est-mort_1547073_3382.html#xtor=AL-32280258

フィガロの追悼記事(フランス語)
http://www.lefigaro.fr/culture/2011/07/10/03004-20110710ARTFIG00076-roland-petit-un-aristocrate-du-ballet.php

数日前にプティは白血病を発病し、7月10日にジュネーヴの自宅で亡くなったと、パリ・オペラ座が発表したそうです。

追記:英語の追悼記事
Master of French Ballet Chic Roland Petit Dies
http://www.theartsdesk.com/index.php?option=com_k2&view=item&id=4082:master-of-french-ballet-chic-roland-petit-rip&Itemid=12

Guardianの追悼記事では、彼の代表作品のYouTube動画も紹介しています。ジジ・ジャンメールとルドルフ・ヌレエフの「若者と死」など。
http://www.guardian.co.uk/stage/2011/jul/11/roland-petit-choreography-ballet

世界的振付家、ローラン・プティ氏が死去(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20110710-OYT1T00594.htm

French choreographer Roland Petit dies at 87
http://www.bbc.co.uk/news/entertainment-arts-14099910?utm

Roland Petit, Choreographer, Dies at 87; Conquered Balalet Taboos and Hollywood
http://www.nytimes.com/2011/07/11/arts/dance/roland-petit-choreographer-is-dead-at-87.html?_r=2

ちょうどイングリッシュ・ナショナル・バレエ(ENB)が7月21日から24日まで、ロンドンのコロシアムで「カルメン」「若者と死」「アルルの女」という代表作3作品を上演する直前でした。
http://www.ballet.org.uk/what-s-on/roland-petit.html

*****
昨夜のNHKプレミアムでのパリ・オペラ座「ランデヴー」の放映を見て、カーテンコールに立つ元気そうなプティの姿を見て、当分の間は元気でおられるものだと思っていました。また、感想は書いていませんでしたが、映画「ダンシング・チャップリン」も6月の半ばに観に行き、かくしゃくとして元気そうな彼の姿も見ているので、とても訃報が信じられません。偉大な人がまた一人世を去ってしまいました・・・。

「ほぼ毎日イトイ新聞」の草刈民代さんと周防正行さん、糸井重里さんの「ダンシング・チャップリン」にまつわる対談がまた大変興味深い内容です。こちらもぜひご一読していただければ。

http://www.1101.com/suo_kusakari/

そしてかえすがえすも、8月の「ニコラ・ル・リッシュとパリのエトワールたち」公演が実質中止となってしまったことが残念でなりません。ニコラ・ル・リッシュが踊る「若者と死」が観たかった・・・。

私としては、プティ本人のお姿を生で目撃したことはないのですが、NHKで放映されたマルセイユ・バレエの「コッペリア」でのプティが演じるコッペリウスの、ダンディで哀愁に満ちた姿がとても印象的でした。

ハンブルク・バレエのジョエル・ブーローニュが引退 Joëlle Boulogne of Hamburg Ballet Retires

現在、ハンブルク・バレエではシーズンの最後を飾る恒例のバレエ週間(バレット・ターゲ)が行われていますが、残すは締めくくりの「ニジンスキー・ガラ」だけとなりました。

ハンブルク・バレエのプリンシパルで前回来日の時には「椿姫」のマルグリット役で素晴らしい演技を見せたジョエル・ブーローニュが引退することが発表されています。

http://www.hamburgballett.de/

引退についてのインタビュー記事
http://www.abendblatt.de/kultur-live/article1951631/Die-grosse-Buehne-gegen-den-Schmerz.html

1994年からハンブルク・バレエで踊ってきたジョエルは現在43歳で、引退後は故国フランスに帰るとのことです。「ニジンスキー・ガラ」での「椿姫」マルグリット役と「マーラー第7交響曲」が、彼女の最後の舞台となる予定です。ノイマイヤーの主要な作品のほとんどー「幻想 白鳥の湖のように」のナタリア姫とオデット、「欲望という名の電車」のブランチ・デュボワ、「真夏の夜の夢」のタイターニア、「ニジンスキー」のロモラ・ニジンスキー、「かもめ」のマーシャなどを踊ってきた彼女を失うのはカンパニーにとっては大きな損失です。

ニジンスキー・ガラのプログラム
http://www.hamburgballett.de/d/gala.htm

今年のニジンスキー・ガラは例年に比べてゲストが比較的地味で、アリーナ・コジョカルとヨハン・コボーが「ジゼル」を踊る他、中国国立バレエからワン・チーミンとリー・ジュン、ナショナル・バレエ・オブ・カナダのヘザー・オグデンとギョーム・コテ、そしてサンフランシスコ・バレエのヤンヤン・タンがティアゴ・ボァディンと「椿姫」を踊るくらいです。

2011/07/08

パリ・オペラ座バレエにハンナ・オニールさんが入団 Hannah O'Neill Joins Paris Opera Ballet

パリ・オペラ座バレエの恒例の入団試験は、7月1日にパリ・オペラ座学校の卒業生向けに、そして7月4日に一般向けの試験が行われました。

オペラ座学校の卒業生のうち、男性4人、女性1人が合格した他、一般向けでは男女各1人が合格しました。一般向け試験で合格した女性は、卒業生向け試験では惜しくも不合格となったCaroline Osmontさんです。

詳しい結果はダンソマニ日本版にて。
http://www.forum-dansomanie.net/forum/viewtopic.php?t=5248

さて、この一般向けの試験は180人もの受験者がいたとのことですが、そのうち女性部門の3位Sae-Eun Park さんと、4位ハンナ・オニールさんも、1年契約ながら入団が決定したと、韓国とオーストラリアの新聞で報道されていました。

Sae-Eun Park さんは2007年のローザンヌコンクール出場者(ローザンヌ賞受賞)で、2010年のヴァルナコンクールでは金賞を受賞しています。ローザンヌ賞を受賞後、ABTに入団したのですが2009年に帰国して韓国国立バレエで踊っていました。
http://english.chosun.com/site/data/html_dir/2011/07/07/2011070700940.html

また、ハンナ・オニールさんは、2009年のローザンヌコンクールで1位。ニュージーランド人の父と日本人の母を持つハンナさんは、日本名をオニール・八菜さんといい、日本のコンクールでも多くの受賞暦を誇っていました。オーストラリア・バレエ学校で学んでいた彼女は、2010年のYAGPでもシニア部門1位に輝いています。身長171センチととても恵まれた身体を持っており、ローザンヌコンクールの際にはポワントのリボンが解けるというアクシデントに見舞われながらも、落ち着いて演技をやり直して見事1位に輝きました。

http://www.theage.com.au/entertainment/dance/hannah-heads-to-paris-to-live-her-dream-20110707-1h4qd.html

1年契約と短期の契約とはいえ、マチュー・ガニオの妹マリーヌ・ガニオのように短期契約から正式契約となったダンサーも多いそうですから、この二人の活躍を期待したいですね。

ハンナ・オニールさんのローザンヌコンクールでの映像(「ラ・バヤデール」より)
Prix de Lausanne 2009 Selection 15-16 Years Old - Hannah O'Neill

2011/07/07

アンヘル・コレーラがトーク&サイン会を開催 /追記あり Angel Corella's Autograph session at Chacott

ABTの来日公演は7月21日のオープニング・ガラから始まりますが、それに先駆け、アンヘル・コレーラが渋谷のチャコットでトーク&サイン会を開催してくれるとのことです。ジャパン・アーツのブログに告知が載っていました。

http://ja-ballet.seesaa.net/article/213492232.html

日時:7月18日(祝)17:00~18:00
場所:チャコット渋谷本店 地下1階
※参加方法など追ってお知らせいたします。

とのことです!「マニュエル・ルグリの新しき世界」と日程がかぶっているようではありますが、アンヘルのトークを近くで聴ける貴重な機会ですね。

追記:ジャパンアーツのブログに、トーク&サイン会への参加方法が追加されていました。
http://ja-ballet.seesaa.net/article/213880932.html

≪サイン会参加方法≫
※トークショーへの参加は自由。
※サイン会:チャコット渋谷本店での当日お買い上げレシートを提示の方といたします。
(金額の制限は設けません)。
※シューズへのサインは不可。
※写真撮影不可。
★当日15時より、チャコット渋谷本店B1で整理券を配布いたします。

日時:7月18日(祝)17:00~18:00

場所:チャコット渋谷本店 地下1階

*****
ところで現在ABTはメトロポリタン・オペラハウスでのシーズン終盤に差し掛かっていますが、深刻なプリンシパル・ダンサー不足に見舞われているようです。ホセ・カレーニョのフェアウェル公演でロットバルト役を踊ったデヴィッド・ホールバーグが捻挫をして翌日夜のジークフリート役を降板。なんと前日にフェアウェル公演で踊ったばかりのホセ・カレーニョが代役としてマチネ公演に出演し、夜公演はデヴィッドに代わりマルセロ・ゴメスがポリーナ・セミオノワのパートナーとして踊りました。

そして昨日の「眠れる森の美女」もデヴィッドが降板しただけでなく、オーロラを踊る予定だったナタリア・オシポワも降板。現在ロンドンで、イワン・ワシリエフと共演するアシュトン版「ロミオとジュリエット」のリハーサル中だった彼女は、そもそも渡米しなかったようです。代役を務めたのは、なんとアリーナ・コジョカルとヨハン・コボー。もはやABTはどこのバレエ団なのか何だかよくわからなくなってきましたが、豪華な代役を用意することができたのは不幸中の幸いと言うべきか。

ホセ・カレーニョが引退し、来シーズンからニュージーランド・バレエの芸術監督に就任するイーサン・スティーフェルは今シーズン出演せず、またマキシム・ベロツェルコフスキー、エルマン・コルネホも怪我でほとんど出演できませんでした。スペインでコレーラ・バレエを率いているアンヘル・コレーラは「ジゼル」と「コッペリア」に出演したのみ(彼自身はもっとABTで踊りたいようですが)。ロベルト・ボッレは「ジゼル」と「椿姫」のみ出演。

というわけで、現在使えるプリンシパルが、マルセロ・ゴメスとデヴィッド・ホールバーグ、そしてまだ経験の浅いコリー・スターンズの3人しかいないというのは相当深刻な事態と言えます。ABTは早急にソリストレベルからプリンシパル候補を育てるか、定期的に出演できるゲストダンサーを確保しなければならなくなっています。かつては男性ダンサーの宝庫と言われたABTにこんなことが起きてしまうとは。アンヘル・コレーラがもっとABTで踊る機会を与えられれば、少しは事態は好転するんでしょうが。オランダ国立バレエ在籍時にはプリンシパルで、「センター・ステージ」への出演で知名度もあるサシャ・ラデツキーにももっとチャンスが与えられるべきなのかもしれません。もちろん、ダニール・シムキンが将来のプリンシパル最有力候補であることは言うまでもないですが。

2011/07/06

新国立劇場バレエ団新入団のお知らせ

新国立劇場バレエ団の新入団ダンサーのお知らせがオフィシャルサイトに掲載されていました。

地主薫バレエ団所属で、去年のモスクワ音楽劇場バレエ団のガラにも出演した奥村康祐さんがソリストとして入団されます。

以下引用します。

http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20001556.html

2011年7月6日 新シーズン 契約ダンサー決定のお知らせ 2011/2012シーズン新国立劇場バレエ団契約ダンサー(68名)が決定いたしましたのでお知らせいたします。

◆ダンサーの一覧はこちらから!

新規入団ダンサーは以下の6名です。

<ソリスト>
奥村康祐(おくむら・こうすけ)   (地主薫バレエ団)


<アーティスト>
土屋文乃(つちや・あやの)      (元・ドレスデン国立歌劇場バレエ団)
林田翔平(はやしだ・しょうへい)  (新国立劇場バレエ団研修所)


<ジュニア・アーティスト>
宇賀大将(うか・ひろゆき)     (新国立劇場バレエ研修所)
入戸野伊織(にっとの・いおり)   (新国立劇場バレエ研修所)
原田舞子(はらだ・まいこ)     (新国立劇場バレエ研修所)

*次シーズンからダンサーランクの呼称が変更されます。
*ダンサーランク内50音順

というわけで、ダンサーのランク名が変更され、コールド・バレエがファーストアーティスト、アーティスト、ジュニアアーティストに細分化されました。

また、ソリストからファーストソリストに昇格した方も多くいます。新しいランク分けによって、ダンサーたちのモチベーションアップとなるといいですね。


そういえば、新入団の奥村康祐さんは、8月の小林紀子バレエシアター「マノン」で、レスコー役を踊るということで、こちらの舞台も楽しみです。6月29日の新国立劇場での「ロミオとジュリエット」を観に行ったときに、ロバート・テューズリーが客席におり、おそらくは「マノン」のリハーサルのために来日していたのではないかと思います。テューズリーは間違いなく来日してくれそうなので楽しみです。

マライン・ラドマーカー、オランダ国立バレエのゲスト・プリンシパルに Marijn Rademaker Regular Guest Principal of Dutch National Ballet

シュツットガルト・バレエのマライン・ラドマーカーが、故国オランダのオランダ国立バレエのゲスト・プリンシパルにもなることになり、出演予定作品が発表されていました。

オランダ国立バレエでの発表
marijn rademaker regular guest principal
http://www.het-ballet.nl/en/news/news/2011/07/05/marijn-rademaker-regular-guest-principal/

オランダ語の記事
http://www.theaterparadijs.nl/mtp/index.php?option=com_content&view=article&id=2055%3Amarijn-rademakers-vaste-gastsolist-bij-het-nationale-ballet&catid=138%3Aballet&Itemid=400145

9月13日のオランダ国立バレエの50周年記念オープニングガラをはじめ、12月の「くるみ割り人形」と2012年4~5月の「ジゼル」に出演する予定とのことです。

マラインは今年1月1日のオランダ国立バレエの「眠れる森の美女」へのゲスト出演で成功を収め、再びアムステルダムで出演することになったものです。

なお、オランダ国立バレエのオフィシャルサイトもリニューアルされ、とてもスタイリッシュなものに仕上がっています。
http://www.het-ballet.nl/en/

オフィシャル・アカウントのみならず、マイア・マッカテリ、ジョゼフ・ヴァルガ、ナディア・ヤノウスキー、奥村彩さんなど、数人のダンサーのプロフィールに、Twitterへのリンクが張ってあるところが、ソーシャルメディアが得意なカンパニーらしいですよね。

HOPE JAPAN TOUR、チャリティ・ガラで、ギエムの「ボレロ」復活 Sylvie Guillem to dance "Bolero" in Hope Japan Tour

シルヴィ・ギエムの今年10月~11月の「HOPE JAPAN TOUR」の地方公演のチケットがすでに発売されており、彼女が踊る「ボレロ」が上演されることもそれぞれの会場のサイトで発表されていましたが、NBSのオフィシャルでも、シルヴィの踊る「ボレロ」についての発表がありました。

http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/hope-japan-tour.html

一度は封印したはずの「ボレロ」を再び踊ることについてのシルヴィのコメントが、とても感動的です。

「それは震災前にこの作品を通して、私と日本の観客の皆さんの間に結ばれた絆を再確認するため、そしてこの作品の振付家、日本を心から愛していたベジャールの魂を日本へ連れてくるためです。もし彼がまだ生きていたら、必ず日本のために何か行動したでしょうから...。「ボレロ」は過去の思い出と共にあり、心を奮い立たせる強いエネルギーを与えてくれる作品。だから過去の絆を大切にしながら未来へ前進しなければならない今、「ボレロ」を踊るのはとても重要だと思うのです。」

 「ボレロ」は全国のHOPE JAPAN TOUR公演のほか、東京公演Aプロ・Bプロに先駆けて予定されているチャリティ・ガラでも上演されます。チャリティ・ガラについては出演者と演目を現在調整中で、決まり次第、詳細を発表いたします。

現在決定している全国での公演は下記の6公演です。

 なお、ギエムの強い希望により東北地方での公演を現在調整中です。こちらも決定次第お知らせいたします。

2011年
●11月3日(木・祝) 愛知県芸術劇場 お問い合わせ:052-241-8118 
●11月5日(土) 兵庫県立芸術文化センター お問い合わせ:0798-68-0255  
●11月7日(月) オーバードホール お問い合わせ:076-445-5610  
●11月9日(水) 倉敷市民会館 お問い合わせ:086-225-7300 
●11月11日(金) 広島市文化交流会館 お問い合わせ:082-253-1010 
●11月13日(日) 福岡サンパレス お問い合わせ:092-852-6606

東北地方での公演を強く希望しているとは、シルヴィの日本に対する愛の深さを改めて感じますね。

2011/07/05

「ニコラ・ル・リッシュとパリのエトワールたち」公演延期に伴う、会員券の振り替え

NBSから、バレエの祭典会員向けにお知らせが来ていました。

「ニコラ・ル・リッシュとパリのエトワールたち」公演が、第23回バレエの祭典シリーズ期間内に実現できる見通しが立っていないとのことです。

これに伴い、「ニコラ・ル・リッシュとパリのエトワールたち」の会員券を、ディアナ・ヴィシニョーワ&セミョーン・チュージンが客演する東京バレエ団の「ジゼル」(8月)、もしくは、シルヴィ・ギエム出演「エオンナガタ」(11月)への振り替えをNBSから提案されました。

会員権の振り替えに伴い入場料金に差額が生じる場合や、これらの公演に振り替えを希望されなかった方には、シリーズ最終回、2012年8月「第13回世界バレエフェスティバル」が終了した時点で会費から精算されるとのことです。

*****
パリ・オペラ座バレエ団がシーズン・オフだからこそ実現できる豪華な顔ぶれの「ニコラ・ル・リッシュとパリのエトワールたち」公演。来年の夏は世界バレエフェスティバルが予定されているということもあり、1年以内に同等のメンバーでの開催は難しいであろうという判断なのでしょうね。残念ですが、仕方ありません。再来年以降に実現されることを期待したいと思います。

*****
なお、ダンソマニによれば、パリ・オペラ座のブリジット・ルフェーブル芸術監督が、2012-2013シーズンに、日本で 『天井桟敷の人々』 を上演すると、6/30(木) に行われた "jeudi de Bastille" の 『天井桟敷の人々』 の回で発表したとのことです。来年秋以降にパリ・オペラ座の来日公演が行われる見通してであるということなので、こちらは楽しみですね。
http://www.forum-dansomanie.net/forum/viewtopic.php?t=5346

2011/07/02

ホセ・カレーニョのABTフェアウェル公演@MET José Manuel Carreño's Last New York Appearance

ABTのホセ・カレーニョが6月30日に、ABTのメトロポリタン・オペラでの最後の舞台を踊りました。

演目は「白鳥の湖」で、彼のたっての希望で、オデット役にジュリー・ケント、オディール役にジリアン・マーフィと珍しく別のダンサーが踊ることになりました。また、元ABTで、現在はNYCBのプリンシパルであるホアキン・デ・ルースが王子の友人ベンノとパ・ド・トロワを踊り、90年代にホセとの名パートナーシップで知られたスーザン・ジャフィが王妃を演じるという特別なキャストによる公演となりました。他の出演者は、ロットバルトにデヴィッド・ホールバーグ、パ・ド・トロワの一人には加治屋百合子さんと話題のサラ・レーンなど。大きな白鳥の片方は、彼の若い婚約者、メラニー・ハムリックが踊りました。


New York Timesのレビュー
http://www.nytimes.com/2011/07/02/arts/dance/jose-manuel-carrenos-last-new-york-appearance.html?_r=2&ref=dance

New York Timesのスライドショー
http://www.nytimes.com/slideshow/2011/07/02/arts/dance/20110702-lake-ss.html

Dance Magazineのレビュー
http://dancemagazine.com/blogs/wendy/3897
(アレッサンドラ・フェリの姿も見えますね)

針山真美さんのブログ
http://mamisensei.jugem.jp/?eid=680

ホセのメトロポリタン・オペラでの最後のパフォーマンスは、彼らしい気品にあふれ、素晴らしいものだったようです。トゥールザンレールでの美しく音にぴったりと合っている5番への着地。比類なく正確なピルエット、エレガントなライン。まだまだクラシックを踊れる状態でのABT引退はもしかしたら早すぎるものだったのかもしれません。ジュリー・ケントは詩的で美しかったものの、技術的には明らかに衰えが見えてしまっていたようですが、ジリアン・マーフィはグラン・フェッテで得意のクアドプル(4回転)フェッテを見せて会場を沸かせたそうです。

カーテンコールでは、ABTでの同僚たち、さらにはアレッサンドラ・フェリやフリオ・ボッカなど過去のスターたちも集結して彼の偉業を称えました。

ホセ・カレーニョのABTでの本当の最後のパフォーマンスは、日本公演、それも7月31日の兵庫公演「ドン・キホーテ」です。彼のABTでの最後の姿を見ることができる私たちはなんと幸運なことでしょう。私も観に行くつもりでチケットを入手しています!

シルヴィ・ギエム「エオンナガタ」が11月に日本公演決定!Sylvie Guillem's "Eonnagata"in November Tokyo

[HOPE JAPAN TOUR]<シルヴィ・ギエム オン・ステージ2011>に続いて、シルヴィ・ギエム、ロベール・ルパージュ、ラッセル・マリファントによる「エオンナガタ」の上演が決定しました。

http://www.nbs.or.jp/stages/1111_eonnagata/index.html

11月17日(木)、18日(金) 19:00開演
19日(土)、20日(日)15:00開演
ゆうぽうとホール

チケットは7月30日発売
S=¥15,000 A=¥13,000 B=¥10,000 C=¥7,000  D=¥5,000


衣装デザインにアレクサンダー・マックイーン、出演に俳優のロベール・ルパージュ、そしてラッセル・マリファントを迎えたこの作品。ルイ16世の寵愛を受け18世紀に活躍した実在の女装の騎士、外交官にしてスパイ、シャルル・ド・ボーモンを描いたもので、パリ、ロンドンを騒然とさせた話題作です。

サドラーズ・ウェルズ劇場のサイトでは、公演映像を観ることができます。
http://www.sadlerswells.com/show/Eonnagata

Guardian紙の批評
http://www.guardian.co.uk/global/2009/mar/03/eonnagata-sadlers-wells-dance-review-judith-mackrell

[HOPE JAPAN TOUR]とあわせて1ヶ月以上も日本に滞在することになるシルヴィは、日本への愛を体現した本当にすごい人ですね。

2011/07/01

Bunkamuraオーチャードホールの芸術監督に熊川哲也氏が就任

少し前に、Bunkamuraオーチャードホールの芸術監督に熊川哲也が就任することが発表されていましたが、30日に記者会見がありました。

K-Balletオフィシャル
http://k-ballet.co.jp/news/view/438

記者会見動画
http://www.47news.jp/movie/general_national/post_3962/

熊川哲也「渋谷から良質な古典芸能を」(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news2/20110630-OYT8T00920.htm

ちょっと詳しい記事(シブヤ経済新聞)
http://www.shibukei.com/headline/7820/

熊川さんはK-Ballet Companyの公演をオーチャードで多く行うなど、「最もオーチャードホールに愛着を持つアーティスト」の一人であることから就任を依頼されたとのことです。

任期は来年1月から5年間だそうで、芸術監督就任第1弾企画として、熊川さんが演出・振り付けを手掛け、Kバレエ カンパニー所属ダンサーが出演する「シンデレラ」を来年2月上旬に上演する予定とのことです。

だいぶ前ですが、NHKの番組に出演した熊川さんが「自分の劇場を持ちたい、NHKホールを僕にください」、って訴えていた姿が記憶に残っています。その夢が実現しつつあるということになりますね。

当ブログでも紹介した毎日新聞の記事によれば、7月4日から12月22日までの改修工事で、1階中央席を「千鳥」と呼ばれるジグザグ型の配置にして鑑賞性を高めるとのことですが、今後バレエ公演が増えることになれば、舞台の位置をもう少し低くして、足先が見えるようにすることと客席の勾配をもっとつけてくれることを願いたいものです。

オーチャードホールは、鑑賞環境としてはあまり観やすい劇場ではないものの、「エトワール・ガラ」などの意欲的なプログラミングには定評がありました。今後どのような舞台が上演されるか、楽しみにしたいと思います。

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